JPH07117139A - 繊維強化樹脂管の製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂管の製造方法

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JPH07117139A
JPH07117139A JP5267095A JP26709593A JPH07117139A JP H07117139 A JPH07117139 A JP H07117139A JP 5267095 A JP5267095 A JP 5267095A JP 26709593 A JP26709593 A JP 26709593A JP H07117139 A JPH07117139 A JP H07117139A
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JP
Japan
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fiber
mandrel
glass fibers
axial
resin
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JP5267095A
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Fumio Murata
二三夫 村田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】軸方向の強度に優れた繊維強化樹脂管を効率よ
く経済的に製造する。 【構成】マンドレル10を取り囲むように軸方向に沿っ
て配置された軸方向ガラス繊維71がマンドレル10の
周囲を周回移動する間に、周方向ガラス繊維72が螺旋
状に巻き付けられて樹脂モルタル層73が積層され、樹
脂モルタル層73に軸方向ガラス繊維74が積層される
とともに、周方向ガラス繊維75が積層される。これら
の管材料が硬化炉35によって硬化されて一体化される
と、その硬化された管体が、ベルト推進装置50により
螺旋方向への回転力が付与されて、硬化された管体が螺
旋方向に推進される。これにより、管体に連続した最内
周側の軸方向ガラス繊維71が、繊維供給台20の回転
盤21に取り付けられた各ボビン22から順次引き出さ
れるとともに、他のガラス繊維および樹脂モルタル層も
マンドレル10の周囲を順次推進されて、繊維強化樹脂
管が連続的に製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂モルタル層をガラ
ス繊維等の補強繊維によって補強した強化プラスチック
層を有する繊維強化樹脂管(FRPM)管の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂モルタル層の内周および外周をガラ
ス繊維強化プラスチック層によって強化した繊維強化樹
脂管は、通常、フィラメントワインディング(FW)方
式によって連続的に製造されている。図4は、このフィ
ラメントワインディング方式で製造される繊維強化樹脂
管の断面図である。この繊維強化樹脂管は、樹脂モルタ
ル層83の内周側に、熱硬化樹脂が含浸された軸方向ガ
ラス繊維82が管軸方向に沿った状態で配置されてお
り、さらに、その軸方向ガラス繊維82の内周側に、熱
硬化性樹脂が含浸された周方向ガラス繊維81が、繊維
強化樹脂管80の周方向にほぼ沿った状態で配置されて
いる。また、樹脂モルタル層83の外周側には、熱硬化
性樹脂が含浸された軸方向ガラス繊維84が、繊維強化
樹脂管80の軸方向にほぼ沿った状態で配置されてお
り、さらに、その軸方向ガラス繊維84の外周側に、熱
硬化性樹脂が含浸された周方向ガラス繊維85が螺旋状
に配置されている。
【0003】このような構成の繊維強化樹脂管の製造方
法であるフィラメントワインディング方式(特開昭57
−148624号公報参照)では、まず、回転されるマ
ンドレルに、一定の幅および厚さを有する帯状の厚紙を
螺旋状に巻き付けて紙管が製造される。製造された紙管
は、マンドレルの回転によってそのマンドレルの周囲を
周方向に回転しつつ軸方向に移動し、紙管がマンドレル
に対して軸方向に推進される。推進される紙管上には、
長繊維であるガラス繊維が幅方向に並べられた状態で順
次螺旋状に巻回され、紙管上に周方向に連続した周方向
ガラス繊維81が積層される。そして、周方向ガラス繊
維81に熱硬化性樹脂が含浸される。
【0004】その後、一定長さ(例えば280mm)の
短繊維が、軸方向に沿った状態で、例えば一定の重ね代
(例えば、20mm)で周方向ガラス繊維81上に螺旋
状に巻回される。そして、ガラス繊維に熱硬化性樹脂が
含浸される。これにより、管軸方向に沿った短繊維が相
互に重ね合わされることによって軸方向に連続した状態
の軸方向ガラス繊維82が形成される。
【0005】このようにして、軸方向ガラス繊維82が
配置されると、その上に樹脂モルタル層83が積層され
る。そして、この樹脂モルタル層83上に、前述と同様
にして、熱硬化性樹脂が含浸された短繊維が管軸方向に
連続した状態になった軸方向ガラス繊維84が積層さ
れ、さらに、その軸方向ガラス繊維84上に熱硬化樹脂
が含浸された周方向ガラス繊維85が螺旋状に巻回され
て積層される。
【0006】このようにして、紙管上に周方向ガラス繊
維81、軸方向ガラス繊維82、樹脂モルタル83、軸
方向ガラス繊維84、および周方向ガラス繊維85が順
番に積層されると、この積層体が紙管とともに硬化炉内
に挿入されて、ガラス繊維に含浸された熱硬化樹脂が硬
化されるとともに、樹脂モルタル層が硬化されて、繊維
強化樹脂管とされる。そして、硬化された繊維強化樹脂
管から紙管が取り除かれた後に、繊維強化樹脂管が適当
な長さに切断される。
【0007】なお、マンドレルに厚紙を巻き付けて紙管
を製造する替わりに、スチールバンドをマンドレルに巻
き付けてスチール管を形成することも行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような繊維強化樹
脂管の製造方法では、厚紙、スチールバンドを螺旋状に
巻回して紙管等を製造し、その紙管等の周面に管材料を
順次積層しているために、管材料を硬化させて繊維強化
樹脂管を製造した後に、繊維強化樹脂管から紙管等を取
り除かなければならず、作業効率が悪いという問題があ
る。また、厚紙を使用して紙管を形成する場合には、繊
維強化樹脂管から取り除かれた紙管は、再利用できない
ために廃棄しなければならず、経済性が損なわれるとと
もに、環境に対しても好ましくない。紙管等は、マンド
レルに厚紙等を隙間なく螺旋状に巻回しなければなら
ず、厚紙等の間に隙間ができると、樹脂管の製造作業を
中断して紙管等を形成しなおさなければならない。この
ように厚紙等をマンドレル上に巻回することは容易では
なく、高度な技術が必要になる。さらには、紙管等とさ
れる厚紙等を保管するためのスペース等も必要になる。
【0009】また、製造される繊維強化樹脂管における
軸方向ガラス繊維は、短繊維が管軸方向に重ね合った状
態によって管軸方向に連続状態にされているために、管
軸方向に十分な強度が得られないという問題もある。し
かも、短繊維同士が重なった状態になっているために、
短繊維を多量に使用する必要があり、経済性も損なわれ
る。
【0010】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、その目的は、作業効率に優れており、し
かも、管軸方向にも高強度を発揮する経済的な繊維強化
樹脂管の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維強化樹脂管
の製造方法は、熱硬化性樹脂が含浸された複数の補強繊
維をマンドレルの軸方向に沿わせて配置して、該マンド
レルの先端方向へと順次引き出しつつ、各補強繊維をマ
ンドレルの周囲に周回移動させる工程と、周回移動する
補強繊維に、熱硬化性樹脂が含浸された補強繊維を螺旋
状に巻回する工程と、螺旋状に巻回された補強繊維上に
樹脂層を積層する工程と、該樹脂層上に、熱硬化性樹脂
が含浸された補強繊維を軸方向に沿うように配置する工
程と、その補強繊維上に、熱硬化性樹脂が含浸された補
強繊維を螺旋状に巻回する工程と、補強繊維に含浸され
た熱硬化性樹脂および樹脂層を硬化させて補強繊維とと
もに一体化し管体を製造する工程と、一体化した管体に
螺旋方向への回転力を付与して、該管体に推進力を付与
する工程と、を包含するものであり、そのことにより上
記目的が達成される。
【0012】
【作用】本発明の繊維強化樹脂管の製造方法では、マン
ドレルを取り囲むように配置された補強繊維がマンドレ
ルの周囲を周回移動する間に、補強繊維が螺旋状に巻き
付けられて、その補強繊維に樹脂層が積層される。さら
に、樹脂層に軸方向に沿うように補強繊維が積層される
とともに、螺旋状に補強繊維が積層される。その後に、
これらの管体が硬化されて一体化されると、その硬化さ
れた管体に、螺旋方向への回転力が付与される。これに
より、硬化された管体が回転しつマンドレル先端方向に
順次推進され、管体に連続した最内周側に配置されてい
る軸方向に沿った補強繊維が、順次引き出されるととも
に、他の補強繊維、および樹脂層も、硬化した管体に連
続していることにより、管体の推進にともなって、順次
推進され、繊維強化樹脂管が連続的に製造される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0014】図1は本発明の繊維強化樹脂管の製造方法
によって製造された繊維強化樹脂管の断面図である。こ
の繊維強化樹脂管70は、樹脂モルタル層73の内周側
に、熱硬化性樹脂である不飽和ポリエステル樹脂によっ
て一体化された周方向ガラス繊維72が螺旋状に配置さ
れており、さらに、その周方向ガラス繊維72の内周側
に、不飽和ポリエステル樹脂によって一体化された軸方
向ガラス繊維71が、繊維強化樹脂管70の軸方向に沿
った状態で連続して配置されている。また、樹脂モルタ
ル層73の外周側には、不飽和ポリエステル樹脂によっ
て一体化された軸方向ガラス繊維74が、繊維強化樹脂
管70の軸方向に沿った状態で配置されており、さら
に、その軸方向ガラス繊維74の外周側に、不飽和ポリ
エステル樹脂によって一体化された周方向ガラス繊維7
5が螺旋状に配置されている。
【0015】このような繊維強化樹脂管70は、本発明
の繊維強化樹脂管の製造方法によって製造される。図2
は本発明の繊維強化樹脂管の製造方法の実施状態の概略
を示す模式図、図3はその製造方法の要部の断面図であ
る。
【0016】本発明の繊維強化樹脂管の製造方法では、
図2に示すように、水平状態に固定されたマンドレル1
0が使用される。このマンドレル10の基端部近傍に
は、繊維供給台20が嵌合状態で配置されている。繊維
供給台20は、マンドレル10に嵌合された環状の回転
盤21を有している。回転盤21は、薄板状をして鉛直
状態に配置されており、下部における二箇所を、駆動ロ
ーラ24によってそれぞれ支持されるとともに、上部を
従動ローラ25に支持されている。そして、各駆動ロー
ラ24が回転駆動されることによってマンドレル10の
周囲を、所定の周速度で周回移動するようになってい
る。
【0017】回転盤21におけるマンドレル10先端側
の側面には、複数のボビン22が取り付けられている。
各ボビン22は、例えば、マンドレル10とは同心の複
数の円上に、周方向に等しい間隔をあけて配置されてい
る。各ボビン22には、製造される繊維強化樹脂管70
の最内側に配置される周方向ガラス繊維71がそれぞれ
巻き付けられている。
【0018】各ボビン22のマンドレル10先端方向の
側方には、ガイドリング23がマンドレル10に嵌合し
た状態で配置されている。このガイドリング23も、下
部を一対の駆動ローラ26によって支持され、上部を従
動ローラ27によって支持されて鉛直状態になってい
る。ガイドリング22は、回転盤21の回転方向と同方
向に、等しい周速度によって回転するようになってい
る。
【0019】ガイドリング23には、回転盤21に取り
付けられたボビン22の数に等しい透孔23aが周方向
に等しい間隔をあけて設けられており、回転盤21にお
ける各透孔23aの対向部近傍の各ボビン22から引き
出されたガラス繊維71が各透孔23a内を挿通して、
マンドレル10の周面上に軸方向に沿った状態で、該マ
ンドレル10を覆うように配置されている。
【0020】繊維供給台20よりもマンドレル10先端
側には、連続状態になった長繊維である周方向ガラス繊
維72が幅方向に並べられて適当な幅で供給され、マン
ドレル10の周囲を周回移動している軸方向ガラス繊維
71に対して螺旋状に巻き付けられている。このように
して、周方向ガラス繊維72が螺旋状に巻き付けられる
と、マンドレル10の軸方向に沿って延びる含浸ロール
31によって、周方向ガラス繊維72間および軸方向ガ
ラス繊維71間に熱硬化性樹脂である不飽和ポリエステ
ル樹脂が含浸される。
【0021】この含浸ロール31よりもマンドレル10
先端側には、誘導加熱機32が配置されている。誘導加
熱機32は、図2に示すように、マンドレル10上に巻
回される周方向および軸方向ガラス繊維71および72
間に含浸された不飽和ポリエステル樹脂を迅速に硬化さ
せるようになっている。
【0022】誘導加熱機32よりもマンドレル10先端
側には、樹脂モルタル層形成装置40が配置されてい
る。この樹脂モルタル層形成装置40は、ポリエステル
樹脂が硬化したガラス繊維72に樹脂モルタル層73を
形成するモルタル混練機41と、塗布された樹脂モルタ
ル層73を所定の厚さに成形する成形ロール42とを有
している。
【0023】樹脂モルタル層形成装置40によって、所
定の厚さの樹脂モルタル層73が形成されると、その樹
脂モルタル層73上に軸方向ガラス繊維74が、マンド
レル10の軸方向に沿うように配置される。この軸方向
ガラス繊維74は、所定の長さの短繊維がマンドレル1
0の軸方向に沿うように樹脂モルタル層73上に積層さ
れる。各短繊維は、所定の重ね代で、樹脂モルタル層7
3の周囲を螺旋状態で積層されて、軸方向ガラス繊維7
4とされる。そして、このようにして、軸方向ガラス繊
維74が樹脂モルタル層73上に積層されると、連続し
た長繊維であるが周方向ガラス繊維75幅方向に並べら
れた状態で、軸方向ガラス繊維74上に螺旋状に巻回さ
れる。軸方向ガラス繊維74および周方向ガラス繊維7
5には、マンドレル10の軸方向に沿って配置された含
浸ロール33によって、熱硬化性樹脂である不飽和ポリ
エステル樹脂が含浸される。
【0024】周方向ガラス繊維75が螺旋状に巻回され
ると、この周方向ガラス繊維75上に帯状の離型フィル
ム76が螺旋状に巻回される。離型フィルム76は、周
方向ガラス繊維75を全体にわたって覆った状態にな
る。マンドレル10の先端は、離型フィルム76が巻回
されている部分にまで達している。
【0025】離型フィルム76によって覆われた軸方向
ガラス繊維71、周方向ガラス繊維72、樹脂モルタル
73、軸方向ガラス繊維74、および周方向ガラス繊維
75の管材料は、この離型フィルム76とともに、硬化
炉35内に挿入されるようになっている。マンドレル1
0上の全ての管材料は、硬化炉35にて硬化されて一体
化された管体となって硬化炉35から排出される。
【0026】硬化炉35の出口の外方には、ベルト推進
装置50が配置されており、ベルト推進装置50によっ
て、硬化炉35によって硬化された管体が螺旋方向に推
進されるようになっている。このベルト推進装置50
は、硬化炉35によって硬化されて、離型フィルム76
によって覆われた状態で形成された繊維強化樹脂管70
の各側部にそれぞれ鉛直状態で配置された駆動プーリ5
1および従動プーリ52と、各プーリ51および52に
巻き掛けられて周回移動する無端状の推進ベルト53と
を有しており、この推進ベルト53が、離型フィルム7
6によって覆われた管体70に、全周にわたって螺旋状
態で巻き付けられている。
【0027】ベルト推進装置50に対して硬化炉35の
遠方側には、カッター36が配置されており、このカッ
ター36によって繊維強化樹脂管70が離型フィルム7
6とともに切断される。そして、切断された管体から離
型フィルム76が取り除かれて、繊維強化樹脂管70と
される。
【0028】このような構成の装置によって繊維強化樹
脂管70を製造する場合には、まず、各ボビン22から
軸方向ガラス繊維71を引き出して、マンドレル10の
軸方向に沿った状態で配置する。そして、軸方向ガラス
繊維71上に、周方向ガラス繊維72、樹脂モルタル7
3、軸方向ガラス繊維74、および周方向ガラス繊維7
5、さらには、離型フィルム76を、順次積層する。こ
のとき、マンドレル上に積層された各管材料を、手作業
によって螺旋方向へと推進させて、硬化炉35内に挿入
する。そして、各ガラス繊維71、72、74、75に
含浸されたポリエステル樹脂、および樹脂モルタル73
を、硬化炉35によって硬化させる。このようにして、
各管材料が硬化されて一体化した管体を形成する。そし
て、管体に螺旋方向の推進力を付与して、硬化炉35か
ら排出し、ベルト推進装置50の推進ベルト53を螺旋
状に巻き掛けられる。
【0029】このような状態になると、ベルト推進装置
50が駆動されるとともに、繊維供給台20における回
転盤21およびガイドリング23が、ベルト推進装置5
0の推進ベルト53の周回移動速度に同期して、同方向
に同速度で回転される。ベルト推進装置50は、硬化し
た管体に対して螺旋状に回転力を与えて螺旋状に推進さ
せている。従って、この管体内において樹脂モルタル7
3と一体になった各ガラス繊維71、72、74、およ
び75が螺旋状に推進されることによって、マンドレル
10上の各ガラス繊維71、72、74、および75が
それぞれ牽引されてマンドレル10上を螺旋状に推進さ
れる。
【0030】マンドレル10上に直接配置される軸方向
ガラス繊維71は、硬化された管体の回転に同期して回
転される回転盤21の各ボビン22から引き出されて、
この回転盤21に同期して回転しているガイドリング2
3を通って、硬化された管体の内周面にまで連続してい
る。その結果、軸方向ガラス繊維71は、硬化した管体
の回転に同期して、マンドレル10の周囲を絡むことな
く管体の軸方向に沿った状態で周回移動する。そして、
周回移動している各軸方向ガラス繊維71に対して、周
方向ガラス繊維72、樹脂モルタル層73、軸方向ガラ
ス繊維74、および周方向ガラス繊維75が確実に螺旋
状に巻回される。
【0031】最内周側の軸方向ガラス繊維71は、硬化
した繊維強化樹脂管72内から、マンドレル10の基端
部近傍にまで連続した状態になっているために、硬化し
た繊維強化樹脂管70による引っ張り力の一部が、各軸
方向ガラス繊維71によって支持された状態になってい
る。軸方向ガラス繊維71は、通常、1本当たり48k
gf以上の引っ張り強さを有しているために、例えば、
50本の軸方向ガラス繊維71を使用することによっ
て、2400kgf以上の引っ張り強さが得られる。
【0032】マンドレル10は、軸方向ガラス繊維10
が周囲を周回移動しつつ引っ張られた際に摩擦力が加わ
らないように、できるだけ小径にすることが好ましい。
また、必要であれば、マンドレル10を軸方向ガラス繊
維10の周回移動方向と同方向に回転させるようにして
もよい。
【0033】各ガラス繊維71、72、74、75、お
よび樹脂モルタル層73は、硬化した管体によって引っ
張られて推進されるようになっているが、それぞれが硬
化していない状態では十分な強度が得られないために、
軸方向ガラス繊維71および周方向ガラス繊維72が迅
速に硬化するように誘導加熱機32が設けられている。
この誘導加熱機32によって周方向ガラス繊維72およ
び軸方向ガラス繊維71に含浸された不飽和ポリエステ
ル樹脂が迅速に硬化されるために、硬化した管体70に
よって軸方向ガラス繊維71および周方向ガラス繊維7
2が引っ張られても、軸方向ガラス繊維71および周方
向ガラス繊維72は破断するおそれがない。
【0034】なお、軸方向ガラス繊維71および周方向
ガラス繊維72に含浸された熱硬化性樹脂を迅速に硬化
させるために、このような誘導加熱機32に限らず、マ
ンドレル10内に加熱機を取り付ける構成にしてもよ
い。また、加熱機を用いることなく、各ガラス繊維に含
浸される熱硬化性樹脂として、迅速に硬化するものを使
用してもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明の繊維強化樹脂管の製造方法は、
このように、マンドレルの周囲に、連続した長繊維であ
る補強繊維を周回移動させて、その補強繊維に螺旋状に
ガラス繊維を巻き付けた後に樹脂層を積層し、さらにそ
の上に補強繊維を積層するようにしているために、マン
ドレルに厚紙等を巻き付けて紙管等を製造する必要がな
く、従って、製造された繊維強化樹脂管から紙管等を取
り外す作業が不要になって作業性および経済性が著しく
向上する。製造される繊維強化樹脂管は軸方向に連続し
た補強繊維が挿通しているために、短繊維を重ね合わせ
た状態で軸方向に連続する場合よりも、軸方向強度は著
しく向上し、さらには使用する補強繊維量も減少して経
済性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維強化樹脂管の製造方法によって製
造された繊維強化樹脂管の断面図である。
【図2】本発明の繊維強化樹脂管の製造方法の実施状態
の一例を示す概略図である。
【図3】その製造方法の実施状態の要部の断面図であ
る。
【図4】従来の繊維強化樹脂管の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 マンドレル 20 繊維供給台 21 回転盤 22 ボビン 23 ガイドリング 31 含浸ロール 32 誘導加熱機 33 含浸ロール 35 硬化炉 36 カッター 40 樹脂モルタル塗布装置 41 モルタル混練機 42 成形ロール 50 推進装置 51 プーリ 52 プーリ 53 推進ベルト 70 繊維強化樹脂管 71 軸方向ガラス繊維 72 周方向ガラス繊維 73 樹脂モルタル 74 軸方向ガラス繊維 75 周方向ガラス繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 23:22

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂が含浸された複数の補強繊
    維をマンドレルの軸方向に沿わせて配置して、該マンド
    レルの先端方向へと順次引き出しつつ、各補強繊維をマ
    ンドレルの周囲に周回移動させる工程と、 周回移動する補強繊維に、熱硬化性樹脂が含浸された補
    強繊維を螺旋状に巻回する工程と、 螺旋状に巻回された補強繊維上に樹脂層を積層する工程
    と、 該樹脂層上に、熱硬化性樹脂が含浸された補強繊維を軸
    方向に沿うように配置する工程と、 その繊維上に、熱硬化性樹脂が含浸された補強繊維を螺
    旋状に巻回する工程と、 補強繊維に含浸された熱硬化性樹脂および樹脂層を硬化
    させて補強繊維とともに一体化し管体を製造する工程
    と、 一体化した管体に螺旋方向への回転力を付与して、該管
    体に推進力を付与する工程と、 を包含する繊維強化樹脂管の製造方法。
JP5267095A 1993-10-26 1993-10-26 繊維強化樹脂管の製造方法 Pending JPH07117139A (ja)

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