JPH07103940A - 薄型ゲル電気泳動装置 - Google Patents

薄型ゲル電気泳動装置

Info

Publication number
JPH07103940A
JPH07103940A JP5244274A JP24427493A JPH07103940A JP H07103940 A JPH07103940 A JP H07103940A JP 5244274 A JP5244274 A JP 5244274A JP 24427493 A JP24427493 A JP 24427493A JP H07103940 A JPH07103940 A JP H07103940A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flat plates
gel layer
buffer
less
gel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5244274A
Other languages
English (en)
Inventor
Sei Hasegawa
聖 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP5244274A priority Critical patent/JPH07103940A/ja
Publication of JPH07103940A publication Critical patent/JPH07103940A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡素な構成で、微量サンプルの測定を可能に
するとともに高いにスループットを実現する。 【構成】 電気泳動装置は、対向する面の最大表面粗さ
が0.05mm以下でありかつ対向する面間でゲル層8
用の間隙を形成するように配置される1対の平板1a,
1bと、平板1a,1bの上下両端部に配置されてバッ
ファ液4が供給されるバッファ槽2,3と、バッファ槽
2,3内のバッファ液4に対して電圧を印加する電極6
とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気泳動装置、特に、
ゲルを用いて電気泳動処理を行うための電気泳動装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、DNAの塩基配列を決定する
ための手段として、スラブゲル方式またはキャピラリー
ゲル方式を用いた電気泳動法が採用される。従来のスラ
ブゲル方式では、1対の石英あるいはガラス平板間に形
成されるゲル層の厚さが大きいため、蛍光標識による実
時間光検出を用いた方法では、被測定部の測定体積が大
きくなり高感度で精度の良い測定は困難である。
【0003】このため、測定感度を高めるために測定体
積の小さいキャピラリーゲル方式が用いられる。しかし
ながら、キャピラリーゲル方式によれば、泳動路を1本
しか確保できないため、スループットが小さく、またゲ
ル層の作成も難しい。さらに、DNAシーケンサでは、
A,G,C,Tの識別に発光波長の異なる蛍光体を使用
する必要があり、励起効率の良い光源と、蛍光体の組み
合わせをすべてについて実現することは困難である。
【0004】このような問題点を解決するための電気泳
動装置が、特開平5−93711号公報に示されてい
る。この装置は、表面に微細な溝が設けられた第1の平
板と、この第1の平板に密着する第2の平板とを有して
おり、両平板間に形成される微細な管を泳動路とするも
のである。この電気泳動装置では、泳動路の断面積を小
さくできかつ多数の泳動路を確保できるので、微量サン
プルの測定が可能となるとともにスループットが向上す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の電気泳動装置に
おいて用いられる平板は石英またはガラス板で構成され
ており、これに微細な溝を作成する工程が必要となる。
特に均一の幅で数多くのキャピラリーを作成するには、
工程が複雑になりコスト高となる。本発明の目的は、簡
素な構成で、微量サンプルの測定を可能とするとともに
高いスループットを実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の電気泳動装置
は、1対の平板とバッファ槽と電圧印加手段とを備えて
いる。前記1対の平板は、対向する面の最大粗さが0.
05mm以下または、平面度が300mmあたり0.0
5mm以下であり、かつ対向する面間でゲル層用の間隙
を構成するように配置される。前記バッファ槽は、前記
ガラス板の上下両端部に配置され、バッファ液が供給さ
れる。電圧印加手段は、バッファ槽内のバッファ液に対
して電圧を印加する。
【0007】
【作用】本発明に係る電気泳動装置は、1対の平板の対
向する面の最大粗さが0.05mm以下または、平面度
が300mmあたり0.05mm以下に構成される。こ
のため、1対の平板を対向させて形成される隙間内に
は、極めて薄い厚みのゲル層を精度良く形成できる。こ
れにより、微量サンプルの測定が可能になる。また、形
成されるゲル層は幅方向には広いので、高いスループッ
トが確保できる。しかも、従来例のように溝加工が不要
なので、構成は簡素である。
【0008】
【実施例】図1において、本発明の一実施例による電気
泳動装置は、対向するように平行に配置された1対の平
板1a,1bと、平板1a,1bの上部に接合された上
側バッファ槽2と、平板1a,1bの下端部が挿入され
た下側バッファ槽3とから主に構成されている。
【0009】平板1a,1b内には、ポリアクリルアミ
ドまたはアガロース等からなるゲル層8が収納されてい
る。また、平板1a,1bの上端部には、試料注入部5
が配置されている。平板1a,1bの上端部は上側バッ
ファ槽2に下方から挿入されており、両者間では液密性
が保持されている。なお図では、ゲル層8の厚みは実際
よりも強調されている。
【0010】図2に示すように、1対の平板1a,1b
は長方形状であり、一方の平板1aの上端に形成された
切り欠きが試料注入部5である。1対の平板1a,1b
は平面度及び平行度に優れた石英あるいはガラス製の平
板が用いられており、対向する面は最大表面粗さが0.
05mm以下で構成されている。また、この平板1a,
1bの平行度は、主面方向300mmあたり厚み方向
0.05mm以下である。両平板1a,1b間の隙間
(即ちゲル層8の厚み)は、0.05mm以下、好まし
くは0.01mm以下に設定されている。
【0011】試料導入部2及び泳動槽3にはバッファ液
4が貯溜されるようになっている。また、試料導入部2
及び泳動槽3内には、高電圧電源装置7に接続された電
極6が配置されている。平板1a,1bの上下方向中間
部には蛍光読取り装置9が配置されている。蛍光読取り
装置9は、電気泳動している精製物のDNA末端に結合
している蛍光色素を検出するためのものである。蛍光読
取り装置9は、レーザ源10と、レーザ源10から照射
されたレーザ光をゲル層8内で集束させるための集束レ
ンズ11と、平板1a,1b及びゲル層8内を透過した
光を平行光にするためのレンズ12と、レンズ12を透
過した光の波長を検出するための干渉フィルタ13と、
干渉フィルタ13を透過した光を検出するためのフォト
マルチプライヤー(PM)14とから構成されている。
【0012】高電圧電源装置7、レーザ源10及びフォ
トマルチプライヤー14は、データ制御解析装置15に
接続されている。データ制御解析装置15は、各部を制
御するとともに、フォトマルチプライヤー14からの出
力に基づいて、DNAの塩基配列を決定する。次に、平
板1a,1bを用いたゲル層8の形成方法について説明
する。
【0013】第1の方法は、図3に示すように一方の平
板1aを他方の平板1bに対してスライドさせる方法で
ある。ここでは、まず平板1bの表面にゲルを塗布し、
続いて平板1aを平板1b上でスライドさせる。この結
果、平板1aと平板1bとの間には極めて薄いゲル層8
が形成される。また、両平板1a,1bはゲル層8を介
して密着状態となり、一体化する。得られたゲル層8の
厚みは0.05mm以下である。
【0014】第2の方法は、ゲルの表面張力を利用する
方法である。ここでは、両平板1a,1bを重ね合わた
状態で、毛細管現象を利用してゲルを両平板1a、1b
間に注入する。これによっても、厚みが0.05mm以
下のゲル層8を得ることができる。なお、任意の厚みの
ゲル層8を得るためには、平板1a,1b間に所定厚さ
の平板状ゲージ21,21を挿入した状態で、両平板1
a,1b間にゲルを流し込む。そしてゲルが固化した
後、ゲージ21,21を抜き取る。
【0015】ゲル層8が形成された平板1a,1bは、
試料注入部5に試料が注入された後に、次のように電気
泳動処理に供される。先ず、平板1a,1bを両バッフ
ァ槽2,3間にセットする。そして、バッファ液をバッ
ファ槽2,3に注入する。この状態で、データ制御解析
装置15の制御によって、電極6に高電圧電源装置7か
ら高電圧が印加されると、電気泳動が始まる。ここで
は、試料中のDNA合成物がゲル層8内を移動し、分子
量の大きさ等にしたがって分離され、ゲル層8内にはD
NAバンドが生じる。各DNAバンドには例えば蛍光色
素が加えられており、レーザ光の照射によって蛍光色素
がレーザ光により発色する。その蛍光をフォトマルチプ
ライヤー18で受け波長を分析すれば、DNAの塩基の
種類を特定でき、DNAの塩基配列を決定できる。
【0016】ここでは、平板1a,1b間の間隙に形成
される電気泳動路の厚みが0.05mm以下(好ましく
は0.01mm)以下に構成されているので、微量の試
料で計測することが可能となり、また高感度で精度の良
い測定が可能となる。さらに、ゲル層8は幅方向には広
いので、高いスループットが確保できる。しかも、従来
例のような溝加工は不要であり、構成は簡素である。
【0017】
【発明の効果】本発明に係る電気泳動装置では、1対の
平板の対向する面の最大粗さが0.05mm以下また
は、平面度が300mmあたり0.05mm以下に構成
されるため、1対の平板を対向させて形成される隙間内
に薄いゲル層を精度良く形成できる。これにより、微量
サンプルの測定が可能になり、かつ高いスループットが
確保できる。しかも構成は簡素である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による電気泳動装置の全体模
式図。
【図2】平板の斜視図。
【図3】ゲル層形成時の一状態を示す斜視図。
【図4】他の実施例によるゲル層作成時の一状態を示す
斜視図。
【符号の説明】
1a,1b 平板 2 上側バッファ槽 3 下側バッファ槽 4 バッファ液 6 電極 7 高電圧電源装置 8 ゲル層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向する面の最大表面粗さが0.05mm
    以下または、平面度が300mmあたり0.05mm以
    下であり、かつ前記対向する面間でゲル層用の間隙を形
    成するように配置される1対の平板と、 前記平板の上下両端部または全面に配置されてバッファ
    液が供給されるバッファ槽と、 前記バッファ槽内のバッファ液に対して電圧を印加する
    電圧印加手段と、を備えた電気泳動装置。
JP5244274A 1993-09-30 1993-09-30 薄型ゲル電気泳動装置 Pending JPH07103940A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5244274A JPH07103940A (ja) 1993-09-30 1993-09-30 薄型ゲル電気泳動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5244274A JPH07103940A (ja) 1993-09-30 1993-09-30 薄型ゲル電気泳動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07103940A true JPH07103940A (ja) 1995-04-21

Family

ID=17116315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5244274A Pending JPH07103940A (ja) 1993-09-30 1993-09-30 薄型ゲル電気泳動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07103940A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007292616A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Sharp Corp サンプル分離吸着器具

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007292616A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Sharp Corp サンプル分離吸着器具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5192412A (en) Electrophoretic apparatus having arrayed electrophoresis lanes
Camilleri Capillary electrophoresis: theory and practice
Tsuda et al. Rectangular capillaries for capillary zone electrophoresis
US4909919A (en) Velocity modulated capillary electrophoresis analysis system
JP3918403B2 (ja) キャピラリアレイ
JP3077609B2 (ja) マイクロチップ電気泳動方法及び装置
Kitagawa et al. Toward million-fold sensitivity enhancement by sweeping in capillary electrophoresis combined with thermal lens microscopic detection using an interface chip
JP3450947B2 (ja) 蛍光検出型キャピラリーアレー電気泳動装置
JPH07103940A (ja) 薄型ゲル電気泳動装置
JP6350349B2 (ja) キャピラリー電気泳動装置及びキャピラリー電気泳動による試料分析方法
JP2910319B2 (ja) 細溝型電気泳動装置
JPH08327593A (ja) キャピラリー電気泳動装置
JP2974537B2 (ja) キャピラリーアレー、電気泳動方法及び電気泳動装置
JP4357399B2 (ja) 電気泳動装置
JP3536851B2 (ja) キャピラリーアレイ電気泳動装置
Zhang et al. Fluorescence detection in short capillary and chip using a variable wavelength epi-fluorescence microscope
Smith et al. [10] High-speed automated DNA sequencing in ultrathin slab gels
JP2840586B2 (ja) 光検出電気泳動装置
JP3695631B2 (ja) 電気泳動装置
JP3965714B2 (ja) キャピラリー電気泳動チップ
JPH1164278A (ja) 電気泳動部材及びそれを用いた電気泳動装置
JPH01209351A (ja) 塩基配列決定装置
Wu et al. Diode laser-based concentration gradient detector for detection of capillary isoelectric focusing
JP3042487B2 (ja) 電気泳動装置
Jiang Development of 32-capillary direct-reading multi-wavelength spectrometer for capillary electrophoresis with laser-induced fluorescence detection