JPH0699877A - 自転車の電動変速装置 - Google Patents

自転車の電動変速装置

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JPH0699877A
JPH0699877A JP27490192A JP27490192A JPH0699877A JP H0699877 A JPH0699877 A JP H0699877A JP 27490192 A JP27490192 A JP 27490192A JP 27490192 A JP27490192 A JP 27490192A JP H0699877 A JPH0699877 A JP H0699877A
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JP
Japan
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pulley
transmission
speed change
shift
motor
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JP27490192A
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English (en)
Inventor
Masao Ota
雅男 太田
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電力不足になっても変速を行えるようにす
る。 【構成】 電動式駆動装置に連結されたプーリに操作レ
バー50を回動自在に設けて手動でプーリを回動可能に
する。この操作レバー50の回動操作に連動して電動式
駆動装置を電源に直接接続するスイッチ54,55を設
けた。操作レバー50を回すとスイッチ54あるいは5
5がON状態とされると共にプーリに回転トルクが加え
られる。このため、電動式駆動装置は負荷が減らされつ
つ通電され、電源が電力不足となっても僅かに電力が残
っていれば電動式駆動装置が作動して変速する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動源をモータによっ
て構成した自転車の電動変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自転車用変速装置としては、例え
ば特公昭58−57351号公報に示されたように、後
輪のハブ部分に設けられた後部変速機をモータ駆動する
構造のものがある。この公報に示された変速装置は、後
輪のハブ部分に、チェーンを移動させてその巻掛け径を
変える構造の変速機が配置され、その変速機を操作する
変速ワイヤが変速用モータに連結されていた。
【0003】前記変速用モータは電池と共に制御ボック
スに収納され、リヤキャリアの側部に搭載されていた。
なお、この変速用モータの出力軸は平歯車を介して変速
ワイヤ用プーリに連結されていた。そして、この変速装
置は、ハンドルに装着された切換スイッチを操作するこ
とによって、前記変速用モータが作動して変速機が変速
動作するように構成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述したよ
うに構成された電動変速装置では、電池が消耗して電力
不足になると変速できなくなるので、変速可能な状態を
維持するためにはそのようになる以前に電池を交換しな
ければならなかった。すなわち、完全に放電するまで電
池を使用することができず、無駄であった。
【0005】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、電力不足になったり、あるいは電
池が完全に放電してしまっても変速を行える自転車の電
動変速装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る自転車
の電動変速装置は、電動式駆動装置に連結されたプーリ
に操作レバーを回動自在に設けて手動でプーリを回動可
能にすると共に、この操作レバーの回動操作に連動して
電動式駆動装置を電源に直接接続するスイッチを設けた
ものである。
【0007】第2の発明に係る自転車の電動変速装置
は、プーリを電動式駆動装置に噛合させると共に軸方向
に移動自在に設けて電動式駆動装置に選択的に噛合する
構造とし、このプーリに操作レバーを設け、かつプーリ
を電動式駆動装置に噛合する方向へ復帰ばねによって付
勢したものである。
【0008】
【作用】第1の発明によれば、操作レバーを回すとスイ
ッチがON状態とされると共にプーリに回転トルクが加
えられる。このときには、電動式駆動装置は負荷が減ら
されつつ通電されて変速動作を行う。
【0009】第2の発明によれば、操作レバーをプーリ
の軸方向に移動させてプーリと電動式駆動装置との噛合
状態を解除し、その状態で操作レバーを回すことによっ
て手動で変速が行われる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図11
によって詳細に説明する。図1は本発明に係る電動変速
装置を搭載した自転車の側面図、図2は前部変速機の断
面図、図3は同じく側面図、図4は後部変速機の変速ワ
イヤ連結部分を拡大して示す平面断面図、図5は同じく
平面図、図6は同じく側断面図である。
【0011】図7は動力ユニットのカバーを外した状態
を示す側面図、図8は図7におけるVIII−VIII線断面
図、図9は本発明に係る電動変速装置の構成を示すブロ
ック図、図10はシフトスイッチの平面図、図11は動
力ユニットの操作レバーを拡大して示す側面図である。
【0012】これらの図において、1は本発明に係る電
動変速装置を備えた自転車である。この自転車1は、車
体フレーム2の前部に、前輪3を回転自在に支持する前
フォーク4が軸支され、車体フレーム2の後部に、後輪
5を回転自在に支持する駆動軸内蔵型リヤフォーク6が
設けられている。なお、7はサドル、8は操向ハンドル
である。
【0013】9はクランク軸10の回転を変速して後輪
5に伝達するための電動変速装置であり、この電動変速
装置9は、第1の発明と第2の発明との両方を実施でき
るように構成されている。そして、この電動変速装置9
は、前記クランク軸10部分に配設された内装式前部変
速機11と、後輪軸5a部分に配設された内装式後部変
速機12と、前記前部,後部変速機11,12を所望の
変速段に切り換えるための切換制御装置13とから構成
されている。
【0014】前記前部変速機11は、図2および図3に
示すように、クランク軸10を回転自在に支持するハン
ガー部14を左右に分割して形成されたケーシング14
a,14b内に挿入配置され、両端に足踏みペダル付き
クランク10aが固着されたクランク軸10と、このク
ランク軸10に固着されたキャリア15と、前記クラン
ク軸10に回転可能に装着された従動回転体16と、前
記キャリア15に軸支された3組の遊星歯車17と、前
記クランク軸10の周りに配設され前記遊星歯車17が
噛合する3組の太陽歯車18と、これらの太陽歯車18
のうち何れか一つを固定する切換機構19とから構成さ
れている。
【0015】また、20はこの前部変速機11の出力を
後述する後部変速機に伝達する駆動軸であり、この駆動
軸20は右側の後フォーク6に内蔵され、後フォーク6
に回転自在に支持されている。そして、この駆動軸20
の先端には傘歯車20aが固着され、その傘歯車20a
が前記従動回転体16の外面に形成された出力傘歯車1
6aに噛合している。
【0016】そして、前記切換機構19の変速円筒19
aを回転させる切換レバー19bの一端には、前部変速
機用変速ワイヤ21の後端が連結されている。この前部
変速機用変速ワイヤ21の前端は、前記切換制御装置1
3の後述する動力ユニットに接続されている。なお、2
2は前記切換レバー19bを初期位置へ図3において反
時計回りに付勢するための付勢ばねであり、切換レバー
19bと固定ブラケット23との間に介装されている。
なお、この切換レバー19bの初期位置は、ワイヤ21
を戻しきって切換レバー19bのケーブル保持部19c
が固定ブラケット23のストッパー23aに当接してい
る位置のことをいい、このときには前部変速機11は最
も増速された位置にある。
【0017】前記後部変速機12は、図4〜図6に示す
ように、後輪5のハブ内に収容されかつ後輪軸5aの周
囲に配設された変速ギヤ列(図示せず)と、この変速ギ
ヤ列を所定の変速位置に切り換える切換機構26とから
構成されている。この切換機構26は、後輪軸5a内に
摺動自在に挿入された切換ロッド26aを、後輪軸5a
内のロッド付勢ばね(図示せず)のばね力に抗して切換
アーム27の押圧部27aで押し込むように構成されて
いる。図4はワイヤ29を戻しきった状態を示してお
り、このとき後部変速機12は最も増速された位置にあ
る。
【0018】この切換アーム27は、後輪軸5aを支持
する支持ブラケット28に上方へ向けて植設された回転
軸27bに軸支されており、その内側端27cには後部
変速装置用変速ワイヤ29の後端が連結されている。こ
の後部変速機用変速ワイヤ29の前端は、後述する切換
制御装置13の動力ユニットに接続されている。
【0019】前記切換制御装置13は、図9に示すよう
に、目標とする変速段が入力されるシフトスイッチ31
と、このシフトスイッチ31による指示変速段に応じた
変速位置信号を後述する動力ユニット32に出力するコ
ントロールユニット33と、このコントロールユニット
33からの変速位置信号に応じて前記変速ワイヤ21,
29を引張ったり戻したりする動力ユニット32と、上
述した制御装置構成部材に給電する電源ユニット34と
から構成されている。
【0020】前記シフトスイッチ31は、図10に示す
ように、第1段〜第12段のうち何れか希望の変速段を
直接指示するための指示ボタン35と、現時点での変速
段から1段ずつ高速側に切り換えるためのアップボタン
36と、1段ずつ低速側に切り換えるためのダウンボタ
ン37と、現時点での変速段を表示する表示灯38とを
備えている。そして、このシフトスイッチ31は、図1
に示すように操向ハンドル8に支持固定されている。
【0021】また、このシフトスイッチ31には、図1
中に符号39で示すレバー式スイッチが接続されてい
る。このレバー式スイッチ39は、操向ハンドル8のブ
レーキ握り部分に取付けられており、レバー39aを車
幅方向に揺動させることによって前記アップボタン36
およびダウンボタン37を押したときと同等の機能を果
たすように構成されている。
【0022】前記動力ユニット32は、図7および図8
に示すように、ケース40内に前部変速機用モータ4
1,後部変速機用モータ42と、これらのモータと共に
電動式駆動装置を構成する前減速歯車機構43,後減速
歯車機構44とを収容して構成されている。前記前部変
速機用モータ41,後部変速機用モータ42がコントロ
ールユニット33に接続されている。
【0023】ケース40は合成樹脂によって略箱状に形
成されたケース本体40aと、このケース本体40aに
ねじ止めされてケース本体40aの開口部を塞ぐ合成樹
脂製カバー40bとから形成され、ケース本体40aを
車体右側に位置づけてフレーム2に固定されている。な
お、ケース本体40aとカバー40bとの間にはシール
材40cが介装されている。
【0024】このケース40の取付け位置は、図1に示
すように、サドル7の下方であってフレーム2のトップ
チューブ2aとシートチューブ2bとで挟まれた部分と
されている。また、ケース40をフレーム2に固定する
構造は、ケース上部にねじ式締結バンド45を装着して
その締結バンド45をトップチューブ2aに締結させる
と共に、ケース本体40aに一体成形された断面略U字
状の係合片46でシートチューブ2bを挟圧保持させる
構造とされている。
【0025】前記前部変速機用モータ41と後部変速機
用モータ42は、各々の出力軸41a,42aを車幅方
向と直交する同一平面上に位置づけてケース本体40a
にねじ止めされている。本実施例では、前部変速機用モ
ータ41が後部変速機用モータ42の下側に位置づけら
れ、両出力軸41a,42aの軸線方向が平行とされて
いる。そして、各出力軸41a,42aには、前減速歯
車機構43,後減速歯車機構44の一部を構成するウォ
ーム43a,44aが固着されている。
【0026】前減速歯車機構43,後減速歯車機構44
は、前記ウォーム43a,44aに噛合するウォームホ
イール43b,44bと、これと同軸上に設けられた第
1平歯車43c,44cと、この第1平歯車43c,4
4cに噛合する第2平歯車43d,44dと、第2平歯
車43d,44dと同軸上に設けられた第3平歯車43
e,44eと、この第3平歯車43e,44eに噛合す
る前変速ワイヤ用プーリ47,後変速ワイヤ用プーリ4
8とから構成されている。そして、このプーリ47,4
8の回動端部に前記前部変速機用変速ワイヤ21および
後部変速機用変速ワイヤ29が連結されている。図7お
よび図8において符号43f,44fは第1平歯車43
c,44cの回転軸、43g,44gは第2平歯車43
d,44dの回転軸を示す。
【0027】上記各歯車の回転軸43f,43g,44
f,44gは、図8に示すようにケース本体40aおよ
びカバー40bに回転自在に支持されている。また、前
減速歯車機構43の歯車群と後減速歯車機構44の歯車
群は、出力軸43a,44aを通る仮想平面に対して対
称となるように配設されている。換言すれば、図8に示
した前減速歯車機構43の歯車群とは左右対称となるよ
うに後減速歯車機構44の歯車群が配設されている。
【0028】このように構成された動力ユニット32で
は、前部変速機用モータ41や後部変速機用モータ42
が作動すると、その出力軸41a,42aの回転が前減
速歯車機構43,後減速歯車機構44の各歯車を介して
前記プーリ47,48に伝えられる。そして、各出力軸
41a,42aの回転方向を変えることによって、プー
リ47,48の回動方向が変わって前後の変速ワイヤ2
1,29が引っ張られたり緩められたりすることにな
る。なお、本実施例では、前部変速機用モータ41や後
部変速機用モータ42が正転したときに変速ワイヤ2
1,29が引っ張られる構造になっている。
【0029】なお、前部変速機用変速ワイヤ21のアウ
ター21aは、図1に示すようにシートチューブ2bに
沿うようにケース40から下方へ延びて前部変速機11
に導かれ、後部変速機用変速ワイヤ29のアウター29
aはシートチューブ2b側から車体左側の後フォーク6
へ延ばされ、その後フォーク6上を後方へ延びて後部変
速機12に導かれている。
【0030】前記プーリ47,48は、第3平歯車43
e,44eに噛合するギヤ47a,48aが刻設されて
おり、軸部47b,48bがケース40に回動自在かつ
軸方向に移動自在に支持されている。また、これらのプ
ーリ47,48のギヤ形成部とケース40との間には図
8に示すように、圧縮コイルばね49が弾装されてお
り、この圧縮コイルばね49によって、通常は前記ギヤ
47a,48aが第3平歯車43e,44eにそれぞれ
噛合する状態に保たれている。すなわち、図8において
プーリ47を圧縮コイルばね49の弾発力に抗して右方
向へ移動させることによって、ギヤ47aが第3平歯車
43eから外れるようになる。なお、プーリ48は図8
において左方向に移動させることによって第3平歯車4
4eから外れる構造になっている。
【0031】プーリ47,48のそれぞれの軸部47
b,48bは一端がケース40を貫通して側方に延出さ
れ、この延出端部に後述する操作レバー50および係合
部材51がそれぞれ設けられると共に、他端にプーリ4
7,48の回動位置を検出するためのセンサ52,53
が連結されている。なお、プーリ47の操作レバー50
および係合部材51は車体左側に配設され、プーリ48
の操作レバー50および係合部材51は車体右側に配設
されている。
【0032】前記センサ52,53は、本体部分がケー
ス40に固着されると共に、入力軸が軸方向にのみ摺動
自在な嵌合構造を介して軸部47b,48bに連結され
ている。また、各センサ52,53としては入力軸の回
転位置が変わることで内部回路の電気抵抗が変化する構
造のものが使用されており、後述するコントロールユニ
ットにプーリ47,48の回動角度、言い換えれば前部
変速機11および後部変速機12の変速位置に対応した
検出信号を出力する構造になっている。
【0033】前記操作レバー50は絶縁材によって一体
成形され、図8および図11に示すように、軸部47b
あるいは軸部48bが貫通する板状連結部50aと、こ
の板状連結部50aの外周部に立設された突条からなる
側面視横向きU字状の摘み部50bとが設けられてい
る。なお、図11ではプーリ47の軸部47bに取付け
られた操作レバー50を示す。
【0034】そして、この操作レバー50は軸部47
b,48bに回動自在に装着され、摘み部50bに囲ま
れた部分に配置されかつ軸部47b,48bに嵌合固着
された係合部材51によって抜け止めされている。
【0035】この係合部材51は、前記摘み部50bの
内壁面に対向する受圧部51aが一体に設けられてい
る。すなわち、操作レバー50は図11中に二点鎖線で
示すように摘み部50bの内壁面が受圧部51aに対接
するまでは軸部47b,48bや係合部材51に対して
独自に回動自在となる。また、図11中に二点鎖線で示
した状態でさらに操作レバー50に回転トルクを付与す
ると、操作レバー50は係合部材51および軸部47
b,48bと共に回動するようになる。
【0036】また、前記操作レバー50には、前記前部
変速機用モータ41や後部変速機用モータ42を後述す
るコントロールユニット33に制御されることなく回転
させるための引張り用スイッチ54と戻し用スイッチ5
5とが設けられている。
【0037】前記引張り用スイッチ54は操作レバー5
0の下部に埋設固定され、戻し用スイッチ55は操作レ
バー50の上部に埋設固定されている。これらのスイッ
チ54,55は、摘み部50aの内壁面に突出する固定
接点54a,55aと、このこの固定接点54a,55
aに僅かな間隙をおいて係合部材51側から対向するば
ね材製可動接点54b,55bとからそれぞれ形成され
ている。
【0038】前記可動接点54b,55bは、摘み部5
0bに固定された基部と固定接点54a,55aに対向
する部分の間が係合部材51側に偏在するよう折曲げら
れており、折曲部分の頂部が係合部材51に係接してい
る。このため、操作レバー50はその中心部分に係合部
材51が位置づけられるように可動接点54b,55b
によって弾持されることになる。
【0039】そして、これらのスイッチ54,55は図
9に示すように電源ユニット34と動力ユニット32の
前部変速機用モータ41や後部変速機用モータ42との
間に介装されている。すなわち、スイッチ54の一方の
接点、例えば固定接点54aが電源ユニット34にリー
ド線56を介して接続され、可動接点54bがリード線
57を介して前部変速機用モータ41の正転用回路に接
続されている。また、スイッチ55も一方の接点、例え
ば固定接点55aが電源ユニット34にリード線58を
介して接続され、可動接点55bがリード線59を介し
て前部変速機用モータ41の逆転用回路に接続されてい
る。なお、後変速ワイヤ用プーリ48に取付けられた操
作レバー50も同様に2つのスイッチ(図示せず)が設
けられ、これらのスイッチが後部変速機用モータ41の
正転用回路,逆転用回路と電源ユニット34との間に介
装されている。
【0040】このように構成された操作レバー50は、
プーリ47,48が変速ワイヤ21,29を戻し切った
位置にあるときに図1に示すよう略水平になるようにプ
ーリ47,48に取付けられている。すなわち、操作レ
バー50が略水平になった状態では前部変速機11,後
部変速機12が初期位置(最も増速された位置)にな
る。なお、図1において操作レバー50の近傍に符号6
0で示すものは、変速段数を示すマークである。
【0041】そして、例えばプーリ47に取付けられた
操作レバー50を図11中に二点鎖線で示すよう回動端
部を持ち上げるようにしてワイヤ引張り側に回動させる
と、スイッチ54の可動接点54bが係合部材51に係
接している関係から弾性変形すると共に、この可動接点
54bに固定接点54aが接触するようになる。このよ
うにスイッチ54がON状態になると、前部変速機用モ
ータ41の正転用回路に電源ユニット34から給電され
る。そして、摘み部50bが係合部材51の受圧部51
aに当接した状態でさらに操作レバー50を回すと、ワ
イヤ引張り方向(図7中反時計回り)の回転トルクが係
合部材51を介してプーリ47に加えられることにな
る。このときには、モータ41の動力によって助勢され
ながら操作レバー50を手動で回すことになるので、操
作レバー50を手動操作して変速を行うに当たり操作者
の指に加わる負担がモータ動力による助勢分だけ軽減さ
れる。言い換えれば、モータ41の動力と、指から加え
られる手動力とによってプーリ47が回されることにな
る。
【0042】前記コントロールユニット33は、前記シ
フトスイッチ31あるいはレバー式スイッチ39によっ
て指示された指示変速段に応じて前記動力ユニット32
の前部変速機用モータ41,後部変速機用モータ42を
制御するように構成されている。この制御は、動力ユニ
ット33に設けられた前記センサ52,53によって検
出された前部変速機11や後部変速機12での実際の変
速段が前記指示変速段と一致するまでモーター41,4
2を正転させたり逆転させたりして行われる。
【0043】また、このコントロールユニット33は、
前記ケース40内に動力ユニット32と共に収容されて
いる。ケース40でのコントロールユニット搭載位置を
図7中二点鎖線Aで示す。
【0044】前記電源ユニット34は乾電池(図示せ
ず)をケースに複数個内蔵して構成され、図1に示すよ
うにシートチューブ2bの後側上部に支持固定されてい
る。なお、この電源ユニット34には、電動変速装置9
を使用しないときに各部への給電を絶つスタンドバイ電
源スイッチ34aが設けられている。このスタンドバイ
電源スイッチ34aをON状態とすることによって、電
動変速装置9を使用できる状態になる。
【0045】次に、上述したように構成された電動変速
装置9の動作を説明する。この電動変速装置9では、前
記電源ユニット34のスタンドバイ電源スイッチ34a
がON状態のときにシフトスイッチ31あるいはレバー
式スイッチ39を操作することによって変速が行われ
る。この変速はコントロールユニット33によって制御
され、前部変速機11および後部変速機12の実際の変
速段がシフトスイッチ31,レバー式スイッチ39で指
示された指示変速段と一致するように前部変速機用モー
タ41,後部変速機用モータ42を作動させて行われ
る。
【0046】そして、電源ユニット34の電池が消耗し
て電力不足となり、シフトスイッチ31やレバー式スイ
ッチ39を操作しても過負荷となって変速できなくなっ
た場合には、動力ユニット32に設けられた操作レバー
50を回動させることによって、僅かに電力が残ってい
る場合には変速を行うことができる。
【0047】前部変速機11を変速させるときには、図
11に示す操作レバー50を例えば同図中に二点鎖線で
示すようにワイヤ引張り側に回動させて引張り用スイッ
チ54をON状態とすると共に、操作レバー50で係合
部材51を回すようにしてプーリ47に回転トルクを付
与するようにする。このようにすると、前部変速機用モ
ータ41の正転用回路に電源ユニット34から給電され
ると共に、プーリ47がワイヤ引張り側に付勢されるか
ら、前部変速機用モータ41は負荷が減らされた状態で
正転する。すなわち、モータ41の動力によって助勢さ
れながら操作レバー50を手動で回すことになるので、
操作者の指に加わる負担がモータ動力による助勢分だけ
軽減される。このようにして変速ワイヤ21が引っ張ら
れて変速するようになる。
【0048】また、操作レバー50を上記とは逆の方向
に回すと、前部変速機用モータ41の逆転用回路に通電
されると共に、プーリ47がワイヤ戻し側に付勢される
から、前部変速機用モータ41は負荷が減らされた状態
で逆転する。このときにも、操作者の指に加えられる負
担がモータ動力による助勢分だけ軽減され、変速ワイヤ
21が戻されて変速するようになる。
【0049】なお、後部変速機12を変速させるときに
は、プーリ48に取付けられた方の操作レバー50を上
述したように操作することによって行う。すなわち、プ
ーリ48が操作レバー50によって助勢されて後部変速
機用モータ42の負荷が減らされ、後部変速機用モータ
42が正転あるいは逆転して変速が行われる。
【0050】さらに、電力ユニット35の電池が完全に
放電した場合には、前部変速機用モータ41,後部変速
機用モータ42を駆動させて変速させることはできなく
なるが、本発明に係る電動変速装置9では操作レバー5
0をケース40から離間するように引張り、その状態で
回動させれば変速を行うことができる。
【0051】すなわち、前部変速機11を変速させるに
は、先ず、プーリ47に取付けられた操作レバー50を
図8に示した状態から圧縮コイルばね49の弾発力に抗
して同図において右側へ引張り、プーリ47をケース4
0内で右側へ移動させてそのギヤ47aを第3歯車43
eから外す。そして、このようにプーリ47の回転規制
を解除した状態を保ちつつ操作レバー50を回し、プー
リ47を引張り側あるいは戻し側へ回せばよい。なお、
プーリ47が上述したように移動するときにもセンサ5
2の入力軸は軸部47bに嵌合した状態に保たれる。こ
のため、センサ52によって検出されるプーリ47の回
動位置がずれるようなことはない。
【0052】また、後部変速機12を変速させるには、
プーリ48に取付けられた操作レバー50をケース40
に対して離間するように引張り、言い換えれば図8にお
いて左側へ引張り、その状態で回すことによって行うこ
とができる。
【0053】したがって、電源ユニット34が電力不足
で動力ユニット32によって変速ワイヤ21,29を引
張ったり戻したりできなくなったとしても、電力が僅か
に残っていれば、操作レバー50を回動操作することに
よって変速させることができる。このときには、動力ユ
ニット32のモータ41,42の動力によって助勢され
ながら操作レバー50を手動で回すことになるので、操
作者の指に加わる負担がモータ動力による助勢分だけ軽
減される。また、電源ユニット34の電池が完全に放電
してしまった場合でも、操作レバー50を動力ユニット
32のケース40から離間させるように引張り、その状
態で回動操作することで手動で変速させることができ
る。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明に係る自
転車の電動変速装置は、電動式駆動装置に連結されたプ
ーリに操作レバーを回動自在に設けて手動でプーリを回
動可能にすると共に、この操作レバーの回動操作に連動
して電動式駆動装置を電源に直接接続するスイッチを設
けたため、操作レバーを回すとスイッチがON状態とさ
れると共にプーリに回転トルクが加えられる。
【0055】このため、電動式駆動装置は負荷が減らさ
れた状態で通電されることになるから、電源が電力不足
となった場合にも僅かに電力が残っていれば電動式駆動
装置が作動して変速することができる。
【0056】第2の発明に係る自転車の電動変速装置
は、プーリを電動式駆動装置に噛合させると共に軸方向
に移動自在に設けて電動式駆動装置に選択的に噛合する
構造とし、このプーリに操作レバーを設け、かつプーリ
を電動式駆動装置に噛合する方向へ復帰ばねによって付
勢したため、操作レバーをプーリの軸方向に移動させて
プーリと電動式駆動装置との噛合状態を解除し、その状
態で操作レバーを回すことによって手動で変速が行われ
る。
【0057】このため、電源が完全に放電してしまった
場合でも手動によって変速を行うことができる。
【0058】したがって、電源が電力不足になったり、
あるいは電源が完全に放電してしまっても変速を行える
から、電源として電池を用いる場合にはそれを完全に放
電するまで無駄なく使用することができる。
【0059】また、第1の発明に係る自転車の電動変速
装置によれば、操作レバーを手動で回すと電動式駆動装
置の動力によって助勢されることになるから、操作レバ
ーを手動操作して変速を行うに当たり操作者の指に加わ
る負担がモータ動力による助勢分だけ軽減される。この
ため、操作レバーのレバー長を短く設定しても比較的軽
く変速を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動変速装置を搭載した自転車の
側面図である。
【図2】前部変速機の断面図である。
【図3】前部変速機の側面図である。
【図4】後部変速機の変速ワイヤ連結部分を拡大して示
す平面断面図である。
【図5】後部変速機の変速ワイヤ連結部分を拡大して示
す平面図である。
【図6】後部変速機の変速ワイヤ連結部分を拡大して示
す側断面図である。
【図7】動力ユニットのカバーを外した状態を示す側面
図である。
【図8】図7におけるVIII−VIII線断面図である。
【図9】本発明に係る電動変速装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図10】シフトスイッチの平面図である。
【図11】動力ユニットの操作レバーを拡大して示す側
面図である。
【符号の説明】
9 電動変速装置 10 クランク軸 11 前部変速機 12 後部変速機 21 変速ワイヤ 29 変速ワイヤ 31 シフトスイッチ 32 動力ユニット 33 コントロールユニット 34 電源ユニット 40 ケース 41 前部変速機用モータ 42 後部変速機用モータ 43 前減速歯車機構 44 後減速歯車機構 47 プーリ 48 プーリ 49 圧縮コイルばね 50 操作レバー 51 係合部材 54 引張り用スイッチ 55 戻し用スイッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸部分に配設された前部変速機
    と、後輪部分に配設された後部変速機と、これらの前,
    後部変速機に変速ワイヤを介して連結されたプーリと、
    このプーリに噛合する電動式駆動装置によって前,後部
    変速機をそれぞれ駆動する動力ユニットと、目標変速段
    が入力されるシフトスイッチと、このシフトスイッチに
    入力された目標変速段に応じて前記動力ユニットを作動
    させ、前部変速機および後部変速機での変速位置を制御
    するコントロールユニットとを備え、前記プーリの軸部
    を動力ユニットのケースの外側に延設し、この延設端部
    に操作レバーを設けて手動でプーリを回動可能にすると
    共に、この操作レバーの回動操作に連動して前記電動式
    駆動装置を電源に直接接続するスイッチを設けたことを
    特徴とする自転車の電動変速装置。
  2. 【請求項2】 クランク軸部分に配設された前部変速機
    と、後輪部分に配設された後部変速機と、これらの前,
    後部変速機に変速ワイヤを介して連結されたプーリと、
    このプーリに噛合する電動式駆動装置によって前,後部
    変速機をそれぞれ駆動する動力ユニットと、目標変速段
    が入力されるシフトスイッチと、このシフトスイッチに
    入力された目標変速段に応じて前記動力ユニットを作動
    させ、前部変速機および後部変速機での変速位置を制御
    するコントロールユニットとを備え、前記プーリに、動
    力ユニットのケースの外側に位置する操作レバーを設
    け、かつこのプーリを軸方向に移動自在に設けて電動式
    駆動装置に選択的に噛合する構造とすると共に、プーリ
    と動力ユニットのケースとの間にプーリを電動式駆動装
    置に噛合する方向へ付勢する復帰ばねを介装したことを
    特徴とする自転車の電動変速装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1621455A3 (en) * 2004-07-28 2006-11-29 Shimano Inc. Bicycle electrical wiring support structure

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1621455A3 (en) * 2004-07-28 2006-11-29 Shimano Inc. Bicycle electrical wiring support structure
US7388151B2 (en) 2004-07-28 2008-06-17 Shimano, Inc. Bicycle electrical wiring support apparatus

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