JPH07115999B2 - 化合物半導体単結晶の熱処理方法 - Google Patents

化合物半導体単結晶の熱処理方法

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JPH07115999B2
JPH07115999B2 JP62231504A JP23150487A JPH07115999B2 JP H07115999 B2 JPH07115999 B2 JP H07115999B2 JP 62231504 A JP62231504 A JP 62231504A JP 23150487 A JP23150487 A JP 23150487A JP H07115999 B2 JPH07115999 B2 JP H07115999B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、化合物半導体単結晶の育成技術に関し、例
えばGaAs単結晶成長後の熱処理に利用して最も効果のあ
る技術に関する。
[従来の技術] 従来、結晶成長されたインゴットをウェハにスライスす
る前に、熱処理を施すことにより、電気的特性や光学的
特性の均一化を図る技術が提案されており、この種の結
晶インゴットの熱処理については、真空アンプル中で行
なう場合、950℃、5時間の条件が最も良いとの報告が
ある(D.Rumsby et al.,GaAs ICSymposium,Phoenix,Tec
hnical Digest(1983)34)。
[発明が解決しようとする問題点] そこで、本発明者らが、そのような条件下で、GaAs単結
晶について熱処理の追試を行なったところ、高抵抗の結
晶が熱処理により低抵抗化したり、ウェハの端部で抵抗
率が大きくばらつくなどの問題点があり、実用的でない
ことが分かった。
この発明は、上記のような問題点に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、低抵抗化を防止しつつ
GaAs単結晶インゴットの電気的特性および光学的特性を
結晶全体に亘って均一化できるような熱処理方法を提供
することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、GaAs単結晶について前述したような条件下で
の熱処理により低抵抗化を生じたりウェハ端部の抵抗率
のばらつきが生じる原因が、結晶の構成成分たるひ素の
蒸気圧が非常に高いにもかかわらず、蒸気圧を考慮して
熱処理を行なっていない点にあることに着目し、ひ素の
平衡蒸気圧の10〜60倍、好ましくは25〜35倍の蒸気圧の
雰囲気中にGaAs単結晶インゴットを置いて700℃以上融
点以下の一定温度の下で1〜24時間保持することにより
熱処理を行うようにした。
[作用] 上記した手段によれば、過剰蒸気圧を加えて熱処理を行
なうため、結晶表面からのひ素の蒸発が防止され、特に
ウェハ端部でストイキオメトリがくずれて低抵抗化した
り、抵抗率のばらつきが増大したりするのを抑えつつ、
結晶中の転位に固着していた不純物原子や固有欠陥を再
分布化させ、これによって電気的特性および光学的特性
を結晶全体に亘って均一化させることができる。
[実施例] 本発明を抵抗するにあたって、本発明者らは、化合物半
導体であるGaAsについて、その単結晶インゴットに対し
種々のひ素蒸気圧の下で熱処理を行ない、その後インゴ
ットをウェハに切断して抵抗率、移動度等の電気的特性
を測定し、面内分布を調べた。
具体的には、先ず、使用原料として、純度7Nのガリウム
とひ素を用い、pBN(パイロリティック窒化硼素)製の
るつぼに原料を入れて直接合成によるLEC法(液体封止
チョクラルスキー法)で結晶の成長を行ない、直径約3
インチ、長さ100mmの単結晶インゴットを形成した。次
に、上記結晶インゴットの上端と下端を切断し、円筒研
削を行なった後、エッチングと洗浄を施した。
その後、第3図に示すように大径部1aと小径部1bとから
なる石英製アンプル1の大径部1a内に結晶インゴット2
を載置し、アンプルの小径部1bには、蒸気圧供給用のGa
As塊3を載置し、真空封入した。そして、このアンプル
1を、大径部1aおよび小径部1bを別々に温度制御できる
ような二段ヒータを有する加熱炉(図示省略)に入れ、
インゴットが挿入された大径部1aを810℃に加熱し、ま
たGaAs塊が挿入された小径部1bを、ここで蒸発したひ素
の蒸気圧が所望の圧力になるように温度を制御し、10時
間アニールを行なった。なお、昇温時と降温時も同じ蒸
気圧がかかるようにし、降温速度は1.3℃/分とした。
上記条件の下で、ひ素の蒸気圧を、アニール時の温度
(810℃)におけるひ素の平衡蒸気圧の1.7倍、7.5倍、1
3.5倍、14.8倍、28.4倍、32.4倍、49.4倍、76.8倍およ
び107倍に変えて熱処理を行なって取り出した10本の結
晶インゴットをウェハに切断して、ファンデルパウ法に
よりウェハ面内における抵抗率と移動度を測定した。
また、波長1μmにおける赤外吸収係数を測定すること
により、結晶の固有欠陥の一つであるEL2濃度のウェハ
面内分布およびインゴット長さ方向分布についても調べ
た。
第1図(A)〜(J)に、上記ひ素蒸気圧に対応した各
々の結晶インゴットについて測定した抵抗率のウェハ面
内分布を示す。
さらに、表1に、上記測定結果から面内平均抵抗率と
そのばらつき(標準偏差/平均値)σρ/および面内
平均移動度とそのばらつきσμ/を演算によって求
めた値を示す。なお、同表には比較のためひ素蒸気圧が
ゼロの場合及び典型的なas grownの値も示してある。
第1図(A)〜(J)および表1よりひ素圧比が1.7
倍、7.5倍までは、抵抗率が107Ω・cm以下となる部分が
生じている。ひ素圧比の高い側でも、76.8倍でウェハ端
部を除いて107Ω・cm以下となってしまい、107倍ではウ
ェハ全面に亘って107Ω・cm以下となっている。また、
抵抗率の面内ばらつきについても、ひ素圧比が7.5倍以
下および76.8倍以上のとき20%以上となってしまうこと
がわかる。
一方、移動度に関しては、ひ素圧比が1.7倍、7.5倍、7
6.8倍、107倍のとき、ウェハの一部で5000cm2/VS以下と
なっている。また、移動度の面内ばらつきも、ひ素圧比
が1.7倍、7.5倍、76.8倍、107倍において10%以上とな
っている。
上記測定結果より、ひ素圧比を13.5倍、13.8倍、14.8
倍、28.4倍、32.4倍、49.4倍として熱処理を行なって得
られた結晶は、as grownの結晶に加べて抵抗率のばらつ
きが小さくなる。また、ひ素圧比を13.5倍、13.8倍、1
4.8倍、28.4倍、32.4倍、49.4倍として熱処理を行なっ
て得られた結晶は、as grownの結晶に比べて移動度のば
らつきが小さくなることが分かる。
従って、熱処理における条件として、ひ素の平衡蒸気圧
の10〜60倍の蒸気を印加するのが良いという結論が得ら
れる。しかも、ひ素蒸気圧比を30倍前後、すなわち25〜
35倍にすると、抵抗率のばらつき、移動度のばらつきの
両方につき最も良好な結果が得られる。
なお、熱処理時間については、1〜24時間の範囲内で適
当に選ばれる。
また、熱処理中に10〜60倍、好ましくは25〜35倍の過剰
蒸気圧を印加することに加え、熱処理終了の際の降温条
件をも適当に選択することにより、さらに良好な結果が
得られる。
表2に熱処理を行なわなかった結晶インゴットとひ素蒸
気圧を32.4倍にして熱処理を行なった結晶インゴットの
各々について肩部と胴部とテイル部からウェハを切り出
して抵抗率と移動度を測定した結果を示す。
上記表2より、熱処理によって結晶インゴットの長さ方
向においても電気的特性が均一化されていることが分か
る。
第4図に熱処理によるEL2濃度の面内分布の変化をま
た、第5図には同じくインゴットの長さ方向のEL2濃度
の分布を示す。同図において、●印で示すのが熱処理前
の結晶インゴットについて赤外吸収測定により得たEL2
の測定値であり、○印で示すのが熱処理後の結晶インゴ
ットについての測定値である。
表3に肩部と胴部とテイル部の熱処理後のEL2濃度とば
らつきを示す。
第4図、第5図および表3より、熱処理によってEL2濃
度は全体的に多少増加するが、面内で均一化されてばら
つきが小さくなることがわかる。また、結晶長さ方向に
おいてもばらつき(Max.−Min.)が減少することがわか
る。しかるに、EL2は波長1μm前後の光の吸収源とな
っているため、EL2のばらつきの減少により結晶の光学
的特性も均一化される。
なお、上記実施例では、アンプル内にGaAs塊を入れて加
熱し、熱処理時のひ素蒸気圧を調整するようにしている
が、アンプルの代わりに結晶成長炉内でそのまま熱処理
を行なうことも可能であり、GaAs塊の代わりにひ素を用
いても良い。ただし、結晶成長装置は大型かつ高価であ
るためこれを熱処理に使用すると、装置を長時間占有す
ることとなってコストが高くなる。これに対し、アンプ
ルを使用すると経済的に有利となり、かつ熱処理条件と
しての各種パラメータのコントロールもずっと正確かつ
容易に行なうことができる。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明は、GaAs単結晶の育成にお
いて、ひ素の平衡蒸気圧の10〜60倍、好ましくは25〜35
倍の蒸気圧の雰囲気中にGaAs単結晶インゴットを置いて
700℃以上融点以下の一定温度で1〜24時間の熱処理を
施すようにしたので、結晶表面からのひ素の蒸発が防止
され、特にウェハ端部でストイキオメトリがくずれて低
抵抗化したり、抵抗率のばらつきが増大したりするのを
抑えつつ、結晶中の転位に固着していた不純物原子や固
有欠陥を再分布化させ、これによって電気的特性および
光学的特性を結晶全体に亘って均一化させることができ
る。
その結果、上記のような熱処理を施したインゴットから
切り出したウェハよりデバイスを作成すると、デバイス
特性の均一なものが得られ、デバイス作成の歩留りが向
上するという利点がある。また、一度長時間の高温アニ
ールという過程を経ているために、デバイス・プロセス
中に行なう活性化のための熱処理の過程で基板が熱変成
を起こす心配がない。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)〜(J)は、ひ素蒸気圧に対応した各々の
結晶インゴットについて測定した抵抗率のウェハ面内分
布を示すグラフ、 第2図(A)〜(J)は、ひ素蒸気圧に対応した各々の
結晶インゴットについて測定した移動度のウェハ面内分
布を示すグラフ、 第3図は発明に係る熱処理方法の実施に使用する装置
(アンプル)の一例を示す断面図、 第4図は、熱処理前後のEL2濃度の面内分布を示すグラ
フ、 第5図は、熱処理前後のEL2濃度のインゴットの長さ方
向の分布を示すグラフである。 1……アンプル、1a……大径部、1b……小径部、2……
結晶インゴット、3……GaAs塊。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−70300(JP,A) 特開 昭61−106500(JP,A) 特開 昭52−2375(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】GaAs単結晶の成長後に、700℃以上融点以
    下の温度範囲で一定の温度を保つとともに、該一定温度
    におけるひ素の平衡蒸気圧の10〜60倍の範囲の蒸気圧を
    印加した雰囲気中に上記GaAs単結晶よりなるインゴット
    を置き、その状態で1〜24時間保持することを特徴とす
    る化合物半導体単結晶の熱処理方法。
  2. 【請求項2】上記印加蒸気圧を熱処理温度におけるひ素
    の平衡蒸気圧の25〜35倍の範囲の圧力とすることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の化合物半導体単結晶
    の熱処理方法。
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JPS61106500A (ja) * 1984-10-30 1986-05-24 Sumitomo Electric Ind Ltd 化合物半導体基板のアニ−ル法
JPS6270300A (ja) * 1985-09-19 1987-03-31 Toshiba Corp 半絶縁性GaAs単結晶

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