JPH07112718B2 - 制振パイプの製造方法 - Google Patents

制振パイプの製造方法

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JPH07112718B2 JP21769589A JP21769589A JPH07112718B2 JP H07112718 B2 JPH07112718 B2 JP H07112718B2 JP 21769589 A JP21769589 A JP 21769589A JP 21769589 A JP21769589 A JP 21769589A JP H07112718 B2 JPH07112718 B2 JP H07112718B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はエンジンの排気管等に使用される制振パイプ、
すなわち振動を減衰する性質を備えるパイプの製造方法
に関する。
〈従来の技術〉 自動車エンジンの排気管には、第5図に示すような通常
の単層管で作られたものと、第6図に示すような外管1
と内管21とからなる二層管で作られたものがある。
単層管で作られたエンジン排気管は、その使用時に排気
音が漏れ易いという欠点があり、異音、騒音の原因とな
る。それに対し、二層管で作られた排気管はエンジン振
動によって排気管が変形するとき外管と内管の摩擦でダ
ンピングが大きくなり振動が小さくなる(振動エネルギ
を熱エネルギとして吸収することで振動を減衰する)の
で、パイプ放射音を小さくでき、又エンジン排気音(空
気振動)を吸収することができる。
このような振動対策のための二層管は制振パイプとも呼
ばれており、主に排気管のフロントパイプ(排気管上流
部、例えばエキゾーストマニホールドと排気ガス浄化装
置との間)に用いられることが多く、特にディーゼルエ
ンジンのフロントパイプに用いられている。
〈発明が解決しようとする課題〉 このような制振パイプは、内管が外管に部分的に強く接
触していると共に、内管と外管の間の隙間が大きいほど
振動減衰効果は高くなる。ところが従来より制振パイプ
は径の異なる二本の単層管を単に重ね合わせて、すなわ
ち外管の中に内管を挿入して製作されており、内管と外
管の間の隙間が1mm以下であるので振動減衰効果が少な
い。
かなりの振動減衰効果が期待できる二層管として、金属
平板と波形金属板を一体に糊着するかスポット溶着した
補強板から製作されるパイプが実開昭59−93290号公報
に開示されている。そこに示されているパイプは強度を
高める目的で考案されたパイプであるが、内管と外管の
間の間隙が大きい点で振動及び騒音対策上好ましいもの
である。しかし実際問題としてその製造は困難である。
すなわちパイプに加工される際に隙間が潰されることは
避けられないので期待される程の振動減衰効果を発揮し
得ない。特に曲げ管、バルジ管等の複雑な形状の管に加
工する場合は性能確保ができない。
本発明は上記問題点を解決する目的で為されたものであ
り、その解決しようとする課題は、内管と外管の間の隙
間が十分に大きく確保でき、十分な振動減衰効果を発揮
する制振パイプを容易に製造できる方法を提供すること
である。
〈課題を解決するための手段〉 上記課題を解決できる本発明の制振パイプの製造方法
は、接合された金属平板とそれよりも柔軟性に富む波形
金属板との間に発泡材が充填されて成る積層板を、波形
金属板が内側となるように丸めてパイプに加工した後、
熱処理により発泡材を発泡させることを特徴とする。
上記積層板は例えば波形金属板の凹部(谷溝)に発泡材
を敷き詰めたものを板厚の厚い鋼板に接合して製作する
のが有利であるが、製作方法は特に限定されない。なお
その接合には圧接、接着、溶接等の方法が可能である。
外管となる金属平板の材料としては、熱処理発泡時に変
形しないように、板厚の厚い鋼板もしくは高強度材を選
択するのがよい。一方、内管となる波形金属板には、変
形し易いよう柔軟性に富んだ例えば板厚の薄い延性鋼板
もしくはアルミニウム等の高延伸性材料を用いることが
重要である。波形金属板の設定に当たっては、その波稜
線が上記積層板の長手方向、すなわちパイプに加工後の
管軸方向の平行になるようにする。
パイプへの加工は、平板をパイプにする汎用型パイプ製
造装置を用いて常法通り行ってよい。
発泡材としては、例えば軟化点の低いポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、酢酸セルロース、ポリスチロール等に、
アゾビスホルムアミド、アゾビスイソブチロニトリル、
ヒドラゾジカルボンアミド、炭酸アンモニウム等の一般
的な発泡材を混入した発泡樹脂を挙げることができる。
発泡材組成は分解温度、発泡ガス量や発泡倍率、気泡サ
イズ、発生ガスの種類などを基準として適当に選択すれ
ばよい。
〈作用〉 製造方法を以上のように構成すると、パイプ加工時に、
発泡材が存在するので内管と外管の間の隙間が完全に潰
れるということが無い。そして熱処理時に内管と外管の
隙間にある発泡材がガスを発生し、そのガス圧力で内管
が変形し、内管と外管の間の隙間が大きくなる。
また上記構成は、外管に内管を挿入することを要しない
で、途中で太さが変化したり曲がったりする複雑な形状
の二層管を製造することを可能にする。
〈実施例〉 以下、本発明の制振パイプの製造方法の実施例を説明す
るが、これらは本発明の要旨を何ら限定するものではな
い。
実施例1 第3図に示すように、薄い波形金属板2aの凹溝に発泡材
3を敷き詰めた後、その上に厚い金属平板1aを重ね合わ
せる。なお波形金属板2aは板厚0.5mmのステンレス鋼(J
IS SUS410)で、金属平板1aは板厚1.5mmのステンレス鋼
(JIS SUS304)である。そして発泡材3はポリエチレン
系発泡樹脂であり、敷き詰めた厚さは0.5mmである。
こうして重ね合わせたものを、両板1a.2aの接触部分で
適当な間隔をおいてスポット溶接する。得られた積層板
5を第4図に示すように波形金属板2aが内側となるよう
に丸めてパイプに加工した後、このパイプから最終部品
形状のエンジン排気管を製作する。
次いでこの部品を180℃×20分の加熱工程に通す。する
と発泡材3が4〜5mmの厚みまで膨張する。これはポリ
エチレン系発泡樹脂中の発泡材がガスを多量に発生させ
ることによるもので、発泡材3の膨張によって薄い波形
金属板2aのほうが変形する。最終的に発泡材は気化消散
し、ポリエチレンは焼失する。
この熱処理によって得られた制振排気管は第1図に示す
ように、外管1の内側に断面が凹凸環状の内管2を有す
る二層管であり、外管1と内管2の間の隙間4が大きく
なっているので優れた振動減衰作用を奏する。最終部品
形状に加工してから発泡させるため部品製造上の問題は
無い。
本実施例で製造された制振排気管の排気音低減効果を調
べるため、該排気管をエンジンに取り付けて一定距離離
れた地点での音圧レベルを測定し、従来より汎用されて
いる二層管及び単層管の排気管と比較した。その結果を
第2図に示す。該図から本実施例で製造された排気管が
最も優れていることが判かる。
実施例2 板厚1.5mmのアルミニウムめっき鋼板(平板)と板厚0.5
mmのステンレス鋼SUS304製の波形金属板を部分的に圧接
(pressure welding)した後、それらの隙間に樹脂用発
泡材粉末を入れ、隙間開口部にシール剤を詰める。こう
して照られた積層板をパイプに加工し、熱処理を施して
発泡材からガスを発生させた後、必要に応じパイプ両端
部を切断する。このようにしても外管と内管の間の隙間
が大きな制振パイプが得られる。
実施例3 外管となる金属平板にステンレス鋼SUS410を、内管とな
る波形金属板にアルミニウム合金 を用い、各板厚を共に1mmとする以外は実施例1と同様
にして制振排気管を製造する。内管となるアルミニウム
合金は展伸性に富むため、前記第1図で示したのと同じ
断面形状の制振排気管が得られる。
〈発明の効果〉 以上のように、本発明の制振パイプの製造方法では、接
合された金属平板とそれよりも柔軟性に富む波形金属板
との間に発泡材が充填されて成る積層板を、波形金属板
が内側となるように丸めてパイプに加工した後、熱処理
により発泡材を発泡させて制振パイプを製造するように
したので、外管と内管の間の空間を大きくすることが可
能となり、今まで以上に高い振動減衰効果を、特に吸音
効果を発揮する制振パイプが得られる。
このためエンジンの排気管に利用することにより、自動
車の静粛化、振動低下に寄与できる。
また外管と内管の間の空気が大きくなることにより、二
層排気管の外側の温度を下げることができる。それによ
り、外管の材料選択範囲が広がる。
その上、断面が凹凸環形の管を外管内に嵌合した構造を
とるため、制振パイプの剛性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の一実施例によって製造された制振
排気管の断面図、 第2図は一実施例により製造された制振排気管の性能を
従来のそれと比較して示すグラフ、 第3図は一実施例で使用されたパイプ加工用積層板の断
面図、 第4図は該板のパイプへと加工される前後の状態を示す
斜視図、 第5図は単層管を示す断面図、 第6図は従来の一般的な制振パイプを示す断面図であ
る。 図中: 1……外管、1a……厚い金属平板 2……内管、2a……薄い波形金属板 3……発泡材、4……隙間、5……積層板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接合された金属平板とそれよりも柔軟性に
    富む波形金属板との間に発泡材が充填されて成る積層板
    を、波形金属板が内側となるように丸めてパイプに加工
    した後、熱処理により発泡材を発泡させることを特徴と
    する制振パイプの製造方法。
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