JPH07101151B2 - 加熱処理装置 - Google Patents

加熱処理装置

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JPH07101151B2
JPH07101151B2 JP3224758A JP22475891A JPH07101151B2 JP H07101151 B2 JPH07101151 B2 JP H07101151B2 JP 3224758 A JP3224758 A JP 3224758A JP 22475891 A JP22475891 A JP 22475891A JP H07101151 B2 JPH07101151 B2 JP H07101151B2
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JP
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gate
heat treatment
processing
temperature
introduction
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JP3224758A
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雄二 峰岸
正也 小島
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Mikuro Spring Co Ltd
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Mikuro Spring Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、処理対象物を一つず
つ、若しくは所定量ずつ加熱処理するためのバッチ処理
方式の加熱炉に関し、特に、処理対象物を加熱炉本体に
導入する供給装置及び加熱処理後の該対象物を格納する
収納装置を一体的に備えた加熱処理装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の加熱炉としては、加熱対象物を出
し入れするための扉を備えた密閉式のバッチ処理加熱炉
や、導入口及び導出口を備えた開放式加熱炉と水平方向
に加熱処理対象物を移動させるための搬送装置とが一体
化した連続加熱炉などがある。従来のバッチ処理加熱炉
には、装置全体の小型化が容易、消費電力が少ないなど
の利点があり、少量多品種物品のアニール処理などに用
いられている。一方連続加熱炉は多量の同一物品を連続
的にアニール処理することが可能であり、他の搬送装置
を接続することにより自動的に処理することができるの
で、工場内のFA要素としても用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のバッチ処理炉では扉を介して処理対象物を出し入れ
するため作業が煩雑で自動化が困難であり、一方、連続
処理炉は開放式加熱炉を用いるために消費電力が大き
く、また搬入/搬出をも行う水平搬送装置に大きなスペ
ースをとられてしまうという問題点があった。さらに個
々の処理対象物に対して処理温度や処理時間を変更する
ことは、本質的に同一処理温度/同一速度で処理する連
続処理炉では不可能であり、この連続処理炉を含めて工
程を自動化したとしても、多品種物品に対して適応可能
な製造ラインの構築はできない。そこで、本発明は上記
問題点を解決するものであり、その課題は、処理対象物
を導入する供給装置と処理後の対象物を格納する収納装
置を効率良く一体的に構成することを前提として、バッ
チ処理炉と連続処理炉双方の利点を兼ね備えた加熱処理
装置を実現することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が講じた手段は、対向する両側面部に開閉可
能な導入ゲート及び導出ゲートを備えた加熱炉本体と、
処理対象物を保持するための略垂直方向に並列した複数
のキャリアを備え、該キャリアを上昇又は下降させて前
記処理対象物を前記導入ゲート外側の導入位置に供給す
る供給リフトと、処理対象物を保持するための略垂直方
向に並列した複数のキャリアを備え、該キャリアを下降
又は上昇させて前記加熱炉本体から前記導出ゲートを介
して導出された前記処理対象物を前記導出ゲートの外側
の導出位置から退避させる収納リフトと、前記導入位置
にある前記処理対象物を開口した前記導入ゲートを通し
て前記加熱炉本体の内部に移送するとともに、前記加熱
炉本体の内部にある前記処理対象物を開口した前記導出
ゲートを通して前記導出位置に移送することの可能な水
平搬送コンベアと、前記導入位置に前記処理対象物が存
在する場合及び/又は前記加熱炉本体の内部での前記処
理対象の処理が完了した場合に、前記導入ゲート及び/
又は前記導出ゲートを一時的に開口させるゲート制御手
段と、前記導入ゲート及び/又は前記導出ゲートの開口
後に前記水平搬送コンベアを稼働させる移送制御手段
と、前記処理対象物毎に前記加熱炉本体の温度制御を行
うとともに、今回の前記処理対象物の処理温度が前回の
前記処理対象物の処理温度よりも低い場合には、今回の
前記処理対象物の前記加熱炉本体への導入時における前
記導入ゲート及び/又は前記導出ゲートの開口時間を延
長させる温度変更制御手段とを設けた加熱処理装置であ
る。
【0005】この加熱処置装置には、今回の前記処理対
象物の処理温度が前回の前記処理対象物の処理温度より
も低い場合に、前記導入ゲート及び/又は前記導出ゲー
トの開口時間内にも動作するように構成された送風ファ
ンを前記加熱炉本体の内部に設けることが好ましい。
【0006】また、前記ゲート制御手段、前記移送制御
手段及び前記温度制御手段を制御し、前記処理対象物毎
に処理温度及び処理時間を個々に設定可能な中央制御装
置を設けることが好ましい。
【0007】
【作用】請求項1によれば、供給リフトの任意位置にあ
るキャリアに処理対象物をセットすると、供給リフトに
より導入位置まで処理対象物が移動する。この状態でゲ
ート制御手段により導入ゲートが開口すると移送制御手
段により水平搬送コンベアが稼働し、処理対象物は加熱
炉本体内に導入される。処理対象物の加熱処置が完了す
ると、導出ゲートが開口し、移送制御手段により水平搬
送コンベアが稼働し、処理対象物は導出ゲートの外側の
導出位置に移送される。ここで、供給リフトに他の処理
対象物がある場合には、供給リフトは導入位置に当該他
の処理対象物を移動させてあるため、加熱炉本体の内部
にある処理対象物の導出位置への移送と同時に当該他の
処理対象物も加熱炉本体の内部に導入される。この後、
収納リフトは導出位置に移送された処理対象物を導出位
置から退避させる。このようにして、供給リフトにセッ
トされた処理対象物は、逐次加熱炉本体内に導入されて
加熱処理された後、導出位置に移送され、収納リフトに
より導出位置から退避させられて格納される。ここで、
逐次処理される処理対象物毎に処理温度が異なる場合で
も、温度変更制御手段により処理温度を処理対象物毎に
変更して処理することができるとともに、前回の処理温
度よりも今回の処理温度の方が低い場合には、今回の処
理対象物の加熱炉本体への導入時における導入ゲート及
び/又は導出ゲートの開口時間が延長されるため、加熱
炉本体の導入ゲート及び/又は導出ゲートを介する放熱
により短時間に炉内温度を低下させることができる。
【0008】請求項2によれば、加熱炉本体の内部に送
風ファンを設けて、前回の処理温度よりも今回の処理温
度の方が低い場合に送風ファンを導入ゲート及び/又は
導出ゲートの開口時にも稼働させることにより、送風フ
ァンによる雰囲気の攪拌によって導入ゲート及び/又は
導出ゲートを介する放熱効果をさらに向上させることが
できる。
【0009】請求項3によれば、処理対象物毎に処理温
度及び処理時間を個々に設定可能な中央制御装置により
ゲート制御手段、移送制御手段及び温度制御手段を制御
することにより、自動的に多種の処理対象物を逐次処理
することが可能になる。
【0010】
【実施例】次に、添付図面を参照して本発明の実施例を
説明する。図1は、本発明に係る実施例の加熱処理装置
を示す斜視図である。この加熱処理装置は、加熱処理炉
10と、供給リフト20と、収納リフト30と、水平搬送コン
ベア40と、制御盤を含む制御部50とから大略構成され、
これらの各要素が高さ1580mm/幅1540mm/
奥行き800mmのコンパクトな略直方体形状の外装板
内に一体的に収容されている。図2は正面方向と垂直な
面で装置の一部を切断した状態を示す一部断面図であ
り、図3は収納リフト側の側面からみた一部断面図であ
る。図2に示す加熱処理炉10は、外部に設置された駆動
モータ(図示せず)により炉内の雰囲気を攪拌し温度分
布の均一性を高めるための送風ファン11、及び加熱用の
抵抗加熱ヒータ12を内部に備えており、また、左右両外
側面には駆動モータ16によりギア17I,17O及びチェー
ンを介して側面開口部上を上下に摺動可能な導入ゲート
13I及び導出ゲート13Oが取り付けられている。この導
入ゲート13I及び導出ゲート13Oは、加熱処理炉10の他
の外壁部と同様の断熱材及び外装板で構成され、前後側
面部に突出軸14が固着されている。この突出軸14は、導
入ゲート13I及び導出ゲート13Oの下降時に加熱処理炉
10本体開口部の脇に取り付けられたゲートガイド15に従
って導入ゲート13I及び導出ゲート13Oを加熱処理炉10
本体に密着させる。
【0011】次に供給リフト20は、対称同一構造の前面
エレベータ20Fと背面エレベータ20Rとから構成されて
いる。このうち、図2に示すように、背面エレベータ20
Rは、上部駆動軸21URに固定された上部駆動輪22UR,22
URと、下部駆動軸21DRに固定された下部駆動輪22DR,22
DRとの間に渡された駆動チェーン24R,24Rを備えてお
り、この駆動チェーン24R,24R上に複数等間隔に取り
付けられた逆L字型断面をもつキャリア板25Rが、対向
する前面エレベータ20Fのキャリア板25F(図示せず)
とともにバケット5の前後下端部を支持するようになっ
ている。この供給リフト20は、装置本体上部に配置され
た駆動モータ26により、支持されたバケット5を下降さ
せる。ここで、LS1は供給リフト20のキャリア板25R,
25Fの停止位置を一定の高さに保つためのリミットスイ
ッチであり、受光部BSRは、図1に示す発光部BSFとと
もに、バケット5の飛び出しを検知して供給リフト20を
停止させるためのビームスイッチBS1を構成する。ま
た、後述する搬送レール45R,45Fのうち、供給リフト
20内に取り込まれている部分には、バケット5の存在を
検知するための近接スイッチPS1,PS1が取り付けられ
ている。なお、23Rは上部駆動軸21URの位置調整機構で
ある。
【0012】収納リフト30も基本的には供給リフト20と
同一構造であり、前面エレベータ30Fと背面エレベータ
30Rから構成され、背面エレベータ30Rは、上部駆動軸
31UR、上部駆動輪32UR,32UR、下部駆動軸31DR、下部駆
動輪32DR,32DR、駆動チェーン34R,34R、上部キャリ
ア板35R、及び位置調整機構33Rを備え、駆動モータ36
で駆動されてバケット5を上昇させるようになってい
る。ここで、LS2はキャリア板35R,35Fの停止位置を
一定の高さに保つためのリミットスイッチ、LS3は加熱
処理炉10から導出されるバケット5の存在を確認するた
めのリミットスイッチ、LS6は収納リフト30にバケット
5が満杯になったことを検出するためのリミットスイッ
チである。
【0013】これら供給リフト20、収納リフト30の下部
には、加熱処理炉10の内部を通して水平搬送コンベア40
が設置されている。この搬送コンベア40では、供給側下
部に設置された上部駆動軸41U2及び下部駆動軸41D2、収
納側下部に設置された上部駆動軸41U3及び下部駆動軸41
D3のそれぞれに取り付けられた搬送駆動輪42Rと42Fに
2本の搬送チェーン43Rと43Fが相平行に張られてい
る。この搬送チェーン43Rと43Fは同一の高さに張られ
ており、両搬送チェーン上には、その搬送方向に対して
垂直に延長する略L字状断面の複数の搬送板44が等間隔
に固着されている。この搬送チェーン43R,43Fは駆動
モータ46によりその上方部分が供給側から収納側へ移動
し、搬送板44の存否を検出するリミットスイッチLS5に
より所定位置で停止するようになっている。
【0014】次に、図4を参照して本実施例の加熱処理
装置における制御装置50の概略構成を説明する。制御装
置50は、プログラマブルコントローラ(以下、シーケン
サという。)50Aと、操作盤50Bと、装置の各所に配備
された上記各スイッチ類からなる検出部50Cとから大略
構成される。シーケンサ50Aは、検出部50Cにて検出し
た各部の状況に応じて、操作盤50Bの操作部50b2上に設
けられた各操作ボタンの手動操作若しくは予め設定され
たプログラムに従うシーケンスに基づいて加熱処理炉1
0、供給リフト20、収納リフト30、及び水平搬送コンベ
ア40のそれぞれに備えられた駆動モータ16,26,36,46
を順次駆動する。操作盤50Bの表示部50b1は、電源表示
ランプA、非常停止ランプB、自動表示ランプC、原点
表示ランプD、ヒータ表示ランプE、及び非常停止ブザ
ーBZを備え、操作部50b2は、保持型のONスイッチFと
OFFスイッチf、非常停止スイッチG、手動/自動切
替スイッチH、ヒータON/OFF/タイマ切替スイッチI、水平
搬送スイッチJ、供給下降スイッチK、収納上昇スイッ
チL、ゲート開スイッチMとゲート閉スイッチmを備え
ている。検出部50Cは、供給リフト20、収納リフト30、
及び水平搬送コンベア40のそれぞれが所定の位置で停止
しているか否かを検知するリミットスイッチLS1、LS
2、LS5、及び導入ゲート13Iと導出ゲート13Oが閉鎖
位置にあるか否かを検知するリミットスイッチLS4の4
か所から駆動部の位置状況を検出する原点検出系C1と、
加熱処理炉10の熱処理時間を計測し処理時間満了信号を
出力する加熱タイマ63、供給リフト20における加熱処理
炉10への導入部にバケット5が存在するか否かを検知す
る近接スイッチPS1、供給リフト20にセットされたバケ
ット5のはみ出しを検知するビームスイッチBS1、収納
リフト30における加熱処理炉10からの導出部にバケット
が存在するか否かを検知するリミットスイッチLS3、及
び収納リフト内でバケット5が満杯状態となったことを
検知するリミットスイッチLS6の5か所から各部のバケ
ット5の処理進行状況を検出する処理状況検出系C2と、
加熱処理炉10内のヒータ温度TAを検出制御する温度コン
トローラ61及び処理対象物の加熱処理温度TBを検出制御
する温度コントローラ62からそれぞれヒータ温度TA及び
加熱処理温度TBを検出する温度検出系C3とから構成され
る。なお温度コントローラ61、62と加熱タイマ63は加熱
処理部60を構成しており、温度コントローラ61、62はP
ID制御により加熱処理炉10内の温度を制御し、温度コ
ントローラ62は炉内に導入されたバケットが設定された
加熱処理温度TBに到達した時点で加熱タイマ63をスター
トさせる。
【0015】次に、上記構成の加熱処理装置の動作につ
いて説明する。 〔手動運転〕まず、操作盤50Bの手動/自動切替スイッ
チHで手動運転に切替えた場合には、下記のように、操
作部50b2の各操作ボタンを操作することにより、右の動
作可能条件を満足している場合に限り、各駆動部を1動
作させることができる。 (操作ボタン) (動作可能条件) J−水平搬送スイッチ 導入ゲート及び導出ゲート開 導出バケットなし 供給リフト定位置 収納リフト定位置 K−供給下降スイッチ 導入バケットなし 水平搬送コンベア定位置 L−収納上昇スイッチ 水平搬送コンベア定位置 M−ゲート開スイッチ 水平搬送コンベア定位置 m−ゲート閉スイッチ 水平搬送コンベア定位置
【0016】〔自動運転〕 操作盤50Bで自動運転に切替えた場合には、シーケン
サ50Aにより複数のバケット5を連続的に加熱処理す
ることができる。図5にはこのシーケンス動作と等価な
フローチャートを示す。自動運転下でスタートスイッチ
が押圧される(ステップ101)と、処理フラグ(処理
中のバケットの存否を示す)を”0”にリセットし(ス
テップ102)、ついでヒータ電源の投入確認(ステッ
プ103)及び原点状態(供給リフト20、収納リフト
30、水平搬送コンベア40が定位置で停止し、かつ導
入ゲート13I及び導出ゲート13Oが閉鎖している状
態をいう。以下同様。)の確認(ステップ104)が行
われ、これらの条件が満たされないと初期状態に戻る。
両条件が満たされていると、導入バケットの存在が確認
される(ステップ105)。導入位置にバケット5が無
い場合には供給リフト20が駆動され(ステップ105
1)、駆動開始時から所定の探索時間(供給リフトが1
回転する時間に合わせることが望ましい。この実施例で
は30秒である。)の経過を判断し(ステップ105
2)、探索時間経過前に導入位置にバケット5が配置さ
れると、供給リフト20はその時点で停止する。探索時
間を過ぎてもバケット5が導入位置に配置されない場合
(供給リフト20にバケット5が収められていない場
合)には供給リフト20を停止させ、処理フラグが”
1”であるか否かを確認し(ステップ1053)、処理
フラグが”1”でない(すなわち”0”:加熱処理炉内
にバケット5が挿入されていない)場合には停止状態の
まま初期状態に戻る。一方、同様に導入バケットが見つ
からない場合に処理フラグが”1”である(すなわち加
熱処理炉内にバケット5が挿入されている)場合には、
処理フラグを”0”にリセットし(ステップ1054)
た後、ステップ107に進む。導入バケットが配置され
ると処理フラグは”1”にセットされ(ステップ10
6)、加熱処理時間が満了するまで待機する(ステップ
107)。加熱処理時間が経過して加熱タイマ63から
処理時間満了信号が供給されると導入ゲート13I及び
導出ゲート13Oが開口し(ステップ108)、水平搬
送コンベア40の搬送板44が導入位置にあるバケット
5を加熱処理炉10内に移送する(ステップ109)。
そして導入ゲート13I及び導出ゲート13Oを閉鎖し
(ステップ110)、加熱タイマ63のリセット(ステ
ップ111)を行う。この後、収納リフトを一段上昇さ
せ(ステップ112)、ステップ103に戻る。このよ
うにして、導入バケットが供給リフト20のいずれの位
置であってもセットされている限り、供給−加熱処理−
収納の加熱処理サイクルが複数のバケット5に対し連続
して行われる。導入バケットがなくなると加熱処理中の
バケット5が排出されて収納された後に動作が停止す
る。なお、この加熱処理装置には非常停止機構も設けら
れており、バケットが加熱処理温度に到達しないうち若
しくは加熱処理時間を経過せずに移送した場合、収納側
の満杯検出時、供給側でバケットの位置ずれや浮き上が
りがある場合、各駆動部が原点以外で停止した場合、非
常停止スイッチを押圧した場合、及び加熱処理炉10が
加熱警報温度に達した場合には、停止状態に移行すると
ともに非常停止ランプBが点滅し、非常停止ブザーBZ
も警報を発する。
【0017】次に、上記加熱処理装置を用いた熱処理工
程の一例を図6に示すタイミングチャートを参照しつつ
説明する。この熱処理工程は、弾性コイルのアニール処
理に用いた例であり、アニール温度は200℃から40
0℃内で行われる。同種の弾性コイルを金属性のバケッ
トに入れ、温度コントローラ61及び62の制御温度が定常
状態になったところで供給リフト20の任意位置に2個の
バケットをセットする。自動運転を選択してスタートボ
タンを押すと、図4のフローチャートに従って最初のバ
ケットが加熱処理炉10内に移送される。この移送完了後
直ちに供給リフト20が再び動作して次のバケットが導入
部に配置される一方、加熱処理炉10内に挿入されたバケ
ットは加熱されて除々に昇温する。バケットの温度が加
熱処理温度の設定値TBに到達すると加熱タイマ63が時間
計測を開始し、所定の加熱処理時間tを経過すると、加
熱処理炉10内のバケットが収納側に導出されるとともに
次のバケットが加熱処理炉10内に導入される。この後、
導出されたバケットが収納リフト30の駆動により導出位
置から一段上昇するとともに供給リフト20はバケットの
探索を行う。この場合、次のバケットはセットされてい
ないので探索時間の経過後に供給リフト20は停止する。
この2番目のバケットも最初のバケットと同様に、昇温
後加熱処理時間tが経過すると加熱処理炉から導出さ
れ、収納リフト30で一段上昇した位置に格納される。こ
のとき供給リフト20は再びバケットを探索するが、探索
時間を経過するとスタートボタンを押す前の状態に戻っ
て停止する。
【0018】この加熱処理装置に温度変更制御手段70と
してマイクロプロセッサユニット(以下MPUとい
う。)を備えることにより、異なる種類の処理対象物を
入れた複数のバケットに対して異なる条件で加熱処理を
施すことができる。図7には、自動運転下で複数のバケ
ットに対してヒータ温度、加熱処理温度、及び加熱処理
時間をそれぞれ変更して連続処理した場合の動作例を示
す。上記図6の動作と同様に、最初のバケットが加熱処
理炉10内に導入され、ヒータ温度TA1 ,加熱処理温度TB
1 で加熱処理時間t1の間処理される。このバケットの加
熱処理が完了すると、制御装置50内に設けられたMPU
は各バケットの加熱処理が終了した時点で温度コントロ
ーラ61,62及び加熱タイマ63に制御信号を送出し、温度
コントローラ61,62にそのMPU内のメモリの所定アド
レスに記録された次回のヒータ温度TA2 及び加熱処理温
度TB2 を、加熱タイマ63には次回の加熱処理時間t2をそ
れぞれ読みこませ、設定値の変更を行う。次にMPUは
ΔTB=TB1 −TB2 の値を計算し、ΔTBの値が負の値
である場合には、導入ゲート及び導出ゲートの開口及び
バケットの移送が完了した時点から計時し、通常のマシ
ンタクトで定まる開口時間よりもΔTBの絶対値に比例
した所定時間tDだけ遅延させて導入ゲート及び導出ゲー
トを閉鎖させる。この結果、温度コントローラによる降
温制御時に導入ゲート及び導出ゲートが通常よりも長時
間開放されているので、加熱処理温度のオーバーシュー
ト(前回の処理温度が高いと炉内の残熱により今回のバ
ケットが過熱される恐れがある)が防止され、加熱処理
温度の安定時間も短縮されるのでより短時間に加熱処理
を開始することができる。この場合、加熱処理炉10内で
は送風ファン11が内部雰囲気を攪拌しているので、さら
に効果的な放熱効果が期待できる。この2番目のバケッ
トの加熱処理が終了した後に3番目のバケットが導入、
加熱処理されるが、この3番目のバケットの加熱処理温
度TB3 は前回の加熱処理温度TB2 よりも高いため、ゲー
トの開閉動作は通常速度で行われる。
【0019】この実施例では、加熱処理炉の導入ゲート
及び導出ゲートは、常に同期して開閉するように設定さ
れているが、例えば周知の技術により導入バケットが存
在している場合にのみ導入ゲートを開き、加熱処理炉内
に処理バケットが存在している場合のみに導出バケット
を開口するように制御することも可能である。また、収
納リフトの駆動は水平搬送コンベアによる移送の度毎に
行われているが、本実施例で水平搬送コンベアの動作開
始条件としての導出バケットの非存在を検知するリミッ
トスイッチを用いて、バケットが加熱処理炉から導出さ
れた場合にのみ収納リフトを駆動させるように制御する
こともできる。さらに、供給リフトと収納リフトとの搬
送方向は互いに逆方向となっていればよく、本実施例と
は反対に供給リフトが上昇方向に、収納リフトが下降方
向に駆動する構成であってもよい。水平搬送コンベア
は、供給リフトから加熱処理炉へ、及び加熱処理炉から
収納リフトへと処理対象物を搬送できるものであればよ
く、たとえば、供給側と収納側の搬送を別個の装置で行
うことも可能である。温度変更制御手段を設けた場合に
関しては、ゲート開口の延長時間を低下量に比例させず
に一定時間としてもよく、また導入ゲートと導出ゲート
のうちの何れか一方のみを開口状態で維持する方法でも
かまわない。温度変更制御手段のハード構成としては制
御装置と一体化されていても分離されていてもよく、ま
た、加熱処理装置の工程管理用に用いるパーソナルコン
ピュータで実現することにより、キーボードで任意の処
理条件を任意の時点で選択して加熱処理を行うようにす
ることも可能である。
【0020】以上説明したように本発明によれば以下の
効果を奏する。
【0021】 処理対象物が供給リフト及び収納リフ
トにおいて垂直方向に格納されるため、処理対象物の保
管と加熱処理炉への搬入搬出機構をも含めた加熱処理装
置全体の小型化を達成することができ、また処理対象物
の供給リフトへの挿入、収納リフトからの取出し位置を
所定の高さで行うことができるから、作業が極めて容易
となる。さらに、従来の連続処理炉と同様に加熱処理工
程の自動化及び他工程をも含めたFA化に適した構造で
ありながら、搬送機構は移送時のみ駆動されるから高い
稼働率を得ることができる。しかも、加熱処理炉には導
入ゲート及び導出ゲートが設けられているので、炉の消
費電力もバッチ処理炉と同様に低減され、かつバッチ毎
に異なる処理条件を採用することもできる。
【0022】 供給リフトは処理対象物が導入位置に
くるまで動作するので、供給リフトのいずれのキャリア
に処理対象物がセットされた場合でも支障なく加熱処理
が逐次連続して行われ、効率的に処理を行うことができ
る。
【0023】 加熱処理温度設定手段により加熱処理
温度を変更しつつ加熱処理を順次行えるので、多種の対
象物の処理が可能となる。しかも、加熱処理温度の設定
値を低い温度に変更し降温制御を要する際にはゲート制
御手段にゲート開口時間を延長させ、放熱させることに
より、処理対象物の昇温時のオーバーシュートの防止や
制御時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の加熱処理装置の全体構成
を示す斜視図である。
【図2】同実施例の正面部分断面図である。
【図3】同実施例の収納側の側面部分断面図である。
【図4】同実施例の制御系の構成を示す概略ブロック図
である。
【図5】同実施例の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図6】同実施例の動作説明のためのタイミングチャー
トである。
【図7】MPUにより多種条件で加熱処理可能とした異
なる実施例の動作を説明するためのタイミングチャート
である。
【図8】本発明の構成を示すクレーム対応図である。
【符号の説明】
10−加熱処理炉 13I−導入ゲート 13O−導出ゲート
20−供給リフト 25R,25F−キャリア板 30−収納
リフト 40−水平搬送コンベア 16, 26, 36,46−駆動
モータ 50−制御装置 50A−プログラマブルコントロ
ーラ 50B−操作盤 50C−検出部 70−温度変更制御
手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する両側面部に開閉可能な導入ゲー
    ト及び導出ゲートを備えた加熱炉本体と、 処理対象物を保持するための略垂直方向に並列した複数
    のキャリアを備え、該キャリアを上昇又は下降させて前
    記処理対象物を前記導入ゲート外側の導入位置に供給す
    る供給リフトと、 処理対象物を保持するための略垂直方向に並列した複数
    のキャリアを備え、該キャリアを下降又は上昇させて前
    記加熱炉本体から前記導出ゲートを介して導出された前
    記処理対象物を前記導出ゲートの外側の導出位置から退
    避させる収納リフトと、 前記導入位置にある前記処理対象物を開口した前記導入
    ゲートを通して前記加熱炉本体の内部に移送するととも
    に、前記加熱炉本体の内部にある前記処理対象物を開口
    した前記導出ゲートを通して前記導出位置に移送するこ
    との可能な水平搬送コンベアと、 前記導入位置に前記処理対象物が存在する場合及び/又
    は前記加熱炉本体の内部での前記処理対象の処理が完了
    した場合に、前記導入ゲート及び/又は前記導出ゲート
    を一時的に開口させるゲート制御手段と、 前記導入ゲート及び/又は前記導出ゲートの開口後に前
    記水平搬送コンベアを稼働させる移送制御手段と、 前記処理対象物毎に前記加熱炉本体の温度制御を行うと
    ともに、今回の前記処理対象物の処理温度が前回の前記
    処理対象物の処理温度よりも低い場合には、今回の前記
    処理対象物の前記加熱炉本体への導入時における前記導
    入ゲート及び/又は前記導出ゲートの開口時間を延長さ
    せる温度変更制御手段と、 を有することを特徴とする加熱処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、今回の前記処理対象
    物の処理温度が前回の前記処理対象物の処理温度よりも
    低い場合に、前記導入ゲート及び/又は前記導出ゲート
    の開口時間内にも動作するように構成された送風ファン
    を前記加熱炉本体の内部に設けたことを特徴とする加熱
    処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記ゲート制御手
    段、前記移送制御手段及び前記温度制御手段を制御し、
    前記処理対象物毎に処理温度及び処理時間を個々に設定
    可能な中央制御装置を設けたことを特徴とする加熱処理
    装置。
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