JPH07103883B2 - ロードセンシング油圧駆動回路の制御装置 - Google Patents

ロードセンシング油圧駆動回路の制御装置

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JPH07103883B2
JPH07103883B2 JP1096896A JP9689689A JPH07103883B2 JP H07103883 B2 JPH07103883 B2 JP H07103883B2 JP 1096896 A JP1096896 A JP 1096896A JP 9689689 A JP9689689 A JP 9689689A JP H07103883 B2 JPH07103883 B2 JP H07103883B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、油圧ショベル、油圧クレーン等、複数の油圧
アクチュエータを備えた油圧機械のロードセンシング油
圧駆動回路に係わり、より詳しくは、油圧ポンプの吐出
圧力をそれら油圧アクチュエータの最大負荷圧力よりも
一定の差圧だけ高く保持しながら、圧力補償付流量制御
弁により油圧アクチュエータへ供給される圧油の流量を
制御するロードセンシング油圧駆動回路の制御装置に関
する。
〔従来の技術〕
近年、油圧ショベル、油圧クレーン等、複数の油圧アク
チュエータを備えた油圧機械においてロードセンシング
油圧駆動回路が使用されつつある。
この油圧駆動回路は、油圧ポンプと各油圧アクチュエー
タの間に接続され、操作レバーの操作信号に応じて油圧
アクチュエータに供給される圧油の流量を制御する圧力
補償付流量制御弁と、油圧ポンプの吐出圧力を複数の油
圧アクチュエータの最大負荷圧力よりも一定の差圧だけ
高く保持するロードセンシングレギュレータとを備えて
いる。圧力補償付流量制御弁は、負荷圧力又は油圧ポン
プの吐出圧力の変動に係わらず流量を一定に制御する圧
力補償機能により、操作量に比例した流量を各油圧アク
チュエータに供給し、複数の油圧アクチュエータの複合
操作時に各油圧アクチュエータの動作の独立性を確保す
る。また、ロードセンシングレギュレータは、油圧ポン
プの吐出量を油圧アクチュエータの最大負荷圧力に対応
可能な最少限の流量とし、省エネを図っている。
しかしながら、このロードセンシング油圧駆動回路にお
いては、以下のようなロードセンシング制御特有の問題
がある。
即ち、可変容量型油圧ポンプの吐出量は押しのけ容積、
斜板式では斜板の傾転量と回転数の積で定まり、傾転量
の増加と共に吐出量は増加する。この斜板の傾転量には
構造から定まる最大傾転量があり、この最大傾転量で油
圧ポンプの吐出量も最大となる。また、油圧ポンプの駆
動は原動機により行われるが、油圧ポンプの入力トルク
が原動機の出力トルクを超えると、原動機の回転数が低
下し、最悪の場合は失速する。そこで、このような事態
を避けるため、一般的に油圧ポンプに入力トルクレギュ
レータが設けられ、油圧ポンプの入力トルクが原動機の
出力トルクを超えないように斜板傾転量の最大値を制限
し、吐出量を制御する入力トルク制限制御が行われる。
このように、油圧ポンプには、構造上定まる最大吐出量
と入力トルク制限制御により制限される最大吐出量があ
り、いずれにしても油圧ポンプの吐出量には限度即ち最
大吐出可能流量がある。
従って、複数の油圧アクチュエータの複合操作時、操作
レバーで指令される要求流量の合計が油圧ポンプの最大
吐出可能流量よりも大きくなった場合には、ロードセン
シング制御で吐出量(傾転量)を増加しようとしても、
吐出量は増加できなくなる。即ち、油圧ポンプの吐出量
が飽和する。その結果、油圧ポンプの吐出圧力が低下
し、最大負荷圧力に対して一定差圧が確保できなくな
る。このため、低圧側の油圧アクチュエータにポンプ吐
出流量の大部分が流れ、高圧側の油圧アクチュエータに
圧油が供給されなくなり、円滑な複合操作ができなくな
るという問題が生じる。
DE−A1−3422165(特開昭60−11706号に対応)には、こ
のような問題を解決するため、圧力補償付流量制御弁の
それぞれの圧力補償弁に対向するパイロット室を追加
し、開弁方向に作用するパイロット室に油圧ポンプの吐
出圧力を導き、閉弁方向に作用するパイロット室に複数
の油圧アクチュエータの最大負荷圧力を導く回路構成を
採用することが提案されている。これにより、操作レバ
ーで指令される複数の油圧アクチュエータの要求流量の
合計が油圧ポンプの最大吐出量よりも大きくなる場合に
は、油圧ポンプの吐出圧力の低下に従ってそれぞれの圧
力補償弁の絞り開度が同じ割合で減少され、各流量制御
弁の絞り開度(要求流量)の比率に応じて流量が制限さ
れる。このため、高圧側の油圧アクチュエータにも確実
に圧油が供給され、複合操作が確実に行える。
ここで一般的に圧力補償付流量制御弁においては、流量
制御弁の絞り開度と前後差圧によって通過流量即ち油圧
アクチュエータの消費流量が定まり、その絞り開度の目
標値は操作レバーの操作信号によって与えられ、前後差
圧の目標値は圧力補償弁の設定値、通常はばねの強さに
よって与えられる。そして、この絞り開度目標値と前後
差圧目標値は、これら値によって制御された実際の流量
に対して油圧アクチュエータに流すべき制御上の流量目
標値である消費可能流量を規定する。
上記従来例においては、流量制御弁の前後差圧目標値即
ち圧力補償弁の設定値は、通常のばねに代え、油圧ポン
プの吐出圧力と油圧アクチュエータの最大負荷圧力とを
対向して作用させるという形で、両者の差圧により油圧
的に与え、操作レバーで指令される複数の油圧アクチュ
エータの要求流量の合計が油圧ポンプの最大吐出量より
も大きくなる場合には、全ての圧力補償弁の差圧目標値
を油圧的に制限することにより、全ての油圧アクチュエ
ータの消費可能流量の合計即ち総消費可能流量を補正
(減少)し、油圧アクチュエータの実際の総消費流量を
減少している。このことから、本明細書ではこの制御の
ことを総消費可能流量補正制御と呼ぶ。
なお、この従来例の総消費可能流量補正制御において
は、流量制御弁の前後差圧目標値はポンプ吐出圧力と最
大負荷圧力との差圧によって与えられ、両者は常に一致
するので、総消費可能流量は油圧アクチュエータの実際
の消費流量に一致する。
また、上記従来例では圧力補償付流量制御弁の総消費可
能流量補正制御を行うのに、圧力補償弁を制御し流量制
御弁の前後差圧指令値を制限したが、流量制御弁の絞り
開度指令値である操作信号を制限してもよく、特開昭62
−159802号公報、特公昭62−46724号公報、特開昭64−6
501号公報、特開昭62−75107号公報にはそのような従来
例が記載されている。
特開昭62−159802号公報に記載の従来例では、ポテンシ
ョメータの設定電圧(操作信号)の和電圧から求めた総
要求電流と、油圧ポンプの状態量から計算で求めた油圧
ポンプの吐出量との比を求め、その比に応じてポテンシ
ョメータの電源電圧を下げることで全てのポテンショメ
ータの設定電圧(操作信号)を減じ、流量制御弁の操作
量を一律に減じている。
特公昭62−46724号公報に記載の従来例では、油圧ポン
プの吐出圧力と油圧アクチュエータの最大負荷圧力との
差圧信号を用い、差圧の減少に伴ってパイロット操作弁
(操作手段)の元圧を下げることでパイロット操作弁の
出力圧(操作信号)を減じ、流量制御弁の操作量を一律
に減じている。
特開昭64−6501号公報記載の従来例では、油圧ポンプの
吐出圧力と油圧アクチュエータの最大負荷圧力との差圧
信号から補正係数を求め、電気式の操作レバーからの操
作信号に補正係数を乗じることで操作信号を減じ、流量
制御弁の操作量を一律に減じている。
特開昭62−75107号公報に記載の従来例では、電気式の
操作レバーからの指令値(操作信号)の総和から求めた
総要求流量と、油圧ポンプの状態量から計算で求めた油
圧ポンプの吐出量との比を求め、その比を用いて操作信
号を減じ、流量制御弁の操作量を一律に減じている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、DE−A1−3422165に記載の従来例では、油圧
ポンプの吐出圧力と油圧アクチュエータの最大負荷圧力
との差圧で直接、圧力補償付流量制御弁を制御し、総消
費可能流量補正制御を行っている。このため、ロードセ
ンシング制御の応答遅れなど、油圧ポンプの吐出量が飽
和していないのにポンプ吐出圧力と最大負荷圧力との差
圧が低下した場合にも圧力補償付流量制御弁の総消費可
能流量補正制御が行われ、それに伴って次のようの問題
が生じていた。
即ち、ロードセンシング制御は油圧ポンプの吐出量を制
御し、差圧を一定に保持するものであるが、この油圧ポ
ンプの吐出量の制御は種々の機構に介して行われるた
め、その応答速度が圧力補償付流量制御弁の総消費可能
流量補正制御の応答速度に比べて遅い。このため、操作
レバーを操作して油圧アクチュエータへの圧油の供給を
開始し又は供給量を増加させ、その瞬間ポンプの吐出圧
力が低下した場合、油圧ポンプの吐出量が飽和していな
いのに総消費可能流量補正制御による圧力補償付流量制
御弁の通過流量の制限が行われる。このため、過渡的期
間においては、操作レバーを操作して流量を増加しよう
としたにも係わらず、流量が増加せず、操作性が損ねら
れるという問題を生じる。
また、同様の場合、総消費可能流量補正制御により弁通
過流量が制限された後、ロードセンシング制御でポンプ
吐出量が増加し、吐出圧力が上昇し、その後、総消費可
能流量補正制御が解除され弁通過流量が増加し、この流
量増加の結果油圧ポンプの吐出圧力が減少し、再び、ロ
ードセンシング制御でポンプ吐出量が増加する前に総消
費可能流量補正制御により弁通過流量の制限が行われる
という状態を繰り返す。即ち、ロードセンシング制御と
総消費可能流量補正制御が干渉し、ハンチング現象を起
こす。このため、安定した制御が行えないという問題が
あった。
更に、油圧ポンプの吐出量が飽和して総消費可能流量補
正制御を行うときでも、油圧ポンプの吐出圧力と油圧ア
クチュエータの最大負荷圧力との差圧を用いて圧力補償
弁を制御するため、LS差圧が低下してからでないと総消
費可能流量補正制御が行えない。このため、油圧ポンプ
の吐出量飽和後、過渡的期間において総消費可能流量補
正制御が行われず、この間、高圧側の油圧アクチュエー
タに圧油が供給されなくなり、円滑な複合操作ができな
くなる。
また、特公昭62−46724号公報及び特開昭64−6501号公
報に記載の従来例では、油圧ポンプの吐出圧力と油圧ア
クチュエータの最大負荷圧力との差圧信号を用いて総消
費可能流量補正制御を行っているので、上記従来例と同
様の問題がある。
特開昭62−159802号公報及び特開昭62−75107号公報に
記載の従来例では、油圧ポンプの吐出量の飽和を把握す
るのに、操作信号の総和から求めた総要求流量と油圧ポ
ンプの状態量から計算で求めた油圧ポンプの吐出量との
比で推測している。しかし、油圧ポンプやその吐出量制
御手段には製造時の寸法のばらつきや経年変化或いは稼
動時のポンプ効率の変化等による誤差があり、油圧ポン
プの状態量から計算で求めた油圧ポンプの吐出量が実際
の吐出量に一致する保証はない。このため、油圧ポンプ
の吐出量が飽和してないのに飽和していると判断した
り、飽和しているのに飽和していないと判断することが
起こり、特に後者の場合は油圧ポンプの吐出量が飽和し
ているのに総消費可能流量補正制御が行われないという
問題が生じる。
本発明の目的は、油圧ポンプの吐出量の飽和に同期して
油圧ポンプの吐出量が飽和したときのみ圧力補償付流量
制御弁の総消費可能流量補正制御を行うことにより、総
消費可能流量補正制御に際しての優れた操作性を確保
し、かつハンチング現象の生じない安定した制御が行え
るロードセンシング油圧駆動回路の制御装置を提供する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、少なくとも1つの油圧ポンプと、この油圧
ポンプから吐出される圧油によって駆動される複数の油
圧アクチュエータと、油圧ポンプと各油圧アクチュエー
タの間に接続され、操作手段の操作信号に応じて油圧ア
クチュエータに供給される圧油の流量を制御する圧力補
償付流量制御弁と、前記油圧ポンプの吐出量を制御する
吐出量制御手段とを備えたロードセンシング油圧駆動回
路の制御装置において、油圧ポンプの吐出出力と複数と
油圧アクチュエータの最大負荷圧力との差圧を検出する
第1の検出手段と、油圧ポンプの吐出出力を検出する第
2の検出手段と、前記第1の検出手段の差圧信号からそ
の差圧をロードセンシング差圧目標値ΔPoに保持するた
めの油圧ポンプの差圧目標吐出量QΔpを演算する第1
の手段と、少なくとも前記第2の検出手段の圧力信号と
予め設定された油圧ポンプの入力制限関数から油圧ポン
プの入力制限目標吐出量QTを演算する第2の手段と、
前記差圧目標吐出量QΔpと入力制限目標吐出量QTの
小さい方を油圧ポンプの吐出量目標値Qoとして選択し、
油圧ポンプの吐出量が該入力制限目標吐出量QTを超え
ないように前記吐出量制御手段を制御する第3の手段
と、前記第3の手段で前記入力制限目標吐出量QTが選
択されたときに、少なくとも前記差圧目標吐出量QΔp
と入力制限目標吐出量QTの偏差ΔQに基づいて前記油
圧アクチュエータの総消費可能流量を制限するための補
正値Qnsを演算し、この補正値Qnsに基づいて前記圧力補
償付流量制御弁を制御する第4の手段と前記第4の手段
で演算された補正値Qnsに基づいて前記ロードセンシン
グ差圧目標値ΔPoを補正得る第5の手段とを備えること
によって達成される。
ここで、前記第5の手段は前記補正値Qnsから前記圧力
補償付流量制御弁の前後差圧目標値ΔPvを換算して求
め、この換算した前後差圧目標値ΔPvを前記ロードセン
シング差圧目標値ΔPoとすることができる。また、代わ
りに、前記第5の手段は前記補正値Qnsから前記圧力補
償付流量制御弁の前後差圧目標値ΔPvを換算して求め、
この換算した前後差圧目標値ΔPvから予め設定されたオ
フセット値Pvofを減算し、その結果得られる値を前記ロ
ードセンシング差圧目標値ΔPoとしてもよい。
また、前記第4の手段は前記油圧アクチュエータの少な
くとも2つについて油圧アクチュエータ毎に前記補正値
Qns a,Qns bを演算するように構成してもよく、この場
合、前記第5の手段は前記補正値Qns a,Qns bのそれぞ
れから前記圧力補償付流量制御弁の前後差圧目標値ΔPv
a,ΔPv bを換算して求めると共に、この換算した前後
差圧目標値ΔPv a,ΔPv bの最小値を求め、この最小値
を前記ロードセンシング差圧目標値ΔPoとするのが好ま
しい。
〔作用〕
このように構成された本発明においては、第1の手段で
演算された差圧目標吐出量QΔpが第2の手段で演算さ
れた入力制限目標吐出量QTより小さいとき、すなわち
油圧ポンプの吐出量が飽和していないときは、第3の手
段で差圧目標吐出量QΔpが吐出量目標値Qoとして選択
され、油圧ポンプの吐出圧力と複数の油圧アクチュエー
タの最大負荷圧力との差圧が差圧目標吐出量QΔpとな
るように油圧ポンプの吐出量が制御され、ロードセンシ
ング制御が行われる。このとき第4の手段では、第3の
手段で入力制限目標吐出量QTが選択されていないので
補正値Qnsは演算されず、流量制御弁の通過流量を制限
する総消費可能流量補正制御は行われない。
一方、第1の手段で演算された差圧目標吐出量QΔpが
第2の手段で演算された入力制限目標吐出量QTより大
きくなると、すなわち油圧ポンプの吐出量が飽和する
と、第3の手段で入力制限目標吐出量QTが吐出量目標
値Qoとして選択され、油圧ポンプの吐出量は入力制限目
標吐出量QTとなるように制限制御されるとともに、第
4の手段では、第3の手段で入力制限目標吐出量QTが
選択されているので補正値Qnsが演算され、流量制御弁
の通過流量を制限する総消費可能流量補正制御が行われ
る。
以上のように本発明においては、油圧ポンプの目標吐出
量QΔp,QTの演算値を用いて油圧ポンプの吐出量制御を
行い、この油圧ポンプの吐出量制御で求めた演算値を利
用して総消費可能流量補正制御を行うことにより、油圧
ポンプの吐出量の飽和に同期して油圧ポンプの吐出量が
飽和したときにのみ圧力補償付流量制御弁の総消費可能
流量補正制御を行えるようになった。このため、ロード
センシング制御の応答遅れなどで、油圧ポンプの吐出量
が飽和していないときにポンプ吐出圧力と最大負荷圧力
との差圧が低下したとしても圧力補償付流量制御弁の総
消費可能流量補正制御は行われず、また、油圧ポンプの
吐出量が飽和して総消費可能流量補正制御を行う場合で
も、総消費可能流量補正制御が始まる前に過渡的にポン
プ吐出圧力と最大負荷圧力との差圧が低下することがな
くなる。また、油圧ポンプや吐出量制御手段の製造時の
寸法のばらつきや経年変化或いは稼動時のポンプ効率の
変化等による誤差に係わらず、油圧ポンプの吐出量が飽
和したときには確実に総消費可能流量補正制御が行える
ので、油圧ポンプの吐出量が飽和しているのに総消費可
能流量補正制御が行われないということがなくなる。こ
れらの結果、油圧アクチュエータへの供給流量の滑らか
な増減が可能となり、総消費可能流量補正制御に際して
の操作性が向上する。また、ロードセンシング制御と総
消費可能流量補正制御の干渉によるハンチング現象が起
こらず、安定した制御が行える。
また本発明においては、第5の手段では補正値Qnsに基
づいて前記ロードセンシング差圧目標値ΔPoを補正す
る。例えば、補正値Qnsから圧力補償付流量制御弁の前
後差圧目標値ΔPvを換算して求め、この換算した前後差
圧目標値ΔPvをロードセンシング差圧目標値ΔPoとす
る。これにより、上記総消費可能流量補正制御により圧
力補償付流量制御弁の前後差圧目標値ΔPvは減少する
が、ロードセンシング差圧ΔPoもこの前後差圧目標値Δ
Pvと同様に減少し、ロードセンシング差圧目標値ΔPoが
前後差圧目標値ΔPvと一致する関係が維持される。
ここで、仮に、総消費可能流量補正制御により圧力補償
付流量制御弁の前後差圧目標値ΔPvが減少したとき、ロ
ードセンシング差圧目標値ΔPoは補正されず一定値のま
まであるとする。この場合、総消費可能流量補正制御の
開始時、補正値Qnsによる総消費可能流量(例えば前後
差圧目標値ΔPv)の制限により低圧側アクチュエータの
圧力補償付流量制御弁の有効開度例えば圧力補償弁が絞
られ、低下していたロードセンシング差圧が回復する
が、このとき、ロードセンシング差圧目標値ΔPoは補正
されず一定値のままであるので、前後差圧目標値ΔPvに
対してΔPo>ΔPvの関係となり、ロードセンシング差圧
はΔPvよりも大きくなる。このため、高圧側(最高負荷
圧力側)のアクチュエータの圧力補償弁も流量制御弁の
前後差圧を目標値ΔPvに保持するよう補償動作に入り、
圧力補償弁が絞られる。その結果、今まで油圧ポンプと
最大負荷圧力側アクチュエータ間の管路容積により油圧
ポンプのロードセンシング制御を行っていたものが、圧
力補償弁の開度が絞られることによりロードセンシング
差圧が上昇し、油圧ポンプと圧力補償弁間の限られた管
路容積で油圧ポンプのロードセンシング制御を行わなく
てはならなくなる。このため、油圧ポンプの吐出量変化
に対する差圧の変化が敏感になり、ロードセンシング制
御の遅れによりロードセンシング制御と圧力補償弁の動
作が干渉し、ハンチングを起こしてしまう。
これに対し、本発明では、総消費可能流量補正制御開始
時、圧力補償付流量制御弁の前後差圧目標値ΔPvの減少
と同時にロードセンシング差圧ΔPoも減少するので、圧
力補償弁が絞られロードセンシング差圧が回復すると
き、ロードセンシング差圧は前後差圧目標値ΔPv以上に
はならず、高圧側アクチュエータの圧力補償弁はほぼ全
開状態が維持される。このため、上述したようなロード
センシング制御の遅れによりロードセンシング制御と圧
力補償弁の動作が干渉し、ハンチングを起こすことがな
く、安定したロードセンシング制御及び総消費可能流量
補正制御が行える。
本発明において、第5の手段で前記補正値Qnsから換算
して求めた前後差圧目標値ΔPvから予め設定されたオフ
セット値Pvofを減算し、その結果得られた値をロードセ
ンシング差圧目標値ΔPoとする場合には、ΔPoがΔPvよ
りもそのオフセット値Pvofの分だけ小さいため、そのΔ
Poでロードセンシング制御される油圧ポンプの吐出量は
総消費可能流量よりもPvofに相当する分だけ不足気味と
なる。その結果、圧油は部分的に高負荷側アクチュエー
タには流れ難くなり、少しサチュレーションした状態に
なる。これにより、油圧アクチュエータの複合動作を行
ったとき、ある程度、負荷圧力の影響を受けながら作業
を行なわせることができ、そのような作業が望まれたと
きに好都合である。
なお、従来例(DE−A1−3422165)では、前述のように
圧力補償付流量制御弁をポンプ吐出圧力と最大負荷圧力
との差圧で直接制御しているため、油圧ポンプの吐出流
量は総消費可能流量に一致し、実際の消費流量は総消費
可能流量に一致する。これに対し本発明では、演算上の
値を用いてロードセンシング制御及び総消費可能流量補
正制御を行うため、ポンプ吐出量(実際の消費流量)と
総消費可能流量との関係は任意に定めることができ、上
述したように、ポンプ吐出量を総消費可能流量よりも小
さくなるようにすることもできる。
更に、第4の手段で油圧アクチュエータ毎に補正値Qns
a,Qns bを演算し、前記第5の手段で補正値Qns a,Qns b
のそれぞれから換算した前後差圧目標値ΔPv a,ΔPv b
の最小値を求め、それをロードセンシング差圧目標値Δ
Poとする場合には、アクチュエータの複合動作のバラン
スから各アクチュエータの流量制御弁の前後差圧目標値
に差を付けることができると共に、その前後差圧目標値
の最小値にロードセンシング差圧が一致するようロード
センシング制御されるので、仮に最小値の側のアクチュ
エータが高圧側でなくても、高圧側アクチュエータの圧
力補償弁はほぼ全開状態となり、前述した総消費可能流
量補正制御の開始時に高圧側アクチュエータの圧力補償
弁が絞られることがなく、ハンチングのない安定したロ
ードセンシング制御及び総消費可能流量補正制御が行え
る。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の好適実施例を説明する。
第1図にはロードセンシング油圧駆動回路及び制御装置
の全体構成が示されている。まずロードセンシング油圧
駆動回路について説明する。この油圧駆動回路は、例え
ば斜板式の可変容量型油圧ポンプ1と、この油圧ポンプ
1からの圧油により駆動される第1及び第2の油圧アク
チュエータ2,3と、油圧ポンプ1と第1の油圧アクチュ
エータ2との間に配置され、油圧ポンプ1から第1の油
圧アクチュエータに供給される圧油の流量及び流れ方向
を制御する第1の流量制御弁4及び第1の圧力補償用補
助弁6と、油圧ポンプ1と第2の油圧アクチュエータ3
との間に配置され、油圧ポンプ1から第2の油圧アクチ
ュエータ3に供給される圧油の流量及び流れ方向を制御
する第2の流量制御弁5及び第2の圧力補償用補助弁7
とからなっている。
第1の圧力補償弁6は、その入口側においては圧油の供
給管路20を介して油圧ポンプ1に接続され、出口側はチ
ェック弁22を経て流量制御弁4に接続される。流量制御
弁4は、その入口側は圧力補償弁6に接続されると共に
戻り管路24を介してタンク10に接続され、出口側は主管
路25,26を介して第1の油圧アクチュエータ2に接続さ
れる。
第2の圧力補償弁7は、入口側は管路21及び圧油供給管
路20を介して油圧ポンプ1に接続され、出口側はチェッ
ク弁23を経て流量制御弁5に接続される。流量制御弁5
の入口側は圧力補償弁7に接続されると共に戻り管路29
を介してタンク10に接続され、出口側は主管路27,28を
介して第2の油圧アクチュエータ3に接続される。
圧力補償弁6は2つの閉止方向作動パイロット圧力室6
a,6bとこれに対向する1つの解放方向作動パイロット室
6cとを備えた油圧パイロット方式であり、2つの閉止方
向作動パイロット圧力室6a,6bの1つ6aには、流量制御
弁4の入口圧力を管路30を介し、他の圧力室6bには電磁
比例制御弁9の出力圧力が管路31を介して印加され、解
放方向作動パイロット圧力室6cには流量制御弁4と第1
のアクチュエータ2との間の圧力が管路32aを介して印
加される。また圧力補償弁6にはこの弁を常時解放方向
に付勢するばね6dが設けらている。
圧力補償弁7も同様に構成されている。即ち、圧力補償
弁7は2つの閉止方向作動パイロット圧力室7a,7bとこ
れに対向する1つの解放方向作動パイロット室7cとを備
えた油圧パイロット方式であり、2つの閉止方向作動パ
イロット圧力室7a,7bの1つ7aには、流量制御弁5の入
口圧力を管路33を介し、他の圧力室7bには電磁比例制御
弁9の出力圧力が管路34を介して印加され、解放方向作
動パイロット圧力室7cには流量制御弁5と第2のアクチ
ュエータ3との間の圧力が管路35aを介して印加され
る。また圧力補償弁7にはこの弁を常時解放方向に付勢
するばね7dが設けらている。
圧力補償弁6の動作を説明する。電磁比例制御弁9の圧
力が0(ゼロ)のときには、圧力補償弁6は流量制御弁
4の入口圧力が管路30よりパイロット室6aに導入され、
それに対向して流量制御弁4の出口圧力が管路32aより
パイロット室6cに導入され、かつばね6dで付勢してい
る。このため圧力補償弁6は、流量制御弁4の入口圧力
と出口圧力との差圧がばね6dの相当圧力で一定になるよ
うに、常に油圧ポンプ1からの流量を制御する。このた
め流量制御弁4を流れる流量は、油圧ポンプ1の吐出管
路20と油圧アクチュエータ2の主管路25又は26の圧力差
が変化しても変化しない。即ち圧力補償流量制御弁の機
能を果たす。圧力補償弁7も同様に動作する。
ところで電磁比例制御弁9で圧力が出力されると、この
圧力は管路31,34を介し圧力補償弁6,7に伝達されるの
で、対峙するばね6d,7dの付勢力を打ち消す方向に働
く。即ち管路31,34の圧力上昇に比例して流量制御弁4,5
の入口圧力と出口圧力との差圧が少なくなるように制御
され、流量制御弁4,5を流れる流量は減少する。このよ
うに電磁比例制御弁9の圧力を制御することにより流量
制御弁4,5の流量を制限することができ、流量制御弁4,5
の総消費可能流量補正制御を行うことができる。
流量制御弁4,5は、図示実施例では油圧パイロット操作
方式の弁であり、パイロット管路36a,36b及び37a,37bに
接続されたパイロット室を有し、操作レバー(図示せ
ず)の操作信号に応じてこれらパイロット管路に伝えら
れるパイロット油圧により制御されるようになってい
る。
ここで、流量制御弁4と圧力補償弁6は両者が組み合わ
さって1つの圧力補償付流量制御弁を構成しており、操
作レバー(図示せず)の操作信号は流量制御弁4の絞り
開度指令値を与え、電磁比例制御弁9により圧力補償弁
6に与えられる圧力とばね6dの設定値は流量制御弁4の
前後差圧目標値を与えている。そして、この流量制御弁
4の絞り開度指令値と流量制御弁の前後差圧目標値によ
りその圧力補償付流量制御弁4,6が油圧アクチュエータ
2に流すべき流量である消費可能流量が定まり、この消
費可能流量となるように流量制御弁の絞り開度と圧力補
償弁の絞り開度が制御される結果、実際に圧力補償付流
量制御弁を流れる流量即ち油圧アクチュエータの消費流
量が制御される。
流量制御弁5と圧力補償弁7が組み合わさって構成する
圧力補償付流量制御弁の場合も同様である。
電磁比例制御弁9は比例ソレノイドを備えた減圧弁で構
成され、後述する制御ユニット40からの総消費可能流量
補正値Qnsに基づく制御信号(以下、制御信号Qnsと言
う)により比例ソレノイドが作動し制御信号Qnsのレベ
ルに比例した圧力を発生する。減圧弁の油圧源である補
助ポンプ8の供給圧力は供給管路66に接続されたリリー
フ弁11により一定の設定圧力に保持される。流量制御弁
4,5には、それぞれ第1及び第2の油圧アクチュエータ
2,3の負荷を拾うためのパイロット管路32,35が接続さ
れ、流量制御弁4,5の内部において、中立時には戻り管
路24,29に、操作時は油圧ポンプ1と結合される油圧ア
クチュエータ2,3の主管路側と連通するように構成され
ている。
管路32,35のパイロット圧力は高圧選択弁12により高圧
側が選択された後、管路38を介して差圧計43に導かれ
る。差圧計43にはまた、管路39を介して油圧ポンプ1の
吐出圧力が導かれる。差圧計43は油圧ポンプ1の吐出圧
力と最高負荷圧力との差圧を検出し、差圧信号ΔPを出
力する。
油圧ポンプ1の圧油供給管路20には油圧ポンプ1の吐出
圧力を検出し、圧力信号Pを出力する圧力検出器14が接
続され、油圧ポンプ1には斜板等の押しのけ容量可変機
構の傾転角を検出し、傾転角信号Qθを出力する傾転角
度計15が設けられている。本実施例においては油圧ポン
プ1の回転数はほぼ一定に制御さているとすれば、傾転
角信号Qθは油圧ポンプ1の吐出量を表わす。
油圧ポンプ1の吐出量は、押しのけ容量可変機構に連携
された吐出量制御装置16によって制御される。吐出量制
御装置16は、例えば第2図に示す電気−油圧サーボ式油
圧駆動装置として構成されている。
即ち吐出量制御装置16は、斜板若しくは斜軸等よりなる
可変容量型油圧ポンプ1の押しのけ容量可変機構16aを
駆動するサーポピストン16bを有し、サーポピストン16b
はサーボシリンダ16c内に収納されている。サーボシリ
ンダ16cのシリンダ室はサーポピストン16bによって左側
室16d及び右側室16eに区分されており、左側室16dの断
面積Dは右側室16eの断面積dよりも大きく形成されて
いる。
油圧源8とサーボシリンダ16cの左側室16dは管路16fを
介して連絡され、油圧源8とサーボシリンダ16cの右側
室16eは管路16iを介して連絡されており、管路16f,16i
は戻り管路16jを介してタンク10に連絡されている。油
圧源8とサーボシリンダ16cの左側室16dとを連絡する管
路16fには電磁弁16gが介設され、戻り管路16jには電磁
弁16hが介設されている。これらの電磁弁16g,16hはノー
マルクローズ(非通電時、閉止状態に復帰する機能)の
電磁弁であって、後述する制御ユニット40からのポンプ
制御信号Q′oにより切換えられる。
このような構成において、電磁弁16gが励磁(オン)さ
れて切換位置Bに切り換わると、サーボシリンダ16cの
左側室16dが油圧源8と連通し、左側室16dと右側室16e
の面積差によってサーボピストン16bが第2図で見て右
方に移動する。これにより油圧ポンプ1の押しのけ容量
可変機構16aの傾転角が増大し、吐出量が増加する。ま
た、電磁弁16g及び電磁弁16hが消磁(オフ)されて双方
とも切換位置Aに復帰すると、左側室16dの油路が遮断
され、サーボピストン16bはその位置にて静止状態に保
持される。これにより油圧ポンプ1の押しのけ容量可変
機構16aの傾転角が一定に保持され、吐出量が一定に保
持される。また、電磁弁16hが励磁(オン)されて切換
位置Bに切り換わると、左側室16dとタンク10とが連通
して左側室16dの圧力が低下し、サーボピストン16bは右
側室16eの圧力により、第2図左方に移動される。これ
により油圧ポンプ1の押しのけ容量可変機構16aの傾転
角が減少し、吐出量も減少する。
このように電磁弁16g,16hをオンオフ制御し、油圧ポン
プ1の傾転角を制御することにより、傾転角度計15の出
力である傾転角信号Qθが後述するごとく制御ユニット
40で演算された目標吐出量Qoに等しくなるように制御さ
れる。
第1図に戻り、圧力検出器14からの圧力信号P、傾転角
度計15からの傾転角信号Qθ及び差圧計43からの差圧信
号ΔPは制御ユニット40に入力され、制御ユニット40は
この入力信号に基づき総消費可能流量補正制御信号Qns
及びポンプ制御信号Q′oを作成し、それぞれ電磁比例
制御弁9及び吐出量制御装置16に出力する。
制御ユニット40はマイクロコンピュータで構成され、第
3図に示すように、前記圧力検出器14から出力される圧
力信号Pと、傾転角度計15から出力される傾転角信号Q
θと、差圧計43から出力される差圧信号ΔPとをデジタ
ル信号に変換するA/Dコンバータ40aと、中央演算装置40
bと、制御手順のプログラムを格納するメモリ40cと、出
力用のD/A変換器40dと、出力用のI/Oインタフェイス40e
と、前記電磁比例制御弁9に接続される増幅器40fと、
前記電磁弁16g,16hに接続される増幅器40g,40hとを備え
ている。
この制御ユニット40は、圧力検出器14から出力される圧
力信号Pと、傾転角度計15から出力される傾転角信号Q
θと、差圧計43から出力される差圧信号ΔPとから、メ
モリ40cに格納された制御手順プログラムに基づいて可
変容量型油圧ポンプ1の吐出量目標値Qoを演算し、ポン
プ制御信号Q′oをI/Oインターフェイス40eを経て増幅
器40g,40hから吐出量制御装置16の電磁弁16g,16hに出力
する。これにより吐出量制御装置16では、前述したよう
に傾転角度計15の出力である傾転角信号Qθが当該吐出
量目標値Qoに等しくなるようサーボピストン16bの位置
を、電気−油圧サーボを用いたオンオフサーボで制御す
る。また制御ユニット40は、メモリ40cに格納された制
御手順プログラムに基づいて総消費可能流量補正値を演
算し、その指令信号QnsをD/A変換器40dを経て増幅器40f
から電磁比例制御弁9に出力する。これにより電磁比例
制御弁9では、前述したように制御信号Qnsに比例した
圧力を発生する。
次に制御ユニット40で吐出量制御装置16により油圧ポン
プ1の吐出量を制御し、ロードセンシング制御を行う処
理内容(吐出量目標値Qoの演算手順)及び電磁比例弁9
により圧力補償弁6,7を制御して総消費可能流量補正制
御を行う処理内容(総消費可能流量補正値Qnsの演算手
順)を第4図を参照して説明する。第4図は制御ユニッ
ト40のメモリ40cに格納されている制御手順プログラム
をフローチャートで示すものである。
まず手順100で、圧力検出器14、傾転角度計15及び差圧
計43の出力から油圧駆動系の状態量として油圧ポンプ1
の吐出圧力P、油圧ポンプ1の傾転量Qθ、負荷の最高
圧力Pamと吐出圧力Pの差圧ΔPを読み込み、記憶す
る。
続いて手順101で圧力検出器14の圧力信号Pと予め入力
されている入力トルク制限関数f(P)とから入力制限
目標吐出量QTを決定する。第5図に入力トルク制限関
数を示す。第5図における横軸は吐出圧力Pであり、縦
軸は入力トルク制限関数f(P)に基づく入力制限目標
吐出量QTである。油圧ポンプ1の入力トルクは油圧ポ
ンプ1の傾転量Qθと吐出圧力Pの積に比例する。従っ
て入力トルク制限関数f(P)は双曲線または近似双曲
線を用いる。即ち ただしTP:入力制限トルク κ:比例定数 の式で表わされるような関数である。
この入力トルク制限関数f(P)と吐出圧力Pとから入
力制限目標吐出量QTを決定することができる。
再び第4図に戻り手順102以下の説明をする。手順102で
は差圧計43の差圧信号ΔPからその差圧、即ち油圧ポン
プ1の吐出圧力と油圧アクチュエータ2,3の最大負荷圧
力との差圧を目標差圧ΔPoに保持する差圧目標吐出量Q
Δpを求める。この求めた方の一例を第6図で説明す
る。第6図は差圧計43の差圧信号ΔPから差圧目標吐出
量QΔpを決定する方法をブロック図で示したものであ
り、この例では差圧目標吐出量QΔpは以下の式に基づ
いて求められる。
QΔp=g(Δp)=∫KI(ΔPo−ΔP) =KI(ΔPo−ΔP)+Qo−1 =ΔQΔp+Qo−1 …(2) ただしKI:積分ゲイン ΔPo:目標差圧 Qo−1:前回の制御サイクルで出力された吐出量目標値 ΔQΔp:制御1サイクルタイムの差圧目標吐出量の増分 即ち、差圧目標吐出量QΔpが目標差圧ΔPoと実際の差
圧との偏差の積分制御方式で演算される例であり、第6
図においてブロック120は差圧ΔPからKI(ΔPo−Δ
P)を演算し、制御1サイクルタイム当りの差圧目標吐
出量の増分ΔQΔp求めるものであり、ブロック121で
はこのΔQΔpと前回の制御サイクルで出力された吐出
量目標値Qo−1とを加算して(2)式を得る。
この実施例ではQΔpはΔPo−ΔPの積分制御方式で求
めたが、これとは異なる方式、例えば QΔp=Kp(ΔPo−ΔP) …(3) ただしKpは比例ゲイン で表わされる比例制御方式、あるいは(2)式と(3)
式を加算した比例・積分制御方式を採用して求めてもよ
い。
以上のようにして手順102では差圧目標吐出量QΔpを
求める。
再び第4図に戻り、手順103では前記手順で求めた差圧
目標吐出量QΔpと入力制限目標吐出量QTとの目標吐
出量偏差ΔQを求め、手順104で偏差ΔQの正負を判定
し、正の場合には手順105に進んで吐出量目標値Qoとし
てQTを選択し、負の場合には手順106に進んで吐出量目
標値QoとしてQΔpを選択する。即ち、差圧目標吐出量
QΔpと入力制限目標吐出量QTの小さい方が吐出量目
標値Qoとして選択され、吐出量目標値Qoが入力トルク制
限関数f(P)によって決まる入力制限目標吐出量QT
を越えないようにする。
次いで手順107に移る。手順107では手順103で求めは目
標吐出量偏差ΔQから電磁比例制御弁9の圧力を制御す
るための総消費可能流量補正値Qnsを演算する。この求
め方の一例を第7図で説明する。第7図は目標吐出量偏
差ΔQから総消費可能流量補正値Qnsを演算する方法を
ブロック図で示したものであり、この例では補正値Qns
は以下の式に基づく積分制御方式によって求める。
Qns=h(ΔQ)=∫KIns・ΔQ =KIns・ΔQ+Qns−1 =ΔQns+Qns−1 …(4) ただしKIns:積分ゲイン Qns−1:前回の制御サイクルで出力した総消費可能流量
補正値Qns ΔQns:制御1サイクルタイムの総消費可能流量補正値の
増分 即ち第7図において、まず手順103で求めた目標吐出量
偏差ΔQからブロック130で制御1サイクルタイム当り
の総消費可能流量補正値増分ΔQns即ちKIns・ΔQを求
める。そして加算器131でこの値を前回の制御サイクル
で出力した補正値Qns−1と加算して中間値Q′nsを求
め、リミッタ132でQ′ns<0のときはQns=0とし、
Q′ns≧0のときにはQ′nsが一定値Q′ns cに対し
て、Q′ns<Q′ns cのときにはQ′nsの増加に比例し
て増加する補正値Qnsを出力し、Q′ns≧0Q′ns cのと
きはQns=Qns maxとなるように補正値Qnsを決定する。
ここでQns max及びQ′ns cは油圧ポンプ1の斜板最大
傾転角即ち吐出容量によって定まる値である。
なおこの実施例では補正値Qnsを積分制御方式で求めた
が、上述した差圧目標吐出量QΔpと同様、比例制御試
又は比例・積分制御方式でQnsとΔQの関係を決定して
もよい。
次に、手順107Aに進む。手順107Aでは、油圧ポンプ1の
吐出圧力と油圧アクチュエータ2,3の最大負荷圧力との
目標左即ちロードセンシング制御の目標差圧ΔPoを決定
する。この目標差圧ΔPoは、手順107で求められた総消
費可能流量補正値Qnsを流量制御弁4,5の前後差圧目標値
ΔPvに換算し、ΔPo=ΔPvとおいて求める。補正値Qns
を前後差圧目標値ΔPvに換算するための関数ΔPv=k
(Qns)を第8図に示す。補正値Qnsが零のときは総消費
可能流量補正制御が行われず、流量制御弁4,5の前後差
圧目標値ΔPvは圧力補償弁6,7のばね6d,7dの設定値によ
って定まる値となる。従って、補正値Qnsが零のときの
関数k(Qns)の値はばね6d,7dの設定値によって定まる
流量制御弁4,5の前後差圧目標値ΔPv oに一致させる。
補正値Qnsが零でなくなり、ある値が出力されて総消費
可能流量補正制御を行う場合は、補正値Qnsに対応した
力がばね6d,7dに対向して作用し、Qnsの増加と共にばね
6d,7dによる圧力補償弁の設定値即ち前後差圧目標値ΔP
vを一次比例的に減少させる。従って、このときの関数
k(Qns)の値は、同様にQnsの増加と共に前後差圧目標
値ΔPvを一次比例的に減少させた値とする。このような
換算関数ΔPv=k(Qns)を式で表わせば以下のようで
ある。
ΔPv=ΔPv o−Qns …(5) 前述した手順102においては、このようにして求めた差
圧目標値ΔPoに基づいて差圧目標吐出量QΔpが決定さ
れる。
再び第4図に戻り、手順108では手順105,106で求めた油
圧ポンプ1の吐出量目標値Qoと傾転角度計15の出力であ
る傾転角信号Qθとから吐出量制御装置16の指令信号
Q′oを作成し、その指令信号Q′oを、第3図に示し
た制御ユニット40のI/Oインターフェイス40e及び増幅器
40g,40hを介して吐出量制御装置16に出力し、油圧ポン
プの傾転角Qθが吐出量目標値Qoなるように制御する。
第9図に上記手順108で行われる制御内容をフローチャ
ートで示す。まず手順140において、Z=Qo−Qθを演
算し、吐出量目標値Qoと傾転角信号Qθとの偏差Zを求
める。次いで手順141で偏差Zの絶対値と予め設定され
た不感帯を定める値Δとの大小を判定し、偏差Zを絶対
値が設定値Δよりも大きい場合には手順142に進み、偏
差Zの正負を判定する。ここで偏差Zが正の場合は、手
順143に進み、吐出量制御装置16の電磁弁16gをONとし、
電磁弁16hをOFFとするポンプ制御信号Q′oを出力す
る。これにより前述したように、油圧ポンプ1の傾転角
が増大し、傾転角信号Qθが目標指令値Qoに一致するよ
う制御される。偏差zが負の場合は手順144に進み、電
磁弁16gをOFFとし、電磁弁16hをONにする指令信号Q′
oを出力する。これにより油圧ポンプ1の傾転角が減少
し、傾転角信号Qθが目標指令値Qoに一致するよう制御
される。手順141で偏差Zの絶対値が設定値Δよりも小
さい場合には手順145に進み、電磁弁16g及び16hを共にO
FFする。これにより油圧ポンプ1の傾転角は保持され
る。
このように油圧ポンプ1の傾転角を制御することによ
り、差圧目標吐出量QΔpが入力制限目標吐出量QTよ
り小さいときには手順106で差圧目標吐出量QΔpが吐
出量目標値として選択されているので、油圧ポンプ1の
吐出量は差圧目標吐出量QΔpとなるよう制御され、油
圧ポンプ1の吐出圧力と複数の油圧アクチュエータ2,3
の最大負荷圧力との差圧が差圧目標値ΔPoに保持され
る。このとき、手順107において補正値Qns=0であるの
で、手順107Aにおいて差圧目標値ΔPo=ΔPv o(一定)
が求められ、前記差圧を一定に保持するロードセンシン
グ制御がなされる。一方、差圧目標吐出量QΔpが入力
制限目標吐出量QTより大きくなると、手順105で入力制
限目標吐出量QTが吐出量目標値Qoとして選択されてい
るので、油圧ポンプの吐出量は入力制限目標吐出量QT
を越えないように制御される。即ち、油圧ポンプ1は入
力制限制御される。
再び第4図に戻り、手順109では第3図に示した制御ユ
ニット40のD/A変換器40d及び増幅器40fを介して電磁比
例制御弁9への出力電流がQnsになるように制御し、第
1図に示す圧力補償弁6,7を制御する。これにより、差
圧目標吐出量QΔpが入力制限目標吐出量QTよりも小
さく、総消費可能流量補正制御の必要がないときには、
手順107のブロック132(第7図)で補正値Qnsが0とな
り、圧力補償弁6,7はばね6d,7dの設定値ΔPv oを圧力補
償弁4,5の前後差圧目標値として圧力補償制御を行う。
なお、このときのロードセンシング制御の差圧目標値は
ΔPo=ΔPv oであり、圧力補償の差圧目標値とロードセ
ンシング制御の差圧目標値が一致している。
差圧目標吐出量QΔpが入力制限目標吐出量QTよりよ
りも大きくなると、手順107において補正値QnsがQns ma
xを最大値として目標吐出量偏差ΔQの増加と共に増加
し、補正値Qnsに対応した力が圧力補償弁6,7のばね6d,7
dに対向して作用することにより、Qnsの増加と共にばね
6d,7dによる圧力補償弁の設定値即ち流量制御弁4,5の前
後差圧目標値ΔPvを一次比例的に減少させる。即ち、総
消費可能流量補正制御がなされる。なおこのとき、補正
値Qnsの発生により手順107Aにおいて圧力補償の前後差
圧目標値相当ΔPvが換算して求められ、ロードセンシン
グ制御の差圧目標値ΔPoもΔPvに減少している。
以上の制御手順全体を制御ブロック図にまとめたのが第
10図である。図中、ブロック200は第4図の手順101に対
応し、第5図に示す入力トルク制限関数により入力制限
目標吐出量QTを演算している。ブロック201,202,203は
手順102に対応し、このうち加算ブロック201及び比例演
算ブロック202が第6図の差圧目標吐出量増分演算部120
に対応し、加算ブロック203が第6図の加算器121に対応
する。即ち、ブロック201〜203により差圧目標吐出量Q
Δpが演算される。ブロック204は第4図の手順104,10
5,106に対応し、ここで2つの目標吐出量QT,QΔpの小
さい方が吐出量目標値Qoとして選択される。
ブロック205,206,207,208は第7図の手順107に対応し、
このうち加算ブロック205及び比例演算ブロック206は第
7図の総消費可能流量補正値増分演算部130に対応し、
加算ブロック207が加算器131に対応し、ブロック208が
リミッタ132に対応し、総消費可能流量補正値Qnsが演算
される。ブロック209,210,211は第4図の手順108に対応
し、このうち加算ブロック209が第9図の手順200に対応
し、ブロック210,211が第9図の手順141〜145に対応
し、それぞれ電磁弁16g,16への指令信号Q′oを出力す
る。
そして、ブロック700が第4図の手順の107Aに対応し、
ここで補正値Qnsが圧力補償される流量制御弁4,5の前後
差圧目標値ΔPvに換算され、この値をロードセンシング
制御の差圧目標値ΔPoとして加算ブロック201に与えら
れる。
次に、以上のように構成した本実施例の動作を説明す
る。
まず、差圧目標吐出量QΔpが入力制限目標吐出量QT
より小さいときには、差圧目標吐出量QΔpが吐出量目
標値として選択され、油圧ポンプ1の吐出量は差圧目標
吐出量QΔpとなるよう制御され、油圧ポンプ1の吐出
圧力と複数の油圧アクチュエータ2,3の最大負荷圧力と
の差圧が差圧目標値ΔPoに保持される。このとき、補正
値Qns=0であるので、差圧目標値ΔPo=ΔPv o(一
定)が求められ、前記差圧を一定に保持するロードセン
シング制御がなされる。また補正値Qns=0なので、圧
力補償弁6,7はばね6d,7dの設定値ΔPv oを流量制御弁4,
5の前後差圧目標値として通常の圧力補償制御を行う。
なおこのとき、ロードセンシング制御の差圧目標値と圧
力補償弁6,7の流量制御弁4,5に対する前後差圧目標値と
が一致している。このため2つのアクチュエータ2,3を
同時操作するとすると、高負荷側のアクチュエータに係
わる圧力補償弁は全開状態となる。
油圧ポンプ1の吐出量が飽和し、差圧目標吐出量QΔp
が入力制限目標吐出量QTより大きくなると、入力制限
目標吐出量QTが吐出量目標値Qoとして選択され、油圧
ポンプの吐出量は入力制限目標吐出量QTを越えないよ
うに制御される。即ち、油圧ポンプの吐出量は入力制限
制御される。
また、差圧目標吐出量QΔpと入力制限目標吐出量QT
の差即ち目標吐出量偏差ΔQが発生するので補正値Qns
が演算される。このため、補正値Qnsに対応した力が圧
力補償弁6,7のばね6d,7dに対向して作用し、ばね6d,7d
による圧力補償弁の設定値即ち流量制御弁4,5の前後差
圧目標値ΔPvが減少し、総消費可能流量補正制御がなさ
れる。これと同時に、補正値Qnsを換算して求めた前後
差圧目標値ΔPvが減少し、ロードセンシング制御の差圧
目標値ΔPo前後差圧目標値相当に減少する。即ち、圧力
補償弁6,7の流量制御弁4,5に対する前後差圧目標値は小
さくなるが、ロードセンシング制御の差圧目標値も同様
に減少し、両者が一致する関係が維持されている。この
ため、2つのアクチュエータ2,3を同時操作した場合、
高負荷側のアクチュエータに係わる圧力補償弁の全開状
態は維持され、低負荷側アクチュエータの圧力補償弁の
みを絞ることにより総消費可能流量補正制御が行われ
る。
今このことを、2つの油圧アクチュエータ2,3が同時操
作され、負荷圧力はアクチュエータ2が高圧側、アクチ
ュエータ3が低圧側であるとして具体的に説明する。
まず、差圧目標吐出量QΔpが入力制限目標吐出量QT
よりよりも大きくなり、油圧ポンプ1の入力制限制御が
開始される瞬間は、油圧ポンプ1の吐出圧力と高負荷側
アクチュエータ2の負荷圧力の差圧ΔPは目標差圧ΔPo
より小さくなっており、高負荷側のアクチュエータ2の
圧力補償弁6は全開状態にあり、低負荷側のアクチュエ
ータ3の圧力補償弁7はばね7dの設定前後差圧が得られ
るよう絞り状態にある。また、ポンプ吐出量が不足して
いる状態なので、高負荷側アクチュエータ2に圧油が供
給されにくい状態になっている。
ここで消費可能流量補正制御が開始され、前後差圧目標
値ΔPvが小さくなると、高負荷側アクチュエータ2の流
量制御弁4の前後差圧はロードセンシング差圧と一致し
同様に小さくなっているので、前後差圧目標値ΔPvが減
っても圧力補償弁6は絞られず、低負荷側アクチュエー
タ3の圧力補償弁7のみ流量制御弁5の前後差圧を目標
値ΔPvまで減らすよう更に絞られる。これにより、低下
していたロードセンシング差圧ΔPが徐々に回復し、高
負荷側アクチュエータ2に圧油が供給し得るようにな
る。このとき、ロードセンシング差圧目標値ΔPoは前後
差圧目標値ΔPvに一致するよう補正されている。このた
め、ロードセンシング差圧ΔPはこの補正された目標値
ΔPvに向かって回復し、ロードセンシング差圧ΔPは総
消費可能流量補正制御により制限された前後差圧目標値
ΔPv以上にはならなず、高負荷側アクチュエータ2の圧
力補償弁6はほぼ全開状態のまま維持される。
以上のように、油圧ポンプの吐出圧力と油圧アクチュエ
ータの最大負荷圧力との差圧ΔPを用いて総消費可能流
量補正制御を行う従来例では、油圧ポンプ1の吐出量が
飽和していないときに油圧ポンプの吐出量制御装置16の
応答遅れで差圧ΔPが減少したときでも総消費可能流量
補正制御が行われるという不具合や、油圧ポンプ1の吐
出量が飽和して総消費可能流量補正制御を行うときでも
差圧ΔPが低下してからでないと総消費可能流量制御が
行えないという不具合があったが、本実施例において
は、油圧ポンプの目標吐出量QΔp,QTの演算値を用いて
油圧ポンプの吐出量制御を行い、油圧ポンプ1の吐出量
の飽和に同期して油圧ポンプ1の吐出量が飽和したとき
にのみ圧力補償弁の総消費可能流量補正制御を行うよう
にしたため、差圧目標吐出量が入力制限目標吐出量より
も小さく、油圧ポンプの吐出量が飽和していないときに
は、油圧ポンプ1の吐出量制御装置16の応答遅れにより
差圧ΔPが低下したとしても総消費可能流量補正制御は
行われず、圧力補償弁6,7の絞り開度が制限されること
はなく、従って流量制御弁4,5はその操作手段の指示通
りの流量を与えることができ、また油圧ポンプ1の吐出
量が飽和して総消費可能流量補正制御を行う場合でも、
総消費可能流量補正制御が始まる前に過渡的にポンプ吐
出圧力と最大負荷圧力との差圧が低下することがなくな
る。
更に、油圧ポンプの吐出量の飽和を、操作信号の総和か
ら求めた総要求流量と油圧ポンプの状態量から計算で求
めた油圧ポンプの吐出量との比で推測する従来例では、
油圧ポンプ1や吐出量制御装置16の製造時の寸法のばら
つきや経年変化或いは稼動時のポンプ効率の変化等によ
る誤差で油圧ポンプ1の吐出量の飽和が正確に把握でき
ず、油圧ポンプ1の吐出量に同期して総消費可能流量補
正制御が行えなかったが、本実施例では、油圧ポンプの
目標吐出量QΔp,QTの演算値を用いて油圧ポンプの状態
を把握し油圧ポンプの吐出量の飽和に同期して油圧ポン
プの吐出量が飽和しているときにのみ総消費可能流量補
正制御を行うので、油圧ポンプ1や吐出量制御装置16の
製造時の寸法のばらつきや経年変化或いは稼動時のポン
プ効率の変化等による誤差に係わらず、油圧ポンプ1の
吐出量が飽和したときには確実に総消費可能流量補正制
御が行え、油圧ポンプ1の吐出量が飽和しているのに総
消費可能流量補正制御が行われないということがなくな
る。
これらの結果、油圧アクチュエータ2,3への供給流量の
滑らかな増減が可能となり、総消費可能流量補正制御に
際しての操作性が向上するとともに、ロードセンシング
制御と総消費可能流量補正制御の干渉によるハンチング
現象が起こらず、油圧アクチュエータ2,3の安定した制
御が行える。
また、本実施例においては、総消費可能流量制御を行う
ときには、同時にロードセンシング差圧目標値ΔPoを小
さくして流量制御弁の前後差圧目標値に一致させ、前述
したように、高負荷側のアクチュエータ2の圧力補償弁
6をほぼ全開状態に維持している。このため、総消費可
能流量補正制御の開始時、ハンチングのない安定したロ
ードセンシング制御及び総消費可能流量補正制御が行え
る。
比較のため、仮にロードセンシング差圧目標値ΔPoが補
正されず一定であるとすると、総消費可能流量補正制御
の開始時、ΔPo>ΔPvの関係となり、ロードセンシング
差圧はΔPvよりも大きくなるため、高負荷側アクチュエ
ータの圧力補償弁が補償動作に入り絞られる。その結
果、今まで油圧ポンプの最大負荷圧力側アクチュエータ
間の管路容積により油圧ポンプのロードセンシング制御
を行っていたものが、圧力補償弁が絞られることにより
ロードセンシング差圧が上昇し、油圧ポンプと圧力補償
弁間の限られた管路容積で油圧ポンプのロードセンシン
グ制御を行わなくてはならなくなる。このため、油圧ポ
ンプの吐出量変化に対する差圧の変化が敏感になり、ロ
ードセンシング制御の遅れによりロードセンシング制御
と圧力補償弁の動作が干渉し、ハンチングを起こしてし
まう。
本発明の第2の実施例を第11図により説明する。図中、
第1の実施例の第1図及び第10に示す部材と同じ部材に
は同じ符号を付している。本実施例は、ロードセンシン
グ差圧目標値ΔPoを厳密に流量制御弁の前後差圧目標値
ΔPvに一致させないようにした実施例である。
即ち、第11図において、関数発生器ブロック700で補正
値Qnsから前後差圧目標値ΔPvを換算して求めた後、加
算器701で前後差圧目標値ΔPvからオフセット値Pvofを
減算し、その値をロードセンシング差圧目標値ΔPoとす
る。即ち、ΔPo=ΔPv−Pvofとする。
このように構成した本実施例においては、ΔPo<ΔPvで
あるため、圧力補償弁6,7は流量制御弁4,5の前後差圧が
目標値ΔPvになるように制御しようとしているのに対
し、油圧ポンプは最大負荷圧力とポンプ吐出圧力との差
圧が目標値ΔPo(<ΔPv)になるようにロードセンシン
グ制御されるため、高負荷側アクチュエータの流量制御
弁の前後差圧はΔPoに制限され、ΔPvを確保することが
できない。換言すれば、目標値ΔPoでロードセンシング
制御される油圧ポンプ1の吐出量は流量制御弁の要求流
量(消費可能流量)よりもオフセット値Pvofに相当する
分だけ不足気味となる。その結果、圧油は部分的に高負
荷側アクチュエータには流れ難くなり、油圧アクチュエ
ータ2,3の操作レバーの操作量(要求流量)が同じ場
合、低負荷側のアクチュエータにPvofに相当する分だけ
多めの圧油が流れるようになる。
本実施例によれば、油圧アクチュエータ2,3の同時操作
を行ったとき、ある程度、負荷圧力の影響を受けながら
作業を行なわせることができるので、そのような作業が
望まれたときに好都合である。この場合、オフセット値
ΔPvofは高負荷側アクチュエータをどの程度サチュレー
ションさせて駆動させるかの操作性により決定する。
本発明の第3の実施例を第12図及び第13図により説明す
る。図中、第1の実施例の第1図及び第10に示す部材と
同じ部材には同じ符号を付している。本実施例は、油圧
アクチュエータ毎に異なる補正値Qnsを与える場合の実
施例である。
即ち、第12図において、圧力補償弁6,7の閉止方向作動
パイロット圧力室6b,7bにはそれぞれ別々の電磁比例制
御弁9a,9bから制御圧力が印加される。
一方、制御ユニット40Aにおいては、ブロック208で求め
た補正値Qnsを更に油圧アクチュエータ2,3毎に設けた関
数発生器ブロック702a,702bにかけ、異なる補正値Qns
a,Qns bを得る。関数発生器702a,702bには油圧アクチュ
エータ2,3毎に最適の補正値が得られるようQnsとQns a,
Qns bの関係が設定されている。補正値Qns a,Qns bはそ
れぞれの電磁比例制御弁9a,9bに送られ、圧力補償弁6,7
のばね6d,7dの設定値即ち前後差圧目標値を制限する。
同時に、補正値Qns a,Qns bは関数発生器ブロック700a,
700bにおいてそれぞれ前後差圧目標値ΔPv a,ΔPv bに
換算され、最小値選択器ブロック703において換算され
た前後差圧目標値ΔPv a,ΔPv bの最小値を選択し、そ
の最小値をロードセンシング差圧目標値ΔPoとする。即
ち、ΔPo=Min(ΔPv a,ΔPv b)によりロードセンシン
グ制御する。
このように構成した実施例においては、油圧アクチュエ
ータ2,3毎に最適の補正値Qns a,Qns bを演算するので、
アクチュエータ2,3の複合動作のバランスから各アクチ
ュエータの流量制御弁4,5の前後差圧目標値ΔPv a,ΔPv
bに差を付けることができ、総消費可能流量補正制御時
の複合動作の操作性を向上できる。
また、補正値Qns a,Qns bのそれぞれから換算した前後
差圧目標値ΔPv a,ΔPv bの最小値を求め、それをロー
ドセンシング差圧目標値ΔPoとするので、最小値の前後
差圧目標値に対応する油圧アクチュエータが高負荷側の
ときは、第1の実施例と同様にそのアクチュエータの圧
力補償弁がほぼ全開状態となり、最小値の前後差圧目標
値に対応する油圧アクチュエータが低負荷側のときは、
高負荷側のアクチュエータの圧力補償弁は前後差圧目標
値がロードセンシング差圧目標値より大であるので、や
はりほぼ全開状態となる。このため、前述した総消費可
能流量補正制御の開始時、高圧側アクチュエータの圧力
補償弁が絞られることがなく、第1の実施例と同様にロ
ードセンシング制御の遅れによりロードセンシング制御
と圧力補償弁の動作が干渉し、ハンチングを起こすこと
が防止され、安定したロードセンシング制御及び総消費
可能流量補正制御が行える。
以上、本発明の3つの実施例を説明したが、本発明はこ
れら実施例に限られず、本発明の精神の範囲内で種々の
変形、修正が可能である。
例えば、以上の実施例では、吐出量制御装置16をON・OF
F電磁弁を使って例にしているが、通常の電磁比例弁、
サーボ弁を用い、アナログ量で制御するようにしてもよ
い。
また、制御ユニット40,40Aの演算内容についても本願と
同じ出願人による特願平1−16837号の変形実施例と同
様に修正することができる。
例えば、上記実施例では、入力制限目標吐出量QTの演
算において吐出圧力Pと入力トルク制限関数f(P)か
らQTを決定したが、本発明の他の実施例としては、EP
−B1−0062072に記載のように、油圧ポンプを駆動する
原動機のアクセルによって設定される目標回転数と実際
の回転数の偏差(回転数偏差)ΔNを求める手段を設
け、油圧ポンプの入力制限関数として、油圧ポンプの吐
出圧力Pと、原動機の回転数偏差ΔNとをパラメータと
した入力トルク制限関数f(P,ΔN)を使用し、回転数
偏差ΔNと吐出圧力Pとその入力制限関数f(P,ΔN)
からQTを決定してもよい。
また、上記実施例では、補正値Qnsで圧力補償弁の設定
値を制限したが、操作レバーの操作信号を制限してもよ
い。
また、上記実施例では、油圧ポンプの吐出量目標値とし
て常に差圧目標吐出量QΔpと入力制限目標吐出量QT
の最小値を選択したが、総消費可能流量補正制御が行わ
れている補正値Qns≠0のときは、吐出量目標値を入力
制限目標吐出量QTに固定し、操作レバーの要求流量が
減少する場合にロードセンシング制御と総消費可能流量
補正制御の干渉を防ぐようにしてもよい。
また、上記実施例では、入力制限目標吐出量QTを比例
型の演算で求めたが、差圧目標吐出量QΔpの場合と同
様に積分型の演算で求めてもよい。
また、上記実施例では、補正値Qnsを差圧目標吐出量Q
Δpと入力制限目標吐出量QTの流量偏差ΔQで求めた
が、ロードセンシング差圧と目標差圧との偏差から求め
てもよい。
また、上記実施例では、補正値Qnsをそのまま用いた
が、オフセット値Qnsofとの偏差をとって値を若干小さ
くしてもよい。
〔発明の効果〕
以上明らかなように本発明によれば、油圧ポンプの目標
吐出量QΔp,QTの演算値を用いて油圧ポンプの吐出量の
飽和を把握し、油圧ポンプの吐出量が飽和すると判断さ
れたときにのみ、総消費可能流量補正制御のための指令
値(補正値Qns)を演算し、油圧ポンプの吐出量の飽和
に同期して圧力補償弁の総消費可能流量補正制御を行う
ようにしたため、差圧目標吐出量が入力制限目標吐出量
よりも小さく、油圧ポンプの吐出量が飽和していないと
きには、油圧ポンプの吐出量制御手段の応答遅れにより
差圧ΔPが低下したとしても総消費可能流量補正制御は
行われず、油圧ポンプの吐出量が飽和して総消費可能流
量補正制御を行う場合でも、総消費可能流量補正制御が
始まる前に過渡的にポンプ吐出圧力と最大負荷圧力との
差圧が低下することがなくなり、更に、油圧ポンプや吐
出量制御手段の製造時の寸法のばらつきや経年変化或い
は稼動時のポンプ効率の変化等による誤差に係わらず油
圧ポンプの吐出量が飽和したときには確実に総消費可能
流量補正制御が行え、油圧ポンプの吐出量が飽和してい
るのに総消費可能流量補正制御が行われないということ
がなくなる。これらの結果、油圧アクチュエータへの供
給流量の滑らかな増減が可能となり、総消費可能流量補
正制御に際しての操作性が向上するとともに、ロードセ
ンシング制御と総消費可能流量補正制御の干渉によるハ
ンチング現象が起こらず、油圧アクチュエータ2,3の安
定した制御が行える。
また、補正値Qnsに基づいてロードセンシング差圧目標
値ΔPoを補正するので、総消費可能流量補正制御時でも
ロードセンシング差圧目標値ΔPoが前後差圧目標値ΔPv
と一致する関係が維持され、総消費可能流量補正制御開
始時に、ロードセンシング制御の遅れによりロードセン
シング制御と圧力補償弁の動作が干渉し、ハンチングを
起こすことがなく、安定したロードセンシング制御及び
総消費可能流量補正制御が行える。
また、ロードセンシング差圧を補正する場合、更にオフ
セット値Pvofを減算した値を用いるので、油圧アクチュ
エータの複合動作を行ったとき、ある程度、負荷圧力の
影響を受けながら作業を行なわせることができ、操作性
が向上できる。
更に、油圧アクチュエータ毎に補正値Qns a,Qns bを演
算し、補正値Qns a,Qns bのそれぞれから換算した前後
差圧目標値ΔPv a,ΔPv bの最小値を求め、それをロー
ドセンシング差圧目標値ΔPoとするので、アクチュエー
タの複合動作のバランスから各アクチュエータの流量制
御弁の前後差圧目標値に差を付け、複合動作の操作性を
向上できると共に、この場合でも高圧側アクチュエータ
の圧力補償弁は必ずほぼ全開状態となり、ハンチングの
ない安定したロードセンシング制御及び総消費可能流量
補正制御が行える。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による油圧駆動回路の制御装
置をその油圧駆動回路と共に示す概略図であり、第2図
はその制御装置の吐出量制御装置の構成を示す概略図で
あり、第3図は同制御装置の本体をなす制御ユニットの
構成を示す概略図であり、第4図はその制御ユニットで
行われる制御手順プログラムを示すフローチャートであ
り、第5図は入力制限目標値を求めるのに使用される入
力トルク制限関数を示す図であり、第6図は油圧ポンプ
の吐出圧力と最大負荷圧力との差圧から差圧目標吐出量
を求める手順を示すブロック図であり、第7図は目標吐
出量偏差から総消費可能流量補正値を求める手順を示す
ブロック図であり、第8図は補正値から前後差圧目標値
を換算する関数を示すブロック図であり、第9図は吐出
量目標値と傾転角信号から吐出量制御装置を制御する手
順を示すフローチャートであり、第10図は上記制御手順
全体を示す制御ブロック図であり、第11図は本発明の第
2の実施例による制御装置を示す制御ブロック図であ
り、第12図は本発明の第3の実施例による油圧駆動回路
の制御装置をその油圧駆動回路と共に示す概略図であ
り、第13図はその制御装置の制御ブロック図である。 符号の説明 1……油圧ポンプ 2,3……油圧アクチュエータ 4,5……流量制御弁 6,7……圧力補償弁 9……電磁比例制御弁 14……圧力検出器 15……傾転角度計(吐出量検出手段) 16……吐出量制御装置 43……差圧計 40……制御ユニット 120,201〜203……第1の手段 200……第2の手段 204……第3の手段 130〜132,205〜208……第4の手段 700……第5の手段 QT……入力制限目標吐出量 QΔp……差圧目標吐出量 ΔQ……目標吐出量偏差 Qns……総消費可能流量補正電流 Qo……吐出量目標値 Q′o……ポンプ制御信号
フロントページの続き (72)発明者 尾上 裕 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 中村 重孝 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (56)参考文献 特開 昭62−159802(JP,A) 特開 昭62−75107(JP,A) 特開 昭64−6501(JP,A) 特公 昭62−46724(JP,B2)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つの油圧ポンプと、この油圧
    ポンプから吐出される圧油によって駆動される複数の油
    圧アクチュエータと、油圧ポンプと各油圧アクチュエー
    タの間に接続され、操作手段の操作信号に応じて油圧ア
    クチュエータに供給される圧油の流量を制御する圧力補
    償付流量制御弁と、前記油圧ポンプの吐出量を制御する
    吐出量制御手段とを備えたロードセンシング油圧駆動回
    路の制御装置において、 油圧ポンプの吐出出力と複数と油圧アクチュエータの最
    大負荷圧力との差圧を検出する第1の検出手段と、 油圧ポンプの吐出出力を検出する第2の検出手段と、 前記第1の検出手段の差圧信号からその差圧をロードセ
    ンシング差圧目標値ΔPoに保持するための油圧ポンプの
    差圧目標吐出量QΔpを演算する第1の手段と、 少なくとも前記第2の検出手段の圧力信号と予め設定さ
    れた油圧ポンプの入力制限関数から油圧ポンプの入力制
    限目標吐出量QTを演算する第2の手段と、 前記差圧目標吐出量QΔpと入力制限目標吐出量QTの
    小さい方を油圧ポンプの吐出量目標値Qoとして選択し、
    油圧ポンプの吐出量が該入力制限目標吐出量QTを超え
    ないように前記吐出量制御手段を制御する第3の手段
    と、 前記第3の手段で前記入力制限目標吐出量QTが選択さ
    れたときに、少なくとも前記差圧目標吐出量QΔpと入
    力制限目標吐出量QTの偏差ΔQに基づいて前記油圧ア
    クチュエータの総消費可能流量を制限するための補正値
    Qnsを演算し、この補正値Qnsに基づいて前記圧力補償付
    流量制御弁を制御する第4の手段と 前記第4の手段で演算された補正値Qnsに基づいて前記
    ロードセンシング差圧目標値ΔPoを補正得る第5の手段
    と を備えることを特徴とするロードセンシング油圧駆動回
    路の制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のロードセンシング油圧駆動
    回路の制御装置において、前記第5の手段は前記補正値
    Qnsから前記圧力補償付流量制御弁の前後差圧目標値ΔP
    vを換算して求め、この換算した前後差圧目標値ΔPvを
    前記ロードセンシング差圧目標値ΔPoとすることを特徴
    とするロードセンシング油圧駆動回路の制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載のロードセンシング油圧駆動
    回路の制御装置において、前記第5の手段は前記補正値
    Qnsから前記圧力補償付流量制御弁の前後差圧目標値ΔP
    vを換算して求め、この換算した前後差圧目標値ΔPvか
    ら予め設定されたオフセット値Pvofを減算し、その結果
    得られる値を前記ロードセンシング差圧目標値ΔPoとす
    ることを特徴とするロードセンシング油圧駆動回路の制
    御装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載のロードセンシング油圧駆動
    回路の制御装置において、前記第4の手段は前記油圧ア
    クチュエータの少なくとも2つについて油圧アクチュエ
    ータ毎に前記補正値Qns a,Qns bを演算し、前記第5の
    手段は前記補正値Qns a,Qns bのそれぞれから前記圧力
    補償付流量制御弁の前後差圧目標値ΔPv a,ΔPv bを換
    算して求めると共に、この換算した前後差圧目標値ΔPv
    a,ΔPv bの最小値を求め、この最小値を前記ロードセ
    ンシング差圧目標値ΔPoとすることを特徴とするロード
    センシング油圧駆動回路の制御装置。
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