JPH07110797B2 - 高蒸気圧成分を含む化合物半導体単結晶の製造方法 - Google Patents

高蒸気圧成分を含む化合物半導体単結晶の製造方法

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JPH07110797B2 JP61130984A JP13098486A JPH07110797B2 JP H07110797 B2 JPH07110797 B2 JP H07110797B2 JP 61130984 A JP61130984 A JP 61130984A JP 13098486 A JP13098486 A JP 13098486A JP H07110797 B2 JPH07110797 B2 JP H07110797B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は化合物半導体単結晶の製造方法に関する。更に
詳しくいえば、三温度帯水平ブリッジマン法を改良し、
高精度で蒸気圧を制御し、厳密な化学量論的組成の制御
を行うことによって、特性のバラツキのない、均一な化
合物半導体の単結晶を製造する方法に関するものであ
る。
従来の技術 現代の半導体工業の主役は依然としてSi半導体によって
占められているが、Siではどうにもならない問題があ
る。それらはSiのバンド構造によるものである。即ち、
Siは間接遷移型であるため、Siで高効率の発光デバイス
を作ることは困難である。そこで、最近では電子移動度
が大きく、また飽和ドリフト速度が大きいことから、化
合物半導体、特にIII−V族化合物半導体が注目され、
各種半導体デバイスの高速動作化・高周波化を実現し得
るものとして大きな基体が寄せられている。一方、II−
V族化合物半導体はすべて直接遷移型であり、紫外線、
電子線による励起で高効率のルミネッセンスを生ずるこ
とが知られ多数の研究の対象となっている。また、II−
V属化合物半導体は特にオプトエレクトロニクスの分野
でIII−V族にない広い波長範囲の発光、受光素子を実
現し得る可能性を有しており、一般に禁止帯幅が大きく
窓効果用材料として適しており、更にIII−V族化合物
半導体と比較して薄膜形成が比較的容易であることか
ら、種々の応用分野が検討されている。例えば、II−VI
族化合物半導体であるCdTeはγ線検出器、X線検出器と
して、あるいはHd1-XCdXTe混晶の形で赤外線検出器、CC
D(Charge Coupled Device)等としてまたはCd Sと組合
わせたCd S/CdTeは劣化の小さな薄膜太陽電池として夫
々利用されつつある。
ところで、上記の如き種々の化合物半導体デバイスを作
製するためには、転位密度の低い低欠陥の化合物半導体
単結晶あるいは混晶の形成が必要となる。化合物半導体
はSiとは異った様々な特性を有しているために、その結
晶成長技術もまったく異なる。例えば、Siについてはチ
ョクラルスキー法(CZ法)、フローティングゾーン法
(FZ法)等が一般的であるが、化合物半導体では組成の
厳密な制御が必要とされ、また高温における臨界剪断力
が小さく、しかも熱歪で転位がはいり易いなどの微妙な
技術上の各種問題を有しているために、蒸気圧制御等の
工夫が必要とされる。
その高純度の単結晶を成長させるために成分元素の原子
量比を正確に秤量して反応させても、生成する結晶は必
ずしも化学量論比の組成とはならない。このことは、単
に化学分析的にストイキオメトリーを問題とするだけで
は不十分であって、化合物半導体の完全性(lattice pe
rfection)からのずれも考慮に入れる必要のあることを
示唆している。
化合物半導体の結晶成長はバルク結晶の成長とエピタキ
シーとに大別され、バルク結晶からいわゆるウエハと呼
ばれる板状結晶が切出され、これは直接デバイス作製プ
ロセスで使用するか、あるいはエピタキシー用の基板と
して利用される。一方、後者のエピタキシーによる成長
結晶は薄く、機械適強度が不十分であることから、その
ままでは使用できず、これを支持するための基板が必要
とされる。従って、エピタキシーにおいてもバルク結晶
の重要性は大きい。
化合物半導体のバルク結晶の成長法としては、例えばブ
リッジマン法(水平並びに垂直ブリッジマン法)、液体
封止チョクラルスキー法(LEC法)、FZ法等が従来から
使用されている。
ブリッジマン法の一つである三温度帯ブリッジマン法
は、三つの異なる温度のプラトー部分を有し所定の温度
勾配にある加熱炉内で、高解離平衡蒸気圧成分元素の分
圧を制御しながら原料成分元素を収納した反応管を所定
の速度で移動させることにより単結晶を製造するもので
ある。
従来の三温度帯水平ブリッジマン法による化合物半導体
単結晶の製造法を添付第2図を用いて更に詳細に説明す
る。第2図は反応管21が収められている炉内の温度分布
と、単結晶を成長させるための装置の概略断面図であ
る。温度分布におけるプラトー部分は、原料溶融部の温
度T1、蒸気圧制御温度T3、および成長結晶の熟成並びに
不純物の制御温度T2よりなっている。
第2図に示した水平ブリッジマン法による結晶成長装置
は、単結晶成長原料収納ボート20を封入する石英管21と
その側部を取巻くように設けられヒータ22(加熱炉)と
で主として構成される。この装置によって化合物半導体
単結晶を成長する場合、まず石英ボート20内に多結晶化
合物半導体などの原料23を投入し、これを石英管21内に
収納すると共に、石英管21の低温側端部に蒸気圧制御用
の高蒸気成分固体24を入れ、密封する。一方、炉内に、
第2図に併記したような温度分布を、ヒータ22を動作す
ることにより設定し、次いでボート20の右端がT1領域に
あり、また高蒸気圧成分固体24がT3領域にあるように、
石英管を配置し、原料23が溶融すると共に、この融液が
均一な温度となるのに充分な時間この状態で維持した
後、炉あるいは石英管21を所定の速度で移動させて結晶
成長する。成長中の原料融液−成長結晶界面はT1領域か
らT2領域への変移部分のほぼ中間の温度(m.p.)部分に
ある。
かくして、蒸気圧制御を行いつつ単結晶成長を実施する
ことにより低転位密度、かつ組成のストイキオメトリー
の点で満足な化合物半導体単結晶を得ることができる。
尚、石英管としてはキャピラリーを備えた隔壁によって
2分された単結晶成長室と、高蒸気圧成分収納室とから
なるものも知られており、これによっても同様に良好な
蒸気圧制御を行うことができる。
発明が解決しようとする問題点 以上述べてきたように、化合物半導体の各種デバイスを
作製するためには、均一で且つ完全性からのずれの少な
い低欠陥の単結晶を製造する必要があり、様々な方法が
提案され利用されてきた。
中でも、三温度帯水平ブリッジマン法は、組成の制御性
が良好であることから多用されている技術である。ま
た、経験からT3を760〜850℃の範囲とすることにより好
結果が得られることがわかっている。しかしながら、例
えばII−VI族化合物半導体であるCdTeの単結晶製造のた
めに上記ブリッジマン法を利用した場合、Cdの沸点が76
7℃(融点=324℃)であることから、上記蒸気圧制御温
度T3の範囲内で溶融状態乃至沸騰することになる。その
結果、蒸気圧制御用成分固体は石英管内あるいは蒸気圧
制御室内でCd溶液が流動・拡散する。従って、蒸気圧制
御域、即ち温度(T3)制御域も広い範囲に亘ることとな
り、このような場合に均一な温度分布を維持することは
極めて難しくなる。このことは、成長単結晶の物性を所
定の値に制御できないことを意味する。
以上の如く、CdTeの単結晶成長においてみられるよう
に、蒸気圧制御温度下で溶融または沸騰するような成分
を含む化合物半導体単結晶の製造を行うためには、上記
のような従来の装置をそのまま使用することはできず、
上記問題を克服するための何等かの改良、工夫を施す必
要がある。
それ故に、新しい単結晶の製造法の開発が切に臨まれて
いた。そこで、本発明の目的は従来の三温度帯水平ブリ
ッジマン法を改良して、ストイキオメトリーに優れ完全
性からのずれの少ない均一且つ特性の揃ったバルク単結
晶を作製する方法を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明者は、三温度帯水平ブリッジマン法による高蒸気
圧成分を含む化合物半導体のバルク単結晶の製造方法の
上記のような現状に鑑みて、上記従来法を呈する問題点
を解決する新しい技術を開発すべく種々検討、研究した
結果、蒸気圧制御用収納槽を設けることが有効であるこ
とを見出し、かかる知見に基き本発明を完成した。
即ち、本発明の化合物半導体単結晶の製造方法は、結晶
成長室と、該結晶成長室と連通手段を介して連通した蒸
気圧制御用収納槽とを備える反応管を使用し、該結晶成
長室内に半導体単結晶成長用原料を充填したポートを収
納し、該蒸気圧制御用収納槽に高蒸気圧成分元素を収納
し、密封した該反応管を、所定の温度勾配に保たれた炉
内で、高温側から低温側に移動することを特徴とする。
本発明の方法は高い解離平衡蒸気圧を有する化合物半導
体の単結晶成長に対して有効であり、また特に蒸気圧制
御温度下で溶融もしくは沸騰するようなCdTeを典型例と
する。高精度で蒸気圧制御を行う上で種々の難点を示す
化合物半導体、さらはその混晶等の単結晶成長において
有用である。
本発明の方法において使用するのに適した単結晶成長装
置は、単結晶成長用原料収納用ポート(例えば石英ボー
ト)10を収納するための結晶成長室11と、これと連通手
段12を介して接続された蒸気圧制御用元素収納槽13とで
構成される反応管、例えば石英管14および石英管14の外
周部にこれを取巻くように配置されたヒータ15とを含む
ものである。ここで、蒸気圧制御元素収納槽13は、該元
素が溶融状態となっても、これを特定の狭い領域内に保
持できるような充分な深さの凹部を有するものであれば
良い。また、製造の容易さ等を考慮すれば、成長室と同
質の材料で形成することが望ましい。これと成長室とを
連通し、前者からの蒸気が自由に成長室に移動できるよ
うな連通手段としてはキャピラリーあるいは幾分径の大
きな管とその管内、好ましくは成長室側に設けた細孔を
有する隔壁部材などで構成することが望ましい。
第1図に示した水平ブリッジマン法による単結晶成長装
置を用いて、本発明の方法を実施する場合、まず反応管
14の結晶成長室11内に単結晶成長用原料16を装入した石
英ボート10を収容し、一方収納槽13内に蒸気圧制御用元
素17を投入し、石英管14を密封する。一方、ヒータ15を
動作させて成長炉内に第1図の上方に示したような所定
の温度分布を設定し、該炉内に蒸気反応管14を配置す
る。この際、ボード10の右端までがT1領域に含まれ、一
方収納槽13部分はその温度制御域に含まれるように配置
され、この状態で十分な時間保持して、温度の均一化並
びに蒸気圧の平衡化を達成する。次いで、上記の如き温
度分布に維持された炉内を所定の速度、一般には0.01〜
1cm/時で、炉または石英管を移動させ、石英ボート内の
融液をT1からT2方向に移動させることにより、T1部とT2
部との間の変移領域のほぼ中間部の融点(m.p.)近傍で
結晶成長させる。
蒸気圧制御成分の温度制御は収納槽13に接続された熱電
対などの温度検出手段18によってその温度を検知し、そ
の情報に基づく信号をヒータに入力することにより自動
的に精度よい調節を行うことができ、また第1図に示し
たように成分17が溶融され液状となったとしても、それ
が流動・拡散することはないのでこの観点からも高精度
の蒸気圧制御が可能となる。
尚、この蒸気圧制御成分の温度調節部、即ちT3領域は、
第1図の温度分布に示したように上に凸の単調減少カー
ブとなるように調節することにより、連通手段部分での
蒸気圧制御成分の蒸気の流れをスムーズにでき、また成
長室からの該成分の逆流を防止できるので有利である。
上記本発明の装置においては加熱形式は特に制限はな
く、従来公知の各種方法、例えば抵抗加熱、誘導加熱、
輻射加熱(ランプ、アーク、レーザ等)がいずれも使用
でき、また直接加熱することが問題となるような場合に
は均熱管、ライナー管などによる遮蔽を行うことも当然
可能である。
石英反応管及び結晶長用ボートは、あらかじめ高温(約
1100℃)で不活性ガス又は還元性ガス中で長時間(約8
時間以上)ベーキングしたものを用いると、良好な結果
を期待できる。結晶成長用ボートは熱伝導率が小さく、
「ぬれ」を起こさず、融液及び結晶を汚染ぜず、形状が
かわらない等の特性を備えている材質で構成することが
望ましい。上記の特性を備えたものとして石英ガラスが
あるが、結晶成長用ボートとして石英を用いた時は石英
管の内壁にO2ガスやH2Oなどの吸着ガスが残存したり、
原料中の残留酸化物が微量存在することにより単結晶が
汚染するので、石英表面をカーボンコーティングするこ
とが好ましい。またパイロリティック窒化ボロン(PB
N)管等の反応性のないものも結晶成長用ボートとして
有用である。
作用 一般に、化合物半導体の中でもII−VI族化合物半導体の
バルク単結晶を製造することは困難であるとされてお
り、それは高蒸気成分を含むと共に該成分が制御温度条
件下で溶融したり、沸騰したりするという、蒸気圧制御
を難しくするという問題を含んでいることにある。
しかしながら、本発明の化合物半導体単結晶の製造方法
によらず、まず、蒸気圧制御用元素成分収納槽を設けた
装置を用いたことにより、制御温度条件下で液体であ
り、しかも沸騰するような成分を含む場合にも、これを
所定の領域内に確実に保持できるので、従来の装置を用
いた場合にみられたように、これが蒸気圧制御室あるい
は結晶成長室にまで流動・拡散し、蒸気圧制御を困難に
すると共に、成長単結晶の品位を劣化させる恐れは全く
なくなり、正確かつ厳密な蒸気圧制御が実現できること
になる。
更に、蒸気圧制御領域の温度分布(T3)を上に凸となる
ような単調減少曲線とすることにより、蒸気圧制御成分
の蒸気の移動を容易にでき、しかも結晶成長室からの該
成分の逆流を防止し得るので、この場合にはより一層精
度の高い蒸気圧制御が行える。
かくして、本発明の方法によれば従来法では困難であっ
た。CdTeのCd等を典型例とする、制御温度条件下で溶融
流動してしまうようなものについても、組成ずれがな
く、完全性においても良好な化合物半導体単結晶を有利
に得ることができる。ただし、本発明の方法はこれらに
限らず、一般に高い解離平衡蒸気圧を有する成分を含む
任意の化合物半導体に対しても勿論適用できるものであ
る。
実施例 以下、実施例に従って本発明の単結晶製造方法を更に具
体的に説明すると共に、その奏する効果を実証するが、
本発明はこれらによって何等制限されるものではない。
実施例1 本実施例は、第1図に示すように左側に結晶成長側11と
右側に蒸気圧制御用収納槽13を設けた水平ブリッジマン
型結晶成長装置を用いて、CdTe単結晶を製造した。この
場合、分圧制御は蒸気圧制御用収納槽13にはCdを装入
し、その温度を調節することにより行なった。原料とし
ては純度6ナイン(99.9999%)のCd及びTeを使用し
た。カーボンコーティングした石英ボート10に原料のCd
Teを入れ、こえを高純度石英管14内の結晶成長室11内に
収容し、一方上記の如く蒸気圧制御用収納槽13にCdを入
れた後、石英管を1×10-7torrの真空度にて真空封入し
た。このような反応管14を予めT1=1130℃、T2=1050℃
およびT3=760〜850℃(単調減少)となるようにヒータ
を動作して温度調整した炉内に挿入し、十分に温度平衡
に達成したら、所定の速度(3mm/hr)で結晶の成長方向
に反応管14を移動させてCdTeの単結晶を成長させた(得
られた単結晶をAとする。)。
一方、従来の三温度帯水平ブリッジマン法による単結晶
の製造をも実施する。
従来の方法においては、第2図の如き温度分布および反
応装置を利用した。実施例1のように原料を反応管内に
収納し、真空引きして密封した。三つの異なるプラトー
部を有する温度を、夫々T1=1130℃、T2=1050℃、T3
820℃に設定し、原料融液が十分に温度平衡に達したら
反応管を所定の速度(3mm/hr)で結晶の成長方向に移動
してCdTeの単結晶を成長させた(得られた単結晶をBと
する)。
かくして得られた2種のCdTeの単結晶A及びBについ
て、結晶の長手方向に垂直にスライスし、各結晶片の抵
抗を測定し、結果を第3図にプロットした。第3図にお
いて、横軸は結晶の長手方向に沿ってとった長さを表わ
し、縦軸はCdTeの抵抗率ρの対数を取ってある。
第3図の結果から明らかな如く、単結晶AとBとを比較
すると、本発明の方法で得た単結晶Aは高抵抗で、特性
の安定性に優れたp型結晶であるのに対して、従来法に
よる単結晶Bは結晶の特性の一つである抵抗率が結晶の
位置によって大きく変化していることがわかる。そを理
由は、従来法においては、蒸気圧制御用Cdの融液が反応
管の高温部に向かって流れだすために高いCd蒸気圧制御
部分が生じてしまうためと考えられ、低抵抗のn型領域
が形成されている。
発明の効果 以上詳しく説明したように、本発明の化合物半導体の単
結晶の製造法によれば、蒸気圧制御用収納槽を設けたこ
とにより、制限された所定の領域内で厳密かつ高精度の
高蒸気圧成分元素の蒸気圧制御を行うことが可能となっ
た。その結果、完全性からのずれの少ない均一で特性が
揃い低欠陥の単結晶を得ることができる。
従って、本発明の方法ではCdTeを代表とする制御温度範
囲で溶融、更には沸騰してしまうような成分を含むもの
に対しても十分な精度で蒸気圧制御でき、同一の成長結
晶内での特性の分布のない、高品位の単結晶を得ること
ができる。この種の単結晶を得ることは従来から難しい
とされていることからII−VI族化合物半導体の単結晶が
高品位で得られることは今後のこの分野の発展にとって
極めて意義深いことである。
更に、蒸気圧制御部の温度分布を上記の如く調節するこ
とにより、一層精度の高い蒸気圧制御が可能となり、得
られる単結晶の品質をより一層改善することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の化合物半導体単結晶の製造方法を実施
するのに有用な装置の好ましい一態様を模式的に示した
断面図であり、併せて該装置の温度分布を示したもので
あり、 第2図は、従来の三温度帯水平ブリッジマン法による結
晶成長装置を模式的に示した断面図であり、併せて該装
置の温度分布を示したものであり、 第3図は本発明の方法と従来法により合成したCdTe単結
晶の長手方向における抵抗率分布を示すグラフである。 (主な参照記号) 10,20……石英ボート、11……結晶成長室、 12……連通手段、13……収納槽、 14,21……石英管、15,22……ヒータ、 16,23……原料、17,24……高蒸気圧成分、 18……熱電対
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎 健史 大阪府大阪市此花区島屋1丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (56)参考文献 特開 昭60−171296(JP,A) 特開 昭62−108794(JP,A) 特公 昭49−15900(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶成長室と、該結晶成長室と連通手段を
    介して連通した蒸気圧制御用収納槽とを備える反応管を
    使用し、該結晶成長室内に、化合物半導体単結晶成長用
    原料を充填したボートを収納し、該蒸気圧制御用収納槽
    に高蒸気圧成分元素を収納し密封した該反応管を、蒸気
    圧制御用収納槽および連通手段部分の温度が、上に凸と
    なるような単調減少曲線に沿って低下するような温度勾
    配に保たれた炉内で、高温側から低温側に移動すること
    により単結晶成長を行なうことを特徴とする高蒸気圧成
    分を含む半導体単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】上記化合物半導体がCdTeであることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載の製造方法。
JP61130984A 1986-06-05 1986-06-05 高蒸気圧成分を含む化合物半導体単結晶の製造方法 Expired - Lifetime JPH07110797B2 (ja)

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