JPH07113897A - 原子炉内遠隔作業装置 - Google Patents

原子炉内遠隔作業装置

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JPH07113897A
JPH07113897A JP5259936A JP25993693A JPH07113897A JP H07113897 A JPH07113897 A JP H07113897A JP 5259936 A JP5259936 A JP 5259936A JP 25993693 A JP25993693 A JP 25993693A JP H07113897 A JPH07113897 A JP H07113897A
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JP
Japan
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guide rail
reactor
circumferential
furnace
circumferential guide
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Application number
JP5259936A
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Arata Ito
新 伊藤
Yasuhiro Yuguchi
康弘 湯口
Yoshio Hamamoto
良男 濱本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】原子炉内機器の点検や補修等の作業を遠隔操作
によって容易かつ確実に、しかも能率よく行えるように
する。 【構成】原子炉1の上方に設置される機器取扱い装置2
と、この機器取扱い装置によって原子炉内作業位置に垂
下されるガイドレール6と、このガイドレール6を原子
炉の内部に着脱可能に固定保持するガイドレール固定手
段7,8と、ガイドレール6に走行台車29,30を介
して上下方向に移動可能に設けられた周方向ガイドレー
ル9と、この周方向ガイドレール9に沿って移動可能に
設けられた炉内構造物の補修加工を遠隔操作により行う
作業機10とを備え、周方向ガイドレール9を走行台車
29,30から炉壁側または炉心シュラウド側に向って
突出するジャッキ式の支持部材32で周方向ガイドレー
ルを支持し、各走行台車の相対移動により周方向ガイド
レールのガイドレールからの突出度を可変としたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば軽水冷却原子炉
の原子炉容器内の上部室に設置される炉心シュラウドの
外周面や原子炉容器の炉壁内周面またはそれらの間に設
置される機器等の健全性点検および補修等に適用される
原子炉内遠隔作業装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軽水冷却原子炉の原子炉容器内の
上部室に設置される炉心シュラウドの外周面や原子炉容
器の炉壁内周面またはそれらの間に設置される機器等の
健全性を点検する場合、マストまたは棒の先端に水中テ
レビカメラを取付けた装置が、目視点検用として用いら
れている。
【0003】また、自由度の高い目視点検用の水中遊泳
式の点検ロボットが用いられる場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらはいず
れも目視点検用であり、他の方法による点検・検査や補
修作業を行うことはできない。
【0005】したがって、原子炉内設置機器に万一、不
具合が発生している場合には、それを補修する必要があ
るにも拘らず、従来ではその補修が容易に行えないとい
う問題があった。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、原子炉内機器の点検や補修等の作業を遠隔操作
によって容易かつ確実に、しかも能率よく行える原子炉
内遠隔作業装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、原子炉の炉壁内面または炉心
シュラウド外面もしくはそれらの間に設置される炉内機
器等の炉内構造物の点検および補修を遠隔操作により行
う原子炉内遠隔作業装置であって、原子炉上方に設置さ
れ各作業機器搬出入を行う機器取扱い装置と、この機器
取扱い装置によって原子炉内作業位置に垂下される少な
くとも一対のガイドレールと、この各ガイドレールを前
記原子炉の内部に着脱可能に固定保持するガイドレール
固定手段と、前記ガイドレールに走行台車を介して上下
方向に移動可能に、かつ炉内任意高さ位置で停止可能に
設けられた周方向ガイドレールと、この周方向ガイドレ
ールに沿って移動可能に、かつ炉内任意周方向位置で停
止可能に設けられ、炉内構造物の補修加工を遠隔操作に
より行う作業機とを備え、前記周方向ガイドレールを支
持する走行台車を前記各ガイドレール上で独立移動可能
に少なくとも一対ずつ、それぞれ上下配置で搭載すると
ともに、これら各走行台車から炉壁側または炉心シュラ
ウド側に向って突出して前記各走行台車の相対移動によ
り前記周方向ガイドレールの前記ガイドレールからの突
出度を可変させるジャッキ式の支持部材で前記周方向ガ
イドレールを支持して成ることを特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、原子炉の炉壁内面また
は炉心シュラウド外面もしくはそれらの間に設置される
炉内機器等の炉内構造物の点検および補修を遠隔操作に
より行う原子炉内遠隔作業装置であって、原子炉上方に
設置され各作業機器搬出入を行う機器取扱い装置と、こ
の機器取扱い装置によって原子炉内作業位置に垂下され
る少なくとも一対のガイドレールと、この各ガイドレー
ルを前記原子炉の内部に着脱可能に固定保持するガイド
レール固定手段と、前記ガイドレールに走行台車を介し
て上下方向に移動可能に、かつ炉内任意高さ位置で停止
可能に設けられた周方向ガイドレールと、この周方向ガ
イドレールに沿って移動可能に、かつ炉内任意周方向位
置で停止可能に設けられ、炉内構造物の補修加工を遠隔
操作により行う作業機とを備え、前記周方向ガイドレー
ルは炉心シュラウドと同心円上に沿う円弧状の主レール
部と、この主レール部の両端に連設され炉心シュラウド
の径方向に沿う端レール部とを有するものとし、この端
レール部と前記ガイドレールとの間で前記作業機を乗り
換えさせる作業機乗り換え装置を、前記ガイドレールに
走行可能に、かつ任意高さ位置で停止可能に支持させた
ことを特徴とする。
【0009】請求項3の発明は、原子炉の炉壁内面また
は炉心シュラウド外面もしくはそれらの間に設置される
炉内機器等の炉内構造物の点検および補修を遠隔操作に
より行う原子炉内遠隔作業装置であって、原子炉上方に
設置され各作業機器搬出入を行う機器取扱い装置と、こ
の機器取扱い装置によって原子炉内作業位置に垂下され
る少なくとも一対のガイドレールと、この各ガイドレー
ルを前記原子炉の内部に着脱可能に固定保持するガイド
レール固定手段と、前記ガイドレールに走行台車を介し
て上下方向に移動可能に、かつ炉内任意高さ位置で停止
可能に設けられた周方向ガイドレールと、この周方向ガ
イドレールに沿って移動可能に、かつ炉内任意周方向位
置で停止可能に設けられ、炉内構造物の補修加工を遠隔
操作により行う作業機とを備え、前記周方向ガイドレー
ルは前記走行台車に形状記憶合金製の保持部材を介して
着脱可能に支持し、この保持部材は前記周方向ガイドレ
ールを特定温度条件下で押圧保持する形状記憶を施すと
ともに、これと異なる他の特定温度条件下で前記周方向
ガイドレールを解放する形状記憶を施してなることを特
徴とする。
【0010】請求項4の発明は、原子炉の炉壁内面また
は炉心シュラウド外面もしくはそれらの間に設置される
炉内機器等の炉内構造物の点検および補修を遠隔操作に
より行う原子炉内遠隔作業装置であって、原子炉上方に
設置され各作業機器搬出入を行う機器取扱い装置と、こ
の機器取扱い装置によって原子炉内作業位置に垂下され
る少なくとも一対のガイドレールと、この各ガイドレー
ルを前記原子炉の内部に着脱可能に固定保持するガイド
レール固定手段と、前記ガイドレールに走行台車を介し
て上下方向に移動可能に、かつ炉内任意高さ位置で停止
可能に設けられた周方向ガイドレールと、この周方向ガ
イドレールに沿って移動可能に、かつ炉内任意周方向位
置で停止可能に設けられ、炉内構造物の補修加工を遠隔
操作により行う作業機とを備え、前記周方向ガイドレー
ルは、これと一体の吊り部を介して、または周方向ガイ
ドレール着脱機構を有する水中遊泳式ロボットを介し
て、前記走行台車に着脱可能に支持してなることを特徴
とする。
【0011】請求項5の発明は、原子炉の炉壁内面また
は炉心シュラウド外面もしくはそれらの間に設置される
炉内機器等の炉内構造物の点検および補修を遠隔操作に
より行う原子炉内遠隔作業装置であって、原子炉上方に
設置され各作業機器搬出入を行う機器取扱い装置と、こ
の機器取扱い装置によって原子炉内作業位置に垂下され
る少なくとも一対のガイドレールと、この各ガイドレー
ルを前記原子炉の内部に着脱可能に固定保持するガイド
レール固定手段と、前記ガイドレールに走行台車を介し
て上下方向に移動可能に、かつ炉内任意高さ位置で停止
可能に設けられた周方向ガイドレールと、この周方向ガ
イドレールに沿って移動可能に、かつ炉内任意周方向位
置で停止可能に設けられ、炉内構造物の補修加工を遠隔
操作により行う作業機とを備え、前記ガイドレールに周
方向ガイドレールを支持する走行台車は、炉外に設けた
繰出し機構により前記ガイドレールに沿って昇降する索
体に連結されて昇降移動可能とされていることを特徴と
する。
【0012】請求項6の発明は、原子炉の炉壁内面また
は炉心シュラウド外面もしくはそれらの間に設置される
炉内機器等の炉内構造物の点検および補修を遠隔操作に
より行う原子炉内遠隔作業装置であって、原子炉上方に
設置され各作業機器搬出入を行う機器取扱い装置と、こ
の機器取扱い装置によって原子炉内作業位置に垂下され
る少なくとも一対のガイドレールと、この各ガイドレー
ルを前記原子炉の内部に着脱可能に固定保持するガイド
レール固定手段と、前記ガイドレールに走行台車を介し
て上下方向に移動可能に、かつ炉内任意高さ位置で停止
可能に設けられた周方向ガイドレールと、この周方向ガ
イドレールに沿って移動可能に、かつ炉内任意周方向位
置で停止可能に設けられ、炉内構造物の補修加工を遠隔
操作により行う作業機とを備え、前記周方向ガイドレー
ルは、複数のレールエレメントを連結し、折畳みおよび
展開可能に構成してなることを特徴とする。
【0013】請求項7の発明は、原子炉の炉壁内面また
は炉心シュラウド外面もしくはそれらの間に設置される
炉内機器等の炉内構造物の点検および補修を遠隔操作に
より行う原子炉内遠隔作業装置であって、作業機とし
て、レーザ光を炉内補修面に照射して加熱補修するレー
ザ式補修作業機を備え、このレーザ式補修作業機は炉内
補修面に向う圧接力を発生させる推力機構と、この推力
機構によって炉内補修面に圧接し、その補修面の表面側
を一定範囲に亘って密閉囲繞するチャンバ形成機構と、
これにより形成されるチャンバ内から排水を行なう排水
装置と、排水されたチャンバ内でレーザ光を前記補修面
に線状に照射するスリット光源装置とを有することを特
徴とする。
【0014】
【作用】請求項1の発明によれば、周方向ガイドレール
をガイドレールに沿って突出量を調節しつつ炉内に注入
できるようにすることにより、例えば炉心シュラウドの
オーバーハング部やその他の炉内構造物を容易に避ける
ことができる。そして、その周方向ガイドレールに搭載
した補修作業機によって、炉心シュラウドの外周面等を
容易かつ確実に、しかも周方向に沿って連続的に高効率
で補修することができる。
【0015】請求項2の発明によれば、作業機をガイド
レールと周方向ガイドレールとの間で乗り換えさせるこ
とができるようにしたことにより、周方向ガイドレール
の設置作業および作業機の搭載作業を個別的に行なうこ
とができ、それぞれの作業性の向上が図れるとともに、
周方向ガイドレールに搭載する作業機の交換等も容易に
行なえるようになる。
【0016】請求項3の発明によれば、形状記憶合金を
応用した保持部材により、周方向ガイドレールの固定・
据付け等が簡単な構成で容易に行なえるようになる。
【0017】請求項4の発明によれば、周方向ガイドレ
ールをクレーンで吊下げまたは、遊泳式ロボットで移動
方向自在な据付け支援を行なうようにしたことにより、
従来では補修困難であった場所、例えばライザブレース
アーム下方の炉壁補修等が十分に、かつ容易に遠隔操作
で行なえるようになる。
【0018】請求項5の発明によれば、原子炉内作業時
に水で満たされる原子炉圧力容器内にモータ等の駆動部
を防水状態で設ける必要がなくなるため、前記各実施例
のものに比べて装置部品の簡略化が図れるようになる。
【0019】また、周方向ガイドレールをガイドレール
に沿って昇降移動させる作業についても、ガイドローラ
で支持された帯板によって容易かつ確実に行なえる。
【0020】請求項6の発明によれば、周方向ガイドレ
ールを走行台車によってガイドレールに沿い炉内に降下
させる場合、周方向ガイドレールを構成するレールエレ
メントを折畳んだ短かい状態で走行させ、所定の補修位
置に到達した段階で展開させることにより長尺な周方向
ガイドレールとすることができる。したがって、炉内へ
の導入状態では周方向ガイドレールがコンパクトで炉内
構造物と干渉しにくく、円滑な導入が行なえる。
【0021】請求項7の発明によれば、レーザ式補修作
業機を設けることにより、炉心シュラウドの外周面また
は炉壁の内周面等の狭い空間においても、遠隔操作によ
り壁面改質等の補修が効率よく、しかも確実に行なえる
ようになる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0023】実施例1(図1〜図6) 本実施例の原子炉内遠隔作業装置は、沸騰水型原子炉の
原子炉圧力容器内に設けられる炉心シュラウドの外周面
の補修を行うためのものである。まず、構成を概略的に
説明する。
【0024】この装置は、図1に示すように大別して、
原子炉圧力容器1の上方に設置され各作業機器の搬出入
を行う機器取扱い装置2と、この機器取扱い装置2によ
って原子炉圧力容器1内の作業位置、即ち給水スパージ
ャ3と、隣接するジェットポンプ4と炉心シュラウド5
のオーバーハング部5aとで囲まれた空間に垂下される
少なくとも一対の縦長なガイドレール6と、この各ガイ
ドレール6を炉心シュラウド5の上部およびジェットポ
ンプ4下部の隔壁4a部で着脱可能に固定保持するガイ
ドレール固定手段7,8と、ガイドレール6に両端部が
支持された周方向ガイドレール9と、この周方向ガイド
レール9に支持されて炉心シュラウド5の外周面の補修
加工を行うレーザ式補修作業機10とを備えている。
【0025】なお、図1において、11は炉心、12は
上部格子板、13は炉心支持板、14は原子炉ピットを
それぞれ示す。
【0026】次に各構成部について詳述する。
【0027】機器取扱い装置2は図1に示すように、原
子炉ピット14の床面上に設置された支柱15およびこ
れに連結された支柱16とを有し、ガイドレール6をガ
イトレール固定手段7,8とともに炉内にクレーン等に
よって導入支持するようになっている。
【0028】ガイドレール6はH形鋼等で構成され、全
体として略逆L字形をなしている。そして、このガイド
レール6の上辺部分が機器取扱い装置2によって支持さ
れ、下辺部分が原子炉圧力容器1内に挿入されている。
なお、このガイドレール6は、炉壁1aと炉心シュラウ
ド5との間に配置するように垂下部分の下半分が炉壁1
a側に屈曲した形状となっている。
【0029】第1のガイドレール固定手段(以下、ガイ
ドレール固定装置という)7は炉心シュラウド5の上端
縁の外周側に掛止される逆L字形のブロックからなり、
炉心シュラウド5をその内周側から挾持するシリンダ機
構等からなる押え具17と、ガイドレール6を歯車また
はローラ等で支持するガイドレール移動装置18とを有
している。このガイドレール固定装置7は、機器取扱い
装置2の支柱16の下端部に固定されている。
【0030】ガイドレール6の下端部を固定するための
第2のガイドレール固定手段(以下、ガイドレール下端
部固定アームという)8は、図2および図3に示すよう
に、ガイドレール6に沿って走行する走行台車19に、
開閉および伸縮動作が可能な係止ロッド機構20を設け
たものである(図2および図3は、この係止ロッド機構
20を開いた状態を示している。
【0031】走行台車19は図3に示すように、モータ
等の駆動装置21に組歯車22を介して連結された組車
輪23を有し、この組車輪23がガイドレール6上で回
転することにより走行するようになっている。
【0032】また、係止ロッド機構20は、空気圧また
は水圧によってピストンロッド24aを駆動する1対の
シリンダ装置24によって構成されている。これら各シ
リンダ装置24のシリンダ24bが、走行台車19から
突出するブラケット25に軸26を介して枢支され、モ
ータ等の駆動装置27に組歯車28を介して連結され
て、各ピストンロッド24aが平行となる閉状態(図2
の仮想線の状態)から、各ピストンロッド24aが同軸
上で相反する向きに配置する開状態(図2および図3の
実線の状態)まで矢印aで示すように略90゜回動する
ようになっている。
【0033】そして、ガイドレール下端部固定アーム8
は、閉状態でガイドレール6に沿って下降され、原子炉
圧力容器1の隔壁4a付近に配置しているガイドレール
下端部まで達した後に開状態とされ、この状態で各ピス
トンロッド24aの先端の当接片24cが炉壁1aと炉
心シュラウド5とにそれぞれ圧接し、これによりガイド
レール6を固定するようになっている。
【0034】一方、周方向ガイドレール9はH形鋼等で
構成され、図4および図5に示すように、炉心シュラウ
ド5と同心円上に沿う円弧状の主レール部9aと、この
主レール部9aの両端に連設される炉心シュラウド5の
径方向に沿う端レール部9bとを有する構成となってい
る。
【0035】この周方向ガイドレール9の各端レール部
9bが各ガイドレール6にそれぞれ上下一対ずつの走行
台車29,30を介して支持されている。即ち、上部走
行台車29にはピン31を介して端レール部9bの先端
側が上下方向に回動可能に連結されており、また下部走
行台車30と端レール部9bの反先端側とが支持部材と
してのアーム32によりピン33,34を介して回動可
能に連結されている。このアーム32によって端レール
部9bが下方から支持されて図4に示すように、上下部
走行台車29,30が所定の間隔で上下に配置した場
合、周方向ガイドレール9が水平支持状態になるととも
に、その主レール部9aがガイドレール16から例えば
炉心シュラウド5側に向って最大限突出した状態とな
る。なお、下部走行台車30にはアーム32の傾斜角度
を一定値以内に規制するストッパ35,36が設けら
れ、このストッパ35,36により周方向ガイドレール
が図4に示す水平状態よりも右下りとなることが防止さ
れるようになっている。
【0036】なお、上下部走行台車29,30(図5に
は上部走行台車29のみ示す)はモータ等の駆動装置3
7と、これに組歯車38を介して連結されたピニオン3
9とを有し、ピニオン39はガイドレール6に設けられ
たラック40に噛合している。また、各走行台車29,
30に設けられた組車輪40aがガイドレール6に転接
し、これにより昇降動作が行なわれる。
【0037】そして、図4の状態から上部走行台車29
を上昇させ、または下部走行台車30を下降させ、これ
により両走行台車29,30の相互間隔を拡大させた場
合には、アーム32が下部走行台車30との連結点であ
るピン33を中心としてガイドレール6側に傾動し、ア
ーム32と周方向ガイドレール9との連結点であるピン
34がガイドレール6側に接近する。つまり、周方向ガ
イドレール9のガイドレール6からの突出度合が小さく
なる。この突出動作を適宜に調節することにより、周方
向ガイドレール9をガイドレール6に沿って炉上から炉
内に降下させる途中で炉内構造物との干渉を避け、炉心
シュラウド5部位まで周方向ガイドレール9を円滑に導
くことができる。
【0038】この周方向ガイドレール9に、レーザ式補
修作業機10が搭載されている。レーザ式補修作業機1
0はレーザ光を炉心シュラウド5の外周面に照射して加
熱補修するもので、図6に示すように、周方向ガイドレ
ール9に搭載される走行台車41と、補修面に向う圧接
力を発生させる推力機構42と、補修面の表面側を一定
範囲に亘って密閉囲繞するチャンバ形成機構43と、こ
れにより形成されるチャンバ44内から排水を行なう排
水装置45と、排水されたチャンバ44内でレーザ光を
補修面に線状に照射するスリット光源装置46とを有す
る構成となっている。
【0039】走行台車41はモータ等の駆動装置47
と、これに組歯車48を介して連結されたピニオン49
とを有し、ピニオン49は周方向ガイドレール9に設け
られたラック50に噛合している。また、この走行台車
41に設けられた組車輪51が周方向ガイドレール9に
転接し、これにより走行台車41の周方向移動が行なわ
れる。
【0040】推力機構42は水または空気を動作媒体と
するシリンダ機構あるいはモータ等によって構成され、
その動作ロッド52に連結された支持台53にチャンバ
形成機構43および排水装置45が搭載されている。
【0041】チャンバ形成機構43は、半割面側が開口
した半円筒状のケース体54と、このケース体54の開
口周縁部に設けられたシール部材55とを有し、このシ
ール部材55が炉心シュラウド5の外周面に密接するこ
とでチャンバ44を形成するようになっている。
【0042】排水装置45はポンプおよび排水管等を組
合せて構成され、ケース体54の一部に吸水口を有し、
沿革操作によりチャンバ44からの排水を行なう。
【0043】スリット光源装置46は、ケース体54内
に保持され、レーザ光をケース体54の開口部から炉心
シュラウド5の外周面に照射し、図示しない走査機構に
よる走査で所定の補修面を一定範囲に亘って帯状に加熱
補修することができる。
【0044】次に作用を説明する。
【0045】まず原子炉圧力容器1の蓋を取外し、原子
炉ピット14に機器取扱い装置2をガイドレール6とと
もにクレーンで吊り込む。そして、原子炉圧力容器1の
上方より見て、給水スパージャ2と、2基のジェットポ
ンプ4と炉心シュラウド5のオーバーハング部5aとで
囲まれて隔壁4aが見通せる位置に、ガイドレール6の
先端を移動し、吊降しを行なう(図1参照)。
【0046】ガイドレール固定装置7が炉心シュラウド
5の上端に接近したら、ガイドレール固定装置7に取付
けられたITVカメラ(図示せず)によってガイドレー
ル固定装置7の下面に取付けられた押え具17が炉心シ
ュラウド5の所定位置になるように監視しつつ、クレー
ン操作をしながら吊降しを続け、所定位置で停止した
後、押え具17を起動させ、ガイドレール固定装置7を
炉心シュラウド5上に固定する。
【0047】ガイドレール固定装置7が炉心シュラウド
5の上端に固定されたら、ガイドレール6をその下端部
が隔壁4aに接近するまでさらに下降させて停止させ、
その後ガイドレール下端部固定アーム8を搭載した走行
台車19をガイドレール6に取付け、ガイドレール6の
下端まで移動させる。続いて、折畳まれて閉状態となっ
ている係止ロッド機構20を水平に展開し(図2参
照)、ピストンロッド24aの先端の当接片24cを炉
壁1aと炉心シュラウド5とに圧接させてガイドレール
6の先端の固定を行なう(図1参照)。
【0048】ガイドレール6の据付が終了したら、周方
向ガイドレール9を走行台車29,30を介してガイド
レール6に取付け、原子炉圧力容器1内に移動させる。
ガイドレール6の曲がり部および障害物の周辺を通過す
る時には、各走行台車29,30の間隔を変化させて、
周方向ガイドレール9のガイドレール6からの突出度合
を調節することでなく炉内構造物との干渉なく、走行を
安全に行なえる。なお、周方向ガイドレール9の主レー
ル部9aには、予めレーザ式補修作業機10その他の補
修作業機を搭載しておく。周方向ガイドレール9が、炉
心シュラウド5のオーバーハング部5aを通過した後
は、走行台車29,30との間の間隔を小さくし、支持
部材としてのアーム32がストッパ35,36に当接す
るまで周方向ガイドレール9を展開させ、周方向ガイド
レール9を水平状態とする。
【0049】周方向ガイドレール9が水平に調整された
ら、必要な補修作業機を周方向ガイドレール9の主レー
ル部9aに残し、他の補修作業機は端レール部9bに移
動させる。
【0050】そして、レーザ式補修作業機10の使用に
際しては、主レール部9aの所定位置にまで移動させた
後、シール部材55を炉心シュラウド5の外周面に密着
するように押付け、チャンバ44内から排水を行ない、
スリット光源装置46により炉心シュラウド5の改質補
修を行なう。
【0051】なお、他の種類の補修作業が必要な場合に
は、作業の終了した作業機を端レール部9bに移動さ
せ、別の作業機を主レール部9aに移動させ、上記同様
の手順で補修作業を行なう。また、補修作業において消
耗が激しく作業の途中で部品の交換が生じるような場合
には、同種類の部品を搭載した作業機を端レール部9b
に予め待機させることにより、上記同様にして容易に作
業を継続することができる。
【0052】本実施例によれば、周方向ガイドレール9
をガイドレール6に沿って炉心シュラウド5側への突出
量を調節しつつ炉内に導入できるようにことにより、例
えば炉心シュラウド5のオーバーハング部5aやその他
の炉内構造物を容易に避けることができる。そして、そ
の周方向ガイドレール9に搭載した補修作業機10によ
って、炉心シュラウド5の外周面を容易かつ確実に、し
かも周方向に沿って連続的に高効率で補修することがで
きる。
【0053】実施例2(図7〜図10) 本実施例の原子炉内遠隔作業装置は、前記実施例1と略
同様の機器取扱い装置2,ガイドレール6,ガイドレー
ル固定手段7,8,周方向ガイドレール9および補修作
業機10に加えて、補修作業機10をガイドレール6と
周方向ガイドレール9との間で乗り換えさせる作業器乗
り換え装置56を設けたものである。
【0054】この作業機乗り換え装置56は図7および
図8に示すように、ガイドレール6に沿って昇降する走
行台車57と、この走行台車57に水平面上で回動可能
に設けられた作業機器搭載用の切換えレール58と、こ
の切換えレール58の回動を行なわせる駆動機構59と
からなっている。
【0055】走行台車57はガイドレール6に転接する
組車輪60を有するとともに、モータ等の駆動装置61
およびこれに組歯車62を介して連結されたピニオン6
3を有し、このピニオン63がガイドレール6のラック
40に噛合している。
【0056】切換えレール58は周方向ガイドレール9
と同一断面を有するとともに、周方向ガイドレール9の
ラック50と同一の歯形およびピッチのラック58aを
有し、この切換えレール58の一端側が、垂直な支点ピ
ン64を介して走行台車57に枢支されている。そし
て、この切換えレール58の一端部が周方向ガイドレー
ル9の端レール部9bの先端にラック50,58aを含
めて直結的に繋って連結状態となる位置(図7および図
8の仮想線の位置)と、端レール部9bの先端から離れ
て互いの軌道が略直交する状態となる位置(図7および
図8の実線の位置)との間で水平面上で回動可能とされ
ている。
【0057】また、駆動機構59は例えば形状記憶合金
製の伸縮可能な連結片65を有する構成とされている。
即ち、この連結片65は、一端が走行台車57に、他端
が切換えレール58にそれぞれ連結されており、一の温
度例えば低温においては折曲状態となり、他の温度例え
ば高温においては伸び状態となるように設定されてい
る。そして、連結片65に電気的ヒータが接続され、通
電および非通電によって温度切換えがなされるようにな
っており、非通電時(低温時)には連結片65が折曲し
て切換えレール58が周方向ガイドレール9の端レール
部9bから離れた状態(図7および図8の実線の状態)
となり、通電時(高温時)には連結片65が伸びて切換
えレール58が周方向ガイドレール9の端レール部9b
の先端と直線的に繋る連結状態(図6および図7の仮想
線の状態)となる。
【0058】したがって、この切換えレール58の二位
置の設定により、作業機を切換えレール58上に搭載し
た状態で走行台車57をガイドレール6に沿って昇降す
る動作と、走行台車57をガイドレール6上で停止させ
て作業機を切換えレール58と周方向ガイドレール9と
の間で乗り換えさせる動作とが選択できる。
【0059】なお、本実施例の周方向ガイドレール9お
よび作業機10は前記実施例1のものと略同様である
が、それぞれ若干の相違点を有する。
【0060】例えば本実施例の周方向ガイドレール9で
は、図7および図8に示すように、切換えレール58と
の接離および作業機移動性等を考慮して主レール部9a
の外周側および各端レール部9bの対向面側にラック5
0が設けられ、また周方向ガイドレール9とその走行用
の上下部走行台車29,30とを連結するアーム32の
位置ならびにピン33,34の位置がラック50の反対
側に配置されている。
【0061】また、本実施例の作業機10では、図9お
よび図10に示すように、走行台車41にモータ等の駆
動装置66および組歯車67等からなる旋回機構68が
設けられ、推力機構42およびチャンバ形成機構43の
向きを水平面上で変更できるようになっている。なお、
図9および図10において、69aは作業機10のレー
ザ光発生用スリット光源装置46をチャンバ44内で移
動するためのモータ等の駆動装置、69bは光ファイバ
ケーブルを示す。
【0062】次に作用を説明する。なお、装置の据付け
作用および炉心シュラウド4等の基本的補修作用につい
ては前記実施例と変らないので、主に作業機10の乗り
換えについて説明する。
【0063】切換えレール58に作業機10を乗せた状
態で、ガイドレール6に沿い乗り換え装置56を周方向
ガイドレール9が設置されているところまで移動させ
る。乗り換え装置56が周方向ガイドレール9と同じ高
さになった時点を、図示しないが走行台車57に取付け
られたCCDカメラによる画像情報、あるいはリミット
スイッチ等の情報より判断して、駆動機構59の形状記
憶合金製の連結片65のヒータに通電して加熱すること
により、切換えレール58と周方向ガイドレール9の端
レール部9bとが接続するように平面内で90度旋回さ
せる。切換えレール58と周方向ガイドレール9とが接
続された時点で、作業機10の走行台車41を動作さ
せ、切換えレール58から周方向ガイドレール9に乗り
移らせる。作業機10の乗り移りが終了したら、形状記
憶合金製の連結片65の通電加熱等を止め、切換えレー
ル58を平面内で逆方向に90度旋回させ、元の状態に
戻す。
【0064】なお、本実施例では、周方向ガイドレール
9に搭載される作業機10の向きが実施例1と逆となる
ので、旋回装置68を介して作業機10をシュラウド5
の側に向ける。以下、実施例1と同様の作業手順で補修
作業を行なう。
【0065】なお、本実施例においては、一対のガイド
レール6でそれぞれ作業機乗り換え装置56を走行さ
せ、一方のガイドレール6を作業機10の取付用に、他
方を回収用にすることにより必要な作業機10の交換を
効率的に行なうことが可能である。
【0066】本実施例によれば、作業機10をガイドレ
ール6と周方向ガイドレール9との間で乗り換えさせる
ことができるようにしたことにより、周方向ガイドレー
ル9の設置作業および作業機10の搭載作業を個別的に
行なうことができ、それぞれの作業性の向上が図れると
ともに、周方向ガイドレール9に搭載する作業機10の
交換等も容易に行なえるようになる。
【0067】特に本実施例においては、作業機乗り換え
装置56の切換えレール58の回動を行なう駆動機構5
9として形状記憶合金製の連結片65を適用したので、
構成が簡素で操作も容易に行なえる等の利点が得られ
る。
【0068】実施例3(図11〜図20) 本実施例の原子炉内遠隔作業装置は、周方向ガイドレー
ルを炉内にクレーンで吊り降して導入するとともに、遊
泳式ロボットの支援によってガイドレールに位置決め固
定するようにしたものである。
【0069】なお、ガイドレールの構成およびその支持
構造等については前記各実施のものと変らないから、図
の対応個所に各実施例の図に用いたものと同一の符号を
付してその説明を省略する。
【0070】本実施例では図11〜図20に示すよう
に、ガイドレール6に沿って移動および停止可能に設け
られた周方向ガイドレール支持装置70と、この周方向
ガイドレール支持装置70に着脱可能に支持される周方
向ガイドレール9と、周方向ガイドレール9を吊るクレ
ーン71と、このクレーン71によって吊り降した周方
向ガイドレール9の周方向ガイドレール支持装置70へ
の着脱を支援する遊泳式ロボット72とが備えられてい
る。
【0071】周方向ガイドレール支持装置70は図11
および図12に示すように、ガイドレール6上を走行す
る上下一対の走行台車73,74と、この上部台車73
にその一端が水平なピン75を介して枢着された吊り部
材76と、下部台車74および吊り部材76の他端に水
平なピン77,78を介してその両端が枢着された吊下
げ式の周方向ガイドレール支持用アーム79とにより構
成されている。
【0072】各走行台車73,74は前記各実施例の走
行台車と略同様の構成で、それぞれ各台車フレーム73
a,74aにガイドレール転接用の組車輪80と、モー
タ等の駆動装置81と、これらに組歯車82を介して連
結されガイドレール6のラック40に噛合するピニオン
83とを有し、互いに個別的にガイドレール6に沿って
走行可能とされている。
【0073】吊り部材76は細長なリンクレバー状とさ
れ、周方向ガイドレール支持用アーム79はアングル状
とされており、それらを支持する上下部走行台車73,
74の上下方向の間隔設定によってアーム79が図11
に示す如く水平状態となる。なお、上部走行台車73に
は吊り部材76の下向き回動をアーム79が水平状態と
なる位置で停止させる位置規制用のストッパ84,85
が設けられている。
【0074】周方向ガイドレール支持用アーム79の先
端には、周方向ガイドレール9の長手方向各端部を載置
固定するための周方向ガイドレール固定手段86が設け
られている。この周方向ガイドレール固定手段86は、
アーム79の上面から突出する位置決め用の複数の突起
状のピン87と、このピン87を挟む配置で設けられた
形状記憶合金製の押え片88とからなっている。各ピン
87は、周方向ガイドレール9の下辺にあけた孔に嵌装
することにより、周方向ガイドレール9の位置決めを行
なうものである。押え片88は、一側縁がアーム79の
上面に固着され、他側縁が自由状態とされている。そし
て、この押え片88には低温状態においてアーム79の
上面に沿って平板状に伏す形状が記憶され、高温状態に
おいては他側縁がアーム79の上面から立ち上がって開
放状態となる折曲状態が記憶されている。
【0075】周方向ガイドレール9は前記各実施例のも
のと異なり、端レール部を有しない単純な円弧状部分の
みからなる構造とされ、また両辺が上下に配置するI形
断面形状をなしている。この周方向ガイドレール9の両
端部が、間隔的に配置された一対のガイドレール6にそ
れぞれ支持された周方向ガイドレール支持装置70の各
アーム79の先端に着脱可能に載置される。そして、前
述したように、周方向ガイドレール9の下辺にはアーム
79のピン87が嵌挿する位置決め用の孔があけられて
おり、また下辺の幅は、形状記憶合金からなる押え片8
8によって挟着可能な寸法に設定されている。なお、周
方向ガイドレール9の上辺には長手方向に沿ってラック
89が設けらている。
【0076】クレーン71は図13および図14に示す
ように、炉上配置のクレーン本体から吊り下げたワイヤ
90の下端に、周方向ガイドレール吊下げ用のフック装
置91を連結した構成とされている。このフック装置9
1は、リング状の吊り具92を有する基体93に支点ピ
ン94を介して一対のフック95を蝶着し、この各フッ
ク95の開閉により周方向ガイドレール9の上辺部を着
脱するようにしたものである。そして、各フック95の
蝶着部内側にフック開閉具として、形状記憶合金製の伸
縮片96が装着されている。この伸縮片96は低温時に
収縮し、高温時に伸長するように形状記憶され、電気的
ヒータへの通電によって加熱可能な構成とされている。
即ち、ヒータ加熱によって伸縮片96が伸長状態となる
と各フック95が支点ピン94を中心として互いに開き
方向に回動して周方向ガイドレール9を解放し、ヒータ
への通電が停止して伸縮片96が収縮状態となると各フ
ック95が支点ピン94を中心として閉じ方向に回動し
て周方向ガイドレール9を把持する(図14,15の状
態)。
【0077】また、遊泳式ロボット72は図15および
図16に示すように、円筒状のケーシング97の軸方向
一端面(前面)97aにカメラ(テレビカメラ)98付
きの多関節腕99と、吸着機構100とを設けるととも
に、ケーシング97の軸方向他端面(背面)および側面
に推進用および操舵用のスクリュ101を設け、ケーブ
ル102によって各駆動部への通電および信号の出入力
を行なうようになっている。
【0078】多関節腕99はケーシング97の前面周縁
部に配置され、複数の関節部99aにモータ等の駆動装
置103を内蔵しており、三次元的に屈伸動作可能とさ
れ、これによりカメラ98の向きを任意に変更できるよ
うになっている。
【0079】また、吸着機構100はケーシング97の
前面中央部に配置され、先端吸盤部100aを周方向ガ
イドレール9の端部に吸着して、スクリュー101の推
進力により周方向ガイドレール9を任意の向きに移動で
きるようになっている。即ち、前述したクレーン71の
フック装置91で吊下げた周方向ガイドレール9の各端
部をカメラ98で視取しながら遊泳式ロボットの吸着機
構100で支援し、前述した周方向ガイドレール支持装
置70のアーム79上に移動することができる。
【0080】図17および図18は遊泳式ロボット72
の変形例を示したものである。この遊泳式ロボット72
では、図15および図16に示した吸着機構100に代
って複数、例えば3本の作業用多関節腕104が設けら
れている。この各作業用多関節腕104の先端に把持動
作可能な作業指105が設けられ、これによって周方向
ガイドレール9の端部を把持して周方向ガイドレール9
の据付け等の支援を行なうようになっている。
【0081】なお、本実施例ではその他、図19および
図20に示すように、ガイドレール6に沿って走行動作
可能な作業支援アーム106が備えられている。
【0082】この作業支援アーム106は、ガイドレー
ル6に沿って移動する走行台車107と、この走行台車
107に連結された多関節腕108とにより構成され、
多関節腕108の先端に作業支援用の治工具109が取
付けられている。
【0083】走行台車107は図19に示すように、モ
ータ等の駆動装置110に組歯車111を介して連結さ
れたピニオンを有し、このピニオンがガイドレール6の
ラック40に噛合して回転することにより走行するよう
になっている。
【0084】また、多関節腕108は、複数の腕部材1
08aおよびこれらを回動可能に連結する関節部108
bを有する構成とされており、この関節部108bが、
これに内蔵されたモータ等の駆動装置112に組歯車1
13を介して接合して所定角度で回動するとともに、各
腕部材108a自身もその軸心周りで回動するようにな
っている。そして、多関節腕108の基端部が走行台車
107に、駆動装置114、組歯車115、回動連結腕
116および関節部等を介して回動可能に連結されてい
る。
【0085】さらに、作業用治工具109は多関節腕1
08の先端部に関節部108bを介して回動可能に連結
され、この関節部108bも駆動装置112によって回
動されるようになっている。
【0086】図18に示す治工具109は1対の開閉ア
ームを有する把持具109aとされており、この把持具
109aの開閉アームの枢支部117がその内部の駆動
装置118および組歯車119に連結されて、所定の開
閉動作を行うようになっている。
【0087】なお、図20に示す治工具109は回転カ
ラー120を有する押圧治具109bとされている。
【0088】このような治工具109を備えた作業支援
アーム106は例えば押圧治具109bを用いて、図1
3に示すクレーン71のワイヤ90を押圧する等の態様
で使用される。
【0089】なお、本実施例で使用される作業機10の
構成は前記各実施例のものと略同様であるから、図11
および図12の対応個所に前記各実施例と同一の符号を
付して、その説明を省略する。
【0090】次に作用を説明する。
【0091】本実施例では、図1に示すように、まず一
対の周方向ガイドレール支持装置70を、離間配置の一
対のガイドレール6に沿って炉内に導入し、所定の補修
個所、即ち炉心シュラウド5の外周面部位にて停止固定
させる。この場合、アーム79が水平状態となるように
上下部走行台車73,74の間隔を定める。
【0092】次に図13に示すように、周方向ガイドレ
ール9の両端をクレーン71のフック装置91でそれぞ
れ把持して周方向ガイドレール支持装置70の位置まで
吊降す。この場合、一対の遊泳式ロボット72で周方向
ガイドレール9の両端を押動し、水平面上での方向変更
および移動動作の支援を行なう。そして、遊泳式ロボッ
ト72の多関節腕99先端のカメラ98で周方向ガイド
レール9の両端部にあけた孔と周方向ガイドレール支持
装置70のアーム79のピン87との位置決めの様子を
監視しながら、スクリュ101の推進力を調整して、そ
の位置決め動作の支援を行なう。
【0093】この場合、周方向ガイドレール支持装置7
0のアーム79の形状記憶合金製押え片88を予め、ヒ
ータ通電による加熱により開放状態としておき、ピン8
7の孔への挿入を行ないながら周方向ガイドレール9を
アーム79上に載置する。そして載置後、ヒータ通電を
停止して押え片88を低温とすることにより、押え状態
に変形させ、これにより周方向ガイドレール9の固定を
行なわせる。
【0094】なお、クレーン71による周方向ガイドレ
ール9の吊降しの際、図19または図20に示した作業
支援アーム106でワイヤ90を押引する等により、障
害物との干渉を回避することができる。
【0095】周方向ガイドレール9の据付け後は、クレ
ーン71のフック装置91の形状記憶合金製伸縮片96
をヒータ通電による加熱で伸長させ、フック95を開き
動作させ、周方向ガイドレール9の把持を解放した状態
とし、その後フック95を引上げる。
【0096】なお、周方向ガイドレール9には予め、作
業機10を搭載しておき、レール据付け完了後に前記各
実施例と同様の手順で炉心シュラウド5の補修を行な
う。補修作業終了後は、前記と逆の手順で各装置を炉外
に引上げればよい。
【0097】なお、本実施例では周方向ガイドレール支
持装置70の吊り部材76をリンクレバー状に構成した
が、この吊り部材76にワイヤを適用してもよい。
【0098】また、吊り部材76に代えて実施例1また
は2で示した周方向ガイドレール9を下方から支持する
アーム32と同様の構成を適用することも可能である。
【0099】以上の本実施例によれば、炉心シュラウド
5のオーバーハング部が邪魔となって炉心シュラウド5
の外周面での遠隔補修作業が困難であった部分の補修作
業が容易に行なえるようになる。また、形状記憶合金を
応用することにより周方向ガイドレール9の固定・据付
け等も容易に行なえるようになる。さらに、吸着機構等
を有する遊泳式ロボット72により、周方向ガイドレー
ル9の据付に係る支援が容易に行なえる。
【0100】実施例4(図21〜図29) 本実施例の原子炉内遠隔作業装置は前記実施例3と同様
に、周方向ガイドレールを炉内にクレーンで吊降して導
入し、ガイドレールに着脱可能に取付けるようにしたも
のであるが、周方向ガイドレールを炉壁全周に亘って連
続的に配設し易くした点、およびその周方向ガイドレー
ルに対して作業機器の搭載や走行等をより円滑に行なえ
るようにした点が異なる。
【0101】なお、ガイドレールの構成およびその支持
構造等については、前記各実施例のものと変らないか
ら、図の対応個所に各実施例の図に用いたものと同一の
符号を付してその説明を省略する。
【0102】本実施例では図21に全体の平面配構成を
示すように、原子炉圧力容器1の炉壁1aと炉心シュラ
ウド5との間に周配された複数のライザ管107および
ジェットポンプ4のうち、1本のライザ管107とその
両脇の各ジェットポンプ4に対応して、複数(例えば1
2本)のガイドレール6が設置され、この各ガイドレー
ル6に支持された複数の周方向ガイドレール9が炉壁1
aに沿ってリング状に連続している。そして、この周方
向ガイドレール9上に作業機が走行可能に搭載されるよ
うになっている。
【0103】詳述すると、図22〜図25に示すよう
に、本実施例の周方向ガイドレール9は一定長さの円弧
状をなすH形鋼等からなり、一側辺の長手方向両端部に
取付け用の孔108を有するとともに、他側辺側にラッ
ク109を有し、かつ重心位置の上面に突出する吊金具
110を有している。
【0104】この各周方向ガイドレール9を炉内に吊込
むクレーン111は、炉上配置のクレーン本体から吊下
げたワイヤ112の下端に、周方向ガイドレール吊下げ
用のフック装置113を連設した構成とされている。即
ち、フック装置113は、ワイヤ112に固着した基体
114に周方向ガイドレール9の吊金具110を掛止す
るフック115を軸116によって回動可能に支持する
とともに、モータ等の駆動装置117で回動可能とした
もので、フック115の開口部に落下防止装置118を
有している。落下防止装置118は形状記憶合金からな
る棒状部材によって構成されており、一端がフック11
5の基部側に固着され、他端がフック115の先端側に
接するようになっている。この落下防止装置118は、
低温時に伸長して図22に示すようにフック115の開
口部を閉塞し、高温時に屈曲して図24に示すようにフ
ック115の開口部を開放する形状を記憶し、電気的ヒ
ータへの通電によって加熱を行なう構成とされている。
【0105】また、周方向ガイドレール9をガイドレー
ル6に支持するための周方向ガイドレール支持装置11
9は、ガイドレール6に沿って走行する走行台車120
に、周方向ガイドレール位置決め用のピン121と、周
方向ガイドレール保持用の保持部材122とを設けた構
成とされている。
【0106】走行台車120は図25に示すように、ガ
イドレール6に転接する組車輪123と、モータ等の駆
動装置124と、この駆動装置124に組歯車125を
介して連結されガイドレール6のラック40に噛合する
ピニオン126とを有している。
【0107】位置決め用のピン121は周方向ガイドレ
ール9の端部にあけた孔108に挿通して、周方向ガイ
ドレール9の支持位置を定めるもので、一対の周方向ガ
イドレール9の端部を同一高さに揃えて位置決めする配
置および個数を設定して走行台車120の反ガイドレー
ル6側の側面に複数突設されている。
【0108】周方向ガイドレール保持用の保持部材12
2は、ピン121によって位置決めした周方向ガイドレ
ール9の一側片の上下縁部を着脱可能に保持するもの
で、複数の形状記憶合金製の押え片によって構成されて
いる。即ち、各押え片は、低温状態で周方向ガイドレー
ル9を押えるように伸長する形状を記憶し(図24参
照)、高温状態で周方向ガイドレール9を解放するよう
に折曲する形状を記憶しており(図22参照)、電気的
ヒータへの通電によって加熱されるようになっている。
【0109】そして本実施例では、このような構成の周
方向ガイドレール支持装置119が、隣接する一対の周
方向ガイドレール9を当接状態で支持する図25に示す
タイプのものと、離間状態で支持する図26に示すタイ
プのものと2種類以上備えられている。前者のタイプの
周方向ガイドレール支持装置119aを用いた場合に
は、周方向ガイドレール9が周方向に連続し、長い軌道
が形成される。後者のタイプの周方向ガイドレール支持
装置119bを用いた場合には、接続された周方向ガイ
ドレール9間に間隙が生じる。
【0110】この間隙に、作業機搭載用の補助周方向ガ
イドレール127が挿脱可能に配設される。補助周方向
ガイドレール127は図27および図28に示すよう
に、ガイドレール6に沿って走行する移送台車128に
水平に設けられ、周方向ガイドレール9と同一断面形状
および前記の間隙と同一長さを有し、かつラック127
aを有する。
【0111】移送台車128は、ガイドレール6に転接
する組車輪129と、モータ等の駆動装置130と、こ
の駆動装置130に組車輪131を介して連結されガイ
ドレール6のラック40に噛合するピニオン132とを
有する。
【0112】この移送台車128を補助周方向ガイドレ
ール127に図27および図28に示す如く、補修用作
業機10を搭載した状態でガイドレール6に沿って昇降
させ、補助周方向ガイドレール127が周方向ガイドレ
ール9と同一高さとなる位置で停止させれば、作業機1
0を周方向ガイドレール9に乗り換えさせることができ
る。その逆も勿論可能である。
【0113】なお、本実施例で使用する作業機10とし
ては、図27および図28に示すものについては、前記
各実施例と略同一である。また、図29には、チャンバ
形成機構43の移動量を拡大するカンチレバー機構13
3を有する作業機10を示している。即ち、図29の作
業機10は、支持アーム133aにピン133bを介し
てカンチレバー133cを枢着し、このカンチレバー1
33cに推力機構42の動作ロッド52をピン133d
により連結して揺動可能とし、このカンチレバー133
cに作業機10を取付けることにより、その移動量を拡
大したものである。それ以外の構成は、前記同様であ
る。したがって、作業機10については、図27〜図2
9の対応部分に前記各実施例の図に示したものと同一符
号を付してその説明を省略する。
【0114】また、図示しないが、本実施例において
も、前記実施例3で示した遊泳式ロボット72を備え、
これによって周方向ガイドレール9の据付けおよび取外
しの支援を行なうようになっている。
【0115】次に作用を説明する。
【0116】まず図21に示すように、複数のガイドレ
ール6を前記各実施例と同様に炉内に導入固定する。
【0117】次に図22および図23に示すように、周
方向ガイドレール支持装置119をガイドレール6に沿
って作業位置まで下降させ、その後、周方向ガイドレー
ル9のフック装置113に周方向ガイドレール9を掛止
して吊降し、遊泳式ロボット(図15〜図18参照)の
支援により周方向ガイドレール9を周方向ガイドレール
支持装置119側に移動して、ピン121と孔108と
を合致させて位置決めする。この場合、周方向ガイドレ
ール支持装置119の保持部材122を予めヒータ通電
によって加熱し、高温形状記憶により図22および図2
3に示す開状態としておく。
【0118】位置決めが完了したら、図24〜図26に
示すように、保持部材122をヒータへの通電停止によ
り冷却して低温時の形状記憶による周方向ガイドレール
保持状態とする。一方、フック装置113のフック11
5を駆動装置117により回動して図24の如く周方向
ガイドレール9の吊金具110から外す。この場合、フ
ック装置113の落下防止装置118を予めヒータ通電
によって加熱し、高温形状記憶により屈曲させてフック
115の開口部を開状態としておく。
【0119】以上の作用により全ての周方向ガイドレー
ル9を設置したら、周方向ガイドレール9の作業機10
を搭載する。本実施例においては、図26に示すよう
に、所定部位に周方向ガイドレール9を離間させて間隙
を形成しておき、この間隙に移送台車129の補助周方
向ガイドレール127を挿入することにより、作業機1
0の搭載を行なう。なお、場合によっては、隙間なく全
ての周方向ガイドレール9を接続し、作業機10をクレ
ーン等で吊降して搭載するようにしてもよい。
【0120】作業機10の搭載後は、その作業機10に
よる炉壁1aの改質等、前記各実施例と同様の補修作業
を行なえばよい。また、補修完了後は、前記と逆の手順
により各装置を撤去すればよい。
【0121】以上の本実施例によれば、周方向ガイドレ
ール9を炉壁1aの周方向全体に亘って連続的に配設
し、その上に搭載した作業機10を周方向のどこにでも
移動できるようにしたことにより、炉壁補修等が不能領
域なく略完全に行なえるようになる。特に本実施例にお
いては、周方向ガイドレール9をクレーン11で吊下
げ、遊泳式ロボットで移動方向自在な据付け支援を行な
うようにしたこと、および周方向ガイドレール支持装置
119のガイドレール6からの側方突出度合を小さい構
成としたこと等により、従来では補修困難であった場
所、例えばライザブレースアーム下方の炉壁補修等が十
分に、かつ容易に遠隔操作で行なえるようになる。
【0122】実施例5(図30〜図33) 本実施例の原子炉内遠隔作業装置が前記各実施例と異な
る点は、水没状態となるモータ等の駆動装置を省略し、
周方向ガイドレール支持用の走行台車をガイドレールに
沿って長尺な索体で昇降駆動するようにしたこと、およ
び周方向ガイドレールを周方向に移動可能としたことに
ある。その他の構成は前記各実施例と略同様であるか
ら、説明を省略する。
【0123】本実施例では、周方向ガイドレール9支持
用の走行台車134をガイドレール6に沿って昇降駆動
する索体として、図30〜図33に示すように、長尺な
帯板135が備えられている。この帯板135は、炉上
に設置した図示しない巻上げ機に連結されており、ガイ
ドレール6の一側面に間隔的に配設されたガイドレール
136に案内されてガイドレール6の下端部まで導か
れ、そこで図32および図33に示すように、帯板面変
更ローラ137a,137bに巻装されて向きを変え、
再びガイドローラ136に転接して、炉上側に案内され
ている。
【0124】この帯板135に、周方向ガイドレール9
支持用の走行台車134がブラケット134aを介して
連結されている。即ち、走行台車134は図30および
図31に示すように、回転自在な組車輪138を有し、
この組車輪138をガイドレール6に転接して走行可能
とされており、帯板135に牽引されて昇降するように
なっている。
【0125】走行台車134の反ガイドレール側には、
別の組車輪139と、複数の転接用ボール140を有す
る自在転接支持装置141とが設けられ、これらの組車
輪139およびボール140によって周方向ガイドレー
ル9が炉壁1aの周方向に沿って水平面上で移動可能に
支持されている。つまり、組車輪139は周方向ガイド
レール9の側片部の上下縁辺に転接して周方向ガイドレ
ール9の動作方向を水平面上に規制し、ボール140
は、走行台車134と周方向ガイドレール9の側片部と
を炉心に対する円筒面上で自在に相対位移動可能な状態
で転接支持している。
【0126】このような構成によると、原子炉内作業時
に水で満たされる原子炉圧力容器1内にモータ等の駆動
部を防水状態で設ける必要がなくなるため、前記各実施
例のものに比べて装置部品の簡略化が図れるようにな
る。
【0127】また、周方向ガイドレール9をガイドレー
ル6に沿って昇降移動させる作業についても、ガイドロ
ーラ136で支持された帯板135によって容易かつ確
実に行なえる。
【0128】さらに、複数のガイドレール6を原子炉圧
力容器1内に設置する場合、前記各実施例4で示した図
21のように、ライザブレースアームの配置等によって
各ガイドレール6の炉内周方向間隔が不同となり、それ
によって周方向ガイドレール9の周方向支持位置を種々
変更する必要が生じることがあるが、本実施例によれ
ば、走行台車134と周方向ガイドレール9とを組車輪
139およびボール140によって周方向に沿う相対移
動が行なえるので、周方向ガイドレール9の支持位置が
自在に調整できるようになる。
【0129】なお、補修用作業機は周方向ガイドレール
9上に搭載した状態で原子炉圧力容器1内に導出入する
ことができる。作業機の交換等についても同様である。
本実施例の場合、ライザブレースアームの補修等に特に
好適である。
【0130】なお、本実施例においては、周方向ガイド
レール駆動用の索体を帯板135としたが、これに代え
て、ワイヤ,チェーン,孔あき帯板等としてもよい。
【0131】実施例6(図34〜図40) 本実施例の原子炉内遠隔作業装置は、周方向ガイドレー
ルを折畳み可能に構成したものである。他の構成は前記
各実施例と略同様であるから、説明を省略する。
【0132】図34〜図38に示すように、本実施例で
は、ガイドレール6に沿って周方向ガイドレール支持用
の走行台車142が昇降可能に設けられ、この走行台車
142が昇降可能に設けられ、この走行台車142に周
方向ガイドレール移動装置143を介して、折畳み可能
な周方向ガイドレール9が支持されている。
【0133】走行台車142は図38に示すように、ガ
イドレール6に転接する組車輪144と、モータ等の駆
動装置145と、この駆動装置145に組歯車146を
介して連結されガイドレール6のラック40に噛合する
ピニオン147とを有する。
【0134】周方向ガイドレール移動装置143は図3
4および図38に示すように、走行台車142上に固定
され反ガイドレール6側が開口するチャンネル状のフレ
ーム143aと、このフレーム143aに設けられ周方
向ガイドレール9の一側片の上下縁部に転接してこれを
周方向に移動可能とする組車輪148と、モータ等の駆
動装置149と、この駆動装置149に組歯車150を
介して連結され周方向ガイドレール9のラック50に噛
合してこれに駆動力を与えるピニオン151とを有す
る。
【0135】組車輪148に支持された周方向ガイドレ
ール9は、複数のレールエレメント、例えば上下方向に
3段に積層状態で折畳まれるレールエレメント9Aを、
連結機構153によって水平方向に展開可能に連結した
構成とされている。
【0136】この連結機構153によるレールエレメン
ト9Aの1つの連結構造を図35〜図37に抽出して示
している(図35および図36は折畳み状態、図37は
展開状態である)。各レールエレメント9Aの端部にそ
れぞれ接続板154が突設され、この各接続板154と
一体の軸154aが1枚の取付け板155を貫通して、
モータ等の駆動装置156にそれぞれ連結されている。
取付け板155は、周方向ガイドレール9と同一断面の
ラック50a付き接続レール157に固定されている。
【0137】そして、図34〜図36に示す折畳み状態
から各駆動装置156が互いに逆方向(図36の矢印方
向b)に90°回動することにより、図37および図3
8に示すように、各レールエレメント9Aが接続レール
157を間に挟んだ状態で互いに突合せ状態でラック5
0,50aとともに連続し、1本の周方向ガイドレール
9を構成するようになっている。
【0138】なお、レールエレメント9Aは折畳み状態
において下部のものが上部のものよりも長く形成され、
また連結機構153は上下方向で異なる側のレールエレ
メント端部に配設されている。
【0139】そして展開作用は、下段に折り畳まれたレ
ールエレメント9Aから順次に行なわれるようになって
いる。
【0140】このような本実施例によれば、周方向ガイ
ドレール9を走行台車142によってガイドレール6に
沿い炉内に降下させる場合、周方向ガイドレール9を構
成するレールエレメント9Aを折畳んだ短かい状態で走
行させ、所定の補修位置に到達した段階で展開させるこ
とにより長尺な周方向ガイドレール9とすることができ
る。したがって、炉内への導入状態では周方向ガイドレ
ール9がコンパクトで炉内構造物と干渉しにくく、円滑
な導入が行なえる。
【0141】また、周方向ガイドレール9の折畳みおよ
び展開状態によって重心位置が変化するが、本実施例で
は周方向ガイドレール9を走行台車142に周方向ガイ
ドレール移動装置143を介して周方向に移動可能とし
てあることにより、重心の変化に対応して支持位置を調
節することができ、周方向ガイドレール9を常に安定し
た状態で支持できるようになる。
【0142】なお、図39および図40は、周方向ガイ
ドレール9の折畳み構造についての変形例を示してい
る。この例では、周方向ガイドレール9を構成する複数
のレールエレメント9Bが横方向に折畳み可能とされて
いる。
【0143】また、この場合の各レールエレメント9B
の連結部材158は形状記憶合金製の蝶番状部材とされ
ており、低温時には蝶番閉状態となる形状が記憶され
て、図39および図40に示すように、周方向ガイドレ
ール9が折畳み状態となり、高温時に蝶番開状態となっ
て各レールエレメント9Bが横方向に展開し、図示しな
いが、前記同様に1本の長い周方向ガイドレール9を形
成するようになっている。
【0144】なお、各エレメント9Bの展開順序等につ
いては、前記のものと同様に、走行台車142側のもの
が先に展開するように設定されている。
【0145】このような図39および図40の例によっ
ても、図34〜図38のものと略同様の効果が奏され、
特に形状記憶合金を使用したことにより前記のものに比
して構成の簡素化が図れる等の利点が得られる。
【0146】実施例7(図41〜図44) 本実施例は補修用作業機についてのものである。
【0147】本実施例の作業機は、クレーン等により炉
内に吊下げられ、補修面への据付け時の支援をスクリュ
ーの推力で行ない、レーザ光を補修面に照射して加熱補
修を行なう構成とされている。
【0148】即ち、この作業機160は図41〜図44
に示すように、例えば補修面としての炉心シュラウド5
の外周面を一定範囲に亘って密閉囲繞するチャンバ形成
機構161と、このチャンバ形成機構161に補修面へ
向う圧接力を発生させる推力機構としてのスクリュー1
62と、形成されるチャンバ163内から排水を行なう
排水装置164と、排水されたチャンバ163内でレー
ザ光を補修面に線状に照射するスリット光源装置165
と、このスリット光源装置165を駆動する駆動機構1
66と、光ファイバケーブル169と、これらをクレー
ン等に掛止するための吊金具168とを有する構成とな
っている。
【0149】チャンバ形成機構161は、半割面側が開
口した半円筒状のケース体169と、このケース体16
9の開口周縁部に設けられたシール部材169aとを有
し、このシール部材169aが炉心シュラウド5の外周
面に密接することでチャンバ163を形成するようにな
っている。
【0150】排水装置164はポンプおよび排水管等を
組合せて構成され、ケース体169の一部に吸水口を有
し、炉外からの遠隔操作によりチャンバ164からの排
水を行なう。
【0151】スリット光源装置165は、ケース体16
9内に保持され、レーザ光をケース体169の開口部か
ら炉心シュラウド5の外周面に照射し、駆動機構166
による移動で所定の補修面を一定範囲に亘って加熱補修
することができる。
【0152】スリット光源装置165には、これをチャ
ンバ163内の排水が終了まで密閉する光学系防水蓋1
70と、この光学系防水蓋170を支持する形状記憶合
金製の蝶番171および押え具172が設けられてい
る。これら蝶番171および押え具172には電気的ヒ
ータが付設され、そのヒータへの通電による高温下で光
学系防水蓋170を開閉する形状記憶が施されている。
【0153】駆動機構166は、モータ等の駆動装置1
73と、これにより回転駆動されるボールねじ174
と、このボールねじ174と平行なガイドロッド175
とを有し、ボールねじ174の回転およびガイドロッド
175の支持により、スリット光源装置165をトラバ
ース運動させるようになにっている。このトラバース運
動により、スリット光源装置165から発するレーザ光
が炉心シュラウド5の表面を帯状に改質することができ
る。
【0154】次に作用を説明する。
【0155】まず、クレーン等に吊金具168を掛止し
て、作業機160を炉内補修個所、例えば炉心シュラウ
ド5の外周面等に吊降す。この時、スクリュー162の
推力を働かせて水平面内での方向変更や移動を行ない、
炉心シュラウド5に押付ける。スリット光源装置165
は、水中での移動中には光学系防水蓋170の形状記憶
合金を応用した蝶番171および押え具172を用いて
水密に閉鎖されている。
【0156】作業機160が補修個所に押し付けられた
ら排水装置164を駆動し、ケース体169の内部の排
水を行なう。排水が終了したら、蝶番171および押え
具172をヒータ通電により温度上昇させて、形状記憶
により光学系防水蓋170の蓋を開ける。その後、駆動
装置173を起動し、スリット光源装置165を所定の
位置に移動させ、光ファイバケーブル167にレーザ光
を供給し、炉心シュラウド5の外面に線状の照射を行な
い表面の改質を行なう。
【0157】所定個所の改質が終了したら、レーザ光の
入射を停止し、スリット光源装置162を元の位置に戻
し、次の表面改質を行なう位置に作業機160を移動
し、以下同様の作業を繰り返す。
【0158】本実施例の作業機によれば、炉心シュラウ
ド5の外周面または炉壁1aの内周面等の狭い空間にお
いても、遠隔操作により壁面改質等の補修が効率よく、
しかも確実に行なえるようになる。
【0159】なお、本実施例ではケース体169をクレ
ーン等で吊下げ、スクリュ162の推力でチャンバ内密
閉用の押圧力を得る構成としたが、前記各実施例の如く
周方向ガイドレール9に搭載し、また推力機構として加
圧シリンダ機構を適用する等、種々の変更が可能なこと
は勿論である。
【0160】
【発明の効果】以上の実施例で詳述したように、請求項
1の発明によれば、周方向ガイドレールをガイドレール
に沿って突出量を調節しつつ炉内に注入できるようにす
ることにより、例えば炉心シュラウドのオーバーハング
部やその他の炉内構造物を容易に避けることができる。
そして、その周方向ガイドレールに搭載した補修作業機
によって、炉心シュラウドの外周面等を容易かつ確実
に、しかも周方向に沿って連続的に高効率で補修するこ
とができる。
【0161】請求項2の発明によれば、作業機をガイド
レールと周方向ガイドレールとの間で乗り換えさせるこ
とができるようにしたことにより、周方向ガイドレール
の設置作業および作業機の搭載作業を個別的に行なうこ
とができ、それぞれの作業性の向上が図れるとともに、
周方向ガイドレールに搭載する作業機の交換等も容易に
行なえるようになる。
【0162】請求項3の発明によれば、形状記憶合金を
応用した保持部材により、周方向ガイドレールの固定・
据付け等が簡単な構成で容易に行なえるようになる。
【0163】請求項4の発明によれば、周方向ガイドレ
ールをクレーンで吊下げまたは、遊泳式ロボットで移動
方向自在な据付け支援を行なうようにしたことにより、
従来では補修困難であった場所、例えばライザブレース
アーム下方の炉壁補修等が十分に、かつ容易に遠隔操作
で行なえるようになる。
【0164】請求項5の発明によれば、原子炉内作業時
に水で満たされる原子炉圧力容器内にモータ等の駆動部
を防水状態で設ける必要がなくなるため、前記各実施例
のものに比べて装置部品の簡略化が図れるようになる。
【0165】また、周方向ガイドレールをガイドレール
に沿って昇降移動させる作業についても、ガイドローラ
で支持された帯板によって容易かつ確実に行なえる。
【0166】請求項6の発明によれば、周方向ガイドレ
ールを走行台車によってガイドレールに沿い炉内に降下
させる場合、周方向ガイドレールを構成するレールエレ
メントを折畳んだ短かい状態で走行させ、所定の補修位
置に到達した段階で展開させることにより長尺な周方向
ガイドレールとすることができる。したがって、炉内へ
の導入状態では周方向ガイドレールがコンパクトで炉内
構造物と干渉しにくく、円滑な導入が行なえる。
【0167】請求項7の発明によれば、レーザ式補修作
業機を設けることにより、炉心シュラウドの外周面また
は炉壁の内周面等の狭い空間においても、遠隔操作によ
り壁面改質等の補修が効率よく、しかも確実に行なえる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す全体図。
【図2】同実施例におけるガイドレール下端部固定アー
ムを示す開状態の拡大図。
【図3】図2のガイドレール下端部固定アームを示す平
面図。
【図4】同実施例における周方向ガイドレールの支持部
材を示す側面図。
【図5】図4のA−A矢視図。
【図6】同実施例における作業機搭載状態を示す図。
【図7】本発明の実施例2を示す側面図。
【図8】図7のB−B矢視図。
【図9】同実施例における作業機搭載状態を示す図。
【図10】図9のC−C矢視図。
【図11】本発明の実施例3を示す側面図。
【図12】図11のD−D矢視図。
【図13】同実施例の作用を示す図。
【図14】図13の側面図。
【図15】同実施例における遊泳式ロボットを示す図。
【図16】図15のE−E矢視図。
【図17】同実施例における他の遊泳式ロボットを示す
図。
【図18】図17のF−F矢視図。
【図19】同実施例における作業支援アームを示す図。
【図20】同実施例における他の作業支援アームを示す
図。
【図21】本発明の実施例4を示す全体横断面図。
【図22】同実施例における周方向ガイドレールおよび
その支持構造を示す図。
【図23】図22のG−G矢視図。
【図24】図22の周方向ガイドレールの支持状態を示
す図。
【図25】図24のH−H矢視図。
【図26】同実施例における他の周方向ガイドレール支
持構造を示す図。
【図27】同実施例における作業機搭載状態を示す平面
図。
【図28】図27の側面図。
【図29】同実施例における他の作業機搭載状態を示す
図。
【図30】本発明の実施例5を示す要部拡大図。
【図31】図30のI−I矢視図。
【図32】同実施例における索体のガイド状態を示す
図。
【図33】図32のJ−J矢視拡大図。
【図34】本発明の実施例6を示す側面図。
【図35】図34の一部を示す部分図。
【図36】図35の右側面図。
【図37】図36の展開状態を示すK−K矢視図。
【図38】図37の状態における図34に対応する平面
図。
【図39】同実施例における変形例を示す側面図。
【図40】図39のL−L矢視図。
【図41】本発明の実施例7を示す構成図。
【図42】図41の右側面図。
【図43】図42の平面図。
【図44】図41の左側面図。
【符号の説明】
1 原子炉 1a 炉壁 2 機器取扱い装置 5 炉心シュラウド 6 ガイドレール 7,8 ガイドレール固定手段 9 周方向ガイドレール 9a 主レール部 9b 端レール部 9A レールエレメント 10 作業機(レーザ式補助作業機) 29,30,31,36 走行台車 32 支持部材 56 作業機乗り換え装置 58,122 保持部材 72 遊泳式ロボット 135 索体(帯板) 162 推力機構(スクリュー) 161 チャンバ形成機構 164 排水装置 165 スリット光源装置 183 移動式固定アーム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉の炉壁内面または炉心シュラウド
    外面もしくはそれらの間に設置される炉内機器等の炉内
    構造物の点検および補修を遠隔操作により行う原子炉内
    遠隔作業装置であって、原子炉上方に設置され各作業機
    器搬出入を行う機器取扱い装置と、この機器取扱い装置
    によって原子炉内作業位置に垂下される少なくとも一対
    のガイドレールと、この各ガイドレールを前記原子炉の
    内部に着脱可能に固定保持するガイドレール固定手段
    と、前記ガイドレールに走行台車を介して上下方向に移
    動可能に、かつ炉内任意高さ位置で停止可能に設けられ
    た周方向ガイドレールと、この周方向ガイドレールに沿
    って移動可能に、かつ炉内任意周方向位置で停止可能に
    設けられ、炉内構造物の補修加工を遠隔操作により行う
    作業機とを備え、前記周方向ガイドレールを支持する走
    行台車を前記各ガイドレール上で独立移動可能に少なく
    とも一対ずつ、それぞれ上下配置で搭載するとともに、
    これら各走行台車から炉壁側または炉心シュラウド側に
    向って突出して前記各走行台車の相対移動により前記周
    方向ガイドレールの前記ガイドレールからの突出度を可
    変させるジャッキ式の支持部材で前記周方向ガイドレー
    ルを支持して成ることを特徴とする原子炉内遠隔作業装
    置。
  2. 【請求項2】 原子炉の炉壁内面または炉心シュラウド
    外面もしくはそれらの間に設置される炉内機器等の炉内
    構造物の点検および補修を遠隔操作により行う原子炉内
    遠隔作業装置であって、原子炉上方に設置され各作業機
    器搬出入を行う機器取扱い装置と、この機器取扱い装置
    によって原子炉内作業位置に垂下される少なくとも一対
    のガイドレールと、この各ガイドレールを前記原子炉の
    内部に着脱可能に固定保持するガイドレール固定手段
    と、前記ガイドレールに走行台車を介して上下方向に移
    動可能に、かつ炉内任意高さ位置で停止可能に設けられ
    た周方向ガイドレールと、この周方向ガイドレールに沿
    って移動可能に、かつ炉内任意周方向位置で停止可能に
    設けられ、炉内構造物の補修加工を遠隔操作により行う
    作業機とを備え、前記周方向ガイドレールは炉心シュラ
    ウドと同心円上に沿う円弧状の主レール部と、この主レ
    ール部の両端に連設され炉心シュラウドの径方向に沿う
    端レール部とを有するものとし、この端レール部と前記
    ガイドレールとの間で前記作業機を乗り換えさせる作業
    機乗り換え装置を、前記ガイドレールに走行可能に、か
    つ任意高さ位置で停止可能に支持させたことを特徴とす
    る原子炉内遠隔作業装置。
  3. 【請求項3】 原子炉の炉壁内面または炉心シュラウド
    外面もしくはそれらの間に設置される炉内機器等の炉内
    構造物の点検および補修を遠隔操作により行う原子炉内
    遠隔作業装置であって、原子炉上方に設置され各作業機
    器搬出入を行う機器取扱い装置と、この機器取扱い装置
    によって原子炉内作業位置に垂下される少なくとも一対
    のガイドレールと、この各ガイドレールを前記原子炉の
    内部に着脱可能に固定保持するガイドレール固定手段
    と、前記ガイドレールに走行台車を介して上下方向に移
    動可能に、かつ炉内任意高さ位置で停止可能に設けられ
    た周方向ガイドレールと、この周方向ガイドレールに沿
    って移動可能に、かつ炉内任意周方向位置で停止可能に
    設けられ、炉内構造物の補修加工を遠隔操作により行う
    作業機とを備え、前記周方向ガイドレールは前記走行台
    車に形状記憶合金製の保持部材を介して着脱可能に支持
    し、この保持部材は前記周方向ガイドレールを特定温度
    条件下で押圧保持する形状記憶を施すとともに、これと
    異なる他の特定温度条件下で前記周方向ガイドレールを
    解放する形状記憶を施してなることを特徴とする原子炉
    内遠隔作業装置。
  4. 【請求項4】 原子炉の炉壁内面または炉心シュラウド
    外面もしくはそれらの間に設置される炉内機器等の炉内
    構造物の点検および補修を遠隔操作により行う原子炉内
    遠隔作業装置であって、原子炉上方に設置され各作業機
    器搬出入を行う機器取扱い装置と、この機器取扱い装置
    によって原子炉内作業位置に垂下される少なくとも一対
    のガイドレールと、この各ガイドレールを前記原子炉の
    内部に着脱可能に固定保持するガイドレール固定手段
    と、前記ガイドレールに走行台車を介して上下方向に移
    動可能に、かつ炉内任意高さ位置で停止可能に設けられ
    た周方向ガイドレールと、この周方向ガイドレールに沿
    って移動可能に、かつ炉内任意周方向位置で停止可能に
    設けられ、炉内構造物の補修加工を遠隔操作により行う
    作業機とを備え、前記周方向ガイドレールは、これと一
    体の吊り部を介して、または周方向ガイドレール着脱機
    構を有する水中遊泳式ロボットを介して、前記走行台車
    に着脱可能に支持してなることを特徴とする原子炉内遠
    隔作業装置。
  5. 【請求項5】 原子炉の炉壁内面または炉心シュラウド
    外面もしくはそれらの間に設置される炉内機器等の炉内
    構造物の点検および補修を遠隔操作により行う原子炉内
    遠隔作業装置であって、原子炉上方に設置され各作業機
    器搬出入を行う機器取扱い装置と、この機器取扱い装置
    によって原子炉内作業位置に垂下される少なくとも一対
    のガイドレールと、この各ガイドレールを前記原子炉の
    内部に着脱可能に固定保持するガイドレール固定手段
    と、前記ガイドレールに走行台車を介して上下方向に移
    動可能に、かつ炉内任意高さ位置で停止可能に設けられ
    た周方向ガイドレールと、この周方向ガイドレールに沿
    って移動可能に、かつ炉内任意周方向位置で停止可能に
    設けられ、炉内構造物の補修加工を遠隔操作により行う
    作業機とを備え、前記ガイドレールに周方向ガイドレー
    ルを支持する走行台車は、炉外に設けた繰出し機構によ
    り前記ガイドレールに沿って昇降する索体に連結されて
    昇降移動可能とされていることを特徴とする原子炉内遠
    隔作業装置。
  6. 【請求項6】 原子炉の炉壁内面または炉心シュラウド
    外面もしくはそれらの間に設置される炉内機器等の炉内
    構造物の点検および補修を遠隔操作により行う原子炉内
    遠隔作業装置であって、原子炉上方に設置され各作業機
    器搬出入を行う機器取扱い装置と、この機器取扱い装置
    によって原子炉内作業位置に垂下される少なくとも一対
    のガイドレールと、この各ガイドレールを前記原子炉の
    内部に着脱可能に固定保持するガイドレール固定手段
    と、前記ガイドレールに走行台車を介して上下方向に移
    動可能に、かつ炉内任意高さ位置で停止可能に設けられ
    た周方向ガイドレールと、この周方向ガイドレールに沿
    って移動可能に、かつ炉内任意周方向位置で停止可能に
    設けられ、炉内構造物の補修加工を遠隔操作により行う
    作業機とを備え、前記周方向ガイドレールは、複数のレ
    ールエレメントを連結し、折畳みおよび展開可能に構成
    してなることを特徴とする原子炉内遠隔作業装置。
  7. 【請求項7】 原子炉の炉壁内面または炉心シュラウド
    外面もしくはそれらの間に設置される炉内機器等の炉内
    構造物の点検および補修を遠隔操作により行う原子炉内
    遠隔作業装置であって、作業機として、レーザ光を炉内
    補修面に照射して加熱補修するレーザ式補修作業機を備
    え、このレーザ式補修作業機は炉内補修面に向う圧接力
    を発生させる推力機構と、この推力機構によって炉内補
    修面に圧接し、その補修面の表面側を一定範囲に亘って
    密閉囲繞するチャンバ形成機構と、これにより形成され
    るチャンバ内から排水を行なう排水装置と、排水された
    チャンバ内でレーザ光を前記補修面に線状に照射するス
    リット光源装置とを有することを特徴とする原子炉内遠
    隔作業装置。
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