JPH07100023B2 - 細胞プロセシング装置および方法 - Google Patents

細胞プロセシング装置および方法

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JPH07100023B2
JPH07100023B2 JP31167289A JP31167289A JPH07100023B2 JP H07100023 B2 JPH07100023 B2 JP H07100023B2 JP 31167289 A JP31167289 A JP 31167289A JP 31167289 A JP31167289 A JP 31167289A JP H07100023 B2 JPH07100023 B2 JP H07100023B2
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勉 市村
文男 稲場
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    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H3/00Production or acceleration of neutral particle beams, e.g. molecular or atomic beams
    • H05H3/04Acceleration by electromagnetic wave pressure

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  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) この発明は、細胞プロセシング装置と方法に関するもの
である。さらに詳しくは、この発明は、レーザ光照射に
より細胞の融合等を簡便にかつ精密に行うことのできる
細胞プロセシング装置とその方法に関するものである。
(背景技術) 近年、遺伝子工学、生命工学、バイオテクノロジー等の
分野では、生体細胞の保持、選別、切断、除去、移植、
移入、さらに融合などの微細操作を行う細胞プロセシン
グが非常に重要になってきている。
このような細胞プロセシングの方法としては、従来より
ウィルスDNAの直接接触法、リン酸カルシウム・ホスフ
ェート法、細胞融合法、プロトプラスト法等の化学的方
法;微注入法、ブリキング法等のマニュアル的方法(生
物学的方法);電気穿孔法、タングステン球照射法等の
物理的方法が知られている。
しかしながら、化学的方法は処理した細胞と使用した化
学薬品とを分離する過程が非常に困難であり、また、高
濃度の化学薬品を使用するために細胞を損傷して細胞に
与える負の影響力が大きく、外来高分子の移入処理を施
した場合に発現効率が極めて低い(10-3〜10-5)という
問題を有している。さらに、外来高分子の移入処理によ
り何等かの発現が生じたものについても、それが外来高
分子の影響によるものか化学薬品によるものかを判断す
ることが非常に困難となっている。
一方、微注入法等のマニュアル的方法においては、確実
に移入処理を行うことができ、発現効率を10-2程度にま
で向上させることが可能となる。しかしながら、この方
法においては実施者が顕微鏡下でマイクロピペットなど
を個々の細胞に直接接触させて処理するのでクリーンベ
ンチ内での処理が必要不可欠となり、また処理の自動化
も図ることができない。そのため処理効率や処理量が実
施者の熟練度や労力に依存することとなり、精密な処理
を短時間に行うことが困難であるという問題を有してい
る。
また、電気穿孔法等の物理的方法においては、短時間で
多量の処理を行うことは可能であるが、細胞の特定部位
に処理を施すこと、あるいは微細操作の処理効率を向上
させることが困難であるという問題がある。
以上のような従来の方法に対して、近年、レーザ光を利
用して細胞に外科的な操作を行う細胞プロセシング方法
が提案されている。
レーザ光は単色性、指向性、光輝度性、制御性に優れて
いるので、光エネルギーを細胞の微小領域に集中的に照
射することができ、従来の方法では不可能であった局所
的な微細操作を非接触で精度よく行うことが可能とな
る。
これまでにレーザ光を利用した細胞プロセシング方法と
しては、Arレーザ光(488nm,514.5nm)のパルスをレン
ズ系で集光し、顕微鏡ステージの位置決め装置により細
胞への照射部位を調整し、染色体、仁等の細胞の微小器
官に照射する方法が提案されている。また、照射するレ
ーザ光の波長を変化させると細胞に与える影響を変える
ことができるので、He−Caレーザ(442nm)、N2レーザ
(337nm)、Nd:YAGレーザの(基本波1.06μm、高調波5
32,355,266nm)色素レーザ、を利用することも試みられ
ている。
しかしながら、これまでの方法ではレーザ光照射部位を
調整するために顕微鏡ステージの位置決め装置をマニュ
アル操作しなくてはならず、また、操作されていても位
置決め精度が悪く実用上問題があり、さらに、レーザ光
の波長、スポットサイズ径、パルス幅、ショット数等の
照射条件もそれぞれレーザ装置部をマニュアル設定しな
くてはならなかったため、細胞プロセシングの精度の向
上と自動化を図ることができなかった。
また、位置決め装置部に機械的送り機構を使用していた
ため高い動作精度を得ることができなかった。
以上のように、これまでの細胞プロセシング方法では、
それを実施する装置の構造ないし機構上の問題のため、
短時間に微細な処理を細胞に施すことが困難となってい
た。
(発明の目的) この発明は、以上の通りの事情を踏まえてなされたもの
であり、細胞試料を顕微鏡ステージにセットし、マイク
ロコンピュータで制御したレーザ光照射をミクロンオー
ダーで精密に行い、細胞プロセシングを高精度に行える
ようにすることを目的としている。
(発明の開示) この発明は、上記の目的を実現するため、レーザ装置部
および、微小位置決め装置部とともに画像処理装置部を
有する細胞プロセシング装置において、細胞トラップ用
レーザとともにプロセシングレーザを備えてなることを
特徴する細胞プロセシング装置を提供し、またこの装置
を使用する細胞プロセシング方法をも提供する。
この発明の特徴の一つである細胞トラップ用レーザは、
いわゆる光トラッピングの操作を踏まえたものである。
すなわち、微小物体に対する操作の一つとして注目され
るものに、レーザ光が有する優れたコヒーレント特性に
よって、光の持つ場の運動量を物体に働く力学的な運動
量として受け渡し、微小物体に力を加えてその物体を補
捉、もしくは移動させる光トラッピング操作がある。
この光トラッピング操作では、レーザ光がもたらす力の
みが対象物に働くことから、完全な非接触および非破壊
での操作が可能になる。このため、微小物体に対する操
作としては、この光トラッピング技術への期待が極めて
大きい。
第2図は、このような光トラッピングの原理を模式的に
説明したものである。この第5図に示したように、レン
ズを介してレーザ光(A,B)が微小物体(C)に入射
し、点(a1,b1)で反射・屈折し、点(a2,b2)で屈折す
ると、レーザ光の持つ運動量は、微小物体(C)に受け
渡される。反射率は通常小さいので、屈折により受け渡
される運動量が支配的となり、図中に示したような力
(F)が微小物体(C)に加わる。
a1,b1,a2,b2の各々の点で受ける力(F)は上向き(外
向き)となり、微小物体(C)は、この力(F)によっ
て、レーザ光(A,B)に補捉された状態となる。このた
め、レーザ光を移動させると、この微小物体(C)もそ
れに追随することになる。
この原理からも明らかなように、非接触、かつ非破壊で
の微小物体の補捉、移動という操作が可能となり、この
状態において微小物体、たとえば生体細胞やバクテリア
にプロセッシングが加えられるならば、この光トラッピ
ングは、微小物体の反応操作においても極めて有益な手
段となる。
この発明は、以上の点を踏まえてマイクロメーターサイ
ズの微小物体としての細胞を補捉し、またはこれを移動
させるレーザ光トラッピング手段を採用している。
このような細胞トラップ用レーザに加えて、この発明の
細胞プロセシング装置にはプロセシングレーザを配設し
てもいる。
このプロセシングレーザは、トラップした細胞に対して
所定の状況下において処理を加えるものである。その最
も代表的で、かつ、この発明において重要なものは接触
した二つの細胞の接触部にレーザ光を照射して細胞を融
合させる細胞融合レーザである。
第1図は、この発明の装置の一実施例をブロック図とし
て示したものである。
同図のように、この発明の装置はレーザ装置部(A1
(A2)、レーザ光照射部位微小位置決め装置部(B)、
画像処理装置部(C)を有しており、これらをマイクロ
コンピュータ(D)で制御できるように接続した構成を
有している。
レーザ装置部(A1)は、レーザ装置(1)、検出部
(2)、ビームエクスパンダー(3)およびその他の光
学系から構成することができる。レーザ装置(1)に
は、たとえばエキシマレーザ装置を使用することができ
る。
エキシマレーザ装置は、ガス交換により351nm(XeF)、
308nm(XeCl)、248nm(KrF)、222nm(KrCl)、193nm
(ArF)、157nm(F2)等の発振線が得られ、利用できる
波長範囲が広いので、種々の細胞プロセシングを行うこ
とを可能とする。もちろん、この発明は、エキシマレー
ザ装置に限定されるものではない。
たとえばエキシマレーザ装置としては出力変動が小さ
く、ガス寿命や高圧コンポーネントの寿命が長く、メイ
ンテナンスコストが低いものを使用するのが好ましい。
出力変動が5%以下、XeClガス寿命が107shot以上、高
圧コンポーネントの寿命が109shot以上のエキシマレー
ザ装置(LAMDA PHYSIK社)を好適に使用することができ
る。
このようなレーザ装置を設けるに際しては、特に紫外域
のレーザ光を発生するものが好ましい。従来の細胞プロ
セシング装置が可視域のレーザ光により細胞に熱損傷に
基づく影響を与えていたのに対し、紫外域のレーザ光に
よれば、細胞に熱的作用よりも光化学的作用に基づく影
響を与えることができ、細胞膜への可逆的な穿孔の形
成、細胞内微小器官の破壊や切断、異なる細胞の融合等
の特異的な現象を起こすことが可能となる。核酸物質は
紫外域に吸収があるので、DNAやRNA等に関与する細胞内
小器官に対して細胞プロセシングを有利に行うことが可
能となる。また、細胞融合にも有用である。
レーザ装置部(A1)のレーザ装置(1)としてエキシマ
レーザを用いる場合には、必要により他のレーザ発生装
置を併設してもよい。たとえば、細胞プロセシングの過
程で細胞に投与した色素の2次元螢光強度分布を測定で
きるようにするため、Arレーザ装置(1′)をエキシマ
レーザ光の光路と一致するように設置することができ
る。
なお、このようなレーザ装置部(A1)において、レーザ
光のスポットサイズやパルスエネルギー等のレーザ光照
射条件の調整には常法を使用することができる。たとえ
ば、スポットサイズの調整はビームエクスパンダー
(3)により行うことができ、その際のスポットサイズ
の測定は、螢光色素を付着させたスケールにレーザ光を
照射し、そのスポットサイズを計測することにより行う
ことができる。またパルスエネルギーの調整は、顕微鏡
の対物レンズの出力部と検出部(2)とのエネルギーを
ジュールメーターを用いて測定し、パルスエネルギーを
校正することにより行うことができる。
レーザ装置部(A2)は、顕微鏡に組込まれた光学系とし
ての対物レンズ(20)、接眼レンズ(21)およびCCDカ
メラ(22)において、たとえば半導体レーザ装置(23)
からのレーザ光を、コリメーターレンズ(24)およびダ
イクロイックミラー(25)を介して試料に照射するよう
にしている。
また、可動ステージ(4)に、下方よりダイクロイック
ミラー(26)を介して観察用光源(27)からの光と、レ
ーザ装置(1)からのレーザ光が入射するようにしてい
る。半導体レーザ装置(23)の近傍にも光源(28)とダ
イクロイックミラー(29)を設けている。
この半導体レーザ装置(23)を用いることにより、顕微
鏡として極めてコンパクトな光トラッピング操作のため
の装置が実現され、この装置によってマイクロメーター
サイズの細胞の操作が簡便に、かつ円滑に行うことがで
きるようになる。半導体レーザ装置(23)としては、近
年、急速に高出力化が進められていることから、今後、
さらに有力な手段となるものである。また現在の高出力
化半導体レーザの波長は830nm帯および1.3μm帯であ
り、波長が長くなることによる光強度の集中の緩和とあ
わせて生体細胞への影響の改善も期待される。
もちろん、半導体レーザ装置(23)に限定されることは
ない。
微小位置決め装置部(B)は、細胞の所定の部位にレー
ザ光を照射できるように位置調整する機能を担うもので
あり、位置調整の送り機構としてはたとえば超精密圧電
素子モータ(PZT素子モータ)(5)を使用する。
超精密圧電素子モータは、小型軽量で、高い分解能を有
し、長ストロークにわたって高精度を維持でき、発熱源
や振動源にならず、また使用条件にもほとんど左右され
ないので高精度の位置調整を可能とする。
超精密圧電素子モータ(5)の具体例としては、たとえ
ば、インチワームモータ(Burleigh社、Inchworm:IW−7
11等)を使用することができる。このインチワームモー
タは、3つのPZT素子がシャフトを囲んだ構造をしてい
る。移動可能範囲は最大500ステップで2μである。し
たがって、このインチワームモータによれば4nmという
高い分解能で動作させることが可能となる。
超精密圧電素子モータ(5)の動作距離の制御方法とし
ては、超精密圧電素子モータ(5)が上記インチワーム
モータのようにエンコーダー(分解能0.5μm、精度±
1μm)を内臓する場合にはそのエンコーダーを用いる
ことによってもよく、また第1図に示したように、超精
密圧電素子モータ(5)にモータコントローラー(例え
ば、Burleigh社、Burleigh7000 Inchworm Mortor Contr
oller等)(6)を接続し、インターフェイスを介して
マイクロコンピュータ(D)で制御するようにしてもよ
い。なお、モータコントローラー(6)を使用して超精
密圧電素子モーター(5)を制御する場合の方式として
は、エンコーダのフィードバック制御を必要としない定
速動作やリミットスイッチ動作における制御方式(Open
Loop Control)、またはエンコーダのフィードバック
により高精度の位置指定を維持する方式(Closed Loop
Cntrol)のいずれを使用してもよい。
また、超精密圧電素子モータ(5)を使用してレーザ光
の照射位置を調整する方式としては、細胞試料を載せた
顕微鏡のステージ(4)を固定し、レーザ光照射位置を
走査して調整する方式としてもよいが、レーザ光照射位
置を固定し、細胞試料を載せた顕微鏡のステージ(4)
の位置を調整する方式とするのが好ましい。顕微鏡
(4)のステージ(4)をX−Y制御することにより、
2次元的に1μ以下という高い動作精度を広範囲に得る
ことが可能となる。第1図に示した微小位置決め装置部
(B)も超精密圧電素子モータ(5)により顕微鏡ステ
ージ(4)をX−Y制御する方式を表している。
なお、微小位置決め装置部(B)において、3次元的な
位置制御をできるようにして浮游している細胞への照射
等も容易に行えるようにする場合には、Z軸方向を制御
する超精密圧電素子モータ(5)を別途取付ければよ
い。また、マイクロマニュピュレータを併用できるよう
にしてもよい。
この発明の装置において、画像処理装置部(C)は、た
とえば第1図に示したように、顕微鏡に取付けたカメラ
(7)でとらえた画像信号、およびCCDビデオカメラ(2
2)でとられた画像信号をカメラコントローラー(8)
を介して入力するイメージプロセッサ(9)、イメージ
プロセッサ(9)からの出力を受けるビデオ(10)およ
びTVモニター(11)等から構成することができる。
この画像処理装置部(C)はマイクロコンピュータ
(D)と一体的に作動させることにより、従来の光学顕
微鏡下でなされていた細胞プロセシングの限界を解消す
るものであり、たとえば、顕微鏡により得た画像信号の
実時間でのマイクロコンピュータ(D)への入力と保
存、細胞試料に対するレーザ光照射位置の指定、画像信
号のコントラストの強調、2次元螢光強度分布の形成、
3次元グラフィックの形成などを可能とする。
カメラ(7)にもCCDカメラを使用することができる。
イメージプロセッサ(9)やTVモニター(11)も市販の
ものを使用することができる。
以上のようなレーザ装置部(A1)(A2)、微小位置決め
装置部(B)、画像処理装置部(C)はインターフェイ
スを介してマイクロコンピュータ(D)で制御できるよ
うにする。
たとえば、細胞試料のレーザ光照射部位の設定に関し、
顕微鏡ステージ(4)上にセットし、マイクロコンピュ
ータ(D)のモニターに映し出された細胞試料の核、
仁、膜などの所望の部位をライトペン(12)でプッシュ
すると、そのプッシュ位置に対応するTVモニター(11)
画像の部位にマーカーが表示され、その位置座標が読込
まれるようにする。また、マイクロコンピュータ(D)
は、読込んだ座標と固定してあるレーザ光照射位置の座
標とから、ライトペン(12)でプッシュした位置にレー
ザ光を照射するための顕微鏡ステージ(4)の移動距離
を求め、微小位置決め装置部(B)に送り、顕微鏡ステ
ージ(4)を移動させるようにする。なお、レーザ光照
射部位の指定をより高い分解能で行えるようにする場合
には、マイクロコンピュータ(D)のモニターではなく
TVモニター(11)に映し出された細胞試料上の位置指定
をテンキーの操作により行えるようにしてもよい。
また、レーザ光の照射条件についても、マイクロコンピ
ュータ(D)のキーボード等から予め照射条件を設定し
ておくことにより、レーザ装置部(A1)が所定のレーザ
光を自動的に集光し高精度で照射するように制御する。
この他にもマイクロコンピュータ(D)による制御内容
は細胞プロセシングの内容に応じて適宜定めることがで
きる。
以上のこの発明の装置を用いるプロセシングを行う場合
の例として、細胞融合について次に説明する。
<細胞のトラッピング> 第1図に示した装置において、まず、半導体レーザ装置
(23)からのレーザ光をステージ(4)の細胞に照射し
てこの細胞をトラップする。
目的の細胞を選択するには、光源(27)の照明により、
接眼レンズ(21)、CCDカメラ(22)で試料面の全体像
を観察し、トラップする細胞が中心に位置するように超
精密圧電素子モータ(5)およびモータコントローラ
(6)を作動させて、ステージ(4)を移動させる。
<トラップ細胞と他の細胞との接触> トラップされている細胞に他の細胞を移動させて接触さ
せる。この際には、上記と同様にしてステージ(4)を
移動させることが可能となる。トラップされている細胞
の位置は変化しないため、この接触は容易である。
<細胞の融合> 次いでトラップ用レーザとしての半導体レーザ装置(2
3)からのレーザ光の集光を停止し、照明に切換える。
あるいは、光源(28)、もしくは光限(27)からの光に
よって照明する。
ステージ(4)を移動させ、二つの接触細胞を微小位置
調整する。
この状態において、レーザ装置(1)からのレーザ光を
レンズ(30)を介して細胞の接触面に照射する。こうす
ることにより、接触した状態の二つの細胞の融合が実現
する。
たとえば、具体的に、半導体レーザとして波長1.3μm
帯、出力〜100mWの素子を用い、光強度約4.5mWでは、ビ
ームに追随してたとえばイースト菌等の細胞がトラップ
される。
また、紫外域レーザ光を接触する二つの細胞に照射する
と、約2時間後には細胞の融合が完了する。このことか
らも、この発明の装置による細胞融合法の飛躍的発展が
大いに期待される。
しかも、より高精度で、自動化も可能となってくる。
(発明の効果) この発明によれば、細胞試料を顕微鏡ステージにセット
し、キーボードやライトペンを操作するだけで、マイク
ロコンピュータにより制御したレーザ光照射が可能とな
り、プロセシングをミクロンオーダーで精密に行うこと
ができ、生体細胞の融合はもとより、その保持、選別、
切断、除去、移植、移入などの微細な細胞プロセシング
を高精度に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の装置のブロック図である。 第2図は、光トラッピングの原理を微小物体への光入射
の状態として示した拡大状態模式図である。 A1、A2……レーザ装置部 B……レーザ光照射部位微小位置決め装置部 C……画像処理装置部 D……マイクロコンピュータ 1……エキシマレーザ装置 2……検出部 3……ビームエクスパンダー 4……顕微鏡 5……超精密圧電素子モータ 6……モータコントローラー 7……カメラ 8……カメラコントローラー 9……イメージプロセッサー 10……ビデオ 11……TVモニター 12……ライトペン 13……ハードディスク 14……プリンター 15……ロジック、20……対物レンズ 21……接眼レンズ、22……CCDカメラ 23……半導体レーザ装置 24……コリメーターレンズ 25、26、29……ダイクロイックミラー 27、28……光源、30……レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市村 勉 宮城県仙台市太白区向上1―1―20 第2 グリーンハイツ瑞鳳301 (72)発明者 稲場 文男 宮城県仙台市太白区八木山南1―13―1 (56)参考文献 特開 昭63−202369(JP,A) 特開 昭62−184350(JP,A) 特開 昭60−83583(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ装置部および微小位置決め装置部と
    ともに画像処理装置部を有する細胞プロセシング装置に
    おいて、細胞トラップ用レーザとともにプロセシングレ
    ーザを備えてなることを特徴する細胞プロセシング装
    置。
  2. 【請求項2】プロセシングレーザが、二つの細胞の接触
    部を照射する細胞融合レーザである請求項(1)記載の
    細胞プロセシング装置。
  3. 【請求項3】微小位置決め装置部がステージ移動によっ
    て細胞位置を制御する請求項(1)または(2)記載の
    細胞プロセシング装置。
  4. 【請求項4】請求項(1)記載の装置により細胞のトラ
    ップおよびプロセシングを行う細胞プロセシング方法。
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US5512745A (en) * 1994-03-09 1996-04-30 Board Of Trustees Of The Leland Stanford Jr. University Optical trap system and method
WO2002037938A2 (en) * 2000-10-24 2002-05-16 Oncosis Llc Method and device for selectively targeting cells within a three -dimensional specimen
JP5487152B2 (ja) * 2011-04-11 2014-05-07 株式会社日立製作所 細胞採取システム

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