JPH0699995A - バッグや衣服における開閉部の開閉構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一対のスライドファスナーを用いたものにお
いて、その開閉操作をよりスムーズに行えるとともに、
開いた時に開閉フラップ部が大きく垂れ下がったりする
ことがないものとする。 【構成】 ほぼ平行に配された一対のスライドファスナ
ー２，２を有して、両スライドファスナー２，２で挟ま
れた部分が開閉用フラップ部３となっているとともに、
開閉用フラップ部３の端部に設けたハンドル４に、上記
両スライドファスナー２，２における各スライダー２
０，２０を連結して、ハンドル４を持って両スライドフ
ァスナー２，２を同時に開閉する時、開閉用フラップ部
の端部もハンドル４と共に移動する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はバッグや衣服における開
閉される部分の開閉構造、殊にスライドファスナーが使
用されている開閉部の開閉構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】バッグにおいて、スライドファスナーを
用いて開閉部を構成する場合、開いた時の開口を大きく
して荷物の出し入れをしやすいようにするには、一般に
開口部の３辺を単一のスライドファスナーで開閉するよ
うにしているが、スライドファスナーのスライダーを引
き回さなくてはならない距離がかなり長くなるために、
操作性がよくない。

【０００３】このために、一対のスライドファスナーを
ほぼ平行に配設するとともに両スライドファスナーに挟
まれた部分を開閉フラップ部とし、上記両スライドファ
スナーのスライダーのプルタブ同士を紐状のハンドルで
接続して、ハンドルを引けば、両スライドファスナーが
同時に開閉されるようにしたものが提供されている。こ
の場合、１辺に沿った操作を行うだけで、２つのスライ
ドファスナーを同時に開閉することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の一対の
スライドファスナーを用いたものにおいても、次のよう
な問題点を有している。すなわち、開く場合、スライド
ファスナーを開いた後、開閉用フラップ部を更に手で開
くという操作を行わねばならない。またスライドファス
ナー及び一対のスライドファスナーで挟まれた開閉フラ
ップ部の長さが長くなるにつれて、スライドファスナー
を開いた時の開閉フラップ部の垂れ下がりの長さも長く
なってしまうものであり、しかもスライドファスナーを
閉める時、開閉フラップ部が大きく垂れ下がっている
と、スムーズに閉じることができない場合がある。

【０００５】本発明はこのような点に鑑み為されたもの
であり、その目的とするところは一対のスライドファス
ナーを用いたものにおいて、その開閉操作をよりスムー
ズに行えるとともに、開いた時に開閉フラップ部が大き
く垂れ下がったりすることがないバッグや衣服における
開閉部の開閉構造を提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】しかして本発明は、ほぼ
平行に配された一対のスライドファスナーを有して、両
スライドファスナーで挟まれた部分が開閉用フラップ部
となっているとともに、開閉用フラップ部の端部に設け
たハンドルに、上記両スライドファスナーにおける各ス
ライダーが連結されていることに特徴を有している。

【０００７】

【作用】本発明によれば、ハンドルを持って両スライド
ファスナーを同時に開閉する時、両スライドファスナー
で挟まれた開閉用フラップ部の端部がハンドルと共に移
動するために、開閉用フラップ部を更に開く操作が殆ど
不要である上に、スライドファスナーを全開した時に
も、開閉用フラップ部の垂れ下がりはその全長の半分以
下の長さとなる。

【０００８】ハンドルとしては、合成樹脂や金属等の剛
性を有する部材で形成されたものを用いることが好まし
い。ハンドルを引っ張って開閉する時、両スライドファ
スナーにおける各スライダーは、変な方向に引っ張られ
ることがなく、スライドファスナーの開閉がよりスムー
ズとなる。

【０００９】

【実施例】以下本発明を図示の実施例に基づいて詳述す
ると、図２に示す実施例は、横長のバッグ１に適用した
場合を示しており、上面には一対のスライドファスナー
２，２がほぼ平行に配設されている。そして両スライド
ファスナー２，２で挟まれた部分である開閉用フラップ
部３の端部には、図２及び図３に示すように、合成樹脂
製であり且つ両側端が両スライドファスナー２，２にお
けるスライダー２０，２０のプルタブ２１，２１にかし
め固定されたハンドル４が縫製によって取り付けられて
いる。

【００１０】このものにおいて、ハンドル４を持ってス
ライドファスナー２，２を開く方向に引っ張れば、図１
に示すように、スライダー２０，２０の移動に伴ってス
ライドファスナー２，２が開いていくと同時に、ハンド
ル４に端部が取り付けられた開閉用フラップ部３も開い
ていく。このために、スライドファスナー２，２を開い
た後、開閉用フラップ部３を更に開く操作が殆ど不要で
ある。図１中の１１，３１は、開閉用フラップ部３の端
部とバッグ１とに設けられた互いに係着自在な面状ファ
スナーである。

【００１１】図５及び図６はバッグ１が縦長のゴルフ用
キャディバッグやリュックであり且つ一対のスライドフ
ァスナー２，２を縦方向に設けた場合を示しており、図
７は衣服７に一対のスライドファスナー２，２を縦方向
に設けた場合を示している。これら実施例におけるハン
ドル４と開閉用フラップ部３とスライドファスナー２の
スライダー２０との間の関係は、前記実施例と同じであ
る。

【００１２】このように一対のスライドファスナー２，
２を縦方向に設けた時、ハンドル４が開閉用フラップ部
３の端部に取り付けられていない時には、スライドファ
スナー２，２を開いた時に開閉用フラップ部３はその全
長に等しい長さが垂れ下がってしまうことになるが、開
閉用フラップ部３の端部がハンドル４に連結されている
ために、垂れ下がりは開閉用フラップ部３の全長の半分
以下の長さとなる。

【００１３】また、ハンドル４を引いてスライドファス
ナー２，２を開閉するにあたり、ハンドル４に連結され
た開閉用フラップ部３がハンドル４に引かれて移動する
ために、各スライドファスナー２，２におけるスライダ
ー２０前後の両側の歯が揃いやすく、これ故に、スライ
ドファスナー２，２の開閉もスムーズに行われるもので
ある。

【００１４】特に、ここで示したハンドル４は、合成樹
脂や金属等の剛性を持つもので形成しているために、両
スライドファスナー２，２を同時に開閉する時の各スラ
イダー２０，２０が引っ張られる方向が、夫々スライド
ファスナー２，２の長手方向に沿ったものとなるもので
あり、一対のスライドファスナー２，２のスライダー２
０，２０同士を紐のようなハンドル４でつないでいる場
合に比して、つまりはハンドル４に剛性がなくて、ハン
ドル４を引くとスライダー２０がスライドファスナー２
の長手方向からずれた方向に引っ張られてしまうことが
生じる場合よりも、一対のスライドファスナー２，２の
同時開閉をはるかにスムーズに行うことができる。

【００１５】

【発明の効果】以上のように本発明においては、ハンド
ルを持って両スライドファスナーを同時に開閉する時、
両スライドファスナーで挟まれた開閉用フラップ部の端
部がハンドルと共に移動するために、スライドファスナ
ーを開いた後に更に開閉用フラップ部を開くという操作
を行う必要がなく、しかもスライドファスナーを全開し
た時にも、開閉用フラップ部の垂れ下がりはその全長の
半分以下の長さとなるために、垂れ下がった開閉用フラ
ップ部が邪魔になったりすることがなく、また垂れ下が
りが少ない上にハンドルと共に開閉用フラップ部の端部
が移動するために、スライドファスナーの開閉操作もス
ムーズに行えるものである。

【００１６】またハンドルとして、合成樹脂や金属等の
剛性を有する部材で形成した場合、ハンドルを引っ張っ
て開閉する時、両スライドファスナーにおける各スライ
ダーが、変な方向に引っ張られることがなく、従ってス
ライドファスナーの開閉がよりスムーズとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例における開閉途中を示す斜視図であ
る。

【図２】同上の斜視図である。

【図３】(a)は同上の平面図、(b)は同上の開閉用フラッ
プ部の断面図である。

【図４】同上の分解平面図である。

【図５】他の実施例の斜視図である。

【図６】更に他の実施例の斜視図である。

【図７】別の実施例の正面図である。

【符号の説明】

２ スライドファスナー ３ 開閉用フラップ部 ４ ハンドル ２０ スライダー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ほぼ平行に配された一対のスライドファ
   スナーを有して、両スライドファスナーで挟まれた部分
   が開閉用フラップ部となっているとともに、開閉用フラ
   ップ部の端部に設けたハンドルに、上記両スライドファ
   スナーにおける各スライダーが連結されていることを特
   徴とするバッグや衣服における開閉部の開閉構造。
2. 【請求項２】 ハンドルは合成樹脂や金属等の剛性を有
   する部材で形成されていることを特徴とする請求項１に
   記載のバッグや衣服における開閉部の開閉構造。