JP4585079B2 - 作業装置および作業方法 - Google Patents

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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、沸騰水型原子炉発電所プラントにおける原子炉圧力容器内に設置されたシュラウドサポートおよびバッフルプレートの検査、補修および保全等の各種作業を行う方法および当該方法の実施に適した装置に係り、特に原子炉圧力容器内の冷却水の水中環境下で、炉内構造物であるシュラウドサポートとバッフルプレート溶接部の下部、シュラウドサポートシリンダのバッフルプレート下外面の溶接部に対して補修および保全等の各種作業を行うに適した方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
軽水炉、例えば沸騰水型原子炉の炉内構造物は高温高圧環境下において十分な耐食性と高温強度を有する材料、例えばオーステナイトステンレス鋼またはニッケル基合金によって構成されている。
【0003】
しかしながら、炉内構造物のうち、交換困難な部材についてはこれらの部材がプラントの長期に及ぶ運転により厳しい環境に曝され、また中性子照射の影響も有り材料劣化の問題が懸念される。特に炉内構造物の溶接部近傍は溶接入熱による材料の鋭敏化および引張り残留応力の影響で潜在的な応力腐食割れの危険性を有している。
【0004】
炉心支持構造物であるシュラウドサポートは同様の懸念があるが、特にシュラウドサポートのバッフルプレート下の部位(プレート下面、シリンダ外面、レグ外側面)の検査、補修、保全作業を行う場合には、制御棒案内管を取外すか、インレットミキサを取外す必要があり、事前の準備作業に多大の時間が掛る事が予想される。特に広範囲の部位の施工には取外し本数が増えるため時間がかかる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明では、事前準備としての制御棒案内管の取り外し本数を最小とすることができ、バッフルプレートの下部のシュラウドサポートとの溶接部や、圧力容器との溶接部およびジェットポンプディフーザの溶接部等の検査、補修および保全作業を効率良く行うことができる作業方法ならびにその装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、原子炉圧力容器内のバッフルプレート下部の部材の検査、補修および保全作業を行うための作業装置において、筒状の収納容器と、ベース板と、このベース板に取り付けられた平行リンクとを有し、前記平行リンクが前記収納容器内に収納された状態と前記収納容器外に展開した状態とをとることができるパンタグラフ機構と、前記ベース板を上下に移動させることで前記パンタグラフ機構を上下に移動させる上下方向移動機構と、前記平行リンクの先端側のリンクに設けられた保持部と、前記保持部に分離可能に搭載された移動体と、前記移動体に設けられるとともに、先端に車輪が設けられた伸縮自在な複数の支持部材を有する位置決め機構と、前記移動体を少なくとも水平方向に移動させることができる移動手段と、前記移動体に設けられ、作業対象部位に対して所定の作業を行う作業機器と、を備え、前記収納容器は前記保持部に前記移動体が搭載された状態の前記パンタグラフ機構を収納可能に構成された作業装置を提供する。
【0007】
移動体は、作業機器を搭載した状態で、移動体全体に働く重力が移動体全体に働く浮力よりわずかに大きくなるように設計されることが好適である。
【0008】
前記移動手段は、プロペラ式の推進機および/または前記車輪を駆動する装置により構成することができる。
【0009】
また、前記伸縮自在の支持部材は、エアシリンダ等のシリンダ装置により構成することができる。
【0010】
更に、本発明によれば、炉心支持板とCRDハウジングとの間に設置されている制御棒案内管を取り外す工程と、移動体が格納された収納容器を前記制御棒案内管のあった位置に設置する工程と、前記収納容器に設けられ、ベース板と、このベース板に取り付けられた平行リンクとを有するパンタグラフ機構を展開することにより移動体を収納容器外に出すとともに、シュラウドサポートレグ間を通してバッフルプレートの下方に移動させる工程と、前記収納容器に設けられ前記ベース板を上下移動させる上下方向移動機構により前記パンタグラフ機構を移動させて、前記移動体をバッフルプレートの下面に押し付ける工程と、前記移動体に設けられるとともに先端に車輪が設けられた複数の支持部材を、前記圧力容器およびシュラウドサポートに向けて伸ばして前記圧力容器およびシュラウドサポートを押圧して、前記移動体を仮固定する工程と、前記移動体を前記平行リンクから分離する工程と、前記移動体に設けられた移動手段により、前記移動体を前記バッフルプレートの円周方向に沿って作業対象の位置まで移動させる工程と、前記支持部材による押圧力を増して、前記移動体を前記作業対象位置に固定する工程と、前記移動体に設けられた作業機器により作業対象に対して所定の作業を行う工程とを備えた作業方法が提供される。
【0011】
この方法は、前記作業対象の近傍ジェットポンプのインレットミキサから監視カメラを挿入し、ジェットポンプディフーザを通してバッフルプレート下部まで移動させる工程と、前記監視カメラにより、前記移動体または移動体の作業機器を監視する工程とを更に備えていることが好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0013】
まず、図1により本発明による作業装置の作業対象部位およびその近傍の部材について簡単に説明しておく。図1は、沸騰水型原子炉の断面を示しており、圧力容器1の下部にはシュラウドサポートレグ5が溶接されており円筒状のシュラウドサポート4を支えている。シュラウドサポート4と圧力容器1の間には、ドーナツ状にバッフルプレート3が溶接され、その上にはジェットポンプ2が設置されている。圧力容器1中心部には炉心を構成する上部格子板7と炉心支持板8があり、炉心支持板8と炉下部のCRDハウジング9間に通常時は制御棒案内管9が設置されている。なお、本発明による作業装置は、特にバッフルプレート3の下部にある部材に対して、検査、補修および保全等の各種作業を行う用途に適したものである。
【0014】
次に、図2及び図3を参照して、本発明による作業装置の構成について説明する。図2および図3に示すように、作業装置は、円筒状の収納容器10を有している。収納容器10内の下部には、パンタグラフ機構11が格納されている。
【0015】
パンタグラフ機構11はベース板110を有しており、このベース板110に平行リンク110Aが取り付けられている。
【0016】
平行リンク110Aは、一対の第1リンク111(図2では手前側のものしか見えない)と、一対の第2リンク112(図2では手前側のものしか見えない、図3では見えない)と、一対の第3リンク113(図2では手前側のものしか見えない)とおよび1つの第4リンク114とを有する。第1リンク111および第4リンク114が、平行四辺形の短辺を構成し、第2リンク112および第3リンク113が平行四辺形の長辺を構成する。
【0017】
第1リンク111は、ベース板110に設けられたリニアガイド110aに沿って上下動可能にベース板110に取り付けられている。各第2リンク112および各第3リンク113のそれぞれの一端は、対応する第1リンク111の上端部および下端部にそれぞれ枢着されている。各第2リンク112および第3リンク113のそれぞれの他端は、対応する第4リンク114の上部および下部に枢着されている。
【0018】
なお、第4リンク114は、平行リンク110Aの短辺をなすとともに後述する移動体20を保持する役割を果たすため、以下、本明細書においては「保持部114」とも言うこととする。
【0019】
また、パンタグラフ機構110は一対の第5リンク115を有しており、各第5リンク115の一端はベース板110の上端部に枢着されている。
【0020】
各第5リンク115の他端は、各第3リンク113の略中央部に枢着されている。すなわち、各第5リンク115の他端同士は、連結棒116により連結されている。この連結棒116は、各第3リンク113の略中央部同士も連結している。各第5リンク115の他端および各第3リンク113の第3リンク113の略中央部は連結棒116に対して回転可能に取り付けられている。
【0021】
更に、パンタグラフ機構110は、このパンタグラフ機構を動作させるためのエアシリンダ117を有している。エアシリンダ117のケースの基端部はベース板110に枢着され、エアシリンダ117のロッドの先端部は連結棒116に枢着されている。
【0022】
また、収納容器10内には、パンタグラフ機構11を上下動させるための上下方向移動機構12が設けられている。上下方向移動機構12は、エアシリンダ120と、一対のプーリ121,122と、ワイヤロープ123と、リニアガイド124とから構成されている。
【0023】
すなわち収納容器10の下部内壁には、上下方向に延びるリニアガイド124が取り付けられている。リニアガイド124にはパンタグラフ機構11のベース板110が係合しており、ベース板110はリニアガイド124に沿って上下方向に移動可能となっている。
【0024】
ベース板110には、ワイヤロープ123の一端が固定されている。一方、収納容器10内の上部には、エアシリンダ120が取り付けられている。エアシリンダ120のロッドの先端には、ワイヤロープ123の他端が取り付けられている。ワイヤロープ123は、収納容器10内の略中央部に設けられた支持板に取り付けられた第1プーリ121および第2プーリ122に掛けられている。従って、エアシリンダ120を動作させることにより、ベース板116はリニアガイド124に沿って上下動することができる。
【0025】
次に、第4リンク114すなわち保持部114に装着可能な移動体20について説明する。図2に示すパンタグラフ機構の構成から明らかなように、保持部114の上面114aは、パンタグラフ機構11の状態(展開状態または格納状態)に関わらず、常に真上を向いている。この保持部114の上面114aには、移動体20が搭載されている。
【0026】
移動体20は、後述する作業装置30を搭載した状態で、炉水中で移動体20全体に働く重力が移動体20全体に働く浮力よりわずかに大きくなるように設計されている。浮力の調節は、例えば移動体20の筐体内に適当な容積の空気室を設けることにより行うことができる。なお、炉水中内で移動体20の姿勢(特に上下関係)が変化しにくいように、重量バランスを考慮して移動体20を設計することが好ましい。
【0027】
図4および図5に示すように、移動体20のハウジング内には、鉛直方向移動用の上下推進機21と、2つ(3つ以上でもよい)の水平方向移動用の水平推機22とが収容されている。
【0028】
上下推進機21は、モータ210と、第1プーリ211および第2プーリ212と、ベルト213と、かさ歯車組214(第1かさ歯車214a,第2かさ歯車214b)と、シャフト215と、プロペラ(スクリュ)216と、シャフト217とを備えて構成されている。
【0029】
すなわち、水平方向を向いたモータ210の出力軸に第1プーリ211が固定され、第1プーリ211の下方に第2プーリ212が設けられている。第1プーリ211および第2プーリ212との間にはベルト213が掛け渡されている。
【0030】
第2プーリ212は、移動体20のハウジング内下部に設けられた軸受けにより水平に支持されたシャフト215の一端に固定されている。シャフト215の中央部には第1かさ歯車214aが設けられている。
【0031】
また、移動体20の筐体底部には、軸受けにより支持され鉛直方向に延びるシャフト217が設けられており、シャフト217の上端に第1かさ歯車214aとかみ合う第2のかさ歯車214bが設けられている。シャフト217には、プロペラ216が取り付けられている。
【0032】
従って、モータ210を駆動することにより、プロペラ216を回転させることができ、これにより移動体20を上昇させることができる。なお、プロペラ216の回転を止めると、移動体20は炉水中を緩やかに沈降してゆくことになる。
【0033】
また、特に図5に示すように、移動体20の筐体内には一対の水平推進機22が設けられている。各水平推進機22はそれぞれ、モータ220と、モータ220の水平方向を向いた出力軸に固定されたプロペラ221とを有している。
【0034】
両水平推進機22のモータ220は、上下推進機21のモータ210を挟んで対称位置に設けられている。
【0035】
両水平推進機22は互いに反対方向を向いて設けられており、両水平推進機22の動作状態を適宜調節することにより、移動体を任意の水平方向に移動させることができる。
【0036】
なお、図5の例では、両水平推進機22が互いに反対方向を向き、かつ両プロペラ221の軸線がずれているため、水平推進機22の駆動により移動体20をその場で回転させることも可能である。
【0037】
なお、図4および図5に示す実施形態では、移動体20の上下方向の幅の削減を図る等の目的により、2つのモータ220とモータ210とを水平に3つ並列に並べているが、寸法的に許されるならモータ210を縦置きにして、プロペラをモーター210の出力軸と直結して駆動するようにしても構わない。
【0038】
また、図6および図7に示すように、移動体20の上面には位置決め機構23が設けられている。位置決め機構23は、水平方向を向いた第1エアシリンダ230、第2エアシリンダ231、第3エアシリンダ232および第4エアシリンダ233と、第2〜第4エアシリンダ231,232,233先端の車輪235と、リニアガイド230a,236とを備えて構成される。
【0039】
すなわち、第1エアシリンダ230のケースは、移動体20のハウジングの上面に固定されており、第1のエアシリンダ230のケースの上部には、リニアガイド230aが設けられている。第1のエアシリンダ230の上部には、その一端側にリニアガイド230aと係合する係合子を有するとともにその他端側が第1のエアシリンダ230のロッドの先端部に固定された水平スライダ230bが設けられている。水平スライダ230bの上には第2エアシリンダ231が取り付けられている。
【0040】
また、移動体20のハウジングの上面には、第1および第2エアシリンダ230,231を両側から挟む位置に、第1および第2エアシリンダ230,231と反対方向を向いた第3エアシリンダ232および第4エアシリンダ233が取り付けられている。第3および第4エアシリンダ232,233は、第1エアシリンダ230を介することなく移動体20の上面に取り付けられているが、第3および第4エアシリンダ232,233の高さは第2エアシリンダ231と等しい。
【0041】
第2、第3および第4エアシリンダ231,232,233のケースの上部には、リニアガイド236が設けられている。各エアシリンダ231,232,233の上部には、その一端側にリニアガイド236と係合する係合子を有するとともにその他端側が同じエアシリンダ231,232,233のロッドの先端部に固定された水平スライダ237が設けられている。各エアシリンダ231,232,233のロッドの先端には、鉛直方向を向いた軸線まわりに回転できる車輪235が取り付けられている。
【0042】
第1〜第4エアシリンダ230〜233を適宜伸縮動作させることにより、第2〜第4エアシリンダ231〜233のロッド先端に設けられた車輪235を壁体に押しつけることができ、これにより移動体20を作業位置に固定することができる(図7参照)。
【0043】
第2〜第4エアシリンダ231〜233の上部に設けられた水平スライダ237上には、検査、補修または保全等の各種作業を行うための作業機器、ここでは作業ユニット30が取り付けられている。
【0044】
また、移動体20には、ケーブルおよびホース40が接続されており、このケーブルおよびホース40により、移動体20の推進機および位置決め機構23を動作させるための加圧空気および電力が供給される。このケーブルおよびホース40の他端は、収納容器10を経て、圧力容器の外部に配備される空気および電力供給源に接続される。
【0045】
次に作用について説明する。
【0046】
まず、炉心支持板8と炉下部のCRDハウジング9間に設置されている制御棒案内管9と、この制御棒案内管9の上部にある燃料(図示せず)を取り外す。
【0047】
次に、要求される作業内容に適した作業ユニットを選定し、これを移動体20の位置決め機構23の水平スライダ237上に取り付ける。
【0048】
次に、原子炉上部で、パンタグラフ機構11の保持部114に移動体20をセットする。次に、パンタグラフ機構11により移動体20を収納容器10内に収納する。なお、移動体20を格納する際には、上下方向移動機構12によりパンタグラフ機構11のベース板110を下限位置とする。
【0049】
次に、収納容器10を、炉上部にある燃料交換機の補助ホイスト等で吊り上げ、上部格子板7および炉心支持板8(図1参照)を通過させ、シュラウドサポートレグ5近傍のCRDハウジング6上に設置する。このとき、パンタグラフ機構11により、パンタグラフ機構11自体および移動体20は収納容器10内に完全に格納されているため、収納容器10は炉心支持板8の孔を容易に通過することができる。なお、収納容器10の下端をCRDハウジング6に対して位置決めするため、収納容器10の下端部はCRDハウジング6に係合する形状となっている。
【0050】
次に、パンタグラフ機構11を展開し、移動体20を、シュラウドサポートレグ5間の隙間を通して図2に示す位置まで移動させる。すなわち、エアシリンダ117のロッドを縮めた位置から徐々に伸ばしてゆくと、移動体20は平行リンク110Aにより収納容器10から押し出される。このとき、パンタグラフ機構11のベース板110は最下端位置にあるため、移動体20も低い位置にある。このため、移動体20は、シュラウドサポート4の下部と干渉せずにバッフルプレート3の下方に移動することができる。移動体20をバッフルプレート3の下方に移動させた後に、上下方向移動機構12を動作させ、パンタグラフ機構11とともに移動体20を上昇させて移動体20をバッフルプレート3に接近させる。
【0051】
次いで、移動体20の上下推進機21を用いて、作業ユニット30をバッフルプレート3に接触させる。
【0052】
その後、図7に示すように、位置決め機構23の第1〜第4エアシリンダ230〜233を適宜伸展させて、シュラウドサポート4に第3および第4エアシリンダ232,233のロッド先端の車輪を、圧力容器1の内壁に向けて第2エアシリンダ231のロッド先端の車輪235を前進させて押しつけ、移動体20を図7左右方向に関して拘束し、移動体20が回転しないようにする。なお、このときには各エアシリンダ230〜233の圧力を適宜調節して、各車輪235をシュラウドサポート4および圧力容器1に押し付ける圧力は微弱なものとする。
【0053】
次に、移動体20の水平推進機を動作させて、作業対象の位置に向けて、バッフルプレート3の周方向(図6紙面に対して垂直な方向)へ移動する。目的の位置まで移動した後、位置決め機構23の車輪235の押し付け圧力を上げ、シュラウドサポート4と圧力容器1間に移動体20を突っ張り固定する。
【0054】
その後、例えば超音波探傷やレーザを使用した補修、保全等の施工を作業ユニット30を使用して行う。作業対象部位が複数の場合には、上記手順による移動および固定を繰り返しながら作業を行う。
【0055】
作業終了後は、各車輪235をシュラウドサポート4および圧力容器1に押し付ける圧力を弱めた後、移動体20を水平推進機21により保持部114がある位置まで戻し、ロッド先端の車輪235を後退させてシュラウドサポート4および圧力容器1の内壁から離して格納するとともに移動体20を保持部114に回収し、パンタグラフ機構11を使用して再び移動体20を収納容器10に収納して炉上部に回収する。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によれば、制御棒案内管の取り外し数を最小限としつつ、広範囲にわたって、シュラウドサポートとバッフルプレート、圧力容器とバッフルプレート、ジェットポンプディフーザの溶接部の検査、補修および保全作業を行うことができる。このため検査、補修および保全作業に先立つ準備作業の工数を大幅に削減することができ、総作業時間を大幅に短縮できる。また、発電所の稼働率の維持、向上にも貢献することができる。
【0057】
また作業ユニットを目的に応じて変更することにより、同一の収納容器および移動体を使用して多種の作業を行うことが可能で、作業毎に別個の作業装置を用意することなく共用化が図れる。
【0058】
なお、上記実施形態においては、移動体20のプロペラ式の水平推進機22を動作させることにより移動体20のバッフルプレート3の周方向に沿った移動を実現しているが、図8に示すように車輪駆動装置50を設けることにより上記機能を実現してもよい。
【0059】
図8に示す車輪駆動装置50は、各水平スライダ237上に水平方向に取り付けられたモータ51と、モータ51の出力軸に取り付けられたかさ歯車および車輪235の上方に延長された鉛直方向の回転軸に取り付けられたかさ歯車からなるかさ歯車組52とから構成されている。この場合、プロペラ式の水平推進機22は設けても設けなくてもよい。
【0060】
更に、上記実施形態においては、圧力容器1内壁に押し付けられる車輪は1輪であったが、図9に示すように、第2エアシリンダ231のロッド先端に、2つの車輪を対称位置に取り付けることが可能な車輪保持具238を設け、圧力容器1側にも2つの車輪を押しつけるようにしてもよい。このように、双方向(シュラウドサポート4側と圧力容器1側)に2輪づつ車輪付きのロッド(腕)を伸縮させる方式とすることによって、移動体20をより安定的に移動させることが可能となる。
【0061】
また、図10に示すように、検査、補修または保全作業を行う際に、作業ユニット30を搭載した移動体20を作業対象位置に移動させた後、作業対象位置近傍のジェットポンプの2インレットミキサ2a(図1参照)の開口部から水中テレビカメラ60を挿入して、ディフューザ2bおよびバッフルプレート3の開口部を経て、バッフルプレート3の下部を観察できる位置まで持ってゆき、この水中テレビカメラ60により作業状態を監視することも好適である。なお、水中テレビカメラ60の挿入に際しては、インレットミキサ2aの開口部に、先端側が拡開した挿入ガイドを事前に設置しておくことが好ましい。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、バッフルプレート下部の部材の検査、補修および保全作業を効率良く実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】原子炉の圧力容器内の構造のうち、本発明の実施に関連する部位を示す図。
【図2】本発明による作業装置の全体構成を示す図であって、移動体をバッフルプレート下部に移動させた状態を示す図。
【図3】パンタグラフ機構を格納状態とした場合の収納容器内の状態を示す図。
【図4】移動体の断面図であって、特に移動体の上下推進機の構成を示す図。
【図5】移動体の上方からの平面図であって、上下推進機および水平推進機の配置を示す図。
【図6】位置決め機構の構成および動作を示す側面図。
【図7】位置決め機構の動作を示す上方からの平面図。
【図8】車輪駆動機構を設けた他の実施形態を説明する側面図。
【図9】位置決め機構の他の実施形態を説明する上方からの平面図。
【図10】作業状態を監視する方法を説明する図。
【符号の説明】
1 圧力容器
2 ジェットポンプ
2b ディフーザ
2a インレットミキサ
3バッフルプレート
4 シュラウドサポート
5 シュラウドサポートレグ
8 炉心支持板
6 CRDハウジング
9 制御棒案内管
10 収納容器
11 パンタグラフ機構
110A 平行リンク
12 上下方向移動機構
114 保持部
20 移動体
21 プロペラ式の推進機(水平推進機)
23 位置決め機構
235 車輪
231,232,233 伸縮自在な複数の腕
30 作業機器(作業ユニット)
50 車輪を駆動する装置(車輪駆動機構)
60 監視カメラ(水中カメラ)

Claims (4)

  1. 原子炉圧力容器内のバッフルプレート下部の部材の検査、補修および保全作業を行うための作業装置において、
    筒状の収納容器と、
    ベース板と、このベース板に取り付けられた平行リンクとを有し、前記平行リンクが前記収納容器内に収納された状態と前記収納容器外に展開した状態とをとることができるパンタグラフ機構と、
    前記ベース板を上下に移動させることで前記パンタグラフ機構を上下に移動させる上下方向移動機構と、
    前記平行リンクの先端側のリンクに設けられた保持部と、
    前記保持部に分離可能に搭載された移動体と、
    前記移動体に設けられるとともに、先端に車輪が設けられた伸縮自在な複数の支持部材を有する位置決め機構と、
    前記移動体を少なくとも水平方向に移動させることができる移動手段と、
    前記移動体に設けられ、作業対象部位に対して所定の作業を行う作業機器と、
    備え、
    前記収納容器は前記保持部に前記移動体が搭載された状態の前記パンタグラフ機構を収納可能に構成されたことを特徴とする作業装置。
  2. 前記平行リンクは、前記収納容器をシュラウドサポートレグ近傍の制御棒案内管の設置位置に設置して、前記パンタグラフ機構を展開することにより、前記平行リンクが旋回して、前記平行リンクの先端側の前記保持部に搭載された移動体がシュラウドサポートレグの間を通ってバッフルプレートの下方に位置するように構成され、
    前記上下方向移動機構は、展開した状態の前記パンタグラフ機構の上下移動により、前記保持部に搭載された前記移動体をバッフルプレート下面に押し付け可能に構成されており、
    前記位置決め機構は、前記移動体が前記バッフルプレート下面に押し付けられた状態で前記支持部材を伸ばすことで前記車輪を圧力容器とシュラウドに押し付けることで前記移動体を位置決め可能に構成されており、
    前記移動手段は前記移動体を前記シュラウドに沿って水平に移動させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の作業装置。
  3. 炉心支持板とCRDハウジングとの間に設置されている制御棒案内管を取り外す工程と、
    移動体が格納された収納容器を前記制御棒案内管のあった位置に設置する工程と、
    前記収納容器に設けられ、ベース板と、このベース板に取り付けられた平行リンクとを有するパンタグラフ機構を展開することにより移動体を収納容器外に出すとともに、シュラウドサポートレグ間を通してバッフルプレートの下方に移動させる工程と、
    前記収納容器に設けられ前記ベース板を上下移動させる上下方向移動機構により前記パンタグラフ機構を移動させて、前記移動体をバッフルプレートの下面に押し付ける工程と、
    前記移動体に設けられるとともに先端に車輪が設けられた複数の支持部材を、前記圧力容器およびシュラウドサポートに向けて伸ばして前記圧力容器およびシュラウドサポートを押圧して、前記移動体を仮固定する工程と、
    前記移動体を前記平行リンクから分離する工程と、
    前記移動体に設けられた移動手段により、前記移動体を前記バッフルプレートの円周方向に沿って作業対象の位置まで移動させる工程と、
    前記支持部材による押圧力を増して、前記移動体を前記作業対象位置に固定する工程と、
    前記移動体に設けられた作業機器により作業対象に対して所定の作業を行う工程と、を備えたことを特徴とする作業方法。
  4. 前記作業対象の近傍ジェットポンプのインレットミキサから監視カメラを挿入し、ジェットポンプディフーザを通してバッフルプレート下部まで移動させる工程と、
    前記監視カメラにより、前記移動体または移動体の作業機器を監視する工程と、を更に備えたことを特徴とする、請求項3に記載の作業方法。
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