JPH07107936B2 - ヒ化ガリウムを用いたmis型半導体装置の製造方法 - Google Patents

ヒ化ガリウムを用いたmis型半導体装置の製造方法

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JPH07107936B2
JPH07107936B2 JP3697188A JP3697188A JPH07107936B2 JP H07107936 B2 JPH07107936 B2 JP H07107936B2 JP 3697188 A JP3697188 A JP 3697188A JP 3697188 A JP3697188 A JP 3697188A JP H07107936 B2 JPH07107936 B2 JP H07107936B2
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gallium arsenide
gaas
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は半導体装置の製造方法、更に詳しくはヒ化ガリ
ウムを用いたMIS(金属−絶縁体−半導体)型半導体装
置の製造方法に関する。
(従来の技術) ヒ化ガリウム(以降GaAsと記す)を用いたMIS型半導体
装置の特性は絶縁体膜とGaAsとの界面特性に大きく依存
する。従来、良好な界面特性を得る方法としては、絶縁
体膜形成前に、GaAs表面をH2、N2、NH3等のプラズマ
で処理する方法(ジャーナル・オブ・アプライド・フィ
ジクス(Journal of the Applied Physics)52(1981)
3515−3519)、GaAs表面を高純度流水で処理する方法
(アプライド・フィジスク・レターズ(Applied Physic
s Letters)50(1987)256−258)等が検討されてき
た。これらは、n型GaAsを用いたMIS型半導体装置にお
いてGaAs表面の過剰Asが表面ポテンシャルをピンニング
してしまい界面特性を劣化させてしまうという問題の解
決を目的としたものである。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、の場合プラズマ条件によってはGaAs表面が損
傷を受ける危険性がある。すなわち、プラズマ処理時間
やプラズマ出力条件等の最適化が必要になる。またの
場合には流水処理後絶縁体膜を形成するまでの間にGaAs
表面を大気に晒してはならず特別の工夫が必要とされ再
現性に問題がある。本発明の目的は、再現性の良い半導
体装置の製造方法を得ることにある。
(問題を解決するための手段) 本発明は、ヒ化ガリウム上に非酸化物系絶縁体膜を形成
する方法であって、該絶縁体膜形成前にヒ化ガリウム表
面をガリウム安定化面とした後リン(P),セレニウム
(Se),硫黄(S),フッ素(F)のうち1つの陰イオ
ン性元素を結合させるかまたは陰イオン性元素を含むラ
ジカルあるいは分子を吸着させた上にこれに該絶縁体膜
を450℃以下で堆積する工程を含むことを特徴とするヒ
化ガリウムを用いたMIS型半導体装置の製造方法を提供
するものである。
(作用) 上記問題を解決するための手段を検討した結果、特許願
61−191307,同61−191379において記載した方法などが
有用であることを見いだした。すなわち、(1)GaAs基
板上に成長させたGaAsエピタキシャル成長層の上に絶縁
体膜としてIII族窒化物を披着させる工程において該III
族窒化物堆積直前に(1−1)As原料、III族窒化物のI
II族原料、N原料を順に供給するかあるいは(1−2)
Ga原料、N原料を順に供給する方法、または(2)GaAs
エピタキシャル成長層あるいはGaAs基板のAs雰囲気中熱
処理の後500−550℃において(2−1)高純度H2中ある
いは高真空中または(2−2)燐雰囲気中で熱処理を行
った後450℃以下で非酸化物系絶縁体膜を被着させる方
法を採ることにより比較的簡便に特性の再現性を改善す
ることが可能であった。しかしながら、依然として、再
現性に問題があった。その原因を検討したところ、上記
方法の場合には製造工程の繰り返しに伴い製造装置内の
内壁などにGaAsやAsが付着する結果装置内に制御されな
いAs分圧が生じ、GaAs表面における過剰Asの生成の防止
を意図した上記工程の制御性が悪化することが分かっ
た。さらにこのAs分圧の変動が過剰As生成の防止に与え
る影響は、絶縁体膜を堆積させるGaAs表面の状態(初期
状態)によって異ることが分った。
GaAs表面の初期状態をGa安定化面とし、P、Se、S、F
のうちいづれか一つの陰イオン性元素を結合させるかま
たは陰イオン性元素を含むラジカルあるいは分子を吸着
させることにより工程の繰り返しに伴い製造装置内に生
ずる制御されないAs分圧の影響を抑制できることを見い
だした。すなわち、イオン性から考えてGaとの結合がAs
よりも強いと予想される上記陰イオン性元素をGa安定化
面に結合させることにより装置内残留AsがGaとの結合す
ることを抑制するわけである。
本発明では、GaAs表面にはあらかじめ自然酸化膜が含ま
れぬようGaAsエピタキシャル成長あるいはGaAs基板のAs
雰囲気熱処理による自然酸化膜除去の工程を行ってあ
る。この後GaAs表面をGa安定化面とし、陰イオン性元素
を結合させておく。絶縁体膜としては窒化物、フッ化物
等非酸化物系絶縁体を450℃以下で堆積するものとす
る。酸化物系の絶縁体膜はその堆積がGaAs表面酸化膜・
過剰As生成の原因となるために除外する。
(実施例) 以下、本発明を実施例により説明する。
第1図の実施例においては非酸化物系絶縁体としてフッ
化カルシウム(CaF2)を用いてMIS型電界効果トランジ
スタ(MISFET)を作製した。また陰イオン性元素として
はセレニウム(Se)がガリウム安定化面に接合させるこ
ととした。工程はガスソース分子線エピタキシー(MOMB
E)装置で行った。まず化学的エッチングを行った。半
絶縁性(100)GaAs基板(ソース,ドレインn+コンタク
ト領域を形成したもの)を装置内に導入し、As分子線
(AS4強度:1x1015cm-2sec-1)を照射しながら昇温し650
℃で2分間熱処理することにより基板表面の自然酸化膜
を除去した。次に200℃まで降温し(As分子線照射は550
℃で停止した)Ga分子線(1x1013cm-2sec-1)を1分間
照射後再び620℃まで昇温してGa安定化面を得た。この
とき反射高速電子線回折(RHEED)パタンは4x6構造を示
した。引き続き装置内、500℃でH2Se(0.05cc/min)を
供給し1分間熱処理後降温し400℃でH2Se供給を停止後C
aF2を厚さ50nm蒸着した。得られたCaF2/GaAs試料にアル
ミニウム(A1)を蒸着後パターニングしゲートを形成し
た。最後にソース、ドレインn+コンタクト上に金・ゲル
マニウム・ニッケル(AuGeNi)電極を形成しMISFETとし
た。本方法で作製したMISFETは蓄積型の動作を示した。
ゲート長1μmのとき相互コンダクタンス(gm)は平均
45mS/mmであり、この平均gmは10回の製造回数で±15%
の分布範囲内にあり、本実施例が良好な再現性を持つこ
とがわかった。
第2の実施例では非酸化物系絶縁体として窒化アルミニ
ウム(AlN)をトリメチルアルミニウム(TMA)−ヒドラ
ジン(N2H4)系原料により堆積してMIS型電界効果トラ
ンジスタ(MISFET)を作製した。また陰イオン性元素と
してはリン(P)をガリウム安定化面に結合させること
とした。本実施例ではガスソース分子線エピタキシャル
(MOMBE)装置により工程を行った。第1の実施例と同
じGaAs基板を装置内に導入し、As分子線(As4強度:1x10
15cm-2sec-1)を照射しながら昇温し650℃で2分間熱処
理することにより基板表面の自然酸化膜を除去した。次
に550℃でAs分子線を停止した後1分間H2(0.1cc/min)
雰囲気中で熱処理を行いGa安定化面を得た。引き続きフ
ォスフィン(PH3:0.05cc/min)を供給しながら400℃ま
で降温した後N2H4,TMAの供給を順に開始し厚さ100nmのA
lN膜を堆積した。本方法で作製したMISFETは蓄積型の動
作を示した。ゲート長1μmのとき相互コンダクタンス
(gm)は平均50mS/mmであり、この平均gmは10回製造回
数で±15%の分布の範囲内にあり、本実施例が良好な再
現性に持つことがわかった。
第3の実施例では第2の実施例におけるPH3をH2S(0.05
cc/min)に変えガリウム安定化面に硫黄(S)を結合さ
せることとした。本方法で作製したMISFETは蓄積型の動
作を示した。ゲート長1μmのとき相互コンダクタンス
(gm)は平均45mS/mmであり、この平均gmは10回の製造
回数で±15%の分布範囲内にあり、本実施例が良好な再
現性を持つことがわかった。
第4の実施例では第1の実施例におけるH2SeをNF3(0.0
5cc/min)に変えガリウム安定化面にフッ素(F)を結
合させることとした。ただしこの場合NF3はフッ化アル
ゴンエキシマーレーザー光を用いて分解を行った。本方
法で作製したMISFETは蓄積型の動作を示した。ゲート長
1μmのとき相互コンダクタンス(gm)は平均50mS/mm
であり、この平均gmは10回の製造回数で±15%の分布範
囲内にあり、本実施例が良好な再現性を持つことがわか
った。
以上の結果は従来法のうちでも最良の場合の40%よりも
改善されたものである。
実施例においてはGaAs基板上に直接、絶縁体膜を被着し
たが、基板上にGaAsのエピタキシャル成長層を形成さ
せ、その成長層の表面をGa安定化面とした後、絶縁体膜
を形成させても良い。また絶縁体膜としては、CaF2やAI
Nに限られたものではなく、SiNxやBNなど他の酸素を含
まない絶縁体膜でも良い。
絶縁体膜の成長方法も分子線エピタキシー以外の気相成
長方法を用いることができる。
(発明の効果) 以上に述べたように、本発明によればヒ化ガリウムを用
いたMIS型半導体装置の製造工程の再現性を向上させる
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒ化ガリウム上に非酸化物系絶縁体膜を形
    成させ、MIS型半導体装置を製造する方法であって、該
    絶縁体膜形成前にヒ化ガリウム表面をガリウム安定化面
    とした後リン(P),セレニウム(Se),硫黄(S),
    フッ素(F)のうち1つの陰イオン性元素を結合させる
    かまたは陰イオン性元素を含むラジカルあるいは分子を
    吸着させた上にこれに該絶縁体膜を450℃以下で堆積す
    る工程を含むことを特徴とするヒ化ガリウムを用いたMI
    S型半導体装置の製造方法。
JP3697188A 1988-02-18 1988-02-18 ヒ化ガリウムを用いたmis型半導体装置の製造方法 Expired - Lifetime JPH07107936B2 (ja)

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