JPH07112866B2 - 減圧容器用キャップおよび減圧容器シール方法 - Google Patents

減圧容器用キャップおよび減圧容器シール方法

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JPH07112866B2
JPH07112866B2 JP3185914A JP18591491A JPH07112866B2 JP H07112866 B2 JPH07112866 B2 JP H07112866B2 JP 3185914 A JP3185914 A JP 3185914A JP 18591491 A JP18591491 A JP 18591491A JP H07112866 B2 JPH07112866 B2 JP H07112866B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器内が減圧となる減
圧容器を容器内の減圧を利用してシールし小さい力で閉
栓と開栓をすることの出来る減圧容器用キャップ及び減
圧容器シール方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の減圧容器用キャップとしては、特
公平1−59179号公報、実公昭45−27915号
公報、特開昭57−22825号公報等多くの容器内部
をシールするキャップが知られている。これらの公知の
キャップは例えば凸形状キャップ天板を容器開口端内部
にはめこみ、容器内の真空を利用してキャップ天板を押
し広げ、容器内部でシールするための圧着する力を得て
いる。また、常圧時にシールが得られるように、容器開
口端直径より少し広いキャップ天板を押し込む構造にな
っていて、キャップ天面の変形がもとにもどろうとする
圧着力でシールを行う。これらキャップは容器内を高真
空にした時、さらに圧着する力が強くなり密封する効果
が得られる。しかし一方、開栓時には大きなトルクが必
要となる欠点がある。一方平板状の天板のキャップを使
用すると真空により天面が内方にたわみ、キャップのシ
ール面である45°テーパ面は容器開口端に強く押し付
けられた状態になる。シール部の天板に肉厚がなく、形
状も内面に引き込まれ易くなっているため、キャップの
リフトによる天板を引き上げる効果は少なく、真空破壊
は生じにくい。そのため、高真空において強く押し付け
られてた状態では開栓トルクが大きく上昇する欠点があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術は、
いずれもキャップの外周壁や内測に設けた内周壁の周壁
と容器の開口部の周壁を、圧着して内部をシールするも
のであった。このような構造であるので、常に容器と蓋
は整合密封させるため機械的な力、例えばネジ構造で蓋
が多少変形する位強く締め付けなければならなかった。
そして一度被蓋すると上記のように真空が破れ難く、蓋
をするのに大きな力を必要とし、また蓋をはずすのにも
大きなトルクを与えなければならなかった。つまり、こ
のような構造で密封するため蓋と容器周壁との面的接触
摩擦が大きいので開栓トルクは必然的にかなり大きくな
らざるを得なかったのである。
【0004】詳しく説明すると、容器内が真空でパック
されている状態で、従来のキャップを開栓しようとした
場合、容器内部にはめこまれたキャップ天面を容器開口
端上部まで引上げなければ真空を破壊できない。破壊が
生じればキャップは容易に開栓する。しかし、それまで
の間、キャップを容器内に引き込む力と容器開口端内壁
にシール部が圧着して生じる摩擦に抗してキャップをリ
フトしなければならない。真空を破壊するキャップのリ
フト量を得るために何回転も回さなければならなかった
り、締め付けがきつすぎて回転しないなどの問題があ
り、回転させてもすぐに解放感の無いキャップとなって
いる。特に容器内の真空度が高く、天面の変形が大きい
ものほどこの傾向がある。このような欠点は容器の開口
部を蓋で密封する基本的な手段と容器の開口部と蓋の構
造によりもたらされている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、小さい力で
蓋をしめたり、開けたり出来る減圧容器用のキャップに
ついて研究し、容器の減圧を利用することにより蓋の開
閉を小さい力でなし得ることを知った。すなわち、減圧
容器の密封はキャップのシール面と容器の開口部の内周
面が当接すれば自動的に行われるので、それ以外の力や
構造は不要であり、真空が破壊されなければ密封はこれ
だけで充分維持される。つまり、シール部は必要以上の
外力の作用を排除することが重要である。これらの外力
はいたずらに容器の開栓を困難となし、不都合である。
このような減圧を利用するためには、従来の構造のキャ
ップでは不可能であり、容器の開口部と嵌合するキャッ
プの嵌合部とキャップの天板の構造を減圧によりシール
出来るように特別の構造にしなければならないことを解
明して本発明を完成した。
【0006】本発明は、 「 1. 外方に凸に弧状に張り出した円板状の天板
(1)と、天板の周縁に連結した下方に垂下する円筒状
外周壁(2)と内周側壁と円筒状外周壁とに囲まれるリ
ング状の容器の開口部と嵌合する嵌合溝(4)とを配設
し、天板の下面の周縁部にリング状補強壁(10)を配
設し、この壁から下方に垂下するリング状の内周側壁
(3)からなり、円筒状外周壁の内周面に容器の開口部
側壁面に設けた固定部と接合する固定部(9)を配置し
たキャップにおいて、円筒状外周壁と内周側壁との間の
位置で且つ弧状に張り出した天板の下面を延長した面よ
りキャップの中心側の位置に、(A)嵌合溝の天面
(7)を形成し容器の開口端面と当接して天板を拘束す
る支持部と(B)容器の開口上端部内周面と当接する内
周側壁の外周面で形成したシール面(5)からなるシー
ル当接部とを配設した減圧容器用キャップ。 2. キャップの内周側壁のシール面がキャップの中心
側に傾斜した斜面である、請求項1に記載された減圧容
器用キャップ。 3. キャップのシール面が外側に凸の弧状である、請
求項1または2に記載された減圧容器用キャップ。 4. リング状の内周側壁が天板と一体に成形された、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載された減圧容器
用キャップ。 5. キャップの円筒状外周壁内周面に配設した固定部
がスクリュー状の螺子である、請求項1ないし4のいず
れか1項に記載された減圧容器用キャップ。 6. 外方に凸に弧状に張り出した天板が曲面状又は多
角錘状の凸面である請求項1ないし6のいずれか1項に
記載した減圧容器用キャップ。 7. 外方に凸に弧状に張り出した円板状の天板(1)
と、天板の周縁に連結した下方に垂下する円筒状外周壁
(2)と、天板の下面の周縁部にリング状補強壁(1
0)を配設し、この壁から下方に垂下するリング状の内
周側壁(3)からなり、内周側壁と円筒状外周壁とに囲
まれるリング状の容器の開口部と嵌合する嵌合溝(4)
を配設し、円筒状外周壁の内周面に容器の開口部側壁面
に設けた固定部と接合する固定部(9)を配置したスク
リューキャップであって、円筒状外周壁と内周側壁との
間の位置で且つ弧状に張り出した天板の下面を延長した
面よりキャップの中心側の位置に、(A)嵌合溝の天面
(7)を形成し容器の開口端面と当接して天板を拘束す
る支持部と(B)内周側壁の外周面で形成したシール面
(5)からなるシール当接部とを配設した減圧容器用キ
ャップを、容器の開口端上面に被蓋して容器の開口端上
面(6)を前記リング状の嵌合溝の天面と当接させてキ
ャップを支持すると共に内周側壁のシール面を容器の開
口端周縁と接触させ、容器の開口端部でシール当接部を
拘束して嵌合溝の支持面と内周測壁の接触シール面を容
器内の減圧により容器内に吸引して容器をシールする減
圧容器シール方法。」に関する。
【0007】
【作 用】本発明の第1の特徴は、キャップの上部天板
を外に凸状になしたことである。容器内が減圧であると
平らな天板は内部に凸に変形し、キャップの筒状周壁と
容器の周壁の摩擦が大きくなり開栓トルクが大きくなる
欠点が生ずるからである。キャップの天板は曲線状の弧
状に凸状でもよく、多角錘状に凸状でもよい。本発明の
第2の特徴は、キャップのシール当接部と支持部を天板
の下面の延長線と容器口部の壁との交点よりキャップの
中心側においたことである。本発明の第3の特徴は、キ
ャップの内周側壁の外周面をキャップの中心側に傾斜し
た斜面となして接触シール面を形成したことである。嵌
合溝が前記の位置にあることにより、キャップの嵌合溝
を容器開口に嵌合させると、前記キャップの接触シール
面が、容器の開口部の端部内周縁と接触し、容器内の減
圧により密着してシールを行う。この両者の接触巾は狭
いが、配置された位置が前記の天板の下面を延長した線
と容器口部の壁との交点よりキャップの中心側の空間に
配置された特別の位置であるため、天板にかかる減圧に
よる押し下げ力、換言すると容器内にキャップを引込む
力は、傾斜面を形成する接触シール面に垂直に作用し、
この力が斜面で鉛直方向と水平方向に分力して、水平方
向の分力はシール面をキャップの周縁方向に押して容器
の開口周縁に押しつけ、一方鉛直方向の分力はシール面
を下方に押してやはり容器の開口周縁に押しつける。こ
の二つの分力の作用により狭い巾ではあるがシールは非
常に良好に行われる。そして他の手段による締め付けは
一切なく、接触面積が小さく、摩擦が小さいので、小さ
いトルクで開栓できる。また、キャップの嵌合溝に設け
た天板を拘束する支持部が天板の変形を防ぎ、キャップ
内周壁と容器の周壁の摩擦力の増加を防止する。
【0008】上記の特徴について詳細に説明する。キャ
ップのシール当接部が天板の下面の延長線と容器口部の
壁との交点よりキャップの中心側になければならない理
由真空用キャップは容器内を真空にして密封した状態で
は、大気圧によりキャップ天面には容器内へ引き込まれ
ようとする力が働く。この真空による力でキャップは強
く容器開口端上部に押し付けられる。そのため、垂直方
向の力を支持する容器開口端上面が必要になる。さら
に、キャップ天面をドーム形状にすることで、真空によ
り変形する天面のたわみを水平方向の変位に変え、これ
を容器開口端内面で拘束してキャップの一部を圧着する
効果を得ている。このメカニズムをモデリングすると、
キャップと接する容器開口端は、支持面とシール面に分
けられる。天板面の延長線と支持部、シール部との位置
関係から真空キャップについて検討する。
【0009】a シールの効果の点から 延長線内からキャップの周縁方向にシール部が外れるほ
ど、キャップの曲げ変形による圧着になるため効率的に
水平方向の力を利用できない。また、素材の曲げ変形に
よる反発力を主として、シールに用いているため、クリ
ープなどの劣化が生じ易くシールの機能が失われやす
い。 b 支持点における回転モーメントの作用 キャップ円筒状外壁に外ネジがある形態で、支持部が延
長線内からキャップの周縁方向にはずれると、真空によ
る力により支持部において回転モーメントが生じる。こ
れはネジの部分を引き上げる効果があり、その結果ネジ
山を締め付ける。それで、開栓トルクを高くする原因に
なる。 c リフト移動量の違いによる開け易さ 詳細には比較例で説明するが、支持部とシール部のどち
らも天板の下面の延長線と容器口部の壁との交点よりキ
ャップの中心側にある場合と、シール部だけが延長線
容器口部の壁との交点よりキャップの周縁側に入ってい
る場合についてみると、後者においてはキャップを開栓
しようとして回すとき、容器内面とキャップシール部と
の接触を絶つのに長いリフト量が必要になる。そのあい
だ大気圧と容器内面との摩擦に抗して移動させなければ
ならないため開けにくいキャップとなる。前者において
は、わずかの移動量で減圧破壊が生じ、開栓は容易にな
る。キャップ形状が広くなり、減圧度が高くなるほど後
者の形態では開けにくい。このように、キャップのシー
ル部を、キャップの天板の下面を延長した面と容器口部
の壁との交点よりキャップの中心側の天板周辺部に設け
たことにより、容器内の減圧を利用して、キャップの内
周壁のシール面で減圧による天板押し下げ力を水平方向
と鉛直方向に分力してシールを行うことは本発明者がは
じめて解明した新規のシール方法であって、開閉栓を小
さい力で行うことができる効果がある。そして、容器の
開口内周縁を傾斜面としてキャップの内周壁シール面と
接触させると、よりシールは良好となるが、接触巾が狭
いので摩擦は大きくならず、開栓は容易である。キャッ
プのシール面傾斜面は平面状でなくキャップの中心側
に傾斜する弧状としてもよい。この場合も容器の開口周
縁との接触部で力は水平方向と鉛直方向に分力され、同
様のシール効果が奏される。
【0010】本発明のキャップは、容器の開口部に被冠
すればそれだけで充分なシールが行われるが、キャップ
の円筒状外周壁内面に適宜なネジを設け、容器の外周の
ネジとかみ合せてもよい。この構造は決してキャップを
容器に締めつけるのでなく、キャップのリフトを容易に
することが出来更に一度開栓して減圧を除いた容器に再
び蓋をするときに利用されるのである。またこの固定
は、取扱時の衝撃によるシールの破壊を防ぐ作用もあ
る。減圧を除去すると、本発明の特徴である、減圧を利
用した閉栓ができなくなるからである。本発明のキャッ
プの内周壁は、キャップと一体成形してもよいが、断面
三角形又は半円弧状のリング状周壁を別に成形して配置
してもよい。本発明のキャップは、合成樹脂製でも金属
製でもよいが、硬い材料で成形した場合は、合成樹脂で
別に成形した内周壁を配置することが好ましい。このキ
ャップ内周壁の接触シール面はパッキングではなく、キ
ャップの天板が減圧により容器内に引き込まれて、容器
の開口周縁に密着してシールを行うので、減圧により容
器の開口周縁と密着するものであれば充分である。繰り
返すが本発明のシールは容器の周壁とキャップの周壁の
面接触により行われるのではない。あくまで、減圧によ
るキャップの特定の位置に設けた嵌合溝の天面と容器開
口端上面との接触と、キャップ内周壁の接触シール面と
容器開口周縁の狭い巾の接触でシールされるのであり、
これらの接触は面的接触でなく、むしろ線的な接触であ
る。本発明のキャップは真空によるキャップ天面のたわ
みを容器開口端で拘束し変形を防いでいるためキャップ
と容器周壁の摩擦が小さく、キャップを回転させるとき
に形状を保ちながらリフトできる。そのため、シール部
の接触が絶たれ易く真空破壊がすぐに生じることで、す
ぐに解放感のある開栓しやすい真空用キャップになる。
それに対し、平板形のようなキャップで、天面が容器内
に引き込まれてたわんで変形するのでこのように変形し
たままのキャップをリフトしても、シール分の接触は絶
ちきれ難くなかなか解放できない。回転はするが開栓し
ないキャップとなる。
【0011】
【実施例】つぎに本発明を実施例にもとずいて具体的に
説明し、従来のキャップとの比較試験を示す。図1は本
発明の実施例であり、容器にキャップを被蓋した断面正
面を示す。図2は図1のキャップと容器の開口上端部の
シール状態を示す拡大図である。図1と図2から明らか
なようにキャップの天板1は上方に凸状となっている。
2は天板の周縁に連結した下方に垂下する円筒状外壁で
あって、内周側に容器外周の固定部と嵌合する固定凸起
9が配置されている。容器との固定はスクリュー状に固
定してもよく、単に互いの凸部の上下面を組合せて固定
してもよい。3は天板の下面周縁部に設置され下方に垂
下するリング状の内周壁であって、該内周壁と外壁との
間に容器の開口上端部と嵌合する嵌合溝4が形成されて
いる。7は嵌合溝の天面であってキャップを被蓋した
時、容器の開口上端部6と当接して両者でキャップの天
板を拘束し支持する支持部を形成する。5は内周壁の外
周面であって斜め下方に傾斜した斜面となり、シール面
を形成している。8は容器開口上端内周面であり、容器
内方に傾斜した斜面となっている。そしてキャップシー
ル面5と容器の開口上端内周面8でシール当接部が形成
される。容器にキャップを被蓋すると、容器の開口上端
部は嵌合溝に挿入され、開口上端面6はキャップの嵌合
溝の天面7と当接してキャップの天板を拘束して支持す
る。また、キャップの内周壁3のシール面5は容器の開
口上端部の内周面8と当接する。こうして容器は支持部
とシール面5でシールされる。容器内が減圧であるので
天板には容器内に吸い込む力が作用する。そして上方に
凸状の天板は下方ヘ押され横方向に拡がりいわゆるトグ
ル効果が奏され、シール面5は開口上端内周面8に押し
つけられシールが行われる。一方容器開口上端面6と嵌
合溝の天面7とは当接するがこの部分はシールよりは天
板の支持を担当し、天板を拘束して無用の変形を防止し
ている。
【0012】この構造であるので、シールはもっぱらキ
ャップのシール面と容器の開口上端内周面の狭い巾で行
われ、しかも支持部により天板の無用の変形を防止し、
変形によりシール当接部の摩擦の増大を防ぎシールを破
る力いわゆる開栓力を減少させている。すなわち、天板
の変形が少ないので開栓時支持部の摩擦は小さく、シー
ル部の摩擦も小さいため小さいトルクでキャップの上昇
が出来る。シール当接部が離れれば真空が破壊され、開
栓は容易となる。この実施例から理解されるように、天
板を拘束し、天板の無用の変形を防止する支持部と、シ
ール当接部が天板の下面の延長線上と容器口部の壁との
交点よりキャップの中心側に入っていないと支持部によ
る天板の拘束が弱くなり天板の変形が大きくなるので開
栓トルクが小さくならない。天板下面の外周縁部の嵌合
溝よりキャップの中心側に設けたリング状の補強壁10
は天板の拘束力を大きくし天板の無用の変形を防止す
る。この補強壁の下面にリング状の内周側壁3が設けら
れる。
【0013】図3は他の実施例であって、キャップの内
周壁のシール面5を弧状の曲面とした。このシール面は
狭い巾となりほとんど線状で容器の開口上端部の内周面
と当接するので開栓力はより小さくなる利点がある。
【0014】図4は天板を平らにした比較例であって、
天板は容器内に押し込まれて下に凹に大きく変形し、円
筒状外壁は外側に開き、容器の開口上端部6はキャップ
の天面7を支持しないので支持部が形成されず、シール
当接部は非常に強く押圧され、シールは破壊されない。
したがって、開栓トルクは非常に大きくなり開栓が困難
である。
【0015】図5は他の比較例でキャップの支持部と当
接シール面が天板の下面を延長した面と容器口部の壁と
の交点よりキャップの周縁側にある例である。このよう
な構造であると天板を外方に凸の弧状としも、天板は容
器内に押し込まれて下に凹に大きく変形し、円筒状外壁
は外側に開き、容器の開口上端部6はキャップの天面7
を支持しないので支持部が形成されず、シール当接部は
非常に強く押圧され、シールは破壊されない。したがっ
て、開栓トルクは非常に大きくなり開栓が困難である。
【0016】つぎに本発明の効果を説明するために比較
試験とその結果を示す。 比較試験1 開栓トルク試験 使用したキャップは実施例1は図1、実施例2は図3、
および比較例1は図4比較例2は図5のキャップであ
り、キャップの外壁内周面に螺子を設けたポリプロピレ
ン樹脂で成形したスクリューキャップである。一方容器
は内径59mmのステンレス製ボトルで開口部上端外周
に螺子を設けたスクリューボトルである。容器の開口端
内周の当接シール部を形成する面は1.1mmの巾の斜
面であり、キャップを支持する面は0.7mmの巾であ
る。キャップの樹脂目付量と、天板の厚みは表1に示す
通りである。
【0017】
【表1】
【0018】試験は開栓トルク40[kgf・cm]に
てキャッピング、開栓トルクを手回しにより測定した。
試験結果を表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】〔註〕 開栓トルクは(kg5・cm)で
表した。この試験結果から本発明のキャップは小さい力
で開栓出来ることが理解される。そして天板が平板状で
あると開栓に大きな力が必要となることが明らかであ
る。また天板を弧状に凸出させても、天板を容器の開口
部で拘束支持する支持部がないと、開栓トルクは大きく
なることが理解される。 比較試験2 天板たわみ量試験 試験方法: キャップ中央部でのたわみを測定する。 結果を表3に示す。
【0021】
【表3】
【0022】〔註〕 たわみ量は(mm)で示した。 この試験から、天板が平板であるとたわみが大きくなり
天板が変形することがわかる。また天板を外方に凸状と
してもキャップに支持部がないと、天板が大きくたわむ
ことがわかる。そして天板がたわむと当接シール部の密
着力が大きくなり摩擦も大きくなるので開栓に大きな力
を必要とすることが理解される。
【効 果】本発明は、キャップの当接シール部を天板の
下面を延長した面と容器口部の壁との交点よりキャップ
中心側に配置したことにより開栓を容易にすることが出
来た。
【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャップの被蓋状態を示す断面図であ
る。
【図2】本発明のキャップの一部断面図である。
【図3】本発明のキャップの一部断面図である。
【図4】比較例のキャップの一部断面図である。
【図5】比較例のキャップの一部断面図である。
【符号の説明】
1 … 天板 2 … 円筒状外壁 3 … 内周壁 4 … 嵌合溝 5 … シール面 6 … 開口上端面 7 … 天面 8 … 開口上端内周 9 … 固定凸起 10 … 上方部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外方に凸に弧状に張り出した円板状の天
    板(1)と、天板の周縁に連結した下方に垂下する円筒
    状外周壁(2)と内周側壁と円筒状外周壁とに囲まれる
    リング状の容器の開口部と嵌合する嵌合溝(4)とを配
    設し、天板の下面の周縁部にリング状補強壁(10)を
    配設し、この壁から下方に垂下するリング状の内周側壁
    (3)からなり、円筒状外周壁の内周面に容器の開口部
    側壁面に設けた固定部と接合する固定部(9)を配置し
    たキャップにおいて、(A) 円筒状外周壁と内周側壁との間の位置で且つ弧状
    に張り出した天板の下面を延長した面と容器口部の壁と
    の交点よりキャップの中心側の位置に、 ()嵌合溝の天面(7)を形成し容器の開口端面と当
    接して天板を拘束する支持部と ()容器の開口上端部内周面と当接する内周側壁の外
    周面で形成したキャップの中心側に傾斜したシール面
    (5)からなるシール当接部とを配設した減圧容器用キ
    ャップ。
  2. 【請求項2】 リング状の内周側壁が天板と一体に成形
    された、請求項1に記載された減圧容器用キャップ。
  3. 【請求項3】 キャップの円筒状外周壁内周面に配設し
    た固定部がスクリュー状の螺子である、請求項1または
    2に記載された減圧容器用キャップ。
  4. 【請求項4】 外方に凸に弧状に張り出した天板が曲面
    状又は多角錘状の凸面である請求項1ないし3のいずれ
    か1項に記載した減圧容器用キャップ。
  5. 【請求項5】 外方に凸に弧状に張り出した円板状の天
    板(1)と、天板の周縁に連結した下方に垂下する円筒
    状外周壁(2)と、天板の下面の周縁部にリング状補強
    壁(10)を配設し、この壁から下方に垂下するリング
    状の内周側壁(3)からなり、内周側壁と円筒状外周壁
    とに囲まれるリング状の容器の開口部と嵌合する嵌合溝
    (4)を配設し、円筒状外周壁の内周面に容器の開口部
    側壁面に設けた固定部と接合する固定部(9)を配置し
    たスクリューキャップであって、(A) 円筒状外周壁と内周側壁との間の位置で且つ弧状
    に張り出した天板の下面を延長した面と容器口部の壁と
    の交点よりキャップの中心側の位置に、 ()嵌合溝の天面(7)を形成し容器の開口端面と当
    接して天板を拘束する支持部と ()内周側壁の外周面で形成したキャップの中心測に
    傾斜したシール面(5)からなるシール当接部とを配設
    した減圧容器用キャップを、容器の開口端上面に被蓋し
    て容器の開口端上面(6)を前記リング状の嵌合溝の天
    面と当接させてキャップを支持すると共に内周側壁のシ
    ール面を容器の開口端周縁と接触させ、容器の開口端部
    でシール当接部を拘束して嵌合溝の支持面と内周側壁の
    接触シール面を容器内の減圧により容器内に吸引して容
    器をシールする減圧容器シール方法。
JP3185914A 1991-04-24 1991-04-24 減圧容器用キャップおよび減圧容器シール方法 Expired - Fee Related JPH07112866B2 (ja)

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