JPH0710195A - 給油装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 上方のホース収納ケースから給油ホースを横
移動自在に吊り下ろす場合、給油ホースを長くしても不
使用時に自動車の走行や作業の邪魔にならず、また、ア
イランド回りがすっきりして見栄えもよい。 【構成】 先端に給油ノズルを有する給油ホース８をホ
ース収納ケース５から横移動自在に吊り下ろす給油装置
において、前記ホース収納ケース５の下面を傾斜部14に
形成し、該傾斜部14に形成したホースの引出し口６に沿
って動滑車17を移動自在に設け、他方、ホース収納ケー
ス５内に導く給油管10の先端を前記傾斜部14の高位置側
に位置させ、ここに給油ホース８を接続し、該給油ホー
ス８の途中を前記動滑車17に掛けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、自動車等にガソリンなどの燃料
を給油する給油所に設置する給油装置の特に給油ホース
の収納構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】給油装置には、周知のように地上固定式
のものとホース懸垂式のものとがあるが、両タイプを組
み合わせてそれぞれの利点を生かすものとして、例えば
図３のようにノズル掛け３を設けた機器収納ケース２を
小形細長アイランド１上に立設し、アイランド１の前面
の給油エリア上方に位置させて支柱９の梁13にホース処
理装置のホース収納ケース５を垂設し、このホース収納
ケース５から先端に給油ノズル７を有する給油ホース８
を横移動自在に吊り下ろすものがある。

【０００３】そして、給油に際し、アイランド１の反対
側に自動車の給油口がある場合は上方のホース収納ケー
ス５から吊下っている給油ホース８をアイランド１の反
対側に引っ張れば、給油ホース８は引出し口に沿ってケ
ースの端に移動し、反対側の給油口にも給油ノズル７が
簡単に届く。

【０００４】給油終了後は給油ホース８をアイランド１
の方向に移動し、不使用時はこの位置から吊り下げて、
アイランド１から離れた位置に給油ホース８が吊り下が
らないようにして自動車の走行や給油作業の邪魔になら
ないようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】アイランドの反対側に
給油口がある自動車にも容易に給油できるよう給油ホー
スを長くすると、ホース収納ケースから吊り下ろされる
ホースが長くなって、不使用時にアイランド上の機器収
納ケースの回りにホースが弛み、自動車の走行や作業員
の作業の邪魔になり、また、見栄えもよくない。

【０００６】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、上方のホース収納ケースから給油ホースを横移動自
在に吊り下ろす場合、給油ホースを長くしても不使用時
に自動車の走行や作業の邪魔にならず、また、アイラン
ド回りがすっきりして見栄えもよい給油装置を提供する
ことにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、先端に給油ノズルを有する給油ホースをホー
ス収納ケースから横移動自在に吊り下ろす給油装置にお
いて、前記ホース収納ケースの下面を傾斜面に形成し、
該傾斜面に形成したホースの引出し口に沿って動滑車を
移動自在に設け、他方、ホース収納ケース内に導く給油
管の先端を前記傾斜面の高位置側に位置させ、ここに給
油ホースを接続し、該給油ホースの途中を前記動滑車に
掛けたこと、および、動滑車の上昇位置にこの動滑車を
吸着する電磁石を配置し、該電磁石はノズル掛外しに連
動して制御されることを要旨とするものである。

【０００８】

【作用】請求項１記載の本発明によれば、アイランドの
反対側に自動車の給油口がある場合のようにホース収納
ケースから離れた位置に給油ホースを移動する必要のあ
るときは、引出し口に沿って給油ホースを自動車の方向
に引っ張れば、給油ホースの側面が動滑車を押しながら
ホース収納ケースの端に移動する。この状態で給油ホー
スは給油管との接続部のほぼ真下から吊り下ろされるか
ら、ケース外に引き出されるホースが長くなる。

【０００９】給油終了後の不使用時は、動滑車がケース
下面の傾斜によりアイランドの方向に自重で移動し、こ
れに伴い該動滑車に掛けてある給油ホースもアイランド
の方に引き寄せられる。その結果、動滑車の移動長さ分
だけ給油ホースがホース収納ケース内に引き込まれ、ケ
ース外に吊り下ろされる長さが短くなる。

【００１０】請求項２および請求項３記載の本発明によ
れば、前記作用に加えて、動滑車の上昇位置での係止を
電磁石で確実に行って、操作の確実性を期することがで
きる。

【００１１】

【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図１は本発明の給油装置の実施例を示す要部
の縦断側面図で、図３について給油装置の全体構成から
説明する。アイランド１上に立設した２本の支柱９，９
間に機器収納ケース２を設置し、該ケース２内に給油機
構を収納する。

【００１２】給油機構は地下タンクに連通する給油管10
を立ち上げ、該給油管10の途中に給油モータを接続した
給油ポンプと、流量パルス発信器を接続した流量計を配
設するもので、ケース２の前面に給油ノズル７の掛け外
しに連動してオンオフするノズルスイッチ11を有するノ
ズル掛け３を設け、ケース２の上面に給油量等の給油デ
ータを表示する表示器12を設けた。

【００１３】支柱９，９間に梁13を架け渡し、この梁13
から機器収納ケース２の上方位置でかつアイランド１の
前面に形成される給油エリアの上方に位置させて、ホー
ス収納ケース５を垂設し、機器収納ケース２から導出し
た給油管10を前記支柱９内に立ち上げ梁13内を沿わせた
後、このケース５内に導く。

【００１４】ホース収納ケース５は図１に示すように、
全体形状をアイランド１の両側の給油エリア上方に渡る
細長に形成し、底部を両端から中央のアイランド１に向
かって下方に傾斜する傾斜面に形成し、この傾斜部14に
給油ホース８の引出し口６をケース５の長さ方向に沿っ
て形成する。

【００１５】そして、ホース収納ケース５内に導出した
給油管10は先端を、ケース５の端部すなわち傾斜部14の
高位置側に位置させ、この位置で給油ホース８の基端部
を接続し、給油ホース８の途中をスライド自在に挿入し
たホースガイド15を引出し口６に沿って移動自在に取り
付け、給油ホース８を引出し口６から吊り下ろして先端
の給油ノズル７をノズル掛け３に掛ける。なお、前記ホ
ースガイド15はそれ自体を磁性体で構成するか、磁性体
のプレートを側部に貼付しておく。

【００１６】ホース収納ケース５への給油ホース８の収
納構造としては、引出し口６に沿ってガイドレール16を
設け、このガイドレール16に磁性体による動滑車17を横
移動自在に設け、該動滑車17に給油ホース８の途中を掛
けた。

【００１７】他方、ホース収納ケース５の端部、すなわ
ち傾斜部14の高位置側に動滑車17を吸着する電磁石18を
配設するとともに、同側で引出し口６の端部にホースガ
イド15を吸着する永久磁石19を設ける。図中20は引出し
口６の低位置側の端部に設けたゴムなどの緩衝材による
ストッパー、21は電磁石18に接続した信号線を示す。

【００１８】図２は前記電磁石18への通電回路を示し、
給油モータの駆動回路や表示器12のリセット回路などの
計量機構22に電磁石18が並列に接続され、この並列接続
回路にノズルスイッチ11が接続される。

【００１９】次に使用法及び動作について説明する。非
給油時の給油ホース８の不使用時は、動滑車17は自重で
傾斜部14の低位置側のガイドレール16の端、すなわちホ
ース収納ケース５の中央寄りのアイランド１側にあり、
給油ホース８はこの動滑車17を介して引出し口６から機
器収納ケース２の前面に吊り下ろされている。このと
き、給油ノズル７はノズル掛け３に掛かっており、ノズ
ルスイッチ11はオフし、計量機構22と電磁石18には通電
されていない。

【００２０】給油時、アイランド１の前面の給油エリア
に停車した自動車の給油口がアイランド１の反対側にあ
る場合は、給油ノズル７をノズル掛け３から外した後、
給油口の方向に手で引っ張れば、給油ホース８の側部が
動滑車17を押す。その結果、動滑車17がガイドレール16
に沿って傾斜部16の高位置に移動する。

【００２１】このとき給油ノズル７はノズル掛け３から
外されてノズルスイッチ11がオンしているから、電磁石
18は通電状態にあり、ガイドレール16の端まで移動した
動滑車17は電磁石18に吸着されてこの位置に係止され
る。

【００２２】一方、動滑車17の移動に伴い、その移動長
さ分だけ給油ホース８が引出し口６から引き出され、動
滑車17がケース５の端まで移動した状態では給油ホース
８の最大長さがケース５外に導出する。

【００２３】また、給油ホース８の引出しは引出し口６
に沿って移動するホースガイド15を介してこの内部をス
ライドしながら行われるから、スムーズになされ、ホー
スガイド15が引出し口６の端まで移動すれば、これが永
久磁石19に吸着し、給油ホース８は引出し口６の端に係
止される。

【００２４】よって、給油ホース８のケース５からの吊
り下ろし点がケース５の外端に移動して給油口の上方に
位置すると同時に、前記のように最大長さの給油ホース
８がケース５から引き出されるから、自動車の給油口が
アイランド１の反対側にあっても給油口まで給油ノズル
７が容易に届く。

【００２５】給油が終了して、給油ノズル７をノズル掛
け３に戻すために機器収納ケース２の方向に給油ホース
８を少し引けば、磁石19の吸着力に抗してホースガイド
15がこれから離れる。

【００２６】そして、給油ノズル７をノズル掛け３に戻
せばノズルスイッチ11がオフし、これにより電磁石18へ
の通電が断たれる。その結果、動滑車17がガイドレール
16の傾斜に沿って自重でケース５の中央、すなわちアイ
ランド１側に移動する。

【００２７】同時に給油ホース８のホースガイド15も自
重で同方向に移動し、ストッパー20に当接して引出し口
６の端に停止する。この状態で、動滑車17に掛けられて
いる給油ホース８も動滑車17の移動に伴い、ケース５の
中央寄りの引出し口６の端から吊り下ろされることにな
るが、給油ホース８の給油管10との接続部はケース５の
外端側にあるから、動滑車17の移動によって給油ホース
８がケース５内に引き込まれる。

【００２８】その結果、アイランド１の近くで機器収納
ケース２に沿って吊り下ろされる給油ホース７の長さが
短くなり、自動車に引っ掛かって走行を妨げたり、作業
員の邪魔になることがない。

【００２９】なお、前記実施例はホースガイド15を吸着
する部材としてマグネットキャッチのような永久磁石19
を用いたが、これに限定されるものではなく、電磁石を
用いることもできる。この場合は、この電磁石を動滑車
17を吸着する電磁石18に並列に接続させてノズルスイッ
チ11のオンオフに連動して通電させるようにする。

【００３０】

【発明の効果】以上述べたように本発明の給油装置は、
上方のホース収納ケースから給油ホースを横移動自在に
吊り下ろす場合、給油ホースを長くしても不使用時に自
動車の走行や作業の邪魔にならず、取扱も容易で、ま
た、アイランド回りがすっきりして見栄えもよいもので
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の給油装置の実施例を示す要部の縦断側
面図である。

【図２】本発明の給油装置の電磁石への通電回路図であ
る。

【図３】本発明の給油装置の全体斜視図である。

【符号の説明】

１…アイランド ２…機器収納ケース ３…ノズル掛け ５…ホース収納ケース ６…引出し口 ７…給油ノズル ８…給油ホース ９…支柱 10…給油管 11…ノズルスイッチ 12…表示器 13…梁 14…傾斜部 15…ホースガイド 16…ガイドレール 17…動滑車 18…電磁石 19…永久磁石 20…ストッパー 21…信号線 22…計量機構

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端に給油ノズルを有する給油ホースを
   ホース収納ケースから横移動自在に吊り下ろす給油装置
   において、前記ホース収納ケースの下面を傾斜面に形成
   し、該傾斜面に形成したホースの引出し口に沿って動滑
   車を移動自在に設け、他方、ホース収納ケース内に導く
   給油管の先端を前記傾斜面の高位置側に位置させ、ここ
   に給油ホースを接続し、該給油ホースの途中を前記動滑
   車に掛けたことを特徴とする給油装置。
2. 【請求項２】 動滑車の上昇位置にこの動滑車を吸着す
   る電磁石を配置する請求項１記載の給油装置。
3. 【請求項３】 動滑車の上昇位置にこの動滑車を吸着す
   る電磁石を配置し、該電磁石はノズル掛外しに連動して
   制御される請求項１記載の給油装置。