JPH07115156B2 - 減圧鋳造設備 - Google Patents

減圧鋳造設備

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JPH07115156B2
JPH07115156B2 JP2052981A JP5298190A JPH07115156B2 JP H07115156 B2 JPH07115156 B2 JP H07115156B2 JP 2052981 A JP2052981 A JP 2052981A JP 5298190 A JP5298190 A JP 5298190A JP H07115156 B2 JPH07115156 B2 JP H07115156B2
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cover
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務 寺田
育生 飯塚
謙治 木挽
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、砂型の鋳造時に砂型から熱分解によって発生
するガスを吸引しつつ鋳造するための減圧鋳造設備に関
する。
(従来の技術) 砂型を用いて鋳造すると、砂型中の有機バインダーが溶
融金属によって燃焼し、多量のガスが発生する。このガ
スは、押し湯穴、揚がり(ハケ湯)穴および多数のガス
抜き孔を通して大気中に排出される。
しかし、ガスの排出が十分でないと、鋳物製品にブロー
ホールやピンホールなどのガス欠陥が生ずる。
そこで、特開昭57−160565号公報に開示されているよう
に、鋳造時に発生するガスを吸引ポンプにより強制的に
吸引して、型外へ排出する技術が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記技術は、多数のガス抜き孔に吸引ポ
ンプに接続されたヘッド管より分岐された多数の吸引管
を差し込むことによって行うものであるため、ガス抜き
孔への吸引管の接続が困難であり、人的作業に頼らなけ
ればならず生産性に劣る。また、接続時にガス抜き孔の
回りに方崩れが誘発され易く、砂かみなどの鋳造欠陥が
生じ易いという問題がある。
特に、砂型が10〜20秒サイクルで一定間隔ごとに間欠的
に搬送され、注湯位置において注湯装置より溶湯が注湯
される多量生産用鋳造設備においては、人的作業による
吸引手段の装着は事実上実行不可能である。
本発明はかかる問題になされたもので、人的作業に頼る
ことなく、多量生産用の鋳造設備においても、減圧鋳造
を可能にすることができる減圧鋳造設備を提供すること
を目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するためになされた本発明の減圧鋳造設
備は、砂型が一定間隔ごとに搬送され、注湯位置におい
て注湯装置より溶湯が該砂型に注湯される鋳造設備にお
いて、前記注湯位置に対し搬送方向の送り込み側に、前
記砂型の内部を減圧するための吸引カバーを前記砂型の
上面に自動的に載置する吸引カバー載置装置が設けら
れ、前記注湯位置に対して搬送方向送り出し側に、前記
吸引カバーを前記砂型上面より自動的に取り外す吸引カ
バー回収装置が設けられ、前記吸引カバー回収装置によ
り回収された吸引カバーを、前記吸引カバー載置装置ま
で自動的に搬送する回収コンベヤが設けられた点にあ
る。
(作用) 一位間隔で搬送される砂型は、吸引カバー載置位置にお
いて、吸引カバー載置装置によって砂型上面に吸引カバ
ーが自動的に載置される。
吸引カバーが載置された砂型は、該吸引カバーを介して
減圧され、注湯位置に搬送される。そして、減圧状態の
砂型に、注湯装置により注湯される。
注湯完了後、砂型は、吸引カバー回収位置まで搬送さ
れ、砂型上面の吸引カバーは、吸引カバー回収装置によ
り自動的に取り外される。
取り外された吸引カバーは回収コンベヤにより前記吸引
カバー載置装置まで自動的に搬送され、再度の作業に供
与される。
(実施例) 以下、本発明の実施例を第1図〜第10図に基づき説明す
る。
第1図は実施例に係る減圧鋳造設備の全体配置図であ
り、造型場で造型された鋳型1が矢印の方向に沿って、
吸引カバー載置位置S1、第1注湯位置S2、第1凝固待機
位置S3、第1吸引カバー回収位置S4、第2注湯位置S5、
第2凝固待機位置S6、第2吸引カバー回収位置S7、更に
は枠バラシ場へと一定間隔で間欠的に搬送される。尚、
鋳型1は搬送台車のパレット上に載置され、前記台車
は、油圧シリンダ等のピッチ送り手段によって一定ピッ
チ毎に、レール上を間欠的に移動する。
前記第1および第2注湯位置S2,S5には第1注湯装置2
および第2注湯装置3が設置されている。
前記吸引カバー載置位置S1には、鋳型内の空気や鋳造時
に発生したガスを吸引するための吸引カバー4を鋳型上
面に載置するための吸引カバー載置装置5が設置されて
いる。一方、第1および第2吸引カバー回収位置S4,S7
には、鋳型上の吸引カバー4を取り上げて回収するため
の第1および第2吸引カバー回収装置6,7が設置されて
いる。該回収装置6,7によって回収された吸引カバー4
は、吸引カバー載置位置S1から第2吸引カバー回収位置
S7に沿って鋳型搬送ラインに並設された回収コンベア8
に移載され、吸引カバー載置装置5へと返送される。
そして、第1注湯位置S2および第1凝固待機位置S3には
前記吸引カバー4を介して鋳型1内の空気や鋳造時に発
生したガスを吸引するための第1固定吸引装置9,10が設
けられている。また、第1注湯位置S2と第1凝固待機位
置S3との間には、両位置間で吸引自在かつ移動自在の第
1移動吸引装置11が設置されている。これらの装置9,1
0,11によって第1吸引装置を構成している。第2注湯位
置S5および第2凝固待機位置S6並びにその間にも、同様
に第2固定吸引装置12,13および第2移動吸引装置14が
設置されており、これらの装置12,13,14によって第2吸
引装置を構成している。
前記鋳型1および吸引カバー4の詳細を第2図〜第5図
に示す。
前記鋳型1は、上枠42内に上部本体型43が形成された上
部鋳型44と、下枠45内に下部本体型46が形成された下部
鋳型47と、上,下部本体型43,46の間に介装された中子
型48とで構成され、上,下部本体型43,46および中子型4
8は生型や乾燥型などの砂型で形成されている。
前記上,下部本体型43,46と中子型48との間には製品鋳
造用のキャビティ49が形成され、このキャビティ49の下
部に湯道50が連通形成され、湯道50は上部本体型43上面
に注湯口51として開口している。
前記中子型48は段付筒状であり、中空部52には上部本体
型43の上面の周辺部に開口したガス抜き孔53が連通形成
されている。この鋳型1には、従来のような押し湯穴や
揚がり穴は設けられていない。
前記上部本体型43の中央ないし下方の上面には鋳鉄製の
吸引カバー4が着脱自在に密接して載置されている。吸
引カバー4の内部にはしきり壁24を介して周辺空間部22
と中央空間部23とが区画形成されており、各空間部22,2
3の下面は開口して、上部本体型43の上面に連通してい
る。中子型48に連通したガス抜き孔53の開口は、前記周
辺空間部22の下面開口に連通する位置に開設されてい
る。しきり壁24の下面および吸引カバー4の周縁の下面
は、上部本体型43の上面に密接しており、このため、上
部本体型43の上面は凹字形の周辺域と中央域とが区画さ
れ、各区域は、各々、吸引カバー4の各空間部22,23の
開口に独立して連通している。尚、注湯口51が開口して
いる上部周辺域は、吸引カバー4の外側であり、大気に
露出している。24Aはシール材であるが必ずしも必要で
はない。
前記吸引カバー4の上部には、前記周辺空間部22および
中央空間部23に各々連通している一対の吸引孔25,26が
鋳型の送り込み側、中央部および送り出し側に3組開設
されている。
前記吸引孔25,26には、各々開閉弁27が付設されてい
る。第2図では、開閉弁27は1個だけ描いてあり、他は
図示省略している。前記開閉弁27は、吸引孔25,26に被
着された本体28と、本体28の流路を開閉するための弁体
29と、該弁体29の流路入口部32に付勢して閉塞するため
のばね30と、該ばね30の弾発力に抗して弁体29を下方に
離反させるための弁棒31とからなり、弁棒31の上部は本
体28の上方に突出している。従って、弁棒31に下方向の
力を加えない場合は吸引孔25,26は閉塞したままであ
り、弁棒31を下方へ押し下げることにより、吸引孔25,2
6と開閉弁27の流路とが連通状態となる。このとき、開
閉弁27の流路出口部33に吸引手段を接続することによ
り、吸引カバー4内の各空間部22,23は吸引状態とな
る。
また、吸引カバー4の上部には、各空間部22,23に連通
した安全弁取付用の開口34,35が開設されており、該開
口34,35は安全弁として機能する蓋体36,37が蝶番によっ
て取り付けられており、開閉自在とされている。蓋体3
6,37は自重によって常閉状態であり、各空間部22,23内
の圧力が大気圧以上になると開状態となる。38は吸引カ
バー4のハンドリング用の吊り金具である。39は上枠42
に係合する位置決め用ピンである。
次に、吸引カバー載置装置5、第1および第2吸引カバ
ー回収装置6,7について説明する。これらの装置(吸引
カバー移載装置という。)は同様の構造であり、第1吸
引カバー回収装置6を代表して第1図、第6図および第
7図に基づいて説明する。
吸引カバー移載装置は、回収コンベヤ8にまたがって架
設されたフレーム60を備え、該フレーム60に付設された
レール61の上下面を転動自在な車輪62を有する台車63
と、該台車63の下方にXリンク64を介して昇降自在とさ
れた昇降フレーム65と、前記吸引カバー4の吊り金具38
に係脱するフック66,67を有するクランプ装置68と、該
クランプ装置68を鋳型搬送ラインと回収コンベア8との
間で台車63を介して走行させるための駆動装置69と、ク
ランプ装置68を台車走行レベルと吸引カバー4のクラン
プレベルとの間で昇降させるための流体圧作動の昇降シ
リンダ70とから構成されている。
前記クランプ装置68は、第7図に示すように、昇降フレ
ーム65の前部に吊り下げられた金具71にフレーム72が枢
着されており、該フレーム72の下部に一対の水平軸73,7
4が枢支され、各水平軸73,74の中央部に吸引カバー4の
吊り金具38に係合する一対のフック66,76が固着されて
いる。フレーム72の前部と後部には、前記水平軸73,74
の軸端が突出しており、流体圧シリンダで構成された一
対のクランプシリンダ75,76が反対向きに付設され、ロ
ッドの先端と前記軸端に固着されたアーム77とが各々枢
着されている。かかる構成により、前側クランプシリン
ダ75と後側クランプシリンダ76とが伸縮すると、一方の
水平軸73と他方の水平軸74とは反対向きに回動し、各々
の水平軸73,74に固着されたフック66,67が吊り金具38の
凹部に係脱する。
前記駆動装置69は、流体圧作動の回動軸78を有する駆動
シリンダ79と、該回動軸78の上端に枢着された揺動アー
ム80と、前記台車63の後部に枢着されたクランクアーム
81とを有し、揺動アーム80とクランクアーム81の他端同
士がピンにより回動自在に枢着されている。従って、回
動軸78を左回り又は右回りに回動させると、揺動アーム
80およびクランクアーム81を介して、台車63が前後に走
行する。
前記第1および第2移動吸引装置11,14は、同様の構成
であり、第1図および第6図に示すように、第1および
第2注湯位置S2,S5と第1および第2凝固待機位置S3,S6
とに沿って並設されたレール84の上面を転動する車輪85
および下面、側面に転動自在とされたローラ86を有する
台車87と、該台車87上に備えられた鋳型1の位置決め装
置88と、鋳型1上に載置された吸引カバー4を介して鋳
型1内の空気やガスを吸引するための吸引手段89と、前
記台車87を第1および第2注湯位置S1,S5と第1および
第2凝固待機位置S3,S6との間で走行させるための駆動
装置90とから構成されている。前記レール84は、基台91
上に取り付けられている。
前記位置決め装置88は、台車87上に枢着された左右一対
の位置決め金具93を備え、該位置決め金具93は、流体圧
シリンダ94によって、枢支軸95回りに回動自在とされて
いる。該シリンダ94の作動により、前記金具93を鋳型側
に回動させて、その前面を下枠45の側面に当接され、こ
れによって鋳型1の位置決めを行う。
前記台車87の駆動装置90は、第8図に示すように、台車
87上に設けられた流体圧作動の両ロッド形シリンダ97
と、基台91に固着された一対のブラケット98とから構成
され、前記シリンダ97の両ロッド先端は前記ブラケット
98に先端金具99を介して係止されている。従って、該ロ
ッドの伸縮により、台車87はレール84上をロッド軸方向
の前後に走行する。
前記吸引手段89は、第6図、第9図および第10図に示す
ように、鋳型1上に載置された吸引カバー4の中央の一
対の吸引孔25,26の開閉弁27に着脱自在に套嵌される一
対の吸引カップ101,102と、該吸引カップ101,102を開閉
弁27に対し装着位置と離脱位置との間で昇降させるため
の昇降シリンダ103と、各々の吸引カップ101,102内のガ
スを別個の吸引源に導出するための一対の導管104,105
とを備えている。尚、図では導管は重なって図示されて
いるため1本に見えている。
前記吸引カップ101,102は、各々下端に弾性シール材106
が装着されており、ばね107を介して昇降板108に垂設さ
れた昇降軸109に摺動自在に取り付けられている。昇降
板108は案内棒106により支持され、前記昇降シリンダ10
3により昇降する。昇降軸109の下端には径大部110が形
成され、吸引カップ101,102の上部が前記ばね107によっ
て径大部110側に付勢されている。一方、吸引カップ10
1,102には、該カップ101,102内の空間に連通した昇降筒
111が付設されており、該昇降筒111は吸引箱112にパッ
キン117を介して摺動自在に挿入されている。吸引箱112
は各導管104,105の前端に連通して固着されている。両
導管104,105は台車87に立設された支柱113に固着されて
おり、各導管104,105の後端には、弁開度の調整により
圧力調整可能な吸気弁114が設けられていると共に、接
続管115を介して別個のブロア、ファン、ポンプなどの
吸引源に配管接続されている。尚、吸引源の配管の途中
に、遠隔操作可能な吸気弁や集塵機を適宜設けてもよ
い。また、吸引カップ101,102の下端は開口しており、
吸引源の運転により、常時、空気を吸引している。図
中、矢印は空気、ガスの吸引方向を示している。
前記第1および第2固定吸引装置9,10,12,13は、同様の
構成であり、第1図に示すように、吸引カバー移載装置
のレール取付用フレーム60の前部外側面にブラケット12
0を介して各々取り付けられており、一対の吸引カップ1
01,102およびこれを吸引カバー4の開閉弁27に着脱自在
に套嵌する機構は移動吸引装置と同様である。前記ブラ
ケット120には吸引装置の基部121が取り付けられ、該基
部121に一対の吸引カップ101,102に各々連通する一対の
吸引空間122,123が区画形成され、各々の吸引空間122,1
23には、図示省略しているが、吸気弁が取り付けられ、
また前記吸引源に別個に配管接続されている。
前記回収コンベア8は、第6図に示すように、搬送用チ
ェーン125のリンク上部にローラ126が付設されており、
チェーン125はモータより減速機を介して駆動されてい
る。コンベアフレーム127の中間には、吸引カバー4の
搬送面(ローラ上面)より突出するストッパー128,129
が設けられている。吸引カバー載置位置S1に設けられた
ストッパー128はモータ収納フレーム130に固定され、第
1注湯位置S2〜第2吸引カバー回収位置S7に設けられた
ストッパー129は空圧シリンダー等により搬送面に対し
て出退自在とされている。131はサイドガイドであり、
コンベアフレーム127の側面に固着されている。
次に、実施例に係る減圧鋳造設備の動作について説明す
る。
実施例の設備は、注湯装置を2基備えており、第1注湯
装置2のみを使用する場合、第2注湯装置3のみを使用
する場合、この両者2,3を使用する場合がある。まず、
基本となる第1の場合について説明する。この場合、使
用する装置は、吸引カバー載置装置5、第1吸引カバー
回収装置6、回収コンベア8、第1固定吸引装置9,10、
第1移動吸引装置11であり、これらはシーケンス制御装
置によって自動的に動作する。
吸引カバー載置装置5は、その台車63が前端で、昇降フ
レーム65が上端で、クランプ装置68が吸引カバー4を保
持した状態で吸引カバー載置位置S1の鋳型搬送ライン上
部に待機している。このとき、鋳型1が吸引カバー載置
位置S1に間欠送りにより搬送されてくると、昇降フレー
ム65を下降させ、下端で吸引カバー4を鋳型1(上部本
体型43)の上面に載置し、フック66,67を開放した後、
上昇させる。昇降フレーム65が上端に到達すると、鋳型
1の間欠送りが可能となる。その後、吸引カバー載置装
置5の台車63を回収コンベア8側に後退させ、後端で停
止後、昇降フレーム65を下降させ、下端にて回収コンベ
ア8上の吸引カバー4にクランプ装置68のフック66,67
を係止させた後、昇降フレーム65を上昇させ、上端で台
車63を前進させ、前端で吸引カバー4を保持したまま待
機する。
吸引カバー4が載置された鋳型1は、第1注湯位置S2に
間欠送りにより搬送される。このとき、吸引カバー載置
位置S1にも新たな鋳型1が搬送され、既述の通り、吸引
カバー4が鋳型1上に載置される。第1注湯位置S2に鋳
型1が搬送されると、第9図で説明したように、鋳型送
り込み側の第1固定吸引装置9の吸引手段89の昇降シリ
ンダ103を下降させて、一対の吸引カップ101,102の下縁
を送り込み側の一対の吸引孔25,26に装着した開閉弁27
の本体28の取付フランジ40上面に当接させる。更に、ば
ね107に抗して昇降軸109を下降させ、昇降軸109の径大
部110を弁棒31上端に当接させて押し下げる。これによ
り、吸引カバー4内部の各空間部22,23を2系統の吸引
源に連通状態とし、砂型の砂粒間の隙間を介して鋳型1
内の空気を排気する。
この状態で、第1注湯装置2より注湯口51に溶湯を注入
すると、鋳造キャビティ49は減圧状態となっているた
め、速やかに溶湯が充満する。また、鋳造キャビティ49
の表面層の鋳砂が熱分解して発生したガスは、上,下部
本体型44,47の砂粒間やガス抜き孔53を通って、吸引カ
バー4より外部へ排気される。この際、各系統の吸引限
の容量や、吸引源への配管に設けられた吸気弁の開度調
整により、吸引カバー4の周辺空間部22ひいては中子型
48の中空部52並びに中央空間部23の負圧が別個に調整さ
れる。
吸引カバーの各空間部は、区画されて形成されているの
で、各空間部に別個の吸引源を接続することにより、鋳
砂より発生するガスや鋳造キャビティ内の空気を型構造
に拘らず効果的に排出することができる。
尚、砂型内のバインダーの燃焼により発生したガスに
は、爆発性のあるH2やCOガスを含んでいる。吸引中、こ
れらのガスは、吸引カバーの各空間部に充満している。
鋳造キャビティに注入された溶湯の光熱により、砂型内
の鋳砂の隙間のガスが発火し、この炎が各空間部に伝っ
て、カバー内部で爆発を起こすおそれがある。吸引カバ
ーに安全弁を設けておくことにより、たとえ爆発が生じ
ても、カバー内部の高圧を外部へ容易に逃がすことがで
き、カバーの破損やこれに伴う事故を未然に防止するこ
とができる。また、吸引源への配管中のガス流速は、火
炎伝播速度より速く(好ましくは30m/s以上)するよう
に、また、爆発限界以下にガス濃度を下げるように、外
部の空気を吸気弁等により吸入するのがよい。
第1固定吸引装置9の吸引カップ101,102が吸引カバー
4の開閉弁27に装着した後、第1移動吸引装置11の位置
決め装置88によって鋳型1の位置決め後、吸引手段89の
吸引カップ101,102が同様にして吸引カバー4の中央部
の一対の吸引孔25,26の開閉弁27に装着され、第1固定
吸引装置9と共に、吸引カバー4の各空間部22,23を介
して鋳型1内のガスを吸引する。そして、注湯完了後、
第1固定吸引装置9の昇降シリンダ103を作動させて、
同装置9の吸引カップ101,102を上昇させ、開閉弁27か
ら取り外す。これにより、鋳型1は搬送可能状態とな
る。この際、第1移動吸引装置11の吸引カップ101,102
は吸引カバー4に装着されたままで、吸引状態が維持さ
れている。
第1固定吸引装置9の吸引カップ101,102の取り外し完
了後、間欠送りにより鋳型1は第1注湯位置S2から第1
凝固待機位置S3へと搬送される。他の鋳型も同様にすべ
て1ピッチずつ隣接ステーションに移動する。鋳型1が
第1注湯位置S2から第1凝固待機位置S3に移動する間、
第1移動吸引装置11の台車87も第1注湯位置S2から第1
凝固待機位置S3に移動する。第1凝固待機位置S3に到着
した鋳型1に対して、送り出し側の第2固定吸引装置10
の吸引カップ101,102を下降させて、吸引カバー4の送
り出し側の一対の吸引孔25,26の開閉弁27に装着する。
その後、第1移動吸引装置11は、吸引カップ101,102を
上昇させて、上端にて台車87を凝固待機位置S3から第1
注湯位置S2に戻す。第1注湯位置S2に戻った第1移動吸
引装置11は、第1注湯位置S2の鋳型1に対して同様にし
て吸引カップ101,102を装着し、同様の動作を繰り返
す。
凝固待機位置S3の鋳型1は、所定時間、第2固定吸引装
置10により吸引され、鋳造キャビティ49内の溶湯は吸引
状態のまま凝固する。所定時間後、第2固定吸引装置10
の吸引カップ101,102は引き上げられ、鋳型1は搬送可
能となる。
その後、第1凝固待機位置S3の鋳型1は間欠送りにより
第1吸引カバー回収位置S4へと搬送される。このとき、
第1吸引カバー回収位置S4の搬送ライン上部には第1吸
引カバー回収装置6のクランプ装置68がフック66,67を
開いた状態で待機している。同装置6の台車63は前端に
位置し、昇降フレーム65は上端に位置している。鋳型1
が第1吸引カバー回収位置S4に到着すると、昇降フレー
ム65が下降し、下端でクランプシリンダ75,76を作動さ
せて、フック66,67を吸引カバー4の吊り金具38に係止
する。そして、昇降フレーム65を上昇させる。上端に到
達すると、鋳型1は搬送可能状態となる。一方、上端で
台車63を後退させ、後端にて昇降フレーム65を下降し、
フック66,67を開いて、回収コンベア8上に吸引カバー
4を脱荷する。その後、フック66,67を開いたまま昇降
フレーム65を上昇させ、上端にて台車63を前進させ、前
端位置にて係止し、待機する。
吸引カバー4が取り外された第1吸引カバー回収位置S4
の鋳型1は、第2注湯位置S5〜第2吸引カバー回収位置
S7、更には枠バラシ場へと間欠的に搬送され型ばらしさ
れ、製品が取り出される。一方、回収コンベア8上に脱
荷された吸引カバー4は、第1吸引カバー回収位置S4〜
第1注湯位置S2に設けられたストッパー129の出退によ
って順次吸引カバー載置位置S1側へ搬送される。
第2注湯装置3のみを使用する場合は、吸引カバー載置
装置5、第2吸引カバー回収装置7、回収コンベア8、
第2固定吸引装置12,13、第2移動吸引装置が使用され
る。各共通の動作は、第1注湯装置2のみを使用する場
合と同様である。
また、第1および第2注湯装置2,3を同時に使用する場
合は、鋳造する金属の種類の応じて、第1および第2注
湯装置2,3を使い分け、吸引カバー載置装置5および回
収コンベア8を共用し、第1又は第2注湯装置2,3に応
じて、第1又は第2吸引カバー回収装置6,7、第1又は
第2固定吸引装置9,10,12,13、第1又は第2移動吸引装
置11,14を使用する。
以上の実施例において、吸引カバー4は周辺空間部22と
中央空間部23とに区画形成されたものを使用したが、こ
れに限るものではなく、単一の空間部のみが形成された
ものであってもよい。この場合、吸引孔は各部に1個ず
つ設ければ足りる。
また、吸引装置として、注湯装置と強固待機位置との間
を往復移動する移動吸引装置を2台設け、各装置を交互
に使用して、注湯から凝固完了までを吸引状態としても
よい。この場合、固定吸引装置は不要となる。
また、実施例では注湯装置を2基設けたが、勿論1基で
もよく、この場合、他の注湯装置の使用に伴う装置は不
要である。
(発明の効果) 本発明によれば、人的作業に頼ることなく、吸引カバー
を砂型上面に載置し、また砂型上面より回収し、更に回
収した吸引カバーを元の吸引カバー載置装置まで戻すこ
とができるため、生産性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例に係る減圧鋳造設備の全体平面図、第2
図は吸引カバーおよび鋳型の平面図、第3図は第2図の
A−A線断面図、第4図は第2図のB−B線断面図、第
5図は吸引カバーの要部断面図、第6図は第1図のA−
A線断面拡大図、第7図は吸引カバー移載装置の昇降フ
レーム正面図、第8図は移動吸引装置の台車駆動装置説
明図、第9図は移動吸引装置の吸引手段の要部断面側面
図、第10図は同吸引手段の正面図である。 1……鋳型、2,3……注湯装置、4……吸引カバー、5
……吸引カバー載置装置、6,7……吸引カバー回収装
置、9,10,12,13……固定吸引装置、11,14……移動吸引
装置、25,26……吸引孔、101,102……吸引カップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木挽 謙治 大阪府大阪市大正区南恩加島7丁目1番22 号 久保田鉄工株式会社恩加島工場内 (72)発明者 植田 直樹 大阪府大阪市大正区南恩加島7丁目1番22 号 久保田鉄工株式会社恩加島工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】砂型が一定間隔ごとに搬送され、注湯位置
    において注湯装置より溶湯が該砂型に注湯される鋳造設
    備において、 前記注湯位置に対し搬送方向の送り込み側に、前記砂型
    の内部を減圧するための吸引カバーを前記砂型の上面に
    自動的に載置する吸引カバー載置装置が設けられ、 前記注湯位置に対して搬送方向送り出し側に、前記吸引
    カバーを前記砂型上面より自動的に取り外す吸引カバー
    回収装置が設けられ、 前記吸引カバー回収装置により回収された吸引カバー
    を、前記吸引カバー載置装置まで自動的に搬送する回収
    コンベヤが設けられたことを特徴とする減圧鋳造設備。
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