JPH07105729A - 誘電体磁器組成物 - Google Patents
誘電体磁器組成物Info
- Publication number
- JPH07105729A JPH07105729A JP5253159A JP25315993A JPH07105729A JP H07105729 A JPH07105729 A JP H07105729A JP 5253159 A JP5253159 A JP 5253159A JP 25315993 A JP25315993 A JP 25315993A JP H07105729 A JPH07105729 A JP H07105729A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dielectric ceramic
- ceramic composition
- dielectric
- composition
- constituent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 比誘電率εr が大きく、かつ無負荷Qが大き
く、しかも共振周波数の温度係数τf の小さい誘電体磁
器組成物を提供するものである。また、低温焼結が可能
であり、内部電極としてAg、Ag−Pd、Cu等を使
用して同時焼成による積層化が可能な誘電体磁器組成物
を提供することができる。 【構成】 主成分が組成式、xTiO2 ・yBiO3/2
(式中、xは0.7〜0.95、yは0.05〜0.3
で、x+y=1である。)で表されるチタン、ビスマス
および酸素からなる誘電体磁器組成物であり、かつ副成
分としてCuOを含有し、主成分に対する副成分の含有
量a(重量%)が0<a<10である誘電体磁器組成
物。
く、しかも共振周波数の温度係数τf の小さい誘電体磁
器組成物を提供するものである。また、低温焼結が可能
であり、内部電極としてAg、Ag−Pd、Cu等を使
用して同時焼成による積層化が可能な誘電体磁器組成物
を提供することができる。 【構成】 主成分が組成式、xTiO2 ・yBiO3/2
(式中、xは0.7〜0.95、yは0.05〜0.3
で、x+y=1である。)で表されるチタン、ビスマス
および酸素からなる誘電体磁器組成物であり、かつ副成
分としてCuOを含有し、主成分に対する副成分の含有
量a(重量%)が0<a<10である誘電体磁器組成
物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は誘電体共振器材料として
好適な誘電体磁器組成物に関するものである。
好適な誘電体磁器組成物に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】近年、マイクロ波回路の
集積化に伴い、小型で高性能の誘電体共振器が求められ
ている。このような誘電体共振器に使用される誘電体磁
器組成物には、比誘電率εr が大きいこと、また、共振
周波数の温度係数τf が小さいこと、無負荷Qが大きい
こと等の特性が要求されている。
集積化に伴い、小型で高性能の誘電体共振器が求められ
ている。このような誘電体共振器に使用される誘電体磁
器組成物には、比誘電率εr が大きいこと、また、共振
周波数の温度係数τf が小さいこと、無負荷Qが大きい
こと等の特性が要求されている。
【0003】このような誘電体磁器組成物として、Ba
O−TiO2 −Nd2 O3 系の誘電体磁器組成物につい
て提案〔Ber.Dt.Keram.Ges.55 (1978) Nr.7 ; 特開昭60
-35406号公報等〕、あるいは、BaO−TiO2 −Nd
2 O3 −Bi2 O3 系(特開昭62-72558号公報)につい
て提案されている。
O−TiO2 −Nd2 O3 系の誘電体磁器組成物につい
て提案〔Ber.Dt.Keram.Ges.55 (1978) Nr.7 ; 特開昭60
-35406号公報等〕、あるいは、BaO−TiO2 −Nd
2 O3 −Bi2 O3 系(特開昭62-72558号公報)につい
て提案されている。
【0004】最近、誘電体磁器組成物を積層した積層チ
ップコンデンサ、積層共振器等が開発されており、磁器
組成物と内部電極との同時焼成による積層化が行われて
いる。しかしながら、前記誘電体磁器組成物は焼成温度
が1300〜1400℃と高いため内部電極との同時焼
成を行うことは困難な面があり、積層化構造とするため
には電極材料として高温に耐えるパラジウム(Pd)や
白金(Pt)等の材料に限定されていた。このため、電
極材料として安価な銀(Ag)、銀−パラジウム(Ag
−Pd)や銅(Cu)を使用して1200℃以下の低温
で同時焼成できる誘電体磁器組成物の開発が求められて
いる。
ップコンデンサ、積層共振器等が開発されており、磁器
組成物と内部電極との同時焼成による積層化が行われて
いる。しかしながら、前記誘電体磁器組成物は焼成温度
が1300〜1400℃と高いため内部電極との同時焼
成を行うことは困難な面があり、積層化構造とするため
には電極材料として高温に耐えるパラジウム(Pd)や
白金(Pt)等の材料に限定されていた。このため、電
極材料として安価な銀(Ag)、銀−パラジウム(Ag
−Pd)や銅(Cu)を使用して1200℃以下の低温
で同時焼成できる誘電体磁器組成物の開発が求められて
いる。
【0005】
【発明の目的】本発明の目的は、誘電体材料として優れ
た特性、特に高誘電率で、無負荷Qが大きく、共振周波
数の温度変化が小さいという特性を有し、しかも低温で
焼成した場合にも焼結性が良好な誘電体磁器組成物を提
供することにある。
た特性、特に高誘電率で、無負荷Qが大きく、共振周波
数の温度変化が小さいという特性を有し、しかも低温で
焼成した場合にも焼結性が良好な誘電体磁器組成物を提
供することにある。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明は、主成分が組
成式、xTiO2 ・yBiO3/2 (式中、xは0.7〜
0.95、yは0.05〜0.3で、x+y=1であ
る。)で表されるチタン、ビスマスおよび酸素からなる
誘電体磁器組成物であり、かつ副成分としてCuOを含
有し、主成分に対する副成分の含有量a(重量%)が0
<a<10であることを特徴とする誘電体磁器組成物に
関する。
成式、xTiO2 ・yBiO3/2 (式中、xは0.7〜
0.95、yは0.05〜0.3で、x+y=1であ
る。)で表されるチタン、ビスマスおよび酸素からなる
誘電体磁器組成物であり、かつ副成分としてCuOを含
有し、主成分に対する副成分の含有量a(重量%)が0
<a<10であることを特徴とする誘電体磁器組成物に
関する。
【0007】本発明によれば、組成式がxTiO2 ・y
BiO3/2 で表される誘電体磁器組成物に、副成分とし
てCuOを加えることにより、低温焼成ができ、かつ高
誘電率で、無負荷Qが大きく、共振周波数の温度変化が
小さいという特性を持つ誘電体磁器組成物を得ることが
できる。
BiO3/2 で表される誘電体磁器組成物に、副成分とし
てCuOを加えることにより、低温焼成ができ、かつ高
誘電率で、無負荷Qが大きく、共振周波数の温度変化が
小さいという特性を持つ誘電体磁器組成物を得ることが
できる。
【0008】本発明において、BiO3/2 のモル分率が
0.3を超えて過度に大きい場合には、無負荷Qが小さ
くなり、また、0.05未満の場合には共振周波数の温
度係数τf が大きくなるので、BiO3/2 のモル分率は
上記範囲に設定される。更に主成分に対するCuOの含
有量a(重量%)が、過度に大きい場合には、共振しな
くなるため、CuOの含有量aは上記範囲に設定され
る。
0.3を超えて過度に大きい場合には、無負荷Qが小さ
くなり、また、0.05未満の場合には共振周波数の温
度係数τf が大きくなるので、BiO3/2 のモル分率は
上記範囲に設定される。更に主成分に対するCuOの含
有量a(重量%)が、過度に大きい場合には、共振しな
くなるため、CuOの含有量aは上記範囲に設定され
る。
【0009】本発明の誘電体磁器組成物の好適な製造法
の一例を次に説明する。酸化チタンおよび酸化ビスマス
の出発原料を各所定量ずつ水、アルコール等の溶媒と共
に湿式混合する。続いて、水、アルコール等を除去した
後、粉砕し、酸素含有ガス雰囲気(例えば空気雰囲気)
下に1000〜1200℃で約1〜5時間程仮焼する。
このようにして得られた仮焼物と副成分CuOを、アル
コール等の溶媒と共に湿式混合する。続いて、水、アル
コール等を除去した後、粉砕する。更に、ポリビニルア
ルコールの如き有機バインダと共に混合して均質にし、
乾燥、粉砕、加圧成形(圧力100〜1000kg/c
m2 程度)する。得られた成形物を空気の如き酸素含有
ガス雰囲気下に950〜1100℃で焼成することによ
り上記組成式で表される誘電体磁器組成物が得られる。
の一例を次に説明する。酸化チタンおよび酸化ビスマス
の出発原料を各所定量ずつ水、アルコール等の溶媒と共
に湿式混合する。続いて、水、アルコール等を除去した
後、粉砕し、酸素含有ガス雰囲気(例えば空気雰囲気)
下に1000〜1200℃で約1〜5時間程仮焼する。
このようにして得られた仮焼物と副成分CuOを、アル
コール等の溶媒と共に湿式混合する。続いて、水、アル
コール等を除去した後、粉砕する。更に、ポリビニルア
ルコールの如き有機バインダと共に混合して均質にし、
乾燥、粉砕、加圧成形(圧力100〜1000kg/c
m2 程度)する。得られた成形物を空気の如き酸素含有
ガス雰囲気下に950〜1100℃で焼成することによ
り上記組成式で表される誘電体磁器組成物が得られる。
【0010】誘電体磁器組成物は、必要により適当な形
状およびサイズに加工、あるいはドクターブレード法等
によるシート成形およびシートと電極による積層化する
ことにより、誘電体共振器、マイクロ波誘電体基板、マ
イクロ波積層素子等の材料として利用できる。
状およびサイズに加工、あるいはドクターブレード法等
によるシート成形およびシートと電極による積層化する
ことにより、誘電体共振器、マイクロ波誘電体基板、マ
イクロ波積層素子等の材料として利用できる。
【0011】なお、チタン、ビスマス、銅等の原料とし
ては、BiO3/2 、TiO2 、CuO等の他に、焼成時
に酸化物となる硝酸塩、水酸化物等を使用することがで
きる。
ては、BiO3/2 、TiO2 、CuO等の他に、焼成時
に酸化物となる硝酸塩、水酸化物等を使用することがで
きる。
【0012】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明を
更に具体的に説明する。 実施例1高純度な(記載が必要であれば純度を記載して下さ
い。 )酸化チタン(TiO 2 )粉末0.85モル、酸化
ビスマス(BiO3/2 )粉末0.15モルを、ジルコニ
ア製玉石を用いエタノールを溶媒としてボールミルで1
2時間湿式混合した。この溶液を脱媒後、粉砕し、空気
雰囲気下に1100℃で2時間仮焼した。次に、得られ
た仮焼物と酸化銅(CuO)1.0wt%を、ジルコニ
ア製玉石を用いエタノールを溶媒としてボールミルで1
2時間湿式混合した。この溶液を脱媒後、粉砕し、適量
のポリビニルアルコール溶液を加え乾燥後、直径10m
mφ、厚さ約4mmtのペレットに成形し、空気雰囲気
下において950℃で2時間焼成した。こうして得られ
た実施例1の磁器組成物を直径7mmφ、厚さ約3mm
tの大きさに加工した後、誘電体共振法によって測定
し、共振周波数(3〜6GHz)における無負荷Q、比
誘電率εr および共振周波数の温度係数τf を求めた。
その結果を表1に示す。
更に具体的に説明する。 実施例1高純度な(記載が必要であれば純度を記載して下さ
い。 )酸化チタン(TiO 2 )粉末0.85モル、酸化
ビスマス(BiO3/2 )粉末0.15モルを、ジルコニ
ア製玉石を用いエタノールを溶媒としてボールミルで1
2時間湿式混合した。この溶液を脱媒後、粉砕し、空気
雰囲気下に1100℃で2時間仮焼した。次に、得られ
た仮焼物と酸化銅(CuO)1.0wt%を、ジルコニ
ア製玉石を用いエタノールを溶媒としてボールミルで1
2時間湿式混合した。この溶液を脱媒後、粉砕し、適量
のポリビニルアルコール溶液を加え乾燥後、直径10m
mφ、厚さ約4mmtのペレットに成形し、空気雰囲気
下において950℃で2時間焼成した。こうして得られ
た実施例1の磁器組成物を直径7mmφ、厚さ約3mm
tの大きさに加工した後、誘電体共振法によって測定
し、共振周波数(3〜6GHz)における無負荷Q、比
誘電率εr および共振周波数の温度係数τf を求めた。
その結果を表1に示す。
【0013】実施例2〜4および比較例1〜4 実施例1の酸化チタンと酸化ビスマスの混合割合と酸化
銅の添加量とを表1記載のように代えた他は、実施例1
と同様にして誘電体磁器組成物を製造し、実施例1と同
様に特性を測定した。その結果を表1に示す。
銅の添加量とを表1記載のように代えた他は、実施例1
と同様にして誘電体磁器組成物を製造し、実施例1と同
様に特性を測定した。その結果を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】比誘電率εr が大きく、かつ無負荷Qが
大きく、しかも共振周波数の温度係数τf の小さい誘電
体磁器組成物を提供することができる。また、低温焼結
が可能であり、内部電極としてAg、Ag−Pd、Cu
等を使用して同時焼成による積層化が可能な誘電体磁器
組成物を提供することができる。
大きく、しかも共振周波数の温度係数τf の小さい誘電
体磁器組成物を提供することができる。また、低温焼結
が可能であり、内部電極としてAg、Ag−Pd、Cu
等を使用して同時焼成による積層化が可能な誘電体磁器
組成物を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 主成分が組成式、xTiO2 ・yBi
O3/2 (式中、xは0.7〜0.95、yは0.05〜
0.3で、x+y=1である。)で表されるチタン、ビ
スマスおよび酸素からなる誘電体磁器組成物であり、か
つ副成分としてCuOを含有し、主成分に対する副成分
の含有量a(重量%)が0<a<10であることを特徴
とする誘電体磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5253159A JPH07105729A (ja) | 1993-10-08 | 1993-10-08 | 誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5253159A JPH07105729A (ja) | 1993-10-08 | 1993-10-08 | 誘電体磁器組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07105729A true JPH07105729A (ja) | 1995-04-21 |
Family
ID=17247359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5253159A Pending JPH07105729A (ja) | 1993-10-08 | 1993-10-08 | 誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07105729A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009007182A (ja) * | 2007-06-26 | 2009-01-15 | Taiheiyo Cement Corp | 非鉛系圧電セラミックス用焼結助剤、非鉛系圧電セラミックスおよび非鉛系圧電セラミックスの製造方法 |
-
1993
- 1993-10-08 JP JP5253159A patent/JPH07105729A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009007182A (ja) * | 2007-06-26 | 2009-01-15 | Taiheiyo Cement Corp | 非鉛系圧電セラミックス用焼結助剤、非鉛系圧電セラミックスおよび非鉛系圧電セラミックスの製造方法 |
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