JP2012031961A - 耐火二層管及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内管が合成樹脂製管からなる耐火二層管であって、外層のモルタルがひび割れしにくく、剥離や脱落がなく、耐衝撃性及び耐火性に優れ、製造が容易であり、かつ、低コストで得られる耐火二層管及びその製造方法を提供する。
【解決手段】合成樹脂製管2の外周面に、不織布又は連続気泡フォームを巻き付けた後、前記不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させて、硬化・乾燥させ、モルタル含浸層3を形成することにより、合成樹脂製管2の外周面が、不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させたモルタル含浸層3で被覆された耐火二層管1を製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高層又は低層の住宅又は建築物において、建築基準法や消防法に基づく排水管等の配管に使用することができる耐火二層管に関する。
従来から、アパートやマンション、オフィスビル等の集合住宅においては、給水や排水のため、あるいはまた、電気やガス等を供給するための配管として、ポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製管の外周面をモルタル等の耐火材で被覆した耐火二層管が使用されている。この耐火二層管は、火災発生時に、集合住宅における隣接する区画の間に配設された上記のような合成樹脂製管を通じた延焼を防止できるものであり、建築基準法や消防法に基づく基準や行政指導において、必要とされる構造や性能が定められている。
前記耐火二層管においては、耐火性や防音性、断熱性等の向上を図るために、その被覆材についての改良がなされており、例えば、外周面のモルタル等の耐火材にガラスウール等の無機繊維を混合したり、内管の合成樹脂製管とその外周面を被覆するモルタルとの間に前記無機繊維層を形成したりして、耐火二層管を作製することが提案されている。
具体的には、特許文献1に、ガラスウール等とセメントを混合した繊維モルタル等を、合成樹脂製管の外周面と成形型との隙間に吐出させて、前記合成樹脂製管を耐火材で被覆する押出し成形による方法が記載されている。
また、特許文献2に、エンドレスフェルト上にグラスウール等を載置し、該エンドレスフェルトに当接して配置された金属製芯管に前記グラスウール等を一層巻き取って、その外周面に、抄造されたモルタルフィルムを所定厚さまで巻き取り、養生・硬化後、金属製芯管を引抜くことにより、モルタル製外管とグラスウール等とを一体成形し、得られた一体成形体の内部に内管を挿入する方法、あるいはまた、前記金属製芯管に代えて内管を用いて、同様の工程を経て、モルタル製外管とグラスウール等と内管とを一体成形する方法等が提案されている。
特開2002−1712号公報 特開2008−249028号公報
しかしながら、上記の押出し成形による製造方法は、合成樹脂製管の外周面と成形型との隙間に吐出される耐火性材料の粘度、また、耐火性材料の種類や粘度等の特性に応じて、押し出す圧力や速度等の調整を要する等、配合や製造条件の設定が容易ではない。
また、成形型内に吐出された耐火性材料は、内管の合成樹脂管が押し出されていく方向及び回転する方向の一定方向に力を受けるため、該耐火性材料に含まれる繊維成分は二次元的な特定方向に配向する傾向がある。このため、該耐火性材料のひび割れや剥離等に対する強度特性が必ずしも十分とは言えない。
一方、上記の抄造したモルタルフィルムを巻き取る方法においては、モルタルフィルム抄造装置が、極めて高価な設備であり、操業経費も高い。
また、抄造による方法では、厚さ3mm以上のモルタルフィルムを形成することは困難であり、所定厚さのモルタル層を得るためには、内管の外側にモルタルフィルムを積層するように巻き取らなければならない。さらに、抄造モルタルに配合される繊維成分は、フィルム面に平行に二次元的に配向する。したがって、モルタル層の強度が必ずしも十分ではなく、層間での剥離や被覆の脱落が懸念される。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、内管が合成樹脂製管からなる耐火二層管であって、外層のモルタルがひび割れしにくく、剥離や脱落がなく、耐衝撃性及び耐火性に優れ、製造が容易であり、かつ、低コストで得られる耐火二層管及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る耐火二層管は、合成樹脂製管の外周面が、不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させたモルタル含浸層で被覆されていることを特徴とする。
このような構成によれば、合成樹脂製管の外層のモルタルのひび割れが防止され、剥離や脱落がなく、耐衝撃性及び耐火性に優れたものとさせることができる。
ここで、本発明でいう耐火二層管は、直管に限られず、曲管、Y字管、T字管等の分岐を有する管、継手等の各種形状の管を含むものである。
前記耐火二層管においては、前記不織布が、有機系又は無機系繊維の圧縮体又はニードルパンチされたフェルトであることが好ましい。
モルタルの浸透性や強度の観点から、このような材質のものが好適に用いられる。
また、前記モルタルは、セメント系モルタルであることが好ましい。
不織布又は連続気泡フォームへの浸透性、また、硬化後の密度や耐火性等の観点から、本発明においては、セメント系モルタルが好適に用いられる。
前記モルタル含浸層は、厚さ3mm以上であることが好ましい。
耐火性及び強度等の観点から、モルタル含浸層の厚さは、少なくとも3mmは必要である。
また、本発明に係る耐火二層管の製造方法は、合成樹脂製管の外周面に、不織布又は連続気泡フォームを巻き付けた後、前記不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させて、硬化・乾燥させ、モルタル含浸層を形成することを特徴とする。
このような製造方法によれば、上記のような本発明に係る耐火二層管を、容易かつ低コストで得ることができる。
前記製造方法においては、不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させた後、前記モルタルの外表面に、通気性を有するフィルム、メッシュ又はスパンボンドを巻き付けてから硬化・乾燥させることが好ましい。
これにより、モルタルの自重によるモルタル含浸層の変形を抑制し、寸法安定性を向上させることができるとともに、モルタル含浸層のひび割れや剥離、脱落を防止する補強効果も得られる。
あるいはまた、不織布又は連続気泡フォームを巻き付けた後、前記不織布又は連続気泡フォームの表面に、モルタルが通過可能なメッシュ又はスパンボンドを巻き付けてからモルタルを含浸させて、硬化・乾燥させてもよい。
このような方法によっても、上記と同様の効果が得られる。
また、本発明に係る耐火二層管の他の態様の製造方法は、不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させ、これを合成樹脂製管の外周面に巻き付けた後、前記モルタルの外表面に、通気性を有するフィルム、メッシュ又はスパンボンドを巻き付けてから硬化・乾燥させることを特徴とする。
このような製造方法でも、本発明に係る耐火二層管を好適に製造することができ、特に、曲管、Y字管やT字管等の分岐を有する管、継手等の複雑な形状の耐火二層管を得るのに好適である。
本発明に係る耐火二層管は、合成樹脂製管の外層のモルタルがひび割れしにくく、剥離や脱落がなく、耐衝撃性及び耐火性に優れ、高層又は低層の住宅又は建築物の排水管等の配管として好適に使用することができる。
また、本発明に係る製造方法によれば、従来の押出し成形や抄造による方法に比べて、耐火二層管の製造が容易であり、外層のモルタルの厚さも容易に調整可能であり、かつ、低コストで耐火二層管を得ることができる。
本発明に係る耐火二層管の概略断面図である。
以下、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
図1に、本発明に係る耐火二層管の構成を示す。本発明に係る耐火二層管1は、内管が合成樹脂製管2であり、その外周面が、不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させたモルタル含浸層3で被覆された2層構造のものである。
前記モルタル含浸層の基材には、不織布又は連続気泡フォームを用いる。不織布は、繊維がランダムに配向しているため、引っ張りや曲げに対する強度が三次元的に均等であり、また、モルタルをムラなく分散して含浸させることができる。同様に、連続気泡フォームも、連続気泡内にモルタルをムラなく分散して含浸させることができる。
したがって、不織布又は連続気泡フォームを用いることにより、耐衝撃性及び耐火性に優れた外層を形成することができる。
本発明において用いる不織布は、有機系又は無機系繊維の圧縮体又はニードルパンチされたフェルトが好ましい。
前記不織布の繊維の材質は、有機系繊維又は無機系繊維のいずれであってもよい。有機系繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート系(PET系ポリエステル)、ポリアミド(6−ナイロン、6,6−ナイロン等)、アクリル系、ビニロン、ポリオレフィン系、木綿、羊毛等が挙げられる。無機系繊維としては、例えば、ガラス繊維、ロックウール、セラミック繊維等が挙げられる。これらのうち、耐火性の観点からは、無機系繊維が好ましいが、物性や価格、さらに、市販品をそのまま使用することができる等の取扱い容易性等の観点から、特に、ポリエステル等の合成繊維からなる不織布が好ましい。
前記不織布の厚さは、その材質や耐火二層管の使用目的及び使用箇所等に応じて適宜定めることができるが、通常、3〜30mm、好ましくは5〜10mmである。
また、連続気泡フォームとしては、例えば、発泡ウレタンフォーム等を用いることができ、前記不織布とほぼ同程度の厚さで使用することができる。ただし、連続気泡フォームは、一般に、不織布に比べて、モルタル含浸層の補強効果が小さい。
本発明において使用されるモルタルは、硬化後の強度や密度、耐火性等の観点から、セメント系モルタルが好ましい。例えば、普通、早強、中庸熱及び超早強等の各種ポルトランドセメント又はこれらにフライアッシュや高炉スラグ等を混合した高炉セメント等が挙げられる。これらのモルタルは、水セメント比を選択することにより、良好な施工性を付与することができる。
使用するモルタルの粘度は、不織布又は連続気泡フォームの材質、面重量(密度)、厚さ、モルタルの含浸速度と硬化時間等を考慮して決定する必要がある。
なお、硬化後のモルタルは、高強度であることが好ましいが、不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させることにより、モルタル含浸層の強度向上を図ることができるため、本発明においては、繊維混入モルタルを使用する必要はない。むしろ、不織布又は連続気泡フォームへの浸透性が悪くなるため、繊維を含有させない方がよい。
モルタル含浸層の厚さは、耐火二層管の使用目的及び使用箇所等に応じて適宜定めることができるが、耐火性及び強度等の観点から、3mm以上であることが好ましい。より好ましくは、5〜10mm程度である。このような範囲内の厚さであれば必要な防火性能を十分に確保することができる。これ以上厚くする場合は、耐火二層管の重量が増加し、輸送や施工が困難となり、しかも、コスト高となる。
なお、不織布又は連続気泡フォームに含浸させたモルタルが硬化する際、多少の収縮によって厚さの変動が生じる場合もあるが、不織布又は連続気泡フォームの全体にわたってモルタルを含浸させるため、モルタル硬化後も、当初の不織布または連続気泡フォームの厚さとほぼ同程度となる。
上記のように、モルタル含浸層は、不織布又は連続気泡フォームで補強されたモルタル層であるため、耐火性は従来の繊維混入モルタルと同等であり、外力によるひび割れは生じにくく、剥離や脱落のおそれはない。したがって、本発明に係る耐火二層管は、高層又は低層の住宅又は建築物の排水用管材として好適に使用することができる。
合成樹脂製管の材質は、特に制限されるものではなく、従来の耐火二層管と同様のものを使用することができる。例えば、硬質ポリ塩化ビニル管(PVC管)、ポリエチレンテレフタレート管(PET管)、ポリプロピレン管(PP管)等の熱可塑性樹脂からなる管状体を使用することができる。
また、該合成樹脂製管の形状は、特に限定されるものではなく、直管、曲管、Y字管、T字管等の分岐を有する管、継手等のいずれであってもよい。
上記のような本発明に係る耐火二層管は、合成樹脂製管の外周面に、不織布又は連続気泡フォームを巻き付けた後、前記不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させて、硬化・乾燥させ、モルタル含浸層を形成することにより、容易かつ低コストで耐火二層管を製造することができる。
不織布又は連続気泡フォームは、上述したように、含浸させたモルタルが硬化した後も、厚さはほとんど変動しないため、予め所望の厚さのものを用意して巻き付ければよい。したがって、耐火二層管の外層のモルタルの厚さの調整を容易に行うことができる。
前記不織布又は連続気泡フォームは、平面的なシート状のものでも、予め内管の合成樹脂管の形状に合わせて立体的に成形されているものでもよい。
合成樹脂管の外周面に巻き付けた不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させる方法は、特に限定されるものではなく、例えば、塗布、注入、吹付け、浸漬等の方法で行うことができる。
このような方法で、モルタルを不織布又は連続気泡フォームの全体に満遍なく含浸させた後、モルタルを硬化・乾燥させることにより、合成樹脂製管の外周面はモルタル含浸層で被覆される。
なお、モルタルの硬化・乾燥の条件は、使用するモルタル、環境等に応じて適宜定められるが、通常は、一次養生として初期強度が発現するまで蒸気養生した後、二次養生で硬化・乾燥させる。
上記製造方法においては、不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させた後、前記モルタルの外表面に、通気性を有するフィルム、メッシュ又はスパンボンドを巻き付けてから硬化・乾燥させることが好ましい。
不織布又は連続気泡フォームに含浸させたモルタルは、モルタルの重量や粘度によっては、硬化・乾燥時に自重により変形し、管の径方向におけるモルタル含浸層の外周断面が真円状にならず、また、モルタル含浸層の位置による厚さの差が大きくなる場合がある。
このような場合に、上記のような通気性を有するフィルム等を、不織布又は連続気泡フォームに含浸させたモルタル外表面に巻き付けておくことにより、モルタルの自重による変形を抑制し、モルタル含浸層の形状を保持し、寸法安定性を向上させることができる。また、モルタル含浸層のひび割れや剥離、脱落を防止する補強効果も得られる。
前記フィルム、メッシュ又はスパンボンドは、不織布又は連続気泡フォームに含浸させたモルタルが完全に乾燥する前に巻き付けることにより、接着剤や粘着剤を用いることなく、前記モルタル表面に密着させることができる。
また、前記フィルム、メッシュ又はスパンボンドは、モルタルを硬化・乾燥させる際、巻き付けたフィルム、メッシュ又はスパンボンドの表面から、モルタル中の水分、揮発成分等が蒸発可能とするために、通気性を有していることが必要である。
また、前記フィルム、メッシュ又はスパンボンドは、上述したように、寸法安定性を向上させるために用いられることから、伸縮性が低いものであることが好ましい。さらに、モルタル含浸層に対する補助的な材料として用いられるものであるため、その厚さは薄い方が好ましい。
また、上記の工程とは異なる順序で、不織布又は連続気泡フォームを巻き付けた後、前記不織布又は連続気泡フォームの表面に、モルタルが通過可能なメッシュ又はスパンボンドを巻き付けてからモルタルを含浸させて、硬化・乾燥させてもよい。
このように、モルタル含浸層に対する補助的な材料となるものを、モルタル含浸前に巻き付けておいても、上記の方法と同様の効果を得ることができる。
この場合には、不織布又は連続気泡フォームの表面に巻き付けるものとして、メッシュ又はスパンボンドが用いられるが、これらを巻き付けた後に、前記不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させるため、モルタルが通過可能なものである必要がある。
また、本発明に係る他の製造方法としては、不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させ、これを合成樹脂製管の外周面に巻き付けた後、前記モルタルの外表面に、通気性を有するフィルム、メッシュ又はスパンボンドを巻き付けてから硬化・乾燥させることにより、前記耐火二層管を得ることもできる。
この方法は、特に、曲管、Y字管やT字管等の分岐を有する管、継手等の複雑な形状の耐火二層管を得る際に好適に用いることができる。
不織布又は連続気泡フォームに含浸させたモルタルが完全に乾燥する前に、この不織布又は連続気泡フォームを合成樹脂製管の外周面に巻き付け、その継ぎ目を覆うように、通気性を有するフィルム等を巻き付けることにより、接着剤や粘着剤を用いることなく、前記継ぎ目を接着させることができ、また、合成樹脂製管の外周面にモルタル含浸層を密着させることができる。さらに、上記の製造方法と同様に、前記フィルム等も、接着剤や粘着剤を用いることなく、前記モルタル表面に密着させることができる。
前記フィルム等によるその他の効果は、上記製造方法の場合と同様である。
なお、前記耐火二層管は、その使用目的や使用箇所等に応じて、さらに、前記モルタル含浸層の外周面を、同種もしくは他種のモルタル、樹脂フィルム、織布、不織布、塗料等の表面コート材等で被覆することは自由である。
以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
長さ1.4mの称呼径φ100mm硬質ポリ塩化ビニル管(PVC管;重量4.78kg、外径約114mmφ)の外周面に、PETフェルト(材質PET;3.3,4.4,6.6デシテックスの混合品、概寸厚さ6.5mm、面重量平均120g/m2)を巻き付けた。このPETフェルトにモルタル(主成分ポルトランドセメント70±10重量部、砂26±6重量部(国土交通大臣認定条件における配合))を含浸させた後、60℃で2時間一次蒸気養生した後、自然養生で14日間硬化・乾燥させてモルタル含浸層を形成し、耐火二層管を作製した。
上記により作製した耐火二層管は、モルタル含浸層の厚さが約6.5mmであった。
[実施例2]
実施例1において、モルタルを含浸させた後、スパンボンドを巻き付けてから60℃で2時間一次蒸気養生した後、自然養生で14日間硬化・乾燥させ、それ以外については、実施例1と同様にして、耐火二層管を作製した。
上記により作製した耐火二層管は、モルタル含浸層の厚さが約6.5mmで、真円度が高く、実施例1で作製したものよりも、寸法安定性に優れていることが認められた。
また、上記実施例1,2で作製した各耐火二層管について、落錘衝撃試験(JIS A1408:2001準拠)により、モルタルのひび割れ及び剥離の発生の有無についての評価を行った。具体的な試験及び評価方法は以下のとおりである。
作製した耐火二層管を長さ30cmに切断したものを試験体とした。砂箱内の砂(気乾状態:深さ約10cm)の上に、前記試験体の管軸を砂面と水平に保持した状態で載置した。そして、前記試験体の中央部に質量1kgのなす形おもりを1mの高さから落とした。その後、試験体を60cm離れた所から目視で観察し、モルタル表面のひび割れ及び剥離の発生の有無を確認した。
[比較例1]
内管が長さ1.4mの呼び径100mmφの硬質ポリ塩化ビニル管(PVC管:重量4.78kg、外径約114mmφ)、外管が繊維混入モルタルセメント(厚さ6.5mm)であり、内管と外管の間に空隙を有する耐火二層管(ケイプラパイプ(登録商標);昭和電工建材株式会社製)について、上記と同様にして、落錘衝撃試験を行った。
上記の落錘衝撃試験の結果、おもりを高さ1mから落とした場合は、比較例1の試験体は、モルタル表面にひび割れが生じ、剥離も見られたが、実施例1,2の試験体については、いずれも、モルタル表面のひび割れ及び剥離は観察されなかった。
また、試験体の同一箇所に2回続けて、おもりを高さ1mから落とした場合は、実施例1の試験体には、表面にわずかにひびが生じていたが、実施例2の試験体には、ひび割れ及び剥離は観察されなかった。
このことから、本発明に係る耐火二層管は、従来品よりも耐衝撃性に優れていることが認められた。
1 耐火二層管
2 合成樹脂製管
3 モルタル含浸層

Claims (8)

  1. 合成樹脂製管の外周面が、不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させたモルタル含浸層で被覆されていることを特徴とする耐火二層管。
  2. 前記不織布が、有機系又は無機系繊維の圧縮体又はニードルパンチされたフェルトであることを特徴とする請求項1記載の耐火二層管。
  3. 前記モルタルが、セメント系モルタルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐火二層管。
  4. 前記モルタル含浸層は、厚さ3mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐火二層管。
  5. 合成樹脂製管の外周面に、不織布又は連続気泡フォームを巻き付けた後、前記不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させて、硬化・乾燥させ、モルタル含浸層を形成することを特徴とする耐火二層管の製造方法。
  6. 不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させた後、前記モルタルの外表面に、通気性を有するフィルム、メッシュ又はスパンボンドを巻き付けてから硬化・乾燥させることを特徴とする請求項5記載の耐火二層管の製造方法。
  7. 不織布又は連続気泡フォームを巻き付けた後、前記不織布又は連続気泡フォームの表面に、モルタルが通過可能なメッシュ又はスパンボンドを巻き付けてからモルタルを含浸させて、硬化・乾燥させることを特徴とする請求項5記載の耐火二層管の製造方法。
  8. 不織布又は連続気泡フォームにモルタルを含浸させ、これを合成樹脂製管の外周面に巻き付けた後、前記モルタルの外表面に、通気性を有するフィルム、メッシュ又はスパンボンドを巻き付けてから硬化・乾燥させることを特徴とする耐火二層管の製造方法。
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