JPH0710588U - 歯車減速機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低価格で軸受が長寿命の歯車減速機を提供す
ることを目的とする。 【構成】 軸受８の外径を軸受保持板２の貫通穴９で保
持し、軸受８の端面を軸受保持板２に設けた複数の切り
起こし部分１０の先端部１１で軸受保持板と平行に折り
曲げた面にて保持する。これにより、従来使用されてい
た軸受ハウジングの大形化を可能とし、低価格で軸受寿
命の長い歯車減速機が得られる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、産業機械などの駆動源に用いられる電動機の歯車減速機に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、歯車減速機は産業用機械等の駆動等に広範囲で使用されている。

【０００３】 以下に、従来の歯車減速機について説明する。 図４は、従来の歯車減速機の断面図を示すものである。図４において、１は歯 車箱、２は軸受保持板、３は電動機の回転軸、４は歯車、５は歯車軸、６は歯車 、７は出力軸、８は軸受、１４は軸受ハウジング、１５は軸受ハウジングのつば である。

【０００４】 以上のように構成された歯車減速機について、以下その動作について説明する 。まず、電動機の回転軸３より回転力が歯車４，歯車軸５，歯車６を介して、出 力軸７に伝達される。歯車軸５および出力軸７は軸受８により支承され、軸受８ は軸受ハウジング１４により軸受保持板２に保持される機構になっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来の構成では、軸受８を軸受保持板２に保持するために軸 受ハウジング１４が必要であり、構成部品数が増大し高価である。また、軸受ハ ウジング１４は軸受８に加わる軸方向の力を支えるために、つば１５が必要であ る。このつば１５の外径は隣接する軸受ハウジングのつばと当らぬ大きさに設定 せねばならない。したがって、軸受８の外径は軸受ハウジングのつば１５の外径 に対し、つばの幅と軸受ハウジング１４の板厚の分だけ小となり、小サイズの軸 受を使用することになり、軸受寿命が短くなるという問題点を有していた。

【０００６】 本考案は上記従来の問題点を解決するもので、低価格で軸受が長寿命の歯車減 速機を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために本考案の歯車減速機は、電動機の回転軸側に設けら れた歯車減速機取り付け面に歯車減速機を取り付けるための嵌合部と、前記電動 機の回転軸に設けた歯車の回転力を歯車減速機の出力軸に伝達するための所要数 の減速歯車と、歯車軸と、軸受と、軸受を保持する軸受保持板とを備え、前記軸 受保持板は、軸受外径を保持する貫通穴と、軸受端面を保持するために軸受保持 板の一部分を複数箇所切り起こし、先端を軸受保持板と平行に折り曲げた面を備 えた構成を有している。

【０００８】

【作用】

この構成によって、軸受は外径を軸受保持板の貫通穴で保持し、また軸受端面 を軸受保持板の複数箇所の切り起こしにより保持し、軸受に加わる軸方向の力を 支えるものである。これにより、軸受ハウジングを使用せずに、軸受を直接軸受 保持板に保持することが可能となり、また従来の軸受ハウジングのつば外径と同 一外径の大なる軸受を使用することが可能となる。

【０００９】

【実施例】

以下本考案の一実施例について、図面を参照しながら説明する。

【００１０】 図１は本考案の一実施例における歯車減速機の正面断面図であり、また図２（ ａ）〜図２（ｃ）は軸受部の拡大図である。図１および図２（ａ）〜図２（ｃ） において、１は歯車箱、２は軸受保持板、３は電動機の回転軸、４は歯車、５は 歯車軸、６は歯車、７は出力軸、８は軸受、９は軸受保持板に設けられた軸受外 径を保持する貫通穴、１０は軸受保持板に設けられた切り起こし部分で、先端部 １１は軸受保持板と平行に折り曲げた面である。

【００１１】 図３は、本考案の一実施例の歯車減速機を電動機に組み込んだ状態を示すもの で、１２は電動機と歯車減速機の嵌合部、１３は電動機である。

【００１２】 以上のように構成された歯車減速機付電動機について、図１，図２を用いてそ の作用を説明する。

【００１３】 軸受８は外径を軸受保持板の貫通穴９で保持し、また軸受端面を軸受保持板に 設けた３箇所の切り起こし部分１０の先端部１１で軸受保持板と平行に折り曲げ た面にて保持する。これにより軸受８に加わる軸方向の力を支えることができ、 従来例の軸受ハウジングを使用せずに、軸受８を保持することができる。従来例 の軸受ハウジングが不要になり、構成部品数が削減され大幅な価格低減をするも のである。また、軸受サイズは従来例の軸受ハウジングのつば外径と同一外径の 軸受が隣接する軸受と当ることなく使用でき、従来より大幅に大なる軸受が使用 可能となり、大幅な軸受の長寿命化を図るものである。

【００１４】

【考案の効果】

以上のように本考案は、電動機の回転軸側に設けられた歯車減速機取り付け面 に歯車減速機を取り付けるための嵌合部と、前記電動機の回転軸に設けた歯車の 回転力を歯車減速機の出力軸に伝達するための所要数の減速歯車と、歯車軸と、 軸受と、軸受を保持する軸受保持板とを備え、前記軸受保持板は軸受外径を保持 する貫通穴と、軸受端面を保持するために軸受保持板の一部を複数箇所切り起こ し、先端を軸受保持板と平行に折り曲げた面を備えたことにより、大幅な価格低 減と大幅な軸受の長寿命化を図るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における歯車減速機の正面断
面図

【図２】（ａ）は軸受部の拡大断面図 （ｂ）は図２（ａ）の左側面拡大図 （ｃ）は図２（ａ）の右側面拡大図

【図３】歯車減速機を電動機に組み込んだ状態を示す正
面一部断面図

【図４】従来の歯車減速機の正面断面図

【符号の説明】

１ 歯車箱 ２ 軸受保持板 ３ 電動機の回転軸 ４，６ 歯車 ５ 歯車軸 ７ 出力軸 ８ 軸受 ９ 貫通穴 １０ 切り起こし部分 １１ 先端部 １２ 電動機と歯車減速機の嵌合部 １３ 電動機 １４ 軸受ハウジング １５ つば

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電動機の回転軸側に設けられた歯車減速機
   の嵌合部と、前記電動機の回転軸に設けた減速歯車と、
   歯車軸と、軸受と、軸受保持板とを備え、前記軸受保持
   板は、軸受外径を保持する貫通穴と軸受保持板の一部分
   を複数箇所切り起こし、先端を軸受保持板と平行に折り
   曲げた面を備えたことを特徴とする歯車減速機。