JPH07114025B2 - 光学式情報再生装置 - Google Patents

光学式情報再生装置

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JPH07114025B2
JPH07114025B2 JP61137441A JP13744186A JPH07114025B2 JP H07114025 B2 JPH07114025 B2 JP H07114025B2 JP 61137441 A JP61137441 A JP 61137441A JP 13744186 A JP13744186 A JP 13744186A JP H07114025 B2 JPH07114025 B2 JP H07114025B2
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semiconductor laser
lens
diffraction grating
grating lens
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賢二 辰已
匡 松下
尚 伊東
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は例えば光ディスクメモリやディジタルオーデ
ィオディスク等の光ディスク装置における光学式情報記
録媒体(以下ディスクと呼ぶ)の情報を再生するための
光学式情報再生装置に関するものである。
[従来の技術] 第8図は特開昭60−28044号公報に示された従来の光学
式情報再生装置の構成例を示す図である。図において、
(1)は半導体レーザ、(2)は射出光、(3)は第1
のガラス基板、(4)はコリメート用オフアクシスグレ
ーティングレンズ、(5)は平行光束、(6)は第2の
ガラス基板、(7)は収束用オフアクシスグレーティン
グレンズ、(8)は1次回折光、(9)はディスク、
(10)は情報記録面、(11)は光軸、(12)は零次透過
光、(13)は非点収差用グレーティングレンズ、、(1
4)は4象限光検出器(4分割光検出器ともいう)であ
る。
次に動作について説明する。半導体レーザ(1)からの
射出光(2)は第1のガラス基板(3)の一部に形成さ
れたコリメート用オフアクシスグレーティングレンズ
(4)で集められ、この第1のガラス基板(3)面の法
線に対して数10°の角度をなす平行光束(5)となり第
2のガラス基板(6)の一部に形成された収束用オフア
クシスグレーティングレンズ(7)へ入射する。
この平行光束(5)の収束用オフアクシスグレーティン
グレンズ(7)による1次回折光(8)はディスク
(9)中の情報記録面(10)上に焦点を結ぶ。
この場合、1次回折光(8)の光軸が情報記録面(10)
に対して垂直になるように収束用オフアクシスグレーテ
ィングレンズ(7)が形成されている。
焦点におかれたピットの情報を含んだ1次回折光(8)
の反射光は再び収束用オフアクシスグレーティングレン
ズ(7)に向うが、この反射光のうちの零次透過光(1
2)は単に透過光として後方へ進み、収束用オフアクシ
スグレーティングレンズ(7)への入射光である平行光
束(5)の光軸と異なる光軸(11)を有することにな
る。
従って半導体レーザ(1)からの射出光(2)あるいは
平行光束(5)と情報記録面(10)からのピット情報を
含んだ零次透過光(12)とを分離することができる。こ
のようにして得られた零次透過光(12)からなる反射光
から第1のガラス基板(3)の一部に形成された、例え
ば非点収差用グレーティングレンズ(13)と、例えば4
象限光検出器(14)からなる受光部光学系により記録情
報信号、フォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号を
検出する。
[発明が解決しようとする課題] 以上述べた従来のこの種の光ピックアップでは以下の様
な問題点がある。
第1に、透過形のオフアクシスグレーティングレンズを
2枚と透過形のインライン形グレーティングレンズを用
いているため光の利用効率が非常に低いという問題点が
ある。例えば上記コリメート用オフアクシスグレーティ
ングレンズ(4)の1次回折光の回折効率は開口数が0.
1程度であるので比較的高くなるが、それでも高々30%
であり、収束用オフアクシスグレーティングレンズ
(7)では、Applied Optics Vol24 No.24 p4307〜4311
に示されているように、1次回折光の回折効率は21%し
かない。また、上記非点収差用グレーティングレンズ
(13)の1次回折光の回折効率は、上記Applied Optics
Vol24 No.24せ4307〜4311に示されているように、30%
しかない。従って、上記収束用オフアクシスグレーティ
ングレンズ(7)の零次回折光の回折効率を50%、上記
ディスクの反射率を100%としても上記コリメート用オ
フアクシスグレーティングレンズ(4)から非点収差用
グレーティングレンズ(13)に至るまでの効率は0.95%
にしかならない。
第2に、収束用オフアクシスグレーティングレンズ
(7)においては、ディスク(9)の情報記録面(10)
に記録されているピット情報を読み出すためには射出側
の開口数としてNA=0.45〜0.5必要であり、しかも入射
光である上記平行光束(5)は上記収束用オフアクシス
グレーティングレンズ(7)の射出側光軸(11)に対し
て30°程度傾いているので等価的回折角度の最大値は57
°にも達し、波長がλ=780mmの半導体レーザ光に対す
る最小格子間隔は0.82μm程度になり、矩形形状の回折
格子としたときの格子幅は0.41μm程度になり、サブミ
クロンの加工精度が要求されるという問題点がある。さ
らに、回折効率を上げるためには格子形状をブレーズ化
しなければならないが、格子間隔0.82μmで格子形状を
三角形状にするのは容易ではないという問題点がある。
第3に、半導体レーザ(1)、第1のガラス基板
(3)、第2のガラス基板(6)及び4象限光検出器
(14)は一つの筐体(15)に組込まれているが、第8図
に示された構成では寸法が大きくなるとともにオートフ
ォーカス、オートトラッキングを実現するためには筐体
(15)全体を一体駆動しなければならず、第8図には図
示されていないが、アクチュエータの駆動重量が大きく
なるという問題点がある。
第4に、情報記録面(10)のピット情報を読み出す回折
限界の集光スポットを得るために上記収束用オフアクシ
スグレーティングレンズ(7)の1次回折光を用いてい
るが、このレンズの開口数は前記のようにNA=0.45〜0.
5というものであり、その最小格子間隔は0.82μm程度
になっており、このような高開口数のグレーティングレ
ンズでは光源である半導体レーザの波長の変化に対して
敏感であり、レンズの焦点距離や回折角度が大きく変化
するとともに収差が大きくなるという問題点がある。
最後に第5の問題点として、構成要素も多く互いの位置
関係を精度よく合わせなければならないという組立て上
の問題点も有している。
この発明は上記問題点を除去し、部品点数を減じた簡単
な構成で薄形化が可能でしかも製造及び調整が容易であ
り、従って量産に適し安価でしかも特性の良好な光学式
情報再生装置を得ることを目的としている。
[課題を解決するための手段] この発明に係る光学式情報再生装置は、上記のコリメー
ト用オフアクシスグレーティングレンズ(4)と収束用
オフアクシスグレーティングレンズ(7)のレンズ作用
を単玉の対物レンズにもたせ、収束用オフアクシスグレ
ーティングレンズ(7)の入射光と反射光の分離作用と
非点収差用グレーティングレンズ(13)の作用を1枚の
反射形回折格子レンズに持たせて、収差を付加すること
なく反射して対物レンズに導くとともに反射形回折格子
レンズに光路を折り曲げる反射鏡の作用を追加して持た
せることにより、光の集光効率が低く、回折格子のアス
ペクト比が大きく製造が容易でないという従来装置の第
1及び第2の欠点を改善し、 更に、部品点数が多く低価格化が容易でなくかつ大形に
なるという従来装置の第3及び第5の欠点を改善し、 更に、上述の機能分担により照射光路の回折角度変更要
素を反射光路用同変更要素から分離して被駆動物体を単
玉の対物レンズに限定することを可能にして、従来装置
の第3の欠点を改善し、 更に、ディスク(9)への照射光が上記反射形回折格子
レンズにおける零次回折光となるようにして、半導体レ
ーザ(1)の波長変動に伴う従来装置の第4の欠点を改
善した点に特徴を有するものである。
[作用] この発明においては、単玉の対物レンズを用いることに
より従来装置で必要であったコリメート用オフアクシス
グレーティングレンズ(4)と収束用オフアクシスグレ
ーティングレンズ(7)の作用を1つの単玉の対物レン
ズで行なわせるようにしたものであり、さらに、反射形
回折格子レンズを用いることにより、収束用オフアクシ
スグレーティングレンズ(7)の入射光と反射光の分離
作用を行なわせるとともに、従来装置で必要であった非
点収差用グレーティングレンズ(13)の作用を1つの反
射形回折格子レンズで行なわせるようにするとともに、
反射鏡の作用も兼ねさせ光路を曲げるようにしたので、
光学式情報再生装置の寸法を小さくして薄型化を計るこ
とができる。
しかも、ここで用いる反射形回折格子レンズの最小格子
間隔は後述のように2μm程度であり、通常のLSI等の
製造で用いられる微細加工技術を応用したプロセスで容
易に得られるもので、高精度のものを大量にかつ安価に
作製することができ、量産に適したものになっている。
また、対物レンズもプラスチック等を用いた非球面レン
ズとすることにより、単玉のレンズとすることができ、
このレンズも射出成形等により大量生産が可能である。
[実施例] 以下図面を用いて、この発明の一実施例を説明する。第
1図はこの発明の一実施例を示す斜視図であり、第2図
は第1図に示したこの発明の一実施例を示す平面図と側
面図である。図示のように、半導体レーザ(1)と対物
レンズ(18)に至る光路の途中に反射形回折格子レンズ
(16)を配設する。
この発明による光学式情報再生装置は以上の構成を有す
るものであるから、半導体レーザ(1)からの発散射出
光(2)は直接反射形回折格子レンズ(16)に入射し、
その表面に刻まれた反射形の回折格子で回折されない零
次回折光が対物レンズ(18)に入射する。対物レンズ
(18)は半導体レーザ(1)の発光点を物点とし、ディ
スク(9)面上の点を像点とするように設計されている
ので、発散球面波すなわち発散光(17)は対物レンズ
(18)によりディスク(9)上の情報記録面(10)にほ
ぼ回折限界の集光スポットで集光される。情報記録面
(10)からのピット情報を有する反射光は再び対物レン
ズ(18)に入射し対物レンズ(18)により半導体レーザ
(1)の発光点を集光点とする収束光に変換され、反射
形回折格子レンズ(16)に入射する。
反射形回折格子レンズ(16)に入射した収束光のうち、
反射形回折格子レンズ(16)によって発生する零次回折
光は光路を曲げられたのち射出光(2)を逆進する形で
半導体レーザ(1)上に集光されるが、反射形回折格子
レンズ(16)の1次回折光は4象限光検出器(14)に集
光する収束光(19)に変換される。第2図(b)に示す
ように、収束光(19)は射出光(2)の光路とは重なら
ず、半導体レーザ(1)から反射形回折格子レンズ(1
6)に至る光軸(23)と零でない角度θをなしているの
で、情報記録面(10)のピット情報を有する反射光のみ
を4象限光検出器(14)に導くことができる。
反射形回折格子レンズ(16)に刻まれた格子パターンは
半導体レーザ(1)と4象限光検出器(14)と反射形回
折格子レンズ(16)の配置位置関係と半導体レーザ
(1)の射出光(2)の波長及び収束光(19)に付加す
る収差によって決定されるもので、正確には第1式で定
義される位相差がπの偶数倍あるいは奇数倍となる等位
相曲線として表現される。
ΔΦ=ΦLD−ΦPD+2π/λΣjCijXiYj(0≦i,j
≦10) (1) 第1式において、λは上記半導体レーザ(1)側の半導
体レーザ(1)の発振波長、ΦLDは半導体レーザ(1)
を波源としたきの反射形回折格子レンズ(16)面上での
位相、ΦPDは4象限光検出器(14)を波源とする反射形
回折格子レンズ(16)面上での位相、(X,Y)は第1図
に示す反射形回折格子レンズ(16)面上にとった座標で
ある。第1式において第3項の係数Cijの値と次数i,jを
選択することにより種々の収差を発生することができ
る。例えばC02=−2×10-3,C11=−2×10-3としてそ
の他の係数を零とする第3図に示すような格子パターン
が得られる。第3図において図化の都合上格子パターン
は66本おきのもののみ描いてある。このように、第3図
に示したような格子パターンをもつ反射形回折格子レン
ズ(16)に第1図に示す構成で光が入射したとき、収束
光(19)は第1の焦線(20)、第2の焦線(22)及び最
小錯乱円(21)を有する非点光束とすることができる。
第1図において、4象限光検出器(14)が収束光(19)
の最小錯乱円(21)の位置に設置されるとオートフォー
カス誤差信号を得ることができる。
第4図は、対物レンズ(18)とディスク(9)との距離
が変化した時の4象限光検出器(14)面上のスポットダ
イアグラムの一例を示したものである。このように4象
限光検出器(14)面上でパターンが変化するので、第5
図に示すような4象限光検出器(14)の出力端に接続さ
れた差動増幅器(24)の出力としてオートフォーカス誤
差信号を得ることができる。また、トラッキング誤差信
号はいわゆるプッシュプル方式により容易に得ることが
でき、情報信号は4象限光検出器(14)のそれぞれの出
力を加算することにより得ることができる。
さて、第2図において、角度θを任意に選択すると半導
体レーザ(1)の発振波長が周囲温度変化等により変化
した場合、後述のように4象限光検出器(14)面上の光
スポットはほぼ座標軸Xに沿って移動するので、オート
フォーカス誤差信号が劣化し、最悪の場合信号が得られ
ないという不具合を生じる場合がある。
この発明では、この不具合を除去するため上記角度θに
制限を設けている。以下これについて説明する。第6図
はこの説明のための図であり、反射形回折格子レンズ
(16)は透過形ホログラムと見なしている。図におい
て、半導体レーザ(1)と反射形回折格子レンズ(16)
との距離をl、反射形回折格子レンズ(16)と第2の焦
線(22)までの距離をR、非点隔差をΔZ、光軸(23)
と第2の光軸(25)とのなす角度をθ、反射形回折格子
レンズ(16)上での光束径をD、対物レンズ(18)の半
導体レーザ(1)側の開口数をNAo、対物レンズ(18)
の射出側開口数をNA、反射形回折格子レンズ(16)の4
象限光検出器(14)側の開口数をNAo′、最小錯乱円(2
1)の直径をDspot、最小錯乱円(21)の半径をRspot、
オートフォーカス誤差信号の最大もしくは最小を与える
ディスク(9)の移動量をΔZdとすると、以下の第2式
から第3式が成り立つ。
D=2lNAo (2) Rspot=(ΔZ/2)×(l/R)×NAo (3) 一方、反射形回折格子レンズ(16)と対物レンズ(18)
からなる光学系の倍率(横倍率)をm′とすると、非点
隔差ΔZとディスク移動量をΔZdとの関係は第4式のよ
うになる。
ΔZ=4×m′×ΔZd (4) ここで、倍率m′は対物レンズ(18)の倍率(横倍率)
をmとして、 m′=m×R/l m=NA/NAo (5) と書くことができる。従って、次の第6式が成り立つ。
Rspot=2×m2×(R/l)×NAo×ΔZd (6) 次に、半導体レーザ(1)の発振波長が変化すると光ス
ポットは第2図に示したX軸にほぼ沿って移動するが、
この移動量Δxが最小錯乱円(21)の半径Rspotを越え
るとオートフォーカス誤差信号を得ることができなくな
る。
この事情を4象限光検出器(14)上のスポットで考える
と、第9図に示すようになる。また、オートフォーカス
誤差信号と変位量との関係は第10図に示すようになる。
オートフォーカス誤差信号は、4象限光検出器(14)を
構成する各光検出器の対角からの信号の和の差で与えら
れる。第9図の(a),(b)の場合のように波長変化
があると、前述のように光スポット(30)は4象限光検
出器(14)上でx軸に沿って動くが、オートフォーカス
誤差信号にオフセットを生ずることはないものの、移動
量が大きくなると、光スポット(30)は4象限光検出器
(14)の一部の光検出器上にしか存在しなくなる。この
ため、感度が低下したり、全く信号がとれなくなるよう
になる。また、第10図に示すように、光軸(23)と第2
の光軸(25)のなす角度θが小さいときには、波長が変
化してもオートフォーカス誤差信号の感度、すなわちS
カーブの直線領域における傾斜の低下は小さいが、角度
θが大きくなると、感度低下は大きくなる。
オートフォーカス誤差信号が非点収差法で取れるために
は、波長変化時の光スポット移動量は、Δx<Rspotで
なくてはならない。さらに、オートフォーカス誤差信号
の感度低下が波長変化がない時に比べて30%程度以内に
なるためには、次の第7式を満足しなければならない。
すなわち、 Δx<Rspot×0.7 (7) ここで、係数0.7は非点収差法によるオートフォーカス
誤差信号を光軸追跡により計算し、感度低下が30%以内
になる範囲として決められた値である。一方、半導体レ
ーザ(1)の発振波長λの波長変化量Δλと上記移動量
Δxとの関係は、回折格子の式、すなわち下記の第8式 dsinθ=λ(d:格子周期、0<θ<90°) (8) を微分することにより、 Δx=RtanθΔλ/λ (9) と求まる。そして、第6式、第9式を第7式に代入する
と、 tanθ<2×m2×(NAo/l)×(λ/Δλ)×ΔZd×0.7
(10) の不等式が得られる。ここで、1≦m7、0.06≦NAo≦0.1
5、λ/Δλ≦150、5μm≦ΔZd≦30μm、10mm≦l≦
40mmである。
対物レンズ(18)の半導体レーザ(1)側の開口数NAo
と横倍率mの範囲は、次のようにして決められる。対物
レンズの出射側開口数NAは通常0.45〜0.5が必要であ
り、場合によっては0.15程度でよい。NAoとm及びNAと
の間には第5式の関係で結ばれているので、NAとmを決
めればNAoは決定される。対物レンズの横倍率mは上記
の範囲であればよいので、NAoも上記の範囲の値にな
る。次に、半導体レーザの発振波長は周囲温度により変
化するが、その波長変動の場合は光学式情報再生装置で
よく用いられるGaAs系レーザでは0.2nm/℃程度である。
発振中心波長λを780nm、装置使用環境の温度変動幅を3
0℃程度とすると、λ/Δλ=130になり、さらに温度変
動が大きくなるとλ/Δλは小さくなるので、上記の条
件λ/Δλ≦150を設定するのは妥当である。ディスク
変位量ΔZdに関係するフォーカス誤差信号の引き込み範
囲は、ディスクの変動量、制御ループの利得等により決
定されるが、狭くすると引き込みが難しくなり、逆に広
くするとセンサ感度が低下するため通常のコンパクトデ
ィスク、レーザディスク等では上記値の範囲に設定する
のは妥当である。半導体レーザ(1)と反射形回折格子
レンズ(16)との距離lは、対物レンズ(18)のレンズ
径は通常3〜5mmであるので、0.06≦NAo≦0.15である
と、対物レンズ(18)と半導体レーザ(1)との距離を
20〜50mmとしなければならない。反射形回折格子レンズ
(16)と対物レンズ(18)の距離を10mm程度とると、距
離lの取り得る範囲は10mm≦l≦40mmとなる。
そして、第10式がこの発明における上記角度θに対する
制限条件である。この制限条件を設けることにより、半
導体レーザ(1)の発振波長が変化しても安定にオート
フォーカス誤差信号を得ることができる。第7図に、一
例としてm=5、NAo=0.09、l=16mm、λ/Δλ=78
とした時の第10式における角度θとディスク移動量ΔZd
との関係を示す。図中の斜線で囲まれた領域が実現可能
領域である。
この発明に係る光学式情報再生装置において用いる反射
形回折格子レンズ(16)は、例えばPMMA等の電子線レジ
ストを塗布したガラス板に電子ビームで直接格子パター
ンを描画して後処理を施し、その表面にAl等の金属をメ
ッキもしくは蒸着することにより製作することができ
る。量産のためには、上記反射形回折格子レンズから電
鋳等により金型を作製し、これをマスターとして射出成
形等によりレプリカを作製し、所要の反射形回折格子レ
ンズを作製するのが良い。
また、この発明に係る光学式情報再生装置では、反射形
回折格子レンズと対物レンズの2つの光学素子しか用い
ていないので、第8図に示した従来装置に比べて光の利
用効率が高いという利点を有している。例えば、反射形
回折格子レンズの格子断面形状を矩形とした場合でも零
次回折光の効率は50%、1次回折光の回折効率は20.3%
である。従って、ディスク(9)の反射率を100%、対
物レンズの透過率を95%とした場合、反射形回折格子レ
ンズ(16)から対物レンズ(18)、ディスク(9)を経
て、再び対物レンズ(18)から反射形回折格子レンズ
(16)に至るまでの効率は9.2%あり、従来装置の約10
倍の効率を有している。
さらに、オートフォーカス及びオートトラッキングのた
めには対物レンズのみを駆動すればよく、第1図には図
示していないが、アクチュエータの駆動重量が軽くなる
という利点がある。
[発明の効果] 以上のようにこの発明によれば、半導体レーザと対物レ
ンズとの間に反射形回折格子レンズを配設し、この反射
形回折格子レンズに、入出力光の分離作用、集光スポッ
トを常に情報記録面上に照射するための誤差信号を発生
させるためのセンサ光学系の作用及び装置を薄型化する
ために必要な光路の折り曲げの作用を同時にもたせるこ
とにより部品数を低減できるとともに、反射形回折格子
レンズは射出成形と金属膜の蒸着等により高精度で大量
生産が可能であり、安価な光学式情報再生装置を提供す
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す斜視図、第2図は第
1図に示したこの発明の一実施例を示す平面図、第3図
は格子パターンの例を示す図、第4図は4分割光検出器
上でのスポットダイアグラムの変化を示す図、第5図は
フォーカス誤差信号を得る方法を示す図、第6図は波長
変化量とフォーカス誤差信号との関係を得るための図、
第7図は角度θとディスク移動量ΔZdとの関係を示す
図、第8図は従来の光学式情報再生装置を示す図、第9
図はこの発明のオートフォーカス誤差信号の作用を説明
する図、第10図は角度θの変化に対するオートフォーカ
ス誤差信号の関係を説明する図である。 図において、(1)は半導体レーザ、(2)は射出光、
(3)は第1のガラス基板、(4)はコリメート用オフ
アクシスグレーティングレンズ、(5)は平行光束、
(6)は第2のガラス基板、(7)は収束用オフアクシ
スグレーティングレンズ、(8)は1次回折光、(9)
はディスク、(10)は情報記録面、(11)は光軸、(1
2)は零次回折光、(13)は非点収束用グレーティング
レンズ、(14)は4分割光検出器、(15)は筐体、(1
6)は反射形回折格子レンズ、(17)は発散光、(18)
は対物レンズ、(19)は収束光、(20)は第1の焦線、
(21)は最小錯乱円、(22)は第2の焦線、(23)は光
軸、(24)は差動増幅器、(25)は第2の光軸である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザと、この半導体レーザからの
    射出光を光学式情報記録媒体上に集光させるための対物
    レンズと、上記半導体レーザからこの対物レンズに至る
    光路中に上記半導体レーザよりの射出光を収差を付加す
    ることなく反射して上記対物レンズに導き、かつ光路の
    折り曲げを行わせるとともに上記光学式情報記録媒体か
    らの情報を含んだ反射光を上記半導体レーザの設置位置
    とは異なる位置に導きかつ上記反射光を非点収束とする
    ための反射型回折格子レンズと、この反射型回折格子レ
    ンズにより分離された上記反射光を検出する4象限光検
    出器と を備え、上記半導体レーザと上記反射型回折格子レンズ
    の中心とを結ぶ線分と上記4象限光検出器の中心と上記
    反射型回折格子レンズの中心とを結ぶ線分のなす角度θ
    が、 0<θ<tan-1(2×m2×NAo/l×λ/Δλ×ΔZd×0.
    7) ここで、1≦m≦7 0.06≦NAo≦0.15 λ/Δλ≦150 5μm≦ΔZd≦30μm 10mm≦l≦40mm ただし、mは上記対物レンズの横倍率、lは上記半導体
    レーザと上記反射型回折格子レンズとの距離、λは上記
    半導体レーザの発振波長、Δλは上記発振波長の変動
    幅、NAoは上記対物レンズの上記半導体レーザ側の開口
    数、ΔZdは非点収差法によるオートフォーカス誤差信号
    が最大もしくは最小となるディスク移動量 の範囲にあることを特徴とする光学式情報再生装置。
  2. 【請求項2】上記光学式情報記録媒体上に集光させる光
    は、上記反射型回折格子レンズにおける零次回折光であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の光
    学式情報再生装置。
  3. 【請求項3】上記光学式情報記録媒体で反射され上記反
    射型回折格子レンズで回折され上記4象限光検出器に入
    射する光は、上記反射型回折格子レンズにける1次回折
    光であることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記
    載の光学式情報再生装置。
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