JPH07101476A - 断熱容器とその製造方法 - Google Patents
断熱容器とその製造方法Info
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- JPH07101476A JPH07101476A JP24570593A JP24570593A JPH07101476A JP H07101476 A JPH07101476 A JP H07101476A JP 24570593 A JP24570593 A JP 24570593A JP 24570593 A JP24570593 A JP 24570593A JP H07101476 A JPH07101476 A JP H07101476A
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Abstract
積効率を向上させた断熱容器を提供する。 【構成】 内容器2と外容器3とが一体に接合された二
重容器の内外容器間に断熱層8を形成する。これら内容
器2と外容器3との隙間4に、袋体5を装着する。この
袋体5に、空気より小さな熱伝導率を有するガスを充填
する。 【効果】 袋体にガスを充填することで、断熱容器を製
造できるので、発砲体等の充填作業が不要になり、断熱
容器の製造コストを低減でき、発砲体等を充填する場合
に比べ、二重壁を薄く形成でき、断熱容器の容積効率を
向上させることができる。
Description
法瓶、保温弁当箱等に使用される断熱容器とその製造方
法に関し、特に、内容器と外容器とが一体に接合された
二重容器の内外容器間に断熱層を形成してなる断熱容器
とその製造方法に関するものである。
ては、内容器と外容器とを合成樹脂で製作した断熱層
に、硬質ウレタンフォームや発泡ポリスチレン等の有機
質発泡体や成形体を充填した断熱容器や、パーライト等
の無機質の粉末を充填した断熱容器がある。また、内容
器と外容器とを金属材料で製作し、これら内容器と外容
器との隙間の空気を排気して真空とした断熱層を有する
断熱容器が提供されている。
等を充填した断熱容器は、発泡体等の充填材料の熱伝導
率が大きいため、断熱容器の断熱性能を高めるために、
断熱層間の厚みを大きくする必要があった。そして、断
熱層内に発泡体等を充填する際にも、充填作業効率を高
めるために、断熱層に所定の大きさの厚みが必要にな
り、真空断熱層を有する断熱容器に比べ、断熱層を5〜
10倍の厚みに形成する必要がある。このため、発泡体
等を充填した断熱容器は、容積効率が悪く、携帯用とし
て十分に満足するものでなかった。
熱層の厚みを薄く形成した場合でも、優れた断熱性能を
得ることができ、携帯用として十分に満足できるが、製
造方法が複雑になり、高価になるという問題があった。
そして、真空断熱層を形成する内容器と外容器とに、大
気圧荷重がかかるため、内容器と外容器との形状が耐圧
構造に制限され、断熱容器の形状が制限されるという問
題があった。
で、断熱容器の製造コストが小さく、断熱性能が優れ、
容積効率に優れた断熱容器とその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
容器と外容器とが一体に接合された二重容器の内外容器
間に断熱層を形成してなる断熱容器において、これら内
容器と外容器との隙間に、空気より小さな熱伝導率を有
するガスが充填された一つまたは複数層の袋体を配した
ことを解決手段とした。前記二重容器の内外容器間と前
記袋体との間に、柔軟性を有する断熱材を充填してもよ
い。そして、隙間が5mm以下にするのが好ましい。ま
た、本発明の断熱容器の製造方法は、内容器と外容器と
が一体に接合された二重容器の内外容器間に断熱層を形
成してなる断熱容器を製造する方法であって、あらかじ
め内容器と外容器との隙間に一つまたは複数層の袋体を
配した状態で、内容器と外容器とを一体に接合し、次い
で、前記袋体に、空気より小さな熱伝導率を有するガス
を充填することを解決手段とした。
で、内容器と外容器とを一体に接合し、次いで、袋体に
ガスを充填することにより、空気より小さな熱伝導率を
有する断熱層が形成される。このため、断熱層を厚くす
る必要がなくなる。また、内外容器間にガスが充填され
ているので、内外容器の耐圧性が向上し、断熱容器を耐
圧構造にする必要がなくなる。
実施例について、図1ないし図4を参照しながら説明す
る。図1に示すように、符号1は断熱容器であり、この
断熱容器1は、内容器2と、この内容器2の周囲に配さ
れた外容器3と、これら内容器2と外容器3との隙間4
に装着された一つの袋体5と、この袋体5に充填された
ガスとを有し、内容器2と外容器3とは、一体に接合さ
れて二重容器を形成している。これら内容器2と外容器
3との間に、断熱層8が形成されている。この断熱層8
の厚みは、後述するガスが対流できない厚みに形成され
ている。
作され、上部を開口形成した有底箱状に形成されてい
る。この内容器2の上部には、鍔部2aが外側に突出形
成されている。この鍔部2aの下端部に、外容器3の上
端部がエポキシ樹脂(アラルダイド 商品名)等の合成
樹脂で一体に接合されている。この外容器3は、ABS
樹脂等の合成樹脂で製作されており、内容器2の外周面
に沿って対向配設された側壁板3aと、この側壁板3a
に取り付けられた底板3bとから組み立てられている。
また、内容器2の外周面と外容器3の内周面とには、熱
輻射防止用の金属層(図示略)が設けられている。
面との間には、袋体5が装着されている。この袋体5
は、図1ないし図2に示すように、有底箱状に形成さ
れ、4つの各側部5aが底部5bに折り目をもって折り
返し自在に連設されている。これら内容器2と外容器3
の各コーナー部分と、袋体5との間には、軟質ウレタン
等の柔軟性を有する断熱材7が充填されている。また、
袋体5は、図3の展開図に示すように、長方形状の底部
5bと、この底部5bの各辺に連設された側部5aとを
有する。この袋体5は、ガスの漏出を防止する材料で製
作されている。
率を有するキセノンガス、クリプトンガス、アルゴン、
またはこれらの混合ガス等のガスが充填されている。こ
こで、熱伝導率が空気より小さいガスは、0℃において
空気の熱伝導率(κ)が2.41(×102W・m-1・
K-1)であるのに対し、キセノンは0.52であり、ク
リプトンは0.87であり、アルゴンは1.63であ
る。さらに、単に熱伝導率だけを比較すれば、塩素は、
0.79であり、窒素は2.40であり、一酸化炭素は
2.32であり、二酸化炭素は1.45であり、フレオ
ンは、0.85である。なお、これらのガスのうち、使
用上環境保全のため、特に、キセノン、クリプトン、ア
ルゴン、及びこれらの混合ガスが望ましい。このガスを
袋体5に入れるガス導入口3c、5cが、外容器3の底
板3bと袋体5の底部5bとに形成されている。この外
容器3のガス導入口3cには、蓋が取り付けられてい
る。
を用いて説明する。あらかじめ袋体5の端部を内容器2
の鍔部2aの裏面に取り付ける。この内容器2の鍔部2
aの縁部と外容器3の側壁板3aの端部とをエポキシ樹
脂(アラルダイド)等で貼り付け、これら内容器2と外
容器3との隙間4の各コーナー部分に断熱材7を詰め込
む。これら内容器2と外容器3との隙間4に、図4に示
すように、袋体5をつぶした状態で装着し、外容器3の
側壁板3aに底板3bを取り付ける。その後、キセノン
ガス等のガスを充填したガスボンベに袋体5を接続し、
この袋体5にキセノンガス等のガスをガスボンベから充
填し、図1に示すように、袋体5を膨らませて内容器2
と外容器3とに密着させ、袋体5をヒートシール等で密
封し、外容器3の底板3bのガス導入口3cに蓋を接着
する。
と外容器3との隙間4に、空気より小さな熱伝導率を有
するガスが充填された袋体5を配したので、発泡体を用
いた断熱容器に比べ、内容器2、隙間4、外容器3、ガ
スで断熱層8を形成でき、さらに隙間4を薄く形成する
ことにより、断熱層8を薄く形成することができ、断熱
容器1の容積効率を向上させることができる。すなわ
ち、発泡体を用いた断熱容器に比べ、これと同等以上の
断熱性能で、断熱層の厚みを半分以下に減少することが
でき、容積効率を向上させることができる。そして、内
容器2と外容器4とを耐熱材料で製作することにより、
断熱容器1を保冷容器として利用でき、さらに、発泡体
に使用されるウレタン自体の耐熱性が低いため、発泡体
を用いた断熱容器は保冷容器にしか使用できないが、内
容器2と外容器3とに耐熱性材料を用いることにより、
耐熱性を向上でき、断熱容器1を保温容器として用いる
こともできる。また、発泡体等に比べ、ガスを充填した
袋体を配したので、断熱容器を軽量化することができ
る。さらに、隙間4に、ガスが充填された袋体5を配し
たので、内容器2と外容器3との耐圧性を向上させるこ
とができ、断熱容器1を耐圧構造に形成する必要性をな
くすことができる。このため、大気圧荷重を受けること
もないので、角型等の各種の形状に断熱用器1を形成す
ることができる。
性を有する断熱材7を充填したので、袋体5が内外容器
間のコーナー部分で折り曲げられ、このコーナー部分の
袋体5の厚みが薄く形成された場合にあっても、このコ
ーナー部分の断熱性能を断熱材7が保持し、断熱容器1
の断熱性能を維持することができる。
かじめ内容器2と外容器3との隙間4に袋体5を配した
状態で、内容器2と外容器3とを一体に接合し、次い
で、袋体5に、ガスを充填するので、袋体5をしぼませ
た状態で隙間4に装着できる。このため、小さな隙間4
にあっても、袋体5を装着でき、発泡体等の充填作業
や、真空密封作業に比べ、袋体5にガスを充填すること
により、断熱容器1を製造できるから、断熱容器1の製
造作業性を向上させることができる。また、断熱容器1
の製造作業が簡単になり、発泡体や真空装置が不要にな
るから、断熱容器1の製造に要する費用を低減させるこ
とができる。
容器2と外容器3との隙間4に装着したが、この袋体を
複数層から形成してもよい。このように袋体を複数層か
ら形成することにより、袋体内のガスの対流や、輻射を
阻止することができ、袋体の断熱性能を向上させること
ができる。この複数層の袋体に、ガス導入口3cからガ
スをそれぞれ導入してもよい。ここで、袋体内のガスの
対流を阻止するために、各層の厚みを5mm以下に設定
するのが好ましい。
3とを合成樹脂で製作したが、これらを金属材料で製作
してもよい。さらに、前記実施例では、有底箱状の断熱
容器を用いたが、各側部を取り除いた板状に断熱容器を
形成してもよい。
によれば、内容器と外容器とが一体に接合された二重容
器の内外容器間に断熱層を形成してなる断熱容器におい
て、これら内容器と外容器との隙間に、空気より小さな
熱伝導率を有するガスが充填された一つまたは複数層の
袋体を配したので、発泡体を用いた断熱容器に比べ、内
容器、隙間、外容器、ガスで断熱層を形成でき、隙間を
薄く形成することにより、断熱層を薄く形成することが
でき、断熱容器の容積効率を向上させることができる。
そして、発泡体を用いた断熱容器は、発泡体の耐熱性が
悪いため、保冷容器にしか利用できないが、本発明の断
熱容器は、内容器と外容器とを耐熱材料で製作すること
により、保温容器として用いることができる。さらに、
内外容器間に、ガスを充填した袋体が配されているの
で、内容器と外容器との耐圧性を向上させることがで
き、断熱容器の耐圧性を向上させることができる。この
ため、耐圧構造に限定されず、各種の形状の断熱容器を
製造することができる。
に、柔軟性を有する断熱材を充填すれば、袋体の厚みが
薄く形成された場合にあっても、この薄い部分の袋体の
断熱性能を断熱材が保持し、断熱容器の断熱性能を維持
することができる。しかも、隙間を5mm以下とするこ
とにより、ガスの対流による伝熱が防止され、より良い
断熱性能が得られる。
あらかじめ内容器と外容器との隙間に一つまたは複数層
の袋体を配した状態で、内容器と外容器とを一体に接合
し、次いで、この袋体に、空気より小さな熱伝導率を有
するガスを充填するので、袋体をしぼませた状態で隙間
に装着できる。このため、小さな隙間にあっても、袋体
を装着でき、発泡体等の充填作業や、真空密封作業に比
べ、袋体にガスを充填することにより、断熱容器を製造
できるから、断熱容器の製造作業性を向上させることが
できる。また、断熱容器の製造作業が簡単になり、発泡
体や真空装置が不要になるから、断熱容器の製造に要す
る費用を低減させることができる。
状態を示す縦断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 内容器と外容器とが一体に接合された二
重容器の内外容器間に断熱層を形成してなる断熱容器に
おいて、これら内容器と外容器との隙間に、空気より小
さな熱伝導率を有するガスが充填された一つまたは複数
層の袋体を配したことを特徴とする断熱容器。 - 【請求項2】 前記二重容器の内外容器間と前記袋体と
の間に、柔軟性を有する断熱材が充填されていることを
特徴とする請求項1記載の断熱容器。 - 【請求項3】 前記隙間が5mm以下であることを特徴
とする請求項1又は2記載の断熱容器。 - 【請求項4】 内容器と外容器とが一体に接合された二
重容器の内外容器間に断熱層を形成してなる断熱容器を
製造する方法であって、あらかじめ内容器と外容器との
隙間に一つまたは複数層の袋体を配した状態で、内容器
と外容器とを一体に接合し、次いで、前記袋体に、空気
より小さな熱伝導率を有するガスを充填することを特徴
とする断熱容器の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5245705A JP2989447B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 断熱容器とその製造方法 |
TW084102713A TW360513B (en) | 1993-09-30 | 1995-03-21 | Insulated container, insulating material, and manufacturing method of the insulated container |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5245705A JP2989447B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 断熱容器とその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07101476A true JPH07101476A (ja) | 1995-04-18 |
JP2989447B2 JP2989447B2 (ja) | 1999-12-13 |
Family
ID=17137584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5245705A Expired - Lifetime JP2989447B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 断熱容器とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2989447B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013036109A1 (en) * | 2011-09-08 | 2013-03-14 | Nederlandse Organisatie Voor Toegepast-Natuurwetenschappelijk Onderzoek Tno | Container comprising at least one double wall and method of insulating a double wall of a container |
EP2615042A1 (en) * | 2012-01-10 | 2013-07-17 | Nederlandse Organisatie voor toegepast -natuurwetenschappelijk onderzoek TNO | Container comprising at least one double wall and method of insulating a double wall of a container |
-
1993
- 1993-09-30 JP JP5245705A patent/JP2989447B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013036109A1 (en) * | 2011-09-08 | 2013-03-14 | Nederlandse Organisatie Voor Toegepast-Natuurwetenschappelijk Onderzoek Tno | Container comprising at least one double wall and method of insulating a double wall of a container |
EP2615042A1 (en) * | 2012-01-10 | 2013-07-17 | Nederlandse Organisatie voor toegepast -natuurwetenschappelijk onderzoek TNO | Container comprising at least one double wall and method of insulating a double wall of a container |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2989447B2 (ja) | 1999-12-13 |
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