JPH09137245A - 熱交換器用アルミニウム管体および該アルミニウム管体を使用したアルミニウム製熱交換器 - Google Patents

熱交換器用アルミニウム管体および該アルミニウム管体を使用したアルミニウム製熱交換器

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JPH09137245A
JPH09137245A JP31594895A JP31594895A JPH09137245A JP H09137245 A JPH09137245 A JP H09137245A JP 31594895 A JP31594895 A JP 31594895A JP 31594895 A JP31594895 A JP 31594895A JP H09137245 A JPH09137245 A JP H09137245A
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aluminum
alloy
heat exchanger
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Yoshiharu Hasegawa
義治 長谷川
Kiyohide Tejima
聖英 手島
Satoshi Matsuura
悟志 松浦
Hirokazu Tanaka
宏和 田中
Hideo Sano
秀男 佐野
Tatsumi Takahashi
辰巳 高橋
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Denso Corp
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面にZnを含む合金層を被覆したアルミニ
ウム管体、および該管体とアルミニウムブレージングシ
ートからなるフィン材を組合わせてろう付け接合して構
成される熱交換器の改良で、耐孔食性に優れ、フィレッ
ト部の優先腐食を抑制してフィンと管体との分離を防止
する。 【解決手段】 アルミニウム管体に被覆されるZnを含
む合金層がAl−Zn10〜85%合金またはAl−10〜50
%Zn合金を溶射することにより形成され、合金層中の
Zn付着量が1 〜8g/m2 または1g/m2 以上3g/m2 未満で
あり、アルミニウムブレージングシートの芯材が、Mn
0.5 〜2.0 %、Zn1.0 〜3.0 %を必須成分として含有
し、またはこれにさらにCu0.1 〜0.5 %を含有してな
るアルミニウム合金からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器用アルミ
ニウム管体および該アルミニウム管体を使用するアルミ
ニウム製熱交換器、詳しくは、表面にZnを含む合金層
を被覆したアルミニウム管体と、当該アルミニウム管体
にアルミニウムフィン材を組合わせ、ろう付け接合する
ことにより構成されるアルミニウム製熱交換器の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用のラジエーターや自動車用クー
ラーのエバポレーター、コンデンサーなど、作動液の冷
却や運転室内の空調を目的として、アルミニウム製熱交
換器が多く使用されている。これらのアルミニウム製熱
交換器は、図1、図2に示すように、偏平多孔状に押出
成形された作動流体の通路を構成するためのアルミニウ
ム管体1の表面に、Al−Si系ろう材をクラッドした
アルミニウムブレージングシートからなり、波状に成形
したフィン材2をろう付け接合することにより製造され
ている。
【0003】上記のアルミニウム製熱交換器は、過酷な
環境で使用された場合、アルミニウム管体に、アルミニ
ウム材料特有の孔食が生じ、孔食が管体の内面まで達し
て熱交換機能を損失するという問題があり、この問題を
解決するため、アルミニウム管体の表面にアルミニウム
管体より電気化学的に卑なZnを被覆して、図3に示す
ように、Zn被覆層3を形成し、Zn被覆層3の上にフ
ィン材2をろう付け接合する対策がとられている。
【0004】通常、Zn被覆層は、押出成形された偏平
状のアルミニウム管体の平坦な表面にZnまたはZn合
金を溶射することにより形成する(特開平2-138455号公
報)が、Znを溶射被覆したアルミニウム管体にアルミ
ニウムブレージングシートからなるフィン材をろう付け
接合して自動車用熱交換器を作製した場合、アルミニウ
ム管体とフィンのフィレット部が腐食し、フィンの腐食
が軽度であるにもかかわらず、管体とフィンとが分離
し、熱交換器の伝熱性能が低下するという問題が生じる
ことがしばしば経験されている。
【0005】発明者らは、この問題を解決するために、
その原因について種々検討した結果、Znを溶射被覆し
たアルミニウム管体にフィン材を加熱ろう付け接合する
際、アルミニウム管体とフィンのフィレット部にZnが
拡散して、フィレット部がアルミニウム管体およびフィ
ン材より電気化学的に卑となり、その結果としてフィレ
ット部が優先腐食することがわかった。さらに実験検討
を行ったところ、フィレット部へのZnの拡散は、とく
に被覆層のZn付着量が多い場合に顕著となり、溶射被
覆されるZnの量を少なくすると、ある程度の耐食性改
善が得られるが、Znの付着量を少なくしただけでは必
ずしも優れた耐食性を得ることができない場合もあり、
アルミニウム管体、フィン材およびアルミニウム管体に
被覆される合金の組成と、それらの組合わせによって、
作製される熱交換器の耐食性が変化することが見出され
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、とくにZn
を含む合金層を被覆したアルミニウム管体を使用する自
動車用アルミニウム製熱交換器における従来の問題点を
解消するために、上記の実験検討に基づいてなされたも
のであり、その目的は、作動流体の通路を構成するアル
ミニウム管体における孔食の発生を抑制するとともに、
腐食によりフィンがアルミニウム管体から離脱するのを
防止できるようにした耐食性に優れたアルミニウム製熱
交換器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による熱交換器用アルミニウム管体は、表面
にZnを含む合金層を被覆したアルミニウム管体に、ア
ルミニウムブレージングシートからなるフィン材をろう
付けすることにより構成される熱交換器に使用される前
記アルミニウム管体であって、Znを含む合金層が、Z
n10〜85%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物か
らなる合金を溶射することにより形成され、該合金層中
のZn付着量が1 〜8g/m2 であることを構成上の特徴と
する。
【0008】また、アルミニウム管体が、Cu0.1 〜0.
5 %を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなる
アルミニウム合金から形成されること、アルミニウム管
体が、Cu0.1 〜0.5 %、Mn0.05〜0.2 %を含有し、
残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合
金から形成されること、CuまたはCu、Mnの他に、
さらにMg、Cr、TiおよびZrのうちの1種または
2種以上をそれぞれ0.3 %以下含んでなるアルミニウム
合金から形成されること、およびアルミニウム管体が純
アルミニウムから形成されることを構成上の第2、第
3、第4、および第5の特徴とする。
【0009】さらに、Znを含む合金層が、Zn10〜50
%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなる合
金を溶射することにより形成され、該合金層中のZn付
着量が1g/m2 以上3g/m2 未満であることを発明構成上の
第6の特徴とする。
【0010】本発明によるアルミニウム製熱交換器は、
表面にZnを含む合金層を被覆したアルミニウム管体
に、アルミニウムブレージングシートからなるフィン材
をろう付けすることにより構成されるアルミニウム製熱
交換器において、アルミニウム管体がCu0.1 〜0.5 %
を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアル
ミニウム合金から形成され、アルミニウムブレージング
シートが、Mn0.5 〜2.0 %、Zn1.0 〜3.0 %を含有
し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウ
ム合金を芯材とし、Al−Si系合金ろう材を皮材とし
てなり、Znを含む合金層が、Zn10〜85%を含有し、
残部Alおよび不可避的不純物からなる合金を溶射する
ことにより形成され、該合金層のZn付着量が1 〜8g/m
2 であることを構成上の特徴とする。
【0011】また、アルミニウム管体がCu0.1 〜0.5
%を含有し、さらにMg、Cr、TiおよびZrのうち
の1種または2種以上をそれぞれ0.3 %以下含んでなる
アルミニウム合金から形成されること、アルミニウム管
体がCu0.1 〜0.5 %、Mn0.05〜0.2 %を含有し、残
部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金
から形成されること、およびアルミニウム管体が,Cu
0.1 〜0.5 %、Mn0.05〜0.2 %を含有し、さらにM
g、Cr、TiおよびZrのうちの1種または2種以上
をそれぞれ0.3 %以下含んでなるアルミニウム合金から
形成されることを構成上の第2、第3および第4の特徴
とする。
【0012】本発明によるアルミニウム製熱交換器の第
5および第6の特徴は、アルミニウム管体がCu0.1 〜
0.5 %を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からな
るアルミニウム合金から形成され、アルミニウムブレー
ジングシートがMn0.5 〜2.0 %、Cu0.1 〜0.5 %、
Zn1.0 〜3.0 %を含有し、残部Alおよび不可避的不
純物からなるアルミニウム合金を芯材とし、Al−Si
系合金ろう材を皮材としてなり、Znを含む合金層がZ
n10〜50%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物か
らなる合金を溶射することにより形成され、該合金層の
Zn付着量が1g/m2以上3g/m2 未満であること、および
この場合のアルミニウム管体が、Cu0.1 〜0.5 %を含
有し、Mn、Mg、Ti、CrおよびZrのうちの1種
または2種以上をそれぞれ0.3 %以下含んでなるアルミ
ニウム合金から形成されることに存する。
【0013】さらに、アルミニウム管体が純アルミニウ
ムから形成され、アルミニウムブレージングシートが、
Mn0.5 〜2.0 %、Zn1.0 〜3.0 %を含有し、残部A
lおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金を芯
材とし、Al−Si系合金ろう材を皮材としてなり、Z
nを含む合金層が、Zn10〜50%を含有し、残部Alお
よび不可避的不純物からなる合金を溶射することにより
形成され、該合金層のZn付着量が1 g/m2以上3g/m2
満であることを第7の特徴とし、アルミニウムブレージ
ングシートの芯材が、上記の成分元素に加え、さらにM
g0.1 %以下、Ti0.3 %以下、Cr0.3 %以下および
Zr0.3 %以下のうちの1種または2種以上を含有して
なることを第8の特徴とする。
【0014】本発明のアルミニウム管体を使用し、アル
ミニウムブレージングシートからなるフィン材を組合わ
せて、ろう付け接合することにより、作製されるアルミ
ニウム製熱交換器の耐食性はかなり改善されるが、アル
ミニウム管体、アルミニウム管体に被覆されるZn合金
層およびフィン材の特定な組合わせにより、さらに確実
に優れた耐食性を得ることができる。その好ましい組合
わせ態様は、前記のように、アルミニウム管体を、Cu
0.1 〜0.5 %を含有し、残部Alおよび不可避的不純物
からなるアルミニウム合金、Cu0.1 〜0.5 %、Mn0.
05〜0.2 %を含有し、残部Alおよび不可避的不純物か
らなるアルミニウム合金、または、これらのアルミニウ
ム合金にさらにMg、Cr、Zn、TiおよびZrのう
ちの1種または2種以上を含んでなるアルミニウム合金
により形成する。
【0015】アルミニウム管体を形成するアルミニウム
合金における合金成分の意義および限定理由について説
明すると、Cuは材料の強度を向上させるとともに、電
気化学的電位を貴にし、フィン材の犠牲陽極作用を発揮
させるために有効な成分である。好ましい含有量は0.1
〜0.5 %の範囲で、0.2 〜0.5 %の範囲が実用上より好
ましく、0.1 %未満ではその効果が十分でなく、0.5 %
を越えると自己腐食性が増大する。
【0016】Mnは、材料の耐食性を損なうことなく材
料の強度を向上させるために有効な成分である。好まし
い含有量は0.05〜0.2 %の範囲で、0.05%未満ではその
効果が小さく、0.2 %を越えると押出加工性を低下させ
る。さらにMg、Cr、TiおよびZrのうちの1種ま
たは2種以上をそれぞれ0.3 %以下の範囲内で含有させ
ることにより、材料および熱交換器の諸性能をより改善
することができる。また、不純物としてのFe、Siは
それぞれ0.5 %まで含有しても、熱交換器の性能に影響
を与えることはない。
【0017】この場合、アルミニウム管体の表面に形成
されるZn合金層は、Zn10〜85%を含有し、残部Al
および不可避的不純物からなる合金を溶射することによ
り形成し、合金層中のZn付着量を1 〜8g/m2 、さらに
好ましくは3 〜5g/m2 の範囲とする。Zn付着量が少な
いと合金層の付着が均一になり難く、管体の耐食性を確
実に向上させることができない。Zn付着量が多過ぎる
と、ろう付け時、管体とフィンのフィレット部にZnが
拡散し易くなって熱交換性能を害し、合金層の凹凸も大
きくなり管体の耐食性に不均一が生じる。溶射する合金
のZn量が20%未満では合金層の付着量が過多となって
合金層に凹凸が生じ易く、Zn量が85%を越えると、合
金層中のZn量が過剰となり、フィレット部へのZnの
拡散が生じ易く、フィンの脱落防止効果が得られなくな
る。
【0018】また、フィン材としては、Mn0.5 〜2.0
%、Zn1.0 〜3.0 %を含有し、残部Alおよび不可避
的不純物からなるアルミニウム合金を芯材とし、Al−
Si系合金ろう材を皮材とするブレージングシートを適
用する。芯材中のMnは、材料の耐食性を損なうことな
く強度を向上させる機能を有する。0.5 %未満ではその
効果が小さく、2.0 %を越えて含有すると、巨大な化合
物が析出して強度を低下させるなどの不都合が生じる。
【0019】Znは、材料の電気化学的電位を卑にして
フィン材に犠牲陽極効果を発揮させるのに有効に作用す
る。1.0 %未満では孔食防止の効果が小さく、3.0 %を
越えると、自己腐食速度が増大してフィンが短時間で消
耗し、熱交換器の寿命が短くなる。芯材には、上記合金
成分の他に、0.1 %以下のMg、0.3 %以下のTi、C
rおよびZrのうちの1種または2種以上を添加するこ
とにより、フィン材および熱交換器の性能を改善するこ
とができる。芯材中の不純物として、Fe、Siをそれ
ぞれ0.5 %含有しても本発明の特性が損なわれることは
ない。
【0020】ブレージングシート皮材のAl−Si系合
金ろう材としては、BA4045、BA4005その他不活性雰囲気
中でのフラックスろう付け、真空中でのフラックスレス
ろう付けなどのに適したものを適宜選択して使用するこ
とができる。
【0021】本発明におけるアルミニウム管体、アルミ
ニウム管体に被覆されるZnを含む合金層およびフィン
材の他の好ましい組合わせ態様は、アルミニウム管体が
Cu0.1 〜0.5 %を含有し、残部Alおよび不可避的不
純物からなるアルミニウム合金、またはこれにMn、M
g、Ti、CrおよびZrのうちの1種または2種以上
をそれぞれ0.3 %以下含んでなるアルミニウム合金によ
り形成される。これらの成分の意義および限定理由は前
記のとおりであり、Mnの添加も材料および熱交換器の
性能改善に役立つ。また、アルミニウム管体中の不純物
としてのFe、Siはそれぞれ0.5 %以下の範囲で含有
しても本発明の特性が害されることはない。
【0022】アルミニウム管体表面に溶射被覆される合
金層の形成には、Zn10〜50%を含有し、残部Alおよ
び不可避的不純物からなる合金が使用され、合金層中の
Zn付着量を1g/m2 以上3g/m2 未満とする。Znの付着
量が1g/m2 未満では合金層の被覆が不均一となって管体
に対し確実な防食効果を与えることができず、3g/m2
上になると、ろう付け時、フィレット部へのZnの拡散
が多くなり伝熱性能低下の原因となる。また合金層の凹
凸が大きくなり管体の耐食性に不均一が生じる。Zn含
有量が10%未満では合金層の付着量が過多となって合金
層の凹凸も大きくなり、Zn含有量が50%を越えると、
溶射被覆される合金層中のZn量が過剰となって、フィ
レット部へのZnの拡散が増加し、フィン脱落防止の効
果が減少する。
【0023】フィン材としては、Mn0.5 〜2.0 %、C
u0.1 〜0.5 %、Zn1.0 〜3.0 %を含有し、残部Al
および不可避的不純物からなるアルミニウム合金を芯材
とし、Al−Si系合金ろう材を皮材とするブレージン
グシート、あるいは、ブレージングシートの芯材にさら
にMg0.1 %以下、Ti0.3 %以下、Cr0.3 %以下お
よびZr0.3 %以下のうちの1種または2種以上を含有
してなるブレージングシートを適用する。
【0024】フィン材における合金成分、Mn、Zn、
Mg、Ti、CrおよびZrの意義および限定理由は前
記のとおりである。Cuは、フィン材の強度を向上させ
る機能を有する。さらに好ましい含有範囲は0.2 〜0.5
%であり、0.5 %を越えて含有すると、自己腐食性が増
大してフィンが短時間で消耗し、熱交換器の寿命を短く
する。また、フィン材を構成するブレージングシートの
芯材中の不純物として、Fe、Siが0.5 %以下の範囲
で含有されていても本発明の効果に影響を与えることは
ない。
【0025】本発明におけるアルミニウム管体、アルミ
ニウム管体に被覆形成される合金層およびフィン材のさ
らに他の好ましい組合わせ態様は、アルミニウム管体を
純アルミニウムから形成する。管体を形成する純アルミ
ニウム中には、不純物として、Fe、Siがそれぞれ0.
5 %以下、Mn、Cu、Mg、Ti、CrおよびZrが
それぞれ0.3 %以下の範囲で含有していても、管体およ
び熱交換器の性能が損なわれることはない。
【0026】この場合、アルミニウム管体表面へのZn
を含む合金層の被覆は、Zn10〜50%を含有し、残部A
lおよび不可避的不純物からなる合金を溶射することに
より行われ、合金層中のZn付着量を1g/m2 以上3g/m2
未満とする。Zn付着量の限定理由および合金中のZn
含有量の限定理由は前記のとおりである。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明のアルミニウム製熱交換器
は、所定の組成を有するアルミニウム合金を熱間押出す
ることにより偏平多孔のアルミニウム管体とし、このア
ルミニウム管体の偏平部に、所定組成のZn−Al合金
あるいはAl−Zn合金を溶射することによりZnを含
む合金層を被覆形成し、所定の組成をそなえたアルミニ
ウム合金を芯材とし、Al−Si系合金ろう材を皮材と
するブレージングシートからなるフィン材を組合わせ、
不活性ガス雰囲気中、真空雰囲気など各種雰囲気中にお
いて加熱ろう付けを行うことにより製造される。
【0028】本発明によるアルミニウム製熱交換器にお
いては、とくに、前記の特定組成のアルミニウム管体、
特定組成のZn−Al合金あるいはAl−Zn合金を溶
射することによって形成される特定のZn付着量を有す
る合金層、および特定組成のアルミニウム合金芯材とし
Al−Si系ろう合金を皮材とするブレージングシート
フィン材を組合わせることにより、管体の孔食が効果的
に防止されるとともに、ろう付け時、管体とフィンとの
間に形成されるフィレット部へのZnの拡散が抑制され
て管体とフィンの離脱による熱交換性能の劣化が確実に
防止される。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。 実施例1 表1に示す組成のアルミニウム合金ビレットを鋳造し、
このビレットを均質化処理後、熱間押出することにより
図1に示す形状の偏平多孔管(寸法:幅20mm、厚さ3mm
、管壁厚さ0.3mm)に成形し、押出直後に、管体の平坦
面にAl−80%Zn、Al−30%ZnおよびAl−10%
Zn合金を溶射して、Znを含む合金層を被覆した。合
金層中のZn付着量は、5g/m2 、10g/m2および15g/m2
3種類とした。各試験材の押出速度を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】表2に示す組成のアルミニウム合金芯材
に、熱間でBA4045合金ろう材をクラッド圧延し、中間焼
鈍を介して冷間圧延を行い、厚さ0.13mmのブレージング
シートを製造してフィン材とし、このフィン材と前記の
合金層を被覆したアルミニウム管体を組合わせ、不活性
ガス雰囲気中で、ろう付け時と同一の条件で加熱したの
ち、Znを含む合金層を形成した各アルミニウム管体と
フィン材について、3 %NaCl(pH3) 溶液中で自然電極電
位を測定した。結果を表2、表3に示す。
【0032】また、サーペンタイン曲げ加工したアルミ
ニウム管体と、コルゲート加工したフィン材とを組合わ
せ、非腐食性のフラックスを使用して、不活性雰囲気中
でろう付け接合し、図2に示すような腐食試験片を作製
し、各試験片について、ASTMG-85 SWAAT試験( 試験時
間:1000 時間) を行った。結果を表4に示す。本発明に
従う試験材はいずれも、表1に示すように押出性が良好
であり、表4に示すように、管体の孔食が抑制され、フ
ィンの脱落はみられなかった。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】比較例1 実施例1において作製したAl−10〜80%Zn合金溶射
層を形成したアルミニウム管体に加え、押出直後にZn
金属を溶射したアルミニウム管体も作製し、フィン材に
ついても表2に示す組成のフィン材に加え、表5に示す
組成のアルミニウム合金フィン材も作製し、実施例1と
同様、自然電極電位の測定および腐食試験を行った。結
果を表5、表6、表7に示す。なお、表5〜7におい
て、本発明の条件を外れたものには下線を付した。
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】表7にみられるように、試験片No.11 はZ
n付着量が少ないため、Znを含む合金層が不均一とな
って管体に十分な耐食性を与えることができず、管体を
貫通する孔食が生じた。試験片No.12 およびNo.13 はZ
n付着量が多過ぎるため、ろう付け時、管体とフィンと
の間に形成されるフィレット部にZnが拡散してフィレ
ット部が電気化学的に卑となる結果、フィレット部に優
先腐食が生じ、管体とフィンの分離が発生した。
【0041】試験片No.14 は、管体にZnを含む合金層
が形成されないため、管体の耐蝕性が劣り管体を貫通す
る孔食が生じた。試験片No.15 は、フィン材を構成する
芯材にZnが含まれていないためフィン材の電位が貴と
なり。管体が優先的に腐食す結果としてフィン離脱が生
じた。試験片No.16 はフィンを構成する芯材中のCu量
が多いためフィンの自己腐食速度が大きくなるため、フ
ィンの腐食が促進されてフィン離脱が発生した。
【0042】実施例2 表8に示す組成のアルミニウム合金ビレットを鋳造し、
このビレットを均質化処理後、熱間押出することによ
り、図1に示す形状の偏平多孔管(寸法:幅20mm、厚さ
3mm 、管壁厚さ0.3mm)に成形し、押出直後、偏平多孔管
の平坦面部にAl−50%Zn、Al−30%Zn、Al−
10%Zn合金を溶射してZnを含む合金層を被覆した。
各試験材の押出速度を表8に示す。
【0043】
【表8】
【0044】表9に示す組成のアルミニウム合金を芯材
とし、A4045 合金ろう材を皮材として、これらを熱間圧
延でクラッドしたのち、中間焼鈍を介して冷間圧延を行
って0.13mm厚さのブレージングシートを作製しフィン材
とした。ついで、Znを含む合金層を形成したアルミニ
ウム管体とフィン材に対して、不活性ガス雰囲気中でろ
う付けと同じ条件で加熱処理を行ったのち、3 %NaCl溶
液(pH 3)中において自然電極電位を測定した。結果を表
9、表10に示す。
【0045】さらに、フィン材をコルゲート加工し、ア
ルミニウム管体をサーペンタイン曲げ加工し、これらを
組合わせて非腐食性のフラックスを使用して不活性ガス
雰囲気中でろう付け接合することによって、図2に示す
ような腐食試験片を作製して、ASTM G-85 SWAAT 試験(
試験時間:1000 時間) を行い、耐食性を評価した。結果
を表11に示す。本発明に従う試験材はいすれも、押出
性に優れ、またアルミニウム管体の孔食の発生が抑制さ
れ、且つフィンの離脱が防止されて、良好な耐食性を示
した。
【0046】
【表9】
【0047】
【表10】
【0048】
【表11】
【0049】比較例2 実施例2において作製したアルミニウム管体に加え、A
l−80%Znの溶射被覆層を形成した管体も作製し、フ
ィン材についても、Mn1.21%、Cu0.14%、Si0.26
%、Fe0.52%、残部Alその他の不可避的不純物から
なる芯材に、実施例2と同じろう材をクラッドしたブレ
ージングシートからなるフィン材(F10)も作製し、実施
例2と同様に、自然電極電位を測定し、管体とフィン材
とを組合わせてろう付け接合した試験片について耐食性
を評価した。結果を表12表13に示す。なお、表12
〜13において本発明の条件を外れたものには下線を付
した。
【0050】
【表12】
【0051】
【表13】
【0052】表13に示すように、試験片No.24 は、管
体のZnを含む合金層中のZn付着量が少ないため、腐
食試験において管体を貫通する孔食が生じた。試験片N
o.25は、管体に被覆される合金層中のZn付着量が多過
ぎるため、ろう付け時、Znがフィレット部に拡散する
ことに起因して、フィレット部が優先的に腐食し、フィ
ンと管体とが分離した。試験片No.26 は、フィン材の芯
材にZnが含有していないため、表12に示すように、
フィン材の電位が管体に比べて貴となり、管体の腐食が
促進される結果、フィンの分離が生じた。
【0053】実施例3、比較例3 表14に示す組成を有するアルミニウム合金のビレット
を鋳造し、このビレットを均質化処理後、熱間押出する
ことにより、図1に示すような、偏平多孔管(幅20mm、
厚さ3mm 、管壁0.3mm)を成形し、押出直後の偏平多孔管
の平坦面部に、Al−80%Zn、Al−50%Zn、Al
−30%Zn、Al−10%Zn合金を溶射し、Znを含む
合金層を形成した。各試験材の押出速度は、表14に示
すように、いずれも良好であった。
【0054】表15に示す組成のアルミニウム合金を芯
材とし、A4045 合金ろう材をクラッドしたブレージング
シートからなるフィン材(厚さ0.13mm) を作製し、上記
の合金層を形成したアルミニウム管体とフィン材を、そ
れぞれ不活性雰囲気中でろう付け時と同様の条件で加熱
したのち、3 %NaCl溶液(pH 3)中で電位の測定を行っ
た。結果を表15および表16に示す。また、アルミニ
ウム管体をサーペンタイン曲げ加工し、フィン材をコル
ゲート加工して、これらを組合わせ、非腐食性のフラッ
クスを使用して不活性雰囲気ろう付けを行うことによっ
て、図2に示すような形状の腐食試験片を作製し、ASTM
G-85 SWAAT 試験を行い、耐食性を評価した。評価結果
を表17に示す。なお、表14〜17において、本発明
の条件を外れたものには下線を付した。
【0055】
【表14】
【0056】
【表15】
【0057】
【表16】
【0058】
【表17】
【0059】表17に示すように、本発明に従う試験片
No.27 〜31はいずれも、管体の耐食性が優れ、フィンの
離脱発生もないが、試験片No.32 は、アルミニウム管体
に形成される合金層中のZn付着量が少ないため、管体
の耐食性が劣り、管体を貫通する孔食が生じた。試験片
No.33 は、フィン材の芯材にZnが含有されていないた
め、フィン材の電位が貴となって管材が優先的に腐食す
る結果、フィンの離脱が発生した。試験材No.34 は、ア
ルミニウム管体に被覆される合金層中のZn付着量が多
過ぎるため、フィレット部へのZnの拡散に起因してフ
ィレット部が優先的に腐食し、フィンが離脱した。
【0060】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、表面に
Znを含む合金層を被覆したアルミニウム管体に、アル
ミニウムブレージングシートからなるフィン材をろう付
け接合してなるアルミニウム熱交換器において、熱交換
器を構成するアルミニウム管体の孔食の発生が抑制され
るとともに、ろう付け時、管体とフィンとの間に形成さ
れるフィレット部にZnが拡散して、フィレット部が優
先腐食するために発生するフィンの管体からの離脱を効
果的に防止することができるアルミニウム製熱交換器が
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミニウム製熱交換器に使用するアルミニウ
ム管体の断面図である。
【図2】アルミニウム管体とアルミニウムフィン材とを
組合わせてろう付け接合してなるアルミニウム製熱交換
器の概略を示す一部側面図である。
【図3】アルミニウム熱交換器に使用するZn含有合金
層を被覆したアルミニウム管体の断面図である。
【符号の説明】
1 アルミニウム管体 2 フィン材 3 Zn含有合金層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 21/10 C22C 21/10 C23C 4/08 C23C 4/08 F28F 21/08 F28F 21/08 B (72)発明者 松浦 悟志 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 田中 宏和 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内 (72)発明者 佐野 秀男 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内 (72)発明者 高橋 辰巳 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にZnを含む合金層を被覆したアル
    ミニウム管体に、アルミニウムブレージングシートから
    なるフィン材をろう付けすることにより構成されるアル
    ミニウム製熱交換器に使用する前記アルミニウム管体で
    あって、Znを含む合金層が、Zn10〜85%(重量部
    %、以下同じ)を含有し、残部Alおよび不可避的不純
    物からなる合金を溶射することにより形成され、該合金
    層中のZn付着量が1 〜8g/m2 であることを特徴とする
    熱交換器用アルミニウム管体。
  2. 【請求項2】 アルミニウム管体が、Cu0.1 〜0.5 %
    を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアル
    ミニウム合金から形成されることを特徴とする請求項1
    記載の熱交換器用アルミニウム管体。
  3. 【請求項3】 アルミニウム管体が、Cu0.1 〜0.5
    %、Mn0.05〜0.2 %を含有し、残部Alおよび不可避
    的不純物からなるアルミニウム合金から形成されること
    を特徴とする請求項1記載の熱交換器用アルミニウム管
    体。
  4. 【請求項4】 アルミニウム管体が、Cu、またはC
    u、Mnに加え、さらにMg、Cr、TiおよびZrの
    うちの1種または2種以上をそれぞれ0.3 %以下含んで
    なるアルミニウム合金から形成されることを特徴とする
    請求項2または3記載の熱交換器用アルミニウム管体。
  5. 【請求項5】 Znを含む合金層が、Zn10〜50%を含
    有し、残部Alおよび不可避的不純物からなる合金を溶
    射することにより形成され、該合金層中のZn付着量が
    1 g/m2以上3 g/m2未満であることを特徴とする請求項2
    〜4記載の熱交換器用アルミニウム管体。
  6. 【請求項6】 アルミニウム管体が純アルミニウムから
    形成されることを特徴とする請求項5記載の熱交換器用
    アルミニウム管体。
  7. 【請求項7】 表面にZnを含む合金層を被覆したアル
    ミニウム管体に、アルミニウムブレージングシートから
    なるフィン材をろう付けすることにより構成されるアル
    ミニウム製熱交換器において、アルミニウム管体がCu
    0.1 〜0.5 %を含有し、残部Alおよび不可避的不純物
    からなるアルミニウム合金から形成され、アルミニウム
    ブレージングシートが、Mn0.5 〜2.0 %、Zn1.0 〜
    3.0 %を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からな
    るアルミニウム合金を芯材とし、Al−Si合金ろう材
    を皮材としてなり、Znを含む合金層が、Zn10〜85%
    を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなる合金
    を溶射することにより形成され、該合金層のZn付着量
    が1 〜8 g/m2であることを特徴とするアルミニウム製熱
    交換器。
  8. 【請求項8】 アルミニウム管体がCu0.1 〜0.5 %を
    含有し、さらにMg、Cr、TiおよびZrのうちの1
    種または2種以上をそれぞれ0.3 %以下含んでなるアル
    ミニウム合金から形成されることを特徴とする請求項7
    記載のアルミニウム製熱交換器。
  9. 【請求項9】 アルミニウム管体がCu0.1 〜0.5 %を
    含有し、さらにMn0.05〜0.2 %を含み、残部Alおよ
    び不可避的不純物からなるアルミニウム合金から形成さ
    れることを特徴とする請求項7記載のアルミニウム製熱
    交換器。
  10. 【請求項10】 アルミニウム管体が、Cu0.1 〜0.5
    %、Mn0.05〜0.2%を含有し、さらにMg、Cr、T
    iおよびZrのうちの1種または2種以上をそれぞれ0.
    3 %以下含んでなるアルミニウム合金から形成されるこ
    とを特徴とする請求項7記載のアルミニウム製熱交換
    器。
  11. 【請求項11】 表面にZnを含む合金層を被覆したア
    ルミニウム管体に、アルミニウムブレージングシートか
    らなるフィン材をろう付けすることにより構成されるア
    ルミニウム製熱交換器において、アルミニウム管体がC
    u0.1 〜0.5%を含有し、残部Alおよび不可避的不純
    物からなるアルミニウム合金から形成され、アルミニウ
    ムブレージングシートが、Mn0.5 〜2.0 %、Cu0.1
    〜0.5%、Zn1.0 〜3.0 %を含有し、残部Alおよび
    不可避的不純物からなるアルミニウム合金を芯材とし、
    Al−Si系合金ろう材を皮材としてなり、Znを含む
    合金層が、Zn10〜50%を含有し、残部Alおよび不可
    避的不純物からなる合金を溶射することにより形成さ
    れ、該合金層のZn付着量が1g/m2 以上3g/m2 未満であ
    ることを特徴とするアルミニウム製熱交換器。
  12. 【請求項12】 アルミニウム管体がCu0.1 〜0.5 %
    を含有し、Mn、Mg、Ti、CrおよびZrのうちの
    1種または2種以上をそれぞれ0.3 %以下含んでなるア
    ルミニウム合金から形成されることを特徴とする請求項
    11記載のアルミニウム製熱交換器。
  13. 【請求項13】 表面にZnを含む合金層を被覆したア
    ルミニウム管体に、アルミニウムブレージングシートか
    らなるフィン材をろう付けすることにより構成されるア
    ルミニウム製熱交換器において、アルミニウム管体が純
    アルミニウムから形成され、アルミニウムブレージング
    シートが、Mn0.5 〜2.0 %、Zn1.0 〜3.0 %を含有
    し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウ
    ム合金を芯材とし、Al−Si系合金ろう材を皮材とし
    てなり、Znを含む合金層が、Zn10〜50%を含有し、
    残部Alおよび不可避的不純物からなる合金を溶射する
    ことにより形成され、該合金層のZn付着量が1g/m2
    上 3g/m2未満であることを特徴とするアルミニウム製熱
    交換器。
  14. 【請求項14】 アルミニウムブレージングシートの芯
    材が、さらにMg0.1 %以下、Ti0.3 %以下、Cr0.
    3 %以下およびZr0.3 %以下のうちの1種または2種
    以上を含有してなることを特徴とする請求項7〜13記
    載のアルミニウム製熱交換器。
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