JP3023296B2 - フルオープン型密封缶 - Google Patents

フルオープン型密封缶

Info

Publication number
JP3023296B2
JP3023296B2 JP7191336A JP19133695A JP3023296B2 JP 3023296 B2 JP3023296 B2 JP 3023296B2 JP 7191336 A JP7191336 A JP 7191336A JP 19133695 A JP19133695 A JP 19133695A JP 3023296 B2 JP3023296 B2 JP 3023296B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
canopy
score
bent portion
ridge
pull tab
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7191336A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0939963A (ja
Inventor
正幸 松下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Amagasaki Seikan KK
Original Assignee
Amagasaki Seikan KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Amagasaki Seikan KK filed Critical Amagasaki Seikan KK
Priority to JP7191336A priority Critical patent/JP3023296B2/ja
Publication of JPH0939963A publication Critical patent/JPH0939963A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3023296B2 publication Critical patent/JP3023296B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Containers Opened By Tearing Frangible Portions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】この発明は、缶胴体の口部の全面
を開放するいわゆるフルオープン型の密封缶であって、
特にタブを使用して容易に開缶できるプルオープン式の
ものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のフルオープン型密封缶に
は、天蓋の周囲にスコアを形成し、このスコアの一部を
天蓋のプルタブで押下げて引裂き後、プルタブを引き上
げることによって、スコアに沿って天蓋のディスクを開
放するプルオープン式の密封缶(E.O.E缶:イージ
ー・オープン・エンド缶)がある。このプルオープン式
の密封缶には、天蓋の裂開時の安全対策から分類して、
ノンセーフティタイプ、シングルセーフティタイプ及び
ダブルセーフティタイプの3種がある。
【0003】ノンセーフティタイプは、天蓋のスコアに
沿って裂開されるディスク及び缶胴体側に残るリムのい
ずれにも安全対策がなされていないものをいう。また、
シングルセーフティタイプは、天蓋のスコア付近に断面
Z形に折り曲げた一重の折曲部を形成することにより、
ディスク又はリム部分のいずれかの周辺(切り口)を折
曲部より後退させ、取扱者の指が傷付かないようにした
ものである。ダブルセーフティタイプは、天蓋のスコア
付近に断面Z形の折曲部を二重に形成することにより、
スコア両側に位置するリム周辺及びディスク周辺(切り
口)を折曲部でカバーし、取扱者の指が傷付かないよう
にしたものである。
【0004】また、従来のフルオープン型の密封缶にお
いては、取扱者が開缶後に手を挿入して内容物を取り出
すことが多いため、更なる安全対策として、特にノンセ
ーフティタイプの密封缶では、缶胴体の口部胴壁にネッ
クビードが施されたものが出現している。
【0005】図8は従来のネックビード付き密封缶の断
面図を示す。図8のごとく、フルオープン型の密封缶1
は、天蓋2にスコア3が形成され、缶胴体4の口部に、
内側に突出するビード5が形成された構造である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8に示す
ネックビード付きの密封缶1においては、以下の理由か
らビード5を天蓋2に近付けることができず、その結
果、開缶後の安全性が万全とはいえない。
【0007】図9はビード5を天蓋2に近付けることが
できない理由を説明するための図である。図中、ビード
5は通常、断面半円弧状に形成されるから、この円弧
が、その中心Qから半径rの半円であるとすると、中心
Qの位置によって次の3種類に分類される。すなわち、
図中(a)は中心Qが缶胴体4の胴壁6の延長線A上に
ある場合、(b)は中心Qが胴壁6の延長線Aよりも外
側にある場合、(c)は中心Qが胴壁6の延長線Aの内
側にある場合である。(a)の場合、胴壁6とビード5
の接線Bとのなす角度θは90度、(b)の場合はθ>
90度、(c)の場合はθ=90度となる。(c)の場
合においてθ=90度となるのは、ビード5は、缶胴体
4の口部付近の胴壁6をロールによる絞り加工を施して
湾曲形成させるため、θ<90度は考えられない点と、
以後に行う蓋の巻締定着時に、缶胴体の高さ方向から内
向きにリフター圧がかかってビード部分5が座屈するお
それがあることからθ<90度とできない点とからであ
る。
【0008】ビード5は、以後の加工工程で座屈しては
ならないものである。ビード5が座屈すれば、缶高さが
設計通りにならず、製品品質上好ましいものではない。
従って、以後の巻締め工程等で座屈を防止するには、図
9の(b)のように、中心Qを胴壁6の外側に位置させ
たビード5を形成するのが望ましい。
【0009】しかしながら、図9の(b)のようなビー
ド5を形成すると、胴壁6からの突出高さCが低くな
り、その上部の天蓋2のスコア3の形成位置を一定とし
た場合、ビード5の突出端7がスコア3よりも後退する
おそれがある。そのため、スコア3よりもビード5の突
出端7を缶胴体の中心側に位置させるには、ビード5の
半径rを大にしなければならない。ビード5の半径rを
大にした場合、その突出端7と天蓋2との距離が大きく
なり、結局、安全性の点から好ましいものではなくな
る。
【0010】一方、ビード5の突出端7と天蓋2とを近
付けるため、図9の(a)や(c)のように、ビード5
の突出端7をスコア3よりも缶胴体中心側に配置する
と、ビード5が以後の蓋巻締め工程でリフター圧により
座屈するおそれがある。
【0011】いずれの場合であっても、従来のネックビ
ード5では安全性の面あるいは製品品質管理上好ましい
ものではなく、両者を同時に満足させる安全対策が望ま
れているのが現状である。
【0012】この発明の目的は、上記に鑑み、安全性の
さらなる向上と缶の品質管理の向上とが同時に図れるフ
ルオープン型の密封缶を提供するところにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明者らは、従来のネックビードを利用しつつ、これを
完全に押し潰すことによって、以後の蓋巻締め工程にお
ける座屈を予め防止し、同時に押し潰した突出条の突出
端を天蓋のスコアよりも缶中心側に位置させれば、突出
条を天蓋に可及的に接近させて、安全性をより高めるこ
とができるとの知見が得られた。すなわち、この発明に
係る密封缶においては、缶胴体の天蓋に接近した位置
で、缶胴体の胴壁を缶中心側に突出させて、これを押し
潰して重ね合わせることにより、前記スコアよりも缶胴
体中心側に突出する突条部が胴壁の周囲に形成されたこ
とを特徴としている。
【0014】突条部は、胴壁を缶中心側に突出させて押
し潰し重ね合わせれば、すなわち、ネックビードを押し
潰して突条部とすれば、以後の蓋巻締め工程において、
缶高さ方向からリフター圧がかかっても缶高さに変化が
なく、缶製品の品質上好ましいものとなる。一方、従来
のような座屈のおそれのある突条部(ビード)ではない
ので、天蓋に可及的に接近させることができ、取扱者が
開缶後の天蓋のリム側切り口に指などを接触させること
もなくなる。
【0015】突条部を天蓋に接近させる度合いは、この
発明がプルオープン式のものを対象としており、天蓋を
引き上げる際、一旦、タブの尖端を押し下げてスコアの
一部を裂開する動作が必要となることから、タブの尖端
の押し下げにより天蓋がスコアより裂開可能な間隔が必
要となる。さらに、突条部の突出端とスコア形成位置と
の関係は、タブによりスコアの一部を裂開後、タブを回
動して垂直に立てる際、タブ先端が缶内に沈み込み可能
な関係にあることが望まれる。ここで、タブを垂直に立
てるのは、タブを垂直に立てて引き上げる方が天蓋をス
コアに沿って裂開しやすくなるからである。
【0016】突条部は、缶胴体の胴壁周囲のネックビー
ドを押し潰して形成するものであるため、この発明は、
天蓋の全面が開缶するフルオープン型のコーヒー豆やナ
ッツ入りの密封缶を対象としており、例えば、ジュース
缶等のプルオープン式のもののように、天蓋の開口部が
一部であるものを対象としていない。
【0017】また、この発明が適用可能な天蓋として
は、いわゆるノンセーフティタイプのもの(図3参照)
に限らず、天蓋のリム側あるいはディスク側に折曲部を
形成したいわゆるシングルセーフティータイプのもの
(図4及び図5参照)や、天蓋のリム側のみならずディ
スク側にも折曲部を形成したダブルセーフティタイプの
もの(図6及び図7参照)でもよいことは勿論である。
【0018】このシングルセーフティタイプあるいはダ
ブルセーフティタイプの天蓋において、開缶時の天蓋デ
ィスクによる裂傷をも防ぐ意味から、スコア切り口より
も中心側を折曲げてスコア切り口よりも外側に突出する
折曲部をディスクの周囲に形成した構成も採用し、さら
なる安全対策を施した(図5ないし図7参照)。
【0019】上記安全対策は、突条部を有する缶胴体単
独、あるいは折曲部を有する天蓋単独で設けた構成であ
ってもよいが、両者を組み合わせた構成であることが望
ましい。例えば、図5ないし図7に示すように、缶胴体
の突条部の上側に、スコアによる天蓋部分の切り口より
も外側に突出する折曲部を設けた構成を採用すれば、缶
胴体側のみならず、天蓋側にも安全対策を施すことがで
きる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいてこの発明の
実施の形態を説明する。図1ないし図3はこの発明に係
る密封缶の一実施の形態を示すもので、図1は密封缶の
一部切欠正面図、図2は同じく平面図、図3は要部断面
図である。
【0021】図示のごとく、密封缶11は、缶胴体12
と天蓋13と底蓋(図示せず)とを備えている。天蓋1
3は、円筒状の缶胴体12の口部14に巻締め定着され
るもので、その巻締め部よりも内側周囲に円周状のスコ
ア15(裂開線)が形成され、このスコア15の局部を
押し開けるプルタブ16が設けられている。
【0022】タブ16は、図2のごとく、スコア15の
局部を押し開ける尖端部17と、後部の指掛け環18と
を備え、スコア15の内側において天蓋13に形成した
突起19に嵌め込み、かしめ止めされている。さらに、
円周状のスコア15よりも内側に円弧状のひげスコア2
0が天蓋13の突起19を回避するように形成されてい
る。このひげスコア20は、タブ16を起こしやすくす
るためのもので、タブ16はこのひげスコア20の裂開
により垂直に起立させることができる。スコア15を裂
開する場合のプルタブ16の回動中心は、概ねひげスコ
ア20の円弧部とタブ16の突起19との交点付近とな
る。
【0023】図3のごとく、缶胴体12は、その上下に
天蓋13及び底蓋を巻き締めして密封されるが、この缶
胴体12の口部14の胴壁21には、天蓋13に接近し
てスコア15よりも缶胴体中心側に突出する突条部22
が設けられている。この突条部22は、缶胴体の胴壁2
1の周囲に湾曲状のビードを絞り加工で施して缶中心側
に突出させた後(図8参照)、缶胴体12の上下両端か
ら内方に加圧プレスし、ビードを上下方向で押し潰して
重ね合わせることにより形成されるものである。従っ
て、押し潰されて重ね合わされた胴壁の一部はその間隔
がほぼ零に近くなり、以後の巻締め工程でのリフター圧
によっても缶高さが変化しないようになる。突条部22
は、図3のごとく、スコア15の形成位置よりも缶胴体
中心側に突出している。
【0024】なお、タブ16はスコア15の一部を裂開
後、垂直に立てて引き起こす必要があるため、天蓋13
のスコア15と突条部22との位置関係は図3に示す関
係になければならない。即ち、図3の如く、タブ16の
回動中心をEとすると、タブ16の尖端部17が描く軌
跡Fの範囲外に突条部22が位置するように、かつスコ
ア15の形成位置よりも缶胴体内側に突条部22の突出
端22aが位置するように、突条部22が配置されれば
よい。従って、この条件を満たす範囲で、突条部22と
天蓋13との間隔Dを適宜設定すればよく、突条部22
を天蓋13に接近させる度合いDは、天蓋13に可及的
に接近させることができ、これにより、取扱者が天蓋の
リム側の切り口により傷付くのを防止することができ
る。
【0025】一方、突条部22と天蓋13との間隔を開
け過ぎると、開缶時に、図9に示す従来のビードと同様
となり好ましいものではない。この間隔Dは、突条部2
2の突出端長さとスコア20の形成位置とにより変化す
るため、一義的に決定できるものではないが、突条部2
2の突出長さaとスコア15の形成位置とがほぼ同様な
場合、間隔Dは概ね2.0mm以内であることが望まし
い。
【0026】上記構成において、缶胴体12に突条部2
2を形成するには、缶胴体12の口部胴壁21に図8の
従来例で示すように、内側に湾曲したビードを絞り加工
等で施す。その後、缶胴体12の上下両端側から内方に
加圧プレスして、ビードを押し潰して重ね合わせて突条
部22を形成する。一方、天蓋13には円周状にスコア
15を形成する。次に、天蓋13の周縁と缶胴体12の
口部とをリフター等を用いて巻き締め定着し、内容物を
挿入後、缶胴体12の底部にも底蓋を巻き締め加工して
密封缶11を得る。
【0027】密封缶11の開缶は、天蓋13のプルタブ
16の尖端17を下方へ押し下げるべくタブ16を引き
起こし、スコア15の一部を裂開するとともに、タブ1
6を垂直に立てて引き上げれば、スコア15に沿って裂
開し天蓋ディスク13aが持ち上がり開缶することがで
きる。
【0028】この開放時においては、缶胴体12のリム
13b側の切り口13cは、突条部22よりも後退した
位置にあり、かつ切り口13cと突条部22とは接近し
ているので、取扱者が缶内部に手を挿入あるいは引き上
げる際においても、切り口13cに当たることがなく、
指などを傷つけるおそれがなくなり安全である。
【0029】本実施例の天蓋13としては図1ないし図
3に示すフラットタイプのものに限らず、図4ないし図
7に示すいずれのタイプの天蓋13にも適用できる。な
お、図4ないし図7の図面ではタブ16の記載は省略し
て示す。図4は天蓋13のリム13b側にスコア15の
切り口13cを隠すように、断面Z形に折り曲げた一重
の折曲部24が形成されたシングルセーフティタイプの
天蓋を示す断面図である。この天蓋13のスコア15は
下側の突条部22の突出端22a及び上側の折曲部24
の突出端部24aよりも缶胴壁側に後退して形成されて
いる。従って、開缶後にスコア15の切り口13cは、
突条部22及び折曲部24により隠れ、取扱者の指等が
当たることがなくなる利点がある。なお、この折曲部2
4は、天蓋13を絞り加工して凸部を形成後、この凸部
をプレス加工により押し潰して形成する。
【0030】図5は天蓋13側にもセーフティ対策を施
した例を示す断面図である。図5に示す密封缶11は、
天蓋13に断面Z形の折曲部29が形成され、この折曲
部29の上面側にスコア15が形成され、折曲部29の
外端部30がスコア15よりも外側に突出するようにさ
れている。なお、この場合の折曲部29の外端部30と
突条部22の関係は、タブ16の尖端部17の回動軌跡
の範囲外に突条部22が位置するように設定されてい
る。
【0031】上記のように構成すれば、突条部22によ
り缶胴体側の天蓋のリム側13bの切り口が突条部22
に接近しているため、天蓋13の切断後においても切り
口によって指が傷付くのを防止できる。一方、天蓋13
のディスク側の切り口も折曲部29の外端部30と接近
し、かつ外端部30が切り口よりも外側にあるので、天
蓋13の取扱時にも切り口により指が傷つくのを防止す
ることができる。
【0032】図6はダブルセーフティタイプの密封缶を
示す断面図である。この密封缶11は、天蓋13に逆ハ
ット形に折曲部31が形成され、その底部32にスコア
15が形成され、天蓋13のリム側及びディスク側に安
全対策が施されたものである。この折曲部31は、天蓋
13が絞り加工により凹部が形成され、これをプレス加
工で押し潰して形成される。
【0033】スコア15は、この折曲部31の底部32
のリム側、ディスク側、あるいは中心のいずれに形成し
てもよい。スコア15をリム側に形成すると、折曲部3
3と突条部22とにより、リム側の切り口が隠れる。従
って、図6の(a)の密封状態から、同図(b)のよう
にタブ16を操作してスコア15を裂開すれば、天蓋1
3のリム側の切り口13cが折曲部33及び缶胴体12
の突条部22によって隠れた状態となり、安全性を向上
し得る。ただ、ディスク側の切り口がディスク側の折曲
部34よりも外側に突出するので注意を要する。
【0034】ディスク側にスコア15を形成すると、突
条部22でリム側の切り口が隠れ、しかも、タブ16に
よる裂開に少々押し下げ力が必要となるが、ディスク側
の切り口が折曲部34で隠れる。従って、リム側及びデ
ィスク側の両方の切り口が突条部22あるいは折曲部3
4で隠れ、より安全である。
【0035】図7は天蓋に断面Z形の折曲部33、35
が二重に形成されているダブルセーフティタイプの天蓋
の断面図である。この折曲部33、35も図5及び図6
に示すものと同様に、プレス加工で押し潰して形成され
ている。スコア15は上側の折曲部33の下端部と下側
の折曲部35の上端部との連続部分に形成されており、
上側折曲部33の内端部33aよりも缶胴壁側に後退し
た位置で、かつ下側の折曲部35の外端部35aよりも
缶中心側に形成されている。勿論、突条部22は、スコ
ア15の形成位置よりも缶中心側に突出している。
【0036】上記の構成において、スコア15に沿って
天蓋13を裂開すれば、リム側の切り口は折曲部33及
び突条部22により隠れ、また、ディスク側の切り口も
折曲部35の外端部35aよりも蓋中心側に位置するの
で、リム側のみならずディスク側でも切り口によって指
などが傷付くのを防止することができる。
【0037】
【実施例】図1ないし図3に示すノンセーフティタイプ
の密封缶11は、缶内径が99mmで、缶高さが170
mmのブリキ製の缶胴体12に、厚さ0.24mmのア
ルミニウム製の天蓋13を巻き締めした例を示すもの
で、胴壁21からの突条部22の突出長さaは3.0m
m、胴壁22からスコア15の形成位置までの距離bが
2.5mm、さらに、突条部22と天蓋13の間隔Dが
1.5mmとされている。
【0038】上記構成によれば、突条部22の突出端2
2aとスコア15の形成位置との間隔(a−b)は0.
5mmとなり、突条部22がスコア15の形成位置より
も缶中心側に突出しており、突条部22と天蓋13の間
隔Dも1.5mmと接近しているので、指などが直接、
天蓋のリム側切り口に当たることがなく、安全性をより
向上させることができる。しかも、突条部22はビード
を押し潰して重ね合わせた構造であるため、以後の巻き
締め工程においてもリフター圧により座屈するおそれが
なく、缶高さの変化がなくなることから、製品品質の上
からも好ましいものとなる。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、この発明
によると、缶胴体の口部胴壁に、天蓋に接近してスコア
よりも缶胴体中心側に突出する突条部を、胴壁を缶中心
側に突出させ押し潰して重ね合わせることにより形成し
ているので、内容物の取り出し時に缶胴体の切り口によ
って指や手が傷付くのを防止でき、より安全性を向上さ
せるとともに、突条部は胴壁の一部を押し潰して形成し
ているので、以後の巻締め工程においても缶高さが変化
することなく、製品品質上も好ましい。
【0040】また、天蓋のスコア切り口よりも中心側を
折曲げてスコア切り口よりも外側に突出する折曲部をデ
ィスクの周囲に形成しているので、天蓋の取扱時にも切
り口によって指や手が傷付くのを防止できる。
【0041】従って、突条部と天蓋側の折曲部とを施し
た密封缶においては、開缶後にリム側の切り口が突条部
に隠れ、またディスク側の切り口が折曲部に隠れること
になり、缶の取扱における安全性をより向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る密封缶の一実施の形態を示す一
部切欠正面図
【図2】同じく平面図
【図3】同じく天蓋がノンセーフティタイプの場合の要
部断面図
【図4】リム側シングルセーフティタイプの天蓋を示す
要部断面図
【図5】ディスク側シングルセーフティタイプの天蓋を
示す要部断面図
【図6】ダブルセーフティタイプの天蓋を示す要部断面
【図7】ダブルセーフティタイプの別の天蓋を示す要部
断面図
【図8】従来のネックビード付き密封缶の要部断面図
【図9】ネックビードを天蓋に近付けることができない
理由を説明する図
【符号の説明】
11 密封缶 12 缶胴体 13 天蓋 15 スコア 16 プルタブ 22 突条部 24、29、31、33、35 折曲部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶胴体の口部に巻締めされた天蓋の周囲
    にスコアを形成し、このスコアの一部を天蓋のプルタブ
    で押下げて引裂き後、プルタブを引き上げることによっ
    て、スコアに沿って天蓋のディスクを開放可能なフルオ
    ープン型密封缶において、 前記プルタブの尖端の押下げにより、天蓋のスコアの一
    部を裂開可能な間隔をもって天蓋に接近した位置で、前
    記缶胴体の胴壁を缶中心側に突出させて、これを押し潰
    して重ね合わせることにより、前記スコアよりも缶胴体
    中心側に突出する突条部を胴壁の周囲に形成し、前記突
    条部の天蓋への接近位置が、前記プルタブの回動による
    前記スコアの一部の裂開後に、プルタブを垂直に立てる
    際、その先端が缶内に沈み込み可能な間隔であることを
    特徴とするフルオープン型密封缶。
  2. 【請求項2】 前記天蓋のスコア切り口よりも中心側を
    折曲げて、スコア切り口よりも外側に突出する折曲部を
    前記ディスクの周囲に形成した請求項1記載のフルオー
    プン型密封缶。
  3. 【請求項3】前記天蓋のスコア切り口よりも缶胴壁側を
    断面Z形に折曲げて折曲部を形成し、前記スコア切り口
    を前記折曲部の内端部よりも缶胴壁側に後退させた請求
    項1又は2記載のフルオープン型密封缶。
JP7191336A 1995-07-27 1995-07-27 フルオープン型密封缶 Expired - Lifetime JP3023296B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7191336A JP3023296B2 (ja) 1995-07-27 1995-07-27 フルオープン型密封缶

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7191336A JP3023296B2 (ja) 1995-07-27 1995-07-27 フルオープン型密封缶

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0939963A JPH0939963A (ja) 1997-02-10
JP3023296B2 true JP3023296B2 (ja) 2000-03-21

Family

ID=16272872

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7191336A Expired - Lifetime JP3023296B2 (ja) 1995-07-27 1995-07-27 フルオープン型密封缶

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3023296B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4803648B2 (ja) * 2005-09-01 2011-10-26 大和製罐株式会社 ステイオンタブ方式の開口容易缶蓋
JP5476204B2 (ja) * 2010-05-06 2014-04-23 光工業株式会社 缶入り無菌水浸漬おしぼり
CN109823651A (zh) * 2019-03-26 2019-05-31 清远市麦氏罐业有限公司 一种防刮易拉罐及其制造方法
CN111907872B (zh) * 2020-08-14 2022-04-29 临沂金露维饮品有限公司 一种防封口刃面割伤的食品罐

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4964369U (ja) * 1973-07-17 1974-06-05

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0939963A (ja) 1997-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4685849A (en) Method for making an easy opening container end closure
US3977561A (en) Can end with nondetachable tear tab and opening ring
US3877604A (en) Easy open ecology end
US3941277A (en) Embossed can end construction
CA1254533A (en) Container sealing cap
US4648528A (en) Easy opening container end closure
US5011037A (en) Container end member
US3434623A (en) Container with pull-tab opener
US7891519B2 (en) Easy open can lid
US3225957A (en) Metal end closure
US4901880A (en) Score line groove for container end members
US4211335A (en) Fracture resistant retained lever tab and method of manufacture
US3441169A (en) Container opening device
US3923193A (en) Easy-open container with nondetachable lock-in tab
US4148409A (en) Permanently attaching end opening means
US4723684A (en) Can lid with integral push-in tab
USRE30349E (en) Easy-opening container wall with coreline vent
US4585140A (en) Can lid with integral push-in tab
US4044915A (en) Container end closure
US4432466A (en) Container having closure panel including integrally formed scoop rupturable therefrom
US5232114A (en) Full-open convenience closure
US4258859A (en) No-fin scored metal ends for containers
US3591037A (en) Container with removable panel portion
JP3023296B2 (ja) フルオープン型密封缶
US4576304A (en) Easy-open closure

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990511

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19991207

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080114

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110114

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120114

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120114

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130114

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130114

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 14

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term