JPH07102497B2 - 研磨工具 - Google Patents

研磨工具

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JPH07102497B2
JPH07102497B2 JP20778691A JP20778691A JPH07102497B2 JP H07102497 B2 JPH07102497 B2 JP H07102497B2 JP 20778691 A JP20778691 A JP 20778691A JP 20778691 A JP20778691 A JP 20778691A JP H07102497 B2 JPH07102497 B2 JP H07102497B2
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JP
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polishing
polished
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polishing tool
flexible coupling
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浩司 高松
勝宣 上田
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、面粗さが大きく、かつ
うねりのある被研磨面を倣いながら研磨する研磨工具に
関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば光学レンズを研磨する装置は、
レバーアームの端部に、球部を備えた軸を設け、上記球
部は一対の円錐状凹部で掛合して倣い方向に傾き可能な
研磨工具がある。(先行技術1)
【0003】あるいは、光学レンズを研磨する装置とし
て、特開平2−124256号公報に開示されているよ
うに、回転する下皿上に研磨加工すべき光学レンズなど
の光学素子を貼付け剤にて貼着したホルダーベースを重
ね合わせ、光学素子の受け面の径方向への加圧が異なる
ようにして、ホルダーベースを遊星回転し、研磨する手
段が開示されている。(先行技術2)
【0004】一方、被研磨面にある程度のうねりがある
場合、このうねりに倣いながら研磨しなければならな
い。たとえば、特開昭61−214965号公報は、弾
性研磨工具として、剛体の台皿の上に弾性体を接着し、
この弾性体の上に研磨シートを接着させた工具であり、
研磨シートを多数の小片から形成し、この小片接着部以
外の弾性体表面上に粘弾性質樹脂層が形成されている。
(先行技術3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、研磨面の面
粗さが大きく、スクラッチ(傷)があり、かつうねりの
ある面を研磨するときには、先に述べたような手段で
は、以下のような不具合がある。
【0006】すなわち、先行技術1および先行技術2の
研磨工具では、被研磨面にうねりがある場合には、それ
に倣って研磨運動をなすことができない。そのため、研
磨した面は、均一な粗さにならない。先行技術3の弾性
研磨工具では、弾性を利用した研磨工具であるから、あ
る程度うねりに倣うことができる。
【0007】しかるに、この工具は、弾性体の上に研磨
シート(研磨布)を添付した構成であり、研磨シートの
変形量が弾性体よりも小さいところから、充分にして必
要なうねりに倣うことは不可能である。研磨シートだけ
の研磨となり、表面粗さの大きい面を均一な粗さに仕上
げることができない。
【0008】本発明はこのような事情によりなされたも
のであり、その目的とするところは、面粗さが大きく、
かつうねりのある被研磨面を研磨する場合に、被研磨面
のうねりに倣って支障なく研磨作用をなし、高い精度の
研磨で、信頼性の向上を図れる研磨工具を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
第1の発明は、回転駆動軸と、この回転駆動軸の端部に
設けられ曲成変形自在なフレキシブルカップリングと、
このフレキシブルカップリングの他端部に固定され回転
駆動軸によってフレキシブルカップリングと一体に回転
駆動される支持体と、この支持体に突設された複数の球
部と、一端部がこれら球部に傾動自在に係合し、かつ他
端部に研磨材を有する研磨体とを具備したことを特徴と
する研磨工具である。
【0010】第2の発明は、上記研磨体の運動軌跡の少
なくとも一部が互いに干渉するように、支持体に対する
球部の位置を選択し、かつ研磨体の研磨面積を設定した
ことを特徴とする請求項1記載の研磨工具である。
【0011】第3の発明は、上記球部およびこの球部に
掛合する研磨体は、支持体の回転中心から、互いに異な
る半径位置に、かつ等角度を存して設けられることを特
徴とする請求項1記載の研磨工具である。
【0012】第4の発明は、上記球部およびこの球部に
掛合する研磨体は、支持体の回転中心から、互いに同一
の半径位置に、等角度を存して設けられることを特徴と
する請求項1記載の研磨工具である。
【0013】
【作用】回転駆動軸と、傾動自在に研磨体を係合する球
部を備えた支持体とは、フレキシブルカップリングを介
して連結される。したがって、面粗さが大きく、かつう
ねりのある被研磨面であっても、フレキシブルカップリ
ングが曲成変形し、かつ研磨体が倣い方向に傾いて、う
ねりに倣いながら被研磨面を研磨する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面にもとづいて
説明する。図1は、後述する研磨工具Kを用いて、うね
りのある被研磨面Sを研磨する状態を示す。図中1は、
回転駆動源に直接もしくは間接的に連結される回転駆動
軸である。
【0015】この回転駆動軸1の端部には、フレキシブ
ルカップリング2の一端部が連結される。これは、直径
18〜20mm程度のばね鋼からなる筒体であり、図に
おける下端部に所定圧以上の圧力がかかった状態で、そ
の方向に曲成変形する、いわゆるフレキシブルなカップ
リングである。
【0016】上記フレキシブルカップリング2の他端部
は、支持体3に一体に突設されるボス部3aに挿嵌され
る。上記支持体3は、所定の直径の円板であって、この
下面側には複数(ここでは3本)のピン4…の一端部が
埋設され、さらにピン4の先端部には、球状先端部を持
つ軸(以下、単に、球部と称する)5が突設される。
【0017】そしてさらに、これら球部5には、それぞ
れ研磨体6が傾動自在に係合している。この研磨体6
は、上面に円錐状凹部7を有するホルダ8と、このホル
ダ8の下面に設けられる研磨材9と、ホルダ8の上面に
図示しない取付け具を介して取付け固定される押さえ板
10とからなる。
【0018】上記研磨材9は、たとえば0.5〜1mm
程度の厚さの人絹繊維布であって、金属材もしくは合成
樹脂材からなるホルダ8の下面全面に亘って貼着され
る。上記ホルダ8の下面には円錐状凹部11が設けられ
ていて、ホルダ8上面の円錐状凹部7とともに球部5に
掛合する。
【0019】すなわち、固定の球部5に対してホルダ8
と押さえ板10は、円錐状凹部7,11を介して方向が
自在に変位する。また、ホルダ8と押さえ板10とは一
体であり、研磨材9とともに研磨体6を構成していると
ころから、研磨体6は、いわゆる自在継手と同様、面方
向が任意の方向に傾動自在となっている。
【0020】図2に示すように、それぞれの研磨体6の
位置は、支持体3の回転中心Oに対して互いに異なる半
径であるr1,r2,r3に設定されている。そして、
周方向に対しては互いに等角度(120°)を存してい
る。
【0021】このことから、支持体3を回転駆動した状
態で、それぞれの研磨体6の回転軌跡の少なくとも一部
が重なる。換言すれば、研磨体6の運動軌跡は互いに干
渉する状態にある。
【0022】しかして、このようにして構成される研磨
工具Kを用いて、ワークWの被研磨面Sを研磨する。す
なわち、回転駆動軸1を回転して、フレキシブルカップ
リング2および支持体3を回転駆動する。
【0023】研磨工具Kは、自転しながら被研磨面Sと
の相対速度差で移動する。それぞれの研磨体6において
は、支持体3に取付けられた回転半径に相当する周速で
変位する。同時に、ワークWもしくは回転駆動軸1を往
復動変位させると、たとえばうねりの全くない平坦な理
想平面の被研磨面である場合には、各研磨体6…は一定
の状態を保持して研磨作用をなす。
【0024】図1に示すような、うねりのある被研磨面
Sに対しては、各研磨体6…はうねりに倣って研磨材9
面が傾き、支障なく研磨作用をなす。すなわち、それぞ
れの研磨体6…は、そのとき当接する研磨面部位の傾き
状態に倣って、球部5を支点として傾動する。
【0025】うねりの程度が部分的に相違し、各研磨体
6…の傾動角度が相違しても、それぞれ独立して適応す
る。各研磨体6…の傾きに対する総合的な力の影響を受
けてフレキシブルカップリング2が曲成変形し、支持体
3は、その方向に傾動する。
【0026】特に、研磨工具Kは3つの研磨体6…を備
えているので、3点支持の運動をなす。さらに、図2に
示すように、互いの研磨体6の取付け半径r1,r2,
r3を異ならせ、それぞれの運動軌跡の一部が干渉する
ように配置したから、研磨にともなう研磨痕の発生がほ
とんどない。結果として、局部的に、かつ不均一なうね
りがある被研磨面Sに対して、各研磨体6…はうねりに
倣って研磨し、所定の表面粗さに仕上げる。
【0027】たとえば図3に示すように、全長L(約1
17mm)のワークにおける被研磨面Sの形状精度を測
定したところ、基準位置に対してプラス方向とマイナス
方向に、図のようなうねり形状で、最大約34μmのう
ねりがあった。このようなうねりのある被研磨面であっ
ても、研磨工具Kは上述したような研磨作用を行って、
その表面を確実に研磨できる。
【0028】図4は、研磨動作終了後に、図3のA部に
おける表面粗さの測定結果を示す。研磨加工前の検査で
は、約2μmRmax程度の表面粗さがあったが、研磨
した結果、0.2μmRmax以内の表面粗さに低減で
きた。
【0029】図5は、図3のB部における表面粗さの測
定結果を示す。やはり、研磨加工前の検査では、最大2
μm程度の表面粗さがあったが、研磨した結果、0.2
μmRmax以内に表面粗さが低減した。
【0030】なお、上記実施例においては、各研磨体6
…を支持体3回転中心Oから異なる半径で、かつ等角度
位置に設けるようにしたが、これに限定されるものでは
なく、図2に2点鎖線で示すように、各研磨体6…を支
持体3回転中心Oから同一の半径(ここではr1)で、
かつ等角度位置に設けるようにしてもよい。この場合
は、支持体3もしくはワークWを、たとえば旋回運動さ
せ、研磨痕が残らないような状態で研磨する。
【0031】また、研磨すべき面を有するワークWは必
ずしも平面ではない。たとえば図6に示すように、支持
体3Aを、断面凹状にして、ここにうねりの方向に倣う
複数の研磨体6…を設けてもよい。この場合、球体の球
面である被研磨面S1を研磨する。
【0032】図7に示すように、支持体3Bを半球状に
形成し、この球面に複数の球部5を介して、それぞれ研
磨体6…を掛合する。この場合には、凹陥状の被研磨面
S2を研磨するのに適用する。
【0033】図8に示すように、非球面形状をなす支持
体3Cに複数の研磨体6…を配置し、光軸を中心にして
支持体3Cを回転するようにしてもよい。研磨体6…
は、非球面形状からなる被研磨面S3の研磨ができる。
【0034】図9に示すように、円筒状の支持体3Dを
構成し、この内周面側に複数の研磨体6…を取付けれ
ば、円柱状の被研磨面S4に対する研磨が可能である。
逆に、円柱状にした支持体の周面に研磨体を取付けれ
ば、円筒状の内周面側である研磨面の研磨ができる。円
筒状の支持体の外周面側に研磨体を取付ければ、円筒状
の内周面である被研磨面の研磨ができる。
【0035】以上、これまで説明した全ての被研磨面S
1ないしS3他は、ある程度のうねりがあっても、各研
磨体6…は、そのうねりに倣って支障なく研磨作用をな
すことは勿論である。この他、本発明の要旨を越えない
範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、回
転駆動軸に曲成変形自在なフレキシブルカップリングを
介して支持体を設け、この支持体に複数の球部を突設
し、それぞれの球部に傾動自在に係合することにより、
倣い方向に傾き可能な研磨材を有する研磨体を備えたか
ら、面粗さが大きく、かつうねりのある被研磨面であっ
ても、うねりに倣って支障なく、かつ確実に研磨して、
研磨精度および信頼性の向上を図れるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、うねりのある被研磨
面を研磨する研磨工具の一部切欠した正面図。
【図2】同実施例の、支持体に対する研磨体の取付け配
置を示す図。
【図3】うねりのある被研磨面の形状精度測定結果を示
す図。
【図4】図3のA部における研磨後の表面粗さ測定結果
を示す図。
【図5】図3のB部における研磨後の表面粗さ測定結果
を示す図。
【図6】他の実施例を示す、被研磨面および研磨工具の
正面図。
【図7】他の実施例を示す、被研磨面および研磨工具の
正面図。
【図8】他の実施例を示す、被研磨面および研磨工具の
正面図。
【図9】他の実施例を示す、被研磨面および研磨工具の
正面図。
【符号の説明】
S…被研磨面、1…回転駆動軸、2…フレキシブルカッ
プリング、3…支持体、5…球部、9…研磨材、6…研
磨体。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動軸と、この回転駆動軸の端部に設
    けられ曲成変形自在なフレキシブルカップリングと、こ
    のフレキシブルカップリングの他端部に固定され回転駆
    動軸によってフレキシブルカップリングと一体に回転駆
    動される支持体と、この支持体に突設された複数の球部
    と、一端部がこれら球部に傾動自在に係合し、かつ他端
    部に研磨材を有する研磨体とを具備したことを特徴とす
    る研磨工具。
  2. 【請求項2】上記研磨体の運動軌跡の少なくとも一部が
    互いに干渉するように、支持体に対する球部の位置を選
    択し、かつ研磨体の研磨面積を設定したことを特徴とす
    る請求項1記載の研磨工具。
  3. 【請求項3】上記球部およびこの球部に掛合する研磨体
    は、支持体の回転中心から、互いに異なる半径位置に、
    かつ等角度を存して設けられることを特徴とする請求項
    1記載の研磨工具。
  4. 【請求項4】上記球部およびこの球部に掛合する研磨体
    は、支持体の回転中心から、互いに同一の半径位置に、
    等角度を存して設けられることを特徴とする請求項1記
    載の研磨工具。
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