JPH07106994B2 - 塩化メチルの製造方法 - Google Patents
塩化メチルの製造方法Info
- Publication number
- JPH07106994B2 JPH07106994B2 JP3077443A JP7744391A JPH07106994B2 JP H07106994 B2 JPH07106994 B2 JP H07106994B2 JP 3077443 A JP3077443 A JP 3077443A JP 7744391 A JP7744391 A JP 7744391A JP H07106994 B2 JPH07106994 B2 JP H07106994B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- reactor
- carbon tetrachloride
- group
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反応熱の大きい四塩化炭
素−メタノール系の気相反応において、その温度の過度
の上昇を防いで効率的に塩化メチルを製造する方法に関
するものである。
素−メタノール系の気相反応において、その温度の過度
の上昇を防いで効率的に塩化メチルを製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、オゾン層の破壊が大きな社会問題
となっており、1990年6月のロンドン会議においてオゾ
ン層破壊物質の今世紀中の全廃が決定され、産業界もこ
れに従う計画を進めている。このオゾン層破壊物質の1
つに四塩化炭素(CCl4)がある。この四塩化炭素の最も
代表的な工業的製法としては、メタンまたは塩化メチル
の塩素化法がある。この方法は下式に示すように、CH4
→CH3Cl →CH2Cl2→CCl4と経由してCCl4が作られる逐次
併発反応であり、その生成物は未反応メタンまたは塩化
メチルから四塩化炭素に至るクロロメタン類の混合物と
なる。 CH4 + Cl2 → CH3Cl + HCl CH3Cl + Cl2 → CH2Cl2 + HCl CH2Cl2 + Cl2 → CHCl3+ HCl CHCl3 + Cl2 → CCl4+ HCl このため四塩化炭素の副生なしに、この反応を行なわせ
ることは不可能である。しかし、部分塩素化メタンはそ
れぞれ大きく有用なマーケットをもっているので、この
製造法を廃止した場合の他に及ぼす影響は極めて大き
い。それ故、副生する四塩化炭素を速やかに他の無害な
有用物質に転換する手段が望まれている。その方法とし
て研究開発途上のもの、工業化されているものとして以
下のものがある。 1)四塩化炭素の水素による低塩素化メタンへの還元:
となっており、1990年6月のロンドン会議においてオゾ
ン層破壊物質の今世紀中の全廃が決定され、産業界もこ
れに従う計画を進めている。このオゾン層破壊物質の1
つに四塩化炭素(CCl4)がある。この四塩化炭素の最も
代表的な工業的製法としては、メタンまたは塩化メチル
の塩素化法がある。この方法は下式に示すように、CH4
→CH3Cl →CH2Cl2→CCl4と経由してCCl4が作られる逐次
併発反応であり、その生成物は未反応メタンまたは塩化
メチルから四塩化炭素に至るクロロメタン類の混合物と
なる。 CH4 + Cl2 → CH3Cl + HCl CH3Cl + Cl2 → CH2Cl2 + HCl CH2Cl2 + Cl2 → CHCl3+ HCl CHCl3 + Cl2 → CCl4+ HCl このため四塩化炭素の副生なしに、この反応を行なわせ
ることは不可能である。しかし、部分塩素化メタンはそ
れぞれ大きく有用なマーケットをもっているので、この
製造法を廃止した場合の他に及ぼす影響は極めて大き
い。それ故、副生する四塩化炭素を速やかに他の無害な
有用物質に転換する手段が望まれている。その方法とし
て研究開発途上のもの、工業化されているものとして以
下のものがある。 1)四塩化炭素の水素による低塩素化メタンへの還元:
【化1】 この方法は反応速度が遅く触媒寿命に限界があり、かつ
ClCH2CH2Clなどの不純物を多く副生するなど工業化のメ
ドがたっていない。 2)高温燃焼:CH4 、LPG 等と一緒に燃焼させ CO2、 H
Clとして回収する方法であるが、燃焼であるため高温
(1000℃)となり、炉材もレンガ等特殊な構造のものと
なる。 3)耐酸性モレキュラーシーブ触媒による気相加水分解
(米国特許第 4,423,024号明細書):この反応は反応温
度が 240〜 330℃と比較的高いため反応器材質が特殊と
なり、また四塩化炭素の熱分解によるタールの析出が起
こりやすい。 4)塩化亜鉛を担持させた活性炭のような触媒を用い、
気相で四塩化炭素、メタノール等による塩化メチルの合
成:先に本発明者らが提案した単一反応によるものであ
るが、CCl4とMeOHを同時に添加して反応させると、CCl4
1モルからのCH3Cl 合成の反応熱は70kcalで、反応器充
填層が固定相で伝熱効率が悪いことから、局所的に高温
となる部分が発生する。
ClCH2CH2Clなどの不純物を多く副生するなど工業化のメ
ドがたっていない。 2)高温燃焼:CH4 、LPG 等と一緒に燃焼させ CO2、 H
Clとして回収する方法であるが、燃焼であるため高温
(1000℃)となり、炉材もレンガ等特殊な構造のものと
なる。 3)耐酸性モレキュラーシーブ触媒による気相加水分解
(米国特許第 4,423,024号明細書):この反応は反応温
度が 240〜 330℃と比較的高いため反応器材質が特殊と
なり、また四塩化炭素の熱分解によるタールの析出が起
こりやすい。 4)塩化亜鉛を担持させた活性炭のような触媒を用い、
気相で四塩化炭素、メタノール等による塩化メチルの合
成:先に本発明者らが提案した単一反応によるものであ
るが、CCl4とMeOHを同時に添加して反応させると、CCl4
1モルからのCH3Cl 合成の反応熱は70kcalで、反応器充
填層が固定相で伝熱効率が悪いことから、局所的に高温
となる部分が発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
反応器中で局所的な高温の発生するのを抑制して速やか
に反応を進めることのできる新たな塩化メチルの製造方
法を提供しようとするものである。
反応器中で局所的な高温の発生するのを抑制して速やか
に反応を進めることのできる新たな塩化メチルの製造方
法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は周期率表の1B
族、2A族、2B族、4B族、7B族、8族の少なくと
も1種類の元素のハロゲン化物および/または酸化物を
活性炭に担持させた触媒を用い、四塩化炭素とメタノー
ルとから気相で塩化メチルを単一の反応器で製造する方
法において、先づ化学量論以上の水を四塩化炭素と共に
反応器の下部に供給して加水分解反応を行なわせた後、
メタノールを反応器中央部に供給して前記の反応で得ら
れた塩化水素と反応させることを特徴とするものであ
る。
族、2A族、2B族、4B族、7B族、8族の少なくと
も1種類の元素のハロゲン化物および/または酸化物を
活性炭に担持させた触媒を用い、四塩化炭素とメタノー
ルとから気相で塩化メチルを単一の反応器で製造する方
法において、先づ化学量論以上の水を四塩化炭素と共に
反応器の下部に供給して加水分解反応を行なわせた後、
メタノールを反応器中央部に供給して前記の反応で得ら
れた塩化水素と反応させることを特徴とするものであ
る。
【0005】以下、これを説明すると、四塩化炭素とメ
タノールとからの塩化メチルの合成反応は、次の2式の
複反応で示される。 CCl4 + 2H2O → CO2 + 4HCl −41kcal/mol-CCl4 4MeOH + 4HCl → 4CH3Cl + 4H2O −29kcal/4mol-MeOH 本発明に示した触媒を用いて上記反応を行なうことは、
先の出願にも記載されているように、 150〜 250℃程度
の温度で反応が進行する。しかし固定層触媒充填塔を用
いて単一反応器中に全原料を供給すると、この反応熱の
大きさと反応層の伝熱の悪さとから除熱が十分に行なわ
れず反応器中で高温となる部分が発生する。
タノールとからの塩化メチルの合成反応は、次の2式の
複反応で示される。 CCl4 + 2H2O → CO2 + 4HCl −41kcal/mol-CCl4 4MeOH + 4HCl → 4CH3Cl + 4H2O −29kcal/4mol-MeOH 本発明に示した触媒を用いて上記反応を行なうことは、
先の出願にも記載されているように、 150〜 250℃程度
の温度で反応が進行する。しかし固定層触媒充填塔を用
いて単一反応器中に全原料を供給すると、この反応熱の
大きさと反応層の伝熱の悪さとから除熱が十分に行なわ
れず反応器中で高温となる部分が発生する。
【0006】そこで、単一の反応器を2段に分け反応を
行なわせる。これを本発明の最も典型的な実施態様であ
る図1に基づいて説明する。反応器1中には、第1、第
2段反応部2、3共に同一触媒が充填されている。用い
ることのできる触媒としては周期律表1B族、2A族、
2B族、6B族、7B族、8族に属する、少なくとも1
種類の元素のハロゲン化物および/または酸化物を活性
炭に担持させたものである。これらのうちでも、反応速
度の速い2B族のハロゲン化物、特にZnCl2 を担持させ
たものが最も好ましい。第1段反応部2の下部入口4か
らは少なくともCCl4、H2O を含む第1の原料が供給さ
れ、反応器中部5よりは少なくともMeOHを含む第2の原
料を供給する。本発明は反応器内の温度制御を容易と
し、過度の温度上昇を抑えることが目的であるので、反
応器内で高温部分が発生しない範囲内で、第2段反応部
3において他の工程からの HClを供給してMeOHと反応さ
せることができる。この場合の HClは、第1、第2の原
料のいずれかと混合して供給してもよい。第2段反応部
3での温度コントロールを容易にするため、第1段反応
部2における反応熱により反応生成ガスの温度が高くな
った場合、第2の原料の一部または全部を液状で供給
し、その蒸発潜熱を利用したり、低温のガス状( 120℃
程度)で供給し、顕熱により反応ガスを冷却し、第2段
反応器3に供給してもよい。
行なわせる。これを本発明の最も典型的な実施態様であ
る図1に基づいて説明する。反応器1中には、第1、第
2段反応部2、3共に同一触媒が充填されている。用い
ることのできる触媒としては周期律表1B族、2A族、
2B族、6B族、7B族、8族に属する、少なくとも1
種類の元素のハロゲン化物および/または酸化物を活性
炭に担持させたものである。これらのうちでも、反応速
度の速い2B族のハロゲン化物、特にZnCl2 を担持させ
たものが最も好ましい。第1段反応部2の下部入口4か
らは少なくともCCl4、H2O を含む第1の原料が供給さ
れ、反応器中部5よりは少なくともMeOHを含む第2の原
料を供給する。本発明は反応器内の温度制御を容易と
し、過度の温度上昇を抑えることが目的であるので、反
応器内で高温部分が発生しない範囲内で、第2段反応部
3において他の工程からの HClを供給してMeOHと反応さ
せることができる。この場合の HClは、第1、第2の原
料のいずれかと混合して供給してもよい。第2段反応部
3での温度コントロールを容易にするため、第1段反応
部2における反応熱により反応生成ガスの温度が高くな
った場合、第2の原料の一部または全部を液状で供給
し、その蒸発潜熱を利用したり、低温のガス状( 120℃
程度)で供給し、顕熱により反応ガスを冷却し、第2段
反応器3に供給してもよい。
【0007】各反応器内の温度は 150〜 250℃程度に保
つことが好ましい。 150℃以下であれば第1、2段共反
応速度が低下し反応率が低下してしまう。 250℃以上で
は反応速度自体は増すが、反応熱などにより除熱が追い
つかず反応器内の温度が暴走する。また高温になるにし
たがい反応ガスの腐食性が増し、本発明の目的より逸脱
してしまう。反応圧力に関しては第1、2段反応器2、
3共何ら制限はない。反応圧力が高い程容量が少なくて
すむが、腐食を考慮した強度から5kg/cm2G程度以下で
行なうことが好ましい。
つことが好ましい。 150℃以下であれば第1、2段共反
応速度が低下し反応率が低下してしまう。 250℃以上で
は反応速度自体は増すが、反応熱などにより除熱が追い
つかず反応器内の温度が暴走する。また高温になるにし
たがい反応ガスの腐食性が増し、本発明の目的より逸脱
してしまう。反応圧力に関しては第1、2段反応器2、
3共何ら制限はない。反応圧力が高い程容量が少なくて
すむが、腐食を考慮した強度から5kg/cm2G程度以下で
行なうことが好ましい。
【0008】上述のように第1段反応部2において起こ
る反応は四塩化炭素の加水分解反応のみである。この気
相反応の例として米国特許第 4,423,024号明細書に耐酸
性モレキュラーシーブを触媒とした方法が記載されてい
る。しかし、この触媒は本発明での触媒よりも活性が低
いため、四塩化炭素の反応率を低下させないためには、
本発明よりも高い温度( 220℃〜 310℃)が必要とされ
る。四塩化炭素を用いた実施例では 240〜 332℃となっ
ていて腐食性が高くなっている。この耐酸性モレキュラ
ーシーブを本発明の第1段反応部2に用いた場合、本発
明におけるように反応ガスの腐食性を抑えるために反応
温度を 200℃程度にすると、四塩化炭素の加水分解反応
が完結しなくなってしまう。このガスにMeOHを加え第2
段反応部3に送った場合、第2段反応部3では四塩化炭
素(第1段反応部2での未反応分)の加水分解反応とHC
l-MeOHによる CH3Cl合成反応とが同時に起り、反応器内
の温度が異常に上昇し本発明の趣旨より逸脱してしま
う。
る反応は四塩化炭素の加水分解反応のみである。この気
相反応の例として米国特許第 4,423,024号明細書に耐酸
性モレキュラーシーブを触媒とした方法が記載されてい
る。しかし、この触媒は本発明での触媒よりも活性が低
いため、四塩化炭素の反応率を低下させないためには、
本発明よりも高い温度( 220℃〜 310℃)が必要とされ
る。四塩化炭素を用いた実施例では 240〜 332℃となっ
ていて腐食性が高くなっている。この耐酸性モレキュラ
ーシーブを本発明の第1段反応部2に用いた場合、本発
明におけるように反応ガスの腐食性を抑えるために反応
温度を 200℃程度にすると、四塩化炭素の加水分解反応
が完結しなくなってしまう。このガスにMeOHを加え第2
段反応部3に送った場合、第2段反応部3では四塩化炭
素(第1段反応部2での未反応分)の加水分解反応とHC
l-MeOHによる CH3Cl合成反応とが同時に起り、反応器内
の温度が異常に上昇し本発明の趣旨より逸脱してしま
う。
【0009】第1段反応部2に供給する四塩化炭素と水
の量比については、前述の反応式に示した通り、H2O/CC
l4=2.0 (モル比)であるが、四塩化炭素の反応率を上
げるため、H2O/CCl4のモル比で2.2 以上というように H
2Oを過剰に供給するのが好ましい。この上限に関し特に
制限はないが、大過剰のH2O の供給は反応に関与しない
成分を供給することになり装置の大型化を招き経済的に
不利となる。第2段反応部3に供給するMeOHに関して
は、(原料CCl4×4+添加HCl )/(原料MeOH)=1.01
〜1.30(モル比)となる量が好ましい。ここでこのモル
比が1.01以下ではメタノールの未反応が増加し、また副
反応[2MeOH→(CH3)2O+H2O ]による(CH3)2O が増加
してしまう。ここで1.30は臨界値ではないが、この比が
増す程ClのCH3Cl への転化率が低下し、HCl の形態で排
出される量が増え不経済となる。本発明によれば、反応
器からは CH3Cl、 CO2、 H2O、そして未反応の HCl、Me
OH、CCl4が排出されるが、 CH3Clと他の成分とは、これ
まで行なわれてきた常法に従って分離される。
の量比については、前述の反応式に示した通り、H2O/CC
l4=2.0 (モル比)であるが、四塩化炭素の反応率を上
げるため、H2O/CCl4のモル比で2.2 以上というように H
2Oを過剰に供給するのが好ましい。この上限に関し特に
制限はないが、大過剰のH2O の供給は反応に関与しない
成分を供給することになり装置の大型化を招き経済的に
不利となる。第2段反応部3に供給するMeOHに関して
は、(原料CCl4×4+添加HCl )/(原料MeOH)=1.01
〜1.30(モル比)となる量が好ましい。ここでこのモル
比が1.01以下ではメタノールの未反応が増加し、また副
反応[2MeOH→(CH3)2O+H2O ]による(CH3)2O が増加
してしまう。ここで1.30は臨界値ではないが、この比が
増す程ClのCH3Cl への転化率が低下し、HCl の形態で排
出される量が増え不経済となる。本発明によれば、反応
器からは CH3Cl、 CO2、 H2O、そして未反応の HCl、Me
OH、CCl4が排出されるが、 CH3Clと他の成分とは、これ
まで行なわれてきた常法に従って分離される。
【0010】
【実施例】実施例1 図1のような2段に分割されたガラス製反応器を用いて
反応を行なった。反応器は第1、2段共、内径 200mm、
長さ 500mmとし、同一の触媒として ZnCl2を30重量%担
持した活性炭を充填した。反応前に第1、2段反応部を
180℃に加熱しておき、これに 150℃に加熱したCCl4を
5.87kg/時(38.15mol/時)、20重量%塩酸を4.29kg/
時( HClとして858g/時、23.55mol/時、 H2Oとして3
432g/時、 190.75mol/時)を反応器下部より供給し
た。また反応器中間部より 150℃に加熱したMeOH5.12kg
/時( 160.14mol/時)を供給した。この場合 H2O/CC
l4:5.0 (モル比)であり、(CCl4×4+ HCl)/MeO
H:1.1 (モル比)であった。また空塔での滞留時間は
第1段反応部では10秒、第2段反応部では 5.2秒であ
る。反応器の温度は、第1段反応部、第2段反応部共 2
00℃とした。第1、第2段反応部出口でのガス組成およ
びMeOH、CCl4の反応率を表1にまとめた。
反応を行なった。反応器は第1、2段共、内径 200mm、
長さ 500mmとし、同一の触媒として ZnCl2を30重量%担
持した活性炭を充填した。反応前に第1、2段反応部を
180℃に加熱しておき、これに 150℃に加熱したCCl4を
5.87kg/時(38.15mol/時)、20重量%塩酸を4.29kg/
時( HClとして858g/時、23.55mol/時、 H2Oとして3
432g/時、 190.75mol/時)を反応器下部より供給し
た。また反応器中間部より 150℃に加熱したMeOH5.12kg
/時( 160.14mol/時)を供給した。この場合 H2O/CC
l4:5.0 (モル比)であり、(CCl4×4+ HCl)/MeO
H:1.1 (モル比)であった。また空塔での滞留時間は
第1段反応部では10秒、第2段反応部では 5.2秒であ
る。反応器の温度は、第1段反応部、第2段反応部共 2
00℃とした。第1、第2段反応部出口でのガス組成およ
びMeOH、CCl4の反応率を表1にまとめた。
【0011】
【表1】
【0012】比較例1 実施例1と同様の反応器を用い、MeOHの供給を第1段反
応部入口からとしたほかは実施例1と同一の方法で反応
を行なった。原料の供給と同時に第1反応部の温度は急
上昇し 300℃を越えてもその上昇は止まらず、反応の継
続が困難となり反応を中止した。
応部入口からとしたほかは実施例1と同一の方法で反応
を行なった。原料の供給と同時に第1反応部の温度は急
上昇し 300℃を越えてもその上昇は止まらず、反応の継
続が困難となり反応を中止した。
【0013】比較例2 第1段反応部で用いた触媒を耐酸性モレキュラーシーブ
・ゼオロン 900-H(ノートン・ケミカル・プロセス・プ
ロダクツ社製)としたほかは、実施例1と同じ条件で反
応を行なった。反応器内温度は第1段反応部では 200℃
にコントロールできたが、第2段反応部では 200℃とす
ることができず 350℃となった。第1段反応部、第2段
反応部での出口組成およびMeOHとCCl4の反応率を表2に
示した。
・ゼオロン 900-H(ノートン・ケミカル・プロセス・プ
ロダクツ社製)としたほかは、実施例1と同じ条件で反
応を行なった。反応器内温度は第1段反応部では 200℃
にコントロールできたが、第2段反応部では 200℃とす
ることができず 350℃となった。第1段反応部、第2段
反応部での出口組成およびMeOHとCCl4の反応率を表2に
示した。
【0014】
【表2】
【0015】
【発明の効果】これまで提案されていた四塩化炭素の処
理方法は、いづれも反応温度が高くなるため反応器とし
て用いられる材質に実用的なものがなく、耐酸レンガな
どの耐熱耐酸物でも短期の使用に止まらざるを得なかっ
た。しかし本発明によれば、単一反応器中で反応を2分
割することで、反応器内の局所的高温部の発生を防ぐこ
とができる。これにより反応器材質として、これまでに
提案されている耐酸、耐熱材を用いることができ、また
高温による四塩化炭素の分解、タール状物の発生を防ぐ
ことができる。
理方法は、いづれも反応温度が高くなるため反応器とし
て用いられる材質に実用的なものがなく、耐酸レンガな
どの耐熱耐酸物でも短期の使用に止まらざるを得なかっ
た。しかし本発明によれば、単一反応器中で反応を2分
割することで、反応器内の局所的高温部の発生を防ぐこ
とができる。これにより反応器材質として、これまでに
提案されている耐酸、耐熱材を用いることができ、また
高温による四塩化炭素の分解、タール状物の発生を防ぐ
ことができる。
【図1】本発明の方法を実施する反応器の一実施態様を
示す説明図である。
示す説明図である。
1…反応器、2…第1段反応部、3…第2段反応部、4
…下部入口、5…反応器中部。
…下部入口、5…反応器中部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−184139(JP,A) 特開 昭58−27644(JP,A) 特開 昭63−91128(JP,A) 特公 平6−59331(JP,B2) 米国特許4423024(US,A)
Claims (1)
- 【請求項1】周期率表の1B族、2A族、2B族、4B
族、7B族、8族の少なくとも1種類の元素のハロゲン
化物および/または酸化物を活性炭に担持させた触媒を
用い、四塩化炭素とメタノールとから気相で塩化メチル
を単一の反応器で製造する方法において、先づ化学量論
以上の水を四塩化炭素と共に反応器の下部に供給して加
水分解反応を行なわせた後、メタノールを反応器中央部
に供給して前記の反応で得られた塩化水素と反応させる
ことを特徴とする塩化メチルの製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3077443A JPH07106994B2 (ja) | 1991-03-01 | 1991-03-01 | 塩化メチルの製造方法 |
DE69203481T DE69203481T2 (de) | 1991-03-01 | 1992-02-28 | Verfahren zur Herstellung von Methylchlorid aus Tetrachlorkohlenstoff und Methylalkohol. |
EP92103434A EP0501501B1 (en) | 1991-03-01 | 1992-02-28 | Method for the preparation of methyl chloride from carbon tetrachloride and methyl alcohol |
US07/843,848 US5196618A (en) | 1991-03-01 | 1992-02-28 | Method for the preparation of methyl chloride from carbon tetrachloride and methyl alcohol |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3077443A JPH07106994B2 (ja) | 1991-03-01 | 1991-03-01 | 塩化メチルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04275242A JPH04275242A (ja) | 1992-09-30 |
JPH07106994B2 true JPH07106994B2 (ja) | 1995-11-15 |
Family
ID=13634167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3077443A Expired - Fee Related JPH07106994B2 (ja) | 1991-03-01 | 1991-03-01 | 塩化メチルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07106994B2 (ja) |
-
1991
- 1991-03-01 JP JP3077443A patent/JPH07106994B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04275242A (ja) | 1992-09-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3987119A (en) | Production of vinyl chloride from ethane | |
KR20010101602A (ko) | 염소의 제조 방법 | |
JPH04503056A (ja) | 塩化アリルの製造方法 | |
JP2010533113A (ja) | 多段階断熱的気相酸化による塩素の製造方法 | |
KR20150037681A (ko) | 트리클로로실란 제조방법 | |
KR101392944B1 (ko) | 사염화실란으로부터 삼염화실란을 제조하는 방법 및 이에 사용되는 트리클 베드 반응기 | |
JP2003183191A (ja) | 塩化メチルの製造方法 | |
US5097081A (en) | Hydrodechlorination of higher chloromethanes | |
JP4081591B2 (ja) | 塩素の製造方法 | |
EP0501501B1 (en) | Method for the preparation of methyl chloride from carbon tetrachloride and methyl alcohol | |
JP3572619B2 (ja) | ジフルオロメタンの製造方法 | |
JPH07106994B2 (ja) | 塩化メチルの製造方法 | |
US3808270A (en) | Process for producing trichloromethane sulfenyl chloride | |
JP3570322B2 (ja) | 塩素の製造方法 | |
JPS62143813A (ja) | 四塩化ケイ素の製造方法 | |
JPH0659331B2 (ja) | 四塩化炭素の処理方法 | |
JP2579238B2 (ja) | 弗化水素と1,1,1―トリクロロエタンを液相で連続反応させ、1,1―ジクロロ―1フルオロエタン及び1―クロロ―1,1―ジフルオロエタンの混合物を提供する為の製造方法 | |
US4774372A (en) | Method for producing dichloroethane | |
JPH05317454A (ja) | 四塩化炭素の気相加水分解方法 | |
JPH0625111B2 (ja) | (トリフルオロメチル)ピリジンの製造法 | |
JPS6356210B2 (ja) | ||
WO1994011335A1 (en) | Process for producing carbonic diester | |
JP3932791B2 (ja) | 塩化ビニリデンの製造方法 | |
US3594429A (en) | Trichloroethylene prepared by oxychlorination of vinylidene chloride | |
JP3381759B2 (ja) | オキシ塩化燐の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071115 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081115 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091115 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101115 Year of fee payment: 15 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |