JPH07115Y2 - 収納部付き椅子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、椅子の座席に、高さ調
節、傾斜調節機能などの椅子の取扱説明書などを収納で
きるように形成した収納部付き椅子に関する。

【０００２】

【従来技術】従来、椅子の機能や操作方法などを説明す
る取扱説明書は、運搬用の椅子の梱包容器内に貼付され
たり、袋に収納され、吊り紐によって椅子の一部に吊り
下げられたりして顧客に届けられていた。

【０００３】考案が解決しようとする課題】しかし、取
扱説明書を椅子の梱包容器に貼付すると、椅子を取り出
す際に、発泡スチロ−ルなどの緩衝材に紛れるなどし
て、顧客の注意を引くことなく、梱包容器と共に廃棄さ
れて紛失する恐れがある。

【０００４】また、椅子の一部に吊り下げるなどして顧
客に届けると、椅子の使用に際して吊り下げた袋が邪魔
になることが多い。更に何れの場合も、取扱説明書が机
の引き出しなどにしまいこまれ保管されることになる
と、他の資料に紛れたり、保管場所を忘失するなどし
て、必要なときに瞬時に取り出し、見ることができなか
った。

【０００５】本考案は、椅子の一部に取扱説明書などの
保管場所を確保することにより、椅子の運搬時や使用時
にも取扱説明書などが邪魔にならず、かつ紛失の恐れの
ない椅子を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の収納部付き椅子は、表面にクッション体を
添設した硬質の椅子用基板の裏面に、周縁部を止着して
座席カバ−を取り付け、前記基板と座席カバ−の内側面
間に空隙部を形成した椅子において、座席カバ−の適所
に穿設した窓孔と座席カバ−の内側面に、箱状の覆板を
設け、座席カバ−と覆板間に取扱説明書などを収納でき
る空間部を形成したことを特徴としている。

【０００７】

【作用】基板と座席カバ−の内側面間に存在する空隙部
内に、箱状の覆板を利用して空間部を形成しているの
で、座席カバ−の適所に穿設した窓孔からこの空間部に
取扱説明書などを収納できる。その為、椅子の運搬時や
使用時にも取扱説明書などが邪魔にならず、かつ紛失の
恐れもなくなる。

【０００８】

【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。椅子本体(１)が、図１に示されており、座席(２)
と背凭れ(３)を有している。座席(２)は、基杆部(７)に
固定または傾動自在に取り付けられた基板(４)を有して
おり、基板(４)上にはクッション体(９)が貼付されてい
る。更に基板(４)の下面には、座席カバ−(５)がその周
縁部に止着され、基板(４)と座席カバ−(５)との間には
間隙部(６)が形成されている。

【０００９】背凭れ(３)も基板(４)を有しており、基板
(４)の前面にはクッション体(９)が貼付されており、基
板(４)の背面には背凭れカバ−(８)がその周縁部に止着
され、基板(４)と背凭れカバ−(８)との間には間隙部
(６)が形成されている。

【００１０】座席カバ−(５)には、窓孔(15)が形成され
ている。更に座席カバ−(５)内側面には、両側に孔(17)
を有する突縁部(14)の形成された箱状の覆板(10)が窓孔
(15)を覆うように設置され、座席カバ−(５)の螺子孔に
対して取付螺子(12)で取り付けられ、空間部(19)が形成
されている。

【００１１】また、覆板(10)の上部には、窓孔(15)側の
基端部(18)から空間部(19)の奥部に延びる弾性押圧片(1
1)が形成されている。図３、図４は、このようにして形
成された空間部(19)に取扱説明書(13)を収納した状態が
示されており、窓孔(15)から挿入された取扱説明書(13)
は弾性押圧片(11)により座席カバ−(５)に押し付けら
れ、固定されている。

【００１２】この実施例では、空間部(19)を座席の側部
に形成しているが、座席の前方または後方に形成しても
よく、また背凭れ部(3)に形成してもよい。更に弾性押
圧片(11)は、覆板(10)の一部を切開して形成している
が、覆板(10)と別の部材で作成することもできる。ま
た、座席カバ−(5)の内側面に弾性押圧片(11)を取り付
けることもできる。

【００１３】

【考案の効果】本考案は、次の効果を奏する。 (ａ) 基板と座席カバ−の内側面間に存在する空隙部内
に、箱状の覆板を利用して空間部を形成しているので、
座席カバ−の適所に穿設した窓孔からこの空間部に取扱
説明書などを収納できる。その為、椅子の運搬時や使用
時にも取扱説明書などが邪魔にならず、かつ紛失の恐れ
もなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の椅子の概念断面である。

【図２】本考案実施例の要部斜視図である。

【図３】本考案実施例の要部断面図である。

【図４】図３のＡ−Ａ断面図である。

【符号の説明】

(１)椅子本体 (２)座席 (３)背凭れ (４)基板 (５)座席カバー (６)間隙部 (７)基杆部 (８)背凭れカ
バー (９)クッション体 (10)覆板 (11)弾性押圧片 (12)取付螺子 (13)取扱説明書 (14)突縁部 (15)窓孔 (16)螺子孔 (17)孔 (18)基端部 (19)空間部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面にクッション体を添設した硬質の椅
   子用基板の裏面に、周縁部を止着して座席カバ−を取り
   付け、前記基板と座席カバ−の内側面間に空隙部を形成
   した椅子において、座席カバ−の適所に穿設した窓孔と
   座席カバ−の内側面に、箱状の覆板を設け、座席カバ−
   と覆板間に取扱説明書などを収納できる空間部を形成し
   たことを特徴とする収納部付き椅子。
2. 【請求項２】 窓孔側の基端部から空間部の奥部に延び
   る弾性押圧片を備えた請求項１記載の収納部付き椅子。