JPH0710086A - 二重反転プロペラー用船尾軸受 - Google Patents
二重反転プロペラー用船尾軸受Info
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- JPH0710086A JPH0710086A JP18563493A JP18563493A JPH0710086A JP H0710086 A JPH0710086 A JP H0710086A JP 18563493 A JP18563493 A JP 18563493A JP 18563493 A JP18563493 A JP 18563493A JP H0710086 A JPH0710086 A JP H0710086A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bearing
- shaft
- inner shaft
- propeller
- back metal
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B63—SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
- B63H—MARINE PROPULSION OR STEERING
- B63H23/00—Transmitting power from propulsion power plant to propulsive elements
- B63H23/32—Other parts
- B63H23/321—Bearings or seals specially adapted for propeller shafts
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B63—SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
- B63H—MARINE PROPULSION OR STEERING
- B63H23/00—Transmitting power from propulsion power plant to propulsive elements
- B63H23/32—Other parts
- B63H23/321—Bearings or seals specially adapted for propeller shafts
- B63H2023/323—Bearings for coaxial propeller shafts, e.g. for driving propellers of the counter-rotative type
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Ocean & Marine Engineering (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 内軸と外軸との相対的傾き、あるいは内軸と
前部プロペラーボスとの相対的傾きが大きくても内外軸
径を大きくすることなく、また潤滑油圧を高めることな
く、軸受負荷能力の低下を防止する経済的な二重反転プ
ロペラー用船尾軸受を提供する。 【構成】 外周が前部プロペラーボス３の中心孔又は外
軸内面に嵌着された大径円筒状バックメタル９−３と内
周面に内軸２が内挿され外周面が上記バックメタル９−
３の内面に一体的に嵌着されたゴム等高分子材料９−２
からなる小径円筒部からなる２層構造の円筒体と、上記
小径円筒部の内部及び又は大径バックメタル９−３との
界面上に円周方向の等間隔で形成された複数の互いに平
行する軸方向貫通油孔とを具えたこと。
前部プロペラーボスとの相対的傾きが大きくても内外軸
径を大きくすることなく、また潤滑油圧を高めることな
く、軸受負荷能力の低下を防止する経済的な二重反転プ
ロペラー用船尾軸受を提供する。 【構成】 外周が前部プロペラーボス３の中心孔又は外
軸内面に嵌着された大径円筒状バックメタル９−３と内
周面に内軸２が内挿され外周面が上記バックメタル９−
３の内面に一体的に嵌着されたゴム等高分子材料９−２
からなる小径円筒部からなる２層構造の円筒体と、上記
小径円筒部の内部及び又は大径バックメタル９−３との
界面上に円周方向の等間隔で形成された複数の互いに平
行する軸方向貫通油孔とを具えたこと。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、二重反転プロペラー装
置に適用される船尾軸受に関する。
置に適用される船尾軸受に関する。
【０００２】
【従来の技術】船舶の二重反転プロペラー推進装置にお
いては、従来、図４に示すように、図示しないディーゼ
ル機関などの原動機にて反転装置を介して、先端に後部
プロペラー０１を有する内軸０２と、先端に前部プロペ
ラー０３を有する中空外軸０４とを同軸的に互いに逆回
転させて推進力を得るようにしている。これらの２つの
プロペラー軸を支持するために、外軸０４と船体０５間
に外軸支持軸受０６が必要であるとともに、内軸０２と
外軸０４間に内軸支持軸受０９が必要である。また、潤
滑油の漏洩防止のために船尾シール０１０，０１１を設
ける。外軸支持軸受０６は通常の船尾管軸受と作用が同
一であり、特に、技術的困難性はないが、内軸支持軸受
０９は、軸受と軸が互いに反対方向に回転するので、通
常船尾管軸受とは作動が異なる。この場合、真円形状の
すべり軸受では、流体潤滑負荷能力が小さくなる。この
点を解決する手段として、特願昭６０−２５０４７１号
に示す構造が提案されている。本発明はこの発明の改良
に関するものである。すなわち、図５において、内軸軸
受０９は前部プロペラーボス０３に一体的に嵌合されて
いる。内軸０２にはその中心線上に給油孔０１２が設け
られてあり、内軸軸受０９に向かい合う位置で複数本の
放射状給油孔０１３と連通させ、各給油孔０１３はそれ
ぞれオリフィス０１４を介して、高圧油を内軸軸受０９
の軸受面へ噴出させ、静圧軸受作用を生じさせる構造と
なっている。内軸軸受材は、油潤滑軸受では、ホワイト
メタルを用いた金属軸受である。
いては、従来、図４に示すように、図示しないディーゼ
ル機関などの原動機にて反転装置を介して、先端に後部
プロペラー０１を有する内軸０２と、先端に前部プロペ
ラー０３を有する中空外軸０４とを同軸的に互いに逆回
転させて推進力を得るようにしている。これらの２つの
プロペラー軸を支持するために、外軸０４と船体０５間
に外軸支持軸受０６が必要であるとともに、内軸０２と
外軸０４間に内軸支持軸受０９が必要である。また、潤
滑油の漏洩防止のために船尾シール０１０，０１１を設
ける。外軸支持軸受０６は通常の船尾管軸受と作用が同
一であり、特に、技術的困難性はないが、内軸支持軸受
０９は、軸受と軸が互いに反対方向に回転するので、通
常船尾管軸受とは作動が異なる。この場合、真円形状の
すべり軸受では、流体潤滑負荷能力が小さくなる。この
点を解決する手段として、特願昭６０−２５０４７１号
に示す構造が提案されている。本発明はこの発明の改良
に関するものである。すなわち、図５において、内軸軸
受０９は前部プロペラーボス０３に一体的に嵌合されて
いる。内軸０２にはその中心線上に給油孔０１２が設け
られてあり、内軸軸受０９に向かい合う位置で複数本の
放射状給油孔０１３と連通させ、各給油孔０１３はそれ
ぞれオリフィス０１４を介して、高圧油を内軸軸受０９
の軸受面へ噴出させ、静圧軸受作用を生じさせる構造と
なっている。内軸軸受材は、油潤滑軸受では、ホワイト
メタルを用いた金属軸受である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の軸受には下記のような問題がある。すなわち、内軸０
２は後部プロペラーの自重やプロペラーに作用する流体
力によって曲げ変形を生ずる。また、内軸軸受０９を内
臓する前部プロペラーボス０３も自重やプロペラーに作
用する流体力によって、曲げ変形を生ずる。この結果、
内軸軸受０９において、内軸０２は傾き、軸受負荷能力
は傾きのない場合に比べて、大幅に減少する。特に、二
重反転プロペラーにおいては、プロペラーに作用する流
体力が回転方向が異なるために、後部プロペラーと前部
プロペラーとでは逆方向になり、内軸軸受０９に相対的
な内軸０２の傾きは、一層拡大され、軸受と軸とが接触
し、焼付損傷を生じやすい。この損傷防止のために、内
軸０２，外軸０４の直径を大きくして曲がりを小さくす
ることや、給油孔１２に供給する潤滑油の圧力を高くし
なければならない。これらに伴う欠点をまとめると次の
ようになる。 （１）内，外軸径を大きくすることにより、シール径も
大きくなり、シールの信頼性が低下し、しかも高コスト
となる。 （２）高圧油を供給することにより、給油ポンプの消費
動力が大きくなる。給油箱に大きな耐圧性が要求され、
高コストとなる。 （３）高圧油の軸受面への噴出流速が遅くなり、ホワイ
トメタルのエロージョン摩耗が生じやすくなる。
の軸受には下記のような問題がある。すなわち、内軸０
２は後部プロペラーの自重やプロペラーに作用する流体
力によって曲げ変形を生ずる。また、内軸軸受０９を内
臓する前部プロペラーボス０３も自重やプロペラーに作
用する流体力によって、曲げ変形を生ずる。この結果、
内軸軸受０９において、内軸０２は傾き、軸受負荷能力
は傾きのない場合に比べて、大幅に減少する。特に、二
重反転プロペラーにおいては、プロペラーに作用する流
体力が回転方向が異なるために、後部プロペラーと前部
プロペラーとでは逆方向になり、内軸軸受０９に相対的
な内軸０２の傾きは、一層拡大され、軸受と軸とが接触
し、焼付損傷を生じやすい。この損傷防止のために、内
軸０２，外軸０４の直径を大きくして曲がりを小さくす
ることや、給油孔１２に供給する潤滑油の圧力を高くし
なければならない。これらに伴う欠点をまとめると次の
ようになる。 （１）内，外軸径を大きくすることにより、シール径も
大きくなり、シールの信頼性が低下し、しかも高コスト
となる。 （２）高圧油を供給することにより、給油ポンプの消費
動力が大きくなる。給油箱に大きな耐圧性が要求され、
高コストとなる。 （３）高圧油の軸受面への噴出流速が遅くなり、ホワイ
トメタルのエロージョン摩耗が生じやすくなる。
【０００４】本発明はこのような事情に鑑みて提案され
たもので、内軸と外軸との相対的傾き、あるいは内軸と
前部プロペラーボスとの相対的傾きが大きくても内外軸
径を大きくすることなく、また潤滑油圧を高めることな
く、軸受負荷能力の低下を防止する経済的な二重反転プ
ロペラー用船尾軸受を提供することを目的とする。
たもので、内軸と外軸との相対的傾き、あるいは内軸と
前部プロペラーボスとの相対的傾きが大きくても内外軸
径を大きくすることなく、また潤滑油圧を高めることな
く、軸受負荷能力の低下を防止する経済的な二重反転プ
ロペラー用船尾軸受を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、先
端に前部プロペラーを有する中空外軸の中心孔に先端に
後部プロペラーを有する内軸を内挿し、両軸を互いに反
対方向に同軸的に回動する二重反転プロペラー軸であっ
て、同内軸をすべり軸受を介して同外軸に軸支し、内軸
の中心孔を経て供給される高圧油をその半径方向に放射
状に穿設された複数の油孔を経て同すべり軸受に供給す
るようにしたものにおいて、外周面が前部プロペラーボ
スの中心孔付近又は外軸後部付近内面に嵌着された大径
円筒状バックメタルと内周面に内軸が内挿され外周面が
上記バックメタルの内面に一体的に嵌着されたゴム等高
分子材料からなる小径円筒部からなる２層構造の円筒体
と、上記小径円筒部の内部及び又は大径バックメタルと
の界面上に円周方向の等間隔で形成された複数の互いに
平行する軸方向貫通油孔とを具えたことを特徴とする。
端に前部プロペラーを有する中空外軸の中心孔に先端に
後部プロペラーを有する内軸を内挿し、両軸を互いに反
対方向に同軸的に回動する二重反転プロペラー軸であっ
て、同内軸をすべり軸受を介して同外軸に軸支し、内軸
の中心孔を経て供給される高圧油をその半径方向に放射
状に穿設された複数の油孔を経て同すべり軸受に供給す
るようにしたものにおいて、外周面が前部プロペラーボ
スの中心孔付近又は外軸後部付近内面に嵌着された大径
円筒状バックメタルと内周面に内軸が内挿され外周面が
上記バックメタルの内面に一体的に嵌着されたゴム等高
分子材料からなる小径円筒部からなる２層構造の円筒体
と、上記小径円筒部の内部及び又は大径バックメタルと
の界面上に円周方向の等間隔で形成された複数の互いに
平行する軸方向貫通油孔とを具えたことを特徴とする。
【０００６】
【作用】このような構成によれば、前部プロペラーボス
０３に相対的に内軸０２が傾いた場合、本発明軸受は、
軸受面が内軸に沿って変形し、軸受と内軸の相対的傾き
が小さくなる作用が生ずる。軸受に相対的に内軸が傾い
た場合、軸方向の油膜厚さは一様でなく、一方の軸受端
の油膜厚さが薄くなる。油膜厚さが薄いところでは、軸
受面には大きな油圧が発生する。この発生油圧でゴムや
高分子の軸受面は低弾性率のために、圧縮変形を受け、
軸と軸受面の相対傾斜角は小さくなる。このため、軸方
向に広い範囲にわたって、大きな静圧分布が確保され、
軸受負荷能力の低下が、剛な金属軸受に比べて、小さく
なる。このため、片当たりによる焼付損傷が生じにくく
なる。
０３に相対的に内軸０２が傾いた場合、本発明軸受は、
軸受面が内軸に沿って変形し、軸受と内軸の相対的傾き
が小さくなる作用が生ずる。軸受に相対的に内軸が傾い
た場合、軸方向の油膜厚さは一様でなく、一方の軸受端
の油膜厚さが薄くなる。油膜厚さが薄いところでは、軸
受面には大きな油圧が発生する。この発生油圧でゴムや
高分子の軸受面は低弾性率のために、圧縮変形を受け、
軸と軸受面の相対傾斜角は小さくなる。このため、軸方
向に広い範囲にわたって、大きな静圧分布が確保され、
軸受負荷能力の低下が、剛な金属軸受に比べて、小さく
なる。このため、片当たりによる焼付損傷が生じにくく
なる。
【０００７】
【実施例】本発明の一実施例を図面について説明する
と、図１はその内軸軸受部を示す縦断面図、図２は図１
のII−II矢視横断面図、図３は図１において内軸が傾い
た場合の内軸軸受部の作用効果を示す説明図である。
と、図１はその内軸軸受部を示す縦断面図、図２は図１
のII−II矢視横断面図、図３は図１において内軸が傾い
た場合の内軸軸受部の作用効果を示す説明図である。
【０００８】上図において、図４〜図５の符号から０を
省略した符号は同図と同一の部材を示す。なお、本発明
が図４〜図５の構造と大きく相違するところは、内軸に
接する部分の軸受部材の材質をホワイトメタルの代わり
にゴムで代表される高分子材料とするとともに、同高分
子材料を容易に変形可能とし、かつヒステリシス変形に
伴う同高分子材料内部の発熱を除去するために軸方向の
貫通油孔を多数設けた点にある。
省略した符号は同図と同一の部材を示す。なお、本発明
が図４〜図５の構造と大きく相違するところは、内軸に
接する部分の軸受部材の材質をホワイトメタルの代わり
にゴムで代表される高分子材料とするとともに、同高分
子材料を容易に変形可能とし、かつヒステリシス変形に
伴う同高分子材料内部の発熱を除去するために軸方向の
貫通油孔を多数設けた点にある。
【０００９】すなわち、図１〜図２に示すように、内軸
軸受９は二層構造となっており、バックメタル９−３の
内面に、ゴムあるいは高分子材９−２がモールド処理な
どで、固着されている。バックメタル９−３とゴム層９
−２は一体となり、プロペラーボス３内に圧入等で固定
されている。ゴム層あるいは高分子層９−２内には、軸
方向に貫通する排油孔１５が周方向に等間隔で複数並設
されている。同図では排油孔１５は、バックメタル９−
３との界面に設けているが、ゴム層あるいは高分子層９
−２の内部でもよい。排油をより円滑にするために、バ
ックメタル９−３の外周面にも軸方向に貫通する排油溝
１６が設けられている。なお、ゴム層９−２の表面（軸
受面）には、水潤滑船尾管ゴム軸受で公知の軸方向溝は
設けず、円形形状となっている。
軸受９は二層構造となっており、バックメタル９−３の
内面に、ゴムあるいは高分子材９−２がモールド処理な
どで、固着されている。バックメタル９−３とゴム層９
−２は一体となり、プロペラーボス３内に圧入等で固定
されている。ゴム層あるいは高分子層９−２内には、軸
方向に貫通する排油孔１５が周方向に等間隔で複数並設
されている。同図では排油孔１５は、バックメタル９−
３との界面に設けているが、ゴム層あるいは高分子層９
−２の内部でもよい。排油をより円滑にするために、バ
ックメタル９−３の外周面にも軸方向に貫通する排油溝
１６が設けられている。なお、ゴム層９−２の表面（軸
受面）には、水潤滑船尾管ゴム軸受で公知の軸方向溝は
設けず、円形形状となっている。
【００１０】このような内軸軸受構造において、図３に
示すように、内軸２がプロペラーボス３に対して相対的
に傾いた場合、内軸２と軸受９−２は片当たりを生じ
る。この片当たり部分ではオリフィス１４を出た潤滑油
の圧力が高くなる。この高圧油は、低弾性体であるゴム
層あるいは高分子層９−２を圧縮変形させ、図示するよ
うにＢ部のように変形し、片当たり接触を防止する。そ
の結果、内軸２とＢ部はほぼ平行となるので、この部分
では軸方向にほぼ一様な静圧が保持され、軸受の静圧潤
滑負荷能力は軸受の変形がほとんどない場合（図中破
線）に比べて、大幅に向上する。このため、片当たりに
よる焼付損傷の防止が可能である。軸方向貫通排油孔１
５は、以下の効果を奏する。 軸受から排出された潤滑油が排油孔１５を通って排
油されるので、ゴム層９−２の繰り返し変形に伴う発熱
を除去し、ゴム層９−２の温度上昇を抑制するから、ゴ
ム層９−２の劣化を防止する。 軸方向貫通孔１５があるために、ゴム層９−２の圧
縮変形が容易になり、片当たり防止に有効である。 貫通孔１５は、円周方向の等間隔で複数本設けられ
ているので、変形後の軸受面は、真円形状から偏差す
る。反転すべり軸受では、通常すべり軸受とは異なり、
動圧流体潤滑負荷能力が小さくなるが、これは、軸受面
の形状が真円形状の場合であり、真円形状から偏差する
と、動圧流体潤滑負荷能力が改善される方向となる。し
たがって、貫通孔１５によって、静圧流体潤滑作用に加
えて、動圧流体潤滑作用も発揮させることができる。
示すように、内軸２がプロペラーボス３に対して相対的
に傾いた場合、内軸２と軸受９−２は片当たりを生じ
る。この片当たり部分ではオリフィス１４を出た潤滑油
の圧力が高くなる。この高圧油は、低弾性体であるゴム
層あるいは高分子層９−２を圧縮変形させ、図示するよ
うにＢ部のように変形し、片当たり接触を防止する。そ
の結果、内軸２とＢ部はほぼ平行となるので、この部分
では軸方向にほぼ一様な静圧が保持され、軸受の静圧潤
滑負荷能力は軸受の変形がほとんどない場合（図中破
線）に比べて、大幅に向上する。このため、片当たりに
よる焼付損傷の防止が可能である。軸方向貫通排油孔１
５は、以下の効果を奏する。 軸受から排出された潤滑油が排油孔１５を通って排
油されるので、ゴム層９−２の繰り返し変形に伴う発熱
を除去し、ゴム層９−２の温度上昇を抑制するから、ゴ
ム層９−２の劣化を防止する。 軸方向貫通孔１５があるために、ゴム層９−２の圧
縮変形が容易になり、片当たり防止に有効である。 貫通孔１５は、円周方向の等間隔で複数本設けられ
ているので、変形後の軸受面は、真円形状から偏差す
る。反転すべり軸受では、通常すべり軸受とは異なり、
動圧流体潤滑負荷能力が小さくなるが、これは、軸受面
の形状が真円形状の場合であり、真円形状から偏差する
と、動圧流体潤滑負荷能力が改善される方向となる。し
たがって、貫通孔１５によって、静圧流体潤滑作用に加
えて、動圧流体潤滑作用も発揮させることができる。
【００１１】
【発明の効果】このような構造の内軸軸受によれば、従
来の金属製軸受に比べて下記の効果が奏せられる。 （１）片当たりに対する耐焼付性が大きい。 （２）給油圧力を従来の軸受より下げることが可能であ
る。 （３）プロペラーフォースによる片当たりが顕著になる
大出力の二重反転プロペラー用軸受に内軸は特に好適で
ある。 （４）本発明軸受は外軸後部付近内面に設けることもで
きる。
来の金属製軸受に比べて下記の効果が奏せられる。 （１）片当たりに対する耐焼付性が大きい。 （２）給油圧力を従来の軸受より下げることが可能であ
る。 （３）プロペラーフォースによる片当たりが顕著になる
大出力の二重反転プロペラー用軸受に内軸は特に好適で
ある。 （４）本発明軸受は外軸後部付近内面に設けることもで
きる。
【００１２】要するに本発明によれば、先端に前部プロ
ペラーを有する中空外軸の中心孔に先端に後部プロペラ
ーを有する内軸を内挿し、両軸を互いに反対方向に同軸
的に回動する二重反転プロペラー軸であって、同内軸を
すべり軸受を介して同外軸に軸支し、内軸の中心孔を経
て供給される高圧油をその半径方向に放射状に穿設され
た複数の油孔を経て同すべり軸受に供給するようにした
ものにおいて、外周面が前部プロペラーボスの中心孔付
近又は外軸後部付近内面に嵌着された大径円筒状バック
メタルと内周面に内軸が内挿され外周面が上記バックメ
タルの内面に一体的に嵌着されたゴム等高分子材料から
なる小径円筒部からなる２層構造の円筒体と、上記小径
円筒部の内部及び又は大径バックメタルとの界面上に円
周方向の等間隔で形成された複数の互いに平行する軸方
向貫通油孔とを具えたことにより、内軸と外軸との相対
的傾き、あるいは内軸と前部プロペラーボスとの相対的
傾きが大きくても内外軸径を大きくすることなく、また
潤滑油圧を高めることなく、軸受負荷能力の低下を防止
する経済的な二重反転プロペラー用船尾軸受を得るか
ら、本発明は産業上極めて有益なものである。
ペラーを有する中空外軸の中心孔に先端に後部プロペラ
ーを有する内軸を内挿し、両軸を互いに反対方向に同軸
的に回動する二重反転プロペラー軸であって、同内軸を
すべり軸受を介して同外軸に軸支し、内軸の中心孔を経
て供給される高圧油をその半径方向に放射状に穿設され
た複数の油孔を経て同すべり軸受に供給するようにした
ものにおいて、外周面が前部プロペラーボスの中心孔付
近又は外軸後部付近内面に嵌着された大径円筒状バック
メタルと内周面に内軸が内挿され外周面が上記バックメ
タルの内面に一体的に嵌着されたゴム等高分子材料から
なる小径円筒部からなる２層構造の円筒体と、上記小径
円筒部の内部及び又は大径バックメタルとの界面上に円
周方向の等間隔で形成された複数の互いに平行する軸方
向貫通油孔とを具えたことにより、内軸と外軸との相対
的傾き、あるいは内軸と前部プロペラーボスとの相対的
傾きが大きくても内外軸径を大きくすることなく、また
潤滑油圧を高めることなく、軸受負荷能力の低下を防止
する経済的な二重反転プロペラー用船尾軸受を得るか
ら、本発明は産業上極めて有益なものである。
【図１】本発明の一実施例を示す内軸軸受部の縦断面図
である。
である。
【図２】図１のII−II矢視横断面図である。
【図３】図１において内軸が傾いた場合の内軸軸受部の
作用，効果を示す説明図である。
作用，効果を示す説明図である。
【図４】従来の二重反転プロペラー軸の軸受部を示す側
面図である。
面図である。
【図５】図４の内軸軸受部を示す拡大図である。
１ 後部プロペラー ２ 内軸 ３ 前部プロペラー（前部プロペラーボス） ４ 外軸 ５ 船体 ６，７ 外軸支持軸受 ８ 内軸前部軸受 ９ 内軸後部軸受 ９−１ ホワイトメタル ９−２ ゴムあるいは高分子層 ９−３ バックメタル １０，１１ 船尾シール １２ 内軸給油孔 １３ 放射状給油孔 １４ オリフィス １５ 排油孔 １６ 排油溝
Claims (1)
- 【請求項１】 先端に前部プロペラーを有する中空外軸
の中心孔に先端に後部プロペラーを有する内軸を内挿
し、両軸を互いに反対方向に同軸的に回動する二重反転
プロペラー軸であって、同内軸をすべり軸受を介して同
外軸に軸支し、内軸の中心孔を経て供給される高圧油を
その半径方向に放射状に穿設された複数の油孔を経て同
すべり軸受に供給するようにしたものにおいて、外周面
が前部プロペラーボスの中心孔付近又は外軸後部付近内
面に嵌着された大径円筒状バックメタルと内周面に内軸
が内挿され外周面が上記バックメタルの内面に一体的に
嵌着されたゴム等高分子材料からなる小径円筒部からな
る２層構造の円筒体と、上記小径円筒部の内部及び又は
大径バックメタルとの界面上に円周方向の等間隔で形成
された複数の互いに平行する軸方向貫通油孔とを具えた
ことを特徴とする二重反転プロペラー用船尾軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05185634A JP3132950B2 (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 二重反転プロペラー用船尾軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05185634A JP3132950B2 (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 二重反転プロペラー用船尾軸受 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0710086A true JPH0710086A (ja) | 1995-01-13 |
| JP3132950B2 JP3132950B2 (ja) | 2001-02-05 |
Family
ID=16174209
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP05185634A Expired - Fee Related JP3132950B2 (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 二重反転プロペラー用船尾軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3132950B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110566579A (zh) * | 2019-08-20 | 2019-12-13 | 中国石油大学(华东) | 一种适用于全工况推进系统的船舶艉轴承及其推进系统 |
-
1993
- 1993-06-29 JP JP05185634A patent/JP3132950B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110566579A (zh) * | 2019-08-20 | 2019-12-13 | 中国石油大学(华东) | 一种适用于全工况推进系统的船舶艉轴承及其推进系统 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3132950B2 (ja) | 2001-02-05 |
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