JPH071093A - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造方法

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JPH071093A
JPH071093A JP14794693A JP14794693A JPH071093A JP H071093 A JPH071093 A JP H071093A JP 14794693 A JP14794693 A JP 14794693A JP 14794693 A JP14794693 A JP 14794693A JP H071093 A JPH071093 A JP H071093A
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Hitoshi Nakada
等 中田
Masafumi Morishita
雅史 森下
Kenzo Ayada
研三 綾田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋳造速度が増大した場合でも、良好な表面性
状の鋳片の製造を高速で行なえる様な連続鋳造方法を提
供する。 【構成】 鋳造速度をV、鋳型空芯部の磁束密度をB、
鋳片の短片の半分の長さをLとし、δを高周波磁場の溶
湯中への浸透深さとして、μ:磁気透磁率、σ:溶湯の
電気伝導度と、周波数ωで下式の様に規定するときに、 【数1】 鋳造速度Vに応じて磁束密度Bが 【数2】 を満足するように、また、周波数ωが 【数3】 を満足するような条件で鋳造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁界を有する鋳型に
よる鋼の連続鋳造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】連続鋳片の初期凝固部に高周波磁界の電
磁力を作用させ、電磁力のピンチ力および加熱効果によ
って鋳片表面性状を改善する試みがなされている[特公
平1-60337 号、特開平2-147150号、特開平4-178247号、
CAMP-ISIJ Vol.5,220(1992)]。図1には一例として特開
平4-178247号で開示された電磁界鋳型の断面説明図を示
した。水冷鋳型1の鋳型壁3には所定間隔の縦スリット
4が入れられており、鋳型の外周の高周波コイル2によ
って印加される高周波磁場が鋳片に浸透し易い様になっ
ている。
【0003】本願出願人は上記電磁界鋳型を用いた鋼の
連続鋳造方法について研究を重ねており、特開平2-1471
50号では鋳型と凝固殻の間にスラグ化したパウダーが入
り易く高速鋳造が可能な連続鋳造方法を、特開平4-1782
47号では所定間隔で縦方向スリットを鋳型壁に設け電磁
コイルに5〜20kHzの周波数を付与することによっ
て潤滑剤巻き込みによる介在物欠陥を防止する連続鋳造
方法を既に開示している。また、電磁コイル位置とメニ
スカス位置についても最適条件を見い出し、特願平 5-3
6941号に開示している。
【0004】しかし上記従来技術では、鋳造速度を増大
させようとすると、鋳片と鋳型間のパウダー厚みが薄く
なり、同一の電磁力を付加しても鋳型振動の影響が初期
凝固殻に及び易くなって、オッシレーションマーク等の
鋳片表面粗度が悪化してしまうという問題が依然として
残存していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鋳造速度が
増大した場合でも、磁束密度を制御して所定のパウダー
厚みを確保できる様にすることと、この制御された磁束
密度が印加されても安定なメニスカスが得られる様に周
波数を制御することを目的とし、良好な表面性状の鋳片
の製造を高速で行なえる様な連続鋳造方法を提供しよう
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し得た本
発明は、鋼の連続鋳造方法が、鋳型壁に所定間隔の縦方
向スリットを形成しかつその外周に電磁コイルを設置し
て初期凝固殻に電磁力を作用させる連続鋳造方法におい
て、鋳造速度をV(m/分)、鋳型空芯部の磁束密度を
B(ガウス)、鋳片の短片の半分の長さをL(mm)と
し、δを高周波磁場の溶湯中への浸透深さ(mm)とし
て、μ:磁気透磁率、σ:溶湯の電気伝導度と、周波数
ωから次の様に規定するときに、
【0007】
【数4】 鋳造速度Vに応じて磁束密度Bが
【0008】
【数5】 を満足するように、また、周波数ωが
【0009】
【数6】 を満足するところに要旨を有する。
【0010】
【作用および実施例】電磁界鋳型を用いる連続鋳造方法
の利点は、 電磁場によるピンチ力がフラックス流入路を拡大する
ので、潤滑性能が向上し、高速でも安定した連続鋳造が
可能となるとともに鋳片表面品質が良好となる。 上記ピンチ力が初期凝固殻に作用することにより、凝
固殻と鋳型の接触がソフトなものとなる(軟接触)た
め、鋳型振動に起因する悪影響を排除でき、オッシレー
ションマークが生成しにくくなって鋳片表面品質が良好
となる。 電磁力によって湯面が盛り上がり、さらに電磁力の加
熱効果で初期凝固は湯面下から始まるため、外部原因に
よる湯面変動の影響が初期凝固殻に及びにくくなり鋳片
表面品質が良好となる。 初期凝固殻が、加熱効果とピンチ力によって湯面まで
張り出すことがないので、ピンホールや介在物の巻込が
起こらない。等が考えられるが、これらの利点をすべて
享受するためには種々の条件設定が必要である。
【0011】特に、鋳造速度を増大させようとすると、
鋳片と鋳型間のパウダー厚みが薄くなって表面性状が悪
化するという現象が認められる。このため、より強い電
磁力を付加して所定のパウダー厚みを確保する必要があ
るが、強い電磁力を作用させると溶湯の内部流動が激し
くなってメニスカスの安定が達成できなくなる。
【0012】そこで本発明者等は、メニスカスの安定化
のために磁場の周波数を上げることによって、内部流動
を引き起こす原因となる力を減少させて、強い電磁力が
作用した場合でもメニスカスを安定に保持できると考
え、所定のパウダー厚みを確保し得る磁気圧および磁束
密度と、磁場の周波数の最適条件を検討し、本発明に到
達したものである。
【0013】まず、150mm角の試験連鋳機を用い
て、コイル電流を変化させた時の鋳片サイズを比較する
ことによって、電磁力とパウダー厚み増加量との関係把
握を行なった。図2にはその結果を示した。コイル電
流:I(A)の2乗とパウダー流入路拡大量:h(m
m)が直線関係を示しており、下式で表されることがわ
かった。 h=2.35×10-7・I2 … (i) また0.7m/分の鋳造速度の場合、Iが1646A以
上の時に良好な表面性状が得られた。
【0014】電磁力を印加せずに行なう通常連鋳の場
合、パウダー流入路の厚み(液相部)H0 (mm)と鋳
造速度V(m/分)は、 H0 =0.5/V … (ii) と表されることがわかっている。
【0015】従って(i),(ii)式から、電磁力が印加され
た時のパウダー流入路の厚みHは H=H0 +h=0.5/V+2.35×10-7・I2 … (iii) と表されることになる。鋳造速度が0.7m/分の時、
0 は0.714mmとなり、コイル電流Iが1646
Aの時には(i) 式からhが0.637mmであるので、
良好な表面性状を得るためのパウダー厚みHは、1.3
51mm以上となることがわかる。
【0016】鋳造速度が2.0m/分の時はコイル電流
Iが2150A以上で表面改善効果が認められた。この
時のH0 は0.25mm、Iが2150Aの時のhは
1.086mmとなるので、パウダー厚みHは1.33
6mmとなり、鋳造速度が2.0m/分に変化した時で
もパウダー厚みHが1.336mmあれば良好な鋳片表
面品質が得られることが明らかとなった。
【0017】これらの結果から、パウダー厚みHが1.
35(≒1.351)mmあれば、鋳造速度が0.7m
/分から2.0m/分まで変化しても良好な表面の鋳片
が得られるので、(iii) にH=1.35を代入すると、
鋳造速度がVの時に作用させなければならない最小コイ
ル電流値は、
【0018】
【数7】 と表すことができる。
【0019】しかし、鋳造速度をコイル電流で規定する
のは、コイル形状が変化した時に磁場が変化してしまう
ため一般的な指標にはならずに好ましくない。そこで、
分割鋳型内での空芯時の磁束密度B(ガウス)でIを置
き換えることとした。BとIは、 B=0.1548・I … (v) という関係にあるため、これを(iv)に代入することによ
って、
【0020】
【数8】 が得られ、鋳造速度Vと必要な磁束密度Bの関係が明ら
かとなった。
【0021】しかしながら、磁束密度が増大すると、溶
湯の内部流動が激しくなってメニスカスの安定が達成で
きなくなり、鋳片表面性状の低下につながる。そこで、
磁束密度Bと周波数ωを変化させた時のメニスカスの安
定度合いを目視により観察し、図3に結果を示した。た
だし、磁束密度Bは分割鋳型中心部の空芯時での軸方向
の磁束密度であり、Lは鋳片の短片の半分の長さであ
り、δは高周波磁場の溶湯中への浸透深さで、μ:磁気
透磁率、σ:溶湯の電気伝導度と、周波数ωから次の様
に規定される値である。
【0022】
【数9】 図3から、メニスカスの安定と不安定の境界線は、
【0023】
【数10】
【0024】と表されることがわかり、表皮深さがこれ
より小さくなれば、すなわち周波数ωが式(vii) で規定
される値より大きくなれば、メニスカスは安定となる。
(vii)のBは分割鋳型中心部の空芯時での軸方向の磁束
密度であるので、鋳造速度Vの時に必要な磁束密度を表
す(vi)を(vii) に代入することによって、必要な周波数
を規定するための下式が得られる。
【0025】
【数11】
【0026】従って本発明では、鋳造速度Vの時の磁束
密度Bが(vi)式を満足する様に、またその時の周波数ω
が(viii)式を満足する様に鋳造を行なうことが必須要件
である。鋳造速度を変化させて鋳造を行なった結果を図
4に示した。磁束密度Bが(vi)式を満足し、周波数ωが
(viii)式を満足する場合には表面性状の良好な鋳片が安
定して得られた。
【0027】
【発明の効果】本発明では、鋳造速度を増大させた時の
必要なパウダー厚みから最適磁束密度を把握し、またそ
の時の最適周波数を把握したので、表面性状の良好な鋳
片の高速連続鋳造を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】電磁界鋳型の断面説明図である。
【図2】コイル電流とパウダー流入路拡大量の関係を示
すグラフである。
【図3】鋳型内磁場と、鋳片サイズと磁力線の浸透深さ
がメニスカス安定度に及ぼす影響を示すグラフである。
【図4】鋳造速度とコイル電流が鋳片表面性状に及ぼす
影響を示すグラフである。
【符号の説明】
1 水冷鋳型 2 電磁コイル 3 鋳型壁 4 縦方向スリット 5 浸漬ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 綾田 研三 兵庫県加古川市尾上町池田字池田開拓2222 番地1 株式会社神戸製鋼所加古川研究地 区内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型壁に所定間隔の縦方向スリットを形
    成しかつその外周に電磁コイルを設置して初期凝固殻に
    電磁力を作用させる連続鋳造方法において、鋳造速度を
    V(m/分)、鋳型空芯部の磁束密度をB(ガウス)、
    鋳片の短片の半分の長さをL(mm)とし、δを高周波
    磁場の溶湯中への浸透深さ(mm)として、μ:磁気透
    磁率、σ:溶湯の電気伝導度と、周波数ωから次の様に
    規定するときに、 【数1】 鋳造速度Vに応じて磁束密度Bが 【数2】 を満足するように、また、周波数ωが 【数3】 を満足するような条件で鋳造することを特徴とする鋼の
    連続鋳造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6453985B2 (en) 1999-12-28 2002-09-24 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Method of continuous casting of molten metal
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