JPH0711105B2 - ポリエステル系伸縮性不織布の製造方法 - Google Patents

ポリエステル系伸縮性不織布の製造方法

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JPH0711105B2
JPH0711105B2 JP61017324A JP1732486A JPH0711105B2 JP H0711105 B2 JPH0711105 B2 JP H0711105B2 JP 61017324 A JP61017324 A JP 61017324A JP 1732486 A JP1732486 A JP 1732486A JP H0711105 B2 JPH0711105 B2 JP H0711105B2
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fibers
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喜規 峰田
道明 横沢
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Nippon Ester Co Ltd
Unitika Ltd
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Nippon Ester Co Ltd
Unitika Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は,衣料芯地,スポーツ衣料,衛材,寝具,家庭
用品等の用途に好適な,柔軟で伸縮性能の優れたポリエ
ステル系繊維を用いた不織布の製造方法に関するもので
あり,さらに詳しくは,加熱処理することにより極めて
微細な捲縮を多数発現することの可能なポリエステル系
複合繊維を主体繊維として用いる伸縮性不織布の製造方
法に関するものである。
(ロ) 従来の技術 従来から,各種の素材と各種の方法により不織布が製造
されており,短繊維を熱接着性繊維と混合してウェブと
なし,加熱処理により接着する不織布の製造方法も良く
知られている。不織布に使用する素材についても,ポリ
エステル系繊維,ポリオレフィン系繊維,セルロース系
繊維等,多くの素材が公知であり,多種多様な展開がな
されている。
(ハ) 発明が解決しようとする問題点 しかしながら近年,スポーツ衣料,芯地,衛材用途など
の不織布においては,フィット性に優れた柔らかくて伸
縮性のある不織布の要望が大きく,これらに適合する優
れた伸縮性を有する不織布の開発が進められているが,
市場の要望を充分満足するものは製造されておらず,特
に機能性,耐久性に優れたポリエステル系素材では,こ
れらの要求を満足する不織布は得られていない。一部
に,ポリエステル系複合繊維を利用してこの様な問題点
を改良しようとする試みもあるが,従来から知られてい
る複合繊維を用いた場合でも,不織布の破断伸度および
高伸長時の伸長弾性率は極めて小さいものである。
(ニ) 問題点を解決するための手段 すなわち本発明は,120℃以上の熱処理により50ケ/2.5cm
以上の捲縮を発現させることの可能なポリエステル系複
合短繊維60〜95%と,熱接着可能なバインダ繊維40〜5
%,さらに該複合短繊維と該バインダ繊維以外の有機繊
維0〜35%を均一混綿してウエブを作製し,バインダ繊
維は接着しながらも,実質的に繊維群の自由収縮を発現
させない温度T1℃で該ウエブに熱処理を施し,引き続い
て該T1℃以上の温度で自由収縮可能な条件で該ウエブに
第2段目の熱処理を施すことを特徴とするポリエステル
系伸縮性不織布の製造方法』である。
本発明において主体繊維として使用されるポリエステル
系複合短繊維は,ウェブ形成時に均一に混綿され易く,
操業性も低下させないために,捲縮数は多くとも18ヶ/
2.5cm程度であり,かつ,不織布として形成された後で
は,伸縮性を充分発現させるため,50ヶ/2.5cm以上の捲
縮数を有する様な性能を付与することのできる短繊維で
あり,金属スルホネート基を有する構成単位を3〜6モ
ル%含むエチレンテレフタレート単位主体の共重合ポリ
エステルと,ポリエチレンテレフタレートを主成分とす
るポリエステル偏心型または貼合せ型に接合されたポリ
エステル系複合繊維が好ましく使用できる。
なお,本発明でいう捲縮数は,JIS-L1074に準じて測定す
るが,熱処理後には捲縮数が極めて増大し,読み取り困
難であるため,顕微鏡写真を撮影し,この写真から捲縮
数を測定する簡便的方法が採用される。
本発明で使用するポリエステル系複合短繊維をホットメ
ルト型バインダ繊維と混綿した後,熱処理を行い,不織
布を作製するに当り,従来から良く知られている1回の
みの処理では,捲縮発現にむらが生じ,均一な不織布
が得られない,仕上り不織布の厚み調整が困難であ
る,伸縮性はあっても,ソフトで良好な風合いに仕上
らないなどの問題点があり,本発明者は鋭意検討した結
果,以下の様な製造方法により上記問題が解決できるこ
とを見い出したのである。
すなわち,第1段の熱処理では,繊維の自由収縮が起こ
らない条件で捲縮を積極的に発現させず,バインダ繊維
で繊維同士を接着できる条件を選定する。例えば,バイ
ンダ繊維の接着可能温度に加熱されたローラと,該ロー
ラに部分的に捲回している布との間に挟んで加熱処理す
る方法で熱処理することができる。この様にしてバイン
ダ繊維で熱接着された不織布を,引続いて自由状態で再
度加熱処理し,捲縮を発現させる方法である。かくし
て,ポリエステル系複合短繊維の有する潜在捲縮性がむ
らなく均一に発現し,極めて微小な50ヶ/2.5cm以上,好
ましくは70ヶ/2.5cm以上の捲縮数となり,ソフトで伸縮
性に優れた不織布とすることができるのである。50ヶ/
2.5cm未満の捲縮数発現の場合は,充分な伸縮性が得ら
れない。なおその際,2段目の熱処理温度は,1段目の熱処
理温度(これをT1℃とする)未満だと,充分な捲縮を発
現させることができないため,T1℃以上の温度が必要で
ある。また,温度が高すぎると,バインダ繊維が再溶融
し,複合繊維の捲縮発現のため接点が移動し易くなり,
かつ,硬い風合いになるため,1段目の熱処理温度プラス
60℃を越えないことが望ましい。
本発明に用いるポリエステル系複合短繊維の伸縮性能を
充分活かすためには,上記の熱処理方法と同時に,該繊
維の混合比率が60%未満だと充分な伸縮性が得られない
ため,60%以上にすることが必要であり,より好ましく
は80%以上混合されているのが良い。また,不織布の接
着強力を維持するためには,バインダ繊維は5%以上混
合することが必要である。50%以上混合すると,相対的
にポリエステル系複合短繊維の混率が低下し,かつ,風
合いも硬くなるので好ましくない。より好ましい混率は
10%〜20%である。
また,バインダ繊維は,ホットメルト型で熱接着可能な
繊維であれば特に制限されないが,90℃未満で溶融する
タイプでは実用上問題が多いため,好ましくは100℃〜2
00℃の温度でホットメルト可能な繊維が使用される。
さらに,不織布には,強力増加,吸水性の付与,その他
の目的のため,必要に応じて35%以下の範囲で他のポリ
エステル繊維,ポリオレフィン繊維,セルロース系繊維
等の繊維が混合されても良い。これら他繊維の混率が35
%を越えると,相対的にポリエステル系複合繊維が混率
が低下するため,本発明の目的である伸縮性不織布が得
られない。
なお,本発明で繊維の混率%はすべて重量%である。
本発明の方法により得られる不織布の目的は,従来にな
い大きな伸長特性と伸長回復特性を有することである。
スポーツ衣料の中綿,芯地,使い捨て衣料などの分野で
は,不織布として20%以上の伸長性と充分な回復性が要
求される。用途により要求特性は若干異なるが,本発明
者等の知見では,破断までの伸度が40%以上あり,20%
伸長時の回復率(伸長弾性率)が60%以上あれば,これ
らの各種の要求を満足できるのである。
(ホ) 実施例 (実施例1) 繊度2d,カット長51mmのポリエステル系複合短繊維(製
造法後記)80%と,繊度1.3d,カット長38mmの通常市販
のポリエステル繊維10%と,繊度4d,カット長51mmの100
℃で溶融する低融点ポリエステル繊維(ユニチカ“メル
テイ ”)10%の3者を均一に混綿し,小型ローラカー
ドにてカードウェブを作製し,該カードウェブを100〜1
60℃のドラム式回転乾燥機にて第1段熱処理を行い,続
いて120〜180℃の熱風循環乾燥機にて第2段熱処理を行
い,第1段,第2段の処理温度の異なる目付40g/m2の乾
式不織布を得た。比較例として,前記試料と同じ素材,
かつ,同じ混率にて,100〜160℃のドラム式回転乾燥機
による第1段熱処理のみを施した目付40g/m2の乾式不織
布を作製した。得られた各乾式不織布の20%伸長時の伸
長弾性率および風合いを第1表に示す。
本発明の製造方法により作製した不織布は,比較例に比
べて嵩高性があって伸縮性を有し,20%伸長時の伸長弾
性率は高く,かつ,柔軟で良好な風合いであった。
〈ポリエステル系複合短繊維の製造〉 〔η〕0.687のポリエチレンテレフタレートと〔η〕0.4
70の5−ナトリウムスルホイソフタル酸を5.1モル%エ
チレンテレフタレートに共重合した2種のポリーを1:1
で公知の方法で貼合せて紡糸し,未延伸糸を得た。該未
延伸糸を集束してトウとなし,延伸温度67℃,延伸速度
125mm/min,延伸倍率2.3で延伸し,続いて162℃で緊張熱
処理を行い,1インチ当り13個の機械的な捲縮を付与して
カットし,単糸繊度2d,カット長51mmの繊維を得た。
この繊維を140℃で自由熱処理したところ,1インチ当り8
3個の捲縮が発現した。
(実施例2) 繊度2d,カット長51mmの前記ポリエステル系複合短繊維9
0〜50%と,繊度4d,カット長51mmの前記低融点ポリエス
テル繊維10〜50%を混綿して,小型ローラカードにてカ
ードウェブを作製し,該カードウェブを130℃のドラム
式回転乾燥機にて第1段熱処理を行い,続いて,140℃の
熱風循環乾燥機にて第2段熱処理を行い,目付40g/m2
乾式不織布を得た。比較例として,本発明の前記ポリエ
ステル系複合短繊維に代えて,繊度2d,カット長51mmの
通常ポリエステル繊維80%と,前記低融点ポリエステル
繊維20%を混綿し,前記実施例とまったく同様の方法,
条件にて目付40g/m2の乾式不織布を作製した。得られた
各乾式不織布の20%伸長時の伸長弾性率および風合いを
第2表に示す。
本発明の方法により得られた不織布は,比較例に比べて
バルキーで嵩高感があり,しかも伸縮性を有し,20%伸
長時の伸長弾性率は高く,かつ,柔軟で良好な風合いで
あった。
(実施例3) 繊度2d,カット長51mmで熱処理後の捲縮発現性能の異な
るポリエステル系複合短繊維80%と,繊度4d,カット長5
1mmの100℃で溶融する低融点ポリエステル繊維(ユニチ
カ“メルテイ ”)20%を混練して,小型ローラカード
にてカードウェブを作製し,該カードウェブを120℃の
ドラム式回転乾燥機にて第1段階処理を行い,続いて14
0℃の熱風循環乾燥機にて第2段熱処理を行い,目付40g
/m2の乾式不織布を得た。得られた各乾式不織布の破断
伸度,20%伸長時の伸長弾性率および風合いを第3表に
示す。
本発明の方法により得られた不織布は,比較例の不織布
に比べて破断伸度が高く,バルキーで,しかも伸縮性を
有し,20%伸長時の伸長弾性率は高く,かつ,柔軟で良
好な風合いであった。
(ヘ) 発明の効果 本発明の不織布は,2段階の加熱処理を行うことによっ
て,極めて微細多数の捲縮が発生するので,嵩高感があ
り,かつ,柔軟で良好な風合いを有し,伸縮性能に優れ
ているため,衣料芯地,スポーツ衣料,衛材,寝具,家
庭用品等の用途に広汎に用いることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】120℃以上の熱処理により50ケ/2.5cm以上
    の捲縮を発現させることの可能なポリエステル系複合短
    繊維60〜95%と,熱接着可能なバインダ繊維40〜5%,
    さらに該複合短繊維と該バインダ繊維以外の有機繊維0
    〜35%を均一混綿してウエブを作製し,バインダ繊維は
    接着しながらも、実質的に繊維群の自由収縮を発現させ
    ない温度T1℃で該ウエブに熱処理を施し,引き続いて該
    T1℃以上の温度で自由収縮可能な条件で該ウエブに第2
    段目の熱処理を施すことを特徴とするポリエステル系伸
    縮性不織布の製造方法。
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