JPH07109321A - 複合固体電解質 - Google Patents

複合固体電解質

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JPH07109321A
JPH07109321A JP18105194A JP18105194A JPH07109321A JP H07109321 A JPH07109321 A JP H07109321A JP 18105194 A JP18105194 A JP 18105194A JP 18105194 A JP18105194 A JP 18105194A JP H07109321 A JPH07109321 A JP H07109321A
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俊信 石原
Kenichi Ito
健一 伊藤
Noboru Nakanishi
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】本発明は高分子系の固体電解質において、とく
に機械的強度に優れると同時に、高イオン伝導性、成形
性、安定性等を兼ね備えた複合固体電解質を提供する。 【構成】この複合固体電解質は、下記化9で表されるブ
ロック鎖Aと下記化10で表されるブロック鎖Bとからな
るブロック−グラフト共重合体に、無機塩と環状炭酸エ
ステル系有機溶媒とを含有させたものである。 【化9】 【化10】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一次電池、二次電池、エ
レクトロクロミック表示素子等として有用な複合固体電
解質に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、金属に匹敵する電子伝導性を持っ
た有機導電体が見出され、既に一部では具体的な利用も
検討され始めている。しかし、イオン伝導体については
無機結晶、ガラス、セラミックスなどを中心として展開
が進んでいるものの、有機材料については未だ実用化さ
れるに至っていない。高分子系のものは無機のイオン伝
導体に比べて、1)比重が軽い、2)成形が容易であ
る、3)柔軟で薄いフィルムが容易に得られる、4)室
温で比較的高いイオン伝導性を備えている等の特徴を備
えている。一方、高分子電解質を含めた一般的な固体電
解質としての要求特性は、1)薄膜化に耐え得る高い機
械的強度、2)高イオン伝導性、3)成形性、4)安定
性等の制御であり、とりわけ1)と2)が重要視されて
いる。現在主に研究が進められている有機材料は、大別
してポリエチレンオキサイド系と架橋高分子と有機
電解液を複合化した、いわゆるゲル電解質系の2種類で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、のポリエチ
レンオキサイド系は結晶性高分子で無定形にするには分
子量数百程度(重合度10以下)のオリゴマーを使わなけ
ればならないが、この程度のオリゴマーでは完全な流動
性液体であるために製膜できない。この欠点を取り除く
ため、ポリエチレンオキサイドを部分的に架橋したり、
他のポリマーと共重合させたりブレンドしたりする試み
がなされているが、イオン伝導性が劣ったり強度が不足
していたりマクロ相分離するなどの問題点がある。他
方、では有機電解質を高分子中に含有するために、例
えば、高分子に有機電解質を溶解させて半固体形状のも
のにする方法(特開昭54-10454号公報)や、非水電解液
を加えた液状モノマーを重合反応させて電解質を含む架
橋重合体とする方法(PCT/JP91/00362、国際公開番号WO
91/14294)等が提案されている。しかし、前者の方法で
は高分子から電解液がしみ出したり、その固体強度が極
度に脆弱であったりするという問題を含み、また後者の
方法では固体強度(弾性率)が102 〜105dyne/cm2 と多
少向上するものの、例えばリチウム電池などで使用され
ているセパレーター(非水系電解液電池においてカソー
ドとアノードの接触を防止し、かつ電解液を保持するた
めに必要な多孔質フィルム)に要求される107 〜108dyn
e/cm2 台の強度には遠く及ばないため、この架橋重合体
自体がセパレーターの役目を兼ねることができなかっ
た。また重合体の架橋度を高くするとイオン伝導度は極
端に低下し、反対に架橋度を低くすると前者と同様の問
題に直面した。
【0004】一方、出願人は先に特許第182047号(a)
において本発明で使用するものとほぼ同じブロック−グ
ラフト共重合体と、その製造方法について提案した。特
許第182048号(b)では、このブロック−グラフト共重
合体のイオン伝導度を高めるために、そのアルキレンオ
キサイドユニットに対して0.05〜80モル%のLi、N
a、K、Cs、Ag、CuおよびMgから選ばれる少な
くとも1種の元素を含む無機塩を混合させたブロック−
グラフト共重合体組成物を提案した。特公平5-74195号
公報(c)では、同様のブロック−グラフト共重合体の
リチウムイオン塩との複合物を電解質として内蔵したリ
チウム電池を、また特開平3-188151号公報(d)では、
これと同じブロック−グラフト共重合体の無機イオン塩
複合物に、ポリアルキレンオキサイドを添加してなるブ
ロック−グラフト共重合体組成物を提案した。上記b、
cおよびdの発明では、得られたブロック−グラフト共
重合体に、これを溶解する有機溶剤を無機塩などと共に
加えて溶解し、成形後、有機溶剤を乾燥除去したものを
固体電解質として用いてきた。しかし、いずれの固体電
解質も、固体電解質本来の要求特性である薄膜化に耐え
得る高い機械的強度と高イオン伝導性の両者を満足する
ものではなかった。したがって、本発明の目的は高分子
系の固体電解質において、とくに機械的強度に優れると
同時に、高イオン伝導性、成形性、安定性等を兼ね備え
た複合固体電解質を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による複合固体電
解質は、下記一般式:化4で表される繰返し単位からな
る少なくとも1種の重合度10以上の重合体のブロック鎖
Aと、下記一般式:化6で表される繰返し単位からなる
少なくとも1種の重合度 300以上の重合体のブロック鎖
Bとから構成される、ブロック鎖Aとブロック鎖Bの成
分比が1:30〜30:1である重合度 310以上のブロック
−グラフト共重合体に、無機塩と環状炭酸エステル系有
機溶媒とを含有させてなるものである。
【化4】 (ここに、R1 は水素原子、メチル基またはエチル基、
2 は水素原子またはメチル基、R3 はアルキル基、ア
リール基、アシル基、シリル基またはシアノアルキル
基、nは1〜 100の整数、式中の下記化5で示されるグ
ラフト鎖の数平均分子量は45〜 4,400である)
【化5】
【化6】 (ここに、R4 は水素原子、メチル基またはエチル基、
Mは式 −CH=CH2、−C( CH3)=CH2 、−C
OOCH3 または −COOC25 で表される基、フ
ェニル基あるいは置換フェニル基である)
【0006】この複合固体電解質はまた、環状炭酸エス
テル系有機溶媒がエチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート、γ−ブチロラクトンおよび2−メチル−γ
−ブチロラクトンから選ばれる少なくとも1種の環状エ
ステルであって、前記ブロック−グラフト共重合体の等
量以上含有するものであり、無機塩がLi、Na、K、
Cs、Ag、CuおよびMgから選ばれる少なくとも1
種の元素を含む無機塩であって、前記ブロック−グラフ
ト共重合体の一般式:化1のアルキレンオキサイドユニ
ットに対して0.05〜80モル%含有するものであることを
好適とする。
【0007】ここで用いられるブロック−グラフト共重
合体およびその製造方法は、前述した特許第 1842047号
に開示されたものとほぼ同様である。このブロック−グ
ラフト共重合体は、それぞれ一般式化4および化6で表
される同種または異種の繰返し単位からなる、少なくと
も1種の重合体のブロック鎖A、Bが、例えば A11
、B11 、B111 、B112 、B11
211 というように任意に配列されてなるものであ
る。重合体のブロック鎖Aの重合度は10以上、同じくB
の重合度は 300以上であって、これから得られるブロッ
ク−グラフト共重合体の重合度は 310以上のものであ
る。重合体のブロック鎖Aは高分子電解質としての機能
を果たす部分のため、重合度が10未満では、このポリマ
ーの特徴であるミクロ相分離構造を示さず、またブロッ
ク鎖Bは機械的強度を保持する部分のため、重合度が 3
00未満ではポリマーの機械的強度が低下する。両ブロッ
ク鎖A、Bの成分比は1:30〜30:1であることが必要
で、これが1:30以下ではグラフト成分が少なすぎて高
分子固体電解質としての機能を保つことが難しくなり、
30:1以上ではブロック鎖の幹分子としての機械的強度
が保持しにくくなる。
【0008】このブロック−グラフト共重合体を得るに
は、例えば、一般式:化7 (式中、R1 は前記に同じ)
で表される繰返し単位からなる少なくとも1種の重合体
のブロック鎖Cと、前記一般式:化6で表される繰返し
単位からなる少なくとも1種の重合体のブロック鎖Bと
から構成されている、幹分子鎖となるブロック共重合体
Tを合成し、次にこのブロック共重合体が持つ側鎖のヒ
ドロキシル基に、一般式RMe(ここにRはt−ブチルエ
ーテル、ジフェニルエチレン、ベンジル、ナフタレンま
たはクミル基、Me はナトリウム、カリウムまたはセシ
ウム原子である)で表される有機アルカリ金属を反応さ
せてカルバニオン化し、これに下記一般式:化8( ここ
に、R2 は前記に同じ) で表されるアルキレンオキサイ
ドを加えてグラフト鎖を成長させることによって行なう
ことができる。
【化7】
【化8】
【0009】この際、出発原料として用いられるブロッ
ク鎖C、Bからなる幹分子鎖としてのブロック共重合体
Tは、まず4−ヒドロキシスチレン、4-(1−メチルエ
テニル)フェノールなどで例示される、前記一般式:化
7で示される残基を含有するモノマー化合物について、
そのフェノール性水酸基をトリアルキル基やトリアルキ
ルシリル基で保護しておき、これと、スチレン、α−メ
チルスチレン等のビニル化合物;ブタジエン、イソプレ
ン等のジエン化合物;メチルアクリレート、エチルアク
リレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト等のアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル;お
よびアクリル酸化合物等で例示されるモノマー化合物よ
り合成された、前記一般式:化6で表される繰返し単位
を有するブロック重合体を、リビングアニオン重合法に
より重合し、次に酸などで加水分解することによって得
ることができる。
【0010】この重合に用いられる開始剤には、n−ブ
チルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert−ブチルリチ
ウム、2−メチルブチルリチウム等の有機金属化合物系
のものが例示されるが、これらの内では特にn−ブチル
リチウムが好ましい。この使用量は仕込み化合物量と共
に得られる重合体の分子量を決定するので、所望の分子
量に応じて選択される。得られたブロック共重合体Tを
構成するブロック鎖Cの重合度は10以上あるので、通常
は反応溶液中で10-2〜10-4モル/リットルのオーダーの
濃度になるようにする。重合は一般に有機溶媒中で行な
われるが、これに使用できる有機溶媒の例としては、ベ
ンゼン、トルエン、n−ヘキサン、テトラヒドロフラン
等のアニオン重合用の溶媒が好ましい。重合に供するモ
ノマー化合物の反応溶液中の濃度は1〜10重量%が適切
であり、重合反応は圧力10-5Torr以下の高真空下、また
は精製して水分等の反応に対する有害物質を除去したア
ルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気中で、室温において
撹拌下に行なうのが好ましい。保護基の脱離反応はジオ
キサン、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリ
ル等の溶媒中で加熱下、塩酸またはよう化水素酸等の酸
を滴下することによって容易に行なうことができる。
【0011】このようにして得られたブロック共重合体
Tのヒドロキシル基のカルバニオン化は、これを濃度1
〜30重量%、好ましくは1〜10重量%のテトラヒドロフ
ラン等のアニオン重合用溶媒に溶解し、これに有機アル
カリ金属をテトラヒドロフラン等の適当な溶媒に溶かし
て加え、0〜25℃で30分〜4時間撹拌することにより行
われる。この反応に用いられる有機アルカリ金属として
は、例えばt−ブトキシカリウム、ナフタレンカリウ
ム、ジフェニルエチレンカリウム、ベンジルカリウム、
クミルカリウム、ナフタレンナトリウム、クミルセシウ
ム等が挙げられるが、これらの内ではとくにt−ブトキ
シカリウムが好ましい。この反応の確認は、生成物をト
リメチルシリルクロライドと反応させた後、メタノール
中で沈殿、精製後、乾燥して単離して得られた試料を、
1 H- NMRによってヒドロキシル基の消滅、トリメチ
ルシリル基の増加量を測定することにより行うことがで
き、有機アルカリ金属のヒドロキシル基への反応を定量
的に把握できる。またGPC溶出曲線によってブロック
鎖が架橋や分解反応を受けていないことも確認できる。
【0012】カルバニオン化したブロック共重合体T
は、次に前記一般式:化8で示されるアルキレンオキサ
イド、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イドなどを蒸気状あるいは液状で加え、量にもよるが0
〜80℃で1〜48時間撹拌すると、ブロック−グラフト共
重合体にすることができる。アルキレンオキサイドを加
えた重合溶液は水中に注ぐと沈殿し、それをろ過して乾
燥すると単離できる。キャラクタリゼーションは膜浸透
圧計で数平均分子量を測定し、赤外吸収スペクトル、 1
H−NMRで構造や組成を決定し、その結果からグラフ
ト鎖の長さ、数を決定できる。またGPC溶出曲線で目
的物が単離できているか否かの判断と分子量分布を推測
することができる。この幹分子鎖となるブロック共重合
体Tの重合およびこれの枝分子鎖成長のための反応は通
常有機溶媒中で行われるが、これに使用できる有機溶媒
の例としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、テト
ラヒドロピラン、ベンゼン等の、アニオン重合または開
環重合用の溶媒が好ましい。重合の停止に用いられる化
合物には、例えば酢酸等の酸類;メチルブロマイド、ベ
ンジルクロライド等のハロゲン化物;トリメチルシリル
クロライド、t−ブチルジメチルシリルクロライド等の
シリル化合物;等が挙げられる。
【0013】グラフト鎖の長さの制御は、ブロック−グ
ラフト共重合体に含まれるブロック鎖Cのモル数と、カ
ルバニオン化するときの有機アルカリ金属の量と、アル
キレンオキサイドの量とで決定される。すなわち有機ア
ルカリ金属の量はブロック鎖Cのモル数を超えてはなら
ず、またグラフト鎖の長さは下記数1式で表される。
【数1】 例えば、グラフト鎖の長さが数平均分子量で 2,000のブ
ロック−グラフト共重合体を製造するには、ブロック鎖
Cを7×10-3モル含むブロック−グラフト共重合体に、
有機アルカリ金属を5×10-3モル加えてカルバニオン化
した後、アルキレンオキサイド22gを加えればよい。ま
た数平均分子量が45のブロック−グラフト共重合体を製
造するには、上記の各成分をすべて等モルにすればよ
い。さらに数平均分子量が45〜 4,400のものでは、その
中間のモル数を任意に選択することにより達成される。
【0014】本発明の複合固体電解質は、このようにし
て得られたブロック−グラフト共重合体に、無機塩と環
状炭酸エステル系有機溶媒とを含有させることによって
得ることができる。この無機塩はLi、Na、K、C
s、Ag、CuおよびMgの内の少なくとも1種の元素
を含むもので、具体的にはLiClO4 、LiI、Li
SCN、LiBF4 、LiAsF6 、LiCF3 SO
3 、LiPF6 、NaI、NaSCN、NaBr、Na
PF6 、KI、KSCN、KPF6 、KAsF6 、Cs
SCN、CsPF6 、AgNO3 、CuC12Mg(Cl
4)2 、RbCu41.75Cl3.25などが挙げられ、これ
らはその1種または2種以上の組合せで使用される。
【0015】環状炭酸エステル系有機溶媒は、上記ブロ
ック−グラフト共重合体のグラフト鎖に対して非常に高
い相溶性を持つものの、ブロック鎖B(機械的強度を保
持する部分)は全く溶解せず、高い誘電率と沸点を有
し、しかも無機塩類に対する溶解性、イオン解離能など
に優れた非水電解液を形成するもので、本発明の複合固
体電解質中では、グラフト鎖に働く強い浸透圧によって
液体状態のまま安定に保持される。このような環状炭酸
エステル系有機溶媒には、エチレンカーボネート、プロ
ピレンカーボネート、γ−ブチロラクトンおよび2−メ
チル−γ−ブチロラクトンから選ばれる少なくとも1種
の環状炭酸エステルが挙げられる。また、粘性の低減を
目的として、上記環状炭酸エステルに、1,2−ジメト
キシエタン、メトキシエトキシエタン、ジオキソラン、
4−メチルジオキソラン、2−メチルジオキソラン、ジ
エチルカーボネート、アセトニトリル、テトラヒドロフ
ランおよび2−メチルテトラヒドロフランから選ばれる
少なくとも1種の低沸点溶媒を加えてもよい。なお、後
者の混合物における低沸点溶媒の環状炭酸エステルに対
する混合比率は、 0.1〜50重量%、とくには 0.5〜10重
量%であることが好ましい。環状炭酸エステル系有機溶
媒に対する上記無機塩の濃度は、 0.1〜5モル/リット
ル、とくには 0.5〜3モル/リットルが好ましい。無機
塩を環状炭酸エステル系有機溶媒に溶解することによっ
て得られる非水電解液のブロック−グラフト共重合体に
対する含有割合は、 100重量%以上、とくには 300〜 7
00重量%が好ましい。
【0016】ブロック−グラフト共重合体への無機塩と
環状炭酸エステル系有機溶媒の配合方法にはとくに制限
はなく、例えば、ブロック−グラフト共重合体に無機塩
と環状炭酸エステル系有機溶媒とを添加して常温または
加熱下に機械的に混練する方法、ブロック−グラフト共
重合体と無機塩とを共通の良溶媒に溶解した後、製膜
し、得られた膜を環状炭酸エステル系有機溶媒に浸漬す
る方法など任意に選択することができる。とくに後者の
方法は、ブロック−グラフト共重合体の保持できる環状
炭酸エステル系有機溶媒の飽和量が、グラフト鎖の組成
比により一次的に決まるため、膜状の複合固定電解質を
調製するのに簡便で再現性の高い方法といえる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の具体的実施態様を実施例およ
び比較例に基づいてさらに詳細に説明する。なお、例中
のブロック共重合体は、各成分を「−b−」でつない
で、例えばポリスチレン、ポリ−p−ヒドロキシスチレ
ン、ポリスチレンの三成分三元ブロック共重合体」を、
「ポリ(スチレン−b−p−ヒドロキシスチレン−b−
スチレン)」と表記する。
【0018】実施例1−1〔ポリ(スチレン−b−p−
ヒドロキシスチレン−b−スチレン)……幹分子鎖とな
るブロック共重合体Tの合成〕 10-5Torrの高真空下でテトラヒドロフラン 540ml中に開
始剤としてn−ブチルリチウムの 1.1×10-4モルを仕込
んだ。この混合溶液を−78℃に保ち、テトラヒドロフラ
ン80mlで希釈した 5.6gのスチレンを添加して、30分間
撹拌しながら重合させた。この反応溶液は赤色を呈し
た。次に、テトラヒドロフラン90mlで希釈したp−tert
−ブトキシスチレンを 4.1g加えて15分間、撹拌下で重
合させた。この溶液も赤色を呈した。これにテトラヒド
ロフラン80mlで希釈したスチレンを 5.6g加え、さらに
10分間、撹拌下で重合させた。この溶液も同様に赤色を
呈した。重合終了後、反応混合物をメタノール中に注
ぎ、得られた重合物を沈殿させた後、分離し、乾燥して
15.3gの白色重合体を得た。1H−NMRの結果より、
これがスチレン73%、p−tert−ブトキシスチレン27%
からなるブロック共重合体であることが判った。またG
PC溶液曲線はシャ−プな単一ピ−クを示し、単一重合
体であることが確認された。この重合体の数平均分子量
は14×104 で、各モノマーの重合度は両末端のスチレン
がそれぞれ 488、p−tert−ブトキシスチレンが 211、
総計 1,187であった。次に、アセトンとベンゼンの混合
溶媒にブロック共重合体を溶解し、塩酸を用いて30℃、
3時間で加水分解し、スチレン40部/p−ヒドロキシス
チレン20部/スチレン40部の割合で含むポリ(スチレン
−b−p−ヒドロキシスチレン−b−スチレン)を合成
した。なお、このポリ(スチレン−b−p−ヒドロキシ
スチレン−b−スチレン)におけるスチレン/p−ヒド
ロキシスチレン/スチレンの割合と分子量は仕込み量と
開始剤の濃度とから任意に選択できる。
【0019】実施例1−2〔ポリ(スチレン−b−p−
ヒドロキシスチレン−b−スチレン)……幹分子鎖とな
るブロック共重合体Tの有機アルカリ金属によるカルバ
ニオン化〕 前例で得られたポリ(スチレン−b−p−ヒドロキシス
チレン−b−スチレン)の10gを、高真空下で 200mlの
テトラヒドロフランに溶解した。この溶液に25℃で0.07
モルのt−ブトキシカリウムを加えた。この溶液を1時
間撹拌後、さらに 0.5モルのトリメチルシリルクロライ
ドを加えて反応させた後、この反応液をメタノール中に
注ぎ、得られた重合体を沈殿させて分離した。この重合
体を 1H−NMRで分析したところ、ヒドロキシル基に
カリウムが反応して、ヒドロキシル基のピークが消失
し、トリメチルシリル基のピークの増加していることが
確認された。またGPCの溶出曲線から分子量分布がカ
ルバニオン化前と変わらず、架橋反応も分解反応も起こ
っていないことが確認された。本例はブロック共重合体
のヒドロシキル基のカルバニオン化が完全に定量的に進
行すると共に、主鎖の分解や架橋などの副反応が伴わな
いことを示している。
【0020】実施例1−3〔エチレンオキサイドによる
ポリ(スチレン−b−p−ヒドロキシスチレン−b−ス
チレン)からのブロック−グラフト共重合体の合成と、
これにLiClO4 とポリプロピレンカーボネートとを
添加した本発明の複合固体電解質の製造〕 実施例1−1で得られたポリ(スチレン−b−p−ヒド
ロキシスチレン−b−スチレン)の 7.3gを、10-6Torr
の高真空下で 200mlのテトラヒドロフランに溶解した。
この溶液に25℃で9.49ミリモルのt−ブトキシカリウム
を加えて1時間撹拌後、エチレンオキサイド11.9gを添
加した。これを65℃に保ち24時間撹拌した。その後、ヨ
ウ化メチルを加えて重合を停止させてから、反応混合物
を水中に注ぎ、重合体を沈殿させて分離し乾燥した。得
られた重合体は19.2gであった。
【0021】このGPC溶出曲線を図1に、 1H−NM
Rによる分析結果を図2に示した。GPC溶出曲線がシ
ャープで単一ピークであることから、これが単一重合体
であることが確認された。この重合体の数平均分子量は
33×104 であった。この 1H−NMRと数平均分子量と
から、グラフト鎖の長さが 1,300(重合度〔30〕)で、
ポリエチレンオキサイドの組成が62%であることが判っ
た。このIRスペクトルを図3に示した。また、このグ
ラフト鎖のIR、 1H−NMRにおける吸収位置はIR
(cm-1):C−O−C…1115cm-11H−NMR(δ、
ppm):OCH2 CH2 …3.6ppmである。このブロック−
グラフト共重合体を1,4−ジオキサンに溶解して製膜
したフィルムを電子顕微鏡で拡大した結果を図4に示し
た。染色剤にはグラフト鎖であるポリエチレンオキシド
のみを選択的に染色するオスミウム酸を用いているの
で、黒い相が染色されたポリエチレンオキシド相(グラ
フト鎖)、白い相が染色されなかったポリスチレン相
(幹分子鎖)に対応する。すなわち、このフィルムは明
確なミクロ相分離構造を形成していることがわかる。
【0022】このようにして得られたブロック−グラフ
ト共重合体2gを50mlの1,4−ジオキサンに溶解し
た。この溶液に、 0.4gのLiClO4 を溶解した5ml
の1,4−ジオキサンを加えて均一に混合した後、テフ
ロン板上に流延した。試料をアルゴンガス気流下、室温
で24時間静置して過剰の溶媒を除去した後、さらに60℃
で24時間減圧乾燥し、得られた膜を1モル/リットルの
LiClO4 を溶解したプロピレンカーボネート溶液
(非水電解液)中に1時間浸漬した。つぎに、この非水
電解液中から膜を取り出し、両面に付着している非水電
解液をろ紙でふき取ってから、室温で24時間乾燥した。
得られた膜(複合固体電解質)はブロック−グラフト共
重合体の自重に対し 300重量%の非水電解液を含有して
いるにも拘らず、強靭で動的粘弾性試験機RSA-II(RHEO
METRIC INC社製、商品名)による弾性率は107dyne/cm2
以上を示した。また本複合固体電解質を10kg/cm2の荷重
で圧縮しても内部に含有された非水電解液が流出しなか
った。この膜を直径10mmの円盤状に切り出し、両面にリ
チウム極板を挟んで電極を形成し、周波数5Hz〜5MHz
の交流インピーダンス測定装置:マルチフリクェンシー
LCRXメーターモデル 4192A(横河ヒューレットパッカー
ド社製、商品名)を用い、複素インピーダンス法により
イオン伝導度を算出した。その結果、25℃で 1.8×10-3
S/cmの値を得た。
【0023】実施例2 実施例1−3で得られたブロック−グラフト共重合体
(数平均分子量=33×104 、ポリエチレンオキサイドの
組成:62%)2gを50mlの1,4−ジオキサンに溶解し
た後、テフロン板上に流延した。試料をアルゴンガスの
気流下、室温で24時間静置して過剰の溶媒を揮散させた
後、さらに90℃で24時間真空乾燥を行い、完全に溶媒を
除去した膜を得た。次に、この膜を1モル/リットルの
LiClO4 を溶解したプロピレンカーボネート溶液
(非水電解液)中に1時間浸漬することにより、厚み 1
00μm の膜状の複合固体電解質を形成した。得られた膜
はブロック−グラフト共重合体の自重に対し 420重量%
の非水電解液を含有しているにも拘らず強靭で、引張試
験機:島津オートグラフDDS10T-S(島津製作所製、商品
名)での測定結果から算出された弾性率が 3.9×108dyn
e/cm2 、伸び率が70%であった。また膜を10kg/cm2の荷
重で圧縮しても内部に含有された非水電解液が滲出する
ことがなかった。この膜を直径10mmの円盤状に切り出
し、両面に導電性銀ペーストを塗布して電極を形成し、
周波数5Hz〜5MHz の交流インピーダンス測定装置:マ
ルチフリクェンシーLCRXメーターモデル4192A (横河ヒ
ューレットパッカード社製、商品名)を用いて複素イン
ピーダンス法によりイオン伝導度を測定したところ、25
℃で1.5×10-3S/cmの値が得られた。
【0024】実施例3〜8 〔異なる種類の非水電解液を用いた複合固体電解質の製
造〕実施例1−3において非水電解液を表1に示すもの
に代えたほかは同様にして複合固体電解質の製造を行
い、同様の試験を行ったところ、表1に併記した通りの
結果が得られた。これより、本発明の複合固体電解質で
は大量の非水電解液を含有していながら膜強度は殆ど低
下せず、また同時に高いイオン伝導度を示すことがわか
った。
【0025】
【表1】
【0026】実施例9〜11 実施例1〜3において、加えるエチレンオキサイドの量
を変えて表2に示すグラフト鎖の組成のブロック−グラ
フト共重合体を合成し、非水電解液を表3に示すものに
変えたほかは、同様にして複合固体電解質の製造を行
い、同様の試験を行ったところ、表3に併記した通りの
結果が得られた。
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】比較例1 実施例1〜3で得られたブロック−グラフト共重合体2
gを50mlの1,4−ジオキサンに溶解した。この溶液
に、 0.4gのLiClO4 を溶解した5mlの1,4−ジ
オキサンを加えて均一に混合した後、テフロン板上に流
延した。試料をアルゴンガス気流下、室温で24時間静置
して過剰の溶媒を除去した後、さらに60℃で24時間減圧
乾燥して製膜した。得られた膜は弾性率が 7.2× 108dy
ne/cm2で、伸び率は90%であったが、実施例1と同様に
イオン伝導度を測定したところ、 0.9×10-5S/cmであっ
た。
【0029】比較例2 比較例1でブロック−グラフト共重合体を溶解する溶液
に、 0.5gの分子量 350のポリエチレングリコールジメ
チルエーテルを加えたほかは、比較例1と同様にして製
膜し、得られた膜について測定したところ、弾性率は0.
24× 107dyne/cm2、伸び率は15%、イオン伝導度は 2.0
×10-3S/cmであった。
【0030】比較例3 実施例1〜3で得られた膜を、1モル/リットルのLi
ClO4 を溶解したテトラヒドロフラン溶液中に浸漬し
たところ、膜は瞬時に溶解したため、弾性率、伸び率、
イオン伝導度の測定は不可能であった。溶剤をメトキシ
エトキシエタンおよびジエチルカーボネートに変えても
同様な結果であった。
【0031】
【発明の効果】本発明による複合固体電解質は、その構
成要素であるブロック−グラフト共重合体が、1)明確
なミクロ相分離構造を示す、2)長い幹分子が疑似架橋
構造を形成し、構造保持の役目を果たすと共に材料強度
を高める、3)グラフト成分が比較的低分子でも連続相
を形成する、4)グラフト成分が相溶化剤としての機能
を持つため大量の非水電解液を保持できる、という諸特
性を持っている。このため、ブロック−グラフト共重合
体の幹分子鎖とグラフト分子鎖とで、それぞれ機能分担
を図ることができる。とくにブロック鎖にはガラス転移
点(Tg)が高く機械的強度の高い高分子、グラフト鎖
には非晶性のポリアルキレンオキサイドを選択すること
によって、電解液の保液性や金属イオンの高い易動性、
あるいは無機塩との錯体形成性等を持たせることができ
るので、従来のポリアルキレンオキサイドを有する高分
子やゲル電解質系高分子に比べて格段と高性能な機能性
高分子材料となる。したがって、本発明の複合固体電解
質を、例えば電池などに応用すると、得られた膜は従来
必須であったセパレータを不要とするため、電池の小型
化、薄膜化に大変有効であると共に、その高い保液性に
よって非水電解液の揮散、浸出をもほぼ完全に阻止でき
る極めて安全性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1−3で得られたブロック−グラフト共
重合体についてのGPC溶出曲線を示すグラフである。
【図2】実施例1−3で得られたブロック−グラフト共
重合体についての 1H−NMRによるスペクトルを示す
グラフである。
【図3】実施例1−3で得られたブロック−グラフト共
重合体についてのIRスペクトルを示すグラフである。
【図4】実施例1−3で得られたブロック−グラフト共
重合体から製膜したフィルムを電子顕微鏡で拡大して示
した説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 健一 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 中西 暢 神奈川県川崎市高津区坂戸100−1 信越 化学工業株式会社コーポレートリサーチセ ンター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式:化1で表される繰返し単位か
    らなる少なくとも1種の重合度10以上の重合体のブロッ
    ク鎖Aと、下記一般式:化3で表される繰返し単位から
    なる少なくとも1種の重合度 300以上の重合体のブロッ
    ク鎖Bとから構成される、ブロック鎖Aとブロック鎖B
    の成分比が1:30〜30:1である重合度 310以上のブロ
    ック−グラフト共重合体に、無機塩と環状炭酸エステル
    系有機溶媒とを含有させてなる複合固体電解質。 【化1】 (ここに、R1 は水素原子、メチル基またはエチル基、
    2 は水素原子またはメチル基、R3 はアルキル基、ア
    リール基、アシル基、シリル基またはシアノアルキル
    基、nは1〜 100の整数、式中の下記化2で示されるグ
    ラフト鎖 【化2】 の数平均分子量は45〜 4,400である) 【化3】 (ここに、R4 は水素原子、メチル基またはエチル基、
    Mは式 −CH=CH2、−C( CH3)=CH2 、−C
    OOCH3 または −COOC25 で表される基、フ
    ェニル基あるいは置換フェニル基である)
  2. 【請求項2】環状炭酸エステル系有機溶媒が、エチレン
    カーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラ
    クトンおよび2−メチル−γ−ブチロラクトンから選ば
    れる少なくとも1種の環状炭酸エステルである、請求項
    1記載の複合固体電解質。
  3. 【請求項3】環状炭酸エステル系有機溶媒が、請求項2
    記載の環状炭酸エステルと、1,2−ジメトキシエタ
    ン、メトキシエトキシエタン、ジオキソラン、4−メチ
    ルジオキソラン、2−メチルジオキソラン、ジエチルカ
    ーボネート、アセトニトリル、テトラヒドロフランおよ
    び2−メチルテトラヒドロフランから選ばれる少なくと
    も1種の低沸点溶媒との混合物である、請求項2記載の
    複合固体電解質。
  4. 【請求項4】環状炭酸エステル系有機溶媒が、前記ブロ
    ック−グラフト共重合体の等量以上含有する請求項1〜
    請求項3のいずれかに記載の複合固体電解質。
  5. 【請求項5】無機塩が、Li、Na、K、Cs、Ag、
    CuおよびMgから選択される少なくとも1種の元素を
    含む無機塩からなり、前記ブロック−グラフト共重合体
    の一般式:化1のアルキレンオキサイドユニットに対し
    て0.05〜80モル%含有する請求項1〜請求項4のいずれ
    かに記載の複合固体電解質。
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