JPH0710705A - 農薬水和剤 - Google Patents

農薬水和剤

Info

Publication number
JPH0710705A
JPH0710705A JP17764893A JP17764893A JPH0710705A JP H0710705 A JPH0710705 A JP H0710705A JP 17764893 A JP17764893 A JP 17764893A JP 17764893 A JP17764893 A JP 17764893A JP H0710705 A JPH0710705 A JP H0710705A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
wettable powder
active compound
weight
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17764893A
Other languages
English (en)
Inventor
Naohiko Kondo
直彦 近藤
Kuni Matsutani
邦 松谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Corteva Agriscience LLC
Original Assignee
DowElanco LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DowElanco LLC filed Critical DowElanco LLC
Priority to JP17764893A priority Critical patent/JPH0710705A/ja
Publication of JPH0710705A publication Critical patent/JPH0710705A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、比較的少量の除草活性化合物の使
用で、高度の除草活性を発揮し、薬害や環境汚染等の問
題を生ぜず、特に田植後の茎葉処理に適した水田除草用
水和剤を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、活性成分として茎葉吸収型水田用
除草活性化合物を含有する農薬水和剤を製造するに際し
て、前記活性化合物を、水に実質的に不溶性のエステル
類に予め溶解し、次いで得られた活性化合物溶液を担体
及びその他の必要な農薬成分と混合することを特徴とす
る、高活性な農薬水和剤の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高活性な農薬水和剤の
製造方法に関し、さらに詳しくは、田植後の水田におけ
る茎葉処理のために特に適した除草用水和剤の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、フェノキシプロピオン酸系除
草剤は、茎葉処理剤として乳剤、水和剤、フロアブル剤
等の製剤形態で使用されている。しかしながら、乳剤の
場合、田植後すなわち稚苗水稲移植後に散布すると、製
剤中に含まれている有機溶剤等に起因する水稲への重大
な薬害が生ずるという欠点があるので、散布を田植前に
行なうことが主流であり、田植後に施用されるケースは
稀である。
【0003】したがって、田植後の水田における茎葉処
理のために適合した製剤形態としては、水和剤及びフロ
アブル剤が挙げられる。しかし、フロアブル剤の場合、
化合物の種類によっては製剤化が困難な場合があるた
め、水和剤が一般的に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】水和剤は、一般的に
は、活性成分に担体及び界面活性剤を添加し、混合粉砕
して製造される。しかしながら、フェノキシプロピオン
酸系化合物を活性成分として含有する水和剤をこの方法
で製剤化すると、同種の活性成分を含有する乳剤やフロ
アブル剤に比較して活性が劣るという欠点があった。こ
のような水和剤を水で希釈して懸濁液として被対象物に
散布する際、高い除草効果を期待するには、多量に散布
する必要があり、環境問題、コストの面から好ましくな
い、という問題点がある。
【0005】本発明者らは、上記欠点のない水田除草用
水和剤の製造方法について鋭意検討を重ねた結果、水和
剤の調製に際し、特定の除草活性化合物を特定の油性液
体に溶解し、得られた溶液を固体担体材料とともに製剤
化することにより、比較的少量の除草活性化合物の使用
で、高度の除草活性を発揮し、薬害や環境汚染等の問題
を生ぜず、特に田植後の茎葉処理に適した水田除草用水
和剤が得られることを見いだし本発明を完成するに至っ
た。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、活性
成分として茎葉吸収型水田用除草活性化合物を含有する
農薬水和剤を製造するに際して、前記活性化合物を、水
に実質的に不溶性のエステル類に予め溶解し、次いで得
られた活性化合物溶液を担体及びその他の必要な農薬成
分と混合することを特徴とする、高活性な農薬水和剤の
製造方法が提供される。
【0007】また本発明は、上記の製造方法によって得
られる水和剤、特に、(a)茎葉吸収型水田用除草活性
化合物1〜75重量部、(b)水に実質的に不溶性のエ
ステル類1〜50重量部、(c)農薬用界面活性剤2〜
20重量部、及び(d)固体担体材料、1〜96重量
部、からなることを特徴とする水田除草用水和剤をも提
供する。
【0008】以下、本発明の水和剤の製造方法について
説明する。
【0009】本発明の製造方法においては、まず茎葉吸
収型水田用除草活性化合物を、水に実質的に不溶性のエ
ステル類に予め溶解する。
【0010】(a)除草活性化合物:本発明の水和剤組
成物の製造において使用される除草活性成分は、水田雑
草の茎葉から吸収されて除草効果を発揮するタイプの除
草活性化合物(以下、本明細書においてこれを「茎葉吸
収型水田用除草活性化合物」と称する)であり、その種
類は、特に制限されるものではなく、従来から茎葉吸収
型除草化合物として知られているものが広く使用でき
る。具体的には、例えば、下記一般式
【0011】
【化3】
【0012】式中、Arは式
【0013】
【化4】
【0014】の基を表わし、ここでXはハロゲン原子、
トリフルオロメチル基又はシアノ基を表わし、Yは水素
原子又はハロゲン原子を表わし、Rは水素原子、アルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシアルキ
ル基又はアルキルチオアルキル基(これらの基は好まし
くは1〜8個、より好ましくは2〜4個の炭素原子を有
するもの)を表わす、で示されるフェノキシプロピオン
酸誘導体が好適に使用される。
【0015】これらの化合物の中では、2−[4−(2
−フルオロ−4−シアノフェノキシ)フェノキシ]プロ
ピオン酸のC1〜C8アルキルエステルが好ましく、特に
これらのメチルエステル、n−ブチルエステルが好まし
い。
【0016】しかし、他の茎葉吸収型の除草活性化合
物、例えば2−メチルチオ−4,6−ビス(エチルアミ
ノ)−S−トリアジン、S−ベンジル=1,2−ジメチ
ルプロピル(エチル)チオカーバメート、S−1−メチ
ル−1−フェニルエチル=ピペリジン−1−カーボチオ
エート、S−(4−クロルベンジル)-N,N−ジエチル
チオカーバメート、2−ベンゾチアゾール−2−イルオ
キシ−N−メチルアセトアニリド、2−クロル−2’,
6’−ジエチル−N−(ブトキシメチル)アセトアニリ
ド、2−クロル−2’,6’−ジエチル−N−(2−プ
ロポキシエチル)アセトアニリド、3−イソプロピル−
2,1,3−ベンゾ−チアジアジノン−(4)−2,2
−ジオキシド、等もまた使用可能である。
【0017】以上に述べた除草活性化合物はそれぞれ単
独で使用することができ、あるいは2種以上併用するこ
ともできる。上記除草活性化合物は、水和剤全量中、1
〜75重量部、好ましくは1〜60重量部、更に好まし
くは1〜45重量部の範囲内で使用することができる。
【0018】(b)水に実質的に不溶性のエステル類:
本発明の水和剤組成物の1つの特徴は、水和剤の製剤工
程において上記の除草活性化合物を、担体に添加する前
に、予め水に実質的に不溶性のエステル類に溶解する点
にある。ここで、「水に実質的に不溶性」とは、エステ
ル類の水に対する溶解度が1%以下のことをいう。本発
明において使用できるエステル類としては、具体的に
は、例えば次のものが挙げられる。
【0019】(1) 高級脂肪酸エステル類 例えば、オレイン酸メチル、オレイン酸イソブチル、オ
レイン酸オクチル、オレイン酸2−エチルヘキシル、オ
レイン酸デシル、オレイン酸ラウリル、オレイン酸オレ
イル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸イソプロピ
ル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソ
プロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリ
ン酸ブチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステア
リン酸イソトリデシル、ラウリン酸メチル、2−エチル
ヘキサン酸セチル、エルカ酸オクチルドデシル、カプリ
ン酸メチル、ヤシ油脂肪酸メチル、牛脂脂肪酸メチル、
パーム油脂肪酸メチル等の高級脂肪酸のアルキルエステ
ル;
【0020】(2) 脂肪族又は芳香族多塩基酸エステ
ル類:例えば、アジピン酸ジオレイル、アジピン酸ジイ
ソブチル、アジピン酸ジイソデシル等の脂肪族ジカルボ
ン酸のジアルキルエステル;フタル酸ジデシル、フタル
酸ジトリデシル、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、フタ
ル酸シクロヘキシル2−エチルヘキシル等の芳香族ジカ
ルボン酸のジアルキルエステル;トリメリット酸トリ2
−エチルヘキシル、トリメリット酸トリエチル、トリメ
リット酸トリn−ブチル、トリメリット酸トリイソデシ
ル等の芳香族ポリカルボン酸のポリアルキルエステル;
【0021】(3) グリセリン脂肪酸エステル類:例
えば、オレイン酸モノグリセリド、オレイン酸ジグリセ
リド、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウ
レート、カプリン酸モノグリセリド、カプリン酸ジグリ
セリド、ジアセチルカプリン酸グリセリド、ジアセチル
ヤシ油脂肪酸グリセリド等;
【0022】(4) エポキシ化脂肪酸エステル類:例
えば、エポキシ化脂肪酸ブチル、エポキシ化脂肪酸オク
チル等のエポキシ化脂肪酸アルキルエステル。
【0023】これらエステル類はそれぞれ単独で用いて
もよく、あるいは2種以上混合して使用してもよい。こ
れらエステル類の中で、特に好適なものとしては、フタ
ル酸ジトリデシル、アジピン酸ジオレイル等の炭素数6
〜9の二塩基酸と炭素数8〜18のアルコールとのエス
テル、オレイン酸オクチル、オレイン酸メチル等の炭素
数14〜22の一塩基酸と炭素数1〜20のアルコール
とのエステル、ソルビタンモノオレエート、エポキシ化
脂肪酸オクチル等が挙げられる。
【0024】上記エステル類は、水和剤全量中、1〜5
0重量部、好ましくは1〜25重量部、更に好ましくは
1〜20重量部の範囲内で使用することができる。さら
にまた、場合によっては、農薬製剤に一般的に使用され
る有機溶媒を併用することができる。
【0025】本発明の製造方法においては、上記活性成
分を上記エステル類に溶解後、得られた溶液に、固体担
体材料及びその他必要な界面活性剤等の農薬成分が添加
される。
【0026】(c)担体材料:本発明において使用し得
る担体材料としては、農薬製造分野において水和剤の製
造に際して通常使用される固体担体材料が包含される。
担体材料の具体的としては、例えば、珪藻土、燐灰石、
石膏、タルク、ベントナイト、クレー、カオリン、炭酸
カルシウム、酸性白土、モンモリロナイト、長石、シリ
カ(ホワイトカーボン)、アルミナ等の無機質固体粉
末;大豆粉、小麦粉、タバコ粉、クルミ粉、木粉等の植
物性粉末等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用
することができ、あるいは2種以上を併用することもで
きる。
【0027】上記担体材料は、水和剤全量中、1〜96
重量部、好ましくは5〜85重量部、更に好ましくは1
0〜75重量部の範囲内で使用することができる。
【0028】本発明においては、通常他の農薬成分とし
て界面活性剤を添加する。ここで使用できる界面活性剤
としては、主として、アニオンもしくはノニオン界面活
性剤や水溶性高分子物質を使用することができる。
【0029】アニオン界面活性剤としては、例えば、C
12〜C18アルキル硫酸塩(Na塩、K塩、アンモニウム
塩、各種のアミン塩等)、ポリオキシエチレンC8〜C
12アルキルエーテル硫酸塩(Na塩、アンモニウム塩、
各種のアミン塩等)、ポリオキシエチレンC12〜C18
ルキルエーテル硫酸塩(Na塩、アンモニウム塩、各種
のアミン塩等)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンブロックポリマー硫酸塩(Na塩、アンモニウム
塩、各種のアミン塩等)等のサルフェート系アニオン界
面活性剤;ドデシルベンゼンスルホネート(Na塩、ア
ンモニウム塩、各種のアミン塩等)、モノ−もしくはジ
−C8〜C12アルキルナフタレンスルホネート(Na
塩、アンモニウム塩等)、ナフタレンスルホネート(N
a塩等)−ホルマリン縮合物、ジ−C6〜C8アルキルス
ルホサクシネート(Na塩等)、リグニンスルホネート
(Na塩、Ca塩等)等のスルホネート系アニオン界面
活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エ
ステルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテルリン酸エステルナトリウム塩等のポリオキ
シエチレンエーテル型リン酸エステル系アニオン界面活
性剤等が挙げられる。
【0030】またノニオン界面活性剤としては、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンスチリルフェニールエーテル、ポリオキシエチレン
ベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビ
タンアルキレート、ポリオキシエチレンC12〜C18脂肪
酸エステル等のポリオキシエチレン型ノニオン界面活性
剤;サーフィノール104,104A,104E,10
4H,TG,TG−E,PC,61,82,440,4
65,485等の商品名(いずれもエア・プロダクツ社
製)で知られているアセチレングリコール系界面活性剤
が挙げられる。
【0031】さらに、水溶性高分子物質としては、例え
ば、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロー
ス、アルギン酸塩、ポリアクリル酸塩、澱粉、酵素分解
デキストリン、あるいはイソバン1−1,1−2,1−
3,2−1,2−2,2−3,3−1,3−2,3−
3,SF−837,SF−842等の商品名(いずれも
クラレ・イソプレン・ケミカル社製)で知られているマ
レイン酸イソブチル・コポリマー塩(Na塩、K塩、C
a塩、アンモニウム塩、各種アミン塩等)等が挙げられ
る。
【0032】さらにまた、場合によっては、カチオン界
面活性剤や両性イオン界面活性剤も使用することができ
る。以上に述べたごとき界面活性剤はそれぞれ単独で又
は2種以上組み合わせて、前記担体材料と共に使用する
ことができる。
【0033】上記界面活性剤は、水和剤全量中、2〜2
0重量部、好ましくは2〜15重量部、更に好ましくは
2〜10重量部の範囲内で使用することができる。
【0034】また、本発明の水和剤には、必要に応じて
増量剤として塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アン
モニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、無水
硫酸マグネシウム、尿素、クエン酸、クエン酸ナトリウ
ム、酒石酸ナトリウム、ブドウ糖、果糖等の水に可溶性
の無機又は有機質固体粉末を添加することができる。
【0035】さらに、本発明の水和剤には、他の農薬成
分として農薬に通常配合される他の補助剤、例えば、展
着剤、防腐剤、乳化剤、分解防止剤、固化防止剤、活性
増強剤(例えば大豆レシチン)等を必要に応じて適量配
合することができ、また、必要に応じて、殺虫剤、殺ダ
ニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、抗ウイルス剤、誘引剤、植物
生長調節剤、肥料等の他の農薬成分と併用することもで
きる。
【0036】本発明の製造方法においては、水田除草用
水和剤は、当業者が常備する設備を持って容易に製造す
ることができる。例えば、上記除草活性成分を、室温あ
るいは必要に応じ30〜80℃の加熱条件下で、上記エ
ステル類に溶解して、活性成分含有溶液を調製してお
き、これを、室温あるいは必要に応じて30〜80℃の
加熱条件下で、担体、界面活性剤等の粉末成分と共にあ
るいはこれら粉末成分の添加後、リボン型混合機やスク
リュー型混合機に、注加し、混合する。なお、本発明に
おいては、活性成分の全量を予めエステル類に溶解させ
ることは、必要ではなく、その一部(例えば活性成分の
全量中、20〜70重量%)を溶解させておき、残りの
活性成分を担体と共に添加することもできる。
【0037】さらに、通常は、活性成分あるいは界面活
性剤を十分均一に混合するために、ハンマーミル、ピン
ミル、ジェット・オー・マイザー等の粉砕機を通してラ
ンプ(lump)を解砕する。
【0038】さらに、通常、これをリボン型混合機やス
クリュー型混合機で再度均一に混合すれば、目的とする
除草用水和剤を得ることができる。なお、高速回転羽根
型混合機、例えばジュースミキサー型混合機あるいはヘ
ンシェルミキサー等を用いれば、上記の混合−粉砕−混
合の各工程を攪拌速度のみを調節することが同一機器で
行なうことができる。
【0039】以上のようにして、本発明によれば、例え
ば、下記組成: (a) 茎葉吸収型水田用除草活性化合物1〜75重量
部、好ましくは1〜60重量部 (b) 水に実質的に不溶性のエステル類1〜50重量
部、好ましくは1〜25重量部、 (c) 農薬用界面活性剤2〜20重量部、好ましくは2
〜15重量部及び (d) 固体担体材料1〜96重量部、好ましくは5〜8
5重量部を有する高活性な水田除草用水和剤が得られ
る。
【0040】本発明により提供される水和剤組成物は、
茎葉処理型水田用除草剤として、手動あるいは動力スプ
レーヤーを用いて、上記活性成分を1ヘクタール当り5
0〜600好ましくは50〜400グラム施用する。例
えば、タイヌビエを防除対象とする場合、上記活性成分
を、1ヘクタール当り50〜400グラムを施用するこ
とにより、5〜7葉期に達した固体まで完全に防除でき
る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
比較的少量の除草活性化合物を使用するのみで、高度の
除草活性を示し、薬害や環境汚染等の問題を生じない水
田除草用水和剤を得ることができる。この水田除草用水
和剤は、田植後の茎葉処理に特に適している。
【0042】特に、本発明による水和剤を用いた場合、
通常の水和剤と異なり、茎葉処理型除草剤の活性成分の
効果を損なうことがないため、雑草の防除に必要とする
活性成分量は、従来の水和剤を用いた場合に比べ、例え
ば、1/2〜1/4と著しく低減することができる。
【0043】さらに、本発明による水和剤を用いて同一
活性成分量を施用した場合に比べ、タイヌビエに対する
効果は著しく増加、安定化し、処理適期巾も著しく拡大
することができる。
【0044】
【実施例】次に、本発明の水田除草剤の実施例、比較例
及び試験例を示す。添加剤の種類及び配合比率は、これ
らの例に限定されることはなく、広い範囲で変更可能で
あることはいうまでもない。なお、部及び%はそれぞれ
重量部及び重量%を示す。
【0045】また、以下の実施例で用いた除草活性化合
物は次の通りである。 化合物A: メチル−2−[4−(2−フルオロ−4−
シアノフェノキシ)フェノキシ]プロピオネート 化合物B: n−ブチル−2−[4−(2−フルオロ−
4−シアノフェノキシ)フェノキシ]プロピオネート
【0046】実施例 1 化合物A5部を50℃に加温したフタル酸ジトリデシル
40部に溶解し、これにホワイトカーボン30部、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルーエーテル硫酸エステ
ル塩(ディクスゾールWK:第一工業製薬社製)3部、
リグニンスルホン酸塩(サンエキスP252:山陽国策
パルプ社製)2部、及びクレー20部を加え、均一に混
合し、ジェット・オー・マイザーにて微粉砕して水和剤
を得た。
【0047】実施例 2 化合物B20部を50℃に加温したフタル酸ジトリデシ
ル20部及びエポキシ化脂肪酸ブチル5部に溶解し、こ
れにホワイトカーボン25部、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルーエーテル(ニューコール564:日本乳化
剤社製)3部、リグニンスルホン酸塩(サンエキスP2
52)2部、アセチレングリコール系界面活性剤(サー
フィノールTGE:エア・プロダクツ社製)2部、及び
クレー13部を加え、均一に混合し、ジェット・オー・
マイザーにて微粉砕して水和剤を得た。
【0048】実施例 3 化合物A10部を、50℃に加温したエポキシ化脂肪酸
オクチルエステル30部に溶解し、これにホワイトカー
ボン25部、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテ
ル・サルフェートアンモニウム塩(アグリゾール−15
0:花王社製)4部、リグニンスルホン酸塩(サンエキ
スP201)2部、及びクレー29部を加え、均一に混
合し、ハンマー型粉砕機にて粉砕して水和剤を得た。
【0049】実施例 4 化合物A20部を、50℃に加温したフタル酸ジトリデ
シル20部及びオレイン酸オクチル10部に溶解し、こ
れにホワイトカーボン20部、珪藻土10部、アルキル
アリルスルホネート(ルノックスP−65−L:東邦化
学社製)4部、リグニンスルホン酸塩(サンエキスP2
01)2部、及びクレー14部を加え、均一に混合し、
ハンマー型粉砕機にて粉砕して水和剤を得た。
【0050】実施例 5 化合物A5部を、50℃に加温したオレイン酸メチル3
0部に溶解し、これにホワイトカーボン25部、珪藻土
5部、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物(デモー
ルN:花王社製)4部、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル(ニューカルゲン405H:竹本油脂社
製)3部、及びクレー28部を加え、均一に混合した
後、高速回転羽根型混合機(ジュースミキサー型混合
機)で粉砕、混合して水和剤を得た。
【0051】実施例 6 化合物B10部を、50℃に加温したフタル酸ジトリデ
シル30部及びオレイン酸メチル10部に溶解し、これ
にホワイトカーボン30部、アニオン系界面活性剤(デ
タージェントNO6:花王社製)3部、リグニンスルホ
ン酸塩(サンエキスP252)2部、マレイン酸イソブ
チル・コポリマー系界面活性剤(イソバン1−2:クラ
レ・イソプレン・ケミカル社製)3部、及びクレー12
部を加え、均一に混合した後、高速回転羽根型混合機
(ジュースミキサー型混合機)で粉砕、混合して水和剤
を得た。
【0052】実施例 7 化合物B15部を、50℃に加温したミリスチン酸イソ
プロピル25部及びフタル酸ジノルマルアルキル5部に
溶解し、これにホワイトカーボン30部、クエン酸5
部、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物(デモール
T:花王社製)4部、フェニルフェノールスルホン酸ホ
ルマリン縮合物(ニューカルゲン9131:竹本油脂社
製)3部、及びクレー13部を加え、均一に混合した
後、ジェット・オー・マイザーにて微粉砕して水和剤を
得た。
【0053】実施例 8 化合物B30部を、50℃に加温したフタル酸ジトリデ
シル20部及びソルベッソ200(エクソン社製)10
部に溶解し、これにホワイトカーボン30部、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩
(ディクスゾールW−66:第一工業製薬社製)4部、
リグニンスルホン酸塩(サンエキスP252)2部、及
びクレー4部を加え、均一に混合し、ジェット・オー・
マイザーにて微粉砕して水和剤を得た。
【0054】実施例 9 化合物A15部を、50℃に加温したアジピン酸ジオレ
イル30部に溶解し、これにホワイトカーボン20部、
珪藻土10部、ラウリル硫酸ナトリウム(エマール10
パウダー:花王社製)4部、特殊芳香族スルホン酸縮合
物(デモールMS:花王社製)2部、タルク5部、ベン
トナイト2部、及びクレー12部を加え、均一に混合
し、ハンマー型粉砕機にて粉砕して水和剤を得た。
【0055】実施例 10 化合物B5部を、50℃に加温したパーム脂肪酸メチル
20部及びフタル酸ジトリデシル5部に溶解し、これに
ホワイトカーボン20部、アルキルサルフェート(ソル
ポール8070:東邦化学社製)3部、リグニンスルホ
ン酸塩(サンエキスP201)2部、及びクレー45部
を加え、均一に混合し、ハンマー型粉砕機にて粉砕して
水和剤を得た。
【0056】比較例 1 フタル酸ジトリデシルを使用せず、その代わりにクレー
60部を用いた以外は、実施例1と同様にして水和剤を
得た。
【0057】比較例 2 フタル酸ジトリデシル、エポキシ化脂肪酸ブチル及びサ
ーフィノールTGEを使用せず、その代わりにクレー4
0部を用いた以外は、実施例2と同様にして水和剤を得
た。
【0058】比較例 3 エポキシ化脂肪酸オクチルエステルを使用せず、その代
わりにクレー59部を用いた以外は、実施例3と同様に
して水和剤を得た。
【0059】比較例 4 フタル酸ジトリデシル及びオレイン酸オクチルを使用せ
ず、その代わりにクレー44部を用いた以外は、実施例
4と同様にして水和剤を得た。
【0060】比較例 5 オレイン酸メチルを使用せず、その代わりにクレー58
部を用いた以外は、実施例5と同様にして水和剤を得
た。
【0061】比較例 6 フタル酸ジトリデシル、オレイン酸メチル及びイソバン
1−2を使用せず、その代わりにクレー55部を用いた
以外は、実施例6と同様にして水和剤を得た。
【0062】比較例 7 ミリスチン酸イソプロピル及びフタル酸ジノルマルアル
キルを使用せず、その代わりにクレー43部を用いた以
外は、実施例7と同様にして水和剤を得た。
【0063】比較例 8 フタル酸ジトリデシル及びソルベッソ200を使用せ
ず、その代わりにクレー34部を用いた以外は、実施例
8と同様にして水和剤を得た。
【0064】比較例 9 アジピン酸ジオレイルを使用せず、その代わりにクレー
42部を用いた以外は、実施例9と同様にして水和剤を
得た。
【0065】比較例 10 パーム脂肪酸メチル及びフタル酸ジトリデシルを使用せ
ず、その代わりにクレー70部を用いた以外は、実施例
10と同様にして水和剤を得た。
【0066】(試験例 1)1/5000アールのワグ
ネルポットに水田土壌を充填し、表層にタイヌビエの種
子をばん種して6葉期まで生育せしめた。実施例1,
2,6,8又は10による水和剤並びに比較例1,2,
6,8又は10による水和剤を各々除草活性化合物が1
ヘクタール当り180グラムとなるように秤量し、市販
の展着剤(クミテン)を添加して、1ヘクタール当り1
000リットルの散布水量で噴霧処理した。試験は、3
反復で行ない、噴霧処理21日後の除草効果を、100
点法(0:無除草〜100:完全除草)で評価した。そ
の結果を表1に示す。
【0067】
【表1】表 1実・比 除草効果 実施例 1 100 95 98 実施例 2 95 95 98 実施例 6 95 90 95 実施例 8 98 90 98実施例10 95 93 95 比較例 1 50 60 50 比較例 2 65 50 55 比較例 6 45 50 55 比較例 8 50 50 55比較例10 60 60 50 無処理区 0 0 0
【0068】表1に示した結果から明らかなように、本
発明による水和剤は、活性成分を同量使用した場合に、
比較例による水和剤に比較して著しく、除草活性が高
い。
【0069】(試験例 2)実施例3,4,5,9又は
10による水和剤並びに比較例3,4,5,9又は10
による水和剤を用いた以外は、試験例1と同様にして除
草効果の評価を行った。その結果を表2に示す。
【0070】
【表2】表 2実・比 除草効果 実施例 3 98 95 90 実施例 4 95 93 95 実施例 5 90 90 95 実施例 9 85 95 95実施例10 90 95 90 比較例 3 40 55 55 比較例 4 50 60 50 比較例 5 55 45 60 比較例 9 50 55 55比較例10 55 60 55 無処理区 0 0 0
【0071】表2に示した結果から明らかなように、本
発明による水和剤は、活性成分を同量使用した場合に、
比較例による水和剤に比較して著しく除草活性が高い。
【0072】(試験例 3)1/5000アールのワグ
ネルポットに水田土壌を充填し、表層にタイヌビエの種
子をばん種、生育せしめ、タイヌビエが5葉期、6葉
期、7葉期に達した時に、実施例1又は7による水和剤
及び比較例1又は7による水和剤を各々除草活性化合物
が1ヘクタール当り90、180又は360グラムとな
るように秤量し、市販の展着剤(クミテン)を添加し
て、1ヘクタール当り1000リットルの散布水量で噴
霧処理した。試験は、3反復で行ない、噴霧処理21日
後の除草効果を100点法(0:無除草〜100:完全
除草)で評価した。その結果を表3に示す。
【0073】
【表3】 表 3 除 草 効 果 実・比 除草活性化合物の タイヌビエの葉令 薬量(ク゛ラム/ヘクタール) 5葉期 6葉期 7葉期 実施例1 360 100 100 100 180 100 98 95 90 95 90 90 実施例7 360 100 98 100 180 100 98 90 90 98 90 85 比較例1 360 90 80 60 180 70 65 55 90 55 50 30 比較例7 360 85 80 55 180 70 55 50 90 55 50 35 無処理区 - 0 0 0
【0074】表3に示した結果から明らかなように、本
発明による水和剤は、比較例と比較した場合に、活性成
分の量を1/4にした場合でも、比較例の水和剤と同程
度かそれ以上の除草活性を示し、本発明の水和剤の活性
の向上がいかに顕著であるかが分かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 39/04 E 9155−4H 43/40 101 H 9155−4H 43/60 101 9155−4H 43/76 101 9155−4H

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性成分として茎葉吸収型水田用除草活
    性化合物を含有する農薬水和剤を製造するに際して、前
    記活性化合物を、水に実質的に不溶性のエステル類に予
    め溶解し、次いで得られた活性化合物溶液を担体及びそ
    の他の必要な農薬成分と混合することを特徴とする、高
    活性な農薬水和剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記除草活性化合物が一般式 【化1】 式中、Arは式 【化2】 の基を表わし、ここでXはハロゲン原子、トリフルオロ
    メチル基又はシアノ基を表わし、Yは水素原子又はハロ
    ゲン原子を表わし、Rは水素原子、アルキル基、アルケ
    ニル基、アルキニル基、アルコキシアルキル基又はアル
    キルチオアルキル基を表わす、で示されるフェノキシプ
    ロピオン酸誘導体である請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記除草活性化合物が、2−[4−(2
    −フルオロ−4−シアノフェノキシ)フェノキシ]プロ
    ピオン酸のC1〜C8アルキルエステルである請求項1又
    は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記エステル酸が、フタル酸ジトリデシ
    ル、アジピン酸ジオレイル、オレイン酸オクチル、オレ
    イン酸メチル、ソルビタンモノオレエート、及びエポキ
    シ化脂肪酸オクチルから選ばれたものである請求項1〜
    3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記その他の農薬成分が、界面活性剤で
    ある請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの方法によって
    製造された水和剤。
  7. 【請求項7】(a)茎葉吸収型水田除草用活性化合物1
    〜75重量部、 (b)水に実質的に不溶性のエステル類1〜50重量
    部、 (c)農薬用界面活性剤2〜20重量部、及び (d)固体担体材料1〜96重量部、からなることを特
    徴とする水田除草用水和剤。
JP17764893A 1993-06-25 1993-06-25 農薬水和剤 Pending JPH0710705A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17764893A JPH0710705A (ja) 1993-06-25 1993-06-25 農薬水和剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17764893A JPH0710705A (ja) 1993-06-25 1993-06-25 農薬水和剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0710705A true JPH0710705A (ja) 1995-01-13

Family

ID=16034672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17764893A Pending JPH0710705A (ja) 1993-06-25 1993-06-25 農薬水和剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0710705A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0987077A (ja) * 1995-09-28 1997-03-31 Sumitomo Chem Co Ltd 農薬含有粒状肥料組成物およびその製造方法
US7004646B2 (en) 2002-10-28 2006-02-28 Fujitsu Limited Receptacle type optical transmitter and/or receiver module
JP2008037816A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Saruta Shiki Nosan Kk 農薬
WO2020075585A1 (ja) 2018-10-10 2020-04-16 クミアイ化学工業株式会社 油性懸濁農薬組成物

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0987077A (ja) * 1995-09-28 1997-03-31 Sumitomo Chem Co Ltd 農薬含有粒状肥料組成物およびその製造方法
US7004646B2 (en) 2002-10-28 2006-02-28 Fujitsu Limited Receptacle type optical transmitter and/or receiver module
JP2008037816A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Saruta Shiki Nosan Kk 農薬
JP4531732B2 (ja) * 2006-08-08 2010-08-25 猿田志岐農産有限会社 農薬
WO2020075585A1 (ja) 2018-10-10 2020-04-16 クミアイ化学工業株式会社 油性懸濁農薬組成物
KR20210073518A (ko) 2018-10-10 2021-06-18 구미아이 가가쿠 고교 가부시키가이샤 유성 현탁 농약 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0158600B1 (de) Verfahren zur selektiven Unkrautbekämpfung in Nutzpflanzenkulturen
CN101562968A (zh) 新微乳液浓缩物
EA013077B1 (ru) Гербицидная композиция
JP2749096B2 (ja) 除草剤組成物
CN104068024A (zh) 一种除草剂组合物及其应用
JP3350863B2 (ja) 水田除草用粒剤組成物
JP3521257B2 (ja) 薬害の軽減された除草剤組成物
CN106719699B (zh) 一种稻田苗后除草剂组合物及其除草剂
JPH0710705A (ja) 農薬水和剤
JPH06305915A (ja) 除草剤組成物
JP4521908B2 (ja) 除草性組成物および農薬散布液
US5912267A (en) Pesticide formulations and process for the manufacture thereof
JPH11302116A (ja) 抑草型除草剤組成物
JP2974806B2 (ja) 除草剤組成物
JP3660380B2 (ja) 農薬粒剤
JPH07247204A (ja) 除草組成物
JPH08188507A (ja) 移植水稲田の除草方法
CN101971811A (zh) 一种除草剂组合物及其应用
CN107136101A (zh) 一种含有环苯草酮和双唑草腈的除草组合物
JP2651702B2 (ja) 農園芸用粉剤、水和剤及びその安定化方法
CA1102576A (en) Synergistic herbicidal compositions
JPH07196415A (ja) 除草剤組成物
JP4062760B2 (ja) 除草剤組成物
CA3161185A1 (en) Methods of controlling or preventing infestation of peanut plants by phytopathogenic microorganisms
JPH06227908A (ja) 畑作用除草剤