JPH07109105A - 水素製造装置 - Google Patents

水素製造装置

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JPH07109105A
JPH07109105A JP5252706A JP25270693A JPH07109105A JP H07109105 A JPH07109105 A JP H07109105A JP 5252706 A JP5252706 A JP 5252706A JP 25270693 A JP25270693 A JP 25270693A JP H07109105 A JPH07109105 A JP H07109105A
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radiator
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正幸 權平
Hirokuni Oota
洋州 太田
Hiroshi Uchida
洋 内田
Kennosuke Kuroda
健之助 黒田
Kazuto Kobayashi
一登 小林
Shinsuke Ota
眞輔 太田
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Tokyo Gas Co Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 炭化水素等と水蒸気との混合ガスから水蒸気
改質反応により水素を製造する装置に関する。 【構成】 天井壁により頂部を閉じた直立最外筒1
4と、その内側に順次多重配設された外筒16、中筒1
8及び内筒20と、直立式燃焼バーナ44よりなり、
内筒20と外筒16とは上部端縁同士が連結して環状
連結頂部22を形成し、最外筒14と外筒16とが画成
する第1環状空間部24と内筒20内側の内筒中空部2
6とはそれぞれの頂部で連通し、外筒16と中筒18と
より第2環状空間部28と中筒18と内筒20とより第
3環状空間部30よりなり、 第2環状空間部28及
び第3環状空間部30には改質触媒を充填した第1及び
第2触媒層がそれぞれ形成され、第1触媒層には水素透
過性金属膜を無機多孔層上に有する水素透過管32が第
2環状空間部の周方向に沿ってほぼ垂直に配置され、ス
イープガス管34が水素透過管内に配設されてなる水素
製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭化水素又はメタノール
と水蒸気との混合ガスから水蒸気改質反応により水素を
製造する装置に関し、更に詳細には固体高分子燃料電池
(ポリマー燃料電池)に使用できるような高純度の水素
を低い反応温度で得ることのできる工業的規模の水素製
造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池、特に固体高分子燃料電池に使
用する水素はCOの含有率が10ppm以下であること
が好ましい。従って、水蒸気改質反応を利用してナフ
サ、天然ガス、都市ガスなどにより得た水素はそのまま
では水素純度が低くて燃料電池には不適当であるから、
従来は水蒸気改質反応で得た水素を更に一酸化炭素変成
器及び水素精製器に通して精製して水素純度を所望の値
にしていた。しかし、高純度水素を製造するための上記
プロセスは製造工程が複雑で、その工程には高温高圧の
装置を必要とし、しかも多量の高温熱エネルギーを消費
するので高純度水素の製造コストが高く、燃料電池用水
素として実用化するには経済的でなかった。
【0003】そこで、特開昭61−17401号公報を
始めとする文献に開示されているように、選択的に水素
を透過する透過膜を使用して高純度の水素を得ようとす
る提案がなされてきた。例えば、前掲の公開公報はCH
4 /H2 Oリホーミング反応において、又は水性ガスの
発生反応において、500〜1,000℃の温度の反応
空間から選択的な水素透過性の仕切り壁を通して生成水
素を連続的に分離する方法及び装置を開示し、高純度の
水素を分離できると説明している。また、前掲公報を含
めて公知文献は例えば図8に原理図を示すような実験室
規模の水素製造装置を開示している。図8の従来の水素
製造装置においては90は反応管、92は改質触媒層、
94は水素透過管であり、炭化水素と水蒸気の混合ガス
は下方の矢印Xから導入され、改質触媒層92で改質さ
れ水素ガスを生成し、水素ガスは水素透過管94を透過
して上方の矢印Yから流出し、水素除去後の改質ガスは
矢印Zから流出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、公知文献はか
かる実験室規模の装置を工業的規模の装置にスケールア
ップする手法、手段については殆ど開示していない。換
言すれば、水素透過性の仕切り壁を通して生成水素を連
続的に分離する方法を工業的規模の技術として実際面で
如何に利用するか、あるいはかかる実験室規模の装置を
工業的規模の大型水素製造装置に如何に拡大するかにつ
いては未だ確立されていない技術である。
【0005】ところで、実験室規模の技術を工業的規模
の大型水素製造装置にスケールアップするには種々の技
術的問題を克服し、水素製造装置としての経済性を確立
する必要がある。例えば、図8に示すような改質触媒層
中に水素透過管を備えた反応管を多数並列に並べ、それ
ぞれの入口、出口をヘッダで連結して多管式の反応装置
を構成することも大型化の一つの手法である。しかし、
かかる装置は大型で複雑な構成となるため、装置の操作
性、制御性が悪く熱効率も低い装置となり、かつ建設す
るには多量の材料を必要とし製作性も不良であるため、
コスト高の競争力のない装置となる。同じように、水素
透過性膜を有す分離手段の構成、あるいは反応領域を加
熱する加熱手段の構成をどのようにするかなどのエンジ
ニアリングの問題は装置のスケールアップ上で極めて重
要な問題であるが、具体的な例は示されていない。
【0006】一方、燃料電池を実用化するには高純度水
素を低いコストで提供できることが極めて重要であり、
かかる要請に応えて高純度水素を低いコストで製造でき
る工業的規模の水素製造装置を実現することが懸案とな
っていた。
【0007】そこで、上記要望に応えるべく、本発明者
らは特願平05−055863号、同平05−5586
4号等により新規な構成の工業的水素製造装置を提案し
ている。しかし、更に研究と実験とを重ねる間に、
(1)水素製造装置の外径を大きくし、また高さを高く
して水素製造装置の大型化を図る場合、(2)一つの水
素製造装置を運転する際、運転負荷の範囲を原料ガスの
小流量から大流量まで大幅に変化させる必要のある場
合、及び(3)強度が低く粉化し易い改質触媒を使用す
る場合にも、より柔軟にかつ安定して対応できるような
水素製造装置を工夫すべきであることを認識した。
【0008】上述の認識に鑑み、本発明の目的は装置の
大型化が容易な構成であって、かつ運転負荷の大幅な変
動にも柔軟に安定して対応し、かつ粉化しやすい改質触
媒でも適用可能な構造を備えた工業的水素製造装置を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】研究の末、上記目的を達
成できる水素製造装置を実現するには、バーナ火炎の安
定性の向上と、改質触媒の粉化圧密防止及び水素透過管
の座屈防止を講ずることが必要であることが判った。か
かる知見に基づいて上記目的を達成するために、本発明
に係る水素製造装置は (1)選択的な水素透過性の仕切り壁を透過させて水蒸
気改質反応により生成した水素を分離、収集するように
した水素製造装置において、 天井壁により頂部を閉じた直立最外筒と、その内側
に直立して順次多重配設された外筒、中筒及び内筒と、
並びに内筒の底部壁に配設された火炎上向きの直立式燃
焼バーナとを備えてなり、 内筒と外筒とは上部端縁同士が連結して閉じた環状
連結頂部を形成し、最外筒と外筒とが画成する第1環状
空間部と内筒内側の内筒中空部とはそれぞれの頂部で連
通し、更に外筒と中筒とが画成する第2環状空間部と中
筒と内筒とが画成する第3環状空間部とはそれぞれの頂
部で連通するようにしてなり、 第2環状空間部及び第3環状空間部には改質触媒を
充填した第1及び第2触媒層がそれぞれ形成され、更に
第1触媒層には水素透過性の金属膜を無機多孔層上に有
する複数の水素透過管が第2環状空間部の周方向に沿っ
てほぼ垂直に配置され、更に上端が開放されたスイープ
ガス管が水素透過管内に配設されてなり、 第3環状空間部の下部から原料ガスを導入して第2
触媒層を上昇させつつ高温下で水素に転化し、続いて頂
部から第1触媒層に流入させて更に未反応の原料ガスを
水素に転化し、生成した水素を水素透過管を透過させて
選択的に分離、収集し、水素透過管とスイープガス管と
の間に形成された環状部下部から導入したスイープガス
に透過水素を同伴させてスイープガス管を経由してその
下部からスイープガスと共に流出させるようにしてなる
ことを特徴とする水素製造装置。 (2)前記水素透過性の金属膜は、Pdを含む合金、N
iを含む合金又はVを含む合金のいずれかの無孔質薄膜
であることを特徴とする上記(1)記載の水素製造装
置。 (3)前記内筒中空部には前記燃焼バーナの火炎を包囲
するように筒状の輻射体が配設されていることを特徴と
する上記(1)又は(2)記載の水素製造装置。 (4)前記輻射体はその壁が多孔質であることを特徴と
する上記(3)記載の水素製造装置。 (5)前記輻射体は内筒輻射体と外筒輻射体とからなる
二重の筒状体であって、燃焼ガスは内筒輻射体内を上昇
し、次いで内筒輻射体と外筒輻射体とが画成する環状空
間部を流下し、更に外筒輻射体と前記内筒とが画成する
環状空間部を上昇するようにしてなることを特徴とする
上記(3)記載の水素製造装置。 (6)輻射体は筒状体であって、その上部が前記最外筒
の天井壁から離隔して間隙部を有し、かつ下部が開口部
を備え、燃焼ガスは輻射体内側を上昇し間隙部を経て、
次いでその一部が前記内筒と輻射体とが画成する環状空
間部を流下し、前記筒状体下部の開口部を経て再び輻射
体内側を上昇して、輻射体内側と外側を循環するように
してなることを特徴とする上記(3)記載の水素製造装
置。 (7)上記(1)又は(2)に記載した水素製造装置に
おいて、前記燃焼バーナに代えて柱状の触媒燃焼器を前
記内筒中間部に配設してなることを特徴とする水素製造
装置。 (8)上記(1)又は(2)に記載の水素製造装置にお
いて、前記スイープガス同伴方式の透過水素収集方法に
代えて、水素透過側をポンプにて吸引掃気することによ
って透過水素を収集するようにしてなることを特徴とす
る水素製造装置。である。
【0010】
【作用】本発明に係る水素製造装置に導入する原料ガス
は天然ガス、ナフサ、都市ガスなどの軽質炭化水素及び
メタノールなどのアルコールに水蒸気を混合したもので
ある。また、本発明で使用する改質触媒は上述の原料ガ
スから水素を水蒸気改質方法により製造する場合に従来
から使用してきたいずれの触媒でも使用することができ
る。本発明の水素製造装置は内筒で竪型の火炉を形成
し、その外側に順次直立の中筒、外筒及び最外筒の筒状
体を配設した多重筒体で構成されている。更に、第2環
状空間部及び第3環状空間部に改質触媒を充填してそれ
ぞれ第1及び第2触媒層を形成し、第1触媒層に水素透
過管を配設して反応/分離領域を形成している。好適に
は、それぞれの筒状体は円筒体であるのがよい。このよ
うにすると火炉を中央部に配置した同心多重円筒体の構
成により、半径方向の熱流束分布を均一にしやすく、か
つ水素透過管の耐熱温度を超過するようなホットスポッ
トの発生が防止できる。
【0011】第2触媒層では原料ガスが加熱されるに伴
って炭化水素の改質反応が進行し、該触媒層の出口近傍
で温度、水素分圧とも最高値を示した後、第1触媒層に
流入し、水素透過管で水素が抽出されながら更に改質反
応が進行するため、原料ガス中の水素分圧は第1触媒層
の出口に向って大きく低下する。従って、水素分圧は第
1触媒層の方が全体に低く、また内筒が中央部の火炉壁
となっていることから、温度については第2触媒層の内
筒近傍は局部的に第1触媒層よりも高温になる。このよ
うに、両触媒層では温度、水素分圧のほかガス組成が異
なるため、両触媒層個別の使用条件下で活性、耐久性と
も実用に耐える触媒を選定することが好ましいが、現実
には両触媒層に使用可能な触媒が開発されており、第1
触媒と第2触媒は同じものとしてもよい。
【0012】原料ガス(プロセスフィードガス)を第3
環状空間部の下部から導入して第2触媒層を上昇させつ
つ高温下で水素に転化し、続いて頂部から第1触媒層に
流入させて更に未反応の原料ガスを水素に転化し、生成
した水素を水素透過管を透過させて選択的に分離、収集
し、水素透過管とスイープガス管との間に形成された環
状部下部から導入したスイープガスに透過水素を同伴さ
せてスイープガス管を経由その下部の水素出口からスイ
ープガスと共に流出させる。プロセスフィードガスは火
炉を構成する内筒の直ぐ内側に設けられた第3環状空間
部の高温に加熱された第2触媒層を通過するので、高い
転化率で水素に改質され、改質された水素は第2環状空
間部で選択的に水素透過管を介して分離、収集され、か
つ未反応のプロセスフィードガスは更に第1触媒層で改
質されるので、装置全体での転化率が大幅に上昇する。
【0013】吸熱反応である水蒸気改質反応を維持する
ために必要な熱は内筒の底部壁に取り付けられた直立式
燃焼バーナによって供給される。直立式燃焼バーナは火
炉の底部に設けて火炎が上向きになるような形式のバー
ナであって、従来から使用されてきたものを使用でき
る。火炎が上向きになる直立式燃焼バーナを火炉底部に
取り付けることにより、火炎の方向が火炎の浮力方向及
び燃焼ガスの流動方向に一致し、火炎の安定性が向上す
る。燃焼ガスは内筒中空部を上昇してその頂部から第1
環状空間部に入り、流下しつつ第1触媒層を加熱して第
1環状空間部の下部から排出される。
【0014】水素透過性の金属膜を無機多孔層上に備え
た水素透過管は水素のみを選択的に透過させる機能を有
し、当該水素透過管を反応部に内蔵する反応装置は所謂
メンブレンリアクターと称されるものであって、概念は
既知の技術である。炭化水素の例として、メタンを取り
上げて水素透過管の作用を説明する。メタンの改質反応
は500℃から1,000℃の範囲の反応温度で次の式
に従って進行し化学平衡に達する。
【0015】
【化1】CH4 +H2 O = 3H2 +CO
【0016】ここで、生成物から生成水素を水素透過管
により分離して生成物中の水素分圧を低下させると、上
記式において、更に反応は右側に進み、結果的に同じ反
応温度での転化率が大きくなる。換言すれば、従来のメ
タン改質法では反応域の温度を約800℃にすることが
必要であったが、水素透過管を使用することにより本発
明に係る水素製造装置では同じ値の転化率を500〜6
00℃の温度で達成することができる。なお、水素透過
管の水素透過性の金属膜の単位面積あたりの水素透過量
H は非透過側の水素分圧の平方根(Ph)1/2 と透過
側の水素分圧の平方根(Pl) 1/2 との差に比例する。
すなわち、QH =k{(Ph)1/2 −(Pl)1/2 }で
ある。
【0017】以上のように、水素透過管で水素を収集し
て化学反応を上記式において右側に移行させることがで
きるので、改質温度が従来より150℃〜200℃程度
低下する。それにより、原料ガスを加熱する熱量が節減
され、熱効率が大幅に改善できる。また、反応温度が低
いので、装置には耐熱性の高くない廉価な材料を使用で
きる。従って装置のコストを軽減できる。また、本発明
に係る水素製造装置では第2触媒層では水素を生成する
だけで水素透過管により分離、収集しないので、第2触
媒層出口、すなわち、第1触媒層入口で生成ガス中の水
素分圧が高くなる。従って、第1触媒層での水素透過管
による水素の分離、収集のための物質移動推進力が大き
くなり、透過分離速度が増大するため、透過面積を減少
することが可能となる。
【0018】スイープガスは水素透過管とスイープガス
管との間に形成された環状の空間部の下部から導入され
て、触媒層を流れる改質ガスと向流に流れる。従って、
触媒層出口端近傍では生成した水素を同伴して大幅に水
素分圧を低下させるので、スイープガスの導入は改質触
媒層全体での転化率を上げる効果がある。また、水素透
過管内のスイープガスと触媒層内改質ガスの向流物質移
動で生成水素の回収率を高めることができる。本発明の
水素製造装置において、使用するスイープガスとして、
例えば水蒸気のほか、窒素、ヘリウムなどのイナートガ
スをあげることができる。
【0019】前述したように、水素透過管を透過する水
素の量を増大させるには非透過側の水素分圧と透過側の
水素分圧の差を大きくする必要があり、このため透過側
の水素分圧を小さくするためにスイープガスを透過側に
流通させることが有効であるが、このほかに透過側の水
素分圧を下げる手段として透過側をポンプによって吸引
する手段を採用することも有効である。
【0020】水素透過管の水素透過性の金属膜は水素の
みを選択的に透過させるので、水素透過管により分離さ
れた水素の純度は極めて高く、前述の固体高分子燃料電
池用の水素として好適である。
【0021】水素透過性の金属膜はその厚さが5〜50
μmであって、無機多孔層上に形成されて選択的に水素
を透過させることができるものである。その下の無機多
孔層は水素透過性の金属膜を保持するための担体であっ
て、厚さが0.1mmから1mmの範囲で多孔性のステ
ンレス鋼不織布、セラミックス、ガラスなどから形成さ
れる。更に、その内側には構造強度部材として単層もし
くは複数層からなる金網が配置されている。水素透過管
の寸法は特に制約はないが、経済的見地から径が20m
m程度の管状のものが好適である。
【0022】水素製造装置の高さを高くして大型化する
と、必然的に改質触媒層の高さも高くなり、従って水素
透過管も長くなる。その結果、改質触媒層と水素透過管
との間の熱膨張の差が大きくなって、改質触媒層と水素
透過管との摩擦により改質触媒が粉化しやすくなるとい
う問題がある。また従来の水素製造装置の水素透過管の
ように、下端が自由端になる上部固定型水素透過管で
は、水素透過管下端部が動いて改質触媒を圧壊して粉化
させると言う現象が顕著である。しかし、本発明に係る
水素製造装置では、水素透過管は上端が自由端で下部で
固定されているので、水素透過管の自由端による改質触
媒圧壊現象が殆ど発生しないし、また相互摩擦による改
質触媒の粉化も緩和される。これにより、改質触媒層の
高さを従来より高くすることが可能になり、比較的強度
が低い改質触媒でも大型水素製造装置に適用できる。
【0023】本発明の望ましい実施態様では、水素透過
性の金属膜はPdを含む合金又はVやNiを含む合金の
いずれかの無孔質層であることが好ましい。Pdを含む
合金にはPd・Ag合金、Pd・Y合金、Pd・Ag・
Au合金などをあげることができ、Vを含む合金にはV
・Ni、V・Ni・Coなどを、またNiを含む合金で
はLaNi5 などをあげることができる。また、無孔質
Pd含有層の製作方法は、例えば米国特許第31554
67号、同第2773561号各明細書に開示されてい
る。
【0024】本発明の望ましい実施態様としては、内筒
中空部に前記燃焼バーナの火炎を包囲するように筒状の
輻射体が配設することがあげられる。輻射体を設けて、
その放射熱により第3環状空間部に形成された改質触媒
層を加熱昇温することにより、所要のヒートフラックス
( Heat Flux )を与えて、水素透過管にとって好ましく
ない局部加熱を防止しつつ、改質触媒層の温度を均一に
維持することが可能となる。なお、水素透過管の温度を
800℃以上に加熱することは水素透過管の耐熱性から
見て好ましくない。
【0025】本発明の望ましい実施態様では、輻射体の
例として輻射体の壁を多孔質とすることである。このよ
うにすると輻射体の多孔性壁を燃焼ガスが通過しながら
輻射体を効率よく加熱するからである。
【0026】本発明の望ましい実施態様では、輻射体の
別の例として輻射体を内筒輻射体と外筒輻射体とからな
る二重の筒状体にして、燃焼ガスが内筒輻射体内を上昇
し、次いで内筒輻射体と外筒輻射体とが画成する環状空
間部を流下し、更に外筒輻射体と前記内筒とが画成する
環状空間部を上昇するようにして輻射体を効率よく加熱
するようにすることである。
【0027】本発明の望ましい実施態様では、輻射体の
更に別の例として輻射体を筒状体として、その下部が前
記内筒の底部壁から離隔し、上部が開口部を備え、燃焼
ガスが輻射体内側を上昇し、次いでその一部が開口部を
経て前記内筒と輻射体とが画成する環状空間部を流下
し、前記底部壁と該輻射体下部との間隙を経て再び輻射
体内側を上昇して、輻射体内側と外側を循環するように
して輻射体を効率よく加熱するようにすることである。
【0028】本発明の改変例として、上述の水素製造装
置において、燃焼バーナに代えて柱状の触媒燃焼器を内
筒内側に配設するようにした装置があげられる。触媒燃
焼器が燃焼バーナと輻射体とを兼ねたものになり、改質
触媒層を均一に加熱することができる。
【0029】
【実施例】以下、添付図面を参照し、実施例に基づいて
本発明をより詳細に説明する。図1は本発明に係る水素
製造装置の一実施例の図解的断面図、図2は図1の水素
製造装置の矢視I−Iでの概略横断面図である。水素製
造装置10は天井壁12を有する有蓋最外筒14と、そ
の内側に順次同心状に配設された外筒16、中筒18及
び内筒20とを備えている。最外筒14、外筒16、中
筒18及び内筒20とも直立円筒形をなしている。
【0030】内筒20と外筒16とは上部端縁同士が連
結して閉じた環状連結頂部22を形成する。最外筒14
と外筒16とはその筒壁間に第1環状空間部24を画成
し、第1環状空間部24と内筒20内側の内筒中空部2
6とはそれぞれの頂部で連通している。内筒中空部2
6、最外筒14の天井壁12と環状連結頂部22との間
の空間、更に第1環状空間部24からなる連続空間部は
燃焼ガスの流路を形成している。更に、外筒16と中筒
18とは、その筒壁間に第2環状空間部28を画成し、
中筒18と内筒20とはその間に第3環状空間部30を
画成している。また、第2環状空間部28と第3環状空
間部30とはそれぞれの底部で連通している。最外筒1
4壁及び最外筒14の天井壁12はそれぞれ耐火煉瓦で
構築されている。
【0031】第2環状空間部28及び第3環状空間部3
0にはそれぞれ改質触媒Aを充填した第1及び第2触媒
層28、30(便宜上、それぞれ第2及び第3環状空間
部と同じ符号を付す)がそれぞれ形成されている。更
に、第1触媒層28には図2に示すように、水素透過性
の金属膜を無機多孔層上に備えた円筒形の水素透過管3
2が第2環状空間部28の周方向に多数垂直に配置され
ている。水素透過管32の中には更にステンレス鋼製の
円筒形スイープガス管34が同心状に配設されている。
【0032】図3に示すように、水素透過管32は頂部
が閉塞された外径約20mmの管状体であって、内側に
支持部材としてステンレス鋼製のメッシュ36を、その
上に水素透過性の金属膜の担体としてのステンレス鋼不
織布からなる無機多孔層38を備え、更にその上に水素
透過性の金属膜として無孔質Pd系合金膜40が被覆さ
れている。図1において、内筒中空部26の底部壁42
には直立式燃焼バーナ44が上向きに取り付けられてい
る。該燃焼バーナ44には燃料ガス管45と空気取り入
れ管47とが接続されている。
【0033】次に、水素製造装置10のプロセス説明を
図1及び図2を参照して行う。燃焼バーナ44は燃料ガ
ス管45を介して導入された燃料ガスを空気取り入れ管
47を介して取り入れた空気によって燃焼して、水蒸気
改質反応に必要な熱エネルギーを第1及び第2触媒層2
8及び30に供給して所定の温度に維持する。燃焼ガス
は内筒中空部26、最外筒14の天井部12と環状連結
頂部22とが画成する空間、次いで第1環状空間部24
を経て燃焼ガス出口46から外部に出る。
【0034】軽質炭化水素又はメタノールガスと水蒸気
との混合ガスからなるプロセスフィードガスが、第3環
状空間部30の下部に設けられた原料ガス入口48から
導入されて第3環状空間部30の第2触媒層30を上昇
しつつ高温の下で改質されて水素に転化し、更に頂部か
ら第2環状空間部28の第1触媒層28に流入して、未
反応のプロセスフィードガスが更に水素に転化する。生
成水素は第1触媒層28に設けられた水素透過管32に
より選択的に収集されてその下部に設けられた水素出口
52からスイープガスと共に流出する。
【0035】スイープガスは装置下部のスイープガス入
口50から送入され、スイープガス管34と水素透過管
32との間の二重管空間部33を上昇して水素をスイー
プしながら上端開口からスイープガス管34内に流入
し、生成水素を同伴して流下し水素出口52から流出す
る。スイープガスをして水素を押し流すようにして同伴
流出させることにより、水素透過管32の透過側の水素
分圧が低く維持される。スイープガスとしては例えば水
蒸気、イナートガスが使用される。一方、第1触媒層2
8を通過した未反応の原料ガス、生成したCO、CO2
ガスは、オフガス出口54より系外に流出する。
【0036】この実施例では、プロセスフィードガスは
火炉を構成する内筒20の直ぐ内側に設けられた高温の
加熱触媒層30を通過するので高い転化率で水素に改質
される。改質された水素は第2環状空間部28で選択的
に水素透過管32を介して収集され、かつ未反応のプロ
セスフィードガスは更に第2環状空間部28の改質触媒
層28で改質されるので、装置全体での転化率が大幅に
上昇する。
【0037】次に、図4から図6を参照して別の実施例
を説明する。図4から図6において、図1から図3によ
って説明した水素製造装置と異なる点についてのみ説明
し、図1から図3と同一部については説明を省略する。
図4に示す水素製造装置10の内筒中空部26には筒状
の輻射体62が直立式燃焼バーナ44の火炎を包囲する
ように配設されている。輻射体62は多孔質の壁で形成
された円筒体であって、燃焼ガスは燃焼バーナ44から
多孔質の壁を貫通して内筒中空部26に流入し、その過
程において輻射体62を加熱して全体がほぼ均一な温度
になるようにする。加熱された輻射体62はほぼ均一な
ヒートフラックスで以て改質触媒層30を均一に加熱す
る。
【0038】図5に示す水素製造装置10は図4に示す
輻射体62の改変例を示すもので、図5に示す輻射体6
2は二重円筒状になっていて内筒輻射体64と外筒輻射
体66とから構成されている。内筒輻射体64は内筒2
0の底部壁42に当接し、上部で最外筒14の天井壁1
2に対して間隙を有するように配置されている。外筒輻
射体66は上部で天井壁12に当接し、下部で底部壁4
2から離隔している。燃焼ガスは燃焼バーナ44から内
筒輻射体64内を上昇し、次いで内筒輻射体64と外筒
輻射体66との間の環状空間部67を流下して外筒輻射
体66の下部から内筒中空部26に流入する。その過程
において、燃焼ガスは内筒輻射体64及び外筒輻射体6
6を加熱して全体がほぼ均一な温度になるようにする。
加熱された内筒輻射体64及び外筒輻射体66はほぼ均
一なヒートフラックスで以て改質触媒層30を均一に加
熱する。
【0039】図6に示す水素製造装置10も図4に示す
輻射体62の別の改変例である。図6に示す輻射体62
は耐火煉瓦からなる円筒状の輻射体であって、輻射体6
2の下部は水素製造装置10の底部壁42との間に開口
部68を有し、かつ輻射体62の上部は最外筒14の天
井壁12から離隔して間隙部70を備えている。以上の
構成により、燃焼ガスは直立式燃焼バーナ44から輻射
体62内を上昇して上部の間隙部70から流出し、一部
が内筒20と輻射体60との間の環状空間部72を流下
して開口部68を介して再び輻射体62内側に入り循環
する。この過程において、輻射体62をまんべんに加熱
して全体がほぼ均一な温度になるようにする。加熱され
た輻射体62はほぼ均一なヒートフラックスで以て改質
触媒層30を均一に加熱する。
【0040】図7に示す水素製造装置10は図1に示す
水素製造装置10の改変例を示すものである。水素製造
装置10では燃焼バーナに代えて柱状の触媒燃焼器82
が内筒中空部26に配設されている。触媒燃焼器82は
燃料ガスと空気が導入される多孔質の内管84とそれを
囲むメッシュ状の外管86と、その間に充填された燃焼
触媒層88とから形成されている。以上の構成により、
燃料ガスは燃焼触媒層88中で燃焼し、触媒燃焼器82
全体を均一な温度に加熱する。加熱された触媒燃焼器8
2はほぼ均一なヒートフラックスで以て改質触媒層30
を均一に加熱する。
【0041】以下、本発明の実施の具体例を説明する。 (1)装置構成 図1に示した水素製造装置10として、内筒(内径10
0mm)20、中筒(内径118mm)18、外筒(内
径175mm)16、最外筒(内径190mm)14、
水素透過管(外径20mm)32、スイープガス管(外
径6mm)34よりなる有効長600mmの反応器を図
1に示すように構成し、第2環状空間部28の第1触媒
層に前記の水素透過管32を周方向に等間隔で15本直
立配置した。改質触媒Aとしてはニッケル系触媒(平均
粒径2mmφ)を使用した。なお、火炉を構成は図1に
示したような直立式燃焼バーナ44のみを配置する方式
とし、また外気への放熱を小さくするため、最外筒14
の外側は厚さ200mmのロックウールで保温した。
【0042】(2)操作条件 〇改質側原料ガス(都市ガス13A)供給量:32.1
モル/h 〇改質側原料ガス中のスチーム供給量:1.35kg/
h 〇改質用スチーム/改質側原料ガス(モル比):2.0 〇改質反応温度:500℃ 〇改質反応圧力:6.03kgf/cm2 −abs. 〇スイープガス(スチーム)供給量:1.41kg/h 〇スイープガス圧力:1.22kgf/cm2 −ab
s.
【0043】(3)水素生成試験結果 上述の条件下で反応させた結果、スイープガスに同伴さ
れて得られた水素量は123.0モル/hであり、水素
中の不純物としてのCOは1ppm以下であった。ま
た、原料ガス中の炭化水素の転化率は約90%が達成で
きた。これに対して、水素透過量を採用しない従来型の
リフォーマでは操作温度と圧力の関係から化学平衡の壁
があるため、上述の反応温度、圧力では転化率は約24
%にすぎなかった。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、上述の構成により得ら
れる以下の利点を備えて、高純度の水素を経済的に得る
ことのできる工業的規模の水素製造装置を実現してい
る。 (a)燃焼バーナとして火炎が上向きになる直立式バー
ナを使用しているので、火炎の安定性が向上し、それに
よって水素製造装置の大型化が容易であり、また一つの
大型装置で処理量を大幅に変動させるような運転が可能
になる。 (b)水素透過管が下部で固定され、上部で自由端とな
っているので、熱膨張による水素透過管と改質触媒層と
の相互摩擦による触媒の粉化が減少し、また上部固定式
水素透過管を取り付けた従来の場合に生じる改質触媒層
下部での改質触媒圧壊現象もない。これによって、強度
の比較的低い改質触媒を使用することが可能となり、ま
た改質触媒層の高さを高くして装置を大型化することが
可能となる。
【0045】本発明に係る水素製造装置は、以上の本発
明特有の利点の他に従来の垂下式燃焼バーナを取り付け
た従来の水素製造装置と同様に下記の利点を備えてい
る。 (c)装置が多重筒体から構成されているので、構造が
簡明かつコンパクトである。従って、本発明水素製造装
置は少ない材料で経済的に建設できる。 (d)反応管を多数並列配置した多管式の装置に比べて
遙かに軽量であるから熱容量が小さい。従って、装置を
迅速に起動停止することが可能で、かつ装置負荷変更時
の応答性が良好である。 (e)接触層をその両側から加熱するので触媒層がより
均一に加熱できる。また、火炉を中央部に配置した多重
円筒体の構成により半径方向の熱流束分布が均一にな
る。従って、水素透過管の耐熱温度を超過するようなホ
ットスポットの発生を防止できる。 (f)第2触媒層では水素を生成するだけで水素透過管
により分離、収集しないので第2触媒層出口、すなわち
第1触媒層入口で生成ガス中の水素分圧が高くなる。従
って、第1触媒層での水素透過管による水素の分離、収
集のための物質移動推進力が大きくなり、分離速度が増
大し透過面積を減少することが可能となる。 (g)水素透過管内のスイープガスと触媒層内改質ガス
との向流物質移動により生成水素の回収率を高めること
ができる。 (h)水素透過管で水素を分離、収集して化学平衡を生
成物の生成に有利に移行させることができるので、改質
温度を従来より150〜200℃程度低下させることが
できる。 (i)また、反応温度が低いので、装置には耐熱性の高
くない廉価な材料を使用できる。従って、装置のコスト
を軽減できる。 (l)更に、輻射体を設けることにより、局部加熱の恐
れなく触媒層を均一に所定の温度に加熱することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水素製造装置の第1の実施例の図
解的断面図。
【図2】図1の水素製造装置の矢視I−Iの模式的横断
面図。
【図3】本発明装置で使用する水素透過管の部分断面
図。
【図4】本発明に係る水素製造装置の第2の実施例の図
解的断面図。
【図5】本発明に係る水素製造装置の第2の実施例の改
変例の図解的断面図。
【図6】本発明に係る水素製造装置の第2の実施例の別
の改変例の図解的断面図。
【図7】本発明に係る水素製造装置の第3の実施例の図
解的断面図。
【図8】従来の水素製造装置の実験室規模の装置の模式
的構造図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 洋 神奈川県横浜市緑区あざみ野3−2−15− 106 (72)発明者 黒田 健之助 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社本社内 (72)発明者 小林 一登 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 太田 眞輔 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択的な水素透過性の仕切り壁を透過さ
    せて水蒸気改質反応により生成した水素を分離、収集す
    るようにした水素製造装置において、 天井壁により頂部を閉じた直立最外筒と、その内側
    に直立して順次多重配設された外筒、中筒及び内筒と、
    並びに内筒の底部壁に配設された火炎上向きの直立式燃
    焼バーナとを備えてなり、 内筒と外筒とは上部端縁同士が連結して閉じた環状
    連結頂部を形成し、最外筒と外筒とが画成する第1環状
    空間部と内筒内側の内筒中空部とはそれぞれの頂部で連
    通し、更に外筒と中筒とが画成する第2環状空間部と中
    筒と内筒とが画成する第3環状空間部とはそれぞれの頂
    部で連通するようにしてなり、 第2環状空間部及び第3環状空間部には改質触媒を
    充填した第1及び第2触媒層がそれぞれ形成され、更に
    第1触媒層には水素透過性の金属膜を無機多孔層上に有
    する複数の水素透過管が第2環状空間部の周方向に沿っ
    てほぼ垂直に配置され、更に上端が開放されたスイープ
    ガス管が水素透過管内に配設されてなり、 第3環状空間部の下部から原料ガスを導入して第2
    触媒層を上昇させつつ高温下で水素に転化し、続いて頂
    部から第1触媒層に流入させて更に未反応の原料ガスを
    水素に転化し、生成した水素を水素透過管を透過させて
    選択的に分離、収集し、水素透過管とスイープガス管と
    の間に形成された環状部下部から導入したスイープガス
    に透過水素を同伴させてスイープガス管を経由してその
    下部からスイープガスと共に流出させるようにしてなる
    ことを特徴とする水素製造装置。
  2. 【請求項2】 前記水素透過性の金属膜はPdを含む合
    金、Niを含む合金又はVを含む合金のいずれかの無孔
    質薄膜であることを特徴とする請求項1記載の水素製造
    装置。
  3. 【請求項3】 前記内筒中空部には前記燃焼バーナの火
    炎を包囲するように筒状の輻射体が配設されていること
    を特徴とする請求項1又は2記載の水素製造装置。
  4. 【請求項4】 前記輻射体はその壁が多孔質であること
    を特徴とする請求項3記載の水素製造装置。
  5. 【請求項5】 前記輻射体は内筒輻射体と外筒輻射体と
    からなる2重の筒状体であって、燃焼ガスは内筒輻射体
    内を上昇し、次いで内筒輻射体と外筒輻射体とが画成す
    る環状空間部を流下し、更に外筒輻射体と前記内筒とが
    画成する環状空間部を上昇するようにしてなることを特
    徴とする請求項3記載の水素製造装置。
  6. 【請求項6】 前記輻射体は筒状体であって、その上部
    が前記最外筒の天井壁から離隔して間隙部を有し、かつ
    下部が開口部を備え、燃焼ガスは輻射体内側を上昇し間
    隙部を経て、次いでその一部が前記内筒と輻射体とが画
    成する環状空間部を流下し、前記筒状体下部の開口部を
    経て再び輻射体内側を上昇して、輻射体内側と外側を循
    環するようにしてなることを特徴とする請求項3記載の
    水素製造装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2に記載した水素製造装置
    において、前記燃焼バーナに代えて柱状の触媒燃焼器を
    前記内筒中間部に配設してなることを特徴とする水素製
    造装置。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2に記載の水素製造装置に
    おいて、前記スイープガス同伴方式の透過水素収集方法
    に代えて、水素透過側をポンプにて吸引掃気することに
    よって透過水素を収集するようにしてなることを特徴と
    する水素製造装置。
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