JPH07110604B2 - 車両制御装置 - Google Patents

車両制御装置

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JPH07110604B2
JPH07110604B2 JP9235091A JP9235091A JPH07110604B2 JP H07110604 B2 JPH07110604 B2 JP H07110604B2 JP 9235091 A JP9235091 A JP 9235091A JP 9235091 A JP9235091 A JP 9235091A JP H07110604 B2 JPH07110604 B2 JP H07110604B2
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wheel
road surface
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unevenness
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彰一 正木
則之 中島
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NipponDenso Co Ltd
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  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は車輪速度センサからの速
度信号に基づいて制御を行う車両制御装置に関し、特に
車輪速度センサから出力される速度信号を用いて走行路
面の凹凸状態を判別し、この判別された凹凸状態に見合
った制御を実行することが可能な車両制御装置に関する
ものである。 【0002】 【従来の技術】近年、自動車の足まわりに関する電子制
御装置化はめざましいものである。例えば、スキッド制
御装置、車高制御装置、サスペンション制御装置などが
あり、また広まりつつあるパワーステアリング制御装
置、定速走行制御装置、トランスミッション制御装置等
がある。 【0003】これらの装置で共通に言えることは、どの
装置もなんらかの方法で車両の車速信号を取り込み、制
御に用いていることである。このように、車速センサは
しだいに自動車の制御装置の中に普及しつつある。 【0004】ここで、車輪に取り付けた車輪速度センサ
より車輪速度信号を取り入れている場合、車両の走行路
面の凹凸等によって生じる車輪回転変動を直接信号に変
換していることになる。 【0005】実験により、悪路走行時に検出された車輪
速度Vw,車輪加速度Gwを図1(a),(b)に示
す。この図1(a)に示すように、悪路での車輪速度V
wは不規則に変動していて、車輪速度Vwの微分値、す
なわち車輪加減速度Gwは図1(b)に示すように0g
を中心に不規則振動していることがわかる。この主原因
は、路面の凹凸による車両のバウンドやリバウンド、及
びシャーシの振動による車輪速度信号の乱れによるもの
であることが判明した。 【0006】通常、足まわり系の制御装置の悪路での制
御は、良路での制御のままでは不具合を生じるもの、ま
た調整した方がより高い安定性、操作性、安全性を得ら
れるものがいくつかある。 【0007】例えば、スキッド制御装置では、悪路での
制御は路面からの不規則振動により車輪速度信号が乱れ
るため制御装置が誤ゆるめを発生し、制動力が低下し、
制動距離が延びるといった問題点がある。また車高制御
装置では、悪路でのバウンド・リバウンドによるボディ
シャーシの腹すりの問題がある。またサスペンション制
御装置では、悪路での乗り心地や操縦安定性の低下が問
題となる。またパワーステアリング制御装置では、悪路
で操縦安定性に問題がある。 【0008】このため従来は、路面の悪路状態を判別す
る装置または方法として、路面を光電変換素子によって
走査して、その反射輝度を解析することにより路面状態
を判別する装置(特開昭57−77946号公報)や、
路面に可視光または赤外光を投射して、その反射光を解
析することにより路面状態を判別する装置(特開昭58
−5900号公報)などが公開されている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置では、路面状態を判別するために専用の装置を
必要とし、またその装置自体も高価であるため車両に装
着するものとして実用的ではない。 【0010】また、特に路面の凹凸状態を少なくとも2
段階に判別する場合、その判別結果が頻繁に繰り返され
るような状態を防止するように考慮すべきである。なぜ
ならば、その判別結果を用いて足まわり制御の制御特性
を変更する場合には、かえって過制御、ハンチング等の
問題が発生する可能性があるからである。 【0011】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、車輪速度センサの速度信号に基づいて制御を行
う車両制御装置において、経済性、実用性に優れ、かつ
走行路面の凹凸状態に見合った制御を安定的に行い得る
車両制御装置を提供することをとする。 【0012】 【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに本発明による車両制御装置は、図12に示す如く、
車輪の回転速度に応じた速度信号を出力する車輪速度セ
ンサを備え、該速度信号に基づいて車両の制御対象を制
御する車両制御装置であって、車両の走行路面の凹凸に
よって生じる前記速度信号の変動成分の大きさを解析す
る解析手段と、前記解析手段によって解析された前記速
度信号の変動成分の大きさから、車両の走行路面の凹凸
状態を少なくとも大小の2段階に判別するとともに、判
別結果が一方の判別状態から他方の判別状態に移行する
場合と他方の判別状態から一方の判別状態に移行する場
合とで異なる判別基準を有する判別手段と、少なくとも
前記速度信号に基づいて制御信号を出力するとともに、
その制御特性を前記判別手段により判別された凹凸状態
に見合った制御特性に変更する制御手段と、前記制御手
段から出力された制御信号に応じて、前記車両の制御対
象を制御する駆動手段とを備えることを特徴とする。 【0013】 【作用】上記構成によれば、車輪速度センサから出力さ
れた速度信号を車両制御と走行路面の凹凸状態の判別と
に用いているために、路面の凹凸状態を検出するための
特別なセンサを必要とせず、経済性,実用性に優れる。
また判別された路面の凹凸状態に応じて車両制御におけ
る制御特性を変更しているために、路面の凹凸状態にか
かわらず、最適な車両制御を行うことができる。 【0014】 【実施例】以下本発明を図に示す実施例に基づいて説明
する。図2は本発明の一実施例を示したブロック図であ
る。1は車輪の回転数に比例した周波数を持つ速度信号
を発生する車速センサ、2はセンサ入力バッファ、3は
制御装置(マイクロコンピュータ)、4は車両状態スイ
ッチ、5はスイッチ入力バッファ、6はアクチュエータ
駆動回路、7はアクチュエータである。 【0015】ここでいうアクチュエータ7とは、例えば
制動時のブレーキ油圧を制御し、車輪のロックをふせぐ
スキッド制御アクチュエータであったり、車両の車高を
調節するためのハイトコントロールアクチュエータであ
ったり、車両のサスペンション特性を調節するためのア
ブソーバーコントロールアクチュエータであったり、ハ
ンドルの操作重量を調節するパワーステアリングコント
ロールアクチュエータなど、一般にいう足まわり制御装
置のアクチュエータを示している。 【0016】制御装置3にはマイクロコンピュータを用
いており、車両状態スイッチ4とは例えばブレーキスイ
ッチ(SW)等である。具体的実施例について、以下図
面、フローチャートを用い説明する。 【0017】図3は、図1の悪路走行中の車速信号波形
の一部分を拡大したものである。車速センサの出力波形
は通常、良路(凹凸のないなめらかな路面;アスファル
ト路等)で定速走行の場合、ほぼ同一周期の信号である
が、悪路ではセンサ出力波形周期が乱れ、車速に直し約
4〜5km/h変動する悪路もある。この場合車輪速度
を微分した車輪加減速度では約±5g(gは重力加速
度)も変動する。 【0018】こうした不規則に近い形で変動する車輪回
転変動の特徴パラメータを抽出し、路面凹凸状態の評価
関数を算出することによって路面の凹凸状態を判別する
手法についていくつか以下説明する。 【0019】車輪速度センサからの図3に示す車速信号
は、波形整形され図4の波形のような車速パルス信号に
変換される。この信号より車輪速度、車輪加減速度を正
確に求めるには、ある基準の車速パルス信号から、ある
所定の時間To経過後、最初に入力された車速パルスま
での時間ΔTと、その間に入力された車速パルス数Np
より、ΔT間の平均車輪速度Gwを以下の計算式にて算
出できる。 【0020】 【数1】 Gw=K1 ×Np/ΔT (但しK1 :定数) 車輪加減速度Gwは、車輪速度Gwの時間微分であるか
ら以下の式で求められる。 【0021】 【数2】 Gwn={(Gwn−Gwn-1 )/(ΔTn+ΔTn-1 )/2} (添字n:今回データ、n−1 前回データをそれぞれ示
す) 図5は、路面凹凸状態判別手法のフローチャートであ
る。まずプログラムがスタートしステップ100で以下
演算に使用する作業レジスタ等を初期化しておく。ステ
ップ110では先に説明した数1式によって車輪速度G
wnを演算する。次のステップ120ではステップ11
0で演算した車輪速度Gwnと前回演算車輪速度Gwn
1 から先に説明した数2により車輪加減速度Gwnを
算出する。 【0022】次のステップ200では、以下3つの実施
例を示すが、前記ステップ120にて算出された車輪加
減速度Gwを分析することにより、路面の凹凸状態評価
関数:Fを算出する。これについては後で詳しく実施例
をもって説明する。 【0023】ステップ200で得られた路面状態の評価
関数Fを、ステップ300では、悪路評価判定レベル設
定値:KBRと比較することにより、路面の良/悪路状態
を判別する。路面凹凸状態評価関数Fは、値が大きけれ
ば大きい程、凹凸が激しい路面であることを示すもの
で、ここでは1つの悪路評価判定レベル:KBRによって
良/悪路を判定するように記したが複数の判定レベルを
設け、悪路に段階的レベルを設けてもよい。例えば、良
路、悪路、極悪路等である。 【0024】ここでは良/悪の2値に判定を別ける場合
について説明する。判定ステップ300の判定で評価関
数値Fが、悪路判定レベルKBRよりも、大きい場合は、
ステップ330へ飛び、すぐさま悪路判定クラブ:fBR
をセットする。判定ステップ300でF<KBRと判定レ
ベルよりも評価関数値が小さい場合は、判定ステップ3
10へ進み、悪路判定に要する時間よりも長いある所定
の時間TG だけ、良路判定(F<KBR)が継続したかど
うかを判定する。 【0025】ここですぐさま悪路判定フラグfBRをリセ
ットし、良路状態としない理由は、一般に悪路判定はな
るべく早い時期に判定し、かつ誤判定は避ける必要か
ら、判定時間は短く、判定レベルは、ある程度高い値に
セットされるべきである。よって悪路によっては悪路判
定が限らずしも連続するとは限らず、悪路走行中でも判
定レベルに達しないことも、路面の状態によってはあり
得、そのような場合に良/悪路判定を交互に繰返し、ア
クチュエータ特性をその判定に追従しようと制御した場
合、かえって過制御、ハンチング等の問題を発生する恐
れがあるためである。よって、ある時間TG 間に一度も
悪路判定がされず、確実に良路に戻ったと判断された
時、320のステップにて悪路判定フラグfBRをリセッ
トする。 【0026】次の判定ステップ400では、前記悪路判
定フラグfBRにより、現在の路面状態を判定し、良路判
定中の場合はステップ410へ進み良路にてマッチング
された良路制御定数にて、アクチュエータを制御する。
判定ステップ400で現在悪路判定中の場合は、ステッ
プ420へ飛び悪路にてマッチングされた悪路判定制御
定数にてアクチュエータを制御する。以下、ステップ1
10に戻り前記処理を繰返す。このような制御により、
良路,悪路に応じた制御が可能となる。 【0027】次にステップ200で述べた、路面の凹凸
状態を評価するいくつかの関数Fを算出する手法につい
て、波形図とフローチャートにより詳しく説明する。ま
ず、1番目の手法として、図6および図7により車輪加
減速度の分散を求め路面の凹凸状態評価関数を得る場合
について説明する。分散とは、誤差、ばらつき、変化な
どの単位当りの大きさを示すもので、一般にX1 ,X2
・・・Xn のn個の測定値の目標をX0 とすれば、分散
Xは 【0028】 【数3】 X={(X1 −X0 2 +(X2 −X0 2 +(Xn −X0 2 }/n として定義できる。ここで目標値X0 に相当するもの
は、車輪加減速度の場合なく、一定速度を想定しまた実
際の車両車体速度の最大、最小加減速度はたかだか+
0.8g〜−1.0g程度であることからも、0gとし
てよく、よって数3式の目標値X0 は0である。図6に
て実際の車輪加減速度のn個のデータをGw1,G
2 ,・・・Gwnとすれば、車輪加減速度の分散Gは
次式にて求められる。 【0029】 【数4】 G=(Gw1 2 +Gw2 2 +・・・+Gwn2 )/n この式によって得られる車輪加減速度の分散値Gは車輪
回転変動の大きさを示すもので、すなわち路面凹凸状態
を示すパラメータである。説明するまでもなく値Gが大
きい程、路面の凹凸状態が激しいことを示す。 【0030】次にこの車輪加減速度のサンプリング周期
について考察してみる。実際、路面の凹凸の距離間隔
(単位距離当りの凹凸間隔)と、車両の速度によってあ
る車輪が凹凸を乗越える周期は異なってくるが、実際の
車両実験により、車輪加減速度の変動周期の最高周波数
はたかだか10数Hzであることが判別した。これはタイ
ヤの空気圧また、車両のサスペンションの特性が影響す
るためで、実際車輪は路面の凹凸によりバウンドーリバ
ウンドを繰返し共振するためであると思われる。この周
波数はほぼ車輪のバネ下共振周波数に一致する。このこ
とより、車輪加減速度のサンプリング周波数は、サンプ
リング定理からもたかだか30Hz程度で、その変動をと
らえることができるということが判明した。以上のこと
より、評価関数としての車輪加減速度の分散を計算する
サブルーチンとしてそのフローチャートを図7にて説明
する。 【0031】ステップ210では、サンプリング周期の
経過時点か否かを判定し、周期前の場合はルーチンをリ
ターンする。このサンプリング周期は先の考察より例え
ば32msとする。次にステップ211ではその時の車輪
加減速度値Gwを取り込み、2乗して加算していく。こ
こで示したGsuM は加算作業エリアであり、サンプ おく。 【0032】ステップ212では、2乗加算データがn
個に達したかを判定し、まだn個に満たない場合はルー
チンをリターンする。n個に達した場合、ステップ21
3でGsuM をnで割算し、車輪加減速度の分散値Gを
算出する。こうして得られた分散値Gをパラメータとす
る路面状態評価関数Fをステップ214でF=F(G)
と定義する。これは分散値データを悪路評価判定変数に
変換する関数でもある。ステップ215では、分散算出
作業エリアGsuM をクリアし、次の判定サイクルの分
散計算の準備をしておく。 【0033】以上の分散分析を行なう場合の特徴は、評
価関数のF=F(G)のダイナミックレンジが大きいこ
とにより、精度の高い路面状態判別であるといえる。反
面、判定までの処理時間、作業メモリを多く必要とす
る。 【0034】次に作業メモリが少なく、また処理時間等
が比較的短かく、かつ路面、車体を含めた変動の変動周
波数を算出できる手法の一例を図8,図9を用いて説明
する。 【0035】この手法の特徴は、車輪加減速度値に対し
て、ある悪路判定加減速度基準レベルを設け、ある一定
時間に、この判定レベルを車輪加減速度が何回越えたか
をカウントし、このカウント値を路面状態の評価関数と
することである。図8は、前記判定加減速度基準レベ
ル:GB を、車輪加減速度Gwが、ある所定時間:TCH
K1の間に、何回越えたかを、カウンタ:CGup にてカウ
ントする様子を示した図である。以下この処理を図9の
フローチャートにより説明する。 【0036】ステップ220では、車輪加減速度Gw
と、判定レベルGB とを比較しGw≦GB の場合はステ
ップ224に飛び、フラグfGup を0とする。この判定
フラグfGup は、GwがGB を越えた時に“1”にセッ
トされ、越えている間は“1”を保持し、GB 以下とな
った時に“0”リセットされるフラグで、GwがGB
越えた回数をカウントするカウンカ:CGup のためのフ
ラグである。 【0037】以上説明したようにステップ220の判定
にてGw>GB と判定された場合は、ステップ221に
てフラグfGup が“1”となっているかを判定し、すで
に“1”となっている場合は、カウンタCGup のカウン
トをパスし、“0”の場合にのみステップ222にてカ
ウンタCGup をカウントアップし、ステップ223にて
フラグfGup を“1”にセットする。判定ステップ22
5では、ある所定時間:TCHK1経過したかを判定し、経
過前の場合はルーチンをリターンする。経過した場合
は、ステップ226にてTCHK1間に判定レベルGB を越
えたカウント値C Gup をパラメータとする路面状態評価
関数Fを、ステップ226にてF=F (CGup )と定
義する。これは所定時間の変動回数すなわち、路面また
は車両の振動周波数を、悪路評価判定変数に変換する関
数でもある。ステップ227では、カウンタCGup をク
リアし、次の判定サイクルの準備をする。 【0038】以上述べたある加減速度判定レベルを越え
る回数をカウントする場合の特徴は、比較的作業メモリ
が少なく、また所定時間の変動回数がわかることから、
路面または車両の変動周波数を求めることができること
である。反面ある程度測定時間TCHK1を長くし測定しな
いと路面状態評価関数F=F(CGup )の信頼度が上が
らないことである。 【0039】もう1つの実施例として、前記2つの実施
サイクルに比べ判定時間が短かくてすみ、作業メモリも
比較的少ない車両加減速度の変動の大きさを、最大ピー
ク、最小ピークの差から求める手法についての一例を図
10、図11を用いて説明する。 【0040】この手法の特徴は、車輪加減速度の変動振
幅巾より路面状態を評価することである。図10は、あ
る所定時間:TCHK2の間の車輪加速度の最大値GwMAX
(>0g)と、車輪減速度の最小値GwMiN (<0g)
を求め、その差:Gp−p=GwMAX −GwMiN の大き
さを路面状態評価関数とすることを示したものである。
以下この処理を図11のフローチャートにより説明す
る。 【0041】ステップ230では車輪加減速度Gwの値
がまず正か負かを判定する。正の値ならばステップ23
1にて、それ以前の最大車輪加速度値GwMAX と比較
し、GwMAX ≧Gwならばステップ232をスキップす
る。GwMAX <Gwと判定され、それ以前の最大値より
も大きい場合は、ステップ232にてGwMAX にGwを
セットする。同様にGwの値が負の場合は、ステップ2
33,234にてそれ以前の最小値GwMiN (<0g)
と比較しより小さい値をGwMiN にセットする。 【0042】こうしてステップ235にてある所定の時
間:TCHK2が経過したかを判定し、経過前ならばルーチ
ンをリターンし、経過後はステップ236にてGwMAX
とGwMiN との差:Gp−pを求める。ステップ237
では、前記Gp−pを評価パラメータとする路面状態評
価関数FをF=F(Gp−p)と定義する。これは車輪
加減速度変動振幅値を、悪路評価判定変数に変換する関
数でもある。ステップ238ではGwMAX ,GwMiN
も0gとし、次の判定サイクルの準備を行なう。 【0043】以上述べた車輪加減速度変動の振幅巾を求
める場合の特徴は、判定までの時間TCHK2が短かくてす
むことである。反面、単発振動、車速センサノイズ等に
対して弱い面がある。 【0044】以上、車輪加減速度の変動周期、変動周波
数、変動振幅等の分析から路面の凹凸状態の評価手法に
ついて述べてきたが、もちろんこれらの各手法の組合
せ、応用等でもよく、例えば車輪加減速度絶対値の積分
量で評価する手法、また路面凹凸振動で特徴的な正の車
輪加速度量だけを対象として、分析する手法等が考えら
れる。すなわち、悪路での対象とする制御装置の応答
性、制御性また判定装置内メモリ、容量または車速セン
サの精度等を考慮して判別手法を選べばよい。 【0045】なお、上述の実施例では、1つの車速信号
についての分析判定手法をいくつか示したが、複数の車
輪から車速信号を得ているシステムでは、各車輪毎に前
記手法にて分析し、その評価関数の平均値、または最大
値をもって路面状態を判定してもよい。この場合駆動輪
と転動輪が含まれているシステムでは、転動輪の方が車
輪の慣性重量が少なく、路面の振動に対して影響を受け
やすいために路面評価関数のダイナミックレンジが大き
く判定精度が高いことがわかった。ただし駆動輪に対し
ても、車速センサの分解能がある程度高い場合、路面の
振動が影響し、車輪速度の微分値にはあきらかにその変
動が表れることをつきとめた。 【0046】以上より少なくとも車両の車輪系に1つ以
上の車速センサを有した足まわり制御装置の中で制御部
に車速信号分析による路面状態判別手段を設けることに
よって、悪路での制御特性を悪路に適した特性に自動的
に切換えることができ、車両の安定性、安全性を増すこ
とができるという優れた効果のある制御装置を可能とす
る路面の凹凸状態判別を車両実験をもとに完成したもの
である。 【0047】なお、ここで説明した実施例で制御装置に
はマイクロコンピュータを使用し、その内部プログラム
のフローチャートによって説明してきたが、これを論理
回路等におきかえて、ハード回路によって構成しても同
等の効果を得られることはいうまでもない。また車両に
車速センサの信号をもとにいくつかの別々の制御を行な
うシステムが存在する場合、ある1台の装置が、路面状
態を判別し、その信号を他の制御装置に送ることによっ
て、それぞれの制御装置が、独自に路面状態を判定する
必要をなくすこともできる。また路面状態判別専用装置
を備え、各制御装置に信号、データ等を送るようにして
もよい。 【0048】なお、本発明における解析手段は、第4図
に示すフローチャートのステップ120及びステップ2
00に相当し、判別手段はステップ300〜330に相
当する。 【0049】 【効果】以上述べたように本発明によれば、車輪速度セ
ンサの速度信号に基づいて車両の制御対象を制御する車
両制御装置において、車輪速度センサの速度信号を流用
して走行路面の凹凸状態を判別し、かつ制御特性を判別
された凹凸状態に見合った制御特性に変更しているため
に、経済性,実用性に優れ、また走行路面にかかわらず
最適な車両制御を行うことが可能になる。 【0050】さらに、本発明では、走行路面の凹凸状態
を大小の2段階に判別するときに、判別結果が一方の判
別状態から他方の判別状態に移行する場合と他方の判別
状態から一方の判別状態に移行する場合とで異なる判別
基準としている。このため、判別結果が頻繁に繰り返さ
れるといった状況を防止することができ、安定した車両
制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】悪路走行時の車輪速度Vw,車輪加速度Gwの
信号波形を示す波形図である。 【図2】本発明の一実施例の全体構成図である。 【図3】悪路走行時の車輪速度信号の一部分を拡大した
拡大図である。 【図4】図3に示す車輪速度信号を波形整形した車速パ
ルス信号を示す波形図である。 【図5】制御の処理手順を示すフローチャートである。 【図6】車輪加速度の分散分析の説明波形図である 【図7】車輪加速度の分散分析の演算処理を示すフロー
チャートである。 【図8】車輪加速度の変動周波数分析の説明波形図であ
る。 【図9】車輪加速度の変動周波数分析の演算処理を示す
フローチャートである。 【図10】車輪加速度の変動振幅分析の説明波形図であ
る。 【図11】車輪加速度の変動振幅分析の演算処理を示す
フローチャートである。 【図12】本発明の構成の概要を示す概要構成図であ
る。 【符号の説明】 1 車速センサ 3 制御装置 4 車両状態スイッチ 6 駆動回路 7 アクチュエータ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.車輪の回転速度に応じた速度信号を出力する車輪速
    度センサを備え、該速度信号に基づいて車両の制御対象
    を制御する車両制御装置であって、 車両の走行路面の凹凸によって生じる前記速度信号の変
    動成分の大きさを解析する解析手段と、 前記解析手段によって解析された前記速度信号の変動成
    分の大きさから、車両の走行路面の凹凸状態を少なくと
    も大小の2段階に判別するとともに、判別結果が一方の
    判別状態から他方の判別状態に移行する場合と他方の判
    別状態から一方の判別状態に移行する場合とで異なる判
    別基準を有する判別手段と、 少なくとも前記速度信号に基づいて制御信号を出力する
    とともに、その制御特性を前記判別手段により判別され
    た凹凸状態に見合った制御特性に変更する制御手段と、 前記制御手段から出力された制御信号に応じて、前記車
    両の制御対象を制御する駆動手段とを備えることを特徴
    とする車両制御装置。 2.前記判別手段は、 走行路面の凹凸状態を大きいと判別するときに要した時
    間よりも長い時間凹凸状態が小さいと判別される状態が
    継続したときに、走行路面の凹凸状態が小さいと判別す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の車両制
    御装置。 3.前記解析手段は、 前記車輪速度センサから出力された速度信号より、車輪
    の回転加減速度を演算する演算手段と、 前記演算手段によって演算された車輪の回転加減速度の
    変動状態を解析する変動状態解析手段とを備えることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の車両制御装置。
JP9235091A 1991-04-23 1991-04-23 車両制御装置 Expired - Lifetime JPH07110604B2 (ja)

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