JPH07117523B2 - 酸素濃度検出器 - Google Patents

酸素濃度検出器

Info

Publication number
JPH07117523B2
JPH07117523B2 JP62192454A JP19245487A JPH07117523B2 JP H07117523 B2 JPH07117523 B2 JP H07117523B2 JP 62192454 A JP62192454 A JP 62192454A JP 19245487 A JP19245487 A JP 19245487A JP H07117523 B2 JPH07117523 B2 JP H07117523B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
gas
diffusion resistance
resistance layer
gas diffusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62192454A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6435360A (en
Inventor
一佳 寺門
伸 小野瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP62192454A priority Critical patent/JPH07117523B2/ja
Publication of JPS6435360A publication Critical patent/JPS6435360A/ja
Publication of JPH07117523B2 publication Critical patent/JPH07117523B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は酸素濃度検出器に係わり、特に内燃機関の制御
に用いられるもので低濃度空燃比(リーン)から高濃度
空燃比(リッチ)までの広範囲にわたって測定可能なワ
イドレンジ化されたこの種検出器に関する。
〔従来の技術〕 従来より、自動車用燃焼システムにおいては、排気ガス
中の酸素濃度より機関の空気過剰率λ(λ=実空燃比/
理論空燃比)を測定して、この検出値から空燃比をフィ
ードバック制御する方式が実用化されている。この種の
空燃比センサとして使用される酸素濃度検出器は、例え
ば酸化ジルコニウム(ZrO2)に少量の酸化イットリウム
(Y2O3)を混合して焼成してなる固体電解質素子の内外
面に白金電極を付着し、且つ安定した検出を可能にする
ため、排気ガスに晒される電極(反応電極)側に酸素等
を律速させるガス拡散抵抗層を設けている。
ところで、従来の酸素濃度検出器は、一般に空燃比のリ
ッチ燃焼領域の空気過剰率を測定するのが困難とされる
(その理由については後述する)。そのためストイック
センサ(理論空燃比λ=1を検出する)やリーンセンサ
(低濃度空燃比域のみを検出する)として使用されてい
るが、自動車の燃焼効率を高めるためには、理想的に
は、空燃比濃度の高いリッチ側から希薄燃焼のリーン側
までワイドレンジに空燃比を制御する必要があり、従来
より、酸素濃度検出器のワイドレンジ化の開発が進めら
れているが、実現化のためには、次のような改善すべき
点があった。
なお、酸素濃度検出器の従来例としては、例えば特開昭
53−13980号、特開昭53−116896号公報等に開示された
ものがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
こゝで、酸素濃度検出器のリーン空燃比領域からリッチ
空燃比領域までの測定原理及び改善すべき点を第6,7,8
図に基づき説明する。
第6図は、ワイドレンジ測定原理を説明するための原理
説明図で、検出部は、ZrO2−Y2O3固体電解質素子1の内
外面に反応電極2と電極3が白金メッキにより形成さ
れ、反応電極2上にガス拡散抵抗層4が設けられてい
る。ガス拡散抵抗層4は、例えば、マグネシアスピネル
粉末を用いたプラズマ容射により50〜450μmの厚さで
形成されており、その気孔率は約5〜10%、平均細孔径
では水銀ポロシメータによる測定では約200〜250Åの性
質を有するものである。固体電解質素子1は、ヒータ
(図示せず)により一定温度に保たれ、反応電極2側は
排気ガス雰囲気に、電極3側は大気に晒されている。
しかして、空燃比センサ(酸素濃度検出器)を用いた自
動車用燃焼システムは排気ガス中の酸素濃度を測定する
ことにより燃焼状態を把握し、ガソリンの供給量と空気
量を制御する回路に情報をフィードバックし、ガソリン
と空気量の混合比率(空燃比A/F)を制御するものであ
るが、 (1)理論空燃比λ=1(A/F=14.7/1)より大きい領
域、即ちリーン側では排ガス中の成分はほとんどO2であ
り、未燃ガスのCO,HC,H2は極めて微量である(第7
図)。この状態で両電極2,3間に電圧を印加すると、排
気ガス中のO2は拡散層4を通つて外側の反応電極2で触
媒反応によりイオン化する。固体電解質1はイオン伝導
性があるため、酸素イオンは固体電解質素子1中を通っ
て電極3に到達し、電子を放出する。この過程で酸素イ
オンがキヤリアとなり、電流IP(IP>0)は矢印方向
(正方向)に流れる。この場合、安定した酸素濃度検出
値(限界電流特性)を得るため、排気ガス中の通過する
酸素を拡散抵抗層4により律速させる必要があり、拡散
抵抗層4にはある適度の緻密さが要求される。反応電極
2に到達した酸素は上述のようにイオン化するが空燃比
により排ガス中の酸素濃度が異なるため出力としては第
8図のように限界電流特性を示す。
ここで限界電流を示す次の理論式(1)を説明する。
F:ファラディ定数 R:気体定数 Do2:酸素分子の拡散定数 T:絶対温度 E:ガス(酸素)拡散抵抗層の拡散率 l:ガス(酸素)拡散抵抗層の有効拡散距離 S:電極面積 Po2:酸素分圧 この(1)式は公知であり各項の値により図8の限界電
流が定まる訳であるが、各定数をまとめて示すと(1)
式は次の(2)式になる。
即ち、限界電流IPは、ガス拡散抵抗層の緻密さに相当す
るlと電極面積Sで定まるものである。電極面積Sが小
さいと限界電流も低くなるが、あまり小さいと反応速度
や精度に影響するため、ある面積を確保しなければなら
ない。ゆえに、限界電流IPはガス拡散抵抗層の有効拡散
距離lに左右されることとなる。
(2)次に完全燃焼点(λ=1)では、完全燃焼の結
果、O2の移動はなく、電流は流れず限界電流値は第8図
に示すように、IP=0となる。
(3)また、リッチ側(λ<1)では排ガス中にはO2
少なく未燃ガスのCO,HC,H2が多いため、拡散層4にはこ
れら未燃ガスが通過し、この未燃ガスを酸化させるた
め、酸素イオンはリーンの場合とは逆に大気側から固体
電解質1を通り、外側電極2上で未燃ガスと酸化反応す
ることとなる。すなわち、この場合には、酸素濃度検出
器自体が大気側と排気側の酸素濃度に基づき濃淡電池同
様に働いて起電力を発生し、印加電圧をある値に制御す
ると、電流IPは(1)のリーン燃焼領域の場合とは逆向
き(IP<0)に流れる。そして、反応電極2に至る未燃
成分も拡散抵抗層4で適度に律速されるならば、第8図
に示すようにリーン燃焼領域同様の限界電流特性IP(但
し、リーン燃焼領域の限界電流特性IPをプラスとすれ
ば、リッチ燃焼領域の限界電流特性IPはマイナスで表わ
される)が得られ、これらの限界電流特性IPが空気過剰
率λに比例することからリニヤな空燃比制御が可能とな
る。
しかしながら、従来のこの種の検出素子は、反応電極が
1つで、その上に一定の酸素ガス拡散律速特性を有する
ガス拡散抵抗層4を形成しているため、ガス拡散抵抗特
性を複数設定することが困難で、リッチからリーン燃焼
領域の限界電流IPを第8図の如く空気過剰率に対応して
得ることが難しく、特にリッチ燃焼領域の空気過剰率測
定が非常に困難であった。その理由は、未燃ガス成分の
粒子の大きさは、O2粒子よりはるかに小さいため、拡散
層を通過する量を従来の拡散層では律速不可能となり、
リッチ側制御ができなくなる。即ち、リッチ側制御を行
なうためには、未燃ガス粒子の拡散を律速し得るように
緻密な拡散層が必要となる訳である。これが、現在まで
リッチからリーン燃焼領域までのいわゆるワイドレンジ
を検出制御する検出器が出現しない根本的な原因であ
る。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その目
的とすることは、空気過剰率のリッチ燃焼領域からリー
ン燃焼領域までをリニアに検出可能な酸素濃度検出器を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、前述した問題は、1つの反応電極にはガス拡
散抵抗層を単数しか設けることができないためで、これ
を解決するには、例えば排気ガス(被測定ガス)中の酸
素に対応できるガス拡散抵抗層や酸素以外の未燃ガス成
分HC,CO等に対応できるガス拡散抵抗層等、異なるガス
拡散層抵抗層を設け、これらを内燃機関のリーン燃焼領
域、リッチ燃焼領域に応じて使い分ければ良いことに着
目してなされたもので、次のように構成する。
以下、本発明を内容の理解を容易にするため、第1図の
実施例を符号を引用しながら説明する。
すなわち、本発明は、酸素イオン伝導性を有する固体電
解質素子1の内外面に多孔質で触媒性を有する電極2,3
を配置し、その一方の電極3が所定の酸素濃度を有する
ガス或いは大気(以下、このガス或いは大気を総称して
基準ガスとする)の雰囲気に、他方の電極2が内燃機関
の排気ガスの雰囲気に晒され、且つこれらの電極2,3間
に一定の電圧を印加する電圧印加手段8を有してなる酸
素濃度検出器において、前記電極2,3の中で、排気ガス
雰囲気に晒される側の電極2を少なくとも2つの複数電
極2a,2bに分割し、これらの分割電極2a,2bのうち、一方
の分割電極2aの面には、排気ガス中の酸素を律速させる
ための第1のガス拡散抵抗層4aを形成し、他方の分割電
極2bの面には、前記第1のガス拡散抵抗層4aとガス拡散
抵抗を異にして排気ガス中の酸素以外の未燃成分を律速
させるための第2のガス拡散抵抗層4bを形成し、且つ、
前記電圧印加手段8は、内燃機関の空気過剰率λ(ここ
で、λ=実空燃比/理論空燃比である)がλ>1のリー
ン燃焼の運転領域にある時には、前記第1のガス拡散抵
抗層4a側の電極2aと前記基準ガスに晒される電極3を電
圧印加し、λ<1のリッチ燃焼の運転領域にある時に
は、前記第2のガス拡散抵抗層4b側の電極2bと前記基準
ガスに晒される電極3を電圧印加するように設定して成
る。
〔作用〕
本発明によれば、内燃機関がリーン燃焼領域(λ>
1),すなわち排気ガス中の酸素濃度が高い時には、第
1のガス拡散抵抗層4a側の電極(以下、第1反応電極と
する)2aと基準ガス(大気)側の電極3とが所定電圧で
印加される(図面では、電圧切換スイッチ9が接点9a側
に切換わる)。そして、この場合には、排気ガス中の酸
素が第1の拡散抵抗層4aで適度に律速されつつ第1反応
電極2aに至ってイオン化され、この酸素イオンが固体電
解質素子1を通り電極3側で電子の授受作用がなされ、
排気ガス中の酸素濃度に対応する限界電流IP(IP>0)
が流れる。
完全燃焼点(λ=1)では、酸素濃度は零であるので電
流は流れない。
一方、内燃機関がリッチ燃焼領域(λ<1),すなわち
排気ガス中の酸素濃度が低く未燃ガス成分が多く存在す
る領域では、第2のガス拡散抵抗層4b側の電極(以下、
第2反応電極とする)2bと基準ガス側の電極3とが所定
電圧で印加される(図面では、切換スイッチ9が接点9b
側に切換わる)。そして、この場合には、CO,HC,H2が多
く存在するので、未燃ガス成分が第2のガス拡散抵抗層
4b側で適度に律速されつつ第2反応電極2bに至り、一
方、基準ガス雰囲気側の酸素が前記未燃ガスを酸化する
ため、酸素イオンとして固体電解質素子1を通って第2
反応電極2bに至り、こゝで電子授受作用がなされて、リ
ーン燃焼領域同様の限界電流IP(但し電流の向きはリー
ン燃焼領域と反対,IP<0)が流れる。
したがって、第1,第2のガス拡散抵抗層4a,4bの拡散抵
抗を、夫々、酸素を適度に律速させる抵抗特性のもの
と、その他の未燃ガス成分を適度に律速させる抵抗特性
のものとを適宜選択して使用できるので、リーン,リッ
チいずれの空燃比領域における酸素濃度ひいては空気過
剰率を限界電流IPに基づきリニアに検出測定することが
できる。
なお、第1,第2の拡散抵抗層4a,4bの抵抗値を異ならせ
る場合、排気ガスの未燃ガスの方がO2分子より分子が小
さいので、第2ガス拡散抵抗層4bの方が第1ガス拡散抵
抗層4aよりもガス拡散抵抗が大である。このことは、第
2ガス拡散抵抗層4bが第1ガス拡散抵抗層4aよりも緻密
さが高密であるか、あるいは拡散抵抗層の厚みが厚いこ
とである。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第1図ないし第5図に基づき説明す
る。
第1図は本発明の一実施例を示す構成図、第2図は本実
施例の要部断面図、第3図は本実施例の検出部を部分的
に断面して表わす正面図である。
図中、第6図の従来例と同一符号は同一或いは共通する
要素を示すものである。
すなわち、1は酸素イオン伝導性を有する固体電解質素
子で、ZrO2−Y2O3よりなる金属酸化物を試験管状に焼成
してなり、固定電解質素子1の内外面に白金メッキ(厚
さ1.5μm)による電極2,3が形成されている。そして、
本実施例では、外側電極2が2つに分割され、その1つ
を第1反応電極2aとし、もう1つを第2反応電極2bとし
ている。固体電解質素子1の内側は大気が導入され、内
側電極3が大気に晒されている。一方、固体電解質素子
1の外部は内燃機関の排気ガス通路中に設置され、第1,
第2の反応電極2a,2bが排気ガス雰囲気に晒されてい
る。
第3図に示すように、第1,第2の反応電極2a,2b及びこ
れらの電極2a,2bに対応する第1リード電極5a、第2の
リード電極5bとは、互いに干渉しないようにして固体電
解質素子1の外面に形成されている。
また、第1,第2の電極2a,2bの夫々にはガス拡散抵抗が
異なる第1,第2のガス拡散抵抗4a,4bがプラズマ溶射法
により形成されている。第1のガス拡散抵抗層4aは、O2
を適度に律速させる拡散抵抗特性を有し、第2のガス拡
散抵抗層4bは、排気ガス中の未燃ガスH2,HC,CO等を適度
に律速させる拡散抵抗特性を有するもので、O2分子より
もH2,CH,CO分子の方が小さいので、第1のガス拡散抵抗
層4aよりも第2のガス拡散抵抗層4bの方がより緻密に設
定されている。
こゝで、プラズマ溶射法による第1,第2のガス拡散抵抗
層4a,4bの形成について説明する。
本実施例ではガス拡散抵抗層の緻密性をプラズマ溶射の
出力を変えて行なった。即ち、第2ガス拡散抵抗層4bで
は出力45KW、第1ガス拡散抵抗層4aでは出力26KWで溶射
を行なった。なお、溶射粉末は、マグネシア・スピネル
(MgO・Al2O3スピネル)の粒径25〜5μmを用い、プラ
ズマガスは、Ar+N2で固体電解質素子1を回転治具にチ
ヤッキングし、回転数500rpmで回転させながら溶射を行
ない、溶射層厚さを400〜450μmとした。緻密性の評価
は気孔率の測定により行なったが、その結果、出力45KW
の溶射層(第2ガス拡散抵抗層)4bは気孔率1〜2%と
非常に緻密であるが、出力26KWの溶射層(第1ガス拡散
抵抗層)4aは気孔率8〜10%であった。これは、プラズ
マ出力が高いと、溶射粉末は溶け易くなり、素子表面に
衝突した際、良くへん平して緻密に堆積するためであ
る。
6は固体電解質素子1を加熱するヒータ、7はヒータ制
御回路である。
8は、第1,第2の反応電極2a,2bと電極3とを印加する
ための電圧で、第1,第2の反応電極2a,2bは切換スイッ
チ9により切換わる。この切換スイッチ9は、空気過剰
率λ=1でリーン燃焼領域とリッチ燃焼領域との検出用
接点9a,9bのいずれに切換わるよう設定されており、リ
ーン燃焼領域検出用接点9aは第1反応電極2aにダイオー
ド10aを介して接続され、リッチ燃焼領域検出用接点9b
は第2反応電極2bにダイオード10bを介して接続されて
いる。11は、限界電流値IPを出力信号として取り出す差
動増幅器である。
次に本実施例の動作について説明する。
先ず、空燃比がリーン燃焼領域(λ>1)にある時に
は、切換スイッチ9は、接点9a側にある。この時には、
第1反応電極2aと電極3とが所定の電圧が印加される。
また、排気ガス中の酸素濃度が高いので、排気ガス中の
酸素が第1の拡散抵抗層4aで適度に律速されつつ、第1
反応電極2aに至りイオン化され、この酸素イオンが固体
電解質素子1を通り、内側電極3で電子が放出され、酸
素が大気側に放出され、回路中には排気ガス中の酸素濃
度に対応する限界電流IP(IP>0)が流れる。
完全燃焼点(λ=1)では、酸素濃度は零で電流IP=0
である。また、リーン燃焼領域からリッチ燃焼領域(λ
<1)に移行すると、λ=1の時点で切換スイッチ9の
接点9bに切換わる。そして、第2反応電極2bと電極3と
が電圧印加される。この場合には、空燃比がリッチ燃焼
領域にあり、排気ガス中の酸素濃度が低く未燃ガス成分
が多く存在するので、これらの未燃ガス成分が第2のガ
ス拡散抵抗層4bで律速されつつ第2反応電極2bに至り、
一方、大気側の酸素が前記未燃ガス成分を酸化するた
め、酸素イオンとして固体電解質素子1を通って第2反
応電極2bに至り、こゝで電子授受作用がなされて、リー
ン燃焼領域同様の限界電流IP(但し電流の向きはリーン
燃焼領域と反対,IP<0)が流れる。
本実施例によれば、第1のガス拡散抵抗層4aの拡散抵抗
を気孔率で8〜10%にして、酸素を適度に律速させるも
のとし、第2のガス拡散抵抗層4bの拡散抵抗を気孔率で
1〜2%の極めて緻密な層としたことにより、O2を律速
させる層と、O2より小さなHC,CO等未燃ガス成分を律速
させる層とを適宜選択して使用できるので、リーン,リ
ッチいずれの空燃比領域における酸素濃度ひいては空気
過剰率を安定した限界電流IPに基づきリニアに検出測定
することができる。
この複数電極2a,2bをもつ検出素子を用いて第3図に示
すようなV−I特性を求め、これから第4図に示す限界
電流特性を得た。即ち、本実施例によれば、第4図に示
すようにリッチ燃焼領域からリーン燃焼領域までほぼリ
ニアに検出制御することができた。
これにより、燃料のインジェクション化及びエアフロー
制御と合わせ、高効率燃焼システムが可能となり、燃費
の低減、及びフレキシブルな運転性が得られる。
なお、本実施例ではガス拡散抵抗層の形成をプラズマ溶
射法で行なったが、第1と第2の拡散抵抗層を別々の方
法で形成しても良い。例えば第1の層4aをプラズマ溶射
で、第2の層4bをゾルゲル法で行なうことも可能である
が、第2の層4bの方が緻密であることは無論のことであ
る。
また、電圧切換手段8はスイッチ9及びダイオードに代
わり差動増幅器を用いて行なうことも可能である。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、酸素濃度ひいては空気過
剰率のリッチ燃焼領域からリーン燃焼領域までをリニア
に検出してこの種検出器のワイドレンジ化を高精度に図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構造及び回路の概要を示す
構成図、第2図は上記実施例の要部断面図、第3図は上
記実施例の検出部を表わす外観図、第4図は上記実施例
の限界電流と印加電圧との関係を表わす特性線図、第5
図は上記実施例の限界電流と空気過剰率との関係を表わ
す特性線図、第6図は限界電流式空燃比制御の原理説明
図、第7図は排気ガスにおける空燃比とガス成分との関
係を表わす説明図、第8図は限界電流と空気過剰率との
関係を表わす説明図である。 1……固体電解質素子、2,3……電極、2a,2b……複数電
極(第1反応電極、第2反応電極)、4a……第1ガス拡
散抵抗層、4b……第2ガス拡散抵抗層、8……電圧印加
手段、9……電圧切換手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素イオン伝導性を有する固体電解質素子
    の内外面に多孔質で触媒性を有する電極を配置し、その
    一方の電極が所定の酸素濃度を有するガス或いは大気
    (以下、このガス或いは大気を総称して基準ガスとす
    る)の雰囲気に、他方の電極が内燃機関の排気ガスの雰
    囲気に晒され、且つこれらの電極間に一定の電圧を印加
    する電圧印加手段を有してなる酸素濃度検出器におい
    て、前記電極の中で、排気ガス雰囲気に晒される側の電
    極を少なくとも2つの複数電極に分割し、これらの分割
    電極のうち、一方の分割電極の面には、排気ガス中の酸
    素を律速させるための第1のガス拡散抵抗層を形成し、
    他方の分割電極の面には、前記第1のガス拡散抵抗層と
    ガス拡散抵抗を異にして排気ガス中の酸素以外の未燃成
    分を律速させるための第2のガス拡散抵抗層を形成し、
    且つ、前記電圧印加手段は、内燃機関の空気過剰率λ
    (ここで、λ=実空燃比/理論空燃比である)がλ>1
    のリーン燃焼の運転領域にある時には、前記第1のガス
    拡散抵抗層側の電極と前記基準ガスに晒される電極を電
    圧印加し、λ<1のリッチ燃焼の運転領域にある時に
    は、前記第2のガス拡散抵抗層側の電極と前記基準ガス
    に晒される電極を電圧印加するように設定して成ること
    を特徴とする酸素濃度検出器。
JP62192454A 1987-07-31 1987-07-31 酸素濃度検出器 Expired - Lifetime JPH07117523B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62192454A JPH07117523B2 (ja) 1987-07-31 1987-07-31 酸素濃度検出器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62192454A JPH07117523B2 (ja) 1987-07-31 1987-07-31 酸素濃度検出器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6435360A JPS6435360A (en) 1989-02-06
JPH07117523B2 true JPH07117523B2 (ja) 1995-12-18

Family

ID=16291571

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62192454A Expired - Lifetime JPH07117523B2 (ja) 1987-07-31 1987-07-31 酸素濃度検出器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07117523B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4654117B2 (ja) * 2005-11-24 2011-03-16 本田技研工業株式会社 ガス濃度検出装置
JP4811001B2 (ja) * 2005-12-07 2011-11-09 トヨタ自動車株式会社 排気ガスセンサシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6435360A (en) 1989-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0257842B1 (en) Electrochemical nox sensor
US4224113A (en) Method of detecting air/fuel ratio in combustor by detecting oxygen in combustion gas
US4264425A (en) Device for detection of air/fuel ratio from oxygen partial pressure in exhaust gas
JPS6228422B2 (ja)
US4574627A (en) Air-fuel ratio detector and method of measuring air-fuel ratio
JPS6156779B2 (ja)
RU2143679C1 (ru) Способ измерения концентрации газа в газовой смеси, а также электрохимический чувствительный элемент для определения концентрации газа
US4302312A (en) Device for producing control signal for feedback control of air/fuel mixing ratio
JP2788511B2 (ja) 酸素濃度検出器の処理方法
US4844788A (en) Wide-range air/fuel ratio sensor and detector using the same
EP0059933B1 (en) Solid electrolyte oxygen sensing element of laminated structure with gas diffusion layer on outer electrode
US4747930A (en) Air/fuel ratio sensor
US5194135A (en) Air/fuel ratio sensor
GB2200460A (en) Solid electrolyte oxygen concentration detector
EP0272774B1 (en) Electrochemical gas sensor
JP2509905B2 (ja) 空燃比センサ
JPH07117523B2 (ja) 酸素濃度検出器
JPS61195338A (ja) 空燃比センサ−
JP2940164B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比センサ
JP3943262B2 (ja) NOxガス濃度測定装置及びNOxガス濃度測定方法
JPH0245819B2 (ja)
JPH0638075B2 (ja) 燃焼排ガスにおける雰囲気変化の迅速的検出方法
JP3773014B2 (ja) 天然ガスエンジン用ガスセンサ
JPH0521499B2 (ja)
JPH05240829A (ja) 空燃比センサ