JPH071158A - 粒子分散複合部材の固相拡散接合法と材料 - Google Patents

粒子分散複合部材の固相拡散接合法と材料

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JPH071158A
JPH071158A JP16965493A JP16965493A JPH071158A JP H071158 A JPH071158 A JP H071158A JP 16965493 A JP16965493 A JP 16965493A JP 16965493 A JP16965493 A JP 16965493A JP H071158 A JPH071158 A JP H071158A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粒子分散複合部材同志をインサート材を介設
して固相接合する場合に、接合面にインサート材の残留
層がなく、粒子の凝集層もない固相接合法と、その材料
を提供する。 【構成】 本発明はAl合金をマトリックスとした粒子
分散複合部材同志をインサート材を介設して固相の状態
で接合する場合に、前記インサート材にCu箔又はZn
箔を用い、温度域786〜790K、加圧時間0.6〜
10.8ks 、加圧圧力0.1〜100MPa の条件で
処理することによって接合面に残るインサート材の層を
消失せしめるとともに、複合部材に分散している粒子の
接合面における凝集を防止することを特徴とする固相拡
散接合法と、該方法で製造した材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粒子分散複合部材を互い
に当接し、その間にインサート材を介設したあと、接合
面に圧力と熱を加えることにより、固相の状態で接合す
る固相拡散接合法と、該方法で接合した材料に関する。
【0002】
【従来の技術】部材を固相の状態で接合する方法とし
て、ハンダや銀,黄銅,銅等のろうを使用して、その物
理的粘着力や化学的結合力によって、部材を接合する方
法がある。また、微細な結晶粒組織を有する部材を用
い、この部材の接合しようとする面を高精度に仕上げ、
それらの接合面に圧力と熱を加えて固相で接合する方法
がある。この接合方法は、一般に拡散接合と呼ばれてお
り、その要領を図5に示す。即ち、接合しようとする部
材A,Bは金属材料であって、その結晶粒径が1μm以
下と細かく、接合面が十点平均粗さで0.1〜0.2μ
m 以下に仕上げられて清浄であることが要求される。そ
して、これらの接合部材A,Bを、加圧用の治具1,2
の間に挟み、所定の温度に加熱しながら所定の圧力Pの
もとで、真空容器3内の真空中で7.2〜18ks 程度
の時間をかけて接合される。なお、4は加熱用のヒータ
ー、5はオイルシールである。さらに、この固相拡散接
合の他の方法として、図6に示すように接合部材の間に
箔状金属などのインサート材10を挟み、前記と同じ要
領で圧力と熱を加えることで接合部材とインサートした
金属とを反応させて接合する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記ろう付け等による
方法は、接合強度が低く簡易接合の域を出ず、構造用部
材への利用には適していない。一方、図5に示す方法
は、部材の変形を極力抑えて接合でき、接合部強度も優
れているが、その接合条件として、前記のように部材の
結晶粒径が1μm 以下であることが必要であり、接合面
の仕上げ精度が高く、雰囲気が真空であること、接合時
間も7.2ks 以上かかるという欠点がある。また、イ
ンサート材を介設しておこなう方法は、図5に示す方法
の場合のような接合部材に要求される組織は必要なく、
繊維強化金属(以下FRMとする)や、粒子分散強化金
属(以下PRMとする)などの接合が難しい複合部材で
も接合ができる。また接合面の仕上げ精度も十点平均粗
さで1μm 以下でよい。しかし、接合界面近傍に、イン
サート材料と接合部材の成分とが互に拡散して脆い合金
層を形成する場合がある。
【0004】また、PRMからなる接合部材を接合した
場合に図3に示すように、複合粒子が接合界面で凝集層
を形成することがある。この粒子凝集層はJIS AC
8AAl合金にSiC粒子10%を複合してなるPRM
同志に、厚さ50μm のCuインサートを挟み、803
Kの温度を3.6ks の間、加えた際に形成されたもの
である。これは、Al合金マトリックスが接合界面付近
でインサート材料Cuと反応合金化して融点が低くな
り、部分的に溶融したため形成されたものと考えられ
る。この凝集層は、803K以上からAC8A合金が溶
融して固相での拡散接合ができなくなるまでの温度範囲
で、形成されることが予想される。また、他の合金をマ
トリックスとするPRMも、ある温度域で同様な粒子凝
集層が形成されることが容易に予想できる。この粒子凝
集層は硬さ,靭性,伸び,熱膨張率等物性が他の部分と
異なるため、応力や熱応力が集中して破壊の起点になり
易く、好ましくない。さらに、この方法では、インサー
ト材料が層状に残留することが挙げられる。すなわち、
上記PRMとCuインサートを用い783Kの温度を
3.6ks の間、加えた際、両側が合金化してはいるが
Cuインサートが図4に示すような状態で層状に残留し
ている場合がある。これは加熱温度が低いかまたは加熱
時間が短いために、インサート材料が十分拡散できず残
留したものと考えられる。このようにインサート材料が
残留した場合も、接合強度が低く、好ましくない。本発
明は、前記事情に鑑みなされたもので、前記問題点を解
消した粒子分散複合部材の固相拡散接合法と、その材料
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に添い、本発明
は、Al合金をマトリックスとした粒子分散複合部材同
志をインサート材を介設して固相の状態で接合する場合
に、前記インサート材にCu箔又はZn箔を用い、温度
域786〜790K、加圧時間0.6〜10.0ks 、
加圧圧力0.1〜100MPa の条件で処理することに
よって接合面に残るインサート材の層を消失せしめると
ともに、複合部材に分散している粒子の接合面における
凝集を防止する固相拡散接合法によって、また該方法で
製造した材料を提供することによって前記課題を解消し
た。これによって、インサート材を用いたPRMの固相
接合において、接合界面に粒子凝集層が形成せず、かつ
インサート材が層状に残留しない良好な接合方法と接合
材料がえられる。
【0006】
【実施例】本発明が対象とする接合部材は、粒子を所定
割合で均一に分散した複合材料を用い、この複合材料の
マトリックスは、JIS AC8A,AC8B,AC4
C,AC9BなどのAl合金,及びJIS MC1など
のMg合金を対象とする。また、このマトリックスに分
散せしめる粒子は、主として粒径0.1〜30μm のS
iC粒子を0.1〜30mass%添加したものとす
る。また、其他の分散粒子として、Al23 ,Be
O,Cr23 ,HgO,SiO2 ,TiO2,ZrO2
,TiC,B4 C,WC,C,BN,Si3 4 また
はこれらを組合せたものとする。またインサート材とし
ては、主として厚さ5〜500μm の純Cu箔,純Zn
箔とする。
【0007】接合要領としては、前記図6に示す装置を
用い、同じ要領で処理する。即ち、Cuインサート材を
用いて、AC8A Al合金をマトリックスとしたPR
Mを、固相拡散接合する場合、その処理すべき温度域は
786〜790Kとし、加熱時間は0.6〜10.8k
s とする。786K以下、たとえば783Kの温度で処
理した場合、Cuインサート材は、図4に示すように接
合部材の接合界面に層状に残留する。また、790K以
上、たとえば798〜823Kの温度範囲で処理した場
合、Cuインサート材の残留はなくなるが、図3に示す
ように接合界面に粒子凝集層が形成されて好ましくな
い。このように前記786〜790Kの温度範囲では、
Cuインサート材の残留や粒子凝集層はほとんどみられ
ず、図1に示すように一様な組織となる。なお、加熱時
間が0.6ks 以下では所期の効果はえられず、また1
0.8ks 以上の加熱は必要がない。さらに付加する圧
力は0.1〜100MPa とし、好ましくは1〜10M
Paとする。0.1MPa 以下では効果はえられず、1
00MPa 以上の加圧は必要がなく、変形のおそれがあ
る。
【0008】具体例1 JIS AC8A合金に、径が5μm のSiC粒子を5
mass%添加した複合材料(PRM)を、それぞれφ
20×30mmのピースに加工し、接合面を280番の
エメリー紙で研いて仕上げた。これらをヘキサンで脱脂
後、インサート材料として厚さ50μm の純Cu箔を挟
み、約1×10-2Pa の真空雰囲気中で約788Kの温
度と約1MPa の圧力を7.2ks 間加えた。これによ
り両者は接合でき、Cuインサートは全て複合材料のマ
トリックス中へ拡散吸収された。またSiC粒子凝集層
もほとんど形成されていない。接合部断面の金属組織を
図1に示す。 具体例2 JIS AC8A合金に、径が5μm のSiC粒子を5
mass%添加した複合材料(PRM)を、それぞれφ
20×30mmのピースに加工し、接合面を280番の
エメリー紙で研いて仕上げた。これらをヘキサンで脱脂
後、インサート材料として厚さ100μm の純Zn箔を
挟み、約1×10-2Pa の真空雰囲気中で約788Kの
温度と約1MPa の圧力を3.6ks 間加えた。これに
より両者は接合でき、Znインサートは全て複合材料の
マトリックス中へ拡散吸収された。またSiC粒子凝集
層もほとんど形成されていない。
【0009】図1及び図3に示す接合部界面をもつ接合
部材(S1,S3とする)について、その接合界面を挾
んでの硬さ分布を図2に示す。これによればS3の接合
部材は、硬さの分布と変化が大きいのに対し、S1のも
のでは、この分布と変化が小さく硬さの均一性がかなり
改善されていることが判る。また靭性,伸び,熱膨張率
など他の物性についての均一性も改善され、応力や熱応
力の集中も緩和されているものと推定できる。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、Al合金をマトリック
スとする粒子分散複合部材をインサート材を介設して固
相の状態で接合する場合に、その接合部境界にインサー
ト材を残留させず、また粒子凝集を生ずることなく、そ
の接合部境界を不明瞭にできる。したがって、硬さ,靭
性,伸び,熱膨張率等々の物性が連続した粒子分散複合
部材を固相の状態で接合ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法によって接合した粒子分散複合部
材の接合断面の金属組織を示す図面に代わる写真であ
る。
【図2】本発明によって接合した接合部材と、従来の方
法によって接合した接合部材の硬さ分布を比較して示す
説明図である。
【図3】従来の方法によって接合した粒子分散複合部材
の接合断面の金属組織を示す図面に代わる写真である。
【図4】従来の方法によって接合した粒子分散複合部材
の他の接合断面の金属組織を示す図面に代わる写真であ
る。
【図5】固相接合法の要領を説明する図である。
【図6】他の固相接合法の要領を説明する図である。
【符号の説明】
1 治具 2 治具 3 真空容器 10 インサート材 A 接合部材 B 接合部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al合金をマトリックスとした粒子分散
    複合部材同志をインサート材を介設して固相の状態で接
    合する場合に、前記インサート材にCu箔又はZn箔を
    用い、温度域786〜790K、加圧時間0.6〜1
    0.8ks 、加圧圧力0.1〜100MPa の条件で処
    理することによって接合面に残るインサート材の層を消
    失せしめるとともに、複合部材に分散している粒子の接
    合面における凝集を防止することを特徴とする固相拡散
    接合法。
  2. 【請求項2】 粒子分散複合部材のマトリックスにJI
    S AC8A,AC8B,AC4C,AC9B及びMC
    1の各合金を用いることを特徴とする請求項1に記載の
    固相拡散接合法。
  3. 【請求項3】 接合面にインサート材の残留層がなく、
    かつ粒子の凝集層のない請求項1に記載の方法で製造し
    た粒子分散複合材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100349683C (zh) * 2005-09-06 2007-11-21 山东大学 一种使铜-铝接头结合强度高的扩散钎焊方法

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