JPH07115164B2 - アルミニウム合金製熱交換器の製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金製熱交換器の製造方法

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JPH07115164B2
JPH07115164B2 JP62202344A JP20234487A JPH07115164B2 JP H07115164 B2 JPH07115164 B2 JP H07115164B2 JP 62202344 A JP62202344 A JP 62202344A JP 20234487 A JP20234487 A JP 20234487A JP H07115164 B2 JPH07115164 B2 JP H07115164B2
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JP
Japan
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aluminum alloy
heat exchanger
fin
tube
brazing
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一博 小堀
達雄 大塚
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昭和アルミニウム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、カークーラーの蒸発器や凝縮器、あるいは
オイルクーラー、インタークーラー等に用いられるアル
ミニウム合金製熱交換器の製造方法に関する。
従来の技術 上記のような熱交換器は、一般に、アルミニウムないし
はアルミニウム合金からなる熱交換媒体流通用のチュー
ブと、熱交換効率向上のために空気流通間隙に配置され
るフィンとを備え、これらチューブとフィンとが接合さ
れてなる構造を有している。
而して、かかる熱交換器は、チューブとフィンとの接合
作業を容易にしひいては生産効率を向上するために、フ
ィン材として、芯材の表面に皮材をしてのろう材が被覆
形成されたブレージングシートからなるものを用い、こ
のフィン材とチューブ材とを所定状態に配して一括的に
フラックスろう付することにより製造されていた。
従来、例えば上記チューブ材として表面にZnメッキ層が
被覆されたA1100アルミニウム合金をもって形成された
ものを用いる一方、フィン材としてAl−Mn−Zn系合金芯
材にAl−Si−Zn系合金皮材をクラッドしたブレージング
シートが用いられていた。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、斯る材料構成で、チューブ材の耐食性は
優れているものの、チューブ材とフィン材との接合箇所
に形成されるフィレット部にフィン材からのZnとチュー
ブ材からのZnとが溶融拡散されるため、そのフィレット
部が電気的に最も卑な状態となり、短期間のうちにフィ
レット部の腐食が進行し、ついにはフィンとチューブと
が分離してしまうという問題点があった。
この発明はかかる欠点を解消し、より一層耐食性に優れ
た熱交換器の製造方法を呈示することを目的とするもの
である。
問題点を解決するための手段 上記目的においてこの発明は、ろう付後の状態において
ブレージングシートの芯材<同皮材≦チューブ材の順で
孔食電位が卑から貴となるようにすると共に、フィレッ
ト部の孔食電位を可及的に貴となるようにしようとする
ものであり、そのために各材料の組成を特定したことを
特徴とするものである。
即ちこの発明は、チューブ材として、表面に厚さ0.3〜
3.0μmのZnメッキ層が被覆されたアルミニウム合金か
らなるものを用いる一方、 フィン材として、Mn:0.5〜2.0wt%を含有し、Cu:0.05wt
%以下にその含有量が規制され、残部がアルミニウム及
び不可避不純物からなるアルミニウム合金を芯材とし、
かつその表面にSi:5.0〜15wt%、Cu:0.05〜0.20wt%を
含有し、Zn:0.05wt%以下にその含有量が規制され、残
部がアルミニウム及び不可避不純物からなるアルミニウ
ム合金を皮材として被覆されたブレージングシートを用
い、 これら両部材を所定状態に組付けた後、不活性雰囲気中
にてフラックスろう付することを特徴とするアルミニウ
ム合金製熱交換器の製造方法を要旨とするものである。
チューブ材を構成するアルミニウム合金において、表面
にZnメッキ層を被覆形成せしめたのは、チューブ材の表
面部にアルミニウム合金母材の表面に孔食電位の卑なZn
拡散層を形成せしめることによりアルミニウム母材を犠
牲防食せしめるためである。而して、Znメッキ層の厚さ
が0.3μm以下であると充分な犠牲防食効果を得ること
ができず、逆に3.0μm以上であると自己腐食が多くな
り、また塑性加工性やろう付性が劣化するばかりか、ろ
う付後に形成されるフィン材とチューブ材との接合部に
形成されるフィレット部に多量のZnが溶融拡散され該部
が電気的に最も卑な状態となり早期腐食を招く。従っ
て、Znメッキ層の厚さは、0.3〜3.0μmの範囲に限定す
べきである。また、チューブ材の母材としては、例えば
Al−Mn系またはAl−Mn−Cu系等の耐食性に優れたアルミ
ニウム合金からなるものが好適に用いられる。
フィン材を構成するブレージングシートの芯材におい
て、Mnはフィンの強度向上に寄与するものである。しか
し、0.5wt%未満ではその効果がなく高温においてフィ
ンが座屈を生ずる危険がある。逆に2.0wt%を超えて含
有されると、圧延が困難となる。好ましいMnの含有範囲
は0.8〜1.2wt%である。また芯材はその孔食電位を最も
卑なるものとなされるために、Cuの含有量は不純物とし
ても0.05wt%以下に抑制されなければならない。Cuが0.
05wt%を超えて含有されると、芯材の孔食電位が皮材の
それよりも貴となり、本発明の目的を達成できなくなる
からである。なお0.05wt%以下とはCuを含有しない場合
を含むものである。
ブレージングシートの皮材において、Siは該皮材をろう
材として機能させるとともに、フィンとチューブの接合
部の強度向上にも寄与するものである。しかしこの含有
量が5.0wt%未満ではろう材として機能せずろう付が困
難となり、逆に15wt%超えて含有されると圧延が不可能
となる。好ましいSiの含有範囲は8〜12wt%である。ま
たCuの添加含有量は0.05〜0.20wt%に設定されなければ
ならない。0.05wt%未満では皮材の孔食電位が芯材のそ
れよりも貴とならずこの発明の目的を達成できないから
であり、逆に0.20wt%を超えて含有された場合には、皮
材自体ひいてはフィレット部の耐食性が劣化するからで
ある。皮材における好ましいCu含有量は0.10〜0.15wt%
である。また、Znは皮材の孔食電位を卑とするので、0.
05wt%を超えて含有されると、芯材の孔食電位が皮材の
それより貴となるばかりか、フィレット部にZnが多量に
溶融拡散され該部の孔食電位が最も卑となり、本発明の
目的を達成できない。従って、Znの含有量は不純物とし
ても0.05wt%以下に抑制されなければならない。なお、
ここに0.05wt%以下とはZnを含有しない場合を含むもの
である。
フィン材とチューブ材との接合は、これら両部材を所定
状態に組付けた後、常法に従って不活性雰囲気中にてフ
ラックスろう付することにより行なえば良い。
発明の効果 この発明は上述したように、チューブ材とフィン材を構
成するブレージングシートの芯材及び皮材それぞれの合
金組成を特定することにより、後述の実施例の参酌によ
っても明らかなように、フィン材とチューブ材とが皮材
たるろう材を介してろう付一体化された熱交換器におい
ては、芯材が優先的に腐食されることとなり、従来のよ
うに、皮材特にフィレット部が優先的に腐食されること
によりチューブとフィンとが分離してチューブに孔食が
生ずる危険性を長期にわたって回避でき、耐食性に優れ
長期使用に耐えうる長寿命の熱交換器の提供が可能とな
る。
実施例 次にこの発明の実施例を説明する。
第1図に示すような熱交換器、即ち偏平多孔押出形材か
らなるチューブ材(1)を蛇行状に曲成するとともに、
その平行部間に、第2図に示すように芯材(2a)の両面
に皮材(ろう材)(2b)がクラッドされたブレージング
シートからなるコルゲート状のフィン材(2)を配置さ
れたサーペンタイン型熱交換器を製作するに際し、チュ
ーブ材(1)、フィン材(2)として下記第1表に示す
組成のものを用意した。
次いで上記各チューブ材、フィン材を下記第2表のよう
に組合せて第1図、第2図に示す熱交換器に組立てたの
ち、フッ化物質フラックスの10%水性懸濁液中に浸漬し
てフラックスを塗布したのち、N2ガス雰囲気中で600℃
×5分間のろう付処理してチューブ材(1)とフィン材
(2)とを接合一体化した。
こうして得られた各熱交換器につき、耐食性を調査する
ため、JISH8681に準じるCASS試験を行い、フィン材とチ
ューブ材とが分離する時間を測定すると共に、チューブ
材に孔食を生じて液洩れに至るまでの時間を測定した。
その結果を併せて第2表に示す。
上記の結果から明らかなように、各元素が本発明組成範
囲に含有されたチューブ材とフィン材とのろう付により
形成された本発明熱交換器は、従来品と同様に耐食性に
優れたものであると同時に、チューブに孔食が生ずるま
での時間よりフィンとチューブが分離するまでの時間の
方が長く、フィンの脱落が効果的に防止されていること
を確認しえた。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る熱交換器の一例を示す正面図、
第2図はフィン材の拡大断面図である。 (1)……チューブ材、(2)……フィン材、(2a)…
…芯材、(2b)……皮材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F28F 21/08

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チューブ材として、表面に厚さ0.3〜3.0μ
    mのZnメッキ層が被覆されたアルミニウム合金からなる
    ものを用いる一方、 フィン材として、Mn:0.5〜2.0wt%を含有し、Cu:0.05wt
    %以下にその含有量が規制され、残部がアルミニウム及
    び不可避不純物からなるアルミニウム合金を芯材とし、
    かつその表面にSi:5.0〜15wt%、Cu:0.05〜0.20wt%を
    含有し、Zn:0.05wt%以下にその含有量が規制され、残
    部がアルミニウム及び不可避不純物からなるアルミニウ
    ム合金を皮材として被覆されたブレージングシートを用
    い、 これら両部材を所定状態に組付けた後、不活性雰囲気中
    にてフラックスろう付することを特徴とするアルミニウ
    ム合金製熱交換器の製造方法。
JP62202344A 1987-08-13 1987-08-13 アルミニウム合金製熱交換器の製造方法 Expired - Lifetime JPH07115164B2 (ja)

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