JPH07114008B2 - 磁気抵抗効果型磁気ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果型磁気ヘッド

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JPH07114008B2
JPH07114008B2 JP29234992A JP29234992A JPH07114008B2 JP H07114008 B2 JPH07114008 B2 JP H07114008B2 JP 29234992 A JP29234992 A JP 29234992A JP 29234992 A JP29234992 A JP 29234992A JP H07114008 B2 JPH07114008 B2 JP H07114008B2
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magnetic
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武 沢田
弘 米田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ドに係り、さらに詳しくは反磁界を減少させ、短波長の
再生能力を著しく増大させた磁気抵抗効果型磁気ヘッド
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下MRヘ
ッドと言う)は磁気抵抗効果素子(MR素子)を用いた
磁気ヘッドである。MR素子は抵抗値が磁界の強さに依
存して変化する特性を有するもので、再生出力が記録媒
体走行速度に依存せず、磁気信号の波長のみによって決
まるため、低速でも十分な再生出力が得られる。またI
C(Integlated Circuit 集積回路)と同様な薄膜技術
で製造することができることや、マルチトラック化が容
易であるなどの利点を有し、最近では磁気記録再生装置
の再生用ヘッドとして注目を集めている。
【0003】従来のこの種のMRヘッドの構造は図1に
示すような構成とされていた。
【0004】図1において符号1で示すものは基板で、
その一端は磁気記録媒体摺動面2となつている。
【0005】基板1の側面には磁気記録媒体摺動面2に
臨んでMR素子3が形成されている。符号4で示すもの
は導電部で、MR素子3と同様に薄膜堆積法などの薄膜
技術によって形成される。
【0006】図1においてMR素子3の幅Wをストライ
プ幅といい、その厚みはtであらわす。
【0007】MR素子3は例えば80%Ni−Fe合金
や、Co−Ni合金の薄膜として形成され、その厚みt
は約500オングストロームである。また、電極4の材
料としてはアルミニウムや金等の薄膜が用いられてい
る。通常はMR素子3の部分は保護板でおおわれている
が、図1においては、これらを省略してある。
【0008】このような構造のMRヘッドにおける信号
出力とストライプ幅方向の磁界の関係は図2に示すよう
な特性をもつ。図2において横軸は磁界の強さHを、縦
軸は抵抗値Rまたは信号出力を示している。
【0009】図2に示すように、正負いずれの磁界であ
っても絶対値が等しければ、同一の信号出力となる。こ
の場合の磁界の正負の方向はストライプ幅の方向と一致
している。この信号出力特性を補正するために、図2に
符号Hbで示すバイアス磁界をMR素子に印加し、磁界
の方向も検出できるようにしたMRヘッドも提案されて
いる。
【0010】バイアス磁界を印加する方法は永久磁石を
MR素子近傍に設ける、薄膜永久磁石をMR素子に重ね
る、電流路をMR素子に重ねて設け、これに通電するこ
とによりバイアス磁界を発生させるなど各種の方法が提
案されている。
【0011】図2において符号aで示す曲線とbで示す
曲線の違いは、ストライプ幅の差によるもので、曲線a
の方が曲線bの方よりストライプ幅が大きい場合に相当
する。ストライプ幅の差が図2に示すように、感度の差
となつてあらわれることがわかる。
【0012】この現象は、MR素子の磁化の反磁界によ
るものと推定されている。すなわち、図3に示すように
MR素子3に定電流源5から一定電流を供給し、信号磁
界をHsとすると、MR素子3のもつ磁化方向Msは電流
iの通電方向とθの角度をなすようになる。このときの
抵抗Rの最大抵抗変化量をΔR、最小抵抗をR0とする
と抵抗Rは次の式であらわされる。
【0013】 R=R0+ΔRcos2θ ……… (1) ところがMR素子3は強磁性体であり、磁化方向Msが
信号磁界Hsと同じ方向を向くことにより、Hsの磁界を
減じるように働く。これを反磁界Hdと呼ぶが、この反
磁界Hdは次の(2)式であらわされる。
【0014】 Hd=−4πMssinθt/W(Oe) ……… (2) すなわち、Hdの分だけ信号磁界が減少してMR素子に
印加されることになる。
【0015】また、反磁界Hdの値はストライプ幅Wが
狭ければ狭いほど大きくなり、結果的には感度低下につ
ながってしまうことを(2)式は示している。
【0016】このような特性を有するMR素子を磁気ヘ
ッドとして利用し、短波長を再生する場合には本発明者
等の研究によると、再生波長λとストライプ幅の間に
は、次の(3)で示す関係が成り立つ時、良好な再生効
率が得られることが明らかとなった。
【0017】5λ≧W ……… (3) (3)式は短波長再生を行う為には、ストライプ幅をで
きるだけ小さくすることが望ましいことを示している。
例えば、波長λが0.5〜1.0μmの磁気信号の再生
を考えると、これによって決まるストライプ幅はその約
5倍である2.5〜5μmとなる。
【0018】一方、(2)式で示す4πMsはほぼ10
000ガウスであり、MR素子3の厚みを0.05μm
とし、θ=90゜とすると、Hd=−100〜−200
Oeの反磁界が発生することになる。
【0019】−100〜−200Oeの反磁界が発生す
ると言うことは、この量だけMR素子に加わる信号磁界
が実質上弱くなったことと等価であり、図2の曲線bに
示すような抵抗変化曲線を利用することになる。従っ
て、図2に示す特性曲線の直線領域を使用しようとする
場合には、図2に示すようにバイアス磁界HbがHb’
に増大する結果となる。ところが、バイアス磁界Hbが
大きくなると、磁気記録媒体がバイアス磁界Hbによっ
て消磁されたり、また電流路を用いて、バイアス磁界を
与えようとした場合には電流の増大による発熱が問題と
なってくる。他方、(2)式よりMR素子3の厚みtを
薄くすることによって反磁界を減少させようとすると
0.05μm以下のMR素子は耐蝕性が悪くなり、実用
に耐えないことが判っている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】このような構造と特性
を有する従来のMRヘッドを用いて短波長の再生を行お
うとすると次に述べるようないくつかの欠点がある。
【0021】(1)ストライプ幅の減少と共に、感度低
下が著しくなる。
【0022】(2)MR素子部分のバイアス磁界によっ
て磁気記録媒体の情報が消去されたり、減磁されたりす
ることがある。
【0023】(3)上記(1)(2)の理由により、磁
気記録媒体としては特殊なものしか使用することが出来
なかった。
【0024】(4)MR素子部にバイアス磁界を与える
ために、電流路を設ける場合には、電流の増大に伴う、
発熱の問題が生じる。
【0025】本発明は以上のような従来の欠点を除去す
るためになされたもので、バイアス磁界を印加しやすい
ようにし、短波長の再生効率を著しく向上させた磁気抵
抗効果型磁気ヘッドを提供することを課題としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明によれば、基板上に磁気抵抗効果素子を形成
した磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、前記磁気抵抗
効果素子を単層構成とし、多層構成の軟磁性薄膜を該磁
気抵抗効果素子と平行に絶縁層を介して形成した構成を
採用した。
【0027】
【作用】このような構成によれば、軟磁性薄膜と磁気抵
抗効果素子の磁化による磁力線が閉ループを作り、磁気
的相互作用によって、磁気抵抗効果素子に発生する反磁
界を吸収して小さくできる。
【0028】
【実施例】以下、図を参照して、本発明に関わる参考例
を説明した後、本発明の実施例を説明する。
【0029】図4(a),(b)は参考例を説明するも
ので、図中、図1と同一部分には、同一符号を付し、そ
の説明は省略する。
【0030】図4(a),(b)において、符号6で示
すものはMR素子3と同様な軟磁性体薄膜であり、この
軟磁性体薄膜6とMR素子3とは、絶縁層7を介して積
層されている。
【0031】なお軟磁性体薄膜6がMn−Znフェライ
トやNi−Znフェライトのような高抵抗軟磁性体の場
合には絶緑層7は不要となる。
【0032】図4(b)において、符号8で示す矢印は
軟磁性体薄膜6の磁化の方向を示し、符号9で示す矢印
はMR素子3の磁化の方向を示している。また符号10
で示すものは軟磁性体薄膜6、MR素子3から漏れ出る
磁力線を示している。
【0033】このような構造のMRヘッドを採用する
と、軟磁性体薄膜6とMR素子3の磁力線が閉ループを
作り、磁気的相互作用によって、軟磁性体薄膜6、MR
素子3から発生する反磁界を吸収することができる。こ
のように反磁界が小さくなった状態においては、信号磁
界によるMR素子3の磁化方向9の変化が小信号磁界で
生じ、感度の向上を計ることができる。またMR素子の
磁束が閉ループをつくるので、磁化が安定し、バルクハ
ウゼンノイズが減少する。
【0034】今、MR素子3の厚みをt1、飽和磁束密
度をB1、軟磁性体薄膜6のそれぞれをt4,B4とする
と、次の(4)式で示す関係が成立する場合に、反磁界
の抑制に特に効果をもつことがわかった。
【0035】t1・B1≦t4・B4 ……… (4) (4)式において等号が成立するのはMR素子に付与さ
れている異方性磁界の方向が、電流方向と一致しないよ
うに成膜され、外部からバイアス磁界を印加する必要が
ない場合である。不等号が成立する場合は、バイアス磁
界を印加する場合で、特に永久磁石を基板のどこかに設
け、バイアス磁界を与える場合に効果がある。このバイ
アス磁界を与えた場合には図4(b)に示す磁力線の流
れは、実験した結果としては、(4)式の不等号が成立
している方が信号磁界に対し高感度を示し、印加するバ
イアス磁界も極めてわずかですむことがわかった。この
結果、バイアス磁界によって記録媒体の信号が減磁され
ることがなく、短波長の再生が可能となった。
【0036】図5は他の参考例を説明するもので、図に
おいて符号11で示すものは軟磁性体薄膜であるが、バ
イアス磁界を与えるための永久磁石12の設置位置まで
この軟磁性体薄膜11は延びている。
【0037】このような構造を採用すると印加するバイ
アス磁界が安定する効果が得られる。又、軟磁性体薄膜
11が軟磁性フェライトのような場合には前述した参考
と同様に絶縁層7は不要となる。
【0038】尚、軟磁性体薄膜11は基板1上に成膜す
るものとして例示したが、基板1そのものが磁性材であ
っても同様な効果が得られる。
【0039】図6はもう1つの参考例を説明するもの
で、本参考例にあっては軟磁性体薄膜6とMR素子3と
の間にそれぞれ絶縁層12,13を介して電流路14を
設けた構造を採用している。
【0040】このような構造にあっては電流路14に通
電する電流によって、MR素子3,軟磁性体薄膜6にバ
イアス磁界を与えるが、電流路14をとりまくようにし
て磁性体を配置したことにより、バイアス磁界用の電流
を滅少させ、バイアス磁界方向を安定させることができ
る。
【0041】図7は本発明の実施例を説明するもので、
本実施例にあっては軟磁性体薄膜6を絶縁層7を介して
3層積層し、最も外側にMR素子3を形成した積層構造
を採用している。
【0042】このような構造を採用すると、図4に示し
参考例と同様の効果がある他に、MR素子3の磁化方
向軸が安定し、長波長領域、即ち磁化回転が大きい領域
でのバルクハウゼンノイズがさらに減少する。又、周波
数特性を安定させることができる。
【0043】尚、図7に示す実施例にあっては最上層に
MR素子3を形成した例を示したが、MR素子3を形成
する位置は最下段であっても中間であってもほとんど効
果としては変らないことが実験の結果判明している。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の磁気抵抗効果型磁気ヘッドによれば、MR素子を単層
構成とし、多層構成の軟磁性薄膜をMR素子と平行に絶
縁層を介して形成した構造を採用しているため、次のよ
うな効果が得られる。
【0045】(1)ストライプ幅を減少させても再生感
度が低下せず、短波長再生が確実に行なえる。
【0046】(2)バイアス磁界を印加しても記録媒体
を消磁或いは減磁させることはなく、特殊な磁気記録媒
体を使用する必要もない。
【0047】(3)電流によりバイアス磁界を与える場
合においても、磁界発生効率が高く発熱の問題が少な
い。
【0048】(4)反磁界補償用としての軟磁性体薄膜
を多層にすることにより、バルクハウゼンノイズが減少
し、SN比が向上し、周波数特性を大きく改善すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のMRヘッドの構造を説明する一部拡大斜
視図である。
【図2】MR素子の抵抗変化と磁界との関係を説明する
線図である。
【図3】MR素子の出力と反磁界との関係を示す説明図
である。
【図4】本発明に関わる参考例を説明する一部拡大斜視
図、及び一部拡大側面図である。
【図5】他の参考例を説明する一部拡大側面図である。
【図6】さらに他の参考例を説明する一部拡大側面図で
ある。
【図7】本発明の実施例を説明する一部拡大側面図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 磁気記録媒体摺動面 3 MR素子 4 導電部 6 軟磁性体薄膜 7 絶縁層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に磁気抵抗効果素子を形成した磁
    気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、前記磁気抵抗効果素
    子を単層構成とし、多層構成の軟磁性薄膜を該磁気抵抗
    効果素子と平行に絶縁層を介して形成したことを特徴と
    する磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
JP29234992A 1992-10-30 1992-10-30 磁気抵抗効果型磁気ヘッド Expired - Lifetime JPH07114008B2 (ja)

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