JPH07116021B2 - 医薬品のカプセル化の簡易化 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の属する分野 本発明は、医薬品の溶解度を部分的イオン化により高め
るための、高度に濃縮されたこれらの薬剤の主として非
水で水に可溶な溶液を生ずる、新規な溶媒系に関し、そ
れらは、液体としては、液体を保持するために密封され
ることができるソフトゲル類(以前には軟弾性ゼラチン
カプセルとして知られていた)およびツーピース(two
piece)硬ゼラチン外殻中に封入されるのに適し、半固
体としては、ツーピース硬外殻カプセル中に封入される
のに適し、固溶体としては錠剤を製造するのに適する。
本発明の該溶媒系は、たやすく飲み込むことができる程
に少ない溶液量で医薬品を封入する手段を与えるので有
用である。さらに、動物用医薬品における注入用(pour
on)および塗布用(spot on)処方に有用な医薬品の高
濃度溶液を調製する手段を与える。
るための、高度に濃縮されたこれらの薬剤の主として非
水で水に可溶な溶液を生ずる、新規な溶媒系に関し、そ
れらは、液体としては、液体を保持するために密封され
ることができるソフトゲル類(以前には軟弾性ゼラチン
カプセルとして知られていた)およびツーピース(two
piece)硬ゼラチン外殻中に封入されるのに適し、半固
体としては、ツーピース硬外殻カプセル中に封入される
のに適し、固溶体としては錠剤を製造するのに適する。
本発明の該溶媒系は、たやすく飲み込むことができる程
に少ない溶液量で医薬品を封入する手段を与えるので有
用である。さらに、動物用医薬品における注入用(pour
on)および塗布用(spot on)処方に有用な医薬品の高
濃度溶液を調製する手段を与える。
充填されワンピース(one piece)のソフトゲル類は広
く知られており、長年にわたり、種々の目的に使用され
てきた。ソフトゲル類は、嵌め込み式のツーピース硬外
殻カプセル類とは全く異なる性質を有するので、ソフト
ゲル類は液状充填剤を保持することができる。該充填剤
としては工業用の接着剤から浴用油まで種々でありう
る。ごく通常には、該ソフトゲルは液体状のビヒクル若
しくは基剤中で、ビタミン類や薬剤のような消耗剤を封
入若しくは含有させるために用いられる。
く知られており、長年にわたり、種々の目的に使用され
てきた。ソフトゲル類は、嵌め込み式のツーピース硬外
殻カプセル類とは全く異なる性質を有するので、ソフト
ゲル類は液状充填剤を保持することができる。該充填剤
としては工業用の接着剤から浴用油まで種々でありう
る。ごく通常には、該ソフトゲルは液体状のビヒクル若
しくは基剤中で、ビタミン類や薬剤のような消耗剤を封
入若しくは含有させるために用いられる。
一般的には、すべての液体がソフトゲル封入用のビヒク
ル若しくは基剤として適しているわけではない。例え
ば、水、プロピレングリコール、グリセリンおよび低分
子アルコール類、ケトン類、酸類、アミン類、およびエ
ステル類はそれら単独ではソフトゲル中に充填すること
はできないし、存在させるとしても少量のみである。特
に、水の濃度が20%を越えるとゼラチン外殻は溶解す
る。ソフトゲルの充填剤として好適な液体は、植物油
類、芳香油類、芳香族及び脂肪族の炭化水素類、クロル
化炭化水素、エーテル類、エステル類などの水とは混和
しない液体から、ポリエチレングリコール類及び非イオ
ン型界面活性剤等の水と混和しうる不揮発性液体まで多
様である。
ル若しくは基剤として適しているわけではない。例え
ば、水、プロピレングリコール、グリセリンおよび低分
子アルコール類、ケトン類、酸類、アミン類、およびエ
ステル類はそれら単独ではソフトゲル中に充填すること
はできないし、存在させるとしても少量のみである。特
に、水の濃度が20%を越えるとゼラチン外殻は溶解す
る。ソフトゲルの充填剤として好適な液体は、植物油
類、芳香油類、芳香族及び脂肪族の炭化水素類、クロル
化炭化水素、エーテル類、エステル類などの水とは混和
しない液体から、ポリエチレングリコール類及び非イオ
ン型界面活性剤等の水と混和しうる不揮発性液体まで多
様である。
ソフトゲルの充填用ビヒクルとしては、ある種の液体の
使用は明らかに限定される。例えば、充填液体のpHは2.
5未満若しくは7.5より大であってはならない。pHが2.5
未満では該ゼラチンは加水分解されて漏れを引き起こす
し、一方、pHが7.5より大ではゼラチンが架橋結合して
(黄変して:tanned)該ゼラチン外殻の溶解度を減少さ
せる。そればかりではなく、水中油型、若しくは油中水
型のエマルジョンは、結局は分離してゼラチン外殻を溶
かす水を遊離するので、ソフトゲルの封入には適さな
い。
使用は明らかに限定される。例えば、充填液体のpHは2.
5未満若しくは7.5より大であってはならない。pHが2.5
未満では該ゼラチンは加水分解されて漏れを引き起こす
し、一方、pHが7.5より大ではゼラチンが架橋結合して
(黄変して:tanned)該ゼラチン外殻の溶解度を減少さ
せる。そればかりではなく、水中油型、若しくは油中水
型のエマルジョンは、結局は分離してゼラチン外殻を溶
かす水を遊離するので、ソフトゲルの封入には適さな
い。
液体として天然に存在するビタミン類及び医薬品類は、
ソフトゲルの封入に理想的に適する。これらの天然に存
在する液体は、同様にソフトゲル充填に適する、混和可
能な液状基剤と、たやすく混合される。
ソフトゲルの封入に理想的に適する。これらの天然に存
在する液体は、同様にソフトゲル充填に適する、混和可
能な液状基剤と、たやすく混合される。
天然には固体で存在するビタミン類及び医薬品類は、主
として2つの方法、すなわち液状基剤中の該固体の懸濁
液として、若しくは適当な溶媒中の該医薬品の溶液とし
て、のいずれかの方法を用いて液状でソフトゲルに充填
することができる。各々の方法には、それぞれに付随す
る問題がある。例えば、懸濁液では、該固体の粒度は80
メッシュ以下でなければならない。粗粒物質は、ソフト
ゲル充填用材が適性に機能することを阻害する。それら
はまた、バッチ処理の全体を通して、良好な含有成分の
均一性を達成することを阻害する。
として2つの方法、すなわち液状基剤中の該固体の懸濁
液として、若しくは適当な溶媒中の該医薬品の溶液とし
て、のいずれかの方法を用いて液状でソフトゲルに充填
することができる。各々の方法には、それぞれに付随す
る問題がある。例えば、懸濁液では、該固体の粒度は80
メッシュ以下でなければならない。粗粒物質は、ソフト
ゲル充填用材が適性に機能することを阻害する。それら
はまた、バッチ処理の全体を通して、良好な含有成分の
均一性を達成することを阻害する。
対照的に、溶液は、一のバッチ中において最大の含有成
分の均一性を得るために、最適な液状を与える。さらに
溶液は、懸濁液に比べてより迅速でより均質な医薬品の
吸収を生じる。これらの顕著な技術的利点のために、懸
濁液よりも溶液が好適である。
分の均一性を得るために、最適な液状を与える。さらに
溶液は、懸濁液に比べてより迅速でより均質な医薬品の
吸収を生じる。これらの顕著な技術的利点のために、懸
濁液よりも溶液が好適である。
しかし,本技術における1つの問題点は、医薬品の適切
な溶液が常に得られるとは限らないことである。制限の
1つは大きさである。多くの場合には、経済性や患者が
受入れるといった観点から適切なソフトゲルを調製する
ために充分な少量の溶媒量で医薬品を溶かすことは不可
能である。他の制限は溶媒そのものである。その溶媒
は、高度に濃縮された溶液を製造するために多量の医薬
品を溶解するのに充分な溶媒和力を保持していなければ
ならなず、またそれでいて該ソフトゲルを加水分解した
り、溶解し、若しくは黄変させてはならないのである。
な溶液が常に得られるとは限らないことである。制限の
1つは大きさである。多くの場合には、経済性や患者が
受入れるといった観点から適切なソフトゲルを調製する
ために充分な少量の溶媒量で医薬品を溶かすことは不可
能である。他の制限は溶媒そのものである。その溶媒
は、高度に濃縮された溶液を製造するために多量の医薬
品を溶解するのに充分な溶媒和力を保持していなければ
ならなず、またそれでいて該ソフトゲルを加水分解した
り、溶解し、若しくは黄変させてはならないのである。
本発明の主たる目的は、高濃度の医薬品溶液の製造を可
能にし、これら高濃度溶液がソフトゲル内への充填に適
用するような溶媒系を供給することである。
能にし、これら高濃度溶液がソフトゲル内への充填に適
用するような溶媒系を供給することである。
ワンピース(one piece)のソフトゲルの様に、ツーピ
ースの嵌め込み式硬カプセルも、長粘にわたって種々の
目的に使用されてきた。ワンピースのソフトゲルとは異
なり、ツーピースカプセルは密封された系ではなく、そ
れゆえに、一般的には液体を取り扱うのには適さない。
しかしながら、適性に密封され、若しくは該液体が、室
温では固体若しくは半固体である溶液に変換されるな
ら、ツーピースカプセルは液体を漏らさずに取り扱うこ
とができる。もしも、ツーピースカプセル中に含有され
る該固溶体若しくは半固体溶液が、医薬品の高濃度溶液
であるときには、溶液が懸濁液よりも有利となる点は、
その使用者及びその製造者のいずれもが利用できるとい
うことにある。とりわけ、医薬品のより迅速で、かつよ
り均質な吸収という利点を、ツーピースカプセルの使用
者が利用できるし、一方、バッチ処理における均一性と
いう利点はカプセルの製造者が利用できる。
ースの嵌め込み式硬カプセルも、長粘にわたって種々の
目的に使用されてきた。ワンピースのソフトゲルとは異
なり、ツーピースカプセルは密封された系ではなく、そ
れゆえに、一般的には液体を取り扱うのには適さない。
しかしながら、適性に密封され、若しくは該液体が、室
温では固体若しくは半固体である溶液に変換されるな
ら、ツーピースカプセルは液体を漏らさずに取り扱うこ
とができる。もしも、ツーピースカプセル中に含有され
る該固溶体若しくは半固体溶液が、医薬品の高濃度溶液
であるときには、溶液が懸濁液よりも有利となる点は、
その使用者及びその製造者のいずれもが利用できるとい
うことにある。とりわけ、医薬品のより迅速で、かつよ
り均質な吸収という利点を、ツーピースカプセルの使用
者が利用できるし、一方、バッチ処理における均一性と
いう利点はカプセルの製造者が利用できる。
本発明のさらに目的とするところは、室温では固体若し
くは半固体である高濃度の医薬品の製造を可能にし、そ
れらの溶液がツーピース硬外殻カプセルの封入にも適す
る溶媒系を供給することである。室温で固体である該高
濃度溶液は、さらに錠剤の製造に適するという有用性が
ある。
くは半固体である高濃度の医薬品の製造を可能にし、そ
れらの溶液がツーピース硬外殻カプセルの封入にも適す
る溶媒系を供給することである。室温で固体である該高
濃度溶液は、さらに錠剤の製造に適するという有用性が
ある。
大部分の医薬品はその性質が酸性、塩基性、若しくは両
性であるので、その塩基性、酸性、若しくは両性の均質
にかかわらず少しの改良で医薬品に同等に有用な溶媒系
(医薬用基剤系)を供給することは、さらに本発明が目
的とするところである。
性であるので、その塩基性、酸性、若しくは両性の均質
にかかわらず少しの改良で医薬品に同等に有用な溶媒系
(医薬用基剤系)を供給することは、さらに本発明が目
的とするところである。
酸性、両性、若しくは塩基性の医薬品の高濃度の溶液を
製造することは、たやすく飲み込むことができるような
充分に小型のソフトゲル若しくはツーピースカプセル中
に、医薬品の単位投与量を封入することを可能にするの
で有用である。たやすく飲み込むことができる小型のソ
フトゲル若しくはツーピースカプセル中に単位投与量を
封入することは、患者が薬物療法を受け入れることを増
加させるので有用である。患者が薬物療法を受け入れる
ことが、処方箋医薬療法の主要な問題点の一つ、つま
り、患者が処方した養生法に従わないということ、を解
決するのに実質的な方法であるので、患者が受入れるこ
とはとくに処方箋調剤薬の場合に重要である。開示した
溶媒系の別の有用性としては、溶解された医薬品の生物
学的利用性を高めるということがある。生物学的利用性
の増加は、すでに溶液状態の医薬品を吸収部位に輸送し
た結果として生じるのであり、より迅速で、かつより均
一な吸収が起こることを可能にする。
製造することは、たやすく飲み込むことができるような
充分に小型のソフトゲル若しくはツーピースカプセル中
に、医薬品の単位投与量を封入することを可能にするの
で有用である。たやすく飲み込むことができる小型のソ
フトゲル若しくはツーピースカプセル中に単位投与量を
封入することは、患者が薬物療法を受け入れることを増
加させるので有用である。患者が薬物療法を受け入れる
ことが、処方箋医薬療法の主要な問題点の一つ、つま
り、患者が処方した養生法に従わないということ、を解
決するのに実質的な方法であるので、患者が受入れるこ
とはとくに処方箋調剤薬の場合に重要である。開示した
溶媒系の別の有用性としては、溶解された医薬品の生物
学的利用性を高めるということがある。生物学的利用性
の増加は、すでに溶液状態の医薬品を吸収部位に輸送し
た結果として生じるのであり、より迅速で、かつより均
一な吸収が起こることを可能にする。
関連技術の記載 ウエバー(Webar)とモレナール(Molenaar)は米国特
許第3557280号で、筋肉注射、及び静脈内注射に、若し
くは小児科の場合においてはシロップ剤としての投与に
適するオキシテラサイクリンの水溶液の調製を教示す
る。該ウエバーとモレナール(以下ウエバー)の発明
は、オキシテラサイクリンを水に溶解することを含み、
その中には、限定された量のポリビニルピロリドンが溶
解され、適量のマグネシウム塩が添加されており、溶液
のpHは水酸化ナトリウムやアンモニア等の塩基を用いて
8.0−9.5の間に調整されている。
許第3557280号で、筋肉注射、及び静脈内注射に、若し
くは小児科の場合においてはシロップ剤としての投与に
適するオキシテラサイクリンの水溶液の調製を教示す
る。該ウエバーとモレナール(以下ウエバー)の発明
は、オキシテラサイクリンを水に溶解することを含み、
その中には、限定された量のポリビニルピロリドンが溶
解され、適量のマグネシウム塩が添加されており、溶液
のpHは水酸化ナトリウムやアンモニア等の塩基を用いて
8.0−9.5の間に調整されている。
ウエバーは水系においてオキシテラサイクリンの溶解度
を増加させるために、ポリビニルピロリドンを用いてい
るが、ウエバーは、ポリビニルピロリドンが非水系にお
いて他の医薬品の溶解度を増加させることにも有用であ
ろうということについては、教示していないし示唆もし
ていない。そればかりか、ウエバーにより教示される水
性溶液は、これらの水性溶液がゼラチン外殻を溶解する
だろうから、ソフトゲル若しくはツーピースカプセルへ
の封入のいずれにも全く適さない。
を増加させるために、ポリビニルピロリドンを用いてい
るが、ウエバーは、ポリビニルピロリドンが非水系にお
いて他の医薬品の溶解度を増加させることにも有用であ
ろうということについては、教示していないし示唆もし
ていない。そればかりか、ウエバーにより教示される水
性溶液は、これらの水性溶液がゼラチン外殻を溶解する
だろうから、ソフトゲル若しくはツーピースカプセルへ
の封入のいずれにも全く適さない。
本発明は、そのうえ多数の点でウエバーと相違する。ウ
エバーは、比較的希簿な溶液(1−20%)の調整を教示
するのに対し、本発明では、ウエバーに開示されている
よりもさらに技術を要するような、一段と高濃度の溶液
(30−80%)の製造について教示するのである。
エバーは、比較的希簿な溶液(1−20%)の調整を教示
するのに対し、本発明では、ウエバーに開示されている
よりもさらに技術を要するような、一段と高濃度の溶液
(30−80%)の製造について教示するのである。
ウエバーが3欄の25行で、例えばマグネシウムの様なキ
レートに適する塩が、オキシテラサイクリンの溶解度を
増加させるのに不可欠であると教示しているのに対し、
本発明では、溶解度を高めるためのキレート形成の助け
なしに、医薬品の非水系高濃度溶液を調整することを教
示する。
レートに適する塩が、オキシテラサイクリンの溶解度を
増加させるのに不可欠であると教示しているのに対し、
本発明では、溶解度を高めるためのキレート形成の助け
なしに、医薬品の非水系高濃度溶液を調整することを教
示する。
ウエバーと本発明の両者とも、それらの医薬組成物を製
造する場合に、塩基、すなわち水酸化ナトリウム、を用
いるが、両者の発明において水酸化ナトリウムの果たす
役割は相違する。ウエバーはオキシテラサイクリン溶液
のシェルフライフを増加すべく、pHを8.0−9.5に調整す
るため水酸化ナトリウムを用いるが(メルクインデック
ス第9版 904ページ参照)、本発明では、水酸化ナト
リウムを本系で溶媒和されうる様な酸性薬剤のイオン型
が、その加えた量に対応して形成されることで酸性医薬
品の溶解度を増加させるために使用する。
造する場合に、塩基、すなわち水酸化ナトリウム、を用
いるが、両者の発明において水酸化ナトリウムの果たす
役割は相違する。ウエバーはオキシテラサイクリン溶液
のシェルフライフを増加すべく、pHを8.0−9.5に調整す
るため水酸化ナトリウムを用いるが(メルクインデック
ス第9版 904ページ参照)、本発明では、水酸化ナト
リウムを本系で溶媒和されうる様な酸性薬剤のイオン型
が、その加えた量に対応して形成されることで酸性医薬
品の溶解度を増加させるために使用する。
ガーデラ(Gardella)らは、米国特許第4002718号の3
欄、47行で、ソフトゲルに適した溶液を調製するために
少量のポリビニルピロリドン若しくはグリセリンを、液
状ビヒクル、すなわちポリエチレングリコール中に微細
ジゴキシンの溶解を促進するために用いることを教示す
る。ポリビニルピロリドン若しくはグリセリンを、溶解
の促進若しくは加速のための調剤薬として用いることを
教示しているだけのガーデラとは異なり、本発明では限
定された量の液体に溶解可能な医薬品の量を増大若しく
は増加させるために、グリセリン若しくはポリビニルピ
ロリドンを用いることを教示するのである。
欄、47行で、ソフトゲルに適した溶液を調製するために
少量のポリビニルピロリドン若しくはグリセリンを、液
状ビヒクル、すなわちポリエチレングリコール中に微細
ジゴキシンの溶解を促進するために用いることを教示す
る。ポリビニルピロリドン若しくはグリセリンを、溶解
の促進若しくは加速のための調剤薬として用いることを
教示しているだけのガーデラとは異なり、本発明では限
定された量の液体に溶解可能な医薬品の量を増大若しく
は増加させるために、グリセリン若しくはポリビニルピ
ロリドンを用いることを教示するのである。
さらに対照的に、ガーデラは封入のためのきわめて希簿
な溶液(0.1%)の製造を教示するだけであるのに対し
て、本発明では高濃度(30−80%)溶液の製造を教示す
るのである。本発明に係る溶液はガーデラの教示するも
のよりも300−800倍も濃縮されているので、ガーデラの
教示するところは本発明には適用できない。
な溶液(0.1%)の製造を教示するだけであるのに対し
て、本発明では高濃度(30−80%)溶液の製造を教示す
るのである。本発明に係る溶液はガーデラの教示するも
のよりも300−800倍も濃縮されているので、ガーデラの
教示するところは本発明には適用できない。
そればかりか、ガーデラは、グリセリン、プロピレング
リコール、若しくはポリビニルピロリドンが医薬品の溶
解度を増加してこれらの薬剤の30−80%の溶液を製造す
るのに有用であろうと示唆することさえもしていない。
リコール、若しくはポリビニルピロリドンが医薬品の溶
解度を増加してこれらの薬剤の30−80%の溶液を製造す
るのに有用であろうと示唆することさえもしていない。
ワグナー(Wagner)は米国特許第4562192号で、ポリビ
ニルピロリドンを医薬処方物のための調剤薬(佐剤)と
して用いることを示唆している。しかし、ワグナーはポ
リビニルピロリドンが、限定された量の液体中で医薬品
の溶解度を増加させることに有用であることについては
何らの教示も示唆していない。
ニルピロリドンを医薬処方物のための調剤薬(佐剤)と
して用いることを示唆している。しかし、ワグナーはポ
リビニルピロリドンが、限定された量の液体中で医薬品
の溶解度を増加させることに有用であることについては
何らの教示も示唆していない。
発明の概要 本発明は一般的には、酸性、塩基性、若しくは両性のい
かなる医薬品の溶解度をも部分的にイオン化させること
により高めて、ソフトゲル充填やツーピースカプセル封
入や錠剤の製造用の主として非水の高濃度溶液を製造す
るための医薬用基剤系(溶媒系)に関し、ソフトゲル充
填若しくはツーピースカプセル封入若しくは錠剤製造用
の酸性医薬品の医薬上許容される溶液であって、該酸性
医薬品と混合溶媒とを含み、該混合溶媒が、混合溶媒の
重量を基準として、10〜80重量%のポリエチレングリコ
ール、溶解度増加量の水酸イオン及び1〜20重量%の水
を含み、該水酸イオンが酸性医薬品を部分的にイオン化
して溶液中に酸性医薬品が遊離の酸とその塩の両方の形
で溶解して存在することを特徴とする上記医薬上許容さ
れる溶液を提供する。
かなる医薬品の溶解度をも部分的にイオン化させること
により高めて、ソフトゲル充填やツーピースカプセル封
入や錠剤の製造用の主として非水の高濃度溶液を製造す
るための医薬用基剤系(溶媒系)に関し、ソフトゲル充
填若しくはツーピースカプセル封入若しくは錠剤製造用
の酸性医薬品の医薬上許容される溶液であって、該酸性
医薬品と混合溶媒とを含み、該混合溶媒が、混合溶媒の
重量を基準として、10〜80重量%のポリエチレングリコ
ール、溶解度増加量の水酸イオン及び1〜20重量%の水
を含み、該水酸イオンが酸性医薬品を部分的にイオン化
して溶液中に酸性医薬品が遊離の酸とその塩の両方の形
で溶解して存在することを特徴とする上記医薬上許容さ
れる溶液を提供する。
さらに本発明は、開示した溶媒系の単純な改良に関し、
同じくソフトゲルの充填、カプセル封入や、若しくは錠
剤製造に適する塩基性医薬品の高濃度溶液を製造するた
めに、水素イオンが水酸イオンの代わりに置き換えられ
て、その結果いかなる塩基性医薬品もポリエチレングリ
コールへの溶液を増加する。
同じくソフトゲルの充填、カプセル封入や、若しくは錠
剤製造に適する塩基性医薬品の高濃度溶液を製造するた
めに、水素イオンが水酸イオンの代わりに置き換えられ
て、その結果いかなる塩基性医薬品もポリエチレングリ
コールへの溶液を増加する。
ここで用いられるポリエチレングリコールは、平均分子
量約200−100,000ダルトン(これより先、すべての分子
量はダルトンで表示する)を有する。さらに、選択され
るポリエチレングリコールの分子量は、製造される溶液
の型に影響する。平均分子量が約200−800,好ましくは
約400−700,特に好ましくは約600を有するポリエチレン
グリコールは、液状であるソフトゲル充填液に適する。
平均分子量が約800−10,000、好ましくは約2,000−8,00
0を有するポリエチレングリコールは半固体のソフトゲ
ル充填剤を与え、又平均分子量が約10,000−100,000の
間、好ましくは約15,000−60,000を有するポリエチレン
グリコールは固体のソフトゲル充填固溶体に適する。
量約200−100,000ダルトン(これより先、すべての分子
量はダルトンで表示する)を有する。さらに、選択され
るポリエチレングリコールの分子量は、製造される溶液
の型に影響する。平均分子量が約200−800,好ましくは
約400−700,特に好ましくは約600を有するポリエチレン
グリコールは、液状であるソフトゲル充填液に適する。
平均分子量が約800−10,000、好ましくは約2,000−8,00
0を有するポリエチレングリコールは半固体のソフトゲ
ル充填剤を与え、又平均分子量が約10,000−100,000の
間、好ましくは約15,000−60,000を有するポリエチレン
グリコールは固体のソフトゲル充填固溶体に適する。
ポリエチレングリコールの等価体としては、種々のアル
コール類とのポリエチレングリコールエーテル類等の類
似体を挙げることができ、これにはテトラグリコール、
すなわちポリエチレングリコールとテトラハイドロフル
フリルアルコールのエーテル、及びポリエチレングリコ
ールの共重合体をあげることができるが、これらに限定
されない。
コール類とのポリエチレングリコールエーテル類等の類
似体を挙げることができ、これにはテトラグリコール、
すなわちポリエチレングリコールとテトラハイドロフル
フリルアルコールのエーテル、及びポリエチレングリコ
ールの共重合体をあげることができるが、これらに限定
されない。
さらにポリエチレングリコール中への医薬品の溶解度の
増加は、4−12重量%のグリセリン若しくはプロピレン
グリコール、及び/又はさらに1−20重量%のポリビニ
ルピロリドンを加えることにより達成されるが、該ポリ
ビニルピロリドンは、好ましくは約10,000−100,000の
間の平均分子量を有する。
増加は、4−12重量%のグリセリン若しくはプロピレン
グリコール、及び/又はさらに1−20重量%のポリビニ
ルピロリドンを加えることにより達成されるが、該ポリ
ビニルピロリドンは、好ましくは約10,000−100,000の
間の平均分子量を有する。
酸性医薬品類のためには、グリセリン、エタノール、プ
ロピレングリコール等のヒドロキシイオンを持つ液体の
濃度は出来る限り低く保つほうが良い。対照的に該溶媒
系での水の濃度は出来る限り高くすべきである。
ロピレングリコール等のヒドロキシイオンを持つ液体の
濃度は出来る限り低く保つほうが良い。対照的に該溶媒
系での水の濃度は出来る限り高くすべきである。
本発明は、さらにソフトゲル若しくはツーピースカプセ
ルの充填若しくは錠剤の製造に適する、酸性の医薬品で
あるイブプロフェン、ナプロキセン、インドメタシン、
及びアセトアミノフェンの高濃度溶液に関し; 該イブプロフェン溶液はポリエチレングリコール中に40
−80重量%のイブプロフェン、イブプロフェン1モル当
たり0.5−1.5モルの水酸イオン、1−20重量%の水、及
び4−12重量%のグリセリン若しくはプロピレングリコ
ールを含み、この中で該水酸イオンは、さらに好ましく
はイブプロフェンの1モル当たり0.2−0.5モルの範囲で
あり、 該ナプロキセン溶液はポリエチレングリコール中に20−
50重量%のナプロキセン、ナプロキセン1モル当り0.2
−0.9モルの水酸イオン及び1−20重量%の水を含み、
ここで該水酸イオンはさらに好ましくはナプロキセン1
モル当たり0.4−0.6モルの範囲であり、 該インドメタシン溶液は、ポリエチレングリコール中30
−60重量%のインドメタシン、インドメタシン1モルあ
たり0.5−1.0モルの水酸イオン及び1−20重量%の水を
含み、 また、アセトアミノフェンの溶液はポリエチレングリコ
ール中25−40重量%のアセトアミノフェン、アセトアミ
ノフェン1モル当たり0.4−1.0モルの水酸イオン、及び
1−20重量%の水を含む。
ルの充填若しくは錠剤の製造に適する、酸性の医薬品で
あるイブプロフェン、ナプロキセン、インドメタシン、
及びアセトアミノフェンの高濃度溶液に関し; 該イブプロフェン溶液はポリエチレングリコール中に40
−80重量%のイブプロフェン、イブプロフェン1モル当
たり0.5−1.5モルの水酸イオン、1−20重量%の水、及
び4−12重量%のグリセリン若しくはプロピレングリコ
ールを含み、この中で該水酸イオンは、さらに好ましく
はイブプロフェンの1モル当たり0.2−0.5モルの範囲で
あり、 該ナプロキセン溶液はポリエチレングリコール中に20−
50重量%のナプロキセン、ナプロキセン1モル当り0.2
−0.9モルの水酸イオン及び1−20重量%の水を含み、
ここで該水酸イオンはさらに好ましくはナプロキセン1
モル当たり0.4−0.6モルの範囲であり、 該インドメタシン溶液は、ポリエチレングリコール中30
−60重量%のインドメタシン、インドメタシン1モルあ
たり0.5−1.0モルの水酸イオン及び1−20重量%の水を
含み、 また、アセトアミノフェンの溶液はポリエチレングリコ
ール中25−40重量%のアセトアミノフェン、アセトアミ
ノフェン1モル当たり0.4−1.0モルの水酸イオン、及び
1−20重量%の水を含む。
上記酸性医薬品の該溶液中への溶解度は、さらに3−10
重量%のグリセリン、若しくはプロピレングリコール若
しくは1−20重量%のポリビニルピロリドンを加えるこ
とにより、さらに2−10%増加し、より高い割合(>5
%)のポリビニルピロリドンは座薬、ツーピースカプセ
ル類、及び錠剤の製造により好適である。
重量%のグリセリン、若しくはプロピレングリコール若
しくは1−20重量%のポリビニルピロリドンを加えるこ
とにより、さらに2−10%増加し、より高い割合(>5
%)のポリビニルピロリドンは座薬、ツーピースカプセ
ル類、及び錠剤の製造により好適である。
本発明は、上記医薬品の至適な高濃度溶液の治療に有効
な量をその中に含む、ソフトゲル若しくはツーピースカ
プセル若しくは錠剤を含むイブプロフェン、ナプロキセ
ン、インドメタシン、及びアセトアミノフェンの単位投
与剤にも関する。
な量をその中に含む、ソフトゲル若しくはツーピースカ
プセル若しくは錠剤を含むイブプロフェン、ナプロキセ
ン、インドメタシン、及びアセトアミノフェンの単位投
与剤にも関する。
酸性医薬品について開示されたのと全く同様に、開示し
た分子量範囲においてポリエチレングリコール溶媒を選
択すれば塩基性医薬品の溶液、半固体、及び固溶体が製
造できる。
た分子量範囲においてポリエチレングリコール溶媒を選
択すれば塩基性医薬品の溶液、半固体、及び固溶体が製
造できる。
該塩基性医薬品の例としては、シメチジン、ラニチジ
ン、ニフェジピンが挙げられるが、それらに限定されな
い。
ン、ニフェジピンが挙げられるが、それらに限定されな
い。
最後に、本発明は両性医薬品の溶解度を増加させるため
の溶媒系に関し、ここで、水素若しくは水酸イオンのい
ずれかを両性薬剤を上述のポリエチレングリコール系中
で部分的にイオン化して溶解度を増加させるために使用
することができる。
の溶媒系に関し、ここで、水素若しくは水酸イオンのい
ずれかを両性薬剤を上述のポリエチレングリコール系中
で部分的にイオン化して溶解度を増加させるために使用
することができる。
本発明はさらに、開示した該系の改良に関し、ここで重
要な医薬品のイオン化可能な種は、その製剤学的に許容
しうる塩の形態で直接にポリエチレングリコール系に加
えられる。フリー体の医薬品とその塩の適切な比率を選
ぶことにより、その薬剤の溶解度を最大にすることがで
きる。
要な医薬品のイオン化可能な種は、その製剤学的に許容
しうる塩の形態で直接にポリエチレングリコール系に加
えられる。フリー体の医薬品とその塩の適切な比率を選
ぶことにより、その薬剤の溶解度を最大にすることがで
きる。
詳細な説明 本発明は医薬品の高濃度溶液を製造するための溶媒系を
含み、ここで、製造された該溶液は特にソフトゲルの充
填に好適である。本発明の該溶媒系とともに使用するの
に適する医薬品は、酸性、塩基性、若しくは両性のいず
れかの化合物、すなわち容易にイオン化する化合物であ
る。
含み、ここで、製造された該溶液は特にソフトゲルの充
填に好適である。本発明の該溶媒系とともに使用するの
に適する医薬品は、酸性、塩基性、若しくは両性のいず
れかの化合物、すなわち容易にイオン化する化合物であ
る。
開示した溶媒系を用いる具体例として4種の酸性医薬
品、インドメタシン、イブプロフェン、ナプロキセン、
及びアセトアミノフェンをあげることができる。酸性医
薬品を替えて本発明の教示する溶媒系を使用することに
より、当業者はいかなる酸性医薬品の高濃度溶液を製造
することができるであろうし、該濃縮溶液はソフトゲル
中の充填に適するであろう。
品、インドメタシン、イブプロフェン、ナプロキセン、
及びアセトアミノフェンをあげることができる。酸性医
薬品を替えて本発明の教示する溶媒系を使用することに
より、当業者はいかなる酸性医薬品の高濃度溶液を製造
することができるであろうし、該濃縮溶液はソフトゲル
中の充填に適するであろう。
水溶媒系はポリエチレングリコール(PEG)をその基材
として用い、好ましくは平均分子量が約200−100,000の
間であり、最も好ましくは、液状充填剤としては平均分
子量が約400−600の間であり、半固体充填剤としては約
800−10,000の間であり、固体充填剤としては10,000−1
00,000の間である。イオン化しない酸性医薬品は疎水結
合部位を有する溶媒を用いることにより、ポリエチレン
グリコール中に幾分かの溶解度を持つ。しかし、この溶
解度だけでは、容易に飲み込むことができる程に充分に
小型のソフトゲル中に単位投与量を封入することを可能
にするような、高濃度の溶液を製造するのには不十分で
ある。例えば、第1表には酸性医薬品のイブプロフェ
ン、ナプロキセン、インドメタシン、及びアセトアミノ
フェンのポリエチレングリコール中への溶解度と、透明
な溶液として単位投与量を封入するのに必要な対応する
最低限のソフトゲルカプセルサイズを示す。さらに第1
表は、開示した溶媒系中への同じ医薬品の溶解度と、対
応して小型となったソフトゲルサイズを示す。開示した
溶媒系においては、溶解度の増加は一部には該溶媒、す
なわちポリエチレングリコールが、別の親水結合部位を
利用してイオン化した(親水性)の種を溶媒和するとい
う一層の能力を有することによるものであろう。
として用い、好ましくは平均分子量が約200−100,000の
間であり、最も好ましくは、液状充填剤としては平均分
子量が約400−600の間であり、半固体充填剤としては約
800−10,000の間であり、固体充填剤としては10,000−1
00,000の間である。イオン化しない酸性医薬品は疎水結
合部位を有する溶媒を用いることにより、ポリエチレン
グリコール中に幾分かの溶解度を持つ。しかし、この溶
解度だけでは、容易に飲み込むことができる程に充分に
小型のソフトゲル中に単位投与量を封入することを可能
にするような、高濃度の溶液を製造するのには不十分で
ある。例えば、第1表には酸性医薬品のイブプロフェ
ン、ナプロキセン、インドメタシン、及びアセトアミノ
フェンのポリエチレングリコール中への溶解度と、透明
な溶液として単位投与量を封入するのに必要な対応する
最低限のソフトゲルカプセルサイズを示す。さらに第1
表は、開示した溶媒系中への同じ医薬品の溶解度と、対
応して小型となったソフトゲルサイズを示す。開示した
溶媒系においては、溶解度の増加は一部には該溶媒、す
なわちポリエチレングリコールが、別の親水結合部位を
利用してイオン化した(親水性)の種を溶媒和するとい
う一層の能力を有することによるものであろう。
従って、本溶媒系は酸性医薬品のポリエチレングリコー
ル中への溶解度を、溶液化することができる該酸性薬剤
の種(イオン化したもの、及びイオン化していないも
の)を増加させることにより、また、これらの種に適切
な溶媒和を与えることにより増加させるのである。本溶
媒系はこの様な溶解度の増加を、ポリエチレングリコー
ルの疎水及び親水結合部位を利用して、またさらには、
お互いに相補的に働いて、そのどれか一のみを添加した
場合に生じるよりも多きな全体の溶解度を生み出す様な
付加添加物の組み合わせを使用することにより達成して
いるのである。本発明における、この付加添加物として
は、水酸イオン、水、グリセリン、及び/又はポリビニ
ルピロリドンが挙げられる。
ル中への溶解度を、溶液化することができる該酸性薬剤
の種(イオン化したもの、及びイオン化していないも
の)を増加させることにより、また、これらの種に適切
な溶媒和を与えることにより増加させるのである。本溶
媒系はこの様な溶解度の増加を、ポリエチレングリコー
ルの疎水及び親水結合部位を利用して、またさらには、
お互いに相補的に働いて、そのどれか一のみを添加した
場合に生じるよりも多きな全体の溶解度を生み出す様な
付加添加物の組み合わせを使用することにより達成して
いるのである。本発明における、この付加添加物として
は、水酸イオン、水、グリセリン、及び/又はポリビニ
ルピロリドンが挙げられる。
本溶媒系における最も単純な組成では、ポリエチレング
リコール、水酸化ナトリウム、及び水を含み、該ポリエ
チレングリコールは酸性医薬品のフリー体を単量体、2
量体、3量体、その他の形態で溶解するのに作用し、該
水酸化ナトリウムは該酸性医薬品のナトリウム塩を部分
的にのみ形成するのに充分な量が存在し、又、存在する
少量の水は該酸の塩の周囲に溶媒和領域を形成してポリ
エチレングリコール中に溶解することを可能にするよう
に作用する。
リコール、水酸化ナトリウム、及び水を含み、該ポリエ
チレングリコールは酸性医薬品のフリー体を単量体、2
量体、3量体、その他の形態で溶解するのに作用し、該
水酸化ナトリウムは該酸性医薬品のナトリウム塩を部分
的にのみ形成するのに充分な量が存在し、又、存在する
少量の水は該酸の塩の周囲に溶媒和領域を形成してポリ
エチレングリコール中に溶解することを可能にするよう
に作用する。
第2表は、いくつかの該付加添加物の添加がPEG 600、
すなわち平均分子量600を有するポリエチレングリコー
ル中へのイブプロフェンの溶解度に与える相乗的効果に
ついて示す。第2表が示すよに、PEG 600中で水酸イオ
ンと水を組み合わせることによりイブプロフェンの67%
溶液が製造されるのに対し、添加物がないPEG 600では
23%溶液を与える。本溶媒系により生み出された溶解度
の増加は全体で44%であった。
すなわち平均分子量600を有するポリエチレングリコー
ル中へのイブプロフェンの溶解度に与える相乗的効果に
ついて示す。第2表が示すよに、PEG 600中で水酸イオ
ンと水を組み合わせることによりイブプロフェンの67%
溶液が製造されるのに対し、添加物がないPEG 600では
23%溶液を与える。本溶媒系により生み出された溶解度
の増加は全体で44%であった。
この実験によって試験した他の3つの酸性医薬品につい
ても同様の結果が得られ、本発明において試験しなかっ
た他の酸性医薬品についても、水酸化ナトリウムと水の
組み合わせが、PEG中への溶解度の類似の増加をもたら
さないであろうと信じる理由はない。
ても同様の結果が得られ、本発明において試験しなかっ
た他の酸性医薬品についても、水酸化ナトリウムと水の
組み合わせが、PEG中への溶解度の類似の増加をもたら
さないであろうと信じる理由はない。
ポリエチレングリコール(PEG)中のイブプロフェン
(第3表)、若しくはナプロキセン、インドメタシン、
若しくはアセトアミノフェンに水酸化ナトリウム及び水
を添加することは、ある点に至るまではその医薬品の溶
解度を増加させる。この点を越えてさらに水酸化ナトリ
ウムを添加すると逆に効果がおこり、該医薬品をナトリ
ウム塩として溶液から析出させる。水酸化ナトリウムの
至適量、すなわちポリエチレングリコール中への該酸性
医薬品の最大の溶解度を与える水酸化ナトリウムの量
は、試験したすべての場合に該酸性薬剤中の酸のそれぞ
れのモルに対して1モルよりもすくなかった。すなわ
ち、該水酸化ナトリウムの濃度は、常に1モル当量より
も少なかった。PEG 400中のイブプロフェンの具体例に
おいては(第3表)、溶解度は該水酸化ナトリウムが約
0.3モル当量(0.3モルの水酸化ナトリウム/1モルの一塩
基酸化合物のイブプロフェン)存在する場合に最大であ
った(47%)。
(第3表)、若しくはナプロキセン、インドメタシン、
若しくはアセトアミノフェンに水酸化ナトリウム及び水
を添加することは、ある点に至るまではその医薬品の溶
解度を増加させる。この点を越えてさらに水酸化ナトリ
ウムを添加すると逆に効果がおこり、該医薬品をナトリ
ウム塩として溶液から析出させる。水酸化ナトリウムの
至適量、すなわちポリエチレングリコール中への該酸性
医薬品の最大の溶解度を与える水酸化ナトリウムの量
は、試験したすべての場合に該酸性薬剤中の酸のそれぞ
れのモルに対して1モルよりもすくなかった。すなわ
ち、該水酸化ナトリウムの濃度は、常に1モル当量より
も少なかった。PEG 400中のイブプロフェンの具体例に
おいては(第3表)、溶解度は該水酸化ナトリウムが約
0.3モル当量(0.3モルの水酸化ナトリウム/1モルの一塩
基酸化合物のイブプロフェン)存在する場合に最大であ
った(47%)。
前述した考察中で水酸化ナトリウムを水酸化カリウムに
置き換えると、予期せぬ結果がえられた。水酸イオンが
等モル濃度において、イブプロフェン、ナプロキセン、
インドメタシン、及びアセトアミノフェンの溶解度は、
水酸化ナトリウムの存在下よりも水酸化カリウムの存在
下でより大きかった。そればかりか、析出が生じること
なくポリエチレングリコール中に酸性医薬品の高濃度溶
液を製造するために、水酸化ナトリウムよりも断然高い
濃度の水酸化カリウムが使用できた。例えば、PEG 400
中のイブプロフェンの場合には、0.5以上のモル当量の
水酸化ナトリウムの存在で析出がおこるのに対して、1
モル当量の水酸化カリウムの存在下では4℃でさえ析出
は生じなかった(第4表)。従って、水酸化カリウムは
水酸化ナトリウムよりも大幅に酸性医薬品の溶解度を増
加させるのみならず、広範な濃度範囲において低温(4
℃)ですら輸送中に起こりうる様な析出が生じることが
殆どないので、水酸イオンの好ましい形態である。
置き換えると、予期せぬ結果がえられた。水酸イオンが
等モル濃度において、イブプロフェン、ナプロキセン、
インドメタシン、及びアセトアミノフェンの溶解度は、
水酸化ナトリウムの存在下よりも水酸化カリウムの存在
下でより大きかった。そればかりか、析出が生じること
なくポリエチレングリコール中に酸性医薬品の高濃度溶
液を製造するために、水酸化ナトリウムよりも断然高い
濃度の水酸化カリウムが使用できた。例えば、PEG 400
中のイブプロフェンの場合には、0.5以上のモル当量の
水酸化ナトリウムの存在で析出がおこるのに対して、1
モル当量の水酸化カリウムの存在下では4℃でさえ析出
は生じなかった(第4表)。従って、水酸化カリウムは
水酸化ナトリウムよりも大幅に酸性医薬品の溶解度を増
加させるのみならず、広範な濃度範囲において低温(4
℃)ですら輸送中に起こりうる様な析出が生じることが
殆どないので、水酸イオンの好ましい形態である。
上述の結果はナトリウムとカリウムイオンの相対的大き
さに基づいて、とても良く説明できる。カリウムイオン
は、ナトリウムイオンよりも大きい。故に、カリウムイ
オンの電荷はより広い面積に分散されているのでより低
い溶媒和しか必要とせず、その結果他の種により溶媒和
可能となるのである。従って、カリウムと同じかより大
きい製剤学的に許容しうるカチオンと共存するとき、ア
ンモニア等のいかなるヒドロキシド種も、酸性医薬品の
高濃度溶液を製造するのに同等に若しくはより適するは
ずである。
さに基づいて、とても良く説明できる。カリウムイオン
は、ナトリウムイオンよりも大きい。故に、カリウムイ
オンの電荷はより広い面積に分散されているのでより低
い溶媒和しか必要とせず、その結果他の種により溶媒和
可能となるのである。従って、カリウムと同じかより大
きい製剤学的に許容しうるカチオンと共存するとき、ア
ンモニア等のいかなるヒドロキシド種も、酸性医薬品の
高濃度溶液を製造するのに同等に若しくはより適するは
ずである。
もしもポリエチレングリコール、水酸イオン、及び水の
系で製造されるものよりさらに溶解度を2−10%増加さ
せることを望むなら、グリセリンとプロピレングリコー
ル、またはポリビニルピロリドンのいずれか若しくは両
者を、開示した系に添加することが必要である。グリセ
リンは、好ましくは3−12重量%の範囲の濃度で存在す
る場合に、イブプロフェンの溶解度を増加させるのに特
に有効である。最も好ましい濃度範囲は、4−8重量%
である。
系で製造されるものよりさらに溶解度を2−10%増加さ
せることを望むなら、グリセリンとプロピレングリコー
ル、またはポリビニルピロリドンのいずれか若しくは両
者を、開示した系に添加することが必要である。グリセ
リンは、好ましくは3−12重量%の範囲の濃度で存在す
る場合に、イブプロフェンの溶解度を増加させるのに特
に有効である。最も好ましい濃度範囲は、4−8重量%
である。
ポリビニルピロリドンは、開示した系において濃度範囲
が1−20%で存在する場合に酸性医薬品の溶解度を増加
させる。ポリビニルピロリドンの好ましい平均分子量は
10,000−100,000である。本系に対してポリビニルピロ
リドンの添加は、2種の機能として働き得る。ソフトゲ
ルの充填に適する高濃度の溶液を製造することを可能に
するように溶解度を増加するばかりではなく、膣若しく
は直腸座薬としての使用されるソフトゲルの充填に適す
る様な、高濃度のみならず高度に粘稠な溶液を製造する
ことを可能にするので有用である。開示した全体の範囲
の分子量でポリビニルピロリドンにより溶解度は増加す
るが、その範囲の終端の高い分子量におけるポリビニル
ピロリドン類は、座薬の製造に使用することが好適であ
る。
が1−20%で存在する場合に酸性医薬品の溶解度を増加
させる。ポリビニルピロリドンの好ましい平均分子量は
10,000−100,000である。本系に対してポリビニルピロ
リドンの添加は、2種の機能として働き得る。ソフトゲ
ルの充填に適する高濃度の溶液を製造することを可能に
するように溶解度を増加するばかりではなく、膣若しく
は直腸座薬としての使用されるソフトゲルの充填に適す
る様な、高濃度のみならず高度に粘稠な溶液を製造する
ことを可能にするので有用である。開示した全体の範囲
の分子量でポリビニルピロリドンにより溶解度は増加す
るが、その範囲の終端の高い分子量におけるポリビニル
ピロリドン類は、座薬の製造に使用することが好適であ
る。
比較的高い分子量のポリビニルピロリドン、又は高分子
量のポリエチレングリコールのいずれかを5−10重量%
で用いると、室温では半固体か固溶体でありその結果漏
れのないツーピースカプセルに適するような酸性医薬品
の高濃度溶液の製造が可能になる。さらに、該固溶体は
当業者に知られた方法で錠剤も製造できるという有用性
もある。
量のポリエチレングリコールのいずれかを5−10重量%
で用いると、室温では半固体か固溶体でありその結果漏
れのないツーピースカプセルに適するような酸性医薬品
の高濃度溶液の製造が可能になる。さらに、該固溶体は
当業者に知られた方法で錠剤も製造できるという有用性
もある。
開示した溶媒系を用いると、いかなる酸性の医薬品の単
位投与量も、該酸性医薬品の高濃度溶液をソフトゲル若
しくはツーピースカプセルに封入することにより製造す
ることができ、ここで充填溶液(液体若しくは固体)
は、その中に溶解された治療上有効な量の酸性薬剤を含
む。この投薬される量は、使用する酸性医薬品、投与方
法、必要とする治療、大きさ、年令、治療を受ける患者
の体重、その他により異なる。
位投与量も、該酸性医薬品の高濃度溶液をソフトゲル若
しくはツーピースカプセルに封入することにより製造す
ることができ、ここで充填溶液(液体若しくは固体)
は、その中に溶解された治療上有効な量の酸性薬剤を含
む。この投薬される量は、使用する酸性医薬品、投与方
法、必要とする治療、大きさ、年令、治療を受ける患者
の体重、その他により異なる。
すでに開示した溶解度増大補助剤は別として、本発明の
高濃度溶液は、適当な保存剤、安定剤、若しくは湿潤
剤、又は色素物質を含むことができる。製剤学的に許容
しうる保存剤としては、例えば、ベンジルアルコール等
が挙げられる。
高濃度溶液は、適当な保存剤、安定剤、若しくは湿潤
剤、又は色素物質を含むことができる。製剤学的に許容
しうる保存剤としては、例えば、ベンジルアルコール等
が挙げられる。
水酸イオンの替わりに水素イオンに置き換えることによ
り、開示した溶媒系はソフトゲル充填やカプセル封入、
若しくは錠剤製造に適する塩基性医薬品の高濃度溶液を
製造できる様に、塩基性医薬品のポリエチレングリコー
ル中への溶解度を増大させるための変更が加えられる。
一例として、塩基性医薬品のチオリダジンはPEG 400に
室温よりも少々低い温度では不溶であったが、チオリダ
ジンは水素イオンの存在下ではPEG 400に温度が−5℃
まで低下した場合においても溶解可能であった(第4
表)。
り、開示した溶媒系はソフトゲル充填やカプセル封入、
若しくは錠剤製造に適する塩基性医薬品の高濃度溶液を
製造できる様に、塩基性医薬品のポリエチレングリコー
ル中への溶解度を増大させるための変更が加えられる。
一例として、塩基性医薬品のチオリダジンはPEG 400に
室温よりも少々低い温度では不溶であったが、チオリダ
ジンは水素イオンの存在下ではPEG 400に温度が−5℃
まで低下した場合においても溶解可能であった(第4
表)。
他の例として、本発明の高濃度溶液を形成することに好
適な塩基性医薬品としては、シメチジン、ラニチジン、
及びニフェジピンが挙げられるがこれらに限定されな
い。製剤学的に許容しうる水素イオンの供給源として
は、塩酸、臭化水素酸、及び硫酸等の鉱酸類、及びフマ
ル酸、マレイン酸、酒石酸、(メタン、エタン、及びベ
ンゼン)スルホネート類、クエン酸、及び林檎酸等の有
機酸があげられる。
適な塩基性医薬品としては、シメチジン、ラニチジン、
及びニフェジピンが挙げられるがこれらに限定されな
い。製剤学的に許容しうる水素イオンの供給源として
は、塩酸、臭化水素酸、及び硫酸等の鉱酸類、及びフマ
ル酸、マレイン酸、酒石酸、(メタン、エタン、及びベ
ンゼン)スルホネート類、クエン酸、及び林檎酸等の有
機酸があげられる。
開示した溶媒系のそれぞれの成分が溶解度の増加に果た
す寄与は第5表から明らかであり、ここで、塩基性医薬
品のシメチジンの最大の溶解度は、ポリエチレングリコ
ールから、開示した系を通じて段階的に報告されてい
る。
す寄与は第5表から明らかであり、ここで、塩基性医薬
品のシメチジンの最大の溶解度は、ポリエチレングリコ
ールから、開示した系を通じて段階的に報告されてい
る。
酸性、又は塩基性の医薬品の高濃度溶液を製造するため
にここで開示した概念は、両性の化合物、すなわち酸及
び塩基の性質を有する化合物、に同様に適用できる。本
発明での使用に好適な両性医薬品の例としては、アミノ
酸、メチルドーパ(実施例8参照)、及びエナラプリル
があげられる。
にここで開示した概念は、両性の化合物、すなわち酸及
び塩基の性質を有する化合物、に同様に適用できる。本
発明での使用に好適な両性医薬品の例としては、アミノ
酸、メチルドーパ(実施例8参照)、及びエナラプリル
があげられる。
ソフトゲル封入に適する医薬品高濃度溶液を製造するた
めに、医薬品のイオン化可能な種(塩)及びその非イオ
ン化種(フリーの医薬品)の両者を適切な比率で直接に
PEG及び水の中に加えることも本発明の概念に含まれ
る。この場合に、医薬品の所望の比率をイオン化(中性
化)するための水酸若しくは水素イオンのようなイオン
化剤の使用は避けられ、若しくは減じられる。
めに、医薬品のイオン化可能な種(塩)及びその非イオ
ン化種(フリーの医薬品)の両者を適切な比率で直接に
PEG及び水の中に加えることも本発明の概念に含まれ
る。この場合に、医薬品の所望の比率をイオン化(中性
化)するための水酸若しくは水素イオンのようなイオン
化剤の使用は避けられ、若しくは減じられる。
好ましい態様の詳細な説明 以下の実施例は実例としてのみ与えられたものであっ
て、当業者にとっては物質及び方法の改良がこの開示か
ら自明のものであるので、決して本発明の思想や範囲を
限定するものと解釈してはならない。
て、当業者にとっては物質及び方法の改良がこの開示か
ら自明のものであるので、決して本発明の思想や範囲を
限定するものと解釈してはならない。
実施例1 酸性医薬品の高濃度溶液の製造 酸性医薬品をポリエチレングリコール、若しくはポリエ
チレングリコール及びグリセリン、若しくはポリエチレ
ングリコール及びポリビニルピロリドン、若しくはポリ
エチレングリコール、グリセリン及ひポリビニルピロリ
ドン中に分散することにより、混合物を10g調製した。
その後、水酸化物の水溶液を加えた。混合を容易にする
ために、該混合物を60℃に温めた。該混合物をその後に
必要な温度に冷却し(室温若しくは4℃)、引き続き2
−7日間にわたり時々攪拌した。その後、酸性医薬品が
該組成での溶解度が過剰になっているかどうかを判定す
るために該混合物を目視により検査した。
チレングリコール及びグリセリン、若しくはポリエチレ
ングリコール及びポリビニルピロリドン、若しくはポリ
エチレングリコール、グリセリン及ひポリビニルピロリ
ドン中に分散することにより、混合物を10g調製した。
その後、水酸化物の水溶液を加えた。混合を容易にする
ために、該混合物を60℃に温めた。該混合物をその後に
必要な温度に冷却し(室温若しくは4℃)、引き続き2
−7日間にわたり時々攪拌した。その後、酸性医薬品が
該組成での溶解度が過剰になっているかどうかを判定す
るために該混合物を目視により検査した。
実施例2 酸性医薬品の飽和溶解度 混合物を、過剰の酸性医薬品の存在下で、かつ少なくと
も7日間継続的に攪拌したことを除き、実施例1の記載
の方法により調製した。混合物をその後、デュラポア
(Durapore)0.45Mのフィルターで濾過して濾液を分析
した。
も7日間継続的に攪拌したことを除き、実施例1の記載
の方法により調製した。混合物をその後、デュラポア
(Durapore)0.45Mのフィルターで濾過して濾液を分析
した。
特定の酸性医薬品の飽和溶解度をひとたび測定すれば、
実施例1で述べた操作を利用して飽和点若しくはそれに
近い点で、その特定の薬剤の高濃度溶液を調製すること
ができる。そのようにして調製された高濃度溶液は、そ
の後ソフトゲル、若しくはツーピースカプセル封入、若
しくは錠剤の製造に適する。
実施例1で述べた操作を利用して飽和点若しくはそれに
近い点で、その特定の薬剤の高濃度溶液を調製すること
ができる。そのようにして調製された高濃度溶液は、そ
の後ソフトゲル、若しくはツーピースカプセル封入、若
しくは錠剤の製造に適する。
実施例3 イブプロフェンの高濃度溶液の製造 以下はイブプロフェンの高濃度溶液(67%)を製造する
方法であり、それはソフトゲル充填剤として適する。
方法であり、それはソフトゲル充填剤として適する。
イブプロフェン 402 mg 水酸化カリウム 38.4mg (0.3モル当量) ポリエチレングリコール 600 100 mg 水 38.4mg (6.4重量%) グリセリン/若しくはプロピレングリコール 19.8mg (3.3重量%) 計 598.6mg 実施例4 ナプロキセンの高濃度溶液の製造 以下は、ナプロキセンの高濃度溶液(35.9%)の一般的
な製造方法であり、ソフトゲル充填剤として適する。
な製造方法であり、ソフトゲル充填剤として適する。
ナプロキセン 1当量 (35.9重量%) 水酸化カリウム 50%水溶液として 0.50モル当量 ポリエチレングリコール600 残部 実施例5 インドメタシンの高濃度溶液の製造 以下はソフトゲル充填剤として適するインドメタシンの
高濃度溶液(35.4%)の一般的な製造方法である。
高濃度溶液(35.4%)の一般的な製造方法である。
インドメタシン 1当量 (34.5重量%) 水酸化カリウム 1.08モル当量 ポリエチレングリコール600 残部 実施例6 アセトアミノフェンの高濃度溶液の製造 以下はソフトゲル充填剤として適するアセトアミノフェ
ンの高濃度溶液(35.0%)の一般的製造方法である。
ンの高濃度溶液(35.0%)の一般的製造方法である。
アセトアミノフェン 1当量 (35重量%) 水酸化カリウム 1当量 ポリエチレングリコール600 残部 実施例7 シメチジンの高濃度溶液の製造 以下はソフトゲル充填剤として適する、シメチジンの高
濃度溶液(50重量%)の製造方法である。
濃度溶液(50重量%)の製造方法である。
シメチジン 50 重量% 塩 酸 75 重量% テトラグリコール* 18 重量% グリセリン 10 重量% 水 14.5重量% *テトラグリコールはテトラヒドロフルフリルアルコー
ルのポリエチレングリコールエーテルである。
ルのポリエチレングリコールエーテルである。
実施例8 ジクロフェナク ナトリウムの高濃度溶液の
製造 以下は、ソフトゲル充填剤として適し、かつ8.0重量%
の水を含有する、ジクロフェナク ナトリウムの高濃度
溶液(20重量%)の製造方法である。
製造 以下は、ソフトゲル充填剤として適し、かつ8.0重量%
の水を含有する、ジクロフェナク ナトリウムの高濃度
溶液(20重量%)の製造方法である。
ジクロフェナク ナトリウム 100.0mg ポリエチレングリコール600 357.7mg 塩酸(36.5% 2/2溶液) 6.5mg (0.2モル当量)水 35.8mg 計 500.0mg 実施例9 イブプロフェンの半固体の高濃度溶液の製造 以下は、硬ゼラチンカプセルの封入に適する、イブプロ
フェンの半固体の高濃度溶液(34重量%)の製造方法で
ある。
フェンの半固体の高濃度溶液(34重量%)の製造方法で
ある。
イブプロフェン 206.3mg ポリエチレングリコール 4000 336.3mg ポリエチレングリコール 400 37.4mg 水酸化カリウム 20.0mg (0.35モル当量) 計 600.0mg 該ポリエチレングリコール 400、及び4000は、透明溶
液が得られるまで、60℃に温めた。該薬剤と粉末水酸化
カリウムを溶解物の中に分散し約30分間攪拌した。その
後この溶液を透明した後、60℃で硬カプセル中に封入し
た。
液が得られるまで、60℃に温めた。該薬剤と粉末水酸化
カリウムを溶解物の中に分散し約30分間攪拌した。その
後この溶液を透明した後、60℃で硬カプセル中に封入し
た。
実施例10 ナプロキセンの半固体の高濃度溶液の製造 以下は、硬ゼラチンカプセル中への封入に適する、ナプ
ロキセンの半固体の高濃度溶液(43重量%)の製造方法
である。
ロキセンの半固体の高濃度溶液(43重量%)の製造方法
である。
ナプロキセン 260.4mg ポリエチレングリコール 4000 285.4mg ポリエチレングリコール 400 31.7mg 水酸化カリウム 22.5mg (0.35モル当量) 計 600.0mg カプセルは実施例10に記載した方法に類似した方法で製
造した。
造した。
実施例11 ナプロキセンの高濃度固溶体の製造 以下は、錠剤の製造に適するナプロキセンの高濃度(40
重量%)固溶体の製造方法である。
重量%)固溶体の製造方法である。
ナプロキセン 250.0 mg ポリエチレングリコール 20,000 338.5 mg 水酸化カリウム 18.25mg (0.3モル当量) 計 625.0 mg ポリエチレングリコール 20,000を80℃に加熱して透明
溶液を調製した。その後該薬剤を加えて穏やかに攪拌し
て分散した。水酸化カリウムを水溶液として加えて混合
物を透明溶液が得られるまで攪拌した。溶けた溶液を16
mm 円形PVCブリスターに注ぎ、冷却して錠剤を成形し
た。
溶液を調製した。その後該薬剤を加えて穏やかに攪拌し
て分散した。水酸化カリウムを水溶液として加えて混合
物を透明溶液が得られるまで攪拌した。溶けた溶液を16
mm 円形PVCブリスターに注ぎ、冷却して錠剤を成形し
た。
実施例12 イブプロフェンの高濃度溶液の製造 以下は、強アルカリ溶液を使用しないイブプロフェンの
高濃度溶液(40重量%)の製造方法であり、ソフトゲル
封入に適する。
高濃度溶液(40重量%)の製造方法であり、ソフトゲル
封入に適する。
イブプロフェン 120.0mg イブプロフェン ナトリウム 92.6mg (0.4モル当量) ポリエチレングリコール 600 263.6mg水 23.8mg 計 500.0mg 実施例13 半固体組成物の溶解度分布 サイズ1の硬ゼラチンカプセルに充填された実施例10に
記載の組成物の溶解度分布はUSPの溶解度試験法(装置
1)を用いて決定した。籠の速度は100rpmに合わせ、溶
解液はpH7の緩衝液を使用した。溶出した薬剤は最大吸
収波長でUV−スペクトル装置により測定した。薬剤が2
5、50、及び70%溶出する時間を下表に示した。
記載の組成物の溶解度分布はUSPの溶解度試験法(装置
1)を用いて決定した。籠の速度は100rpmに合わせ、溶
解液はpH7の緩衝液を使用した。溶出した薬剤は最大吸
収波長でUV−スペクトル装置により測定した。薬剤が2
5、50、及び70%溶出する時間を下表に示した。
%溶出時間 イブプロフェン(実施例10) 25% 15.9分 50% 23.3分 70% 29.0分 実施例14 固体組成物の溶解度分布 実施例11に記載の組成物の錠剤の溶解度分布を、水酸化
カリウムを省いて同じ組成により製造した錠剤と比較し
た。USP溶解度試験法(装置2)により棒の速度を100rp
mとし溶出液としてpH7の緩衝液をもちいた。錠剤は、正
しい溶解度測定を可能にすべく、先端の表面のみが溶出
液に接することができるように固定した。薬剤の溶出量
を測定するために、最大吸収波長でUV−スペクトル装置
をもちいた。真の溶出速度定数は最初の30分の溶出曲線
から算出し、下表に示した。
カリウムを省いて同じ組成により製造した錠剤と比較し
た。USP溶解度試験法(装置2)により棒の速度を100rp
mとし溶出液としてpH7の緩衝液をもちいた。錠剤は、正
しい溶解度測定を可能にすべく、先端の表面のみが溶出
液に接することができるように固定した。薬剤の溶出量
を測定するために、最大吸収波長でUV−スペクトル装置
をもちいた。真の溶出速度定数は最初の30分の溶出曲線
から算出し、下表に示した。
組成物 溶出速度 実施例11 0.74mg/分/cm2 実施例11 0.41mg/分/cm2 (水酸化カリウムなし) 実施例15 エトドラックの高濃度溶液の調製 下記の配合によりエトドラック(Etodolac)の高濃度溶
液(27%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤に適
していた。
液(27%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤に適
していた。
エトドラック※イ 200.0mg 水酸化カリウム 18.4mg (85% w/w) (0.4モル当量) 水 18.4mg グリセリン 59.7mg ポリエチレングリコール600 449.5mg 計 746 mg ※イ. 1,8−ジエチル−1,3,4,9−テトラヒドロピラノ
−〔3,4−b〕インドール−1−酢酸 実施例16 ケトプロフェンの高濃度溶液の調製 下記の配合によりケトプロフェン(Ketoprofen)の高濃
度溶液(21%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤
に適していた。
−〔3,4−b〕インドール−1−酢酸 実施例16 ケトプロフェンの高濃度溶液の調製 下記の配合によりケトプロフェン(Ketoprofen)の高濃
度溶液(21%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤
に適していた。
ケトプロフェン※ロ 75.00mg 水酸化カリウム 7.79mg (85% w/w) (0.4モル当量) 水 7.79mg グリセリン 28.20mg ポリエチレングリコール600 233.20mg 計 351.98mg ※ロ. 3−ベンゾイル−α−メチルベンゼン酢酸 実施例17 ロペラミドHCl溶液の調製 下記の配合によりロペラミドHCl(Loperamide hydrochl
oride)の溶液(1%)が得られ、かつそれはソフトゲ
ル充填剤に適していた。
oride)の溶液(1%)が得られ、かつそれはソフトゲ
ル充填剤に適していた。
ロペラミドHCl※ハ 2.00mg 水酸化カリウム 0.17mg (85% w/w) (0.6モル当量) 水 0.17mg グリセリン 13.04mg ポリエチレングリコール600 147.62mg 計 163.0 mg ※ハ. 4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ
−N,N−ジメチル−α,α−ジフェニル−1−ピペリジ
ネブタンアミドHCl 実施例18 チモロールマレート溶液の調製 下記の配合によりチモロールマレート(Timolol Maleat
e)の溶液(2%)が得られ、かつそれはソフトゲル充
填剤に適していた。
−N,N−ジメチル−α,α−ジフェニル−1−ピペリジ
ネブタンアミドHCl 実施例18 チモロールマレート溶液の調製 下記の配合によりチモロールマレート(Timolol Maleat
e)の溶液(2%)が得られ、かつそれはソフトゲル充
填剤に適していた。
チモロールマレート※ニ 10.00mg 水酸化カリウム 0.61mg (85% w/w) (0.4モル当量) 水 0.61mg グリセリン 35.2 mg ポリエチレングリコール600 393.58mg 計 440.0 mg ※ニ. 1−〔(1,1−ジメチルエチル)アミノ〕−3
−〔〔4−モルホリニル−1,2,5−チアジアゾール−3
−イル〕オキシ〕−2−プロパノールマレート 実施例19 メトプロロール酒石酸塩の高濃度溶液の調製 下記の配合によりメトプロロール酒石酸塩(Metoprolol
Tartrate)の高濃度溶液(9%)が得られ、かつそれ
はソフトゲル充填剤に適していた。
−〔〔4−モルホリニル−1,2,5−チアジアゾール−3
−イル〕オキシ〕−2−プロパノールマレート 実施例19 メトプロロール酒石酸塩の高濃度溶液の調製 下記の配合によりメトプロロール酒石酸塩(Metoprolol
Tartrate)の高濃度溶液(9%)が得られ、かつそれ
はソフトゲル充填剤に適していた。
メトプロロール酒石酸塩※ホ 50.0 mg 水酸化カリウム 4.82mg (85% w/w) (1モル当量) 水 36.82mg グリセリン 43.65mg ポリエチレングリコール600 407.70mg 計 542.99mg ※ホ. 1−〔4−(2−メトキシエチル)フェノキ
シ〕−3−〔(1−メチルエチル)アミノ〕−2−プロ
パノール酒石酸塩 実施例20 アテノロールの高濃度溶液の調製 下記の配合によりアテノロール(Atenolol)の高濃度溶
液(6%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤に適
していた。
シ〕−3−〔(1−メチルエチル)アミノ〕−2−プロ
パノール酒石酸塩 実施例20 アテノロールの高濃度溶液の調製 下記の配合によりアテノロール(Atenolol)の高濃度溶
液(6%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤に適
していた。
アテノロール※ヘ 50.0 mg 塩 酸 41.14mg (10.0%溶液) (0.6モル当量) ポリエチレングリコール600 755.9 mg 計 847.04mg ※ヘ. 4−〔2−ヒドロキシ−3−〔(1−メチルエ
チル)アミノ〕−プロポキシ〕ベンゼンアセタミド 実施例21 トリアゾラム溶液の調製 下記の配合によりトリアゾラム(Triazolam)の溶液
(0.1%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤に適
していた。
チル)アミノ〕−プロポキシ〕ベンゼンアセタミド 実施例21 トリアゾラム溶液の調製 下記の配合によりトリアゾラム(Triazolam)の溶液
(0.1%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤に適
していた。
トリアゾラム※ト 0.25mg 塩 酸 3.99mg (1%溶液) (1.5モル当量) 水 4.04mg ポリエチレングリコール600 151.72mg 計 160.00mg ※ト. 8−クロロ−6−(2−クロロフェニル)−1
−メチル−4H〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−a〕〔1,4〕
ベンゾジアゼピン 実施例22 ピロキシカム溶液の調製 下記の配合によりピロキシカム(Piroxicam)の溶液
(3%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤に適し
ていた。
−メチル−4H〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−a〕〔1,4〕
ベンゾジアゼピン 実施例22 ピロキシカム溶液の調製 下記の配合によりピロキシカム(Piroxicam)の溶液
(3%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤に適し
ていた。
ピロキシカム※チ 20.0 mg 水酸化カリウム 1.99mg (85% w/w) (0.6モル当量) 水 14.95mg ポリエチレングリコール600 563.0 mg 計 599.94mg ※チ. 4−ヒドロキシ−2−メチル−N−2−ピリジ
ニル−2H・1,2−ベンゾチアジン−3−カルボキサミド 実施例23 ブロモクリプチンメシレート溶液の調製 下記の配合によりブロモクリプチンメシレート(Bromoc
riptine Mesylate)の溶液(2%)が得られ、かつそれ
はソフトゲル充填剤に適していた。
ニル−2H・1,2−ベンゾチアジン−3−カルボキサミド 実施例23 ブロモクリプチンメシレート溶液の調製 下記の配合によりブロモクリプチンメシレート(Bromoc
riptine Mesylate)の溶液(2%)が得られ、かつそれ
はソフトゲル充填剤に適していた。
ブロモクリプチンメシレート※リ 11.48mg 水酸化カリウム 0.50mg (85% w/w) (0.5モル当量) 水 21.93mg ポリエチレングリコール600 406.09mg 計 440.0 mg ※リ. 2−ブロモ−12′−ヒドロキシ−2′−(1−
メチル−エチル)−5′−(2−メチルプロピル)エル
ゴタマン−3′,6′,18トリオンメシレート 実施例24 メチルドーパー溶液の調製 下記の配合によりメチルドーパー(Methyldopa)の溶液
(40%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤に適し
ていた。
メチル−エチル)−5′−(2−メチルプロピル)エル
ゴタマン−3′,6′,18トリオンメシレート 実施例24 メチルドーパー溶液の調製 下記の配合によりメチルドーパー(Methyldopa)の溶液
(40%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤に適し
ていた。
メチルドーパー※ヌ 250.0mg 塩 酸 94.5mg (36.5%溶液) (0.9モル当量) グリセリン 50.0mg ポリエチレングリコール600 230.5mg 計 625.0mg ※ヌ. 3−ヒドロキシ−α−メチル−L−チロシン 実施例25 グリピチド溶液の調製 下記の配合によりグリチピド(Glipizide)の溶液(2
%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤に適してい
た。
%)が得られ、かつそれはソフトゲル充填剤に適してい
た。
グリチピド※ル 5.0 mg 水酸化カリウム(ペレットB.P.) 1.45mg グリセリン 25.0 mg 精製水B.P. 10.0 mg ポリエチレングリコール600 USP 208.55mg 計 250.0 mg ※ル. N−〔2−〔4−〔〔〔(シクロヘキシルアミ
ノ)カルボニル〕−アミノ〕スルホニル〕フェニル〕エ
チル〕−5−メチルピラジンカルボキサミド
ノ)カルボニル〕−アミノ〕スルホニル〕フェニル〕エ
チル〕−5−メチルピラジンカルボキサミド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チャクラバーチ シバプラザンナ アメリカ合衆国 フロリダ州 33557 オ ールズマー キャッスル ベイ コート 1919 (72)発明者 ユアン チョン ヘン アメリカ合衆国 ニュージャージー州 07940 マディソン コーセン ウェイ 14 (72)発明者 パテル マヘンドラ 英国 スウィンドン エスエヌ2 3ピー エス エイヴォンミード 126 (56)参考文献 特開 昭58−152814(JP,A) 特開 昭61−158921(JP,A) 特表 昭61−501566(JP,A)
Claims (22)
- 【請求項1】ソフトゲル充填若しくはツーピースカプセ
ル封入若しくは錠剤製造用の酸性医薬品の医薬上許容さ
れる溶液であって、該酸性医薬品と混合溶媒とを含み、
該混合物が、混合溶媒の重量を基準として、10〜80重量
%のポリエチレングリコール、溶解度増加量の水酸イオ
ン及び1〜20重量%の水を含み、該水酸イオンが酸性医
薬品を部分的にイオン化して溶液中に酸性医薬品が遊離
の酸とその塩の両方の形で溶解して存在することを特徴
とする上記溶液。 - 【請求項2】更に、4〜12重量%のグリセリンを含む請
求の範囲第1項に記載の溶液。 - 【請求項3】水酸イオンが水酸化カリウム由来である請
求の範囲第1項に記載の溶液。 - 【請求項4】ポリエチレングリコール約200〜100,000の
間の平均分子量を有する請求の範囲第1項に記載の溶
液。 - 【請求項5】更に、1〜20重量%のポリビニルピロリド
ンを含む請求の範囲第1項に記載の溶液。 - 【請求項6】ポリビニルピロリドンが、約10,000〜100,
000の間の平均分子量を有する請求の範囲第5項に記載
の溶液。 - 【請求項7】40〜80重量%のイブプロフェン、イブプロ
フェン1モルに対して0.1〜1.5モルの水酸イオン、1〜
20重量%の水、1〜12重量%のグリセリン、及び18〜50
%のポリエチレングリコールを含む請求の範囲第1項に
記載の溶液。 - 【請求項8】ポリエチレングリコール中に、3〜12重量
%のグリセリン若しくはプロピレングリコール、40〜80
重量%のイブプロフェン、イブプロフェン1モルに対し
て0.2〜0.5モルの水酸イオン、及び1〜20重量%の水を
含み、該ポリエチレングリコールが約200〜800の間の平
均分子量を有する請求の範囲第7項に記載の溶液。 - 【請求項9】更に、1〜20重量%のポリビニルピロリド
ンを含む請求の範囲第7項に記載の溶液。 - 【請求項10】ポリビニルピロリドンが、約10,000〜10
0,000の間の平均分子量を有する請求の範囲第7項に記
載の溶液。 - 【請求項11】20〜50重量%のナプロキセン、溶解度増
加量の水酸イオン、1〜20重量%の水、及び30〜79%の
ポリエチレングリコールを含む請求の範囲第1項に記載
の溶液。 - 【請求項12】ポリエチレングリコール中に、1〜15重
量%の水、20〜50重量%のナプロキセン、及びナプロキ
セン1モルに対して0.4〜0.6モルの水酸イオンを含み、
該水酸イオンが水酸化カリウム由来であり、かつ該ポリ
エチレングリコールが約200〜800の間の平均分子量を有
する請求の範囲第11項に記載の溶液。 - 【請求項13】更に、1〜20重量%のポリビニルピロリ
ドンを含む請求の範囲第11項に記載の溶液。 - 【請求項14】ポリビニルピロリドンが、約10,000〜10
0,000の間の平均分子量を有する請求の範囲第13項に記
載の溶液。 - 【請求項15】ポリエチレングリコール中に、1〜20重
量%の水、30〜60重量%のインドメタシン、及びインド
メタシン1モルに対して0.5〜1.0モルの水酸イオンを含
む請求の範囲第1項に記載の溶液。 - 【請求項16】ポリエチレングリコール中に、1〜20重
量%の水、30〜60重量%のインドメタシン、及びインド
メタシン1モルに対して0.5〜1.0モルの水酸イオンを含
み、該水酸イオンが水酸化カリウム由来であり、かつ該
ポリエチレングリコールが約200〜800の間の平均分子量
を有する請求の範囲第15項に記載の溶液。 - 【請求項17】更に、1〜20重量%のポリビニルピロリ
ドンを含む請求の範囲第15項に記載の溶液。 - 【請求項18】ポリビニルピロリドンが、約10,000〜10
0,000の間の平均分子量を有する請求の範囲第17項に記
載の溶液。 - 【請求項19】ポリエチレングリコール中に、1〜20重
量%の水、25〜40重量%のアセトアミノフェン、及びア
セトアミノフェン1モルに対して0.4〜1.0モルの水酸イ
オンを含む請求の範囲第1項に記載の溶液。 - 【請求項20】ポリエチレングリコール中に、1〜20重
量%の水、25〜40重量%のアセトアミノフェン、及びア
セトアミノフェン1モルに対して0.4〜1.0モルの水酸イ
オンを含み、該水酸イオンが水酸化カリウム由来であ
り、かつ該ポリエチレングリコールが約200〜800の間の
平均分子量を有する請求の範囲第19項に記載の溶液。 - 【請求項21】更に、1〜20重量%のポリビニルピロリ
ドンを含む請求の範囲第19項に記載の溶液。 - 【請求項22】ポリビニルピロリドンが、約10,000〜10
0,000の間の平均分子量を有する請求の範囲第21項に記
載の溶液。
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