JP2008216469A - 音声信号処理装置および音声信号処理方法ならびにプログラム - Google Patents

音声信号処理装置および音声信号処理方法ならびにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】音声信号を聞き取りやすい音質に加工する。
【解決手段】アタック検出器21は、入力信号の絶対値に対する時間方向のエンベロープにおいて立ち上りに第1の時定数で追従して立下りに該第1の時定数より大きな第2の時定数で下降する第1の信号と、該立ち上りに該第1の時定数より大きく該第2の時定数より小さい第3の時定数で追従して該立下りに該第2の時定数で下降する第2の信号との差分信号を求める。エンベロープ生成器22は、差分信号における高域成分を除去してアタック成分の信号とする。倍音生成器26は、入力信号に対して高調波成分を生成し、所定の周波数の帯域制限を行って倍音成分を生成する。VCA27は、検出されたアタック成分の大きさに応じて倍音成分を増幅する。加算器29は、増幅された倍音成分を入力信号に加算して出力する。
【選択図】図2

Description

本発明は、音声信号処理装置および音声信号処理方法ならびにプログラムに係り、特に、音声信号に対して倍音を付加する技術に係る。
従来、信号音に対し信号音の倍音を付加して音質を向上する技術が知られている。例えば、特許文献1には、音源からの信号音に含まれる周波数成分を利用し、信号音を乗算器あるいは非直線特性素子により高調波成分を増加させ、帯域濾波器に接続し、源信号音の人工倍音を作り出し、この人工倍音を源信号音に混合するように構成した音質改善装置が開示されている。このような装置によれば、電気信号経路で失われがちな倍音成分を増強することで、通過する信号音の明瞭性を上げることができる。
なお、関連する技術として、基本波の倍音を音響信号に付加して、再生音における低音感を向上させる音響信号処理装置が、特許文献2および3に記載されている。
特開昭57−54993号公報 特開2006−222867号公報 特開2006−324786号公報
携帯電話端末装置等の受話信号にあって、信号帯域が狭い場合などでは、音声の明瞭性が損なわれることがある。このような場合、信号音に対し倍音を付加することによって、音声品質を向上させる技術が一般的に用いられている。しかしながら、従来の倍音付加技術では、(1)常に生成される倍音が付加されるため、音質の変化が大きい、(2)音声信号を認識しやすくするために音声信号の一部を倍音で強調すると、それ以外の部分も強調されてしまうため、倍音が強すぎて耳障りな音となる虞がある、といった弊害があった。
したがって、本発明の目的は、音声信号をより聞き取りやすい音質に加工する音声信号処理装置および音声信号処理方法ならびにプログラムを提供することにある。
本発明者は、携帯電話端末装置等において、聴取する音声信号の明瞭性が損なわれる大きな要因として、音声信号の子音部に着目した。すなわち、子音部は、音声信号のアタック部(立ち上り部の短期間)に存在し、子音部を明瞭に聞き取れるか否かで聴取する音声信号の明瞭性が概ね決定されてしまうことに注目した。そして、入力信号の音量変化に応じて倍音を付与する量を調整すると共に、必要な部分(アタック部分)にのみ選択的に倍音を付加することで、より聞き取りやすい音質となることを見出し、本発明を創案するに至った。
本発明の1つのアスペクトに係る音声信号処理装置は、入力信号のパワー増加区間に含まれる期間の信号成分を検出するアタック検出部と、入力信号から倍音成分を生成する倍音生成部と、検出した期間の信号成分の大きさに応じて倍音成分を増幅する増幅部と、増幅した倍音成分を入力信号に加算して出力する加算部と、を備える。
本発明の音声信号処理装置において、アタック検出部は、入力信号の絶対値に対する時間方向のエンベロープにおける立ち上り部分を期間の信号成分として検出するようにしてもよい。
本発明の音声信号処理装置において、アタック検出部は、入力信号の絶対値に対する時間方向のエンベロープにおいて立ち上りに第1の時定数で追従して立ち下りに該第1の時定数より大きな第2の時定数で下降する第1の信号と、該立ち上りに該第1の時定数より大きく該第2の時定数より小さい第3の時定数で追従して該立ち下りに該第2の時定数で下降する第2の信号との差分信号を求めるアタック検出器と、差分信号における高域成分を除去して期間の信号成分とするエンベロープ生成器と、を備えるようにしてもよい。
本発明の音声信号処理装置において、倍音生成部は、入力信号に対して高調波成分を生成し、所定の周波数の帯域制限を行って出力するようにしてもよい。
本発明の他のアスペクトに係る音声信号処理方法は、入力信号のパワー増加区間に含まれる期間の信号成分を検出するステップと、入力信号から倍音成分を生成するステップと、検出した期間の信号成分の大きさに応じて倍音成分を増幅するステップと、増幅した倍音成分を入力信号に加算して出力するステップと、を含む。
本発明のさらに他のアスペクトに係るプログラムは、音声信号処理装置を構成するコンピュータに、入力信号のパワー増加区間に含まれる期間の信号成分を検出する処理と、入力信号から倍音成分を生成する処理と、検出した期間の信号成分の大きさに応じて倍音成分を増幅する処理と、増幅した倍音成分を入力信号に加算して出力する処理と、を実行させる。
本発明によれば、入力信号のパワー増加区間に含まれる期間の信号成分の大きさに応じて倍音成分を付加するようにする。この期間の信号成分は、音声信号の明瞭性において重要な役割を果たす子音部を含む場合があるため、この期間の信号成分のみを強調することでより聞き取りやすい音声信号を作り出すことができる。
本発明の実施形態に係る音声信号処理装置は、入力信号のパワー増加区間に含まれる期間(アタック部分)の信号成分(アタック成分)を検出するアタック検出部(図2の21、22)と、入力信号から倍音成分を生成する倍音生成部(図2の26)と、検出したアタック成分の大きさに応じて倍音成分を増幅する増幅部(図2の27)と、増幅した倍音成分を入力信号に加算して出力する加算部(図2の29)と、を備える。アタック検出部は、入力信号の絶対値に対する時間方向のエンベロープにおいて立ち上りに第1の時定数で追従して立ち下りに該第1の時定数より大きな第2の時定数で下降する第1の信号と、該立ち上りに該第1の時定数より大きく該第2の時定数より小さい第3の時定数で追従して該立ち下りに該第2の時定数で下降する第2の信号との差分信号を求めるアタック検出器(図2の21)と、差分信号における高域成分を除去してアタック成分の信号とするエンベロープ生成器(図2の22)と、を備え、入力信号の絶対値に対する時間方向のエンベロープにおける立ち上り部分をアタック成分として検出する。倍音生成部は、入力信号に対して高調波成分を生成し、所定の周波数の帯域制限を行って出力する。
このような構成の音声信号処理装置によれば、音声信号の明瞭性において重要な役割を果たす子音部を含む必要な部分(アタック部分)にのみ選択的に倍音を付加することで、より聞き取りやすい音質の音声信号が得られる。以下、実施例に即し、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係る携帯電話端末装置の構成を示すブロック図である。図1において、携帯電話端末装置10は、マイク11、スピーカ12、音声入出力回路13、符号器(エンコーダ)14、送信無線回路15、アンテナ16、受信無線回路17、復号器(デコーダ)18、信号処理回路20を備える。マイク11から入力される送話信号は、音声入出力回路13によって増幅され、符号器(エンコーダ)14で符号化され、送信無線回路15によって無線信号に変換され、アンテナ16から送信される。
一方、アンテナ16によって受信された無線信号は、受信無線回路17によって受信信号に変換され、さらに復号器(デコーダ)18によって復号され、受信音声信号として、信号処理回路20に入力される。信号処理回路20は、受信音声信号に対して入力信号のパワー増加区間に含まれる期間の信号成分(アタック成分)を検出し、アタック部分に倍音を付加する。倍音を付加された受信音声信号は、音声入出力回路13を介して増幅されスピーカ12から再生され、携帯電話端末装置10の使用者によって聴取される。
図2は、本発明の実施例に係る信号処理回路の構成を示すブロック図である。図2において、信号処理回路20は、大きくアタック検出セクションと倍音付加セクションとによって構成される。
まず、アタック検出セクションについて説明する。アタック検出セクションには、アタック検出器21、エンベロープ生成器22、遅延回路23が含まれる。
アタック検出器21は、信号処理回路20の入力信号のアタック成分を検出する。アタック検出器21の詳細については後述する。エンベロープ生成器22は、アタック検出器21で得られたアタック成分の大きさを計算する。エンベロープ生成器22の詳細については後述する。アタック検出器21とエンベロープ生成器22とによって処理された信号は、アタック成分の大きさを示す信号として後段の倍音付加セクションに送られる。
遅延回路23は、信号処理回路20の入力信号を一定時間遅らせる回路であって、一般的な信号遅延回路で構成される。アタック成分の大きさを示す信号(アタック検出器21とエンベロープ生成器22で生成)は、信号処理回路20の入力信号に対してアタック検出器21とエンベロープ生成器22との処理による遅延を生じる。そこで、この遅延と入力信号の位相を合わせるために、遅延回路23は、入力信号を遅延させて倍音付加セクションに送る。
次に、倍音付加セクションについて説明する。倍音付加セクションには、倍音生成器26、VCA(Voltage Controlled Amplifier)27、遅延回路24、28、加算器29が含まれる。
倍音生成器26は、アタック検出セクションから出力された(遅延回路23で遅延された)入力信号から、倍音成分を合成する。詳細については後述する。VCA(Voltage Controlled Amplifier)27は、倍音生成器26の出力信号を制御信号の大きさ(一般的には電圧)に応じて増幅する回路である。ここで制御信号としては、エンベロープ生成器22から送出されたアタック成分の大きさを示す信号を遅延回路24で遅延した信号が使用される。
遅延回路24、28の構成は、遅延回路23と同様、一般的な信号遅延回路である。倍音生成器26は、遅延回路23の出力に対して処理遅延を生じる。そこで遅延回路24は、倍音生成器26の出力信号とエンベロープ生成器22の出力信号との位相を合わせるためにエンベロープ生成器22の出力信号を遅延させてVCA27に与える。
加算器29は、VCA27の出力信号と、遅延回路23の出力に対して遅延回路28によって適切に遅延が加えられた信号と、を加算して信号処理回路20の出力信号として出力する。
次に、アタック検出器21の詳細について説明する。図3は、アタック検出器21の構成例を示すブロック図である。アタック検出器21は、第1のセクション(shape0)と第2のセクション(shape1)と第3のセクション(0−1)とで構成される。以下、第1のセクションにおいて出力される信号をshape0、第2のセクションにおいて出力される信号をshape1と称する。shape0は、信号処理回路20の入力信号のピークと、それに続くゆるやかな減衰成分からなる信号であり、shape1は、shape0のピークをなまらせた信号である。
まず、第1のセクションにおけるshape0の生成について説明する。第1のセクションには、絶対値回路31、追従回路32、大信号選択回路33、1サンプル遅延回路34が含まれる。
絶対値回路31は、アタック検出器21における入力信号の振幅の絶対値を演算して追従回路32および大信号選択回路33に出力する。
追従回路32は、絶対値回路31の出力に対し、直前の大信号選択回路33の出力信号を一定の比率だけ近づけた値を計算する。この計算は、1サンプル遅延回路34による1サンプル分の遅延(直前の出力信号を生成する)と追従計算により行われる。ここで追従計算は、以下のような式で表現される。これはデジタル信号処理を行う場合の式となる。
Y[i]=y[i−1]+(x[i]−y[i−1])*a
ただし、x[i]は時刻iの入力、y[i]は時刻iの出力、Y[i]は追従信号、aは時定数である。なお、aは、以下の式に基づいて決定される。
a=1−(1/2)^(1/(T*Fs))
ただし、「^」はべき乗記号、Fsは信号のサンプリングレートである。また、Tは、入力のピーク成分が入力されてからshape0がその1/2になるまでの時間を表し、通常50〜500ms前後の値を用いる。
大信号選択回路33は、絶対値回路31の出力信号と追従回路32の出力である追従信号との大きさを比較し、大きい方の信号をshape0として採用し出力する。これにより、ピークがあった場合は、大信号選択回路33によって入力信号(の絶対値)が選択され、ピーク以外の箇所では追従計算により得られたゆるやかに減衰する信号が得られる。
以上をまとめると、shape0は、以下の式で生成される。
y[i]=max{abs(x[i]),y[i−1]+(x[i]−y[i−1])*a}
ただし、maxは最大値選択を行う関数、absは絶対値演算を行う関数である。
次に、第2のセクションにおけるshape1の生成について説明する。第2のセクションには、小信号選択回路35、追従回路36、1サンプル遅延回路37が含まれる。追従回路36、1サンプル遅延回路37は、それぞれ追従回路32、1サンプル遅延回路34と同等の回路である。ただし、追従回路36における時定数は、追従回路32とは異なり、ピークが出現してから、shape1がその1/2に到達するまでの時間をTとして計算する。計算式は、shape0の場合と同様である。Tとしてはshape0の算出におけるTより短い時間が採用され、通常1ms〜100ms程度である。
小信号選択回路35は、大信号選択回路33の出力信号(shape0)と追従回路36の出力信号との大きさを比較し、小さい方の信号を出力する。
第2のセクションでは、shape1として小さい方の信号を採用するので、瞬間的なピークが発生している区間では追従信号が採用され、shape1は、なだらかな立ち上りとなる。shape0がゆるやかに減衰している区間では、shape1も追いつくが、減衰している間は、入力信号が採用されるためshape0と同様にゆるやかに減衰する信号となる。
次に、第3のセクション(0−1)について説明する。第3のセクションにおいて、減算器38は、shape0からshape1を減じた信号(0−1信号)を算出し、アタック検出器21の出力信号とする。shape1の説明で述べたように、瞬間的なピークが発生している区間では、shape1がshape0に追いつかないため大きな差分が発生する。逆にピーク以外の部分では、shape1は、shape0と同一の信号となるため差を生じない。これにより、ピーク部分のみで値を持つような信号がアタック検出器21から出力される。
次に、エンベロープ生成器22の詳細について説明する。図4は、エンベロープ生成器22の構成例を示すブロック図である。図4において、エンベロープ生成器22は、絶対値回路41、追従回路42、大信号選択回路43、1サンプル遅延回路44、小信号選択回路45、追従回路46、1サンプル遅延回路47を、備え、それぞれ、図3における絶対値回路31、追従回路32、大信号選択回路33、1サンプル遅延回路34、小信号選択回路35、追従回路36、1サンプル遅延回路37に相当する。すなわち、エンベロープ生成器22の構成は、アタック検出器21における第1および第2のセクションと同じ構成であり、shape1をそのまま出力する構成となっている。ただし、時定数はアタック検出器21と異なっており、エンベロープ生成器22におけるshape0/1の算出に用いるTは、共に5ms前後の短い値を用いる。
次に、倍音生成器26の詳細について説明する。図5は、倍音生成器26の構成例を示すブロック図である。図5において、倍音生成器26は、HPF(High−pass filter、高域通過フィルタ)回路51、歪み生成回路52、HPF回路53を備える。倍音生成器26の入力信号は、まずHPF回路51によって高域成分のみが抽出される。これは対象とする信号を選択するためのものであるので、帯域通過型や低域通過型であってもよい。
歪み生成回路52は、HPF回路51の出力に対して歪み生成処理を行う。歪み生成処理では、過剰な増幅による歪み生成や位相変調等が使用され、入力信号に含まれる周波数の整数倍の信号成分を多く含んだ信号を生成する。さらに、HPF回路53は、歪み生成回路52の出力信号の不要な歪み成分を除去し、元信号の高域成分のみを抽出した信号を得る。
なお、図5に示す構成は、一例であって、一般的にエンハンサ、エキサイタなどの名称で呼ばれる各種の倍音生成回路を用いることができる。また、場合によっては、倍音生成器26自体は、何の処理をしなくてもよい(この場合、アタック成分は、単に音量が増強されるだけになる)。
以上説明した信号処理回路20は、内蔵するコンピュータにプログラムを実行させて、各機能を実現するようにしてもよい。
次に、信号処理回路20の動作について、実際の信号の例を用いて説明する。図6は、実際の音声信号の波形例を示す図である。信号振幅を、「−1〜+1」の範囲に補正して表示している。また、図7は、図6に示す音声信号に対しアタック検出器21で生成されたshape0とshape1の波形を示す図である。さらに、図8は、図7における最初の立ち上り部分の波形を拡大して示す図である。
図7、8を参照すると、信号処理回路20の構成で説明したように、shape0が入力信号のピークを捕捉し、その後なだらかに減衰するような信号となっている。減衰中の信号より大きな信号が再び入力されると、その信号レベルまで回復する。shape1は、shape0の立ち上り(ピーク検出部分)に追従するように変化する。shape0に追いついた後は、shape0の方が小さくなるため、shape1は、shape0と同一の出力となる。
図9は、アタック検出器21によって生成された各信号(shape0、shape1、0−1信号)と、エンベロープ生成器22の出力信号(LPF+shift)との波形を示す図である。エンベロープ生成器22の出力については、遅延回路23で遅延させる分、信号をずらして表示している。また、「0−1信号」および「LPF+shift」については見やすくなるように、それぞれ−0.2、−0.4を加えて表示している。図9に示すように、アタック検出器21によってピーク成分の大きさのみが検出され、さらにエンベロープ生成器22によって、なだらかに変化する信号として整形される。
図10は、元の音声信号に対し、エンベロープ生成器22の出力信号を重ねて表示した図である。エンベロープ生成器22の出力が、元の音声信号の立ち上り部分(アタック成分)を検出していることがわかる。
以上のようにして生成されたアタック成分の大きさを示す信号の量に基づいて、倍音付加セクションで生成された倍音の加算量が調整される。これにより、信号中のアタック成分が存在する期間においてのみ倍音の量が増える。アタック成分の期間には音声信号の子音部分がふくまれる場合が多いので、子音部分が強調されることで音声信号の明瞭性が増すこととなる。
以上説明したような音声信号処理装置を携帯電話端末装置における受信側の信号処理回路に用いることで、受信音声信号の明瞭性が向上する。したがって、携帯電話端末装置の使用者にとって受信音声信号がより認識しやすい音として聞こえるようになる。
以上本発明を上記実施例に即して説明したが、本発明は、上記実施例にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の各請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
本発明の実施例に係る携帯電話端末装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例に係る信号処理回路の構成を示すブロック図である。 アタック検出器の構成例を示すブロック図である。 エンベロープ生成器の構成例を示すブロック図である。 倍音生成器の構成例を示すブロック図である。 実際の音声信号の波形例を示す図である。 図6に示す音声信号に対しアタック検出器で生成されたshape0とshape1の信号の波形を示す図である。 図7における最初の立ち上り部の波形を拡大して示す図である。 アタック検出器によって生成された各信号と、エンベロープ生成器の出力信号との波形を示す図である。 元の音声信号に対し、エンベロープ生成器の出力信号を重ねて表示した図である。
符号の説明
10 携帯電話端末装置
11 マイク
12 スピーカ
13 音声入出力回路
14 符号器(エンコーダ)
15 送信無線回路
16 アンテナ
17 受信無線回路
18 復号器(デコーダ)
20 信号処理回路
21 アタック検出器
22 エンベロープ生成器
23、24、28 遅延回路
26 倍音生成器
27 VCA(Voltage Controlled Amplifier)
29 加算器
31、41 絶対値回路
32、36、42、46 追従回路
33、43 大信号選択回路
34、37、44、47 1サンプル遅延回路
35、45 小信号選択回路
38 減算器
51、53 HPF回路
52 歪み生成回路

Claims (13)

  1. 入力信号のパワー増加区間に含まれる期間の信号成分を検出するアタック検出部と、
    前記入力信号から倍音成分を生成する倍音生成部と、
    検出した前記期間の信号成分の大きさに応じて前記倍音成分を増幅する増幅部と、
    増幅した前記倍音成分を前記入力信号に加算して出力する加算部と、
    を備えることを特徴とする音声信号処理装置。
  2. 前記アタック検出部は、前記入力信号の絶対値に対する時間方向のエンベロープにおける立ち上り部分を前記期間の信号成分として検出することを特徴とする請求項1記載の音声信号処理装置。
  3. 前記アタック検出部は、
    前記入力信号の絶対値に対する時間方向のエンベロープにおいて立ち上りに第1の時定数で追従して立ち下りに該第1の時定数より大きな第2の時定数で下降する第1の信号と、該立ち上りに該第1の時定数より大きく該第2の時定数より小さい第3の時定数で追従して該立ち下りに該第2の時定数で下降する第2の信号との差分信号を求めるアタック検出器と、
    前記差分信号における高域成分を除去して前記期間の信号成分とするエンベロープ生成器と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2記載の音声信号処理装置。
  4. 前記倍音生成部は、前記入力信号に対して高調波成分を生成し、所定の周波数の帯域制限を行って出力することを特徴とする請求項1記載の音声信号処理装置。
  5. 受話音声信号を前記入力信号として処理する請求項1乃至4のいずれか一に記載の音声信号処理装置を備える携帯電話端末装置。
  6. 入力信号のパワー増加区間に含まれる期間の信号成分を検出するステップと、
    前記入力信号から倍音成分を生成するステップと、
    検出した前記期間の信号成分の大きさに応じて前記倍音成分を増幅するステップと、
    増幅した前記倍音成分を前記入力信号に加算して出力するステップと、
    を含むことを特徴とする音声信号処理方法。
  7. 前記信号成分を検出するステップにおいて、前記入力信号の絶対値に対する時間方向のエンベロープにおける立ち上り部分を前記信号成分として検出することを特徴とする請求項6記載の音声信号処理方法。
  8. 前記信号成分を検出するステップにおいて、
    前記入力信号の絶対値に対する時間方向のエンベロープにおいて立ち上りに第1の時定数で追従して立ち下りに該第1の時定数より大きな第2の時定数で下降する第1の信号と、該立ち上りに該第1の時定数より大きく該第2の時定数より小さい第3の時定数で追従して該立ち下りに該第2の時定数で下降する第2の信号との差分信号を求めるステップと、
    前記差分信号における高域成分を除去して前記期間の信号成分とするステップと、
    を含むことを特徴とする請求項6または7記載の音声信号処理方法。
  9. 前記倍音成分を生成するステップにおいて、前記入力信号に対して高調波成分を生成し、所定の周波数の帯域制限を行って出力することを特徴とする請求項6記載の音声信号処理方法。
  10. 音声信号処理装置を構成するコンピュータに、
    入力信号のパワー増加区間に含まれる期間の信号成分を検出する処理と、
    前記入力信号から倍音成分を生成する処理と、
    検出した前記期間の信号成分の大きさに応じて前記倍音成分を増幅する処理と、
    増幅した前記倍音成分を前記入力信号に加算して出力する処理と、
    を実行させるプログラム。
  11. 前記信号成分を検出する処理において、前記入力信号の絶対値に対する時間方向のエンベロープにおける立ち上り部分を前記信号成分として検出することを特徴とする請求項10記載のプログラム。
  12. 前記期間の信号成分を検出する処理において、
    前記入力信号の絶対値に対する時間方向のエンベロープにおいて立ち上りに第1の時定数で追従して立ち下りに該第1の時定数より大きな第2の時定数で下降する第1の信号と、該立ち上りに該第1の時定数より大きく該第2の時定数より小さい第3の時定数で追従して該立ち下りに該第2の時定数で下降する第2の信号との差分信号を求める処理と、
    前記差分信号における高域成分を除去して前記期間の信号成分とする処理と、
    を実行させる請求項10または11記載のプログラム。
  13. 前記倍音成分を生成する処理において、前記入力信号に対して高調波成分を生成し、所定の周波数の帯域制限を行って出力する処理を実行させる請求項10記載のプログラム。
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