JP2900257B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置

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JP2900257B2 JP63040256A JP4025688A JP2900257B2 JP 2900257 B2 JP2900257 B2 JP 2900257B2 JP 63040256 A JP63040256 A JP 63040256A JP 4025688 A JP4025688 A JP 4025688A JP 2900257 B2 JP2900257 B2 JP 2900257B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、車両用のベルト式無段変速機における変速
比やエンジン回転数等による変速速度を制御対象とする
変速制御装置に係り、詳しくは、変速時および無段変速
機への入力トルク増減時における目標変速比のオフセッ
ト補正制御に関する。
【従来の技術】 この種の無段変速機においては、車両走行中における
加,減速時に変速比を所望通り急速に変化させるため、
プライマリプーリ,セカンダリプーリの回転数,スロッ
トル開度等の検出値に基づく変速制御系およびエンジン
回転数等の検出値に基づくライン圧(セカンダリプーリ
側の圧力)制御系におけるデューティ比を検索するまで
の過程で、運転状況に応じた種々の補正を行う制御が提
案されている。 例えば特開昭59−231250号公報に開示されているよう
に、エンジン負荷センサからの信号の変化速度を演算す
る急変速検出手段と、この手段が算出した急変速の度合
いに応じた修正値を目標変速信号に対して演算する急変
速時目標変速比修正手段とを有し、記憶装置から読み出
した後の目標変速比信号に、加速度合に基づく修正を加
えるようにした制御装置が提案されている。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の提案された制御装置では、走行時に
スロットル開度を大きくしてエンジン出力トルクを増大
させると、第6図の特性図において、一定変速比を保つ
ためのプライマリシリンダ圧Ppとセカンダリシリンダ圧
Ppとの比Pp/Psは、エンジン出力トルクの増大分ΔTに
対応してΔ(Pp/Ps)だけ増加することになる。このた
め、第5図に示すようにプライマリプーリ径が縮小して
ベルトが撓み、ダウンシフトが生じてしまう問題があっ
た。 また、エンジントルクTが一定で実変速比iを変動さ
せた場合、例えば第3図においてエンジントルクT1で、
実変速比i1の状態(C点より)i0にダウン側へ変速(減
速シフト)すると、エンジン自身の回転上昇のためにエ
ンジントルクが消費され、結果として無段変速機へ伝わ
るトルクは減少する。したがって、エンジントルクの増
大関数でプライマリシリンダ圧Ppを補正した場合、プラ
イマリシリンダ圧Ppが無段変速機に入力されるトルクと
見合う以上に圧を上げることになり、変速中においてダ
ウンシフトが遅く、アップシフトが速くなるという問題
があった。 本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、
車両走行時におけるエンジントルク増大時および変速時
の過渡現象を防止できる無段変速機の変速制御装置を提
供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、入出力プーリに
設けられたプライマリシリンダおよびセカンダリシリン
ダに制御ユニットからの制御量によって調圧された油圧
を給排油して無段変速する無段変速機の変速制御装置に
おいて、上記制御ユニットに、実変速比を入力して実変
速比の時間微分値である実変速比変化速度を算出する実
変速比変化速度算出手段と、上記実変速比変化速度算出
手段からの信号と、上記制御量、上記実変速比、エンジ
ントルク、及びセカンダリシリンダ圧の各信号とが入力
する変速出力信号補正手段とを設け、上記変速出力信号
補正手段は、上記実変速比変化速度に基づくエンジン回
転数の変化によって生じるトルク増減分をエンジン発生
トルクに加減して上記無断変速機への実入力トルクを求
めると共に、上記実入力トルクに基づいて上記プライマ
リシリンダ及び上記セカンダリシリンダに供給される各
油圧の必要油圧比を算出し、上記必要油圧比に上記セカ
ンダリシリンダ圧を乗算することによって得られたプラ
イマリシリンダ圧と上記制御量とにより補正制御量を得
ることを特徴としている。
【作用】
上記構成に基づき、車両走行中の変速比の過渡的な変
化直後より定常状態に移行するまでの間、実変速比変化
速度算出手段よりの出力(実di/dt)と、実変速比算出
部40で算出されるiと、検索されたエンジントルクT
と、デューティ比Dとが入力するデューティ比補正部49
において実di/dtの正負(正はアップシフト、負はダウ
ンシフト)により増大補正された比k+(便宜上、k+
とする)にセカンダリシリンダ圧Psを乗算することによ
って、また、減少補正された比k−(便宜上、k−とす
る)にセカンダリシリンダ圧Psを乗算することによっ
て、補正したプライマリシリンダ圧Ppを算出することが
可能となり、この補正したプライマリシリンダ圧Ppとデ
ューティ比Dとにより、デューティ比Dを補正した補正
デューティ比Dcを得ることができて、この補正デューテ
ィ比Dcにより過渡的なプライマリシリンダ圧とセカンダ
リシリンダ圧との比率の不平衡がないように補正するの
で、変速比の過渡的な変化直後に生じるダウンシフト速
度の低下現象がなくなる。
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 第1図において、電磁クラッチにベルト式無段変速機
を組合わせた駆動系の全体構成について説明する。エン
ジン1は、電磁粉式等の電磁クラッチ2,前後進切換装置
3を介して無段変速機4に連結し、無段変速機4から1
組のリダクションギヤ5,出力軸6、ディファレンシャル
ギヤ7および車軸8を介して駆動輪9に伝動構成され
る。 電磁粉式クラッチ2は、エンジンクランク軸10にドラ
イブメンバ2aを、入力軸11にクラッチコイル2cを具備し
たドリブンメンバ2bを有する。そしてクラッチコイル2c
に流れるクラッチ電流により両メンバ2a,2bの間のギャ
ップに電磁粉を鎖状に結合して集積し、これによる結合
力でクラッチ接断およびクラッチトルクを可変制御す
る。 前後進切換装置3は、入力軸11と変速機主軸12との間
にギヤとハブやスリーブにより同期噛合式に構成されて
おり、少なくとも入力軸11を主軸12に直結する前進位置
と、入力軸11の回転を逆転して主軸12に伝達する後退位
置とを有する。 無段変速機4は、主軸12とそれに平行配置された副軸
13とを有し、主軸12にはプライマリシリンダ14aを備え
たプーリ間隔可変のプライマリプーリ14が、副軸13には
同様にセカンダリシリンダ15aを備えたセカンダリプー
リ15が設けられる。また、両プーリ14,15に駆動ベルト1
6が巻付けられ、両シリンダ14a,15aは油圧制御回路17に
回路構成される。そして両シリンダ14a,15aには伝達ト
ルクに応じたライン圧を供給してプーリ押付力を付与
し、プライマリ圧により駆動ベルト16のプーリ14,15に
対する巻付け径の比率を変えて無段階に変速制御するよ
うに構成されている。 次いで、電磁粉式クラッチ2と無段変速機4の電子制
御系について説明する。エンジン1のエンジン回転数セ
ンサ19,無段変速機4のプライマリプーリ回転数センサ2
1,セカンダリプーリ回転数センサ22、エアコンやチョー
クの作動状況を検出するセンサ23,24を有する。また、
操作系のシフトレバー25は、前後進切換装置3に機械的
に結合しており、リバース(R),ドライブ(D),ス
ポーティドライブ(Ds)の各レンジを検出するシフト位
置センサ26を有する。更に、アクセルペダル27にはアク
セル踏込み状態を検出するアクセルスイッチ28を有し、
スロットル弁側にスロットル開度センサ29を有する。 そして上記スイッチおよびセンサの種々の信号は、電
子制御ユニット20に入力し、マイコン等を使用してソフ
ト的に処理される。そして電子制御ユニット20から出力
する発進,ドラッグ,直結モードのクラッチ制御信号が
電磁クラッチ2に、変速制御信号およびライン圧制御信
号が無段変速機4の油圧制御回路17に入力して、各制御
動作を行うようになっている。 第2図において、制御ユニット20の電磁クラッチ制御
系と無段変速制御系について説明する。 先ず、電磁クラッチ制御系においては、エンジン回転
数Neとシフト位置センサ26のR,D,Ds以外のニュートラル
(N),パーキング(P)レンジの信号が入力する逆励
磁モード判定部32を有し、例えばNe<300rpmの場合、ま
たはP,Nレンジの場合に逆励磁モードと判定し、出力判
定部33により通常とは逆向きの微少電流を流す。そして
電磁クラッチ2の残留磁気を除いて完全に解放する。ま
た、この逆励磁モード判定部32の判定出力信号,アクセ
ルスイッチ28の踏込み信号およびセカンダリプーリ回転
数センサ22の回転(以下車速Vとする)信号が入力する
通電モード判定部34を有し、発進等の走行状態を判別
し、この判別信号が、発進モード電流設定部35,ドラッ
グモード電流設定部36,直結モード電流設定部37に入力
する。 発進モード電流設定部35は、通常の発進またはエアコ
ン,チョーク使用の発進の場合において、エンジン回転
数Ne等との関係で発進特性を各別に設定する。そしてス
ロットル開度θ,車速V,R,D,Dsの各走行レンジにより発
進特性を補正して、クラッチ電流を設定する。ドラッグ
モード電流設定部36は、R,D,Dsの各レンジにおいて低車
速でアクセル開放の場合に微少のドラッグ電流を定め、
電磁クラッチ2にドラッグトルクを生じてベルト,駆動
系のガタ詰めを行い、発進をスムーズに行う。またこの
モードでは、Dレンジのクラッチ解放後の車両停止直前
までは零電流に定め、惰行性を確保する。直結モード電
流設定部37は、R,D,Dsの各レンジにおいて車速Vとスロ
ットル開度θの関係により直結電流を定め、電磁クラッ
チ2を完全係合し、かつ係合状態での節電を行う。これ
らの電流設定部35、36,37の出力信号は、出力判定部33
に入力し、その指示に従ってクラッチ電流を定める。 次いで、無段変速制御の変速速度制御系について述べ
ると、プライマリプーリ回転数センサ21,セカンダリプ
ーリ回転数センサ22のプライマリプーリ回転数Npとセカ
ンダリプーリ回転数Nsは実変速比算出部40に入力し、実
変速比i=Np/Nsにより実変速比iを算出する。この実
変速比iとスロットル開度センサ29のスロットル開度θ
は目標プライマリプーリ回転数検索部41に入力し、R,D,
Dsの各レンジ毎に変速パターンに基づくi−θのマップ
を用いて目標プライマリプーリNs回転数NPDを検索す
る。目標プライマリプーリ回転数NPDとセカンダリプー
リ回転数は目標変速比算出部42に入力し、目標変速比is
がis=NPD/Nsにより算出される。 そして、この目標変速比iSは目標変速比変化速度算出
部43に入力し、一定時間の目標変速比isの変化量により
目標変速比変化速度dis/dtを算出する。そしてこれらの
実変速比i,目標変速比is,目標変速比変化速度dis/dt
と、係数設定部44の係数K1,K2は変速速度算出部45に入
力し、変速速度di/dtを以下により算出する。 di/dt=K1(is−i)+K2・dis/dt 上記式において、is−iは目標と実際の変速比偏差の
制御量、dis/dtは制御系の遅れ補正要素である。 上記変速速度di/dt,実変速比iはデューティ比検索部
46に入力する。 ここで、操作量の制御量としてのデューティ比Dが、
D=f(di/dt,i)の関係で設定されることから、アッ
プシフトとダウンシフトにおいてデューティ比Dがdi/d
t−iのマップを用いて検索される。そしてこの操作量
のデューティ比Dの値は、変速出力信号補正手段として
のデューティ比補正部49に入力し、後に述べるデューテ
ィ比補正が行われ、その出力の補正制御量としての補正
デューティ比Dcにより駆動部47を介して油圧制御回路17
の変速速度制御用ソレノイド弁48に出力する。 続いて、無段変速制御のライン圧制御系について述べ
る。エンジン回転数センサ19,スロットル開度センサ29
のエンジン回転数Neとスロットル開度θが入力するエン
ジントルク検索部50を有し、θ−Neのトルク特性マップ
からエンジントルクTを求める。このエンジントルクT
と実変速比算出部40の実変速比iの信号は、目標ライン
圧設定部51に入力し、エンジントルクに応じた必要ライ
ン圧と実変速比iの積で目標ライン圧PLdを定める。一
方、エンジン回転数によりポンプ吐出圧が変化するのに
伴いライン圧最大値が変動することから、この変動状態
を検出するためエンジン回転数Neと実変速比iが入力す
る最大ライン圧検索部52を有し、Ne−iのマップにより
最大ライン圧PLmaxを求める。 目標ライン圧PLdと最大ライン圧PLmaxは減圧値算出部
53に入力し、最大ライン圧PLmaxに対する目標ライン圧P
Ldの割合でライン圧PLRを算出するのであり、これがデ
ューティ比検索部54に入力してライン圧PLRに応じたデ
ューティ比Dを定める。そして、このデューティ信号が
駆動部55を介してライン圧制御用ソレノイド弁56に出力
するように構成されている。 一方、実変速比変化速度算出部57には実変速比算出部
40よりの出力iが入力し、ここでこのiの時間tで微分
して実変速比変化速度、実di/dtを求め、エンジントル
ク検索部50よりの出力T,目標ライン圧設定部51よりの出
力PLd(以下、セカンダリシリンダ圧Psという)。実変
速比iと共にデューティ比補正部49に入力する。 上記無段変速機4において実変速比iを一定に保持し
たい場合、例えばスロットル開度θを変化させてエンジ
ントルクTが増減すると、それに伴って上記無段変速機
4への入力トルクが変化する。そのため、上記無段変速
機4のプライマリシリンダ圧Ppとセカンダリシリンダ圧
Psとの比kも変化させて対応しなければならない。つま
り、エンジン回転数が低下するアップシフト時の場合に
は、上記入力トルクが増大し、上記比kを増大補正する
必要があり、また、エンジン回転数が増大するダウンシ
フト時の場合には、上記入力トルクが減少し、上記比k
を減少補正する必要がある。そのため、変動する比kの
値は、実変速比変化速度算出部で算出される実di/dt
と、実変速比算出部40で算出されるiと、検索されたエ
ンジントルクTとデューティ比Dとが入力するデューテ
ィ比補正部49において実di/dtの正負(正はアップシフ
ト、負はダウンシフト)により増大補正された比k+に
セカンダリシリンダ圧Psを乗算することによって、ま
た、減少補正された比k−にセカンダリシリンダ圧Psを
乗算することによって、補正したプライマリシリンダ圧
Ppを算出することが可能となる。この補正したプライマ
リシリンダ圧Ppとデューティ比Dとにより、デューティ
比Dを補正した補正デューティ比Dcを得るようになって
いる。 つまり、デューティ比補正部49は、第3図のエンジン
トルクT,比Pp/Ps(以下、比kという)。実変速比iの
相関する特性におけるエンジントルクの変動時あるいは
変速時の過渡的な現象を補間するような補正を行う補正
デューティ比Dcを出力し、駆動部47を介してソレノイド
弁48を作動するようになっている。 次いで、このような構成された無段変速機の変速制御
装置の作用について説明する。 先ず、エンジン1からのアクセルの踏込みに応じた動
力が、電磁クラッチ2,前後進切換装置3を介して無段変
速機4のプライマリプーリ14に入力し、駆動ベルト16,
セカンダリプーリ15により変速した動力が出力し、これ
が駆動輪9側に伝達することで走行する。 そして上記走行中において、実変速比iの値が大きい
低速段においてエンジントルクTが大きいほど目標ライ
ン圧が大きく設定され、これに相当するデューティ信号
がソレノイド弁56に入力して制御圧を調圧し、その平均
化した圧力でライン圧制御することで、ライン圧PLを高
くする。そして高速段に移行するについて変速比iが小
さくなり、エンジントルクTも小さくなるに従い同様に
作用することで、ライン圧PLは低下するように制御され
るのであり、こうして常に駆動ベルト16での伝達トルク
に相当するプーリ押付け力を作用する。 上記ライン圧PLは、常にセカンダリシリンダ15aに供
給されており、ソレノイド弁48の制御圧による図示しな
い変速速度制御弁によりプライマリシリンダ14aに給排
油することで、変速速度制御されるのであり、これを以
下に説明する。 先ず、プライマリプーリ回転数センサ21,セカンダリ
プーリ回転数センサ22およびスロットル開度センサ29か
らの信号Np,Ns,θが読込まれ、制御ユニット20の実変速
比算出部40で実変速比iを求める。また、目標プライマ
リプーリ回転数検索部41ではシフト位置センサ26からの
R,D,Dsの各レンジ毎に変速パターンに基づいて、実変速
比i,スロットル開度θにより一旦目標プライマリプーリ
回転数NPDがマップにより検索され、目標変速比算出部4
2でこの目標プライマリプーリ回転数NPDに対応した目標
変速比isが算出される。従って、プライマリプーリ回転
数一定の領域では、目標変速比isがNs−θ法により算出
したものと同一の固定値になるが、プライマリプーリ回
転数可変の領域では、目標変速比isがNs−θ法により算
出したものに比べ、定速段側にオフセットして設定さ
れ、更にその目標変速比isが自ら変化する値になる。 これらの実変速比i,目標変速比isおよび目標変速比変
化速度算出部43のdis/dt,係数設定部44の係数K1,K2
用いて変速速度算出部45で変速速度di/dtを求める。そ
して、デューティ比検索部46で変速速度di/dtと実変速
比iに基づいてデューティ比Dが検索される。 ここで、第3図の特性図において、例えばエンジント
ルクTがT0で実変速比iがi0(A点),比kがk1の定常
状態より、エンジントルクTが増加してT1で実変速比i
がi1(C点),比kがk3の定常状態に移行する間、エン
ジントルク増大分の一部がエンジン回転数Neの上昇のた
めに消費されるために、過渡的に変動する比kによるプ
ライマリシリンダ14aとセカンダリシリンダ15aとに生じ
る制御圧の不平衡を実変速比変化速度算出部57よりの出
力、実di/dtと実変速比算出部40で算出されるiと、検
索されたエンジントルクTと、デューティ比Dとが入力
するデューティ比補正部49において実di/dtの正負(正
はアップシフト、負はダウンシフト)により増大補正さ
れた比k+にセカンダリシリンダ圧Psを乗算することに
よって、また、減少補正された比k−にセカンダリシリ
ンダ圧Psを乗算することによって、補正したプライマリ
シリンダ圧Ppを算出する。この補正したプライマリシリ
ンダ圧Ppとデューティ比Dとによ、デューティ比Dを補
正した補正デューティ比Dcを出力する。 以上の作用の実行手順制御を、第4図のフローチャー
ト図と第3図の特性図に基づいて説明する。 先ず、ステップS101においてエンジントルクTの変動
があるか否かを検知し、変動があればステップS102に移
行して、変動開始時のエンジントルクT0,実変速比i0
比kを検索し、変動中の現在のエンジントルクTと、こ
れに対応しながら変動する実変速比iの時間tの微分
値、実変速比変化速度実di/dtを検索し(ステップS10
3)、ステップS104に移行して、上記実di/dt,実変速比
i,セカンダリシリンダ圧Ps,エンジントルクてに基づい
てデューティ比Dを補正し、補正デューティ比Dcを出力
する。該補正デューティ比Dcは駆動分47を介してソレノ
イド弁48に入力してパルス状の制御圧を生成し、これに
より図示しない上記変速速度制御弁を給油と排油の2位
置で繰返して制御する。 ここで、デューティ比が小さくなると、オフ時間によ
り変速速度制御弁は給油位置での動作時間が長くなり、
プライマリシリンダ14aに給油するようになってアップ
シフトする。一方、デューティ比が大きくなると、逆に
オン時間により排油位置での動作時間が長くなってプラ
イマリシリンダ14aは排油され、これによりダウンシフ
トするようになっている。 ここで、例えばスロットル開度θを変化させてエンジ
ントルクを増減する場合、このエンジントルクの変動に
応じてエンジン回転数の上昇あるいは下降に消費される
トルクにより過渡的に変動する比kを、実di/dtと、実
変速比算出部40で算出されるiと、検索されたエンジン
トルクTと、デューティ比Dとが入力するデューティ比
補正部49において実di/dtの正負(正はアップシフト、
負はダウンシフト)により増大補正された比k+にセカ
ンダリシリンダ圧Psを乗算することによって、また、減
少補正された比k−にセカンダリシリンダ圧Psを乗算す
ることによって、補正したプライマリシリンダ圧Ppを算
出し、この補正したプライマリシリンダ圧Ppとデューテ
ィ比Dとにより補正デューティ比Dcが算出されて、プラ
イマリシリンダ14aとセカンダリシリンダ15aのそれぞれ
に作用する制御圧には過渡時に不平衡がないように補正
デューティ比Dcによって制御される。
【発明の効果】
以上のべてきたように、本発明によれば、車両走行時
にエンジントルクが増減して定常状態に移行する間は、
実変速比変化度速算出手段よりの出力(実di/dt)と、
実変速比算出部で算出されるiと、検索されたエンジン
トルクTと、デューティ比Dとが入力するデューティ比
補正部において実di/dtの正負(正はアップシフト、負
はダウンシフト)により増大補正された比k+にセカン
ダリシリンダ圧Psを乗算することによって、また、減少
補正された比k−にセカンダリシリンダ圧Psを乗算する
ことによって、補正したプライマリシリンダ圧Ppを算出
することが可能となり、この補正したプライマリシリン
ダ圧Ppとデューティ比Dとにより、デューティ比Dを補
正した補正デューティ比Dcを得ることができて、この補
正デューティ比Dcにより過渡的なプライマリシリンダ圧
とセカンダリシリンダ圧との比率の不平衡がないように
補正するので、変速比の過渡的な変化直後に生じるダウ
ンシフト速度の低下現象がなく、過渡的なダウンシフト
あるいはアップシフトがない安定した車速で車両の操縦
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の変速制御装置の概略を示す
構成図、第2図は電気制御系のブロック図、第3図はエ
ンジントルクと実変速比との特性図、第4図は本発明の
作用のフローチャート図、第5図はエンジントルク増加
時のプライマリプーリ,セカンダリプーリおよびベルト
の挙動を示す概略図、第6図はエンジントルクと実変速
比との特性図である。 4…無段変速機、14a…プライマリシリンダ、15a…セカ
ンダリシリンダ、17…油圧制御回路、20…電子制御ユニ
ット、40…実変速比算出部、46…デューティ比検索部、
48…(変速速度制御用)ソレノイド弁、49…デューティ
比補正部、57…実変速比変化速度算出部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−132428(JP,A) 特開 昭63−43838(JP,A) 特開 昭62−180164(JP,A) 特開 昭61−119856(JP,A) 特開 昭60−101352(JP,A) 特開 昭56−138556(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 61/00 - 61/06 F16H 59/00 - 59/46

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入出力プーリに設けられたプライマリシリ
    ンダおよびセカンダリシリンダに制御ユニットからの制
    御量によって調圧された油圧を給排油して無段変速する
    無段変速機の変速制御装置において、 上記制御ユニットに、実変速比を入力して実変速比の時
    間微分値である実変速比変化速度を算出する実変速比変
    化速度算出手段と、 上記実変速比変化速度算出手段からの信号と、上記制御
    量、上記実変速比、エンジントルク、及びセカンダリシ
    リンダ圧の各信号とが入力する変速出力信号補正手段と
    を設け、 上記変速出力信号補正手段は、上記実変速比変化速度に
    基づくエンジン回転数の変化によって生じるトルク増減
    分をエンジン発生トルクに加減して上記無断変速機への
    実入力トルクを求めると共に、上記実入力トルクに基づ
    いて上記プライマリシリンダ及び上記セカンダリシリン
    ダに供給される各油圧の必要油圧比を算出し、上記必要
    油圧比に上記セカンダリシリンダ圧を乗算することによ
    って得られたプライマリシリンダ圧と上記制御量とによ
    り補正制御量を得ることを特徴とする無段変速機の変速
    制御装置。
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