JPH0711256A - 食品・食品粕から乾留凝縮水溶性液を製造する方法 - Google Patents

食品・食品粕から乾留凝縮水溶性液を製造する方法

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 穀類などの食品又は/及び醤油粕などの食品
粕を乾留して一定品質の乾留凝縮水溶性液(酢液)を効
率よく製造する。 【構成】 食品又は/及び食品粕を原料26として、乾
留炉10内で加熱・乾留して、ガスと炭とを得、ガスを
冷却してガス中の凝縮性ガスを凝縮して乾留凝縮水溶性
液(酢液)30及び油性液32とする方法であって、原
料26を加熱中に攪拌機20により攪拌・混合しながら
乾留する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穀類、豆類、乾燥肉な
どの食品又は/及び醤油粕、ビール粕、酒粕、油粕など
の食品粕を乾留して、乾留凝縮水溶性液(本明細書では
酢液と称する)、油性液、炭、非凝縮性ガスを効率よく
分離・製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、木材を乾留して炭、木酢液、油性
成分などを製造する方法は、炭焼きとして古くから行わ
れており、穴焼き法、伏せ焼き法、マイラー製炭法、さ
らには、これら以外にドラム缶、石油缶、ブロックなど
を利用した簡易式の炭焼き方式などが知られている。ま
た、工業的に炭を製造する方法としては流動層法、トロ
リー法、ロータリーキルン炉を利用する方法、縦型連続
炭化炉を利用する方法、スクリュウ法などがあるが、例
えば流動層法においては、原料となる木材チップの攪拌
・混合をブロアで空気を送入して行っており、スクリュ
ウ法においては原料として木粉を使用し、木粉が炭化炉
内をスクリュウで運ばれる間に炭化されている。
【0003】これらの従来から行われている乾留方法は
元来、炭を製造するための方法および装置であり、乾留
凝縮水溶性液、油性液を製造するために用いられるもの
ではなく、未だに乾留凝縮水溶性液、油性液の製造を主
目的にした方法及び装置は確立されていない。さらに、
米、麦、大豆、小豆、コーヒー豆、鰹節、乾燥肉などの
食品及び醤油粕、ビール粕、おからなどの食品粕を乾留
して水溶性液、油性液、炭等の有用成分を製造する方法
としては、乾留炉にこれらの原料を充填した後、密閉し
てそのまま加熱して乾留を行う実験室的方法以外には、
工業的に乾留凝縮水溶性液、油性液などの有用成分を効
率的に製造する方法については知られていなかった。
【0004】従来から、木酢液は、広葉樹、針葉樹など
の樹木を原料として作られており、樹木以外の草本性植
物を原料として木酢液に類似した液を採取することがで
きることは知られているものの、いずれも木酢液として
の効能は期待できないこと〔「木酢・炭で減農薬−使い
方とつくり方−」財団法人農山漁村文化協会刊、(19
92年1月20日発行)参照〕から、醸造粕及び豆粕な
どから市場性を有する酢液を製造することなど全く考え
られないことであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これまで、醤油粕、ビ
ール粕、おからなどの食品産業における製造工程から排
出される食品粕の処理は焼却、投棄などが主体であり、
積極的に再資源化されるまでには至っていないのが現状
であった。そこで、これら大量に排出される食品粕の再
資源化方法の確立が以前より望まれていた。また、近
年、その処理コストの高騰、法的な廃棄の規制により、
安易に処分することがますます難しくなってきている。
【0006】本発明は、上記の諸点に鑑みなされたもの
で、その目的は、これら食品粕を乾留することによっ
て、有価物である乾留凝縮水溶性液、油性液、炭を効率
的に製造する方法を提供することにある。また、穀類、
豆類、乾燥肉類などの食品を乾留して、乾留凝縮水溶性
液を製造する技術はこれまで知られておらず、このた
め、本発明の他の目的は、効率良くこれら原料から水溶
性液を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】上記の目的を
達成するために、本発明の食品・食品粕から乾留凝縮水
溶性液(酢液)を製造する方法は、食品又は/及び食品
粕を原料として加熱・乾留して、ガスと炭とを得、ガス
を冷却してガス中の凝縮性ガスを凝縮して乾留凝縮水溶
性液及び油性液とする方法であって、原料を加熱中に攪
拌・混合しながら乾留することを特徴としている。表1
は、醤油粕を攪拌しないで乾留した場合と、同じ醤油粕
を攪拌(10rpm)して乾留した場合の酢液留出量及び
酢液のpHを示している。表1から攪拌した方が酢液留出
量が大幅に増加しており、かつ、攪拌した方が酢液のpH
が中性に近いことがわかる。このことにより、乾留時に
攪拌することが、きわめて効果的であることがわかる。
【0008】
【表1】
【0009】上記の方法において、発生するガスの冷却
温度を、凝縮後に得られる油性液の凝固温度以上で、か
つ、凝縮温度以下の範囲に制御しながら乾留するのが望
ましい。また、乾留時における乾留炉内の原料の温度を
150〜700℃の範囲に制御することが望ましい。こ
の場合、原料の温度が150℃未満の場合は、酢液の収
率が低くなり、かつ、本来酢液中に含まれる有効な成分
の量が少なくなり、しかも、pHが7.0以上に上がると
いう不都合があり、一方、700℃を超える場合は、加
熱量に対する酢液の収率が低くなり、酢液のpHが7.0
を越え、さらに、この操作を行うために必要な炉の材質
が高価なものが必要になるなどという不都合がある。
【0010】また、乾留して得られる油性液及び/又は
非凝縮性ガスを燃焼して乾留の熱源として利用すること
が望ましい。また、原料成分の炭素/窒素比(C/N
比)を調整することにより、乾留凝縮水溶性液のpHを制
御することが望ましい。この場合、C/N比を、例えば
醤油粕では、12.0〜12.5とするのが好ましく、
また、pHを6.0〜8.0、望ましくは6.5〜7.0
とする。
【0011】また、乾留中に乾留炉内に空気又は酸素を
調整しながら吹き込むことにより、乾留凝縮水溶性液の
pHを制御すること及び乾留凝縮水溶性液の香りを変化さ
せることが望ましい。この場合、空気吹き込み量を、例
えば醤油粕では、1000m3air/hr・原料t以下とする
のが好ましい。また、乾留により得られる炭に水を加え
て脱塩することが望ましい。
【0012】本発明では、上記のように、食品又は/及
び食品粕を乾留して乾留凝縮水溶性液、油性液、炭を製
造する工程において、乾留時にこれら原料を攪拌して混
合しながら加熱を行うこと、さらには、発生するガスの
冷却温度を油性液の凝固点から凝縮点の間に制御するこ
と、乾留温度を150〜700℃の間において任意の温
度に一定に制御すること、および乾留に必要な熱エネル
ギーを乾留して得られる油性液、非凝縮性ガスを燃焼す
ることによって補うことなどを特徴としている。
【0013】以下、本発明の方法を図1に基づいて説明
する。原料を乾留炉10内に投入し、蓋12をして密閉
した後、マントルヒーターなどの加熱器14により炉の
加熱を開始し、炉全体を所定の温度で加熱する。この時
用いられる原料としては、米、麦、大豆、小豆、コーヒ
ー豆、鰹節、乾燥肉などの食品又は/及び醤油粕、ビー
ル粕、酒粕、ジュース搾り粕などの食品粕がある。ま
た、これらの食品又は/及び食品粕を混合した原料も使
用可能である。原料を投入し、加熱体のスイッチを入れ
た後、攪拌機を始動する。この時の攪拌速度は、原料が
均一に混合できればいかなる速度でもよいが、通常50
rpm 以下が好ましい。
【0014】乾留炉10側面に配置した測温体(温度セ
ンサー)T3によって加熱温度を検知して、この信号を
加熱器14の制御装置(図示略)に入力して所定の加熱
温度になるように制御しながら乾留を行う。過剰加熱又
は加熱不足が生じないように、測温体T3を攪拌されて
いる原料の中心部及び炉内部のヘッドスペース中に設置
して制御を行えば、より正確で、確実な温度制御が可能
となる。乾留する温度としては、前述のように、150
〜700℃の範囲内であればいかなる温度を選択して
も、一定になるように制御して乾留できれば良いが、乾
留凝縮水溶性液(酢液)及び油性液の収率が高くなる2
50〜550℃の範囲で温度を選択し、一定に制御する
ことが望ましい。この時、乾留に必要な熱エネルギーを
得るために、生成する油性液、非凝縮性ガスを燃焼させ
ても良い。
【0015】次に、加熱により留出してくる乾留ガスを
間接冷却器16を用いて冷却し、凝縮液として捕捉し、
乾留凝縮水溶性液、油性液を回収する。この時、冷却す
る温度としては、このようにして得られる油性液の凝固
温度以上で、しかも凝縮温度以下であればよい。特に、
30〜60℃の範囲では凝縮した液の粘性も低く、乾留
凝縮水溶性液、油性液の収率も高くなる。次に、乾留炉
10の加熱方法であるが、所定の乾留温度まで速やかに
上げた方が好ましいが、所定温度までの到達時間が一定
に保たれていれば、一定した品質の酢液を得ることがで
きる。所定温度に到達後の乾留温度の維持時間は、乾留
凝縮水溶性液及び油性液の留出状況をみながら決めれば
良く、特に限定する必要はない。通常、乾留凝縮水溶性
液、油性液の留出が終わる時点を本乾留操作の終了とす
るが、目的の量が確保できれば途中で乾留を止めてもよ
い。18は攪拌モーター、20は攪拌機、22はヒータ
ー、24は空気供給管、26は醤油粕などの原料、28
は受け容器、30は乾留凝縮水溶性液(酢液)、32は
油性液、T1、T2、T4は測温体(温度センサー)で
ある。なお、空気供給管の先端を原料中に挿入したり、
原料底部に位置させたりすることもある。また、空気供
給管の代わりに酸素供給管を設けてもよい。
【0016】図2は、乾留炉10まわりのフローを示し
ている。図1における受け容器28内に留出した酢液
(粗留酢液)30は、さらに精製処理されてタール(油
性成分)が分離され、精製酢液として植物生長促進剤な
どの農業用資材として利用される。このタール(油性成
分)及び非凝縮性ガスは、燃料として利用される。ま
た、乾留残渣である炭は、脱塩された後、燃料又は農業
用資材として利用される。この場合、炭に水を加えるこ
とにより、炭中の塩分が容易に水に溶解し、しかも、溶
解後の固液分離が非常に容易であるので、簡単に脱塩処
理を行うことができる。
【0017】醤油粕中には、アミノ酸の一種であるチロ
シンが約3wt%含まれており、本発明者らは、図3に示
すように、醤油粕中にチロシンを添加して窒素分を増加
させることにより、得られる酢液のpH値が大きくなるこ
とを知見した。これらのことから、原料成分のC/N比
を調整することにより、酢液のpHを農業用資材として用
いるのに適する中性付近に制御することが可能となる。
【0018】図4は、空気吹き込み量と酢液のpHとの関
係を示している。図4から、乾留炉内の原料中に空気を
吹き込むことにより、酢液のpHを中性付近に制御できる
ことがわかる。また、このように空気を吹き込みながら
乾留して得られた酢液の香りは、空気を全く吹き込まな
いで得られた酢液の香りよりも悪臭が少なく、改善され
ていた。
【0019】図5は、乾留時における酢液量、油性液量
及び温度の経時変化を示している。図5から、醤油粕温
度T1を約290℃として乾留すると、約30mlの酢液
が留出していることがわかる。
【0020】図6は、酢液量、油性液量及び酢液のpHに
対する乾留温度の影響を示している。図6において、酢
液留出量及び油性液留出量は乾留温度が高くなるにつれ
て増加しているが、酢液のpH値は乾留温度が250℃付
近でpH5.6前後の酸性を呈し、250℃から温度が上
昇するにつれてpH7に近づいている。このことから乾留
温度を250℃以上とするのが好ましいことがわかる。
【0021】図7は、酢液量、油性液量及び酢液のpHに
対する原料水分の影響を示している。図7から、水分が
増加するにつれて、見掛けの生成酢液量は増加するが、
この量から水分量を差し引いた補正酢液量は略一定とな
り、かつ、pH値も大きく変動しないことがわかる。この
ことより、原料水分量は、酢液留出量、油性液留出量及
び酢液のpHにそれ程、影響を及ぼさないことがわかる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるも
のではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変
更して実施することが可能なものである。 実施例1 図1に示す装置を、本実施例における乾留試験装置とし
て使用した。まず、表2に示す性状の醤油粕100g を
採取し、これを乾留炉10に投入し、炉の上蓋12をし
てクランプにより、すりあわせ部分を3ケ所で締め付け
て密閉した。次に、窒素ガスを流量1リッター/分で1
0分間炉内に流し、炉内に残った空気を窒素ガスに置換
した後、冷却器16の冷却管に水道水を流しはじめ、上
蓋部分をリボンヒーター22で熱した。
【0023】
【表2】
【0024】上蓋全体が150℃に達したところで、攪
拌機20を回転速度10rpm で始動し、同時に乾留炉加
熱用のマントルヒーター14のスイッチを入れて、炉の
加熱を開始した。加熱の制御はマントルヒーターと炉の
間に設置した熱伝対式温度センサーT3で温度を検知
し、その信号をマントルヒーターに設置してあるコント
ロール装置にフィードバックして、予め設定した350
℃となるように制御して行った。
【0025】炉内の醤油粕の温度は、加熱開始後約30
分で350℃に達した。乾留凝縮水溶性液(酢液)は加
熱開始後10分後には留出が始まり、60分後には留出
が終了した。一方、油性液は加熱20分後から留出が始
まり、水溶性液と同様、60分後には留出が終了した。
この様にして得られた水溶性液及び油性液の量、また得
られた水溶性液の分析値は下記の通りであった。 酢液量 :31ml 油性液量 :17ml pH :6.9 ブリックス:20.3(屈折率)
【0026】また、炉が充分に冷えた後、炉内に残った
炭を観察したところ、均一な物性の炭を得た。この炭の
重量が30g であったことから、約20g 相当のガスが
本試験装置において捕集できなかったものと考えられ
た。なお、この様にして得られた油性液の分析値を表3
に示す。本油性液はその発熱量が8000〜9000ca
l /g であり、空気中で燃料させた場合、市販重油及び
市販軽油と比しやや劣るものの、燃料として充分に発熱
することが分かった。工業的に使用する場合、流動性が
高いことが必要があるが、各温度における粘性も市販重
油と比較して、小さい(軽い)ものであった。これらの
ことから、本油性液は乾留に必要な熱源に利用できるこ
とが判る。
【0027】
【表3】
【0028】比較例1 1リッター容のステンレス製ポットに乾燥醤油粕(水分
10%)100g を投入した後、冷却器の冷却管内に水
道水を流しはじめ、次に容器をガス冷却管への出口のみ
残して密閉し、容器底部をガス火で直接加熱した。ガス
発生後約60分間そのまま加熱を続け、凝縮液がほぼ出
なくなったのを確認してからガス火を消し、乾留を終え
た。21mlの乾留凝縮水溶性液及び油性液10mlを得る
ことができた。この時得られた水溶性液のpHは8.6、
ブリックスは:17.0であった。
【0029】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 原料を乾留する時に、攪拌して混合することに
より、原料が均一に混合され、より早く一定の品質の乾
留凝縮水溶性液(酢液)を製造することができる。 (2) 原料の成分のC/N(炭素/窒素)比を調整す
る場合は、酢液のpHを中性付近に制御することができ
る。 (3) 加熱中に少量の空気又は酸素を吹き込む場合
は、酢液のpHを中性付近に制御すること及び香りを改善
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の食品・食品粕から乾留凝縮水溶性液
(酢液)を製造する方法を実施する装置の一例を示し、
かつ、実施例において使用した乾留試験装置を示す概略
構成図である。
【図2】図1に示す装置まわりの一例を示すフローシー
トである。
【図3】醤油粕中のチロシン含量と酢液のpHとの関係を
示すグラフである。
【図4】空気吹き込み量と酢液のpHとの関係を示すグラ
フである。
【図5】酢液量、油性液量及び温度と乾留時間との関係
を示すグラフである。
【図6】酢液量、油性液量及び酢液のpHと乾留温度との
関係を示すグラフである。
【図7】酢液量、油性液量及び酢液のpHと原料水分との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 乾留炉 14 加熱器 16 冷却器 20 攪拌機 24 空気供給管 26 原料 28 受け容器 30 乾留凝縮水溶性液(酢液) 32 油性液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 速水 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 佐々木 大策 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川 崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 湯浅 克己 千葉県野田市野田399番地 キッコーマン 株式会社内 (72)発明者 藤井 則和 千葉県野田市野田399番地 キッコーマン 株式会社内 (72)発明者 岡安 誠 千葉県野田市野田399番地 キッコーマン 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品又は/及び食品粕を原料として加熱
    ・乾留して、ガスと炭とを得、ガスを冷却してガス中の
    凝縮性ガスを凝縮して乾留凝縮水溶性液及び油性液とす
    る方法であって、原料を加熱中に攪拌・混合しながら乾
    留することを特徴とする食品・食品粕から乾留凝縮水溶
    性液を製造する方法。
  2. 【請求項2】 発生するガスの冷却温度を、凝縮後に得
    られる油性液の凝固温度以上で、かつ、凝縮温度以下の
    範囲に制御しながら乾留することを特徴とする請求項1
    記載の食品・食品粕から乾留凝縮水溶性液を製造する方
    法。
  3. 【請求項3】 乾留時における乾留炉内の原料の温度を
    150〜700℃の範囲に制御することを特徴とする請
    求項1又は2記載の食品・食品粕から乾留凝縮水溶性液
    を製造する方法。
  4. 【請求項4】 乾留して得られる油性液及び/又は非凝
    縮性ガスを燃焼して乾留の熱源として利用することを特
    徴とする請求項1、2又は3記載の食品・食品粕から乾
    留凝縮水溶性液を製造する方法。
  5. 【請求項5】 原料成分の炭素/窒素比を調整すること
    により、乾留凝縮水溶性液のpHを制御することを特徴と
    する請求項1、2、3又は4記載の食品・食品粕から乾
    留凝縮水溶性液を製造する方法。
  6. 【請求項6】 乾留中に乾留炉内に空気又は酸素を調整
    しながら吹き込むことにより、乾留凝縮水溶性液のpHを
    制御すること及び乾留凝縮水溶性液の香りを変化させる
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の食
    品・食品粕から乾留凝縮水溶性液を製造する方法。
  7. 【請求項7】 乾留により得られる炭に水を加えて脱塩
    することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6
    記載の食品・食品粕から乾留凝縮水溶性液を製造する方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014230527A (ja) * 2013-05-29 2014-12-11 ゼロ・ジャパン株式会社 燻液の製造装置及び燻液の製造方法並びに、有効成分の抽出装置及び有効成分の抽出方法
CN113854101A (zh) * 2021-09-12 2021-12-31 昆明理工大学 一种利用废菌棒土壤化铜尾矿的方法

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