JPH0711455Y2 - モールドコイルの端子カバー取付構造 - Google Patents

モールドコイルの端子カバー取付構造

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JPH0711455Y2
JPH0711455Y2 JP10832390U JP10832390U JPH0711455Y2 JP H0711455 Y2 JPH0711455 Y2 JP H0711455Y2 JP 10832390 U JP10832390 U JP 10832390U JP 10832390 U JP10832390 U JP 10832390U JP H0711455 Y2 JPH0711455 Y2 JP H0711455Y2
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俊幸 松岡
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Toshiba Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) 本考案は、端子カバーの着脱性を改善したモールドコイ
ルの端子カバー取付構造に関する。
(従来の技術) 一般に、モールドコイルの巻線部分は樹脂で被われてい
るため安全性が高いが、外部との接続やタップの切り替
え等を行う口出端子部分は、樹脂表面より露出している
ため、このままでは感電事故等が発生するおそれがあり
危険である。そのため、コイル全体の安全性を高めるた
めには口出端子部分を被う必要がある。その従来構造を
第9図乃至第12図に基づいて説明する。
モールドコイル1の外表面にはめねじ2a付き口出端子2
が埋設されており、このめねじ2a部分にスタッド3が螺
着されている。接続端子4はスタッド3にねじ込まれた
ナット7により平座金5とばね座金6を介して口出端子
2に締め付け固定されている。また、対向する2つの側
壁8aを有する端子カバー8は、スタッド3の径より若干
大きな径を有する孔8bが設けられており、前記スタッド
3に端子カバー8の孔8bを挿通した状態で、絶縁材料製
のめねじ9a付きつまみ9をスタッド3の先端にねじ込む
ことにより取付られる。この場合端子カバー8の側壁8a
がモールドコイル1に接触したところでつまみ9の締め
付けを完了させる。またこの時、接続端子4が側壁8aと
モールドコイル1に挾まれない様にするために、側壁8a
には切り欠き8cが設けられている。
(考案が解決しようとする課題) 上記従来構成では、端子カバー8がモールドコイル1に
接触しているため、通電中は常にモールドコイル1の振
動が端子カバー8を介してつまみ9にも伝わってしま
う。このため、つまみ9が振動により徐々にゆるんでし
まい、振動により端子カバー8ががたついてびびり音を
生ずるという欠点がある。また、組立時や保守点検時に
端子カバー8を着脱する毎に、一々つまみ9をスタッド
3から取外したり締め付けたりしなければならず、甚だ
面倒である。しかも、端子カバー8の装着時につまみ9
のめねじ9aの締め付けが不完全であった場合には、前述
した様にモールドコイル1と端子カバー8との間でびび
り音が生じてしまう。反対に、つまみ9の締め付けが必
要以上に強くなされていた場合には、つまみ9の取外し
時にスタッド3が、つまみ9と共回りを起こし、口出端
子2とナット7の間に緩みを生じて接続端子4が接触不
良になってしまうおそれもある。従って、ただでさえ、
つまみ9を締め付けるのが面倒な上に適性なトルクで締
め付ける必要があり、大変作業性が悪い。また、モール
ドコイル1と端子カバー8に、接続端子4がはさまれな
い様に端子カバー8の側壁8aに切り欠き8cを形成する必
要があるが、口出端子2の配置により切り欠き8cの位置
を変えたり、接続端子4の大きさの違いにより切り欠き
8cの形状を変えなくてはならないため、端子カバー8の
種類が増えてコスト高になるという欠点があった。
本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、従って、そ
の目的は端子カバーの着脱をいわゆるワンタッチで極め
て容易に行うことができ、しかも振動によるびびり音が
生ずることなく、総じて高品質で安価なモールドコイル
の端子カバー取付け構造を提供することにある。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) 本考案は、モールドコイルの外表面にスタッド付の口出
端子を埋設し、前記スタッドにねじ込まれたネットによ
り接続端子を前記口出端子に締め付け固定すると共に、
前記スタッドの先端部に端子カバーを取付けるようにし
たモールドコイルの端子カバー取付構造において、前記
スタッドの先端部に、前記端子カバーの取付けられる係
合溝が形成された絶縁材料製の係合部材を取付け、前記
端子カバーに形成された係合孔の周縁部を、前記係合部
材の係合溝に係合させて、前記端子カバーを前記モール
ドコイルの外表面及び前記接続端子から離れた状態で着
脱可能に取付けたことを特徴とする。
(作用) 端子カバーを取付ける場合には、端子カバーの係合孔の
周縁部を、スタッド先端部の係合部材の係合溝に係合さ
せるだけで良い。このため、端子カバーの着脱をいわゆ
るワンタッチで極めて容易に行なうことができる。さら
に、端子カバーをモールドコイル外表面及び接続端子か
ら離した状態で支持しているため、モールドコイルの外
表面から端子カバーへの振動の伝達がなくなる。しか
も、端子カバーをモールドコイル外表面及び接続端子か
ら離して支持することで、接続端子は、端子カバーとモ
ールドコイル外表面との間に形成されている隙間を通す
ことが可能になるため、従来構造の様に、端子カバーの
側壁に切り欠きを設ける必要がなくなり、端子カバーの
共通化が可能になる。
(実施例) 以下、本考案の一実施例につき第1図乃至第6図を参照
して説明する。モールドコイル11は、巻線11a(第6図
参照)を絶縁性の樹脂11bでモールド形成したものであ
る。このモールドコイル11の外表面には、第1図に示す
ように口出端子13が埋設され、この口出端子13に形成さ
れためねじ部13aにスタッド12がねじ込まれている。そ
して、このスタッド12には、接続端子14の挿通孔14a,平
座金15及びばね座金16が順に挿通されており、これらは
スタッド12にねじ込まれたナット17により前記口出端子
13に締め付け固定されている。またスタッド12の先端部
には、係合部材18がこれに形成されためねじ部18bを介
して固定されている。この係合部材18は例えばネオプレ
ンゴムのような防振性のある絶縁材料から形成されてお
り、その外周部に周方向に沿って係合溝18aが形成され
ている。この係合溝18aの幅A(第2図参照)は、端子
カバー19の板厚寸法と略同一若しくはそれよりやや小さ
く設定されている。
一方、端子カバー19の両側部には対向する2つの側壁19
dが形成されており、両側壁19d間の平面部には、前述の
係合溝18aに弾性的に係合可能な係合孔19aが形成されて
いる。この場合、係合孔19aの形状は第3図及び第4図
に示す様に、大円部19bに小円部19cを連続形成しただる
ま形状を成しており、その小円部19cの径B0は係合溝18a
の径B1(第2図参照)と略同一若しくはそれよりもやや
小さく設定され、大円部19bの径C0は係合部材18の頭部
径C1よりも大きく設定されている。
次に、上記構成の作用について説明する。端子カバー19
を取付ける場合には、係合部材18に、端子カバー19の係
合孔19aの大円部19bを挿入し、係合部材18の係合溝18a
に係合孔19aの小円部19cの周縁部が嵌合された状態にな
るまで、端子カバー19を平行にスライドさせる。これに
より、第1図及び第5図に示すように端子カバー19は係
合部材18の弾性力により取付け支持された状態となる。
またこの状態で、端子カバー19は、モールドコイル11の
外表面及び接続端子14から離れた状態となる。従って、
モールドコイル11の振動が端子カバー19に直接伝達され
ないので、端子カバー19ががたついてびびり音を生じる
ことはなくなる。しかも、端子カバー19を、スタッド12
先端部の係合部材18に係合させるようにしたので、面倒
なねじの締め付け作業が不要となり、端子カバー19の着
脱を係合によりいわゆるワンタッチで極めて容易に行う
ことができる。その上、ねじで締め付け固定する作業を
廃止したことで、端子カバー19の取付け時に、ねじの締
め付けが不完全であったり、必要以上に強く締め付けが
行われるといったこともなくなり、従来のような不適切
なねじ締めに起因する端子カバー19とモールドコイル11
との間で発生するびびり音、ねじとスタッド12の共回り
による口出端子13と接続端子14の接触不良も解消するこ
とができる。さらに、接続端子14は、端子カバー19とモ
ールドコイル11との隙間を挿通させているので、端子カ
バー19の側壁に切り欠き部を設ける必要がなく、大きさ
の異なった接続端子に対しても共通の端子カバーを使用
することができて、低コスト化が可能になる。
なお、上記実施例によれば、係合部材18をネオプレンゴ
ムのような防振性のある絶縁材料で形成したことによっ
て、モールドコイル11の振動が、スタッド12を通じて端
子カバー19に伝達する場合があっても、その振動は防振
性のある係合部材18により吸収されてしまい、端子カバ
ー19自体の振動も極力抑えられる効果がある。
第7図及び第8図は、本考案の他の実施例を示すもの
で、上記実施例との相違は、端子カバー20にL字形状の
係合孔20aを設けていることである。この実施例におい
ても上記実施例と同様に係合孔20aの幅広部20bの幅寸法
Dは係合部18の頭部の径C1よりも大きく設定されてい
る。また、係合孔20aの幅狭部20cの幅寸法Eは係合溝18
aの径B1と略同一若しくはそれよりもやや小さく設定さ
れている。この場合、端子カバー20を取付けるには、係
合部材18に、前記端子カバー20の係合孔20aの幅広部20b
を挿入し、係合溝18aに、係合孔20aの幅狭部20cの周縁
部が係合した状態になるまで、端子カバー20をスライド
させて取付ける。
尚、上記実施例では、口出端子13とスタッド12とを締め
付けにより一体化する構成としているが、これら両者を
一体に形成する構成としても良い。
その他、係合部材18に形成する係合溝18aは例えば周方
向の一部にのみ形成しても良く、要は端子カバー19を支
持できる構成を有していれば良い。
[考案の効果] 以上の説明から明らかな様に、本考案は、スタッド先端
に設けられた絶縁材料製の係合部材に端子カバーの係合
孔を着脱可能に係合させる構成としたので、面倒なねじ
の締め付け作業が不要となり、端子カバーの着脱をいわ
ゆるワンタッチで極めて容易に行なうことができると共
に、従来の如き不適切なねじ締めに起因する諸問題を一
挙に解消できて、品質向上に寄与できる。しかも、端子
カバーがモールドコイル外表面及び接続端子から離れた
状態で係合部材により支持されるので、端子カバーへの
振動伝達が効果的に抑えられて、ひびり音が生じなくな
る。その上、接続端子を端子カバーとモールドコイル間
の隙間を通すようにしたので、端子カバー側壁の切り欠
き部を廃止できて、端子カバーの共通使用化ひいては低
コスト化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は本考案の一実施例を示すもので、第
1図はモールドコイルの端子カバー取付構造を示す縦断
側面図、第2図は係合部材付のスタッドの拡大側面図、
第3図は端子カバーの斜視図、第4図は端子カバーの係
合孔にスタッド先端の係合部材が係合された時の状態を
示す正面図、第5図は全体の平面図、第6図は同側面図
である。そして、第7図及び第8図は他の実施例を示し
たもので、第7図は端子カバーの斜視図、第8図は端子
カバーの係合孔の拡大図である。また、第9図乃至第12
図は従来例を示したもので、第9図はモールドコイルの
端子カバー取付構造の縦断側面図、第10図は端子カバー
の斜視図、第11図は全体の平面図、第12図は同側面図で
ある。 図面中、11はモールドコイル、12はスタッド、13は口出
端子、14は接続端子、17はナット、18は係合部材、18a
は係合溝、19及び20は端子カバー、19a及び20aは係合孔
を示す。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】モールドコイルの外表面にスタッド付の口
    出端子を埋設し、前記スタッドにねじ込まれたナットに
    より接続端子を前記口出端子に締め付け固定すると共
    に、前記スタッドの先端部に端子カバーを取付けるよう
    にしたモールドコイルの端子カバー取付構造において、
    前記スタッドの先端部に、前記端子カバーが取付けられ
    る係合溝が形成された絶縁材料製の係合部材を取付け、
    前記端子カバーに形成された係合孔の周縁部を、前記係
    合部材の係合溝に係合させて前記端子カバーを前記モー
    ルドコイルの外表面及び前記接続端子から離れた状態で
    着脱可能に取付けたことを特徴とするモールドコイルの
    端子カバー取付構造。
JP10832390U 1990-10-16 1990-10-16 モールドコイルの端子カバー取付構造 Expired - Lifetime JPH0711455Y2 (ja)

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