JPH07100444B2 - レールを伝送媒体とする点制御atcシステム - Google Patents

レールを伝送媒体とする点制御atcシステム

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JPH07100444B2
JPH07100444B2 JP9785090A JP9785090A JPH07100444B2 JP H07100444 B2 JPH07100444 B2 JP H07100444B2 JP 9785090 A JP9785090 A JP 9785090A JP 9785090 A JP9785090 A JP 9785090A JP H07100444 B2 JPH07100444 B2 JP H07100444B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、列車のブレーキ制御に必要なATC情報を軌道
回路上の特定の地点で地上車上間で双方向通信すること
によりATC情報量を増加すると共に情報伝達の誤り監視
機能を強化し以て運転保安を確保するATCシステムに関
する。
(従来の技術) 新幹線の信号システムで代表される従来のATCシステム
は、先行列車との間隔・列車の減速性能及び線路の条件
(分岐・勾配曲線)に応じて列車内に許容運転速度を示
す信号を現示し、その信号現示に従って自動的に速度を
低下せしめる機能を有する。ATCシステムは、地上装置
と車上装置に大別できる。
地上装置は、軌道回路からそこに流れる信号電流の有無
を検知して列車位置を知る。軌道回路は、進行方向に絶
縁された2本のレール間に信号の送信器と受信器を取付
け閉回路を構成している。列車が軌道回路に進入すると
列車の車輪車輪によりレールが短絡され受信器に信号が
入力されなくなる。この信号の有無を検知することで列
車を検知する。レールの折損とかその他機器の異常が発
生して信号が断たれた時でも列車の在線と判断する。
そして、列車の在線を検知した後方の閉そく区間に許容
運転速度(閉そく区間における最高速度)を指示するAT
C信号を送信する。
なお、列車の存在を検知する信号はATC信号と搬送波が
異なることもあるし、搬送波が同じであっても変調周波
数が異なることもあるし、場合によってはATC信号の有
無そのもので列車の存否を判断する場合もある。1つの
閉そく区間は、列車速度と列車の減速能力及び線路条件
からその長さが求められるが一般に軌道回路長より長
く、1〜数軌道回路で構成される。
車上装置は、列車の先頭部で車上受電器を通して軌道回
路に流れている信号電流を受信し、進入している閉そく
区間の許容運転速度を判別する。更に車上装置は、列車
の走行速度を車輪に取付けたタコジェネレータから知
り、走行速度が許容運転速度を越えている場合その速度
を越えないよう自動的にブレーキを作動させ、列車を減
速または停止させる。
第3図にこの様子を示す。先行列車T0の後方の閉そく区
間L1で、線路条件と列車の減速能力から、その区間内に
後続列車T1が速度V1から停車できるよう速度V1と閉そく
の長さl1を設定する。更にその後方閉そく区間L2で、そ
の区間内に速度V2から速度V1まで減速できるよう速度V2
と閉そくの長さl2を設定する。以下、順に閉そく区間L3
では速度V3から速度V2に、閉そく区間L4では速度V4から
速度V3に、閉そく区間L5では速度V5から速度V4に減速で
きるよう速度V3、V4、V5と閉そくの長さl3、l4、l5を設
定する。
先行列車T0が閉そく区間L0に停車している場合、速度V5
で走行している後続列車T1が閉そく区間L5に進入する
と、速度V4に減速するまで自動的にブレーキが作動す
る。続いて、速度V4で閉そく区間L4に進入すると速度V3
に減速するまでブレーキが作動する。更に、後続列車T1
が閉そく区間L3からL2へ、L2からL1へと続いて進行する
と列車速度は、V2からV1に、V1から停車へと変化し、先
行列車T0に後続列車T1が衝突することなく安全に後続列
車T1を停車させることができることを示している。
現示速度V4、V3、V2、V1は、それぞれ閉そく区間L5
L4、L3、L2における許容運転速度を意味するものであ
り、かつ閉そくの長さl5、l4、l3、l2、l1、l0は、それ
ぞれがほぼ等しくなるように値が決められる。この閉そ
くの長さは、新幹線においては、約3kmが標準となって
いる。
ATCの機能上、ATC信号の伝送媒体としてレールを用いる
ことからレールに同時に流れる電気車電流の影響(外
乱)を極力避けるための様々な工夫がなされている。
その一つは、レールに絶縁を挿入し軌道回路を構成して
いることである。軌道回路は、インピーダンスボンドの
特性を利用し信号電流と電気車電流とを分離し信号電流
のみを取り出して列車の有無を検知する。
そして、軌道回路の信号周波数として電気車電流の影響
の受けにくいものを選定している。
電気鉄道から発生する誘導妨害あるいは誘導障害は、全
てき電周波数基本波とその高調波から生ずるものであ
る。そしてその大部分は、奇数次高調波からなる。そこ
で、レールに流れる電気車電流の高調波含有率が基本波
に対して約1/n2(nは高調波の次数)であることから、
その軌道回路の搬送周波数帯域は、S/N比の十分得られ
る約700Hzから4kHzの間のものが主に用いられ、かつ変
調周波数は、電気車電流の高調波を避けて数Hzの間隔で
配置される。
これらの信号を10W程度の電力増幅器で軌道回路に送信
すると軌道回路長数100m〜1.5kmまで制御可能となり、
かつ列車に対しても十分受信可能なレベルの信号が伝送
できることになる。
こうしたATCシステムは、数kHz以下の可聴周波数帯の搬
送波を用いて軌道回路全域にわたり時間的に途切れるこ
となく送信されることから信号の連続性が得られる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来のATCシステムには次のような
問題点がある。
第1に、電気車列車が発生する雑音の影響を免れるため
に変調周波数をき電周波数の高調波と高調波の間に配置
するが信号の選択性を考慮すると精々数波しか配列でき
ず、また変調波1波が1情報となるので列車へ送ること
のできる情報数に制約がある。
第2に、上記のように列車へ送ることのできるATC情報
数に制約があるため列車へ送ることのできる情報は列車
が現在存在する軌道回路での情報だけで前方の軌道回路
の情報を送ることができず、このため列車前方の許容運
転速度が予知できず予め緩やかなブレーキ動作をさせて
おくということができず滑らかなブレーキ制御ができな
い。
第3に、閉そく長が固定されることなら異なったブレー
キ性能をもった列車の混在運転が困難となっている。閉
そく長の固定は、ブレーキ能力の優れた列車に対しては
過剰設備となるが劣る列車には危険な設備となる。
しかし、一度設備した閉そくの長さの変更・許容運転速
度の変更は、不可能に近い。
第4に、可聴周波数帯の信号を用いて軌道回路を構成し
ていることから制御できる軌道回路長が短く制限され工
事経費は、割高となる。
例えば軌道回路長が2分の1になればATCの設備費は2
倍となる。
第5に、異なったき電区間への直通運転を行うには電気
車電流による妨害電流を制限する厳重なき電設備が必要
となる。日本には商用電源として50Hzと60Hzがある。仮
に、信号周波数として1kHz近傍を選定すると60Hzの17次
高調波は1020Hzであり、50Hzの20時高調波は1000Hzであ
ることから、50Hzき電区間に対し1020Hzは疑似信号とな
り、反対に60Hzき電区間における1000Hzも疑似信号とな
る。50Hzと60Hzが隣接してき電される線区では、こうし
た疑似信号となり得る成分が他の区間に流入しないよう
なストッパ回路が必要となる。
第6に、ATC情報の伝送系が地上から車上への一方通行
であり閉ループとなっていないので地上から送信した信
号が正確に車上に届いているかどうか判別できない。
第7に、線路工事等による臨時速度制限が閉そく区間単
位に行われ制限区間が長大化する。例えば僅か1mの速度
制限区間であっても閉そく区間3km全体が左右される。
本発明は、このような従来のATCシステムが有する欠点
を解決する目的で提案されたもので、列車の運転制御に
関する情報のうち列車位置情報のように時間的に連続監
視する必要のあるものと距離情報・曲線勾配情報・速度
制限情報等連続的に監視する必要のないものとに区分
し、時間的に連続監視を要する列車位置情報は、周波数
が低く電気車電流の影響を受けにくい信号を用いた軌道
回路で検知する。連続監視の必要のないものは、軌道回
路の送信端付近で地上車上双方向通信可能な情報伝送機
器を用いて情報伝送を行うものである。この情報は、軌
道回路から得られる先行列車までの距離・先行列車まで
の線路情報・列車番号からなり、後続列車が減速能力に
応じて許容運転速度を設定できるよう構成されている。
以下、この情報を、距離的に軌道回路長の極く一部であ
る送信端附近で信号授受を行うところから、点ATC情報
と称し、情報伝送機器の機能を点制御と称する。この点
制御の信号周波数帯には、電気車電流の高調波電流がホ
ワイトノイズに近いレベルまで減衰する高い周波数帯域
を用い、列車へ送ることのできるATC情報量を多くして
いる。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本発明のレールを伝送媒
体とする点制御ATCシステムは以下の手段構成を有す
る。
即ち、本発明のレールを伝送媒体とする点制御ATCシス
テムは、地上装置は、各軌道回路に対応して;き電周波
数及びその高調波周波数とは異なる低い周波数の搬送波
を用いて、入力された列車位置情報信号における先行列
車との間隔に応じて、対応する軌道回路に定められた前
方開通信号又は停止信号を軌道回路信号として対応軌道
回路の送信端から対応軌道回路へ送る軌道回路信号発生
手段と;対応軌道回路の受信端からの軌道回路信号の有
無により当該軌道回路への列車の進入を検知する列車検
知手段と;対応する軌道回路へ進入した列車から送信さ
れた列車番号情報を受信する列車番号情報受信手段と;
列車番号情報が受信されると、入力された列車位置情報
に基づく先行列車との間隔を示す距離情報、予め記憶さ
れている先行列車までの線路情報及び前記受信された列
車番号情報からなる点ATC情報を、き電電流の高調波レ
ベルが充分小さくなる高い周波数帯の搬送波で対応する
軌道回路の送信端から該軌道回路へのみ送信する点ATC
情報送信手段と;列車から折り返し送信されて来た距離
情報及び線路情報を、前記点ATC情報として送信した距
離情報及び線路情報と照合し相違がある場合には軌道回
路信号発生手段に停止信号を送信させる照合手段と;連
続する複数の軌道回路に対応する各列車検知手段からの
列車検知情報を集め連続する複数の軌道回路全体におけ
る列車の存在する軌道回路を示す列車位置情報を前記軌
道回路発生手段及び点ATC情報送信手段へ送る列車位置
情報手段と;を具備し、車上装置は;軌道回路信号を連
続的に受電する軌道回路信号受電器と;点ATC情報を受
電する点ATC情報受電器と;列車番号情報或いは受電さ
れた点ATC情報のうち距離情報及び線路情報を地上装置
へ折り返し送信するための点ATC情報送信コイルと;軌
道回路信号のみが受電されているときは点ATC情報送信
コイルを介して自列車の列車番号情報を送信し続け、点
ATC情報受電器を介して地上からの点ATC情報が受信され
ると列車番号情報の送信を停止して、点ATC情報のうち
距離情報及び線路情報を折り返し点ATC情報送信コイル
から送信させる車上送信手段と;軌道回路信号と点ATC
情報の両者を受信して初めて、点ATC情報中の距離情報
及び線路情報と自列車速度とから、先行列車に追突する
前に停車できるように、自列車のブレーキ能力に応じた
距離速度曲線を演算する距離速度曲線演算手段と;該距
離速度曲線に沿って運転するようブレーキを作動させる
手段と;を具備することを特徴とするレールを伝送媒体
とする点制御ATCシステムである。
(作用) 以下、作用について述べる。
本発明においては、軌道回路信号である前方開通信号や
停止信号は、き電周波数やその高調波周波数とぶつから
ない低い周波数の搬送波を用いてているので軌道回路を
長くでき、車上ではこれらの信号をどこでも受信できる
とともに、軌道回路の受信端でこの信号の有無を監視し
ているので或る軌道回路へ列車が進入すると即座にこれ
を検知でき、各軌道回路に対応する列車検知手段から列
車検知情報が列車位置情報手段へ集められているので列
車の存在位置が常時連続的に把握される。
一方、列車へのATC情報の送信には、き電電流の高調波
レベルが充分小さくなる高い周波数帯の搬送波が用いら
れているので、列車装置が受信できるのは軌道回路の送
信端の極く近傍である。
即ち、送信端近傍に接近した列車の車軸と左右のレール
と送信端部分とでコイルが形成されることになり、この
コイルと車上の点ATC情報受電器および点ATC情報送信コ
イルが電磁的に結合して情報の授受が可能となる。この
ように列車へ情報を送ることができるのは極く限定され
た場所であるが、先行列車までの距離情報や曲線・勾配
・速度制限等の線路情報は常時送り続ける必要のないも
のであるから列車が情報を受信できる場所が限定されて
も特に問題はない。利点は従来よりも高い周波数の搬送
波が用いられているので送ることのできる情報量を多く
することができる点である。
そこで、列車へ送る点ATC情報は、先行列車までの距離
情報、前記各種の線路情報及び確認のための列車番号等
多くの情報から構成される。
更に、本発明では、車上送信手段は受信した点ATC情報
のうち、距離情報及び線路情報を折り返し地上へ送信
し、地上では照合手段が、送り返されて来た距離情報及
び線路情報が点ATC情報送信手段から列車へ送った距離
情報や線路情報と相違があるか否かを照合し相違がある
場合には軌道回路信号発生手段から停止信号を送信させ
るようにしており、点ATC情報が確実に列車へ届いたか
否かが判別されることになる。
(実施例) 以下、本発明のレールを伝送媒体とする点制御ATCシス
テムの実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明ATCシステムの実施例の構成を示すブロ
ック図である。第1図では、軌道回路信号として、50Hz
または60Hzのき電周波数に影響されにくい80Hzの搬送波
を数Hzの周波数でAM変調した信号で軌道回路を構成(以
下80Hzコード軌道回路と称する)し列車検知するととも
に、点ATC情報をその軌道回路の送信端附近に重畳して
列車に対し送受信する機器構成を示すものであって、車
上装置は全体構成を地上装置は1軌道回路分を示すもの
である。
80Hzコードで構成される軌道回路は、その伝送特性から
機器集中した機器室からの制御ケーブル長を最大20kmと
すると約2.5kmまで制御可能となる。そして、点ATC情報
を同一機器室から同一ケーブルに重畳して伝送すると軌
道回路上で送信端附近から約100mの間で地上車上間の双
方向通信が可能となる。
第2図は、各軌道回路に送信される80Hzコード信号Sと
点ATC情報P1の状態を示すとともに、後続列車T1が先行
列車T0に追突しないようにブレーキ制御を行うために、
車上で点ATC情報P1から作成される距離速度曲線を表し
ている。第3図と同様に縦軸は列車速度を横軸は距離を
表す。この曲線に沿ってブレーキ制御を行うとスムーズ
な運転が可能となることを示す。
地上装置は、連続的に配置された軌道回路から列車検知
を行い、列車の後方の軌道回路に送信する80Hzコード信
号Sの種類を決定するとともに、前方の列車位置と軌道
回路との軌道回路単位の間隔を知り当該軌道回路に送信
すべき点ATC情報を作成する。先行列車T0のすぐ後方に
は停止信号S0、その方向には前方開通信号S1又はS2、更
にその後方には前方開通信号S2又はS1が配置される。こ
の前方開通信号S1、S2の配置は交互に配置されるととも
にシステム建設時に或る軌道回路にS1が当てられるとそ
れはその軌道回路に固有のものとなる。
このように隣接する軌道回路間で前方開通信号を異なら
せている理由は隣接軌道回路の信号が漏洩して誤動作す
ることを防止するためである。
S1又はS2の流れている軌道回路の少なくとも1軌道回路
前方には、列車が在線しないことを表す。停止信号S
0は、列車が在線している後方の軌道回路と異常のある
軌道回路もしくは、点ATC情報に誤りが生じた場合その
後方軌道回路に送信されるものである。
そして、点ATC情報P1は、列車の進入している軌道回路
にのみ送信される。点制御の通信方式は、従来の可聴周
波数より高い20〜30kHzの帯域で地上から車上へ1波、
車上から地上へ1波搬送波を選定し、数10ビットのデジ
タル情報でFSK変調するものである。
車上装置は、点制御で受信した点ATC情報と自列車速度
とから先行列車に追突する前に停車できるように自列車
のブレーキ能力に応じた距離速度曲線を作成し、その曲
線に沿って運転するようブレーキを作動させる。点制御
は、1つの軌道回路で確認した点ATC情報を次の軌道回
路で新しく受信し確定すると前の旧い情報を捨てて、新
しい情報に置き換える。
第1図において、K1は80Hzコード車上受信部、K2は点制
御車上受信部、K3は点制御車上送信部、K4は車上論理
部、K5は80Hzコード車上受電器、K6は点制御車上受電
器、K7は点制御車上送信コイル、K8は列車速度を入力す
るタコジェネレータ、K9は車上距離速度曲線表示器、K
10は80Hzコード地上受信部、K11は80Hzコード地上送信
部、K12は点制御地上受信部、K13は点制御地上送信部、
K14は地上論理部、K15は点制御送受分波器、K16は80Hz
コード点制御分波器、K17はタップ付整合トランス、K18
は80Hzコード整合トランス、K19は送受切替器、K20,K
28は軌道回路制御ケーブル、K21,K23は分波器付整合ト
ランス、K22,K24はインピーダンスボンド、K25は軌道
回路、K26,K27はレール絶縁をそれぞれ表す。
地上論理部K14は、各軌道回路に対応した80Hzコード地
上受信部K10から先行列車(第2図におけるT0)位置と
その列車位置までの距離を取込み、地上論理部K14自信
が有している線路情報(速度制限・曲線・勾配等)から
軌道回路毎の点ATC情報P1を作成する。後続列車T1の移
動に伴い新しい軌道回路に列車が進入したことを80Hzコ
ード地上受信部K10から知り、且つ列車T1から列車番号
情報P0を点制御地上受信部K12を通して受信すると作成
した点ATC情報P1を点制御地上送信部K13に入力し、列車
T1に送信する。
車上論理部K4は、列車T1がある軌道回路に進入すると80
Hzコード車上受信部K1を通して80Hzコード信号S1又はS2
を連続的に受信するとともに、点制御車上送信部K3から
列車番号情報P0を地上に送信し続ける。軌道回路送信端
から約100mに近接すると点制御車上受信部K2を通して地
上からの点ATC情報P1を受信する。受信した点ATC情報P1
を点ATC情報P2に変換し点制御車上送信部K3から地上に
返送する。車上論理部K4は、地上からの80Hzコード信号
S(S0〜S2)と点ATC情報P1を受信し確定して、初めてA
TC信号と判断し、自列車のブレーキ性能に応じた距離速
度曲線を発生する。タコジェネレータK8から得た列車速
度とを照合しながらその距離速度曲線に沿ってブレーキ
制御を行う。
列車T1が、更に前方の新しい軌道回路に進入すると、点
ATC情報P1が受信不能となり、且つ80Hzコード信号S1
らS2(又はS2からS1)に切替わる。この時点で車上論理
部K4は、点ATC情報P2の返送を中止し列車番号P0の送信
に切替える。
地上論理部K14は、車上から返送された点ATC情報P2と送
信した点ATC情報P1とを照合し誤りがある場合80Hzコー
ド地上送信部K11に停止信号S0を入力し、列車T1の停止
手配をとり列車の運転保安を確保する。停止信号S0は、
車上で受信するどの信号よりも優先して機能を果たす。
80Hzコード信号Sは、K11、K16、K17、K19、K20、K21
K22、K25、K24、K23、K28、K19、K18、K10の各機器を通
して閉ループを構成する。点ATC情報は、P0からP1そし
てP2へと変換されもののK4、K3、K7、K25、K22、K21、K
20、K19、K17、K16、K15、K12、K14、K13、K15、K16、K
17、K19、K20、K21、K22、K25、K6、K2、K4の各機器を
通して閉ループが構成される。
こうして列車検知は、軌道回路を通して行い、列車制御
に必要なATC情報は、軌道回路の一部を伝送媒体とする
点制御により双方向通信することでATCシステムが構成
できる。
以上の実施例の他、地上の整合トランス分波器を変更す
ることにより80Hzコード軌道回路の代わりに可聴周波数
を用いた軌道回路に適用することも可能となる。また、
在来ATCシステムに重畳することにより一層の多情報化
が図れることになる。
(発明の効果) 以上説明した手段構成とその作用により本発明の点制御
ATCシステムは次のような利点を有する。
第1に、ATC情報を従来よりも高い周波数の搬送波を用
いて車上へ送るようにしたので多情報化が可能となる。
第2に、車上で点ATC情報から距離速度曲線を作成する
ことにより列車の前方線路状態の予測が把握でき滑らか
な運転取扱が可能となる。
第3に、自列車のブレーキ能力に応じて距離速度曲線を
作成するので異なった性能の列車混在運転が可能とな
る。
第4に、軌道回路信号としてき電周波数やその高調波周
波数とぶつからない低い周波数の搬送波を用いるので従
来のような可聴周波数を用いる場合よりも軌道回路長を
長くできる。
例えば80Hzを用いると従来の可聴周波数を用いる場合の
約2倍の長さにできる。又、き電周波数やその高調波周
波数とぶつからないようにしているので、き電回路から
発生する妨害の影響が小さく厳重なき電回路が不要とな
る。例えば80Hzは、60Hzと50Hz偶数次高調波100Hzの丁
度中間に位置し、50Hzにも60Hzにも影響されにくい。
第5に、点制御情報は、地上車上間で閉ループを構成す
るので情報の安全性が高められる。
第6に、車上装置の距離速度演算手段は入力する条件に
より任意に距離速度曲線の作成が可能であるから、点制
御のATC情報に必要最小限の臨時速度制限の速度・距離
を入力することにより制限区間を極小化できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の点制御ATCシステムの構成を示すブロ
ック図、第2図は各軌道回路に送信される80Hzコード信
号Sと点ATC情報P1と距離速度曲線を示す図、第3図は
従来のATCシステムにおける閉そく区間と運転曲線を示
す図である。 K1……80Hzコード車上受信部、K2……点制御車上受信
部、K3……点制御車上送信部、K4……車上論理部、K5
…80Hzコード車上受電器、K6……点制御車上受電器、K7
……点制御車上送信コイル、K8……列車速度を入力する
タコジェネレータ、K9……車上距離速度曲線表示器、K
10……80Hzコード地上受信部、K11……80Hzコード地上
送信部、K12……点制御地上受信部、K13……点制御地上
送信部、K14……地上論理部、K15……点制御送受分波
器、K16……80Hzコード点制御分波器、K17……タップ付
整合トランス、K18……80Hzコード整合トランス、K19
…送受切替器、K20,K28……軌道回路制御ケーブル、K
21,K23……分波器付整合トランス、K22,K24……イン
ピーダンスボンド、K25……軌道回路、K26,K27……レ
ール絶縁。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地上装置は、各軌道回路に対応して;き電
    周波数及びその高調波周波数とは異なる低い周波数の搬
    送波を用いて、入力された列車位置情報信号における先
    行列車との間隔に応じて、対応する軌道回路に定められ
    た前方開通信号又は停止信号を軌道回路信号として対応
    軌道回路の送信端から対応軌道回路へ送る軌道回路信号
    発生手段と;対応軌道回路の受信端からの軌道回路信号
    の有無により当該軌道回路への列車の進入を検知する列
    車検知手段と;対応する軌道回路へ進入した列車から送
    信された列車番号情報を受信する列車番号情報受信手段
    と;列車番号情報が受信されると、入力された列車位置
    情報に基づく先行列車との間隔を示す距離情報、予め記
    憶されている先行列車までの線路情報及び前記受信され
    た列車番号情報からなる点ATC情報を、き電電流の高調
    波レベルが充分小さくなる高い周波数帯の搬送波で対応
    する軌道回路の送信端から該軌道回路へのみ送信する点
    ATC情報送信手段と;列車から折り返し送信されて来た
    距離情報及び線路情報を、前記点ATC情報として送信し
    た距離情報及び線路情報と照合し相違がある場合には軌
    道回路信号発生手段に停止信号を送信させる照合手段
    と;連続する複数の軌道回路に対応する各列車検知手段
    からの列車検知情報を集め連続する複数の軌道回路全体
    における列車の存在する軌道回路を示す列車位置情報を
    前記軌道回路発生手段及び点ATC情報送信手段へ送る列
    車位置情報手段と;を具備し、車上装置は;軌道回路信
    号を連続的に受電する軌道回路信号受電器と;点ATC情
    報を受電する点ATC情報受電器と;列車番号情報或いは
    受電された点ATC情報のうち距離情報及び線路情報を地
    上装置へ折り返し送信するための点ATC情報送信コイル
    と;軌道回路信号のみが受電されているときは点ATC情
    報送信コイルを介して自列車の列車番号情報を送信し続
    け、点ATC情報受電器を介して地上からの点ATC情報が受
    信されると列車番号情報の送信を停止して、点ATC情報
    のうち距離情報及び線路情報を折り返し点ATC情報送信
    コイルから送信させる車上送信手段と;軌道回路信号と
    点ATC情報の両者を受信して初めて、点ATC情報中の距離
    情報及び線路情報と自列車速度とから、先行列車に追突
    する前に停車できるように、自列車のブレーキ能力に応
    じた距離速度曲線を演算する距離速度曲線演算手段と;
    該距離速度曲線に沿って運転するようブレーキを作動さ
    せる手段と;を具備することを特徴とするレールを伝送
    媒体とする点制御ATCシステム。
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