JPH07116766B2 - 建造物の外部冷却方法 - Google Patents

建造物の外部冷却方法

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JPH07116766B2
JPH07116766B2 JP61240891A JP24089186A JPH07116766B2 JP H07116766 B2 JPH07116766 B2 JP H07116766B2 JP 61240891 A JP61240891 A JP 61240891A JP 24089186 A JP24089186 A JP 24089186A JP H07116766 B2 JPH07116766 B2 JP H07116766B2
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water
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cooling
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有 野沢
俊男 佐藤
明 漆原
亨 山本
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株式会社青木建設
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) この発明は、建造物の外壁面の冷却方法に関するもので
ある。さらに詳しくは、外壁面に流水または保水を行な
うことによって建造物の冷房負荷を総合的に軽減する外
壁面の冷却方法に関するものである。
(背景技術) 従来、建造物に対して散水、流水などを行なって冷却
し、冷房負荷を軽減させることは、屋根部または屋上に
限ってはこれまでにも知られている。この冷却は、一般
住宅あるいは工場などの建造物のうち、屋根面積の割合
の大きな場合に採用されている方法であり、冷房負荷の
低減に効果的であることも知られている。
しかしながら、建造物の外壁面に流水などを行なって冷
却する方法はこれまでに例がなく、実際にその方法の具
体化についての提案もなされていない。
その理由としては、屋根部の集水管のように水を回収す
るものが壁面には存在しないので、流水させても水は飛
散してしまうこと、また、屋根の場合には隠やかな勾配
があり、スプレーノズルやパイプヘッダーを設けること
により、屋根全体に水がいきわたるが、ほとんど垂直の
状態にある壁面の場合には、水が線状に流れ全面に均一
にいきわたりにくいこと、さらに壁面には窓、ベラン
ダ、ひさし屋根などが設けられているために、均一に全
面にわたって流水させることは極めて難しいことがあ
る。
建造物の冷房負荷の軽減を図るためには、これまでに知
られているような屋根または屋上の水冷却による方法に
は限界があり、特に、ビルディング、工場などの大型の
建造物の場合には、外気、日光にさらされている建造物
の全表面の極めて大きな割合を占める外壁面の冷却を効
果的に行なう以外には、これまで以上に冷房負荷を軽減
することはほとんど不可能である。
(発明の目的) この発明は、以上のような事情を鑑みてなされたもので
あり、従来方法の問題点を解消し、建造物の冷房負荷を
大きく軽減する建造物の外壁面の冷却方法を提供するこ
とを目的としている。
(発明の開示) この発明の建造物の冷却方法は、建造物の外壁面上に流
水を行なうことにより、外壁面の日射受熱を顕熱および
(または)潜熱で吸収し、相当外気温度差を小さくして
建造物の冷房負荷を軽減することを特徴としている。
すなわち、この発明は、より詳しくは、以下の方法を提
供するものである。
<A> 建造物の外壁面にパイプヘッダーを配設してこ
のパイプヘッダーからの水を外壁面に流水させて建造物
を冷却する方法であって、パイプヘッダーの吐出口を反
射板に対向させ、この反射板により、パイプヘッダー吐
出口から噴出させた水を拡散させて外壁面上に散水し、
外壁面上での流水により建造物の冷房負荷を軽減するこ
とを特徴とする建造物の外部冷却方法。
<B> 建造物の外壁面にパイプヘッダーを配設してこ
のパイプヘッダーからの水を外壁面上に流水させて建造
物を冷却する方法であって、パイプヘッダーの吐出口に
は外壁面に当接する保水部材を配置し、パイプヘッダー
吐出口からの水をこの保水部材に含浸保水し、保水飽和
後の外壁面上での流水により建造物の冷房負荷を軽減す
ることを特徴とする建造物の外部冷却方法。
以上の通りのこの発明の方法においては、建造物の外壁
面は、全体がフラットな状態のものに限定されることは
ない。コンクリート打ち表面、タイルばり、モルタル塗
装、窓の設置、ベランダの設備、ひさし屋根の設置、等
々の様々な状態の外壁面のすべてを対象にしている。ま
た、熱吸収促進成分などを含有した水を用いることもこ
の発明に含まれる。
(実施例) 添付した図面に沿ってこの発明の方法を説明すると、ま
ず、第1図に示したように、外壁面の適宜な位置、たと
えば数フロアー毎にパイプヘッダー(1)を設けて流水
を行う。流水が外壁面に対して均一に行われるようにパ
イプヘッダーの穴の大きさや設置間隔を調節する。
流水量、流水速度は、建造物の日射受熱の大きさ、外気
温度、湿度、風力と風向などを考慮して適宜に選択する
が、一般的には、この発明の方法においては、流水によ
る水量は平均400〜800ml/hm2程度とするのが好ましい。
この流水量と流水の分布を好ましい状態に制御するため
に、外壁面の適宜な箇所に湿度センサーまたは(およ
び)温度センサー(2)を設け、このセンサーの応答に
よってパイプヘッダーの給水部近傍に設けたコントロー
ルバルブ(3)を制御する。
コントロールバルブ(3)を通じ、タンク(4)より水
をパイプヘッダーに供給する。タンク(4)へは、ポン
プ(5)および水管(6)を通じて給水する。
建造物の横方向に幅が大きい場合にはパイプヘッダーに
傾斜をもたせるのが有効である。
そして、この発明では、たとえば第2図に示したよう
に、窓面を流下するのを回避するためのガイド路(7)
を設け、窓(8)の下に設けたパイプヘッダー(1)へ
と迂回させ、再びこのパイプヘッダー(1)から、さら
に下方に流下するようにしてもよい。
パイプヘッダーからの流水については、水が風などの影
響で飛散しないように、また、流水範囲が変化しないよ
うに、あるいは壁面に対して流水が均一に行われるよう
に、パイプヘッダーの形状を工夫する。
第3図(a)の側断面図および第3図(b)の正面図、
パイプヘッダー(9)の吐出口(10)は外壁面に対向し
て設け、水を吐水口から噴出させて直接に外壁面に衝突
させる例を示している。しかし、この場合には、壁面の
横方向に幅を広くして均一流水することが必ずしも容易
でないことから、この発明では、第4図(a)(b)に
示したように、吐水口(12)に対向して反射板(13)を
設け、この反射板で水を拡散させた後に壁面に衝突さ
せ、ある幅をもたせて流水(14)を行うこととしてい
る。
そして、この発明の方法は、以上のような流水による冷
却ばかりでなく、保水という手段によって冷却すること
も提案する。
この保水は、たとえば、含水性、水分保持性の大きい物
質を建造物の外壁面に設けることによって実現する。含
水性の大きい物質としては、発泡材が好ましいものであ
り、発泡ポリエチレンなどの高分子部材を用いることも
できる。
第5図(a)(b)は、この保水による冷却法の一例を
示したものである。この第5図(a)(b)に示されて
いるように、吐水口(15)に対向する外壁面に発泡ポリ
エチレン等の含水性の大きい部材(16)を設け、水分を
含浸させ、飽和後に、水分を外壁面に膜状に流下させる
ことができる。
この方法の場合には、保水部そのものによる冷却と、飽
和後の流水による冷却との二重の効果がある。保水部の
面積、形状、さらにはその材料を適宜に選択することに
よって、この効果はより大きなものになる。
なお、冬期の雪、雨による凍結を防止するために、この
保水部材は冬期には取はずしができるようにするのが好
ましい。あるいはまた、凍結防止剤を含浸させておいて
もよい。
(発明の効果) この発明による冷却効果は極めて大きく、顕熱および潜
熱による建造物の日射受熱の吸収によって、建造物の冷
房負荷の削減率は、15〜20%にも達する。このような効
果は、以上のようなこの発明の方法によってはじめて実
現されたものである。
また、この方法は、その操作、設備の設置が簡単であっ
て、低コストに実現できるものである。メンテナンスも
容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の方法の一例を示す建造物の壁面の
正面図である。第2図は、窓部の構造を示す部分正面図
である。 第3図、第4図は、吐出口の例を示す側断面図と正面図
である。 第5図は、保水方法の例を示す側断面図と正面図であ
る。 図中の番号は次のものを示している。 1……パイプヘッダー、2……センサー、3……コント
ロールバルブ、4……タンク、5……ポンプ、6……水
管、7……ガイド路、8……窓、9……パイプヘッダ
ー、10、12……吐水口、11、14……流水、13……反射
板、15……吐水口、16……保水部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 亨 神奈川県川崎市高津区母口514 青木建設 住宅1−103 (56)参考文献 特開 昭60−107966(JP,A) 特開 昭60−233252(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建造物の外壁面にパイプヘッダーを配設し
    てこのパイプヘッダーからの水を外壁面上に流水させて
    建造物を冷却する方法であって、パイプヘッダーの吐出
    口を反射板に対向させ、この反射板によりパイプヘッダ
    ー吐出口から噴出させた水を拡散させて外壁面上に散水
    し、外壁面上での流水により日射受熱を顕熱または潜熱
    で吸収し、相当外気温度差を小さくして建造物の冷房負
    荷を軽減することを特徴とする建造物の外部冷却方法。
  2. 【請求項2】建造物の外壁面にパイプヘッダーを配設し
    てこのパイプヘッダーからの水を外壁面上に流水させて
    建造物を冷却する方法であって、パイプヘッダーの吐出
    口には外壁面に当接する保水部材を配置し、パイプヘッ
    ダー吐出口からの水をこの保水部材に含浸保水し、保水
    飽和後の外壁面上での流水により外壁面での日射受熱を
    顕熱または潜熱で吸収し、相当外気温度差を小さくして
    建造物の冷却負荷を軽減することを特徴とする建造物の
    外部冷却方法。
JP61240891A 1986-10-09 1986-10-09 建造物の外部冷却方法 Expired - Fee Related JPH07116766B2 (ja)

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