JPH0711369B2

JPH0711369B2 - 発生器

Info

Publication number: JPH0711369B2
Application number: JP62173322A
Authority: JP
Inventors: 雅裕古川
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1987-07-10
Filing date: 1987-07-10
Publication date: 1995-02-08
Anticipated expiration: 2010-02-08
Also published as: JPS6419265A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明は器内の燃焼ガス用通路内に多数の溶液管路もし
くは蛇行方式の溶液管路を形成した型式の吸収冷凍機
（吸収ヒートポンプ、吸収冷温水機）用発生器の改良に
関する。

（ロ）従来の技術上記型式の吸収冷凍機用発生器においては、燃焼ガスが
その通路を流れつつ溶液管路内の吸収液と、熱交換して
次第に降温するため、通路の下流側へ至る程、燃焼ガス
の加熱力が弱まり、吸収液の受熱量が減る傾向にある。

この傾向を改善するための従来の技術として、火炎の下
流に行くに従い蛇行式溶液管路の内外受熱面積比を順次
大きくする手段〔例えば、蛇行式溶液管の火炎側の外周
フィンのピッチを火炎の下流に行くに従い順次狭くする
手段〕を採用したもの〔特開昭57−87575号公報参照）
がある。

（ハ）発明が解決しようとする問題点上記した従来の吸収冷凍機用発生器は、蛇行式溶液管の
外周フィンのピッチを火炎の下流に行くに従い次第に狭
くすることによって溶液管の内外受熱面積比を順次大き
くしたものであるから、燃焼ガス用通路の下流側におけ
る吸収液の受熱量の低下を軽減できる利点を有する。そ
の反面、フィン付き管は平滑管にくらべ、高価であるた
め、コストの高い発生器となる欠点がある。

本発明は、この欠点に鑑み、安いコストで燃焼ガス用通
路の下流側における吸収液の受熱量の低下を軽減するこ
との可能な発生器の提供を目的としたものである。

（ニ）問題点を解決するための手段本発明は、前述の型式の発生器において、その燃焼ガス
用通路の下流側に行くに従い溶液管と溶液管との間隔を
狭くする構成としたものである。

（ホ）作用本発明の発生器においては、燃焼ガス用通路の下流側へ
至る程、溶液管と溶液管との間を通過する燃焼ガスの流
速が早くなって燃焼ガスと管内の液との熱交換の促進作
用が発揮される。また、燃焼ガス用通路の単位容積当り
の溶液管群の伝熱面積も下流側へ行くに従い増大する。
このため、本発明の直焚発生器においては、フィン付き
管を用いずに平滑管を用いて燃焼ガス用通路の下流側に
おける吸収液の受熱量の低下を安いコストで軽減するこ
とができる。

（ヘ）実施例第１図は本発明による吸収冷凍機用直焚発生器の一実施
例を示した縦断面図であり、第２図は第１図に示した実
施例のＸ−Ｘ線矢視の平面断面図である。これらの図に
おいて、（１）は吸収冷凍機用直焚発生器の器胴であ
り、この内壁と外壁とで囲まれた溶液貯留部（２）およ
び蒸気分離部（３）を有している。（４）は器胴
（１））内壁の一部で形成された炉筒であり、その下流
側には燃焼ガス反転用の煙室（５）が同様に形成されて
いる。（６）は炉筒（４）の上方に位置するよう器内に
水平に配備した燃焼ガス用通路であり、その上流端は前
記煙室（５）と連通する一方で下流端は排ガス用煙室
（７）と連通している。（８）は排ガス用煙室（７）の
上壁に接続した煙突である。

（９），（９）…は燃焼ガス用通路（６）内に垂直に配
列した溶液管である。そして、溶液管（９）の配列ピッ
チは通路（６）の下流側へ至るに従い次第に小さくなる
よう構成されている。（Ｂ）はバッフルである。

なお、（10）は吸収冷凍機の吸収器〔図示せず〕側から
送られてくる吸収液の導入管、（11）は吸収冷凍機の凝
縮器〔図示せず〕へ冷媒蒸気を導く蒸気導出管、（12）
は蒸気ヘッダー、（13）はガンタイプバーナー〔図示せ
ず〕の挿入口、（14）は器胴（１）の架台である。なお
また、図示していないが、発生器にはここで加熱濃縮さ
れた吸収液の導出管が備えられていることは勿論であ
る。

このように構成された吸収冷凍機用直焚発生器（以下、
本発生器という）において、炉筒（４）から煙室（５）
経由で反転して燃焼ガス用通路（６）に流入した燃焼ガ
スは、先ず、通路（６）の最上流部に配列されている溶
液管（９），（９）…群間を通過した後、順次、下流側
の溶液管（９），（９）…群間を通過しつつこれら管内
の吸収液を加熱して次第に降温する。このため、燃焼ガ
スは通路（６）の下流側へ行くに従い加熱力を弱める。
ところで、本発生器においては、溶液管（９）の配列ピ
ッチが燃焼ガスの上流側から下流側へ向けて次第に小さ
くなるよう構成、すなわち、通路（６）の下流側へ至る
ほど隣り合う溶液管（９），（９）…の間隔が狭くなる
よう構成されているので、燃焼ガスは通路（６）の上流
側から下流側へ行くに従い次第にその流速を増す。この
ため、燃焼ガスと溶液管との熱伝達率は通路（６）の下
流側ほど高くなる。また、通路（６）の単位容積当りの
燃焼ガスと溶液管との伝熱面積も下流側ほど大きくな
る。すなわち、同じスペースにおける伝熱面積は上流側
よりも下流側の方が大きくなる。

このように、本発生器では、下流側における溶液管と燃
焼ガスとの伝熱面積および熱伝達率が上流側におけるそ
れらよりもアップすることによって、下流側での燃焼ガ
スの加熱力の弱まりを補なって燃焼ガスの吸収液に対す
る加熱量の低下を軽減することができ、通路（６）に同
じ配列ピッチで溶液管を備えた従来の直焚発生器にくら
べ、上流側と下流側とにおける吸収液の受熱量をより一
層バランスさせることができる。そして、上流側と下流
側とにおける溶液管群内の吸収液の濃縮の均一化を達成
することができる。しかも、本発生器においては溶液管
にフィン付き管を用いずに、安価な平滑管を用いて下流
側での燃焼ガスと吸収液との熱交換を向上させることが
できる。

なお、本発生器は、図に示した実施例に限定されるもの
でなく、例えば通路（６）の下流側に至るほど細い溶液
管を密集させて配列したものであっても良い。このもの
によれば、より一層、通路（６）の単位スペース当りの
管群の伝熱面積を増大させることができる。また、例え
ば、蛇行形の溶液管路を通路（６）に備えたものであっ
ても良い。

このものにおいては、互いに隣り合う管路の間隔が燃焼
ガスの下流側ほど狭く構成される。

なおまた、本発明を適用する発生器は、燃焼ガス用通路
を水平に配置してこの通路内に溶液流路を垂直に形成し
た型式の発生器に限定されるものでなく、例えば燃焼ガ
スが下方から上方へ流れるように燃焼ガス用通路を形成
すると共にこの通路内に溶液流路を水平に形成したもの
であっても良い。

（ト）発明の効果以上のとおり、本発明は、燃焼ガス用通路の下流側ほど
溶液管路の配列ピッチを小さく構成することによって、
上流側に対する下流側の燃焼ガスの温度降下に伴なう加
熱力の弱まりを補なうよう下流側における燃焼ガスの流
速と溶液管路の伝熱面積とを増大させ、下流側での燃焼
ガスと吸収液との交換熱量の低下を軽減する効果を発生
器にもたらし、上流側と下流側とにおける燃焼ガスの吸
収液に対する加熱量のアンバランスを緩和する効果すな
わち吸収液の濃縮の不均一さを緩和する効果を発生器に
もたらす。

かつまた、本発明によれば、高価なフィン付き管を用い
ずに、上記の効果を発生器にもたらすことができ、安い
コストで下流側におけるガスと液との熱交換の良好な直
焚発生器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】第１図は本発明による吸収冷凍機用直焚発生器の一実施
例に示した縦断面図であり、第２図は第１図に示した実
施例のＸ−Ｘ線矢視の平面断面図である。（１）……器胴、（２）……溶液貯留部、（３）……蒸
気分離部、（４）……炉筒、（５）……煙室、（６）…
…燃焼ガス用通路、（７）……排ガス用煙室、（９）…
…溶液管。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】器内の燃焼ガス用通路内に蛇行させた溶液
管路あるいは多数の溶液管路を形成した発生器におい
て、その燃焼ガス用通路の下流側へ至る程、隣り合う溶
液管路の間隔が狭く構成されていることを特徴とした発
生器。