JPH07104788A - 音声強調処理装置 - Google Patents

音声強調処理装置

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JPH07104788A
JPH07104788A JP5250516A JP25051693A JPH07104788A JP H07104788 A JPH07104788 A JP H07104788A JP 5250516 A JP5250516 A JP 5250516A JP 25051693 A JP25051693 A JP 25051693A JP H07104788 A JPH07104788 A JP H07104788A
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JP
Japan
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time constant
output
signal
input
voice
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JP5250516A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Yoshizumi
嘉之 吉住
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Technology Research Association of Medical and Welfare Apparatus
Original Assignee
Technology Research Association of Medical and Welfare Apparatus
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS TECHNIQUES OR SPEECH SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING TECHNIQUES; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L21/00Speech or voice signal processing techniques to produce another audible or non-audible signal, e.g. visual or tactile, in order to modify its quality or its intelligibility
    • G10L21/02Speech enhancement, e.g. noise reduction or echo cancellation
    • G10L21/0316Speech enhancement, e.g. noise reduction or echo cancellation by changing the amplitude
    • G10L21/0364Speech enhancement, e.g. noise reduction or echo cancellation by changing the amplitude for improving intelligibility

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computational Linguistics (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Audiology, Speech & Language Pathology (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Telephone Function (AREA)
  • Electric Clocks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 音声の増幅度を決定することにより音声の強
調ができる音声強調処理装置を提供すること。 【構成】 音声を電気信号に変換する入力手段と、信号
を整流する整流手段と、予め決められた時定数で入力信
号を出力する第1の時定数手段と、予め決められた時定
数で入力信号を出力する第2の時定数手段と、前記第1
の時定数手段の出力と前記第2の時定数手段の出力の比
を算出する除算手段と、前記除算手段の出力比で前記入
力手段の出力信号を増幅する乗算手段と、前記乗算手段
から出力される電気信号を音声に変換する出力手段とを
備えた構成とする。 【効果】 音声の立ち上がりに応じてその立ち上がり部
分を強調することができる。しかも、増幅度が時定数に
よりなめらかに変化するので、急激にゲインが変化する
ことがなく歪が少ない自然な強調された音声が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声信号処理分野にお
ける音声強調処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の音声強調処理装置を図面を用いて
説明する。従来の音声強調処理装置の基本構成を図15
に示す。101は音声信号を増幅する増幅器、102は
無音区間を検出する無音区間抽出部、103は音声信号
の包絡線を抽出する包絡線抽出部、104は入力された
信号のゼロクロス周波数を検出するゼロクロス検出部、
105は入力される信号の変化率を求める微分器であ
る。106は無音区間検出部102、微分器105、ゼ
ロクロス検出部104から出力される信号に基づいてパ
ルスを出力し、増幅器101を制御するワンショットモ
ノマルチバイブレーターである。次に、従来の音声強調
処理装置の動作について説明する。図16に図15にお
ける各部の時間波形を示す。図16(a)のように入力
された音声信号は増幅器101、無音区間検出部10
2、包絡線検出部103、ゼロクロス検出部104に伝
達される。無音区間検出部102は音声信号中の無音区
間を検出しワンショットモノマルチバイブレーター10
6へ伝達する。包絡線抽出部103は音声信号の包絡線
を抽出し、微分器105へ伝達する。微分器105は音
声信号の包絡線の変化率を求めワンショットモノマルチ
バイブレーター106へ伝達する。ゼロクロス検出部1
04は音声信号のゼロクロス周波数を求めてワンショッ
トモノマルチバイブレーター106へ伝達する。ワンシ
ョットモノマルチバイブレーター106は無音区間検出
部102、微分器105、ゼロクロス検出部104の出
力に基づき、図16(b)のように無音から音声に変わ
った時点からゼロクロス周波数が高く、かつ、包絡線の
変化率が大きい時点までパルスを出力する。ワンショッ
トモノマルチバイブレーター106から出力されたパル
スは増幅器101へ入力される。増幅器101はワンシ
ョットモノマルチバイブレーター106から出力される
パルスが入力されると予め決められたゲインで、入力さ
れる音声信号を増幅し、出力する。増幅器101はワン
ショットモノマルチバイブレーター106からのパルス
出力が無い場合はゲイン1で入力された音声信号をその
まま出力する。図16(c)に増幅器101から出力さ
れた音声信号波形を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、ワンショットモノマルチバイブレーター
106のパルス出力で増幅器101のゲインを制御する
ので特定の子音の部分だけを一定のゲインで増幅する。
このため、ワンショットモノマルチバイブレーター10
6の出力パルスが切り替わる時にゲインが急激に変わる
ため歪が生じる。また、増幅器101のゲインは予め決
められているのでレベルの異なる子音に対しても同一の
ゲインで増幅するために、音声の立ち上がりに適応した
子音の増幅を行なうことができないという課題を有して
いた。
【0004】本発明はかかる点に鑑み、音声のレベルの
変化に基づき音声の増幅度を決定することにより、簡単
な処理でなめらかにゲインを制御し、音声の強調ができ
る音声強調処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、音声を電気信号に変換する入力手段と、
信号を整流する整流手段と、予め決められた時定数で入
力信号を出力する第1の時定数手段と、予め決められた
時定数で入力信号を出力する第2の時定数手段と、前記
第1の時定数手段の出力と前記第2の時定数手段の出力
の比を算出する除算手段と、前記除算手段の出力比で前
記入力手段の出力信号を増幅する乗算手段と、前記乗算
手段から出力される電気信号を音声に変換する出力手段
とを備えたことを特徴とする音声強調処理装置である。
【0006】
【作用】本発明は前記した構成により、音声信号が入力
されたとき、それぞれの時定数が異なる2つの時定数手
段により、音声のレベルの立ち上がりに差ができる。こ
の差の比を用いて入力された音声を増幅することによ
り、音声のレベル変化に基づいた音声強調をおこなう。
したがって、子音を含んだ音声の立ち上がり部分の強調
を行う。そして、2つの時定数手段の出力は連続的に変
化するので、急激に増幅度が変化して音声を歪ませるこ
とはなく明瞭で自然な音声を出力する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の音声強調処理装置の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0008】(実施例1)図1は本発明の第1の実施例
における音声強調処理装置の構成図を示すものである。
図1において、10は音声を電気信号に変換して出力す
る入力手段、11は入力手段10から出力される電気信
号を整流する整流手段、12は前記整流手段11から出
力される電気信号に時定数を与え出力する第1の時定数
手段、13は前記整流手段11から出力される電気信号
に時定数を与え出力する第2の時定数手段、14は前記
第1の時定数手段12の出力と前記第2の時定数手段1
3の出力の比を算出する除算手段、15は前記除算手段
14の出力比で前記入力手段10の出力を増幅する乗算
手段、16は前記乗算手段15から出力される電気信号
を音声に変換する出力手段である。
【0009】以上のように構成された本実施例の音声強
調処理装置について、以下その動作を説明する。
【0010】図2は本発明の第1の実施例における各点
における信号説明図である。説明を分かりやすくするた
め、音声の振幅を模擬的に矩形波で表している。図1に
おいて、音声が入力されると入力手段10は音声を電気
信号に変換して整流手段11と乗算手段15へ信号を出
力する。図2(a)に模擬的に表された音声の振幅を示
す。入力手段10から信号が伝達されると、整流手段1
1は信号の全波整流を行い第1の時定数手段12と第2
の時定数手段13へ信号を出力する。第1の時定数手段
は信号の増加/減少時それぞれの時定数を決定する2つ
の時定数、つまり、アタックタイムτa1とリリースタイ
ムτr1を有し各々の時定数で信号を出力する。また、第
2の時定数手段は信号の増加/減少時それぞれの時定数
を決定する2つの時定数、つまり、アタックタイムτa2
とリリースタイムτr2を有し各々の時定数で信号を出力
する。そして、上記4つの時定数の関係はτa1≦τa2
τ r1≦τr2の関係を満たすものとする。図2(b)に第
1の時定数手段の出力波形を、図2(c)に第2の時定
数手段の出力波形図を示す。前記第2の時定数手段の時
定数は前記第1の時定数手段よりも長いために、緩やか
な立ち上がり、立ち下がり波形となる。次に、除算手段
14は前記第2の時定数手段の出力がゼロでない場合
に、前記第1の時定数手段12と前記第2の時定数手段
13からの出力信号の比を算出して乗算手段15へ信号
を出力し、前記第2の時定数手段の出力がゼロの場合は
係数1を乗算手段へ出力する。この時の出力係数を図2
(d)に示す。係数は1を中心に入力信号の立ち上がり
部で増加した後に1に戻り、入力信号の立ち下がり部で
減少した後に元の1に戻る。次に、乗算手段15は前記
除算手段14で算出された比で前記入力手段10から伝
達される信号を図2(e)のように増幅し、出力する。
そして、出力手段16は乗算手段15から出力される加
工された電気信号を音声に変換して、入力信号の立ち上
がり部が強調された音声を出力する。図3に実際の音声
の入出力波形を例として示す。
【0011】以上のように本実施例によれば、音声を電
気信号に変換して出力する入力手段10と、入力手段1
0から出力される電気信号を整流する整流手段11と、
前記整流手段11から出力される電気信号に時定数を与
え出力する第1の時定数手段12と、前記整流手段11
から出力される電気信号に時定数を与え出力する第2の
時定数手段13と、前記第1の時定数手段12の出力と
前記第2の時定数手段13の出力の比を算出する除算手
段14と、前記除算手段14の出力比で前記入力手段1
0の出力を増幅する乗算手段15と、前記乗算手段15
から出力される電気信号を音声に変換する出力手段16
を設けることにより、音声の立ち上がりに応じてその立
ち上がり部分を強調する。しかも、増幅度が時定数によ
りなめらかに変化するので、急激にゲインが変化するこ
とがなく歪が少ない自然な音声が得られる音声強調処理
装置を提供することができる。
【0012】(実施例2)図4は本発明の第2の実施例
における音声強調処理装置の構成図を示すものである。
図4において、10は音声を電気信号に変換して出力す
る入力手段、11は入力手段10から出力される電気信
号を整流する整流手段、12は前記整流手段11から出
力される電気信号に時定数を与え出力する第1の時定数
手段、13は前記整流手段11から出力される電気信号
に時定数を与え出力する第2の時定数手段、14は前記
第1の時定数手段12の出力と前記第2の時定数手段1
3の出力の比を算出する除算手段、20は前記除算手段
14から出力される信号に時定数を与え出力する第3の
時定数手段、15は前記第3の時定数手段20からの出
力値で前記入力手段10の出力を増幅する乗算手段、1
6は前記乗算手段15から出力される電気信号を音声に
変換する出力手段である。
【0013】以上のように構成された本実施例の音声強
調処理装置について、以下その動作を説明する。
【0014】図5は本発明の第2の実施例における各点
における信号説明図である。説明を分かりやすくするた
め、音声の振幅を模擬的に矩形波で表している。図4に
おいて、音声が入力されると入力手段10は音声を電気
信号に変換して整流手段11と乗算手段15へ信号を出
力する。図5(a)に模擬的に表された音声の振幅を示
す。入力手段10から信号が伝達されると、整流手段1
1は信号の全波整流を行い第1の時定数手段12と第2
の時定数手段13へ信号を出力する。第1の時定数手段
12は信号の増加/減少時それぞれの時定数を決定する
2つの時定数、つまり、アタックタイムτa1とリリース
タイムτr1を有し各々の時定数で信号を出力する。ま
た、第2の時定数手段13は信号の増加/減少時それぞ
れの時定数を決定する2つの時定数、つまり、アタック
タイムτa2とリリースタイムτr2を有し各々の時定数で
信号を出力する。そして、上記4つの時定数の関係はτ
a1≦τa2、τr1≦τr2の関係を満たすものとする。図5
(b)に第1の時定数手段の出力波形を、図5(c)に
第2の時定数手段の出力波形図を示す。前記第2の時定
数手段13の時定数は前記第1の時定数手段12よりも
長いために、緩やかな立ち上がり、立ち下がり波形とな
る。次に、除算手段14は前記第2の時定数手段13の
出力がゼロでない場合に、前記第1の時定数手段12と
前記第2の時定数手段13からの出力信号の比を算出し
て第3の時定数手段20へ信号を出力し、前記第2の時
定数手段13の出力がゼロの場合は係数1を第3の時定
数手段20へ出力する。この時の出力係数を図5(d)
の破線で示す。係数は1を中心に入力信号の立ち上がり
部で増加した後に1に戻り、入力信号の立ち下がり部で
減少した後に元の1に戻る。次に、第3の時定数手段2
0は前記除算手段14の出力信号にアタックタイムτa3
=0msec、リリースタイムτr3≧τa3なる時定数を与え
出力する。このときの出力波形を図5(d)の実線で示
す。そして、乗算手段15は前記第3の時定数手段20
から出力される値で前記入力手段10から伝達される信
号を図5(e)実線のように増幅し出力する。そして、
出力手段16は乗算手段15から出力される電気信号を
音声に変換して、入力信号の立ち上がり部が強調された
音声を出力する。
【0015】以上のように本実施例によれば、第1の実
施例に加えて、第3の時定数手段20を新たに設けるこ
とにより、音声の立ち上がりに応じてその立ち上がり部
分を強調するだけでなく、時間的に強調する区間を制御
することができる。つまり、多くの音声の立ち上がり部
分は子音と母音から構成されるので、子音から母音への
移行部を充分に強調でき、明瞭度が高い音声が得られる
音声強調処理装置を提供することができる。
【0016】(実施例3)図6は本発明の第3の実施例
における音声強調処理装置の構成図を示すものである。
図6において、10は音声を電気信号に変換して出力す
る入力手段、11は入力手段10から出力される電気信
号を整流する整流手段、12は前記整流手段11から出
力される電気信号に時定数を与え出力する第1の時定数
手段、13は前記整流手段11から出力される電気信号
に時定数を与え出力する第2の時定数手段、14は前記
第1の時定数手段12の出力と前記第2の時定数手段1
3の出力の比を算出する除算手段、21は前記除算手段
14から出力される出力値に上限と下限を与え出力する
リミッタ手段、15は前記リミッタ手段21からの出力
値で前記入力手段10の出力を増幅する乗算手段、16
は前記乗算手段15から出力される電気信号を音声に変
換する出力手段である。
【0017】以上のように構成された本実施例の音声強
調処理装置について、以下その動作を説明する。
【0018】図7は本発明の第3の実施例における各点
における信号説明図である。説明を分かりやすくするた
め、音声の振幅を模擬的に矩形波で表している。図6に
おいて、音声が入力されると入力手段10は音声を電気
信号に変換して整流手段11と乗算手段15へ信号を出
力する。図7(a)に模擬的に表された音声の振幅を示
す。入力手段10から信号が伝達されると、整流手段1
1は信号の全波整流を行い第1の時定数手段12と第2
の時定数手段13へ信号を出力する。第1の時定数手段
12は信号の増加/減少時それぞれの時定数を決定する
2つの時定数、つまり、アタックタイムτa1とリリース
タイムτr1を有し各々の時定数で信号を出力する。ま
た、第2の時定数手段13は信号の増加/減少時それぞ
れの時定数を決定する2つの時定数、つまり、アタック
タイムτa2とリリースタイムτr2を有し各々の時定数で
信号を出力する。そして、上記4つの時定数の関係はτ
a1≦τa2、τr1≦τr2の関係を満たすものとする。図7
(b)に第1の時定数手段の出力波形を、図7(c)に
第2の時定数手段の出力波形図を示す。前記第2の時定
数手段13の時定数は前記第1の時定数手段12よりも
長いために、緩やかな立ち上がり、立ち下がり波形とな
る。次に、除算手段14は前記第2の時定数手段13の
出力がゼロでない場合に、前記第1の時定数手段12と
前記第2の時定数手段13からの出力信号の比を算出し
て第3の時定数手段20へ信号を出力し、前記第2の時
定数手段13の出力がゼロの場合は係数1を第3の時定
数手段20へ出力する。この時の出力係数を図7(d)
に示す。係数は1を中心に入力信号の立ち上がり部で増
加した後に1に戻り、入力信号の立ち下がり部で減少し
た後に元の1に戻る。次に、リミッタ手段21は前記除
算手段14の出力値の上限を5、下限を1として出力す
る。このときの出力波形を図7(e)の実線で示す。そ
して、乗算手段15は前記リミッタ手段21から出力さ
れる値で前記入力手段10から伝達される信号を図7
(f)に示すように増幅し出力する。そして、出力手段
16は乗算手段15から出力される電気信号を音声に変
換して、入力信号の立ち上がり部が強調された音声を出
力する。
【0019】以上のように本実施例によれば、第1の実
施例に加えて、リミッタ手段21を新たに設けることに
より、音声の立ち上がりに応じてその立ち上がり部分を
強調するだけでなく、リミッタ手段21の上限は音声の
立ち上がり部分の過渡な増幅を防ぎ、下限は音声を減衰
することを防ぐ。つまり、多くの音声の立ち上がり部分
は子音と母音から構成されるので、子音部分の過渡の増
幅による異聴を防止し、その他の母音部分の減衰による
歪をなくすことができるので自然な音声が得られる音声
強調処理装置を提供することができる。
【0020】また、前記リミッタ手段21に上限は設定
せず、下限のみを1にすることで、音声の減衰による劣
化のみを防ぐことができる。このときの出力波形を図8
(e)に示す。
【0021】(実施例4)図9は本発明の第4の実施例
における音声強調処理装置の構成図を示すものである。
図9において、10は音声を電気信号に変換して出力す
る入力手段、11は入力手段10から出力される電気信
号を整流する整流手段、12は前記整流手段11から出
力される電気信号に時定数を与え出力する第1の時定数
手段、13は前記整流手段11から出力される電気信号
に時定数を与え出力する第2の時定数手段、14は前記
第1の時定数手段12の出力と前記第2の時定数手段1
3の出力の比を算出する除算手段、20は前記除算手段
14から出力される信号に時定数を与え出力する第3の
時定数手段、21は前記除算手段14から出力される出
力値に上限と下限を与え出力するリミッタ手段、15は
前記リミッタ手段21からの出力値で前記入力手段10
の出力を増幅する乗算手段、16は前記乗算手段15か
ら出力される電気信号を音声に変換する出力手段であ
る。
【0022】以上のように構成された本実施例の音声強
調処理装置について、以下その動作を説明する。
【0023】図10は本発明の第4の実施例における各
点における信号説明図である。説明を分かりやすくする
ため、音声の振幅を模擬的に矩形波で表している。図9
において、音声が入力されると入力手段10は音声を電
気信号に変換して整流手段11と乗算手段15へ信号を
出力する。図10(a)に模擬的に表された音声の振幅
を示す。入力手段10から信号が伝達されると、整流手
段11は信号の全波整流を行い第1の時定数手段12と
第2の時定数手段13へ信号を出力する。第1の時定数
手段12は信号の増加/減少時それぞれの時定数を決定
する2つの時定数、つまり、アタックタイムτa1とリリ
ースタイムτr1を有し、各々の時定数で信号を出力す
る。また、第2の時定数手段13は信号の増加/減少時
それぞれの時定数を決定する2つの時定数、つまり、ア
タックタイムτa2とリリースタイムτr2を有し、各々の
時定数で信号を出力する。そして、上記4つの時定数の
関係はτa1≦τa2、τr1≦τr2の関係を満たすものとす
る。図10(b)に第1の時定数手段の出力波形を、図
10(c)に第2の時定数手段の出力波形図を示す。前
記第2の時定数手段13の時定数は前記第1の時定数手
段12よりも長いために、緩やかな立ち上がり、立ち下
がり波形となる。次に、除算手段14は前記第2の時定
数手段13の出力がゼロでない場合に、前記第1の時定
数手段12と前記第2の時定数手段13からの出力信号
の比を算出して第3の時定数手段20へ信号を出力し、
前記第2の時定数手段13の出力がゼロの場合は係数1
を第3の時定数手段20へ出力する。この時の出力係数
を図10(d)の破線で示す。係数は1を中心に入力信
号の立ち上がり部で増加した後に1に戻り、入力信号の
立ち下がり部で減少した後に元の1に戻る。次に、第3
の時定数手段20は前記除算手段14の出力信号にアタ
ックタイムτa3=0msec、リリースタイムτr3≧τa 3
る時定数を与え出力する。このときの出力波形を図10
(d)の実線で示す。次に、リミッタ手段21は前記除
算手段14の出力値の上限を5、下限を1として出力す
る。このときの出力波形を図10(e)の実線で示す。
そして、乗算手段15は前記リミッタ手段21から出力
される値で前記入力手段10から伝達される信号を図1
0(f)実線のように増幅し出力する。そして、出力手
段16は乗算手段15から出力される電気信号を音声に
変換して、入力信号の立ち上がり部が強調された音声を
出力する。
【0024】以上のように本実施例によれば、第1の実
施例に加えて、第3の時定数手段20とリミッタ手段2
1を新たに設けることにより、音声の立ち上がりに応じ
てその立ち上がり部分を強調するだけでなく、時間的に
強調する区間を制御することができ、かつ、音声の立ち
上がり部分の過渡な増幅を防ぎ、音声の減衰を防ぐ。つ
まり、多くの音声の立ち上がり部分は子音と母音から構
成されるので、子音から母音への移行部を充分に強調で
き、かつ、子音部分の過渡の増幅による異聴を防止し、
その他の母音部分の減衰による歪をなくすことができる
ので明瞭度が高く自然な音声が得られる音声強調処理装
置を提供することができる。
【0025】(実施例5)図11は本発明の第5の実施
例における音声強調処理装置の構成図を示すものであ
る。図11において、10は音声を電気信号に変換して
出力する入力手段、11は入力手段10から出力される
電気信号を整流する整流手段、12は前記整流手段11
から出力される電気信号に時定数を与え出力する第1の
時定数手段、13は前記整流手段11から出力される電
気信号に時定数を与え出力する第2の時定数手段、14
は前記第1の時定数手段12の出力と前記第2の時定数
手段13の出力の比を算出する除算手段、31は前記入
力手段10から出力される信号の振幅の瞬時レベルを検
出するレベル検出手段、32は前記入力手段10から出
力される信号の過去の一定区間の平均振幅レベルを検出
する平均レベル検出手段、33は前記レベル検出手段3
1と前記平均レベル検出手段32の出力値の差を比較
し、その差が予め設定された閾値よりも大きい場合は0.
3等のような1未満の数値を出力し、それ以外の場合は
1を出力する比較手段、34は前記比較手段33から出
力される信号に時定数を与え出力する第3の時定数手
段、40は前記第3の時定数手段34からの出力値が1
未満の時は前記第3の時定数手段34の出力値を乗算手
段15へ出力し、前記第3の時定数手段34からの出力
値が1の時は前記除算手段からの出力値を乗算手段15
へ出力する制御手段、15は前記制御手段40の出力値
で前記入力手段10の出力を増幅する乗算手段、16は
前記乗算手段15から出力される電気信号を音声に変換
する出力手段である。
【0026】以上のように構成された本実施例の音声強
調処理装置について、以下その動作を説明する。
【0027】図12は本発明の第5の実施例における各
点における信号説明図である。説明を分かりやすくする
ため、衝撃音と音声の振幅を模擬的に矩形波で表してい
る。図11において、衝撃音と音声が入力されると入力
手段10は音声を電気信号に変換して整流手段11とレ
ベル検出手段31と平均レベル検出手段32と乗算手段
15へ信号を出力する。図12(a)に模擬的に表され
た衝撃音と音声の振幅を示す。入力手段10から信号が
伝達されると、整流手段11は信号の全波整流を行い第
1の時定数手段12と第2の時定数手段13へ信号を出
力する。第1の時定数手段は信号の増加/減少時それぞ
れの時定数を決定する2つの時定数、つまり、アタック
タイムτa1とリリースタイムτr1を有し各々の時定数で
信号を出力する。また、第2の時定数手段は信号の増加
/減少時それぞれの時定数を決定する2つの時定数、ア
タックタイムτa2とリリースタイムτr2を有し各々の時
定数で信号を出力する。そして、上記4つの時定数の関
係はτa1≦τa2、τr1≦τ r2の関係を満たすものとす
る。図12(b)に第1の時定数手段の出力波形を、図
12(c)に第2の時定数手段の出力波形を示す。前記
第2の時定数手段の時定数は前記第1の時定数手段より
も長いために、緩やかな立ち上がり、立ち下がり波形と
なる。次に、除算手段14は前記第2の時定数手段の出
力がゼロでない場合に、前記第1の時定数手段12と前
記第2の時定数手段13からの出力信号の比を算出して
乗算手段15へ信号を出力し、前記第2の時定数手段の
出力がゼロの場合は係数1を制御手段40へ出力する。
この時の出力係数を図12(d)に示す。係数は1を中
心に入力信号の立ち上がり部で増加した後に1に戻り、
入力信号の立ち下がり部で減少した後に元の1に戻る。
一方、入力手段10から信号が伝達されると、レベル検
出手段31は図12(e)に示すように、入力信号の瞬
時振幅レベルを検出して比較手段33へ出力する。ま
た、入力手段10から信号が伝達されると平均レベル検
出手段は図12(f)に示すように、過去の入力信号か
ら現在までの平均振幅レベルを検出して比較手段33へ
出力する。このとき、比較手段33は前記レベル検出手
段31と前記平均レベル検出手段32からの出力値を比
較し、前記レベル検出手段と前記平均レベル検出手段と
の差が予め設定された閾値以上の場合、0.3等の1未満
の値を第3の時定数手段へ出力し、前記レベル検出手段
と前記平均レベル検出手段との差が予め設定された閾値
未満の場合、1を第3の時定数手段へ出力する。このと
きの、比較手段33の出力波形を図12(g)に示す。
そして、第3の時定数手段は信号の減少/増加時それぞ
れの時定数を決定する2つの時定数、アタックタイムτ
a3とリリースタイムτr3を有し各々の時定数で信号を出
力する。上記2つの時定数の関係はτa3≦τ a3の関係を
満たすものとする。つまり、信号値の減少時には早い時
定数で、信号値の増加時には遅い時定数で変化する。こ
の時の、第3の時定数手段34の出力波形を図12
(h)に示す。制御手段40は前記第3の時定数手段3
4からの出力値と前記除算手段14からの出力値を比較
し、前記第3の時定数手段34からの出力値が1未満の
時は前記第3の時定数手段34の出力値を乗算手段15
へ出力し、前記第3の時定数手段34からの出力値が1
の時は前記除算手段14からの出力値を乗算手段15へ
出力する。この時の、制御手段40の出力波形を図12
(i)に示す。そして、乗算手段15は前記制御手段1
5から出力される値で前記入力手段10から伝達される
信号を図12(j)に示すように加工し、出力する。最
後に、出力手段16は乗算手段15から出力される加工
された電気信号を音声に変換して、衝撃音が抑圧され、
音声の立ち上がり部が強調された音声を出力する。
【0028】以上のように本実施例によれば、音声を電
気信号に変換して出力する入力手段10と、入力手段1
0から出力される電気信号を整流する整流手段11と、
前記整流手段11から出力される電気信号に時定数を与
え出力する第1の時定数手段12と、前記整流手段11
から出力される電気信号に時定数を与え出力する第2の
時定数手段13と、前記第1の時定数手段12の出力と
前記第2の時定数手段13の出力の比を算出する除算手
段14と、前記入力手段10から出力される信号の瞬時
レベルを検出するレベル検出手段31と、前記入力手段
10から出力される信号の過去の一定区間の平均レベル
を検出する平均レベル検出手段32と、前記レベル検出
手段31と前記平均レベル検出手段32の出力値の差を
比較し、その差が予め設定された閾値よりも大きい場合
は0.3等のような1未満の数値を出力し、それ以外の場
合は1を出力する比較手段33と、前記比較手段33か
ら出力される信号に時定数を与え出力する第3の時定数
手段、40は前記第3の時定数手段34からの出力値が
1未満の時は前記第3の時定数手段34の出力値を乗算
手段15へ出力し、前記第3の時定数手段34からの出
力値が1の時は前記除算手段からの出力値を乗算手段1
5へ出力する制御手段40と、前記制御手段40の出力
値で前記入力手段10の出力を増幅する乗算手段15
と、前記乗算手段15から出力される電気信号を音声に
変換する出力手段16とを設けることにより、音声に比
べてレベルが大きな衝撃音を抑圧し、音声の立ち上がり
に応じてその立ち上がり部分をなめらかな増幅度変化で
強調するので、衝撃音がうるさくなく、自然で明瞭度が
高い音声が得られる音声強調処理装置を提供することが
できる。
【0029】(実施例6)図13は本発明の第6の実施
例における音声強調処理装置の構成図を示すものであ
る。図13において、10は音声を電気信号に変換して
出力する入力手段、11は入力手段10から出力される
電気信号を整流する整流手段、12は前記整流手段11
から出力される電気信号に時定数を与え出力する第1の
時定数手段、13は前記整流手段11から出力される電
気信号に時定数を与え出力する第2の時定数手段、14
は前記第1の時定数手段12の出力と前記第2の時定数
手段13の出力の比を算出する除算手段、50は前記入
力手段10から出力される信号に時定数を与え出力する
第3の時定数手段、51は前記入力手段10から出力さ
れる信号時定数を与え出力する第4の時定数手段、52
は前記第3の時定数手段と前記第4の時定数手段51の
出力値の差を比較し、その差が予め設定された閾値より
も大きい場合は0.3等のような1未満の数値を出力し、
それ以外の場合は1を出力する比較手段、53は前記比
較手段52から出力される信号に時定数を与え出力する
第5の時定数手段、40は前記第5の時定数手段34か
らの出力値が1未満の時は前記第5の時定数手段34の
出力値を乗算手段15へ出力し、前記第5の時定数手段
34からの出力値が1の時は前記除算手段からの出力値
を乗算手段15へ出力する制御手段、15は前記制御手
段40の出力値で前記入力手段10の出力を増幅する乗
算手段、16は前記乗算手段15から出力される電気信
号を音声に変換する出力手段である。
【0030】以上のように構成された本実施例の音声強
調処理装置について、以下その動作を説明する。
【0031】図14は本発明の第6の実施例における各
点における信号説明図である。説明を分かりやすくする
ため、衝撃音と音声の振幅を模擬的に矩形波で表してい
る。図13において、衝撃音と音声が入力されると入力
手段10は音声を電気信号に変換して整流手段11とレ
ベル検出手段31と平均レベル検出手段32と乗算手段
15へ信号を出力する。図14(a)に模擬的に表され
た衝撃音と音声の振幅を示す。入力手段10から信号が
伝達されると、整流手段11は信号の全波整流を行い第
1の時定数手段12と第2の時定数手段13へ信号を出
力する。第1の時定数手段は信号の増加/減少時それぞ
れの時定数を決定する2つの時定数、つまり、アタック
タイムτa1とリリースタイムτr1を有し各々の時定数で
信号を出力する。また、第2の時定数手段は信号の増加
/減少時それぞれの時定数を決定する2つの時定数、ア
タックタイムτa2とリリースタイムτr2を有し各々の時
定数で信号を出力する。そして、上記4つの時定数の関
係はτa1≦τa2、τr1≦τ r2の関係を満たすものとす
る。図14(b)に第1の時定数手段の出力波形を、図
14(c)に第2の時定数手段の出力波形を示す。前記
第2の時定数手段の時定数は前記第1の時定数手段より
も長いために、緩やかな立ち上がり、立ち下がり波形と
なる。次に、除算手段14は前記第2の時定数手段の出
力がゼロでない場合に、前記第1の時定数手段12と前
記第2の時定数手段13からの出力信号の比を算出して
乗算手段15へ信号を出力し、前記第2の時定数手段の
出力がゼロの場合は係数1を制御手段40へ出力する。
この時の出力係数を図14(d)に示す。係数は1を中
心に入力信号の立ち上がり部で増加した後に1に戻り、
入力信号の立ち下がり部で減少した後に元の1に戻る。
一方、第3の時定数手段は信号の増加/減少時それぞれ
の時定数を決定する2つの時定数、つまり、アタックタ
イムτa3とリリースタイムτr3を有し各々の時定数で信
号を出力する。また、第4の時定数手段は信号の増加/
減少時それぞれの時定数を決定する2つの時定数、アタ
ックタイムτa4とリリースタイムτr4を有し各々の時定
数で信号を出力する。そして、上記4つ時定数
a3a4、τr3〈τr4を満たすものとする。入力手段1
0から信号が伝達されると、第3の時定数手段50は図
14(e)に示すように、早い時定数τa3、τr3で入力
信号のレベルを検出して比較手段33へ出力する。ま
た、入力手段10から信号が伝達されると第4の時定数
手段51は図14(f)に示すように、遅い時定数
τa4、τr4で入力信号のレベルを検出して比較手段52
へ出力する。このとき、比較手段52は前記第3の時定
数手段50と前記第4の時定数手段51からの出力値を
比較し、前記第3の時定数手段50と前記第4の時定数
手段51との差が予め設定された閾値以上の場合、0.3
等の1未満の値を第5の時定数手段へ出力し、前記レベ
ル検出手段と前記平均レベル検出手段との差が予め設定
された閾値未満の場合、1を第5の時定数手段へ出力す
る。このときの、比較手段52の出力波形を図14
(g)に示す。そして、第5の時定数手段は信号の減少
/増加時それぞれの時定数を決定する2つの時定数、ア
タックタイムτa5とリリースタイムτr5を有し各々の時
定数で信号を出力する。上記2つの時定数の関係はτa5
≦τa5の関係を満たすものとする。つまり、信号値の減
少時には早い時定数で、信号値の増加時には遅い時定数
で変化する。この時の、第3の時定数手段34の出力波
形を図14(h)に示す。制御手段40は前記第5の時
定数手段53からの出力値と前記除算手段14からの出
力値を比較し、前記第5の時定数手段53からの出力値
が1未満の時は前記第5の時定数手段53の出力値を乗
算手段15へ出力し、前記第5の時定数手段53からの
出力値が1の時は前記除算手段14からの出力値を乗算
手段15へ出力する。この時の、制御手段40の出力波
形を図14(i)に示す。そして、乗算手段15は前記
制御手段40から出力される値で前記入力手段10から
伝達される信号を図14(j)に示すように加工し、出
力する。最後に、出力手段16は乗算手段15から出力
される加工された電気信号を音声に変換して、衝撃音が
抑圧され、音声の立ち上がり部が強調された音声を出力
する。
【0032】以上のように本実施例によれば、音声を電
気信号に変換して出力する入力手段10と、入力手段1
0から出力される電気信号を整流する整流手段11と、
前記整流手段11から出力される電気信号に時定数を与
え出力する第1の時定数手段12と、前記整流手段11
から出力される電気信号に時定数を与え出力する第2の
時定数手段13と、前記第1の時定数手段12の出力と
前記第2の時定数手段13の出力の比を算出する除算手
段14と、前記入力手段10から出力される信号に時定
数を与え出力する第3の時定数手段50と、前記入力手
段10から出力される信号に時定数を与え出力する第4
の時定数手段51と、前記第3の時定数手段50と前記
第4の時定数手段51の出力値の差を比較し、その差が
予め設定された閾値よりも大きい場合は0.3等のような
1未満の数値を出力し、それ以外の場合は1を出力する
比較手段52と、前記比較手段52から出力される信号
に時定数を与え出力する第5の時定数手段53と、前記
第5の時定数手段34からの出力値が1未満の時は前記
第5の時定数手段53の出力値を乗算手段15へ出力
し、前記第5の時定数手段53からの出力値が1の時は
前記除算手段14からの出力値を乗算手段15へ出力す
る制御手段40と、前記制御手段40の出力値で前記入
力手段10の出力を増幅する乗算手段15と、前記乗算
手段15から出力される電気信号を音声に変換する出力
手段16とを設けることにより、音声に比べてレベルが
大きな衝撃音を抑圧し、音声の立ち上がりに応じてその
立ち上がり部分をなめらかな増幅度変化で強調するの
で、衝撃音がうるさくなく、自然で明瞭度が高い音声が
得られる音声強調処理装置を提供することができる。
【0033】なお、上記実施例1〜6において、整流手
段は全波整流を行うとしたが、半波整流でも良い。
【0034】また、上記実施例1〜6において、第1の
時定数手段と第2の時定数手段のリリースタイムを同一
にすることにより、アタックタイムを十分に経過した後
の音声の立ち下がり時における除算手段の出力を1にす
ることができる。
【0035】また、上記実施例5において、比較手段は
レベル検出手段と平均レベル検出手段の出力値の差を比
較し、その差が予め設定された閾値よりも大きい場合は
0.3等のような1未満の数値を出力するとしたが、0以
上1未満の値であれば良い。
【0036】また、上記実施例6において、比較手段は
第3の時定数手段と第4の時定数手段の出力値の差を比
較し、その差が予め設定された閾値よりも大きい場合は
0.3等のような1未満の数値を出力するとしたが、0以
上1未満の値であれば良い。
【0037】また、上記実施例5において、レベル検出
手段は振幅の瞬時値、平均レベル検出手段は過去の一定
区間の平均振幅レベルとしたが、レベル検出手段は短区
間平均振幅または短区間平均エネルギー、平均レベル検
出手段は長区間平均振幅または長区間平均エネルギーで
もよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
音声の立ち上がりに応じてその立ち上がり部分を強調す
ることができる。しかも、増幅度が時定数によりなめら
かに変化するので、急激にゲインが変化することがなく
歪が少ない自然な音声が得られる。
【0039】また、音声を増幅する乗算手段の前に時定
数手段を設けることにより、音声の強調区間を時間的に
制御することができる。つまり、音声の立ち上がり部分
の子音から母音への移行部に渡って強調することができ
るので、音声知覚に重要な移行部を強調することができ
る。
【0040】また、リミッタ手段により、音声の立ち上
がり部分の過渡な増幅を防ぎ、下限は音声を減衰するこ
とを防ぐ。つまり、多くの音声の立ち上がり部分は子音
と母音から構成されるので、子音部分の過渡の増幅によ
る異聴を防止し、その他の母音部分の減衰による歪をな
くすことができる。
【0041】さらに、入力音声の瞬時レベルと平均レベ
ルを比較することにより、衝撃音の検出と抑圧を行うこ
とができる。
【0042】したがって、本発明の音声強調処理装置は
自然性を損なうことなく音声の強調と音声の明瞭度の向
上を行うことができ、その実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における音声強調処理装
置の構成図
【図2】本発明の第1の実施例における信号説明図
【図3】本発明に第1の実施例における実際の音声波形
【図4】本発明の第2の実施例における音声強調処理装
置の構成図
【図5】本発明の第2の実施例における信号説明図
【図6】本発明の第3の実施例における音声強調処理装
置の構成図
【図7】本発明の第3の実施例における信号説明図
【図8】本発明の第3の実施例における信号説明図
【図9】本発明の第4の実施例における音声強調処理装
置の構成図
【図10】本発明の第4の実施例における信号説明図
【図11】本発明の第5の実施例における音声強調処理
装置の構成図
【図12】本発明の第5の実施例における信号説明図
【図13】本発明の第6の実施例における音声強調処理
装置の構成図
【図14】本発明の第6の実施例における信号説明図
【図15】従来の音声強調処理装置の構成図
【図16】従来の音声強調処理装置の信号説明図
【符号の説明】
10 入力手段 11 整流手段 12 第1の時定数手段 13 第2の時定数手段 14 除算手段 15 乗算手段 16 出力手段 20 第3の時定数手段 21 リミッタ手段 31 レベル検出手段 32 平均レベル検出手段 33 比較手段 34 第3の時定数手段 40 制御手段 50 第3の時定数手段 51 第4の時定数手段 52 比較手段 53 第5の時定数手段 101 増幅器 102 無音区間検出部 103 包絡線抽出部 104 ゼロクロス検出部 105 微分器 106 ワンショットモノマルチバイブレーター

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音声を電気信号に変換する入力手段と、信
    号を整流する整流手段と、予め決められた時定数で入力
    信号を出力する第1の時定数手段と、予め決められた時
    定数で入力信号を出力する第2の時定数手段と、前記第
    1の時定数手段の出力と前記第2の時定数手段の出力の
    比を算出する除算手段と、前記除算手段の出力比で前記
    入力手段の出力信号を増幅する乗算手段と、前記乗算手
    段から出力される電気信号を音声に変換する出力手段と
    を備えたことを特徴とする音声強調処理装置。
  2. 【請求項2】音声を電気信号に変換する入力手段と、信
    号を整流する整流手段と、予め決められた時定数で入力
    信号を出力する第1の時定数手段と、予め決められた時
    定数で入力信号を出力する第2の時定数手段と、前記第
    1の時定数手段の出力と前記第2の時定数手段の出力の
    比を算出する除算手段と、予め決められた時定数で入力
    信号を出力する第3の時定数手段と、前記第3の時定数
    手段の出力値で前記入力手段の出力信号を増幅する乗算
    手段と、前記乗算手段から出力される電気信号を音声に
    変換する出力手段とを備えたことを特徴とする音声強調
    処理装置。
  3. 【請求項3】音声を電気信号に変換する入力手段と、信
    号を整流する整流手段と、予め決められた時定数で入力
    信号を出力する第1の時定数手段と、予め決められた時
    定数で入力信号を出力する第2の時定数手段と、前記第
    1の時定数手段の出力と前記第2の時定数手段の出力の
    比を算出する除算手段と、前記除算手段の出力値に上
    限、下限を設定して出力するリミッタ手段と、前記リミ
    ッタ手段の出力値で前記入力手段の出力信号を増幅する
    乗算手段と、前記乗算手段から出力される電気信号を音
    声に変換する出力手段とを備えたことを特徴とする音声
    強調処理装置。
  4. 【請求項4】音声を電気信号に変換する入力手段と、信
    号を整流する整流手段と、予め決められた時定数で入力
    信号を出力する第1の時定数手段と、予め決められた時
    定数で入力信号を出力する第2の時定数手段と、前記第
    1の時定数手段の出力と前記第2の時定数手段の出力の
    比を算出する除算手段と、予め決められた時定数で入力
    信号を出力する第3の時定数手段と、前記第3の時定数
    手段の出力値に上限、下限を設定して出力するリミッタ
    手段と、前記リミッタ手段の出力値で前記入力手段の出
    力信号を増幅する乗算手段と、前記乗算手段から出力さ
    れる電気信号を音声に変換する出力手段とを備えたこと
    を特徴とする音声強調処理装置。
  5. 【請求項5】リミッタ手段は下限を1とすることを特徴
    とする請求項3または4記載の音声強調処理装置。
  6. 【請求項6】音声を電気信号に変換する入力手段と、信
    号を整流する整流手段と、予め決められた時定数で入力
    信号を出力する第1の時定数手段と、予め決められた時
    定数で入力信号を出力する第2の時定数手段と、前記第
    1の時定数手段の出力と前記第2の時定数手段の出力の
    比を算出する除算手段と、入力信号の瞬時レベルを検出
    するレベル検出手段と、入力信号の過去の一定区間の平
    均レベルを検出する平均レベル検出手段と、前記レベル
    検出手段と前記平均レベル検出手段の出力値の差を比較
    し、定数を出力する比較手段と、前記比較手段から出力
    される信号に時定数を与え出力する第3の時定数手段
    と、前記第3の時定数手段からの出力値に応じて入力信
    号を切り換える制御手段と、前記制御手段の出力値で前
    記入力手段の出力を増幅する乗算手段と、前記乗算手段
    から出力される電気信号を音声に変換する出力手段とを
    備えたことを特徴とする音声強調処理装置。
  7. 【請求項7】音声を電気信号に変換する入力手段と、信
    号を整流する整流手段と、予め決められた時定数で入力
    信号を出力する第1の時定数手段と、予め決められた時
    定数で入力信号を出力する第2の時定数手段と、前記第
    1の時定数手段の出力と前記第2の時定数手段の出力の
    比を算出する除算手段と、予め決められた時定数で入力
    信号を出力する第3の時定数手段と、予め決められた時
    定数で入力信号を出力する第4の時定数手段と、前記第
    3の時定数手段と前記第4の時定数手段の出力値の差を
    比較し、定数を出力する比較手段と、前記比較手段から
    出力される信号に時定数を与え出力する第5の時定数手
    段と、前記第5の時定数手段からの出力値に応じて入力
    信号を切り換える制御手段と、前記制御手段の出力値で
    前記入力手段の出力を増幅する乗算手段と、前記乗算手
    段から出力される電気信号を音声に変換する出力手段と
    を備えたことを特徴とする音声強調処理装置。
  8. 【請求項8】除算手段は除数部の入力がゼロの場合は1
    を出力することを特徴とする請求項1または2または3
    または4または6または7記載の音声強調処理装置。
  9. 【請求項9】除算手段は第1の時定数手段と第2の時定
    数手段において、立ち上がりの時定数が早い方を被除数
    に、立ち上がりの時定数が遅い方が除数にすることを特
    徴とする請求項1または2または3または4または6ま
    たは7記載の音声強調処理装置。
  10. 【請求項10】整流手段は全波整流を行うことを特徴と
    する請求項1または2または3または4または6または
    7記載の音声強調処理装置。
  11. 【請求項11】整流手段は半波整流を行うことを特徴と
    する請求項1または2または3または4または6または
    7記載の音声強調処理装置。
  12. 【請求項12】第1の時定数手段と第2の時定数手段は
    リリースの時定数を同一にすることを特徴とする請求項
    1または2または3または4または6または7記載の音
    声強調処理装置。
  13. 【請求項13】第3の時定数手段はアタックの時定数が
    0msecであることを特徴とする請求項2または4記載の
    音声強調処理装置。
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