JPH07118098B2 - 情報記憶媒体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明はたとえば、光ディスク、ビデオディスクとして
適用される情報記憶媒体に関する。

（従来の技術） この種の情報記憶媒体、たとえば、光ディスクとしては
第６図に示すようなものが知られている。すなわち、図
中1,1は一対の基板で、これら基板1,1の対向面には情報
形成層２が設けられている。前記基板1,1間には内周お
よび外周の各スペーサ3,5が介在されて内部空間部４が
構成され、前記情報形成2,2を傷つけたり、塵りを付着
させたりすることのないようになっている。

しかして、上記基板1,1の情報形成層2,2にはレーザ光等
が照射されることにより、情報が記憶され、あるいは情
報が読取られるようになっている。

ところで、上記外周スペーサ５はプラスチックにより成
形され、基板1,1に対し超音波溶着、紫外線硬化形接
着、あるいはホットメルト接着などにより固定されてい
る。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、従来の固定方法では、外周スペーサ５に
振動を与えたり、紫外線を照射したり、あるいは、外部
加熱するため、情報記憶媒体の光学的特性や機械的特性
が劣化するという問題があった。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段） 本発明は上記問題点を解決するため、対向する一対の基
板と、磁性体と合成樹脂材とからなり、高周波加熱され
ることにより、上記基板に溶着されて上記一対の基板の
外周部間に介在され、上記基板間に空間部を形成する外
周スペーサと、この外周スペーサにより空間部が形成さ
れた上記一対の基板間の対向面の少なくとも一方に設け
られる情報形成層と、を具備してなるものである。

（作用） 上記手段により、外周スペーサに振動や、紫外線や、外
部加熱を与えることなく、固着できるようにした。

（実施例） 以下、本発明を第１図に示す一実施例を参照して説明す
る。

図中11,11は一対のプラスチック製の基板で、これら一
対の基板1,1の対向面には情報形成層12が設けられてい
る。前記基板11,11間には内周スペーサ（図示しない）
および外周スペーサ13が介在されて内部空間部14が構成
され、前記情報形成層12を傷つけたり、塵りを付着させ
たりすることのないようになっている。前記外周スペー
サ13は合成樹脂材としてのプラスチック15と、このプラ
スチック15に混入された透磁率の高い磁性微粉末16とに
よって構成され、外形200mm、厚さ１〜3mmの円板状に成
形されている。前記情報形成層12は非磁性材によって成
形されている。

しかして、上記基板11,11の情報形成層12,12にはレーザ
光等が照射されることにより、情報が記憶され、あるい
は情報が読取られるようになっている。

ところで、上記外周スペーサ13は溶着装置17によって上
記基板11,11に溶着されるようになっている。

すなわち、図中18は円環状に構成された高周波コイル
で、この高周波コイル18の内部には該高周波コイル18を
冷却する冷却管19が挿入されている。

また、図中20,21は上下動自在に設けられた加圧治具
で、これら加圧治具20,21により情報記憶媒体の外周部
が加圧保持されるようになっている。

しかして、外周スペーサ13を基板11,11に固着する場合
には、まず、基板11,11間に外周スペーサ13を介在させ
た状態で情報記憶媒体を加圧治具20,21により加圧保持
する。しかるのち、高周波コイル18から高周波を発生さ
せる。これにより、外周スペーサ13の磁性粉末16が数秒
で300℃以上に発熱し、周囲のプラスチック15が溶けて
基板11,11に溶着されることになる。

上述したように、外周スペーサ13は高周波加熱されるこ
とにより、内部から発熱して基板1,1に溶着するため、
外周スペーサ13を外部加熱したり、振動を与えたり、紫
外線を照射する場合と比較して、光学的特性を向上でき
る。

また、外周スペーサ13の全周を溶着するため、機械的強
度を向上することができる。

さらに、接着剤を必要とすることなく、外部スペーサ13
を接着するため、接着の自動化、部留まりを向上するこ
とができる。

なお、本発明は上記一実施例に限られるものではなく、
第２図および第３図に示すように外周スペーサ31を金属
プレート32と、この金属プレート32に組込んだプラスチ
ック32とによって構成するようにしてもよい。

また、第４図および第５図に示すように、外周スペーサ
41を金属プレート42と、この金属プレート42に組込ま
れ、該金属プレート42の両面部を被覆するプラスチック
43によって構成するようにしてもよい。

さらに、上記一実施例においては、一対の基板11,11の
対向面にそれぞれ情報形成層12,12を設けたが、これに
限られることなく、第６図に示すように、基板11,11の
対向面の一方のみが情報形成層12を設けるようにしても
よい。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明によれば、外周スペーサを
高周波加熱することにより、自己発熱させて基板に溶着
するから、外部加熱する場合と比較して光学的特性を向
上することができる。

また、基板に対し外周スペーサの全周を溶着でき、機械
的強度を向上できる。

さらに、接着剤を特別に必要としないため、自動化およ
び歩留を向上することができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例である情報記憶媒体およびそ
の外周スペーサを溶着させる装置を示す構成図、第２図
は外周スペーサの第１の他の実施例を示す平面図、第３
図はその断面図、第４図は外周スペーサの第２の他の実
施例を示す平面図、第５図はその断面図、第６図は情報
形成層の他の配置例を示す側面図、第７図は従来例を示
す側断面図である。 11,11…基板、12…情報形成層、13…外周スペーサ。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】対向する一対の基板と、 磁性体と合成樹脂材とからなり、高周波加熱されること
   により、上記基板に溶着されて上記一対の基板の外周部
   間に介在され、上記基板間に空間部を形成する外周スペ
   ーサと、 この外周スペーサにより空間部が形成された上記一対の
   基板間の対向面の少なくとも一方に設けられる情報形成
   層と、 を具備してなることを特徴とする情報記憶媒体。
2. 【請求項２】磁性体は合成樹脂材に混入される微粉末で
   あることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の情報
   記憶媒体。
3. 【請求項３】磁性体は合成樹脂材を組み込ませる金属プ
   レートであることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の情報記憶媒体。
4. 【請求項４】情報記憶媒体は非磁性体であることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項、第２項、または第３項記
   載の情報記憶媒体。