JPH0710872U - テープカセット - Google Patents
テープカセットInfo
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- JPH0710872U JPH0710872U JP4146093U JP4146093U JPH0710872U JP H0710872 U JPH0710872 U JP H0710872U JP 4146093 U JP4146093 U JP 4146093U JP 4146093 U JP4146093 U JP 4146093U JP H0710872 U JPH0710872 U JP H0710872U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 テープカセットにおいて、閉蓋した前蓋の天
板部の上方からの押圧による前蓋の変形を防ぐ。 【構成】 カセット筐体2の前方部位に開口したテープ
ローディング用開口部2a1〜2a3に沿って磁気テー
プTが張架され、この磁気テープTは開閉自在な前蓋1
0により保護されている。また、前蓋10の閉蓋時、前
蓋10の天板部10bの裏面10b3に突出形成した凸
状の突起10b4,10b5を、カセット筐体2のテー
プローディング用開口部2a1〜2a3内に突出形成し
たリブ2b,2cに穿設した凹状の孔2b2,2c2に
嵌合させているので、閉蓋した前蓋10の天板部10b
の上方から押圧しても天板部10bが下方に凹状に変形
することなく、これに伴って前蓋10の前板部10aが
前方に迫り出すことがなくなる。
板部の上方からの押圧による前蓋の変形を防ぐ。 【構成】 カセット筐体2の前方部位に開口したテープ
ローディング用開口部2a1〜2a3に沿って磁気テー
プTが張架され、この磁気テープTは開閉自在な前蓋1
0により保護されている。また、前蓋10の閉蓋時、前
蓋10の天板部10bの裏面10b3に突出形成した凸
状の突起10b4,10b5を、カセット筐体2のテー
プローディング用開口部2a1〜2a3内に突出形成し
たリブ2b,2cに穿設した凹状の孔2b2,2c2に
嵌合させているので、閉蓋した前蓋10の天板部10b
の上方から押圧しても天板部10bが下方に凹状に変形
することなく、これに伴って前蓋10の前板部10aが
前方に迫り出すことがなくなる。
Description
【0001】
本考案は、カセット筐体内に磁気テープを巻回したテープリールを回転自在に 収納し、カセット筐体の前方部位に開閉自在に設けた前蓋により磁気テープを保 護するよう構成したテープカセットにおいて、閉蓋した前蓋の天板部の上方から の押圧による前蓋の変形を防ぐよう構成したテープカセットに関するものである 。
【0002】
ビデオテープレコーダなどの磁気記録及び/又は再生装置に用いられるテープ カセットの一例として図4に示した如くのものがある。 図4(A),(B)は従来のテープカセットを説明するための斜視図であり、 (A)は上面側から見た図,(B)は下面側から見た図である。また、図5(A ),(B)は従来のテープカセットにおける前蓋の巾方向中央部近傍を断面して 示した側断面図であり、(A)は前蓋の平常時の閉蓋状態を示した図,(B)は 閉蓋した前蓋の天板部を上方から押圧した時の変形状態を示した図である。
【0003】 図4(A),(B)に示した従来のテープカセット1Bは、例えばテープ巾が 1/2インチの磁気テープTを収納したVHS対応型テープカセットとして構成 されている。
【0004】 ここで、テープカセット1Bの外装の一部を構成するカセット筐体2は、樹脂 材を用いて成形した上ハーフ部材3の外周部と下ハーフ部材4の外周部とを上下 に蓋合わせし、且つ、ネジなどで結合して直方体形状に組み立てられたものであ る。 また、カセット筐体2内に回転自在に収納した供給側のテープリール5と巻取側 のテープリール6との間には磁気テープTが巻回されており、供給側のテープリ ール5に巻回した磁気テープTが供給側のガイドポール7を経由し、カセット筐 体2の前方部位から前方及び上方に空間を形成しながら開口したテープローディ ング用開口部2a1〜2a3に沿って張架され、更に、巻取側のガイドポール8 ,9を経由して巻取側のテープリール6に巻取られている。
【0005】 この際、下ハーフ部材4の底板部4aには、前方部位にカセット筐体2のテー プローディング用開口部2a1〜2a3を包囲するための切欠部4a1〜4a3 が3分割して肉抜き形成され、中間部位にテープリール5,6を臨むリール孔4 a4,4a5が穿設されている。尚、カセット筐体2のテープローディング用開 口部2a1〜2a3内には、装置側のテープローディング部材(図示せず)が入 り込むことにより磁気テープTをカセット筐体2の外に引き出すようになってい る。
【0006】 更に、カセット筐体2の前方部位には、前蓋10が張架した磁気テープTより 外側に位置するよう開閉自在に支持されている。 上記前蓋10は、テープカセット1Bの外装の一部を構成しており、樹脂材を用 いてカセット筐体2の巾方向と対応して長尺に成形され、前方の前板部10aと 上方の天板部10bとがほぼ直角に連接されて“逆L字状”に形成されており、 且つ、巾方向左右に側板部10c,10dが前板部10a及び天板部10bと連 接して奥行き方向に延出されており、側板部10c,10dの内側には軸10c 1 ,(10d1…図示せず)が突出形成されている。そして、上ハーフ部材3と 下ハーフ部材4とを上下に蓋合わせしてカセット筐体2を組み立てる際に、カセ ット筐体2の前方から前蓋10の側板部10c,10dの内側に形成した軸10 c1,(10d1)を上ハーフ部材3に形成した支持孔(図示せず)に支持させ ている。この際、前蓋10の軸10c1に予めネジリバネ11を嵌入させ、ネジ リバネ11の一端を前蓋10側に掛止させ、他端をカセット筐体2側に掛止させ ることにより、前蓋10が常に閉蓋方向に付勢されている。 また、前蓋10の閉蓋時には、前蓋10の前板部10aにより磁気テープTを保 護しながらカセット筐体2に開口したテープローディング用開口部2a1〜2a 3 の前方の空間を覆うと共に、前蓋10の天板部10bによりテープローディン グ用開口部2a1〜2a3(切欠部4a1〜4a3)の上方の空間を覆うように なっている。
【0007】 また、下ハーフ部材4の側面4bには、前蓋ロック部材12が僅かに突出して 設けられており、前蓋10の閉蓋時に前蓋ロック部材12が前蓋10を係止する ことにより不用意に開蓋されることを防いでいる。尚、前蓋ロック部材12は装 置側の前蓋開蓋手段(図示せず)により前蓋10への係止を解除できるものであ る。
【0008】
ところで、上記した従来のテープカセット1Bは、例えばVHS対応型テープ カセットとして盛んに使用されているものの、テープカセット1Bの装置への負 荷を軽減したり、あるいは携帯性能向上ためテープカセット1Bの重量を軽減し たり、もしくはテープカセット1Bのコストダウンをするためにテープカセット 1Bに対してより軽量化が要求されている。
【0009】 一般的に、テープカセット1Bを軽量化する方法として、テープカセット1B の外装を構成する上ハーフ部材3及び下ハーフ部材4並びに前蓋10などの樹脂 材の板厚(肉厚)を薄肉に形成することが考えられ、この思想を従来のテープカ セット1Bにそのまま適用すると、カセット筐体2は上ハーフ部材3と下ハーフ 部材4とで周囲を囲んで直方体形状に組み立てられるためカセット筐体2の剛性 を維持できるものの、前蓋10はカセット筐体2の巾方向に長尺であり、且つ、 天板部10bの下方にはテープローディング用開口部2a1〜2a3が形成され ているため、前蓋10を薄肉の板厚に形成すると前板部10a,天板部10bの 剛性が著しく低下してしまう。
【0010】 即ち、図5(A)に拡大して示したように、前蓋10の平常な閉蓋時に、薄肉 の板厚に形成した前蓋10の前板部10aは、カセット筐体2に開口したテープ ローディング用開口部2a1〜2a3の前方に張架した磁気テープTを保護して おり、且つ、前蓋10の天板部10bの上面10b1は、上ハーフ部材3の天板 部3aの上面3a1と略同一高さに合わせて支持されてテープローディング用開 口部2a1〜2a3の上方を覆っている。 また、前蓋10の天板部10bの奥行き方向後方にはテーパ状の突き合わせ面1 0b2が形成され、この突き合わせ面10b2と対向して上ハーフ部材3の天板 部3aの前方にテーパ状の突き合わせ面3b2が形成され、両突き合わせ面10 b2,3b2は僅かな隙間を隔てて対向しながら互いにオーバラップしている。 上記のように、前蓋10を薄肉の板厚に形成しても、閉蓋した前蓋10の前板部 10aの上面10b1の上方から押圧しなければ、前蓋10は正常な閉蓋状態を 保つことができる。
【0011】 しかしながら、図5(B)に拡大して示したように、閉蓋した前蓋10の天板 部10bの上面10b1のうちで巾方向中央部近傍を上方(矢印方向)から押圧 すると、薄肉の板厚に形成した天板部10bが下方に向かって凹状に変形し、こ の変形により前蓋10の突き合わせ面10b2が上ハーフ部材3の突き合わせ面 3b2の下にもぐり込むようになり、更に天板部10bの変形に伴い薄肉の板厚 に形成した前板部10aが前方に迫り出してしまうなどの前蓋10の変形現象が 生じる。
【0012】 上記のような前蓋10の変形現象が起きると、前蓋10の天板部10bの上面 10b1と上ハーフ部材3の天板部3aの上面3a1との高さが合致しないため テープカセット1Bの外観が悪くなるばかりか、前蓋10の突き合わせ面10b 2 が上ハーフ部材3の突き合わせ面3b2の下にもぐり込んだままの状態でテー プカセット1Bを装置の中に挿入すると、装置内で前蓋10の開蓋動作に悪影響 を与え、せっかくテープカセット1Bを軽量化したとしても軽量化の効果が失わ れてしまうなどの問題が生じる。
【0013】
本考案は上記課題に鑑みてなされたものであり、カセット筐体内に磁気テープ を巻回したテープリールを回転自在に収納し、且つ、前記磁気テープを前記カセ ット筐体の前方部位に開口したテープローディング用開口部の前方に沿って張架 すると共に、前記カセット筐体の前方部位に前蓋を開閉自在に設けてなり、前記 前蓋の閉蓋時に、前記前蓋の前板部により前記磁気テープを保護しながら前記テ ープローディング用開口部の前方を覆うと共に、前記前蓋の天板部により前記テ ープローディング用開口部の上方を覆うよう構成したテープカセットにおいて、 前記前蓋の天板部の裏面に突出形成した凸状の突起と、 前記テープローディング用開口部内にあって、前記前蓋の天板部の裏面と対向し て前記カセット筐体と一体に突出形成したリブに穿設され、前記凸状の突起が該 前蓋の開閉動作に支障なく進退し得る凹状の孔とを備えてなり、 前記前蓋の閉蓋時に前記凸状の突起を前記凹状の孔内に嵌入させた際、前記前蓋 の天板部上方からの押圧に対して前記凸状の突起と前記凹状の孔との嵌入時の寸 法関係のうちで上下方向のスキマを前記前蓋の天板部の変形を規制できる程度に 設定する一方、前方向のスキマを前記前蓋の前板部が前方に迫り出さない程度に 設定したことを特徴とするテープカセットを提供するものである。
【0014】
以下に本考案に係わるテープカセットの一実施例を図1乃至図3を参照して詳 細に説明する。
【0015】 図1は本考案に係わるテープカセットを前蓋を開蓋した状態で示した斜視図、 図2は同テープカセットの要部となるカセット筐体側に形成した凹状の孔近傍と 前蓋側に形成した凸状の突起近傍とを断面して示した側断面図、図3は図2に示 したカセット筐体側に形成した凹状の孔近傍と前蓋側に形成した凸状の突起近傍 とを拡大して示した側断面図である。
【0016】 本考案に係わるテープカセット1Aは、先に説明した従来のテープカセット1 Bの構成と一部を除いて同様の構成であり、ここでは説明の便宜上、先に示した 構成部材に対しては同一の符号を付し、且つ、先に示した構成部材は必要に応じ て適宜説明し、従来と異なる構成部材に新たな符号を付して説明すると共に、異 なる点を中心に説明する。
【0017】 図1に示した本考案に係わるテープカセット1Aは、例えばテープ巾が1/2 インチの磁気テープTを収納したVHS対応型テープカセットとして構成されて いる。また、テープカセット1Aの外観の一部を構成するカセット筐体2は上ハ ーフ部材3と下ハーフ部材4とを蓋合わせして直方体形状に組み立てられ、且つ 、外観の一部を構成する前蓋10がカセット筐体2の前方部位に開閉自在に支持 されている。 また、テープカセット1Aの軽量化を計るため、カセット筐体2及び前蓋10は 、樹脂材を用いて薄肉の板厚に成形されている。尚、カセット筐体2は薄肉の板 厚に成形されても、上ハーフ部材3と下ハーフ部材4とで直方体形状に組み立て られているので剛性を備えている。
【0018】 また、カセット筐体2内に回転自在に収納した供給側のテープリール5と巻取 側のテープリール6との間に磁気テープTが巻回されており、この磁気テープT はカセット筐体2の前方部位から前方及び上方に空間を形成しながら開口したテ ープローディング用開口部2a1〜2a3に沿って張架されている。 また、開閉自在な前蓋10は、カセット筐体2の前方部位に張架した磁気テープ Tより外側に位置するよう開閉自在に支持されている。また、薄肉の板厚に形成 した前蓋10は、前方の前板部10aと上方の天板部10bとがほぼ直角に連接 されて“逆L字状”に形成されており、且つ、巾方向左右に側板部10c,10 dが前板部10a及び天板部10bと連接して奥行き方向に延出されている。 そして、前蓋10の閉蓋時には、前蓋10の前板部10aにより磁気テープTを 保護しながらカセット筐体2に開口したテープローディング用開口部2a1〜2 a3の前方の空間を覆うと共に、前蓋10の天板部10bによりテープローディ ング用開口部2a1〜2a3(切欠部4a1〜4a3)の上方の空間を覆ってい る。
【0019】 ここで、本考案の要部となるカセット筐体2側に形成した凹状の孔2b2,2 c2と、前蓋10側に形成した凸状の突起10b4,10b5とについて図1乃 至図3を併用して説明する。
【0020】 図1において、カセット筐体2の前方部位に開口したテープローディング用開 口部2a1〜2a3は、カセット筐体2の前方に突出したリブ2b,2cにより 3分割に仕切られている。また、これらのリブ2b,2cは、テープローディン グ用開口部2a1〜2a3内にあって、実質的にはテープローディング用開口部 2a1〜2a3内に突出した状態に形成されており、即ち、リブ2b,2cは下 ハーフ部材4の前方部位を切り欠いた切欠部4a1〜4a3(図4)の側壁の一 部を形成し、テープローディングに支障なく設けられている。 また、リブ2b,2cは、図2に拡大して示したように、上ハーフ部材3と下ハ ーフ部材4とを上下に突き合わせて、上方から押圧しても変形しない程度の剛性 を持って形成されている。尚、リブ2b,2cはいずれか一方のハーフ部材3, 4だけで形成しても良く、更に上ハーフ部材3だけで形成した場合には高さ方向 の寸法が後述する前蓋10側に形成した凸状の突起10b4,10b5に対応で き、且つ、上方から押圧しても変形しない高さであれば良い。 また、カセット筐体2のリブ2b,2cは、実施例ではカセット筐体2の巾方向 中央部に近接して左右に設けられている。この理由は、後述するように閉蓋した 前蓋10の天板部10bのうちで巾方向の中央部近傍を上方から押圧した際に天 板部10bが下方に変形することを防げるような位置にリブ2b,2cが剛性を 備えて設けられており、リブ2b,2cをテープローディング用開口部2a1〜 2a3内の左右端に設けた場合より効果が得られる位置に設定されている。尚、 リブ(2b,2c)を巾方向中央部に近接して設けた場合に設置数はとくに限定 されるものではない。 更に、カセット筐体2のリブ2b,2cの上端部2b1,2c1は、前蓋10の 天板部10bの裏面10b3と僅かな隙間を隔て接近し、且つ対向しており、こ れらの上端部2b1,2c1に凹状の孔2b2,2c2が浅く穿設されている。
【0021】 次に、前蓋10の天板部10bの裏面10b3には、カセット筐体2のリブ2 b,2cに穿設した凹状の孔2b2,2c2と対応して凸状の突起10b4,1 0b5が下方に僅かに突出形成されている。尚、前蓋10側の凸状の突起10b 4 ,10b5は、カセット筐体2側の凹状の孔2b2,2c2に対応して設けれ ば良いものであり、前述した理由から凹状の孔2b2,2c2も巾方向中央部に 近接して設けられていることは言うまでもない。
【0022】 ここで、図2に示した如く、前蓋10を閉蓋した時、前蓋10側の凸状の突起 10b4,10b5がカセット筐体2側の凹状の孔2b2,2c2内に嵌入する ことにより、薄肉の板厚に形成した前蓋10の天板部10bを上方から押圧して も天板部10b及び前板部10aが変形しない設定条件について述べる。 勿論、実施例ではテープカセット1Aの軽量化を計るために、前述したように前 蓋10を薄肉の板厚に形成したが、前蓋10を薄肉の板厚に形成しない場合にも 適用しても何らの支障も生じない。
【0023】 即ち、上記のように形成したカセット筐体2側の凹状の孔2b2,2c2と、 前蓋10側の凸状の突起10b4,10b5の寸法形状は、下記する及びの 条件を満たして設定されている。 .前蓋10側の凸状の突起10b4,10b5が前蓋10の開閉動作に支障な くカセット筐体2側の凹状の孔2b2,2c2に進入及び退出(進退)でき得る 大きさ形状に設定されている。 .前蓋10を閉蓋して、前蓋10側の凸状の突起10b4,10b5がカセッ ト筐体2側の凹状の孔2b2,2c2内に嵌入させ際、閉蓋した前蓋10の天板 部10bの上面10b1のうちで巾方向中央部近傍を上方(矢印方向)から押圧 しても、天板部10bが下方に変形することを規制され、これに伴って前板部1 0aが前方に迫り出してしまうことが生じない大きさ形状に設定されている。
【0024】 この際、図3に拡大して示した如く、前蓋10側の凸状の突起10b4,10 b5がカセット筐体2側の凹状の孔2b2,2c2内に嵌入した時の寸法関係に おいて、両者(10b4,10b5),(2b2,2c2)の図示上下方向のス キマは、前蓋10を閉蓋した時に当接しない程度の所定量のスキマ(例えば0. 1〜0.4mm程度)に設定しておけば、前蓋10の天板部10bが上方に膨ら むことがなく、且つ、天板部10bが下方に変形する量を上下方向のスキマ以内 に規制することができ、実質的に目視状態では天板部10bが下方に変形したと 判断されない。 また、両者(10b4,10b5),(2b2,2c2)の図示前方向のスキマ は、前蓋10の天板部10bの上面10b1のうちで巾方向中央部近傍を上方 (矢印方向)から押圧した場合に、天板部10bの上下方向のスキマ分だけの僅 かな変形による前板部10aの前方への迫り出しを規制できる程度の所定量のス キマ(例えば0〜0.2mm程度)に設定しておけば、天板部10bが下方に僅 か変形しても、前板部10aは前方に迫り出すことなく規制される。 更に、両者(10b4,10b5),(2b2,2c2)の図示開閉方向のスキ マは、前蓋10の回動支点となる軸10c1,(10d1)が両者よりも奥行き 方向後方に位置しているので、前蓋10の開閉動作に支障のない余裕のあるスキ マに設定しておけば良く、ここでのスキマは設計時適宜設定されるものである。
【0025】 上記したように、本考案のテープカセット1Aによると、前蓋10の閉蓋時、 前蓋10の天板部10bの裏面10b3に突出形成した凸状の突起10b4,1 0b5を、カセット筐体2のテープローディング用開口部2a1〜2a3内に突 出形成したリブ2b,2cに穿設した凹状の孔2b2,2c2に嵌合させたので 、閉蓋した前蓋10の天板部10bの上方から押圧しても天板部10bが下方に 凹状に変形することなく、これに伴って前蓋10の前板部10aが前方に迫り出 すことがなくなり、テープカセット1Aの外観を構成するカセット筐体2及び前 蓋10を樹脂材を用いて薄肉の板厚に形成して軽量化を計ることができ、この軽 量化に伴いテープカセット1Aの装置への負荷を軽減でき、且つ、携帯時のテー プカセット1Aの重量を軽減でき、更にテープカセット1Aのコスト低減に寄与 できるなどの実用的な利点がある。勿論、カセット筐体2及び前蓋10の板厚を 薄肉に形成しない場合でも何等の支障も生じない。 また、前蓋10が変形しないため、テープカセット1Aの外観を良好に維持でき ると共に、テープカセット1Aを装置に挿入した際には装置内で前蓋10の開閉 動作を信頼性良く確実に行うことができる。
【0026】
以上詳述した本考案に係わるテープカセットによると、前蓋の閉蓋時、前蓋の 天板部の裏面に突出形成した凸状の突起を、カセット筐体のテープローディング 用開口部内に突出形成したリブに穿設した凹状の孔に嵌合させたので、閉蓋した 前蓋の天板部の上方から押圧しても天板部が下方に凹状に変形することなく、こ れに伴って前蓋の前板部が前方に迫り出すことがなくなり、テープカセットの外 観を構成するカセット筐体及び前蓋を樹脂材を用いて薄肉の板厚に形成して軽量 化を計ることができ、この軽量化に伴いテープカセットの装置への負荷を軽減で き、且つ、携帯時のテープカセットの重量を軽減でき、更にテープカセットのコ スト低減に寄与できるなどの実用的な利点がある。勿論、カセット筐体及び前蓋 の板厚を薄肉に形成しない場合でも何等の支障も生じない。 また、前蓋が変形しないため、テープカセットの外観を良好に維持できると共に 、テープカセットを装置に挿入した際には装置内で前蓋の開閉動作を信頼性良く 確実に行うことができる。
【図1】本考案に係わるテープカセットを前蓋を開蓋し
た状態で示した斜視図である。
た状態で示した斜視図である。
【図2】本考案に係わるテープカセットの要部となるカ
セット筐体側に形成した凹状の孔近傍と前蓋側に形成し
た凸状の突起近傍とを断面して示した側断面図である。
セット筐体側に形成した凹状の孔近傍と前蓋側に形成し
た凸状の突起近傍とを断面して示した側断面図である。
【図3】図2に示したカセット筐体側に形成した凹状の
孔近傍と前蓋側に形成した凸状の突起近傍とを拡大して
示した側断面図である。
孔近傍と前蓋側に形成した凸状の突起近傍とを拡大して
示した側断面図である。
【図4】(A),(B)は従来のテープカセットを説明
するための斜視図であり、(A)は上面側から見た図,
(B)は下面側から見た図である。
するための斜視図であり、(A)は上面側から見た図,
(B)は下面側から見た図である。
【図5】(A),(B)は従来のテープカセットにおけ
る前蓋の巾方向中央部近傍を断面して示した側断面図で
あり、(A)は前蓋の平常時の閉蓋状態を示した図,
(B)は閉蓋した前蓋の天板部を上方から押圧した時の
変形状態を示した図である。
る前蓋の巾方向中央部近傍を断面して示した側断面図で
あり、(A)は前蓋の平常時の閉蓋状態を示した図,
(B)は閉蓋した前蓋の天板部を上方から押圧した時の
変形状態を示した図である。
1A…テープカセット、2…カセット筐体、2a1〜2
a3…テープローディング用開口部、2b,2c…リ
ブ、2b2,2c2…凹状の孔、5…テープリール、6
…テープリール、10…前蓋、10a…前板部、10b
…天板部、10b3…裏面、10b4,10b5…凸状
の突起、T…磁気テープ。
a3…テープローディング用開口部、2b,2c…リ
ブ、2b2,2c2…凹状の孔、5…テープリール、6
…テープリール、10…前蓋、10a…前板部、10b
…天板部、10b3…裏面、10b4,10b5…凸状
の突起、T…磁気テープ。
Claims (1)
- 【請求項1】カセット筐体内に磁気テープを巻回したテ
ープリールを回転自在に収納し、且つ、前記磁気テープ
を前記カセット筐体の前方部位に開口したテープローデ
ィング用開口部の前方に沿って張架すると共に、前記カ
セット筐体の前方部位に前蓋を開閉自在に設けてなり、
前記前蓋の閉蓋時に、前記前蓋の前板部により前記磁気
テープを保護しながら前記テープローディング用開口部
の前方を覆うと共に、前記前蓋の天板部により前記テー
プローディング用開口部の上方を覆うよう構成したテー
プカセットにおいて、 前記前蓋の天板部の裏面に突出形成した凸状の突起と、 前記テープローディング用開口部内にあって、前記前蓋
の天板部の裏面と対向して前記カセット筐体と一体に突
出形成したリブに穿設され、前記凸状の突起が該前蓋の
開閉動作に支障なく進退し得る凹状の孔とを備えてな
り、 前記前蓋の閉蓋時に前記凸状の突起を前記凹状の孔内に
嵌入させた際、前記前蓋の天板部上方からの押圧に対し
て前記凸状の突起と前記凹状の孔との嵌入時の寸法関係
のうちで上下方向のスキマを前記前蓋の天板部の変形を
規制できる程度に設定する一方、前方向のスキマを前記
前蓋の前板部が前方に迫り出さない程度に設定したこと
を特徴とするテープカセット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993041460U JP2571929Y2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | テープカセット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993041460U JP2571929Y2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | テープカセット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0710872U true JPH0710872U (ja) | 1995-02-14 |
JP2571929Y2 JP2571929Y2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=12608989
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993041460U Expired - Lifetime JP2571929Y2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | テープカセット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2571929Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5388871U (ja) * | 1976-12-22 | 1978-07-21 |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP1993041460U patent/JP2571929Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5388871U (ja) * | 1976-12-22 | 1978-07-21 | ||
JPS589288Y2 (ja) * | 1976-12-22 | 1983-02-19 | タイガー魔法瓶株式会社 | 保温容器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2571929Y2 (ja) | 1998-05-20 |
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