JPH07117145B2 - 無段変速機の変速制御方法 - Google Patents

無段変速機の変速制御方法

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JPH07117145B2
JPH07117145B2 JP61203128A JP20312886A JPH07117145B2 JP H07117145 B2 JPH07117145 B2 JP H07117145B2 JP 61203128 A JP61203128 A JP 61203128A JP 20312886 A JP20312886 A JP 20312886A JP H07117145 B2 JPH07117145 B2 JP H07117145B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、車両用のベルト式無段変速機の制御装置に関
し、詳しくは、変速比の変化速度(変速速度)を制御対
策として変速制御するものにおいて、キックダウン等の
全開加速時のような急変速が必要とされる過渡時の変速
速度制御に関する。 この種の無段変速機の変速制御に関しては、例えば特開
昭55−65755号公報に示す油圧制御系の基本的なものが
ある。これは、アクセルの踏込み量とエンジン回転数の
要素により変速比制御弁がバランスするように動作し
て、エンジン回転数が常に一定になるように変速比を定
めるもので、変速比を制御対象にしている。 従って変速速度は、各変速比,ライン圧,制御弁等によ
り機構上決定されることになり、変速速度を直接制御で
きなかった。そのため、運転域の過渡状態では変速比が
ハンチング,オーバシュート等を生じてドライバビリテ
ィを悪化させることが指摘されている。 このことから、近年、無段変速機を変速制御する場合に
おいて、変速速度を加味して電子制御する傾向にある。
【従来の技術】
そこで従来、上記無段変速機の変速速度制御ににおいて
特に加速時のものに関しては、例えば特開昭59−208253
号公報,特開昭59−219558号公報に示すように加速初期
に,変速比を固定する。また特開昭60−88259号公報に
示すように加速時の目標値の変化速度を、加速ペダルの
操作速度に関係して定めることが提案されている。
【発明が解決しようとする問題点】
ところで加速運転には、アクセルの踏込み量,踏込み加
減により種々の場合があり、このうちでキックダウンの
ような全開加速時にはドライバの加速要求が最も大きく
て、急変速を必要とする。かかる全開加速の場合に、上
記先行技術のように制御すると、ドライバに対し加速感
を失わせ、実変速比の追従性も悪く、エンジン出力を有
効に利用できない。また追従時に、変速速度が不必要に
大きくなって、ドライバの意思に反して減速ショックが
発生し、加速感に遅れが生じる等の問題がある。 本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、全開
加速の急変速過渡状態を検出し、この条件ではドライバ
の加速要求時間内に最大加速度,加速ショックを与え
て、運転性および加速ショックの発生を向上するように
した無段変速機の制御装置を提供することを目的として
いる。
【問題点を解決するための手段】
この目的を達成する手段として、本発明は、目標変速比
と実変速比との偏差に応じた変速速度で実変速比を目標
変速比に収束制御する無段変速機の変速制御方法におい
て、スロットル全開急加速の過渡状態では、上記目標変
速比の目標値として直前の実変速比より大きい初期値か
ら漸次減少する定常の目標値の他に、直前の実変速比よ
り大きく上記初期値より小さい第1の目標値と、この第
1の目標値より大きく上記初期値より小さい第2の目標
値とを設定し、先ず第1の目標値に向け実変速比を増加
させ、次いで第2の目標値に実変速比を収束保持させ、
続いて定常の目標値により実変速比を漸次減少させると
共に、上記第1,第2の目標値は、車速の減少関数であっ
てスロットル開度変化速度の増加関数として設定したこ
とを特徴とする。
【作用】
このような手段を採用した本発明では、スロットル全開
急加速の過渡状態において、先ず実変速比が第1の目標
値に追従することで、無段変速機は所定の低速段側に向
けて速やかに急変速するのであり、車両の加速感に遅れ
を生じることがない。次いで実変速比が第2の目標値に
収束することで、無段変速機は所定の低速段まで滑らか
に変速してその変速段を保持するのであり、所定の低速
度に達した時点で変速速度が急変することで、車両には
最大加速度が生じる。続いて実変速比が定常の目標値に
追従して収束することで、無段変速機は前述のように保
持された所定の低速段から漸次高速段に向かって滑らか
に変速するのであり、車両は順次滑らかに加速される。 ここで、第1,第2の目標値は、車速の減少関数であって
スロットル開度変化速度の増加関数として可変に設定さ
れるので、車速が大きい場合には加速度および加速ショ
ックが小さく追従性のよい変速特性となり、スロットル
開度変化速度の大きい加速要求の高い場合には、より大
きな加速度により加速ショックが大きく加速フィーリン
グの良好な変速特性となる。
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 第1図において、本発明が適用される無段変速機を含む
伝動系の概略について説明すると、エンジン1がクラッ
チ2,前後進切換装置3を介して無段変速機4の主軸5に
連結する。無段変速機4は主軸5に対して副軸6が平行
配置され、主軸5にはプライマリプーリ7が、副軸6に
はセカンダリプーリ8が設けられ、各プーリ7,8には可
動側に油圧シリンダ9,10が装備されると共に、駆動ベル
ト11が巻付けられている。ここで、プライマリシリンダ
9の方が受圧面積を大きく設定され、そのプライマリ圧
により駆動ベルト11のプーリ7,8に対する巻付け径の比
率を変えて無段変速するようになっている。 また副軸6は、1組のリダクションギヤ12を介して出力
軸13に連結し、出力軸13は、ファイナルギヤ14,ディフ
ァレンシャルギヤ15を介して駆動輪16に伝動構成されて
いる。 次いで、無段変速機4の油圧制御系について説明する
と、エンジン1により駆動されるオイルポンプ20を有
し、オイルポンプ20の吐出側のライン圧油路21が、セカ
ンダリシリンダ10,ライン圧制御弁22,変速速度制御弁23
に連通し、変速速度制御弁23から油路24を介してプライ
マリシリンダ9に連通する。ライン圧油路21は更にオリ
フィス32を介してレギュレータ弁25に連通し、レギュレ
ータ弁25からの一定なレギュレータ圧の油路26が、ソレ
ノイド弁27,28および変速速度制御弁23の一方に連通す
る。各ソレノイド弁27,28は制御ユニット40からのデュ
ーティ信号により例えばオンして排圧し、オフしてレギ
ュレータ圧PRを出力するものであり、このようなパルス
状の制御圧を生成する。そしてソレノイド弁27からのパ
ルス状の制御圧は、アキュムレータ30で平均化されてラ
イン圧制御弁22に作用する。これに対しソレノイド弁28
からのパルス状の制御圧は、そのまま変速速度制御弁23
の他方に作用する。なお、図中符号29はドレン油路、31
はオイルパンである。 ライン圧制御弁22は、ソレノイド弁27からの平均化した
制御圧によりライン圧PLの制御を行う。 変速速度制御弁23は、レギュレータ圧とソレノイド弁28
からのパルス状の制御圧の関係により、ライン圧油路2
1,24を接続する給油位置と、ライン圧油路24をドレンす
る排油位置とに動作する。 そして、デューティ比により2位置の動作状態を変えて
プライマリシリンダ9への給油または排油の流量Qを制
御し、変速速度di/dtにより変速制御するようになって
いる。 第2図において、電子制御系について説明する。 先ず、変速速度制御系について説明すると、プライマリ
プーリ7,セカンダリプーリ8,エンジン1の各回転数セン
サ41,42,43、およびスロットル開度センサ44を有する。
そして制御ユニット40において両プーリ回転数センサ4
1,42からの回転数信号Np,Nsは、実変速比算出部45に入
力して、i=Np/Nsにより実変速比iを求める。また、
セカンダリプーリ回転数センサ42からの信号Nsとスロッ
トル開度センサ44の信号θは、目標変速比検索部46に入
力する。目標変速比isの変速パターンは、例えばθ−Ns
のテーブルとして設定されており、このテーブルを用い
てNs,θの値からisが検索される。この目標変速比isは
目標変速速度算出部47に入力し、一定時間Δt毎のis変
化量Δisにより目標変速比速度dis/dtを算出する。そし
て、上記実変速比算出部45の実変速比i、目標変速比検
索部46の目標変速比is,目標変速速度算出部47の目標変
速比変化速度dis/dtおよび係数設定部48の係数k1,k2
変速速度算出部49に入力し、 di/dt=k1(is−i)+k2 dis/dt により変速速度di/dtが算出される。 上記変速速度di/dtの式において、k1(is−i)の項は
目標変速比isと実変速比iの偏差による制御量であり、
この制御量に対し操作量を同一にして制御すると、無段
変速機の制御系の種々の遅れ要素により収束性が悪い。
そこで、車両全体の系における目標変速比変化速度dis/
dtを位相進み要素として求め、これを予め上記制御量に
付加して操作量を決める,所謂フィードフォワード制御
を行うようになっており、これにより遅れ成分が吸収さ
れて収束性が向上することになる。 変速速度算出部49と実変速比算出部45の信号di/dt,i
は、更にデューティ比検索部50に入力する。ここで、デ
ューティ比D=f(di/dt,i)の関係により、di/dtとi
のテーブルが設定されており、シフトアップではデュー
ティ比Dが例えば50%以上の値に、シフトダウンではデ
ューティ比Dが50%以下の値に振り分けてある。そして
シフトアップではデューティ比Dがiに対して減少関数
で、|di/dt|に対して増大関数で設定され、シフトダウ
ンではデューティ比Dが逆にiに対して増大関数で、di
/dtに対しては減少関数で設定されている。そこで、か
かるテーブルを用いてデューティ比Dが検索される。そ
して上記デューティ比検索部50からのデューティ比Dの
信号が、駆動部51を介してソレノイド弁28に入力するよ
うになっている。 そこで、上記変速速度制御においてキックダウン等の急
変速過渡状態の場合の制御系について、以下に説明す
る。 先ず、スロットル開度θが入力するスロットル開度変化
速度検出部60を有し、スロットル開度変化速度dθ/dt
を算出する。また実変速比i,目標変速比is,スロットス
開度θ,その変化速度dθ/dtの各信号は、キックダウ
ン検出部61に入力し、スロットル開度θが一定値以上に
変化し、そこにおける(目標変速比is)−(実変速比
i)の偏差,そこに至るまでのスロットル開度変化速度
dθ/dtの各種パラメータによりキックダウンを判定す
るのであり、この判定結果による定常とは異なる第1お
よび第2の目標値設定部62,63を有する。 第1の目標値設定部62は、早い変速速度で実変速比iを
ダウンシフトさせるもので、アクセル踏込み直前の実変
速比i0,キックダウン検出時の定常目標変速比is0(初
期値),定数mにより、第1目標値is1を次のように定
める。 is1=(is0−i0)・m+i0 そしてこの第1目標値is1は、目標変速比検索部46の出
力側に付加される補正部64から出力する。また変速速度
算出部49の出力側には、変速速度の補正部65が付加さ
れ、第1の目標値設定部62の出力で変速速度di/dtを増
大補正する。ここで第1の目標値設定部62は、(実変速
比i)>(第1目標値is1)になった段階でクリアす
る。 第2の目標値設定部63では、定常の変速速度で制御する
もので、上述のアクセル踏込み直前の実変速比i0、定常
の目標変速比is0,定数nにより、第2目標値is2を次の
ように定める。 is2=(is0−i0)・n+i0 そして第2目標値is2は、上述と同様に補正部64から第
1目標値is1がクリアされた以降出力し、(第2目標値i
s2)≧(目標値is)になった場合にクリアする。 一方、上記定数m,nの定数設定部66を有し、ここで(第
1目標値is1)<(第2目標値is2)になるように定数m
を定め、(第2目標値is2)<(目標変速比is0)になる
ように定数nを定める。ここで定数設定部66には、車速
Nsと加速要求レベルのスロットル開度変化速度dθ/dt
の信号が入力しており、これらの信号Ns,dθ/dtにより
定数m,nの値を可変にして加速度および加速ショックを
変化し得るようになっている。 即ち第3図に示すように定数m,nは車速の減少関数と
し、高速域で駆動力変化が大きくショックを生じ易い場
合は、ダウンシフト量と共に加速度Gを小さくする。一
方、m,nはスロットル開度変化速度dθ/dtの増加関数と
し、加速要求レベルに応じてダウンシフト量と共に加速
度Gを大きくする。 続いて、ライン圧制御系について説明すると、スロット
ル開度センサ44の信号θ,エンジン回転数センサ43の信
号Neがエンジントルク算出部52に入力して、θ−Neのテ
ーブルからエンジントルクTを求める。一方、実変速比
算出部45からの実変速比iに基づき必要ライン圧設定部
53において、単位トルク当りの必要ライン圧PLUを求
め、これと上記エンジントルク算出部52のエンジントル
クTが目標ライン圧算出部54に入力して、PL=PLU・T
により目標ライン圧PLを算出する。 目標ライン圧算出部54の出力PLは、デューティ比設定部
55に入力して目標ライン圧PLに相当するデューティ比D
を設定する。そしてこのデューティ比Dの信号が、駆動
部56を介してソレノイド弁27に入力するようになってい
る。 次いで、このように構成された無段変速機の制御装置の
作用について説明する。 先ず、エンジン1からのアクセルの踏込みに応じた動力
が、クラツチ2,切換装置3を介して無段変速機4のプラ
イマリプーリ7に入力し、駆動ベルト11,セカンダリプ
ーリ8により変速した動力が出力し、これが駆動輪16側
に伝達することで走行する。 そして上記走行中において、実変速比iの値が大きい低
速段においてエンジントルクTが大きいほど目標ライン
圧が大きく設定され、これに相当するデューティ比の大
きい信号がソレノイド弁27に入力して制御圧を小さく生
成し、その平均化した圧力でライン圧制御弁22を動作す
ることで、ライン圧油路21のライン圧PLを高くする。そ
して変速比iが小さくなり、エンジントルクTも小さく
なるに従いデューティ比を減じて制御圧を増大すること
で、ライン圧PLはドレン量の増大により低下するように
制御されるのであり、こうして常に駆動ベルト11での伝
達トルクに相当するプーリ押付け力を作用する。 上記ライン圧PLは、常にセカンダリシリンダ10に供給さ
れており、変速速度制御弁23によりプライマリシリンダ
9に給排油することで、変速速度制御されるのであり、
これを以下に説明する。 先ず、各センサ41,42および44からの信号Np,Ns,θが読
込まれ、制御ユニット40の変速速度算出部45で実変速比
を、目標変速比検索部46で目標変速比is、目標変速速度
算出部47で目標変速比変化速度dis/dtを求め、これらと
係数K1,K2を用いて変速速度算出部49で変速速度di/dt
を求める。そこで、di/dtとiによりデューティ比検索
部50でテーブルを用いてデューティ比Dが検索される。 上記デューティ信号は、ソレノイド弁28に入力してパル
ス状の制御圧を生成し、これにより変速速度制御弁23を
給油と排油の2位置で繰返し動作する。 ここで、シフトアップでは、給油と排油とがバランスす
るデューティ比D0以上の値でソレノイド弁28によるパル
ス状の制御圧は、オンの零圧時間の方がオフのレギュレ
ータ圧PR時間より長くなり、変速速度制御弁23は給油位
置での動作時間が長くなって、プライマリシンダ9に給
油してシフトアップ作用する。そして|di/dt|が小さい
場合は、デューティ比DとD0の偏差が小さいことで、給
油量が少なく変速スピードが遅いが、|di/dt|が大きく
なるにつれてデューティ比DとD0の偏差が大きくなり、
給油量が増して変速スピードが速くなる。一方、シフト
ダウンでは、給油と排油とがバランスするデューティ比
D0以下の値であるため、制御圧は上述と逆になり、変速
速度制御弁23は排油位置での動作時間が長くなり、プラ
イマリシリンダ9を排油としてシフトダウン作用する。
そしてこの場合は、di/dtが小さい場合にD0とデューテ
ィ比Dの偏差が小さいことで、排油量が少なくて変速ス
ピードが遅く、di/dtが大きくなるにつれてD0とデュー
ティ比Dの偏差が大きくなり、排油量が増して変速スピ
ードが速くなる。こうして低速段と高速段の全域におい
て、変速速度を変えながらシフトアップまたはシフトダ
ウンして無段階に変速することになる。 また、上記変速速度制御で定常の加速の場合は、アクセ
ル踏込み直後、実変速比iは主としてK1(is−i)の偏
差に基づきダウンシフトして目標変速比isに追従し、実
変速比iが目標変速比isに近づくとK2・dis/dtの項によ
り実変速比iのピークが早めに来てオーバシュートする
ことなく滑らかに収束する。 これに対し、キックダウンの場合を第4図のフローチャ
ートと、第5図の変速特性を用いて説明する。 先ず、キックダウン検出部61でスロットル開度θ,スロ
ットル開度変化速度dθ/dt,(目標変速比is)−(実変
速比i)等により全開加速が判定されると、各設定部6
2,63で、定常と異なる第1,第2目標値is1,is2を定め
る。そして、最初に第1目標値is1が補正部64から出力
することで、この第1目標値is1をもって実変速比iが
速い速度で変速する。そこで、第5図のこの場合の領域
I(i0〜is1)では、実変速比iが早くダウシフトす
る。 そして(実変速比i)>(第1目標値is1)になると、
第1目標値is1=Oになり、次いで第2目標値is2が出力
して、この第2目標値is2をもって実変速比iを制御す
る。そこで、第5図のこの場合の領域II(is1〜is2)で
は、実変速比iが定常の速度で第2目標値is2に追従す
るようにダウンシフトし、点Aで略収束するとその収束
状態を保つ。従って、この点Aで変速速度が急激に変化
して、最大加速度Gmaxを生じドライバに加速感を与え
る。 そして(目標変速比is)−(実変速比i)≦αまたは
(第2目標値is2)≧(定常の目標値is)になった領域I
IIでは、第2目標値is2=Oになって目標変速比isによ
る通常の制御が行われる。そこで第5図のように、この
ときの実変速比iは、変速速度の変化が小さい状態で目
標変速比isに滑らかに追従することになり、加速度変化
と共にそのショックを生じない。 一方、かかるキックダウン時にスロットル開度変化速度
dθ/dtが小さいと、第3図のテーブルにより定数m,nの
値も小さく、このため第1,第2目標値is1,is2の値も小
さく設定される。そのため、第5図の一点鎖線のように
ダウンシフト量が少なくなって、加速度Gは小さくな
る。これに対し、変化速度dθ/dtが大きく加速要求が
高い場合は、第1,第2目標値is1,is2によりダウンシフ
ト量が多くなって、第5図の破線のように加速度Gは大
きくなる。また、車速の高速と低速の場合も同様に加速
度Gの大きさが変化する。 以上、本発明の一実施例について述べたが、これのみに
限定されず、他の制御系にも適用可能である。目標値が
エンジン回転数等の場合にも適用できる。加速要求レベ
ルはアクセル踏込み速度等を用いてもよい。
【発明の効果】
以上説明したとおり本発明では、スルットル全開急加速
の過渡状態において、先ず実変速比が第1の目標値に追
従することで、無段変速機は所定の低速段側に向けて速
やかに急変速するのであり、車両の加速感に遅れを生じ
ることがない。次いで実変速比が第2の目標値に収束す
ることで、無段変速機は所定の低速段まで滑らかに変速
してその変速段を保持するのであり、所定の低速段に達
した時点で変速速度が急変することで、車両には最大加
速度が生じる。続いて実変速比が定常の目標値に追従し
て収束することで、無段変速機は前述のように保持され
た所定の低速段から漸次高速段に向かって滑らかに変速
するのであり、車両は順次滑らかに加速される。 即ち、本発明によれば、スロットル全開急加速時に車両
の加速感に遅れを生じることがなく、車両には最大加速
度が生じ、車両は順次滑らかに加速されるので、良好な
加速性能、加速フィーリングを得ることができる。 ここで、第1,第2の目標値は、車速の減少関数であって
スロットル開度変化速度の増加関数として可変に設定さ
れるので、車速が大きい場合には加速度および加速ショ
ックが小さく追従性のよい変速特性を得ることができ、
スロットル開度変化速度の大きい加速要求の高い場合に
は、より大きな加速度で加速ショックも大きい良好な加
速フィーリングが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御装置の実施例を示す全体の構成
図、第2図は制御ユニットのブロック図、第3図は車
速,スロットル開度変化速度と定数の関係を示す図、第
4図は作用のフローチャート図、第5図は変速特性図で
ある。 4…無段変速機、23…変速速度制御弁、40…制御ユニッ
ト、45…実変速比算出部、46…目標変速比検索部、49…
変速速度算出部、61…キックダウン検出部、62…第1の
目標値設定部、63…第2の目標値設定部、64,65…補正
部、66…定数設定部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目標変速比と実変速比との偏差に応じた変
    速速度で実変速比を目標変速比に収束制御する無段変速
    機の変速制御方法において、 スロットル全開急加速の過渡状態では、上記目標変速比
    の目標値として直前の実変速比より大きい初期値から漸
    次減少する定常の目標値の他に、直前の実変速比より大
    きく上記初期値より小さい第1の目標値と、この第1の
    目標値より大きく上記初期値より小さい第2の目標値と
    を設定し、 先ず第1の目標値に向け実変速比を増加させ、次いで第
    2の目標値に実変速比を収束保持させ、続いて定常の目
    標値により実変速比を漸次減少させると共に、 上記第1,第2の目標値は、車速の減少関数であってスロ
    ットル開度変化速度の増加関数として設定したことを特
    徴とする無段変速機の変速制御方法。
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