JPH07112867B2 - 減圧容器用キャップおよび減圧容器シール方法 - Google Patents

減圧容器用キャップおよび減圧容器シール方法

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JPH07112867B2
JPH07112867B2 JP3188370A JP18837091A JPH07112867B2 JP H07112867 B2 JPH07112867 B2 JP H07112867B2 JP 3188370 A JP3188370 A JP 3188370A JP 18837091 A JP18837091 A JP 18837091A JP H07112867 B2 JPH07112867 B2 JP H07112867B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器内が減圧となる減
圧容器を容器内の減圧を利用してシールし小さい力で閉
栓と開栓をすることの出来る減圧容器用キャップ及び減
圧容器シール方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の減圧容器用キャップとしては、特
公平1−59179号公報、実公昭45−27915号
公報、特開昭57−22825号公報等多くの容器内部
をシールするキャップが知られている。
【0003】これらの公知のキャップは例えば凸形状キ
ャップ天板を容器開口端内部にはめこみ、容器内の真空
を利用してキャップ天板を押し広げ、容器内部でシール
するための圧着する力を得ている。また、常圧時にシー
ルが得られるように、容器開口端直径より少し広いキャ
ップ天板を押し込む構造になっていて、キャップ天面の
変形がもとにもどろうとする圧着力でシールを行う。こ
れらキャップは容器内を高真空にした時、さらに圧着す
る力が強くなり密封する効果が得られる。しかし一方、
開栓時には大きなトルクが必要となる欠点がある。
【0004】一方平板状の天板のキャップを使用すると
真空により天面が内方にたわみ、キャップのシール面で
ある45°テーパ面は容器開口端に強く押し付けられた
状態になる。シール部の天板に肉厚がなく、形状も内面
に引き込まれ易くなっているため、キャップのリフトに
よる天板を引き上げる効果は少なく、真空破壊は生じに
くい。そのため、高真空において強く押し付けられてた
状態では開栓トルクが大きく上昇する欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術は、
いずれもキャップの外周壁や内側に設けた内周壁の周壁
と容器の開口部の周壁を、圧着して内部をシールするも
のであった。このような構造であるので、常に容器と蓋
は整合密封させるため機械的な力、例えばネジ構造で蓋
が多少変形する位強く締め付けなければならなかった。
そして一度被蓋すると上記のように真空が破れ難く、蓋
をするのに大きな力を必要とし、また蓋をはずすのにも
大きなトルクを与えなければならなかった。つまり、こ
のような構造で密封するため蓋と容器周壁との面的接触
摩擦が大きいので開栓トルクは必然的にかなり大きくな
らざるを得なかったのである。
【0006】詳しく説明すると、容器内が真空でパック
されている状態で、従来のキャップを開栓しようとした
場合、容器内部にはめこまれたキャップ天面を容器開口
端上部まで引上げなければ真空を破壊できない。破壊が
生じればキャップは容易に開栓する。しかし、それまで
の間、キャップを容器内に引き込む力と容器開口端内壁
にシール部が圧着して生じる摩擦に抗してキャップをリ
フトしなければならない。真空を破壊するキャップのリ
フト量を得るために何回転も回さなければならなかった
り、締め付けがきつすぎて回転しないなどの問題があ
り、回転させてもすぐに解放感の無いキャップとなって
いる。特に容器内の真空度が高く、天面の変形が大きい
ものほどこの傾向がある。このような欠点は容器の開口
部を蓋で密封する基本的な手段と容器の開口部と蓋の構
造によりもたらされている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、小さい力で
蓋をしめたり、開けたり出来る減圧容器用のキャップに
ついて研究し、容器の減圧を利用することにより蓋の開
閉を小さい力でなし得ることを知った。すなわち、減圧
容器の密封はキャップのシール面と容器の開口部の内周
面が当接すれば自動的に行われるので、それ以外の力や
構造は不要であり、真空が破壊されなければ密封はこれ
だけで充分維持される。つまり、シール部は必要以上の
外力の作用を排除することが重要である。これらの外力
はいたずらに容器の開栓を困難となし、不都合である。
このような減圧を利用するためには、従来の構造のキャ
ップでは不可能であり、容器の開口部と嵌合するキャッ
プの嵌合部とキャップの天板の構造を減圧によりシール
出来るように特別の構造にしなければならないことを解
明して本発明を完成した。
【0008】本発明は、 「1. 外方に凸に弧状に張り出した円板状の天板
(1)と、天板の周縁に連結した下方に垂下する円筒状
外周壁(2)と、天板の下面の外周壁より中心側の周縁
部に配置した下方に垂下するリング状の内周側壁(3)
と、内周側壁と円筒状外周壁とに囲まれるリング状の容
器の開口部と嵌合する嵌合溝(4)とからなり、嵌合溝
にはライナー層(6)を設け、円筒状外周壁の内周面に
容器の開口部側壁面に設けた固定部と接合する固定部を
配置した開口上端部にカール(8)を設けた容器に使用
するキャップにおいて、(A) 円筒状外周壁と内周側壁との間の位置で且つ弧状
に張り出した天板の上下両面をそれぞれ延長した面に挾
まれる位置に、 ()嵌合溝の天面(7)を形成し容器の開口上端面に
設けたカール上部と当接して天板を拘束する支持部と ()容器の開口上端部に設けたカール側部と当接する
内周側壁の外周面で形成したキャップの中心側に傾斜し
た斜面であるシール面(5)からなるシール当接部とを
配設した減圧容器用キャップ。 . リング状の内周側壁が天板と一体に成形された、
請求項1に記載された減圧容器用キャップ。 . キャップの円筒状外周壁内周面に配設した固定部
がスクリュー状の螺子である、請求項1または2のいず
れか1項に記載された減圧容器用キャップ。 . 外方に凸に弧状に張り出した天板が曲面状又は多
角錘状の突出面である請求項1ないし3のいずれか1項
に記載した減圧容器用キャップ。 . 外方に凸に弧状に張り出した円板状の天板(1)
と、天板の周縁に連結した下方に垂下する円筒状外周壁
(2)と、天板の下面の外周壁より中心側の周縁部に設
置した下方に垂下するリング状の内周側壁(3)と、内
周側壁と円筒状外周壁とに囲まれるリング状の容器の開
口部と嵌合する嵌合溝(4)とからなり、嵌合溝にはラ
イナー層を設け、円筒状外周壁の内周面に容器の開口部
側壁面に設けた固定部と接合する固定部を配置したキャ
ップであって、(A) 円筒状外周壁と内周側壁との間の位置で且つ弧状
に張り出した天板の上下両面をそれぞれ延長した面に挾
まれる位置に、 ()嵌合溝の天面(7)を形成し容器の開口上端面に
設けたカール(8)の上部と当接して天板を拘束する支
持部と ()容器の開口上端部に設けたカール部の側面と当接
する内周側壁の外周面で形成したキャップの中心側に傾
斜した斜面であるシール面(5)からなるシール当接部
とを配設した減圧容器用キャップを、容器の開口端上面
に被蓋してを容器の開口端上面に設けたカール(8)を
前記リング状の嵌合溝のライナー層を有する天面と当接
させてキャップを支持すると共に内周側壁のシール面を
容器の開口上端部に設けたカールと接触させ、容器の開
口上端のカールでシール当接部を拘束して嵌合溝の支持
面と内周側壁の接触シール面を容器内の減圧により容器
内に吸引して容器をシールする減圧容器シール方法。
【0009】
【作用】本発明の第1の特徴は、キャップの上部天板を
外に凸状になしたことである。容器内が減圧であると平
らな天板は内部に凸に変形し、キャップの筒状周壁と容
器の周壁の摩擦が大きくなり開栓トルクが大きくなる欠
点が生ずるからである。キャップの天板は曲線状の弧状
に凸状でもよく、多角錘状に凸状でもよい。
【0010】本発明の第2の特徴は、キャップのシール
当接部と支持部を天板の上下面の延長線内においたこと
である。
【0011】本発明の第3の特徴は、キャップの内周側
壁の外周面をキャップの中心側に傾斜した斜面とするか
または周縁側に突出した突起を設けて接触シール面を形
成したことである。嵌合溝が前記の位置にあることによ
り、キャップの嵌合溝を容器開口に嵌合させると、前記
キャップの接触シール面が、容器の開口部の上端部のカ
ールと接触し、容器内の減圧により密着してシールを行
う。この両者の接触巾は狭いが、配置された位置が前記
の上下天板面を延長した空間に配置された特別の位置で
あるため、天板にかかる減圧による押し下げ力、換言す
ると容器内にキャップを引込む力は、傾斜面を形成する
接触シール面に垂直に作用し、この力が斜面で鉛直方向
と水平方向に分力して、水平方向の分力はシール面をキ
ャップの周縁方向に押して容器の開口部のカールに押し
つけ、一方鉛直方向の分力はシール面を下方に押してや
はり容器の開口部のカールに押しつける。この二つの分
力の作用により狭い巾ではあるがシールは非常に良好に
行われる。そして他の手段による締め付けは一切なく、
接触面積が小さく、摩擦が小さいので、小さいトルクで
開栓できる。また、キャップの嵌合溝に設けた天板を拘
束する支持部が天板の変形を防ぎ、キャップシール面の
摩擦力の無用の増加を防止する。
【0012】本発明の第4の特徴は容器の開口上端部に
カールを設けたことである。本発明者の研究によると容
器開口上端部でキャップの支持とシール当接を行う場
合、容器の開口上端部に支持部とシール面を確実に配設
するためには開口上端部に器壁の上端面を利用するので
はなく、この部位に別の手段によつて、支持部とシール
部を形成することが有効であることを解明した。そして
このような支持部とシール部は、容器の開口上端に器壁
をカールしたカール部を設けることにより容易に形成出
来る。カールの利点は上面で支持を行い側面でシールを
行うことが出来るので一部材で二つの作用を奏すること
が出来ることである。そしてこのカールによる支持部と
シール部の形成は金属製或いはプラスチック製の比較的
器膜の薄い容器の場合非常に有効である。
【0013】本発明の第5の特徴はキャップの嵌合溝の
天面にライナー層を配設したことである。カール部で嵌
合溝の天面と接触させると接触は完全な線接触となり、
薄い器壁の場合はカールの変形等により接触が破壊され
支持が不完全になる傾向がみられるのでその防止のため
に嵌合溝の天面にライナー層を配設するのである。
【0014】上記の特徴について詳細に説明する。キャ
ップのシール当接部と支持部が上下の天板面の延長線内
になければならない理由 真空用キャップは容器内を真空にして密封した状態で
は、大気圧によりキャップ天面には容器内へ引き込まれ
ようとする力が働く。この真空による力でキャップは強
く容器開口端上部に押し付けられる。そのため、垂直方
向の力を支持する容器開口上端部が必要になる。さら
に、キャップ天面をドーム形状にすることで、真空によ
り変形する天面のたわみを水平方向の変位に変え、これ
を容器開口端内面で拘束してキャップの一部を圧着する
効果を得ている。このメカニズムをモデリングすると、
キャップと接する容器開口上端は、支持面とシール面に
分けられる。天板面の延長線と支持部、シール部との位
置関係から真空キャップについて検討する。
【0015】a シールの効果から 延長線内からシール点が外れるほど、キャップの曲げ変
形による圧着になるため効率的に水平方向の力を利用で
きない。また、素材の曲げ変形による反発力を主とし
て、シールに用いるようになるため、クリープなどの劣
化が生じ易くシールの機能が失われやすい。
【0016】b 支持点における回転モーメントの作用 キャップ円筒状外壁に外ネジがある形態で、支持点より
内側に天板の上下面の延長線がある場合、真空による力
により支持部において回転モーメントが生じる。これは
ネジの部分を引き上げる効果があり、その結果ネジ山を
締め付ける。それで、開栓トルクを高くする原因にな
る。
【0017】c リフト移動量の違いによる開け易さ 詳細には比較例で説明するが、支持部とシール部のどち
らも天板の上下面の延長線内のなかに入っている場合
と、シール部だけが延長線内に入っていて支持部はキャ
ップ周縁部にある場合についてみると、後者においては
キャップを開栓しようとして回すとき、容器内面とキャ
ップシール部との接触を絶つのに長いリフト量が必要に
なる。そのあいだ大気圧と容器内面との摩擦に抗して移
動させなければならないため開けにくいキャップとな
る。前者においては、わずかの移動量で減圧破壊が生
じ、開栓は容易になる。キャップ形状が広くなり、減圧
度が高くなるほど後者の形態では開けにくい。
【0018】このように、キャップのシール部を、キャ
ップの天板の上下面を夫々延長した面にはさまれる天板
周辺部に設けたことにより、容器内の減圧を利用して、
キャップの内周壁のシール面で減圧による天板押し下げ
力を水平方向と鉛直方向に分力してシールを行うことは
本発明者がはじめて解明した新規のシール方法であっ
て、開閉栓を小さい力で行うことができる効果がある。
そして、容器の開口内周縁を傾斜面としてキャップの内
周壁シール面と接触させると、よりシールは良好となる
が、接触巾が狭いので摩擦は大きくならず、開栓は容易
である。キャップのシール面はキャップの中心側に傾斜
する平面状の傾斜でなくキャップの中心側に傾斜する
弧面としてもよい。この場合も容器の開口周縁との接触
部で力は水平方向と鉛直方向に分力され、同様のシール
効果が奏される。
【0019】本発明のキャップは、容器の開口部に被冠
すればそれだけで充分なシールが行われるが、キャップ
の円筒状外周壁内面に適宜なネジを設け、容器の外周の
ネジとかみ合せてもよい。この構造は決してキャップを
容器に締めつけるのでなく、キャップのリフトを容易に
することが出来更に一度開栓して減圧を除いた容器に再
び蓋をするときに利用されるのである。またこの固定
は、取扱時の衝撃によるシールの破壊を防ぐ作用もあ
る。減圧を除去すると、本発明の特徴である、減圧を利
用した閉栓ができなくなるからである。
【0020】本発明のキャップの内周壁は、キャップと
一体成形してもよいが、断面三角形又は半円弧状のリン
グ状周壁を別に成形して配置してもよい。本発明のキャ
ップは、合成樹脂製でも金属製でもよいが、硬い材料で
成形した場合は、合成樹脂で別に成形した内周壁を配置
することが好ましい。
【0021】このキャップ内周壁の接触シール面はパッ
キングではなく、キャップの天板が減圧により容器内に
引き込まれて、容器の開口周縁に密着してシールを行う
ので、減圧により容器の開口周縁と密着するものであれ
ば充分である。繰り返すが本発明のシールは容器の周壁
とキャップの周壁の面接触により行われるのではない。
あくまで、減圧によるキャップの特定の位置に設けた嵌
合溝に配設したライナー層と容器開口上端に設けたカー
ルとの接触によりキャップを支持し、キャップ内周壁の
接触シール面又はシール突起と容器開口部のカールの狭
い巾の接触でシールされるのであり、これらの接触は面
的接触でなく、むしろ線的な接触である。
【0022】本発明のキャップは真空によるキャップ天
面のたわみを容器開口端で拘束し変形を防いでいるため
キャップと容器の周壁の摩擦が小さく、キャップを回転
させるときに形状を保ちながらリフトできる。そのた
め、シール部の接触が絶たれ易く真空破壊がすぐに生じ
ることで、すぐに解放感のある開栓しやすい真空用キャ
ップになる。それに対し、平板形のようなキャップで、
天面が容器内に引き込まれてたわんで変形するのでこの
ように変形したままのキャップをリフトしても、シール
部分の接触は絶ちきれ難くなかなか解放できない。回転
はするが開栓しないキャップとなる。
【0023】
【実施例】つぎに本発明を実施例にもとずいて具体的に
説明し、従来のキャップとの比較試験を示す。
【0024】図1は本発明の実施例であり、容器にキャ
ップを被蓋した断面正面を示す。図2は図1のキャップ
と容器の開口上端部のシール状態を示す拡大図である。
図1と図2から明らかなようにキャップの天板1は上方
に凸状となっている。2は天板の周縁に連結した下方に
垂下する円筒状外壁であって、内周側に容器外周の固定
部と接合する固定凸起9が配置されている。容器との固
定はスクリュー状に固定してもよく、単に互いの凸部の
上下面を組合せて固定してもよい。3は天板の下面周縁
部に設置され下方に垂下するリング状の内周壁であっ
て、該内周壁と外壁との間に容器の開口上端部と嵌合す
る嵌合溝4が形成されている。7は嵌合溝の天面であっ
てここにライナー層6が設けられておりキャップを被蓋
した時、容器の開口上端部のカール8と当接して両者で
キャップの天板を拘束し支持する支持部を形成する。5
は内周壁の外周面であって、周縁方向に突出した突起と
なってシール面を形成している。8は容器開口上端に設
けたカール部である。そしてキャップシール突起5と容
器の開口上端のカール8でシール当接部が形成される。
カール(8)は容器開口上端の器壁を一回ないし複数回
捲回して形成してもよく、下方に開口する樋状としても
よい。容器にキャップを被蓋すると、容器の開口上端の
カールは嵌合溝に挿入され、カール8はキャップの嵌合
溝の天面7に設けたライナー層6と当接してキャップの
天板を拘束して支持する。また、キャップの内周壁3の
シール突起5は容器の開口上端部の8カール部と当接す
る。こうして容器は支持部で支持されシール部5でシー
ルされる。容器内が減圧であるので天板には容器内に吸
い込む力が作用する。そして上方に凸状の天板は下方へ
押され横方向に拡がりいわゆるトグル効果が奏され、シ
ール面5は開口上端内周面8に押しつけられシールが行
われる。一方容器開口上端面6と嵌合溝の天面7とは当
接するがこの部分はシールよりは天板の支持を担当し、
天板を拘束して無用の変形を防止している。この構造で
あるので、シールはもっぱらキャップのシール面と容器
の開口上端内周面の狭い巾で行われ、しかも支持部によ
り天板の無用の変形を防止し、変形によりシール当接部
の摩擦の増大を防ぎシールを破る力いわゆる開栓力を減
少させている。すなわち、天板の変形が少ないので開栓
時支持部の摩擦は小さく、シール部の摩擦も小さいため
小さいトルクでキャップの上昇が出来る。シール当接部
が離れれば真空が破壊され、開栓は容易となる。この実
施例から理解されるように、天板を拘束し、天板の無用
の変形を防止する支持部と、シール当接部が天板の上下
両面の延長線上に入っていないと支持部による天板の拘
束が弱くなり天板の変形が大きくなるので開栓トルクが
小さくならない。天板の外周縁部の嵌合溝の上方部10
は、天板の拘束力を大きくし、天板の無用の変形を防ぐ
ために厚肉とすることが好ましい。
【0025】図3と図4は天板を平らにした比較例であ
って、天板は容器内に押し込まれて下に凹に大きく変形
し、円筒状外壁は外側に開き、容器の開口上端のカール
8はキャップの天面7を支持しないので支持部が形成さ
れず、シール当接部は非常に強く押圧され、シールは破
壊されない。したがって、開栓トルクは非常に大きくな
り開栓が困難である。図5、図6は他の比較例でキャッ
プの支持部と当接シール面が天板の上下面を延長した面
の中になく、該面よりキャップの周縁側にある例であ
る。このような構造であると天板を外方に凸の弧状とし
も、天板は容器内に押し込まれて下に凹に大きく変形
し、円筒状外壁は外側に開き、容器の開口上端部6はキ
ャップの天面7を支持しないので支持部が形成されず、
シール当接部は非常に強く押圧され、シールは破壊され
ない。したがって、開栓トルクは非常に大きくなり開栓
が困難である。つぎに本発明の効果を説明するために比
較試験とその結果を示す。
【0026】比較試験1 開栓トルク試験 使用したキャップは実施例1は図2、および比較例1は
図3、図4、比較例2は図5のキャップであり、キャッ
プの外壁内周面に螺子を設けたポリプロピレン樹脂で成
形したスクリューキャップである。嵌合溝の天面に厚さ
0.8mmのPVC系樹脂の環状シートのライナーを配
置した。一方容器は内径82mmの開口部上端外周に螺
子を設けたスクリューつき、スチール製缶胴である。容
器の開口端には径2.8mmのカール部を形成した。キ
ャップの樹脂目付量と、天板の厚みは表1に示す通りで
ある。
【0027】
【表1】
【0028】試験は開栓トルク40[kgf・cm]に
てキャッピング、開栓トルクを手回しにより測定した。
試験結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】〔註〕 開栓トルクは(Kgf・cm)で
表した。この試験結果から本発明のキャップは小さい力
で開栓出来ることが理解される。そして天板が平板状で
あると開栓に大きな力が必要となることが明らかであ
る。また天板を単に弧状に凸出させても、天板の変形を
容器の開口部で拘束支持する支持部がないと、開栓トル
クは大きくなることが理解される。
【0031】比較試験2 天板たわみ量試験 試験方法: キャップ中央部でのたわみを測定する。 結果を表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】〔註〕 たわみ量は(mm)で示した。こ
の試験から、天板が平板であるとたわみが大きくなり天
板が変形することがわかる。 また天板を外方に凸状と
してもキャップに支持部がないと、天板が大きくたわむ
ことがわかる。そして天板がたわむと当接シール部の密
着力が大きくなり摩擦も大きくなるので開栓に大きな力
を必要とすることが理解される。
【0034】
【発明の効果】本発明は、キャップの当接シール部と支
持部を天板の上下面の延長線にはさまれる位置に配置し
たことにより開栓を容易にすることが出来た。また容器
の開口上端にカール部を設け支持部とシール部を確実に
形成する効果を奏した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャップの被蓋状態を示す断面図であ
る。
【図2】本発明のキャップの一部断面図である。
【図3】比較例のキャップの一部断面図である。
【図4】比較例のキャップの一部断面図である。
【図5】比較例のキャップの一部断面図である。
【図6】比較例のキャップの一部断面図である。
【符号の説明】
1 天板 2 円筒状外壁 3 内周壁 4 嵌合溝 5 シール面 6 開口上端面 7 天面 8 開口上端内周 9 固定凸起 10 上方部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外方に凸に弧状に張り出した円板状の天
    板(1)と、天板の周縁に連結した下方に垂下する円筒
    状外周壁(2)と、天板の下面の外周壁より中心側の
    縁部に配置した下方に垂下するリング状の内周側壁
    (3)と、内周側壁と円筒状外周壁とに囲まれるリング
    状の容器の開口部と嵌合する嵌合溝(4)とからなり、
    嵌合溝にはライナー層(6)を設け、円筒状外周壁の内
    周面に容器の開口部側壁面に設けた固定部と接合する固
    定部を配置した開口上端部にカール(8)を設けた容器
    に使用するキャップにおいて、(A) 円筒状外周壁と内周側壁との間の位置で且つ弧状
    に張り出した天板の上下両面をそれぞれ延長した面に挟
    まれる位置に、 ()嵌合溝の天面(7)を形成し容器の開口上端面に
    設けたカール上部と当接して天板を拘束する支持部と ()容器の開口上端部に設けたカール側部と当接する
    内周側壁の外周面で形成したキャップの中心側に傾斜し
    た斜面であるシール面(5)からなるシール当接部とを
    配設した減圧容器用キャップ。
  2. 【請求項2】 リング状の内周側壁が天板と一体に成形
    された、請求項1に記載された減圧容器用キャップ。
  3. 【請求項3】 キャップの円筒状外周壁内周面に配設し
    た固定部がスクリュー状の螺子である、請求項1または
    2のいずれか1項に記載された減圧容器用キャップ。
  4. 【請求項4】 外方に凸に弧状に張り出した天板が曲面
    状又は多角錘状の突出面である請求項1ないし3のいず
    れか1項に記載した減圧容器用キャップ。
  5. 【請求項5】 外方に凸に弧状に張り出した円板状の天
    板(1)と、天板の周縁に連結した下方に垂下する円筒
    状外周壁(2)と、天板の下面の外周壁より中心側の
    縁部に設置した下方に垂下するリング状の内周側壁
    (3)と、内周側壁と円筒状外周壁とに囲まれるリング
    状の容器の開口部と嵌合する嵌合溝(4)とからなり、
    嵌合溝にはライナー層を設け、円筒状外周壁の内周面に
    容器の開口部側壁面に設けた固定部と接合する固定部を
    配置したキャップであって、(A) 円筒状外周壁と内周側壁との間の位置で且つ弧状
    に張り出した天板の上下両面をそれぞれ延長した面に挾
    まれる位置に、 ()嵌合溝の天面(7)を形成し容器の開口上端面に
    設けたカール(8)の上部と当接して天板を拘束する支
    持部と ()容器の開口上端部に設けたカール部の側面と当接
    する内周側壁の外周面で形成したキャップの中心側に傾
    斜した斜面であるシール面(5)からなるシール当接部
    とを配設した減圧容器用キャップを、容器の開口端上面
    に被蓋してを容器の開口端上面に設けたカール(8)を
    前記リング状の嵌合溝のライナー層を有する天面と当接
    させてキャップを支持すると共に内周側壁のシール面を
    容器の開口上端部に設けたカールと接触させ、容器の開
    口上端のカールでシール当接部を拘束して嵌合溝の支持
    面と内周側壁の接触シール面を容器内の減圧により容器
    内に吸引して容器をシールする減圧容器シール方法。
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